JPH08327818A - 安定した反射率と視覚信号ミラーを有する光学フィルター - Google Patents

安定した反射率と視覚信号ミラーを有する光学フィルター

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JPH08327818A
JPH08327818A JP33096995A JP33096995A JPH08327818A JP H08327818 A JPH08327818 A JP H08327818A JP 33096995 A JP33096995 A JP 33096995A JP 33096995 A JP33096995 A JP 33096995A JP H08327818 A JPH08327818 A JP H08327818A
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filter
mirror
iron oxide
reflectance
thin film
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JP33096995A
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Paul M Lefebvre
エム レフェーブル ポール
Scott F Rowlands
エフ ロウランズ スコット
John R Fritschen
アール フリッチェン ジョン
John J Hall
ジェイ ホール ジョン
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Optical Coating Laboratory Inc
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    • G02B5/28Interference filters
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    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q1/00Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor
    • B60Q1/26Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to indicate the vehicle, or parts thereof, or to give signals, to other traffic
    • B60Q1/2661Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to indicate the vehicle, or parts thereof, or to give signals, to other traffic mounted on parts having other functions
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転回信号またはブレーキ信号装置のような信
号装置と、これに組み込んだミラーを包合する、バック
ミラーの使用に適した薄膜のミラーコーティング設計を
提供することを目的とする。 【構成】 薄膜ミラーは、選択的に吸収する材料を包合
し、ミラーの反射色において好ましくない変化を除去
し、同時に(赤色)信号光の十分な透過性を維持してい
る。好都合に、フィルターは、白色の反射色を広範囲の
入射及び観察の位置において維持し、層の厚みの僅かな
バラツキに対して鈍感であり、約600ナノメーターよ
り短い波長に対して不透明である、すなわち、可視光線
と紫外線に対して不透明である。フィルターは引っ掻き
と磨耗に対する抵抗を有している。コーティング設計の
好まれる実施例は、酸化鉄と酸化シリコンと酸化鉄の層
を含有している。変形例として、この設計は、酸化鉄と
酸化シリコンと酸化鉄と酸化シリコンと酸化鉄になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用の視覚信号装
置、視覚信号装置に用いられるバックミラーを含めたミ
ラー、及びこのようなミラーのための光学フィルターに
関する。
【0002】
【従来技術】
用語の定義 主たる対象として、光学フィルター技術と、電磁スペク
トルの可視部分のための長波長透過(LWP)フィルタ
ーに関連する用語がある。
【0003】光学フィルター技術に用いられているよう
に、用語“誘電体”は、フィルターが、対象とするスペ
クトル領域の全体にわたって実質的に非吸収性である、
すなわち、約380〜780ナノメーター(nm)間の
可視スペクトルである、薄膜材料を含有していることを
意味している。全誘電体LWPフィルターの反射率と透
過率は、各々波長の反射率と透過率の合計が100%に
等しい相補的でり、従って、高透過率の全誘電体LWP
波長領域、例えば、600〜700ナノメーターでは、
反射率が小さい。短波長の場合、全誘電体LWPの反射
率は高くなり、その場合に透過率は相補的に小さくな
る。
【0004】1. 従来の信号装置 いま入手可能なバックミラーベース信号装置は、ハウジ
ングと、ハウジングの開口部に組み込まれているミラー
と、ランプのような1つまたは複数の内部照明源を備え
ている。Robertsの米国特許第5,014,16
7号によれば、ミラーは半透明ダイクロイックの全誘電
体LWP干渉フィルターであり、このフィルターは、約
600〜700ナノメーターの波長の赤色光に高い透過
率を、可視スペクトルの残りの部分、すなわち、約40
0〜600ナノメーターの部分に高い反射率を提供す
る。信号動作に対して、内部ランプからくる赤色光は、
半透明のダイクロイック・ミラーを介して車両の後部に
送られるので、赤色の信号光を後続の車両や自転車など
に送ることができる。ランプの適切な形状の配列または
形づけられた赤色伝送領域(例えば矢印)を用いること
によって、この装置は曲がりや“ストップ”のようなメ
ッセージなどを送信できる。ミラーは、赤色光に適した
高透過率媒体として作動するほかに、同時に車両の運転
手用のための反射式のバックミラーとして作動する。要
するに、装置は、自動車またはトラックまたは他の車両
に対して、バックミラーの通常の機能を補充して、後方
ブレーキ灯、曲がり信号灯または他のメッセージ信号を
提供する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第5,01
4,167号は、信号ミラーに関して次に示す好ましい
または有益な技術的な特徴について、すなわち、第1に
約55%のミラー(フィルター)の光順応性の反射率
(photopic reflectance)と、第
2に広範囲の観察条件にわたる白色の光順応性の反射率
と、第3にミラーの可視光線に対する不透明性について
開示していない。そのうえ、製品コストを下げる、また
は製品の均一性を改善する、あるいはその両方を達成す
る、設計または製造の変更は、有益である。
【0006】反射率に関して、米国特許第5,014,
167号の図7は、全誘電体LWPまたは二色フィルタ
ーの相補的な反射率と透過率を示している。反射率/透
