JPH0833357B2 - シ−ト状被検材の欠点検出方法とその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、幅方向には同一色で長手方向には周期的に
繰返して現われる複数の色を有したシート状、すなわ
ち、ピンホール、黒点、汚れ、付着した異物、すじ等を
検出する方法とその装置に関する。

〔従来の技術〕

幅方向には同一色で長手方向には周期的に繰返して現
われる複数の色を有したシート状物として、例えばカラ
ー印刷用の感熱式複写紙が最近開発された。この複写紙
は、第２図に例示したように厚み数ミクロンの透光性PE
Tフィルム１に、イエローＹ、マゼンタＭ、シアンＣ、
ブラックBL等の数種の色インキを、印刷によって、長手
方向に周期的に繰返して現われるようにストライプ状に
コーティングしたものである。各色のコーテング幅は10
0〜1500mm程度であってフィルム１の略全幅にわたって
印刷されているとともに、フィルム１の長手方向に沿う
各色の長さは60〜600mm程度である。なお、このような
感熱式複写紙Ａの各色インキは、画像の濃淡に応じて発
熱量を制御されるサーマルヘッドを介して、受像紙の同
一画素部分に対して順次転位されることによって混色さ
れて、カラー印刷画像を上記受像紙に作るようになって
いる。

ところで、このような感熱式複写紙の製造において
は、ピンホール、黒点、汚れ、異物の付着、印刷むら、
すじ等の欠点が生じることがあり、このような欠点は検
出して、除去する等適当な対策をとる必要がある。

このため、従来ではインキコーテング機械の運転開始
時に運転条件を決める際や運転中、更には印刷後におけ
る巻直しの際等において、ライトボード上で感熱式複写
紙を透かし見ることによって上記欠点を、目視で検査す
ることが一般的に行われているが、欠点の自動検出は従
来においてなされていなかった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

したがって、目視検査による従来の欠点検出では、そ
の欠点を見逃しの可能性がすこぶる大きいとともに、作
業者の疲労度も大きく、また、熟練を必要とする等の問
題がある。

ところで、既述のような感熱式複写紙以外のシート状
被検材の欠点検出においては、目視検査に代わる検査方
法として、CCDイメージセンサ等を使用した光−電変換
形カメラにより被検材を走査して、このカメラからの撮
像信号を電子回路で処理して欠点を検出するようにした
ものが知られている。

このような公知の欠点自動検出の対象となっているシ
ート状被検材は、その地合の色が単色である。つまり
は、カメラに入射する光量が一定不変であるという条件
下において、上記公知の欠点自動検出が可能となってい
る。

しかし、本発明が対象とするように複数の色が長手方
向に周期的に繰返して現れるシート状被検材にあって
は、各色毎にそれを透過する光量または反射する光量が
夫々異なる。したがって、上記公知の欠点自動検出をそ
のまま適用した場合、同じ欠点であっても、各色毎にカ
メラに対する入射光量がばらついてしまい、それが原因
となって、欠点の過検出や見逃しを生じてしまうから、
欠点検出の精度が著しく損われてとても使用できないと
いう問題があった。

したがって、本発明は、シート状被検材の色毎に異な
るカメラへの入射光量の変動に拘らず、自動的に前記各
色内に含まれる欠点を検出できるとともに、その検出速
度が速く、かつ、欠点の検出不能域を発生しないシート
状被検材の欠点検出方法とその装置を得ることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明に係るシート状被
検材の欠点検出方法は、幅方向には同一色で長手方向に
は周期的に繰返して現れる複数の色を有したシート状被
検材の欠点を検出する方法において、走行される上記シ
ート状被検材の一部を一定の光量で照明し、この照明位
置において上記シート状被検材を光−電変換形カメラで
幅方向に沿って走査し、このカメラの撮像信号を微分し
てから、上記各色毎に対応して設けられ、かつ、上記各
色の光透過率または光反射率に応じたスレッショルドレ
ベルが予め個々設定された複数の比較手段において、そ
のスレッショルドレベルと上記各色毎の撮像微分信号と
夫々対応比較して２値化し、この２値化された比較出力
を上記各色毎に対応して設けられた欠点判定手段により
判定処理して、上記カメラの視野位置にある色について
の欠点検出を行うことを特徴としている。

また、同様の目的を達成するために、本発明に係るシ
ート状被検材の欠点検出装置は、幅方向には同一色で長
手方向には周期的に繰返して現れる複数の色を有した走
行中のシート状被検材の一部を一定の光量で照明する投
光器と、この投光器の照明位置において上記シート状被
検材をその幅方向に沿って走査する光−電変換形カメラ
と、このカメラからの撮像信号が供給される微分処理手
段と、上記複数の色毎に対応して設けられ、上記微分処
理手段で得た撮像微分信号が夫々別々に供給されるとと
もに、上記各色毎にその色の光透過率または光反射率に
応じたスレッショルドレベルが予め個々に設定されてい
て、供給された上記撮像微分信号を上記スレッショルド
レベルと比較して２値化する複数の比較手段と、上記複
数の色毎に対応して設けられ上記各比較手段の比較出力
が夫々別々に供給される複数の選択手段と、これら選択
手段のうち上記カメラの視野位置の色に対応した一つの
選択手段を選択する選択動作制御手段と、上記複数の色
毎に対応して設けられ上記選択手段を通った比較出力が
夫々別々に供給される複数の欠点判定手段とを具備した
ものである。

〔作用〕

本発明方法においては、走行するシート状被検材の照
明位置をその幅方向に沿って光−電変換形カメラで走査
して得た撮像信号を微分する。この微分処理により撮像
信号の中での急峻な変化点、言い換えれば、欠点情報が
見出だされる。次に、この微分信号を２値化する。この
２値化は、被検材の色毎に専用に設けられた複数の比較
手段に、各色毎の光透過率または光反射率に応じて予め
個々に設定されて互いにレベルが異なるスレッショルド
レベルと、上記各色毎の撮像微分信号とを夫々対応比較
して行う。それにより、被検材の各色毎にそれを透過す
る光量または反射する光量が夫々異なって、カメラに対
する入射光量が、被検材の走行により周期的に変動する
にも拘らず、その影響が排除されるとともに、比較手段
においてスレッショルドレベルの設定のし直しを行うこ
となく、カメラが走査している色についての欠点情報が
検出される。このようにして２値化された比較出力（欠
点情報）については、カメラが走査している色について
対応する欠点判定手段での判定処理で、欠点であるかど
うかの判定が下される。

以上により、幅方向には同一色で長手方向には周期的
に繰返して現れる複数の色を有した走行中のシート状被
検材の各色に含まれるピンホールや汚れ等の欠点を、目
視検査によらずに自動的に検出できる。

この検出方法によれば、以上のように各色毎に専用に
定められたスレッショルドレベルで、撮像微分信号を比
較処理して２値化するので、カメラの視野に各色が到達
して走査されるたびにスレッショルドレベルを設定し直
す必要がないとともに、カメラ視野位置の色に対応する
比較出力のみを選択して欠点判定手段で判定処理するの
で、高速度で欠点検出をすることができる。その上、以
上のような比較出力の選択によりスレッショルドレベル
を設定し直したと同等となるから、隣接する色境界部分
での欠点検出において、スレッショルドレベルの設定を
し直すのに要する時間が不要である。したがって、前記
色境界部分での欠点検出において、スレッショルドレベ
ルの未設定、或いは、走行方向前側の色に応じたスレッ
ショルドレベルで走行方向後側の色に対する欠点検出が
行われることがないため、欠点の過検出や見逃しがない
とともに、走行方向の長さ全体に渡って欠点の検出をす
ることができる。

そして、本発明装置においては、投光器と、光−電変
換形カメラと、微分処理手段と、各色毎に専用に対応し
て設けた複数の比較手段と、各色毎に専用の対応して設
けた複数の選択手段と、選択動作制御手段と、各色毎に
専用に対応して設けた複数の欠点判定手段とを具備する
から、これらの手段での処理動作によって、上記欠点検
出方法を実施できる。したがって、本発明装置によれ
ば、シート状被検材の色毎に異なるカメラへの入射光量
の変動に拘らず、自動的に前記各色内に含まれる欠点を
その過検出や見逃しなく、高速度で検出できるととも
に、欠点の検出不能域を発生しないものである。

〔実施例〕

以下本発明の一実施例を第１図および第２図を参照し
て説明する。

図中１はシート状被検材Ａ（つまり、本実施例の場合
はカラー印刷用の感熱式複写紙）の原紙となる投光性PE
Tフィルムのコイルで、その繰出し部には例えば１メー
トル毎に数種の色インキがインキコーテング機械２の印
刷動作によってコーテングされる。このコーテングによ
って第２図に示したようなストライプパターンが得ら
れ、同図によって既に説明したように、イエローＹ、マ
ゼンタＭ、シアンＣ、ブラックBLの色インキが、RETフ
ィルム１の長手方向に周期的に現われる。また各色Ｙ、
Ｍ、Ｃ、BLはそれぞれPETフィルム１の略全幅方向にわ
たり、幅方向には同一色で設けられる。