過率の特性は機能的であるが、それらには幾つかの欠点
がある。ミラーに関して、フィルターの反射光は、車両
ミラーに日常的に用いられているものより高い。普通、
車両ミラーは、クロムの不透明薄膜をガラス基質上に含
有しており、可視波長に対して約55%の反射率を有し
ている。多層コーティングから成る特に精巧な車両ミラ
ーは、比較的に反射するように設計してある。米国特許
第5,014,167号の図7に図示されるように、高
い反射率は、特に反射像が後続の車両のヘッドライトに
よって影響される夜間に、過度の強度を車両のオペレー
ターに、反射させるおそれがある。
【0007】2. LWP干渉フィルターの特性 a. 角度シフト 白色反射率を有する、すなわち、380〜780ナノメ
ーターの全ての波長に対して等しい反射率を有するフィ
ルターは、光源と同じ色で表される。しかし、干渉フィ
ルター(米国特許第5,014,167号の信号装置に
用いられているフィルターのような全誘電体LWP干渉
フィルターを含めて)の透過率と反射率の特性は、入射
光の方向に依存する。この“角度シフト”現象は、運転
手がミラーに見る物体の色を、物体の視界内での移動に
従って変化させる。車両を通常の日光のもとで見る人に
とって、車両のミラーは、白色または銀色より、むしろ
少し色づいて見える。更に、ミラーの薄い色は、車両に
対する観察者の位置に伴って変化する。
【0008】全誘電体干渉フィルターの角度シフトの度
合いは、層の届折率の関数である。高届折率の層は低届
折率の層より少なくシフトし、高届折率の層の部分が広
い多層は、その部分が狭い多層より少なくシフトし、太
い厚みで平均的な届折率を有する多層は、薄い厚みで平
均的な届折率を有する多層より少なくシフトする。普
通、酸化チタンと酸化ニオビウムのような高届折率の材
料は、最大限度の干渉効果を提供するために、酸化シリ
コンのように、入手可能な材料のなかで最も低い届折率
を有する材料と組み合わせている。
【0009】b. 層の厚みのバラツキに対する感色性 干渉フィルターは、フィルター内部の種々の層の厚みの
僅かな違いのために、他の同じミラーと比べると色変化
を露呈する。実際に、このような層の厚みの僅かなバラ
ツキには、2つの一般的なタイプ、すなわち、規則的な
バラツキと不規則的なバラツキがある。規則的と不規則
的な両方の層の厚みのバラツキは、通常の薄膜コーティ
ングプロセスで生じる。それらはプロセスの経済性また
は製品コストを犠牲にすれば最小限にできるが、層の厚
みのバラツキに対する感度の低い設計が望ましい。規則
的な層の厚みのバラツキとして、1つの材料から成る全
ての層が、基準または設計上の厚みから等しく異なる、
例えば、2%厚い、または3.5%薄いなどの例があ
る。不規則的な層の厚みのバラツキとして、文字どお
り、不規則または不揃いな例がある。
【0010】3. 酸化ニオビウム/酸化アルミニウム
の誘電フィルター 表1は、譲受人が開発した、“フィルター1”が付して
ある、従来技術のフィルターと信じているタイプを示し
ており、このタイプは5層酸化ニオビウムと酸化アルミ
ニウムの多層から構成している。譲受人がこの材料をフ
ィルター1に用いて実施したコーティングの届折率が表
4に記してある。フィルター1は、小さい入射角度で
は、ほぼ白色を反射しているが、大きい角度では少し青
色または青緑色になる。フィルター1は、米国特許第
5,014,167号の図7に示すフィルターと比べる
と、信号装置の性能を改善しており、本発明より以前の
方式としては最良の解決方法を示していると考えられ
る。 表1 入射媒体からガラス基質にかけての層数。厚みの単位はナノメーター。 1/4波長の光学的厚み(QWOT)は550ナノメーターで決定した。 材料 厚み QWOT 1 酸化ニオビウム 220.385 2106 2 酸化アルミニウム 42.240 270 3 酸化ニオビウム 50.858 459 4 酸化アルミニウム 86.940 556 5 酸化ニオビウム 65.550 626 − 基質 表4 材料の反射率 波長 酸化 酸化 酸化 酸化鉄 (ナノメータ) ニオビウム アルミニウム シリコン n k n k n k n k 380 2.547 0.007 1.621 0.000 1.471 0.000 2.800 1.100 480 2.442 0.000 1.605 0.000 1.461 0.000 2.945 0.055 580 2.375 0.000 1.597 0.000 1.456 0.000 2.791 0.076 680 2.334 0.000 1.593 0.000 1.454 0.000 2.659 0.023 780 2.318 0.000 1.590 0.000 1.452 0.000 2.601 0.016
【0011】図2Aはフィルター1に対して計算した反
射率と透過率を示す。図2Aの実線21Rは30゜で入
射する光の全体反射率を示しているが、点線21Tは垂
直の、すなわち、0゜で入射する光の全体透過率を示
す。“全体”という用語は、計算がコーティングした窓
部の第2または非コーティング面も考慮してあることを
意味する。30゜の入射は、代表的なバックミラー構造
において反射像に対する最小の入射角度に近い。フィル
ター1の光順応性の反射率は、バックミラーに満足して
適用できる、55%である。透過率は、標準的な使用と
して、0゜入射に対して与えられている(赤色光は、信
号装置の内部で、ダイクロイック・ミラーをほぼ30゜
で透過するが)。
【0012】短波長領域、すなわち、約600ナノメー
ターより短い波長では、曲線21Tが示すフィルター1
の透過率は比較的高い。従って、信号装置を偶発的に見
た人は、ミラーを通して見て、装置の内部作動状態を確
認できる。可視光線のほかに、フィルター1は、約40
0ナノメーターより短い波長を有する紫外線を透過す
る。通常使用時に、日光の紫外線の部分は、ミラーを通
るので、鋭敏な光学的および電気的構成要素、例えば、
視覚信号装置内の構成要素を劣化させる可能性がある。
可視光線と紫外線の透過を減少させるために、ミラーの
基質を赤色透過着色ガラスまたは赤色透過プラスチック
にするか、またはガラスフィルターをミラーの直後に置
く。いずれの場合も、装置のコストが上昇する。
【0013】図3Aと4Aは、フィルター1に対する角
度シフト効果を示す。図3Aの曲線31の系統は、20
゜〜70゜の範囲の角度で入射する光のスペクトル反射
率を示す。発光体Cの色は、グラフの中心の近くでアス
タリスク(*)を用いて表している。フィルター1によ
る反射光の色の角度シフト(大きい角度で青色または青
緑に色づく)は、全誘電体フィルターについて考えられ
る最小のものにしてある。おそらく、角度シフトは、層
の厚みまたは順序を変えても改善できなかったと思われ
る。しかし、理想的なフィルターは、全誘電体フィルタ
ーより遥かに小さい角度シフトを有すると考えられる。
【0014】図5Aの曲線51の系統は、厚みがフィル
ター1の基準設計から規則的にバラツイている、3つの
フィルターに30゜で入射する光のスペクトル反射率を
示す。第2と第3のフィルターの全ての層の厚みは、第
1フィルターの本来の設計より、3.5%厚く、及び
3.5%薄い。反射率曲線51の形は、類似しており、
層の厚みに比例して波長がシフトしている。図6Aの色
度図は、±%の層の厚みのバラツキを有する3つのフィ
ルターに対する反射色を示す。図の曲線61は、−3.