印刷を施されたPETフィルム１、つまり上記被検材Ａ
はショック吸収用のダンサーロール３やガイドロール４
などを介して切断部５に供給されて、ここで切断されて
から小巻処理部６に供給されるようになっている。切断
部５は上記各色のストライプパターンが例えば数十ピッ
チ分含まれる長さに被検材Ａを切断し、かつ小巻処理部
６は図示しないリボンスプールに巻取る処理を自動的に
行なうものである。

そして、以上概略を説明したようなPETフィルム１の
処理系の中で、被検材Ａが走行する部分であればどこで
もよいのではあるが、例えば本実施例の場合には切断部
５の前において投光器７および光−電変換形カメラ８が
配設されている。

投光器７はPETフィルム１の被印刷面側に配設される
とともに、例えば高周波蛍光ランプよりなる。光−電変
換形カメラ８には例えば2592ビットのライン形CCDイメ
ージセンサを光−電変換素子としたものが使用され、こ
のカメラ８は被検材Ａの印刷面に対向して配設されてい
る。カメラ８は上記投光器７から投光されて被検材Ａを
透過した光を受光するようになっている。上記カメラ８
が備えるCCDイメージセンサは被検材Ａを幅方向に沿っ
て走査するものであり、一台のカメラ８で被検材Ａの幅
全体を視野に納めることができない場合には、被検材Ａ
の幅方向に列をなして複数台のカメラが配設される。

投光器７およびカメラ８は処理装置９からの制御信号
によって動作を制御される。そして処理装置９は、微分
処理手段10、比較手段11、スレッショルドレベル設定手
段12、選択手段13、選択動作制御手段14、および欠点判
定手段15等を備えて形成されている。

微分処理手段10には上記カメラ８からの撮像信号が供
給される。この処理手段10は微分処理回路等からなり、
上記撮像信号を微分処理して撮像微分信号として出力す
る。

比較手段11は本実施例の場合上記被検材Ａの色毎に専
用に設けられた比較器で夫々形成されている。これら各
比較手段11の反転入力端には上記スレッショルドレベル
設定手段12からの設定入力が供給されるとともに、同比
較手段11の非反転入力端には上記撮像微分信号が夫々同
時に供給されるようになっている。

上記設定手段12は処理装置９の操作盤面に設けられる
デジタルトリマー等からなり、その操作により各比較手
段11の夫々には予め２値化のためのスレッショルドレベ
ル（しきい値）が設定される。しかも、各色毎に専用に
設けられている夫々の比較手段11に設定されるレベル
は、同じではなく、各色毎にその色に応じた（なお、正
確には本実施例の場合上記カメラ８が透過光を受けるか
ら、色によって夫々異なる光の透過率に応じて）適当な
スレッショルドレベルが予め設定されるようになってい
る。なお、これらの各色毎のスレッショルドレベルは、
欠点検出に先だって、各色毎の良品サンプルに疑似欠点
を付けたゲージ用シート被検材を使用して、本検出装置
を動作させながら上記デジタルトリマーを調整してスレ
ッショルドレベルを変化させて、上記疑似欠点が検出で
きるレベルを事前に確認をして得るものである。

選択手段13は比較手段11からの比較出力が供給される
ものであり、本実施例の場合は、各比較手段11の比較出
力が別々に供給される複数のANDゲートで夫々形成され
ている。これら各選択手段13には上記選択動作制御手段
14からの出力される選択信号が別々に供給されるように
なっている。

選択動作制御手段14は上記カメラ８の視野位置の色に
対応する一つの選択手段を選択動作させる選択信号を次
々に切換えて出力するものである。つまり、本実施例の
場合には例えば上記カメラ８が例えばイエローＹの色で
印刷された部分を走査した場合には、それに応じて同色
Ｙ用の選択手段13にのみ選択信号ｙを出力するととも
に、カメラ８がマゼンタＭの色で印刷された部分を走査
した場合には、それに応じて同色Ｍ用の選択手段13にの
み選択信号ｍを出力する。同様に上記カメラ８がシアン
Ｃの色で印刷された部分を走査した場合に、それに応じ
て同色Ｃ用の選択手段13にのみ選択信号ｃを出力すると
ともに、カメラ８がブラックBLの色で印刷された部分を
走査した場合には、それに応じて同色BL用の選択手段13
にのみ選択信号blを出力する。