5%と0%と+3.5%の厚みのバラツキに関して、3
つのフィルターのx,y色座標を接続している。これら
のデータは、次に説明するように、異なる設計との比較
にとって最も効果的である。
【0015】図7Aは、フィルター1の基準設計を具備
する20個のフィルターに30゜で入射する光のスペク
トル反射率曲線の系統72を描いている。19個のフィ
ルターの層の厚みは、表5に示す要因に従って基準値か
ら少しバラツイている。表5の要因は、要因が全て基本
値である最上部の列を除いて、5%の標準偏差で基本値
の前後の正規分布内で不規則的に散乱している。30゜
入射の反射色に対する20個のフィルターの不規則的な
層の厚みのバラツキの影響が、図8Aの色度散乱グラフ
に図示してある。各々十字記号(+)は、基準設計を含
めた、20の設計のバラツキのなかの1つの反射色を表
している。色変化の範囲が大きい。実際に、製品間のこ
の強度の色変化は許容できないと思われる。これらの変
化を管理するために、この設計のフィルター(フィルタ
ー1)は、高精度の厚み管理のもとで製造しなければな
らない。
【0016】図9Aは、いわゆるMacAdam色差感
度楕円をフィルター1に対して描いたものである。Ma
cAdam楕円は、色度図にx,y位置で表した色差の
検討を容易にする。楕円は色差感度の強度と方向を示し
ている。楕円の長軸は、最小感度の方向、すなわち、
x,y位置の最大の変化が知覚色差のレベルに達するた
めに要求される方向を表す。不規則的な層の厚みのバラ
ツキに起因する製品サンプル間の色差の公差は、楕円の
長軸の方向で最大になり、楕円の短軸との直交する方向
で最小になる。発光体Cの場所に最も近いMacAda
m楕円が、図9Aで矢印で表されている。図8Aと図9
Aの色変化の比較は、好ましくない変化の傾向が最大感
度の方向とほぼ一致することを示している。
【0017】
【課題を解決するための手段】一つの見解において、本
発明は、薄膜の視覚フィルター合成物であって、透明基
質と、可視スペクトルに選択応答領域を有する長波透過
薄膜干渉フィルターと、スペクトル応答領域の短波長部
分に低い透過率を有し、可視光線と紫外線に対して不透
明性を有し、白色反射率を有するためにフィルターの全
体にわたって選択的に吸収する手段とを備えている、前
述の薄膜の光学フィルター合成物において具体的に実施
されている。
【0018】本発明は、開口部を有するハウジングと、
ハウジングを囲み、及び可視スペクトルの選択領域内で
波長の放射を伝送するようになった少なくとも1つの領
域を有するミラー手段と、選択波長の放射をミラー手段
上で選択的に照射するためのハウジング内部に照明手段
とを具備するタイプの信号ミラーにおいて実施され、前
述のミラー手段は、透明基質と、(a)可視スペクトル
の前述の選択領域内で波長の放射を伝送するために応答
領域を有する長波透過薄膜フィルターと、(b)スペク
トル応答領域の短波長側の反射率と届折率を減少するた
めに、フィルターの全体にわたって分散する選択的な吸
収手段とを、形成する薄膜コーティング干渉スタックと
を備えていて、前述のミラー手段は、可視光線と紫外線
に対して不透明であり、赤色放射に対して高い透過率を
示し、実質的に観察角度と関係なしの白色反射率を備え
ている。
【0019】更に別の見解において、本発明は、赤色光
の高い透過率と、約600nmより短い波長の吸収と、
安定した白色反射率を有する薄膜の光学フィルターであ
って、高届折率の材料(H)と低届折率の材料(L)が
n回交互する層から成る薄膜の長波透過干渉スタックを
含有しており、前述のスタックは可視スペクトルの赤色
部分内で波長の高い透過率を有し、H材料は、反射率と
関係なしに、約600ナノメーターより短い波長の放射
を吸収する、前述の薄膜の光学フィルターにおいて具体
的に実施される。
【0020】一つの好まれる実施例では、薄膜フィルタ
ーの外部層は、酸化鉄であり、磨耗と引っ掻きに対する
抵抗を有し、薄膜フィルターと選択的な吸収手段は、酸
化鉄と酸化シリコンと酸化鉄と酸化シリコンと酸化鉄の
順で層を含有している。
【0021】更に好まれる実施例では、薄膜フィルター
の外部層は、酸化鉄であり、磨耗と引っ掻きに対する抵
抗を呈し、薄膜フィルターと選択的な吸収手段は、酸化
鉄と酸化シリコンと酸化鉄の順で層を含有している。
【0022】選択的な吸収特性を有する他に有用な高届
折率の材料として、カドミウムと亜鉛の硫化物とセレン
化物とテルル化物、チタンとハフニウムとジルコニウム
の窒化物、およびその混合または組み合わせがある。他
の有用な低届折率の材料として、アルミニウムとニオビ
ウムとタンタルとジルコニウムとスカンジウムとハフニ
ウムと亜鉛とスズとインジウムとチタンの酸化物と、マ
グネシウムとアルミニウムとセリウムのフッ化物と、窒
化シリコン、およびその組み合わせまたは混合がある。
【0023】
【実施例】