各選択手段13の出力端には夫々欠点判定手段15が夫々
接続されて、これらには選択手段13を通った比較出力が
各別に供給されるようになっている。各欠点判定手段15
は２値化された欠点情報（比較出力）について、幅およ
び長さの判定を行なって、設定値以上の欠点情報を欠点
信号として判定するものである。なお、この判定に当た
って、欠点幅は２値化波形をクロックによってカウント
し、それを元に判定し、かつ、欠点長さは上記欠点情報
の出力時間をクロックでカウントし、それを元に判定す
るものである。

なお、上記各手段10〜15からなる処理系は、本実施例
の場合には上記カメラ８が透過光を受けることにより、
欠点が明欠点（ピンホール等）と暗欠点（黒点、汚れ
等）とに分類されるから、それに応じて実際には２系統
設けられるものであるが、説明を簡単にするために第１
図には一系統のみを示した。

また、上記処理装置９の外部にはプリンタ等の外部出
力機器16が設置され、これには上記欠点検出手段15から
の検出出力が供給されるようになっている。なお、欠点
として判定された検出出力にもとずいて、上記操作盤面
に設けられたランプおよび警報ブザーが夫々報知動作さ
れるようになっている。

上記構成において、光−電変換形カメラ８は走行して
いるシート状被検材Ａの印刷面を監視して、このカメラ
８の光−電変換素子は上記被検材Ａを幅方向に沿って走
査する。このカメラ８からの撮像信号は微分処理手段10
に供給されて、ここで微分処理される。この処理によ
り、撮像信号の中での急峻な変化点、すなわち、欠点情
報が見出される。そして、この撮像微分信号は、各色毎
に専用の比較手段11に夫々同時に供給される。そうする
と、各比較手段11において、これに予め設定されている
スレッショルドレベルと撮像微分信号とが別々に比較さ
れて、同信号が２値化される。２値化された信号、つま
り比較手段11からの比較出力は夫々選択手段13に別々に
入力される。この入力状態において選択動作制御手段14
からの選択信号が一つの選択手段13に供給される。選択
信号が供給される一つの選択手段は、上記カメラ８が監
視したシート状被検材Ａの色に対応するものであり、例
えば第２図中Ｙで示すイエローの印刷領域をカメラ８で
監視した際の比較出力が選択手段13に供給された場合
に、イエローに応じて予めスレッショルドレベルが設定
された比較手段11に接続されたイエロー用の選択手段13
のみに、選択信号ｙが同期して供給され、他の選択手段
13には選択信号は供給されない。このような選択信号の
供給は、被検材Ａの走行に伴ってカメラ８が監視する色
が周期的に代わるので、それに応じて選択動作制御手段
14が自動的に周期をとって切換える。したがって、各色
によって異なる光の透過率に応じて個別に設定された適
正なスレッショルドレベルで２値化した欠点情報のみ
を、次ぎの欠点判定手段15に供給できる。そして、この
判定手段15は欠点情報について幅および長さの判定を行
なって欠点を判定する。

すなわち、以上のようにして、目視によらず、またカ
メラ８の光−電変換素子の感度が一定であるにも拘ら
ず、しかも色の変化に応じてその都度入射光量を投光器
７などで調節する面倒がなく、欠点検出が自動的に高い
信頼性をもって高速でなされるものである。この検出結
果は外部出力機器16および報知機器等に供給される。

そして、本実施例の欠点検出装置においては、被検材
Ａの各色毎にその色に応じたスレッショルドレベルが予
め設定される複数の比較手段11を使用して、並列的に同
時処理するとともに、その比較出力が夫々各別に入力す
る選択手段13を使用し、これら選択手段13を監視した色
毎に同期して順次自動的に選択して、比較出力を通過さ
せる構成としたから、欠点検出の処理速度をより高速化
できる。すなわち、各色毎に専用に定められたスレッシ
ョルドレベルで、撮像微分信号を比較処理して２値化す
るので、カメラ８の視野に各色が到達して走査されるた
びにスレッショルドレベルを設定し直す必要がないとと
もに、カメラ視野位置の色に対応する比較出力のみを選
択して欠点判定手段15で判定処理するので、高速度で欠
点検出をすることができる。なお、選択動作制御手段14
による必要な選択手段13の選択は、スイッチングによる
切換えのようなものであるから、その選択動作は瞬時で
あって、そのごく僅かな時間的ロスは、無視できる程に
小さい。

その上、以上のような比較出力の選択によりスレッシ
ョルドレベルを設定し直したと同等となるから、隣接す
る色境界部分での欠点検出において、スレッショルドレ
ベルの設定をし直すのに要する時間が不要である。した
がって、前記色境界部分での欠点検出において、スレッ
ショルドレベルの未設定、或いは、走行方向前側の色に
応じたスレッショルドレベルで走行方向後側の色に対す
る欠点検出が行われることがないため、欠点の過検出や
見逃しがないとともに、走行方向の長さ全体に渡って欠
点の検出をすることができる。

なお、上記一実施例は以上のように構成したが、本発
明においてシート状被検材の色は印刷されていない地の
色も含むものである。また、シート状被検材Ａは光不透
過性の物であってもよいとともに、その厚みの大きさも
問うものではない。そして、カメラが反射光を受ける場
合には、色に応じて光の反射率が異なるので、それに応
じたスレッショルドレベルが比較手段に予め設定される
ことは勿論である。さらに、スレッショルドレベルの設
定に当たって、各色に応じて個別に設定操作をしてもよ
いが、各色毎の光の反射率または透過率の比率を求めて
おいて、その比率で連動させるようにして設定操作を簡
素化してもよい。また、比較手段および選択手段等は夫
々一つで形成することもできるとともに、マイクロコン
ピュータで形成してもよい。

その他、本発明の実施に当たっては、発明の要旨に反
しない限り、投光器、光−電気変換形カメラ、微分処理
手段、比較手段、選択手段、選択動作制御手段、欠点判
定手段等の具体的な構造等は、上記一実施例等に制約さ
れることなく、種々の態様に構成して実施できることは
勿論である。

〔発明の効果〕

上記特許請求の範囲に記載の構成を要旨とする本発明
の方法および装置によれば、目視によることなく、幅方
向には同一色で長手方向には周期的に繰返して現われる
複数の色を有したシート状被検材を一定の光量が照射さ
れた照明部位を監視するカメラに対して、各色毎に入射
光量が変動するにも拘らず、この変動を原因とする欠点
の過検出や見逃しを防止して、自動的に各色内に含まれ
るピンホール、黒点、汚れ、付着された異物、すじ等の
欠点を自動的に検出することができる。しかも、この欠
点の検出速度を高くできるとともに、各色に対して欠点
の検出不能域を発生することなく欠点検出を行うことが
できるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る欠点検出システムの概
念図、第２図はシート状被検材の一部の平面図である。 Ａ……シート状被検材、７……投光器、８……光−電変
換形カメラ、10……微分処理回路、11……比較手段、12
……スレッショルドレベル設定手段、13……選択手段、
14……選択動作制御手段、15……欠点判定手段。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−142237（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−12345（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−81165（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−133342（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−126455（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−154346（ＪＰ，Ａ)

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】幅方向には同一色で長手方向には周期的に
   繰返して現れる複数の色を有したシート状被検材の欠点
   を検出する方法において、 走行される上記シート状被検材の一部を一定の光量で照
   明し、この照明位置において上記シート状被検材を光−
   電変換形カメラで幅方向に沿って走査し、このカメラか
   らの撮像信号を微分してから、上記各色毎に対応して設
   けられ、かつ、上記各色の光透過率または光反射率に応
   じたスレッショルドレベルが予め個々設定された複数の
   比較手段において、そのスレッショルドレベルと上記各
   色毎の撮像微分信号とを夫々対応比較して２値化し、こ
   の２値化された比較出力を上記各色毎に対応して設けら
   れた欠点判定手段により判定処理して、上記カメラの視
   野位置にある色についての欠点検出を行うことを特徴と
   するシート状被検材の欠点検出方法。
2. 【請求項２】幅方向には同一色で長手方向には周期的に
   繰返して現れる複数の色を有した走行中のシート状被検
   材の一部を一定の光量で照明する投光器と、 この投光器の照明位置において上記シート状被検材をそ
   の幅方向に沿って走査する光−電変換形カメラと、 このカメラからの撮像信号が供給される微分処理手段
   と、 上記複数の色毎に対応して設けられ、上記微分処理手段
   で得た撮像微分信号が夫々別々に供給されるとともに、
   上記各色毎にその色の光透過率または光反射率に応じた
   スレッショルドレベルが予め個々に設定されていて、供
   給された上記撮像微分信号を上記スレッショルドレベル
   と比較して２値化する複数の比較手段と、 上記複数の色毎に対応して設けられ上記各比較手段の比
   較出力が夫々別々に供給される複数の選択手段と、 これら選択手段のうち上記カメラの視野位置の色に対応
   した一つの選択手段を選択する選択動作制御手段と、 上記複数の色毎に対応して設けられ上記選択手段を通っ
   た比較出力が夫々別々に供給される複数の欠点判定手段
   と を具備したことを特徴とするシート状被検材の欠点検出
   装置。