A. フィルター設計 1. 全体的な設計 表2と3は、本発明の実施例を長波長透過フィルターの
形態で示し、このフィルターは、例えば、前述の米国特
許第5,014,167号に記載されるタイプの信号ミ
ラー装置のミラーの使用に適している。図示するフィル
ターは、高届折率の材料(H)と低届折率の材料(L)
がn回交互する層から成る薄膜干渉スタックを備えてい
る。ここで、n≧3、好ましくはn=3または5であ
る。すなわち、好ましくは、n≦5である。H材料は選
択的に吸収する。その結果、選択的に吸収する材料は、
LとHのスタックの一体化要素になり、スタックの全体
にわたって分布している。最終的なフィルターは、比較
的長い波長(λ≧600nm)に要求される高い透過率
と、約55%の適度な光順応性の反射率と、広範囲の観
察角度のための白色の光順応性の反射率と、短い波長
(一般的に≦600nm)の反射率に関係しない低い透
過率と、可視線と紫外線に対する不透明性と、層の厚み
の僅かなバラツキに対する相対的な色の非鋭敏性を特徴
にしている。 表2 入射媒体からガラス基質にかけての層数。厚みの単位はナノメーター。 1/4波長の光学的厚み(QWOT)は550ナノメーターで決定した。 材料 厚み QWOT 1 酸化鉄 41.173 473 2 酸化シリコン 70.564 411 3 酸化鉄 36.420 419 4 酸化シリコン 88.203 514 5 酸化鉄 54.813 630 − 基質 表3 入射媒体からガラス基質にかけての層数。厚みの単位はナノメーター。 1/4波長の光学的厚み(QWOT)は550ナノメーターで決定した。 材料 厚み QWOT 1 酸化鉄 26.089 300 2 酸化シリコン 108.915 635 3 酸化鉄 265.583 3054 − 基質
【0024】図10は、本発明を包合する代表的な信号
ミラー・アセンブリ10を示す。ミラーは、ハウジング
12と、長波長透過フィルター・コーティング16を有
するミラー14を備えており、このコーティング16
は、その前面すなわち外面に本発明に従って形成されて
いる。典型的に、不透明コーティングが、ミラーの反対
側の内面に形成されている。不透明コーティングの中の
透明口径部すなわち非コーティング領域18は、転回ま
たはブレーキかけの信号を送るためまたは他の情報の信
号を送るために赤色光が伝導されるミラー領域の形状を
定める。図示するアセンブリ10の場合、口径部18
は、右転回を示すために矢のような形状をしている。代
わりに、もちろん、無指向性の口径部または一群の口径
部が、例えば、水平棒の形で、車両ブレーキをかけたこ
とを指示するために使用できるし、口径部は、“ストッ
プ”などのような記号または用語にすることもできる。
赤色光20−20のアレイは回路ボード22上に組み込
まれ、回路ボード22は次にハウジング内部に組み込ま
れる。組合わせレンズ反射器アレイ24は、赤色光電球
の各々に相応する反射器26−26を備え、電球の光を
平行にして口径部18に向いた有向ビームとする。作動
時に、車両のバッテリーのような電源28の電圧が、転
回信号スイッチまたはブレーキ灯スイッチのような制御
手段30を介して照明電球20−20に印加されると、
照明電球が点灯し、赤色光が口径部18と長波長透過フ
ィルターコーティング16の組合った領域に伝送され
る。作動しておらず、赤色光が点灯していない時に、ミ
ラーコーティング16は、前述の特性を備え、口径部の
領域を含めて、均一な外観のミラー面になる。
【0025】表2は“フィルター2”と参照数字が付し
てある5層フィルターの好ましい実施例を示しており、
この5層フィルターは、フィルターの第1すなわち観察
者側から支持基質(図示せず)に向かう方向の順で、酸
化鉄と酸化シリコンと酸化鉄と酸化シリコンと酸化鉄と
を含有している。典型的に、基質はプラスチックまたは
ガラスのような光学的に透明の材料のシートである。表
3は“フィルター3”と参照数字が付してある3層フィ
ルターの好ましい実施例を示しており、この3層フィル
ターは、再び入射光の方向の順で、酸化鉄と酸化シリコ
ンと酸化鉄を含有している。
【0026】本発明に従うフィルターの機械的強度 --
特に引っ掻きと磨耗に対する抵抗(次の説明を参照)は
-- 非常に堅固な酸化鉄を外部層として用いているので
向上している。酸化鉄は、その耐久性だけでなく、その
比較的高い届折率と他の光学的および物理的特性のため
に、好ましいH材料である。好ましいL材料は、その比
較的低い届折率と他の光学的および物理的品質のために
酸化シリコンである。次に説明するように、3層フィル
ターは、僅かな層数と、多層の全体的な厚みの薄さと、
高い光学的特性と、コーティングの強度のために好まれ
る。
【0027】2. 吸収材料 酸化鉄(Fe2 3 )のほかに、幾つかの材料または材
料の組合わせは、選択的に、約600ナノメーターより
短い波長の光を吸収する。おそらく、任意のこのような
材料は、HまたはL材料と互換性があると仮定して、L
材料またはH材料として、所望の特徴をもつ薄膜設計で
使用できる。選択的吸収機能を有する他の有用な高透過
性の材料として、シリコン、カドミウムと亜鉛の硫化物
とセレン化物とテルル化物、チタンとハフニウムとジル
コニウムの窒化物、およびその混合または組合わせがあ
る。酸化鉄は、これらの材料のなかで最も堅固であり
(次の引っ掻きと磨耗に対する抵抗の説明を参照)、視
覚信号装置に好ましい材料である。酸化鉄の薄膜は、反
応性蒸着、反応性スパッタリング、イオン支援またはイ
オン増補反応性蒸着、イオン支援またはイオン増補反応
性スパッタリング、CVD(化学蒸着)、または他の物
理的または化学的な蒸気蒸着方法から生成できる。他の
有用な低透過性の材料は、アルミニウム、ニオビウム、
タンタル、ジルコニウム、スカンジウム、ハフニウム、
亜鉛、スズ、インジウム及びチタンの酸化物と、マグネ
シウム、アルミニウム及びセリウムのフッ化物と、窒化
シリコンと、これらの組合わせまたは混合とを包合す
る。
【0028】MeredithとLefebvreに共
通して譲渡された米国特許第5,200,085号は、
電球のための赤色、オレンジ色または黄色のフィルター
に酸化鉄の膜を組み込むことを開示している。これらの
LWPフィルターは、5または7層の酸化鉄と、別に典
型的な低届折率の材料を含有している。米国特許第5,
200,085号フィルターは、短波長に対して高い反
射率を備えているので、白色と短波長領域に適度な反射
率を備えている本発明に従うフィルターとは対照的に、
反射光を色づけることになる。また、米国特許第5,2
00,085号は、選択的に吸収する材料を含有するL
WPによる透過光の色の角度シフトが小さいと述べてい
る。しかし、米国特許第5,200,085号には、反
射光の角度シフトが選択的な光学的特性を採用すること
によって抑制できることについての開示がない。更に、
米国特許第5,200,085号は、短波長に対するフ
ィルターの不透明性について述べているが、層の厚みの
バラツキに対する非鋭敏性も白色反射色についも開示し
ていない。
【0029】3. 引っ掻きと磨耗に対する抵抗 前述のように、上記の光学的特性のほかに、このフィル
ターの設計は卓越した引っ掻きと磨耗に対する抵抗を提
供する。周知のように、多層コーティングの引っ掻きと
磨耗に対する抵抗は、接着性、硬度及び摩擦を含めた数
多くの要因に依存する。これらは、次に、層の組成と厚
みと、層形成プロセスに依存する。最適のプロセスによ
って形成した酸化層の場合、引っ掻きと磨耗に対する抵
抗は主として外部層に依存する。ここで、酸化鉄を外部
層として使用すると、フィルターの3層と5層の両方の
実施例において、特に酸化アルミニウムのような別の材
料と比べると、卓越した引っ掻きと磨耗に対する抵抗を
呈する。
【0030】B 事例 このフィルターの3層と5層の実施例のサンプルは、反
応性スパッタリングを使用し、Scobeyなどに共通
して譲渡された米国特許第4,851,095号に説明
されるMetaMode(商標登録)装置を改造して、
透明ガラスのシート上に蒸着して作成した。米国特許第
4,851,095号は参照することによって組み込ま
れる。そこで説明するように、反応器システムは、垂直
円筒状のラックと垂直向きの長方形の目標物体とを具備
する垂直円筒室を備えている。米国特許第4,851,
095号で説明するMetaMode(商標登録)反応
器システムは変更なしで使えるが、この好ましい方式で
は、米国特許第4,851,095号で説明する反応器
システムは、鉄と酸化シリコンが通常の反応性マグネト
ロンスパッタリングから蒸着し、このスパッタリング時
に金属成分の蒸気(シリコンまたは鉄)が目標物体から
スパッタリングして酸素含有雰囲気中で基質上に凝縮す
るように改造されている。(米国特許第4,851,0
95号で説明する反応器システムでは、スパッタリング
は不活性雰囲気で行われ、反応は別の領域で行われ
る)。米国特許第4,851,095号反応器システム
の場合、基質が回転して目標物体を透過するが、1回に
目標物体の1つだけ作動する。回転速度と滞留時間(目
標物体の前部で)はこのプロセスで重要でなく、回転は
層の厚みを周辺で均一にする、すなわち、円筒形のラッ
クの周辺全体が基質で覆われ、全てが各々材料の1つの
目標物体によって同時にコーティングすることになる。
【0031】鉄とシリコンの目標物体は、最も広く用い
られている反応性マグネトロンスパッタリングプロセス
と異なる。鉄、すなわち、磁気材料は、特殊な処理をマ
グネトロンスパッタリングに要求する。これは薄い目標
物体の材料の厚みを用いて補われ、すなわち、鉄のシー
トは他の目標物体の材料の場合より薄くなり、他にもマ
グネトロン目標組立物体の特に強い磁性から補うことが
できる。シリコンスパッタリングの目標物体は、Air
co Coating Technology、Con
cord、CAが市販する二重C−Magユニット(円
筒状マグネトロンユニット)である。
【0032】関連する構成要素またはこの反応器システ
ムの寸法形状は次の通りである。 部屋の直径: 122cm(48インチ) ラックの直径、有効高: 112cm(44インチ)直径×81.3cm(32インチ)高 シリコンC−Mag目標物体のサイズ: 7.62cm(3インチ)幅×112cm(44インチ)高 鉄製の平らなマグネトロンの目標物体: 12.7cm(5インチ)幅×127cm(50インチ)高 目標物体と基質間の離隔距離: 5.08cm(2インチ) ラックの回転速度: 25rpm
【0033】信号ミラーコーティングの蒸着/形成を行
うために、次のプロセスステップを実施した。 1. 部品を装着する 2. 部屋の圧力を3×10-5トル未満にする 3. ラックの転回を始める 4. アルゴンの流れを加え/調整する 5. シャッターを閉じて、鉄製の目標物体プラズマを
点火する 6. 酸素ガスの流れを加え/調整して、シャッターを
開く 7. 第1層を蒸着する 8. シャッターを閉じて、目標物体の電力をオフにす
る 9. 多層コーティングが終了するまで、ステップ4〜
8を対象とする目標物体に対して繰り返す。(総コーテ
ィング時間は、3層設計の場合に約150分である)。 10. プロセスを終了して、装置を雰囲気に開放する
【0034】付随するプロセスパラメータは次に示す通
りである。 パラメータ シリコン 目標物体のタイプ: 平らなマグネトロン 二重C−マグネトロン 目標物体の電力: 12kw 2×6kw=12kw アルゴン流速: 150sccm 180sccm 酸素流速: 110sccm 240sccm 総圧力: 5.2×10-3トル 3.0×10-1トル 基質温度: 雰囲気、プロセスの誘導で約23゜Cから約49゜C に上昇する
【0035】この非常に僅かな層数のフィルターは、非
吸収性干渉フィルターが普通は30以上の層を備えてい
るので、非吸収性二色フィルターより迅速に生成できて
コストも安いのに、それらと同じまたは低いレベルの遮
蔽特性と光学的特性を有していることに注目すべきであ
る。
【0036】吸収材料を含有する干渉フィルターの反射
率は一般的に対称でなく、反射率は入射面で異なること
にも注目すべきである(干渉フィルターの透過率は対称
である)。非対称の反射率のために、好都合に、本発明
に従うLWPフィルターは、観察者の画像が入射する基
質の面に形成される。この第1の表面の向きは、基質の
第2または非コーティング面からの反射像の強度を最小
限にするので、車両の外部バックミラーに適している。
【0037】図1Bと1Cと2Bと2Cは、前述のプロ
セスステップとパラメータを用いて製作したフィルター
2と3に対して測定し計算した反射率と透過率を示して
いる。実線の曲線(参照記号“R”が付してある)はフ
ィルターに30゜で入射する光の全体反射率であり、点
線の曲線(参照記号“T”が付してある)は、垂直の入
射光、すなわち、フィルターに0゜で入射する光の全体
透過率である。図1Bの曲線12Rと12Tは、5層フ
ィルター2に対して、各々、計算した反射率と透過率を
示すが、図2Bの22Rと22Tは、そのフィルターに
対して測定した反射率と透過率を示す。同様に、図1C
の曲線13Rと13Tは、3層フィルター3に対して、
各々、計算した反射率と透過率を示すが、図2Cの23
Rと23Tは、そのフィルターに対して測定した反射率
と透過率を示す。反射率と透過率の曲線は、図2Aの全
誘電体フィルター1の短波長の反射率と透過率の特性に
対する具体的な改善効果を示している。フィルター2と
3の反射率は、短波長、特に約600nmより短い波長
に適しており、これは白色の反射率の特徴である。図1
と2の透過率の曲線は、フィルター2と3が約600ナ
ノメーターより短い波長に適した低透過率の更なる特徴
を備えていることを示している。可視光線と紫外線の放
射に対する透過率はこれらの短波長において非常に小さ
く、フィルターは、同じ波長の範囲で示された反射率の
低下にもかかわらず、ほぼ不透明になる(すなわち、透
過率は実質的に反射率と関係ない)。可視光線と紫外線
に対する不透明性は、知覚的な理由と、紫外線の露出と
劣化からミラー内部の電子部品のような構成要素を保護
する両方の観点から好ましいことである。
【0038】20゜〜70゜の入射角の範囲でフィルタ
ー2と3に対して計算した角度シフトは、各々、図3B
と3Cの反射率曲線の系統32と33と、図4Bと4C
に示す色度図に基づいて図示してある。全誘電体ダイク
ロイック設計のフィルター1と比べると、フィルター2
の角度シフトは類似しており、フィルター3の角度シフ
トは大幅に減少している。
【0039】均一および不規則的な層の厚みのバラツキ
に対するフィルター2と3の設計の感度が、各々、図5
と6と7と8に図示してある。図5Bの52と図5Cの
53の反射率曲線は、フィルター2と3の各々が±3.
5%のバラツキを層の厚みに有する、3つのセットに対
して計算した反射率を図示しているが、図6Bと6Cは
対応する色度図を示す。同様に、図7Bの72と図7C
の73の反射率曲線は、フィルター2と3の各々が僅か
な不規則的の厚みのバラツキをその対応する層に有す
る、20セットに対して計算した反射率を示す(図7A
のフィルター1に関する説明を参照)。図8Bと8Cは
これらのフィルターの対応する色度図である。全誘電体
ダイクロイック設計のフィルター1と比べると、フィル
ター2と3の色変化は僅かであり、この傾向は色差検出
に関して更に好ましい方向になる。フィルター3は3層
だけ含有し、表5の最後の2つの欄の厚みバラツキ要因
が適用されないことに注意すべきである。 表5 正規分布と5%半値幅である、20個の不規則的なバラツキに対する基準厚みに 相応する層の厚み。最初の繰り返しが基準設計を表すことに注意すべきである。 繰り返し 層1 層2 層3 層4 層5 1 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 2 1.0433 0.8426 1.0371 1.0829 0.9864 3 1.0567 1.0665 0.9556 0.9717 0.9891 4 0.9243 0.9770 0.9779 0.9372 1.0592 5 0.9836 1.0815 0.9886 0.9772 1.0602 6 1.0179 0.9383 0.9815 0.9372 0.9727 7 1.0721 1.0096 0.9787 1.0867 0.9505 8 1.0388 0.9935 1.0558 0.9923 0.9952 9 1.0444 1.0109 0.9899 1.1141 1.0523 10 1.0948 0.9740 0.9633 1.0164 1.0303 11 1.0052 0.9825 0.9576 1.0098 1.0378 12 1.0540 1.0520 0.9302 0.9968 1.0729 13 0.9956 1.0227 1.0278 0.9388 1.0948 14 0.9789 0.9377 0.9397 1.0933 0.9207 15 1.0712 0.9045 1.0481 0.9509 1.0316 16 0.9540 1.0368 0.9396 0.9880 1.0397 17 0.9716 0.9574 0.8646 1.0413 1.0411 18 1.0630 0.9456 0.9850 1.0570 0.9998 19 1.0888 0.9569 0.9610 1.0504 1.0089 20 1.0027 0.9974 1.0286 0.9689 0.9701
【0040】C. 要約 本発明に従う薄膜設計は、選択的に吸収する材料を包合
し、ミラーの反射色の好ましくない変化を解消し、同時
に赤色光の十分な透過率を維持している。新規のフィル
ターは、白色の反射色を、広範囲の入射及び観察の位置
において維持し、層の厚みの僅かなバラツキに対して鈍
感である。そのうえ、新規のフィルターは約600ナノ
メーターより短い波長に対して不透明である、すなわ
ち、新規のフィルターは、可視光線と紫外線に対して不
透明であり、信号装置におけるフィルター要素の追加を
不要にする。フィルターは、優れた引っ掻きと磨耗に対
する抵抗も呈する。
【0041】表6は、本発明に従うフィルターと、この
フィルターを包合する信号バックミラーの光学的特性
を、前述の2つの従来のフィルターと対比して、まとめ
たものである。 表6 従来のフィルター 発明 Robert OCLI 5層 3層 高さTと長さλ(赤色) 可 可 可 可 選択的に吸収する材料(SAM) 不可 不可 可 可 スタック全体のSAM 不可 不可 可 可 小さいRと短いλ 不可 可 可 可 短いλに対する不透明性 不可 不可 可 可 Rと無関係の小さいT 不可 不可 可 可 白色 不可 可 可 可 角度の感度? 可 少し 少し 不可 厚みの感度? 可 可 減少 減少 T=透過率; R=反射率; 短いλ:≦600nm; 長いλ:≧600nm; SAM=選択的に吸収する材料
【0042】
【発明の効果】前述の説明に基づいて、当業者は、本発
明と添付の特徴請求の範囲に属するフィルターと、その
フィルターを包合する信号装置の変更と拡大を容易に実
施できると思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Bは、本発明を実施する5層フィルターに
0゜で入射する光に対して測定した反射率と透過率を示
す。図1Cは、本発明を実施する3層フィルターに0゜
で入射する光に対して測定した反射率と透過率を示す。
【図2】図2Aは、従来のOCLIフィルターに30゜
で入射する光の全体反射率と0゜で入射する光の全体透
過率を示す。図2Bは、5層フィルターに30゜で入射
する光の全体反射率と0゜で入射する光の全体透過率を
示す。図2Cは、3層フィルターに30゜で入射する光
の全体反射率と0゜で入射する光の全体透過率を示す。
【図3】図3Aは、従来のOCLIフィルターに、20
゜から70゜の範囲で入射する角度に対して、計算した
反射率と波長の関係を示す。図3Bは、5層フィルター
に、20゜から70゜の範囲で入射する角度に対して、
計算した反射率と波長の関係を示す。図3Cは、3層フ
ィルターに、20゜から70゜の範囲で入射する角度に
対して、計算した反射率と波長の関係を示す。
【図4】図4Aは、従来のOCLIフィルターに、20
゜から70゜の範囲で入射する角度で反射する発光体C
の色度図である。図4Bは、5層フィルターに、20゜
から70゜の範囲で入射する角度で反射する発光体Cの
色度図である。図4Cは、3層フィルターに、20゜か
ら70゜の範囲で入射する角度で反射する発光体Cの色
度図である。
【図5】図5Aは、従来のOCLIフィルターに関し
て、基準設計と全ての層の厚みが±3.5%のバラツキ
にあるフィルターに対して、計算した反射率と波長の関
係を示す。図5Bは、5層フィルターに関して、基準設
計と全ての層の厚みが±3.5%のバラツキにあるフィ
ルターに対して、計算した反射率と波長の関係を示す。
図5Cは、3層フィルターに関して、基準設計と全ての
層の厚みが±3.5%のバラツキにあるフィルターに対
して、計算した反射率と波長の関係を示す。
【図6】図6Aは、従来のOCLIフィルターに関し
て、全ての層の厚みが±3.5%のバラツキにあるフィ
ルターで反射した発光体Cの色度図である。図6Bは、
5層フィルターに関して、全ての層の厚みが±3.5%
のバラツキにあるフィルターで反射した発光体Cの色度
図である。図6Cは、3層フィルターに関して、全ての
層の厚みが±3.5%のバラツキにあるフィルターで反
射した発光体Cの色度図である。
【図7】図7Aは、従来のOCLIフィルターに関し
て、基準設計に対して、および各々が基準設計を基準に
して僅かの層の厚みのバラツキを有する19の更なるフ
ィルターに対して、計算した反射率と波長の関係を示
す。図7Bは、5層フィルターに関して、基準設計に対
して、および各々が基準設計を基準にして僅かの層の厚
みのバラツキを有する19の更なるフィルターに対し
て、計算した反射率と波長の関係を示す。図7Cは、3
層フィルターに関して、基準設計に対して、および各々
が基準設計を基準にして僅かの層の厚みのバラツキを有
する19の更なるフィルターに対して、計算した反射率
と波長の関係を示す。
【図8】図8Aは、従来のOCLIフィルターに関し
て、僅かの層の厚みのバラツキを有する20のフィルタ
ーで反射した発光体Cの色度図を示す。図8Bは、5層
フィルターに関して、僅かの層の厚みのバラツキを有す
る、20のフィルターで反射した発光体Cの色度図を示
す。図8Cは、3層フィルターに関して、僅かの層の厚
みのバラツキを有する、20のフィルターで反射した発
光体Cの色度図を示す。
【図9】従来のOCLIフィルターに関して、CIE
1931色度図の異なる部分における色度整合の統計的
な変化を示す。
【図10】本発明を包合する、改善された信号ミラーを
示す。
【符号の説明】
10....信号ミラーアセンブリ 12....ハウジング 14....ミラー 16....長波長透過フィルターコーティング 18....透明径部 20....赤色光のアレイ(照明電球) 22....回路ボード 24....組合わせレンズ反射器アレイ 26....反射器 28....発光体 30....制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スコット エフ ロウランズ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95405 サンタ ローザ ホースショー ドライヴ 2408 (72)発明者 ジョン アール フリッチェン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95492 ウィンザー コーネル ストリー ト 188 (72)発明者 ジョン ジェイ ホール アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95405 サンタ ローザ ミモザ ストリ ート 2519

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜の光学フィルター合成物であって、
    透明基質と、 可視スペクトルに選択応答領域を有する長波透過薄膜干
    渉フィルターと、 スペクトル応答領域の短波長部分に低い透過率を有し、
    可視光線と紫外線に対して不透明性を有し、白色反射率
    を有するためにフィルターの全体にわたって選択的に吸
    収する手段と、 を備えていることを特徴とする、薄膜の光学フィルター
    合成物。
  2. 【請求項2】 赤色光の高い透過率と、約600nmよ
    り短い波長の吸収と、安定した白色反射率を有する薄膜
    の光学フィルターであって、高届折率の材料(H)と低
    届折率の材料(L)が交互する層から成る薄膜の長波透
    過干渉スタックを含有しており、前記のスタックは可視
    スペクトルの赤色部分内で波長の高い透過率を有し、前
    記のH材料は、反射率と関係なしに、約600ナノメー
    ターより短い波長の放射を吸収することを特徴とする薄
    膜の光学フィルター。
  3. 【請求項3】 開口部を有するハウジングと、ハウジン
    グを囲み、及び可視スペクトルの選択領域内で波長の放
    射を伝送するようになった少なくとも1つの領域を有す
    るミラー手段と、選択波長の放射をミラー手段上で選択
    的に照射するためのハウジング内部の照明手段とを具備
    するタイプの信号ミラーであって、ミラー手段は、 透明基質と、 (a)可視スペクトルの前記の選択領域内で波長の放射
    を伝送するために応答領域を有する長波透過薄膜フィル
    ターと、(b)スペクトル応答領域の短波長側の反射率
    と届折率を減少するために、フィルターの全体にわたっ
    て分散する選択的な吸収手段とを、形成する薄膜コーテ
    ィング干渉スタックを備えていて、上記ミラー手段は、
    可視光線と紫外線に対して不透明であり、赤色放射に対
    し高い透過率を示し、実質的に観察角と関係なしの白色
    反射率を有していることを特徴とする信号ミラー。
  4. 【請求項4】 上記スタックの外部層が引っ掻きと磨耗
    に対する抵抗を呈する特許請求の範囲第1項から第3項
    の何れか一項に記載のフィルターまたはミラー。
  5. 【請求項5】 上記の選択的に吸収するH材料は、酸化
    鉄、シリコン、カドミウムと亜鉛の硫化物とセレン化物
    とテルル化物、チタンとハフニウムとジルコニウムの窒
    化物、およびその混合または組み合わせから選択され
    る、特許請求の範囲第1項から第3項の何れか一項に記
    載のフィルターまたはミラー。
  6. 【請求項6】 上記L材料は、アルミニウムとニオビウ
    ムとタンタルとジルコニウムとスカンジウムとハフニウ
    ムと亜鉛とスズとインジウムとチタンの酸化物と、マグ
    ネシウムとアルミニウムとセリウムのフッ化物と、酸化
    シリコンと、窒化シリコン、およびその組み合わせまた
    は混合から選択される、特許請求の範囲第1項から第3
    項の何れか一項に記載のフィルターまたはミラー。
  7. 【請求項7】 上記層は、酸化鉄と酸化シリコンと酸化
    鉄の順であり、前記のフィルターは、引っ掻きと磨耗に
    対する抵抗と、白色反射率と、小さい観察角度による影
    響の抑制を更に特徴とする、特許請求の範囲第1項から
    第3項の何れか一項に記載のフィルターまたはミラー。
  8. 【請求項8】 上記層は酸化鉄と酸化シリコンと酸化鉄
    と酸化シリコンと酸化鉄の順であり、前記のフィルター
    は、引っ掻きと磨耗に対する抵抗と、白色反射率と、小
    さい観察角度による影響の抑制を更に特徴とする、特許
    請求の範囲第1項から第3項の何れか一項に記載のフィ
    ルターまたはミラー。
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