JPH08327649A - 流速測定方法及び装置 - Google Patents

流速測定方法及び装置

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JPH08327649A
JPH08327649A JP7685396A JP7685396A JPH08327649A JP H08327649 A JPH08327649 A JP H08327649A JP 7685396 A JP7685396 A JP 7685396A JP 7685396 A JP7685396 A JP 7685396A JP H08327649 A JPH08327649 A JP H08327649A
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JP
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magnetic field
measured
flow velocity
windings
target surface
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Application number
JP7685396A
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English (en)
Inventor
Kaneyuki Oota
金幸 太田
Hiroharu Katou
宏晴 加藤
Akio Nagamune
章生 長棟
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強い外部磁界がある環境においても、小型
で、正確に測定できる流速測定方法及び装置を提供す
る。 【解決手段】 移動する導電性の測定対象物体201の
上に、対象面に対しその中心軸が垂直となるように、か
つ測定対象物体201の移動方向と平行に配置された同
一の形状の2つの励磁用の巻線302a,302bに交
流電流を供給して、対象面に垂直にかつ同一方向に磁場
を励磁し、そして、2つの励磁用の巻線302a,30
2bのそれぞれと同軸に、かつ測定対象物体201の移
動方向と平行に配置された同一の形状の2つの検出用の
巻線303a,303bによって対象面に垂直な磁場成
分をそれぞれ検出し、その磁場成分の差分信号に基づい
て測定対象物体の流速を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動する導電性の測定対
象物体の表面の流速を測定する方法及び装置に関し、特
に、連続鋳造プロセスにおいて溶鋼を鋳込む鋳型内溶鋼
流の表面の流速測定に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造ラインにおいては、図18に示
されるように、溶鋼3はタンディッシュ1よりノズル2
を通して銅製の鋳型4中に注ぎ込まれて鋳造される。鋳
型4中に注ぎ込まれた溶鋼は、鋳型4の壁面に当たり上
昇流7と下降流8に分かれる。上昇流7は表面で流れ9
a,9bを作るが、ここで表面の溶鋼流動の左右のバラ
ンスが崩れると、渦が発生し溶鋼表面上に撒いたパウダ
ーを巻き込む(11)。また、表面の溶鋼流動が過大に
なると、溶鋼表面のパウダーを削り込む(10)。何れ
においても鋳片中に介在物が捕捉され、製品欠陥の原因
となる。このような理由から、鋳型内溶鋼流動を安定化
させることは極めて重要な課題であり、特に溶鋼表面近
傍の流速を連続的に計測することが強く求められてい
る。
【0003】従来、溶鋼の流速は例えば特開平5−60
774号公報のような接触型の計測が主であった。これ
は、図19に示されるように、ファインセラミックス製
の棒12を溶鋼14に浸漬して、その棒12が溶鋼流動
により受ける圧力を、受圧センサ13により検出して、
流速を測定するものである。この方法では高温の溶鋼に
セラミックス製の棒12を浸漬させるため、長時間の連
続測定が不可能であった。
【0004】これに対して、磁気を用いて非接触で速度
を計測できることが知られている。図20に示されるよ
うに、均等な磁場中で導体15が動くと、その導体中に
E=v×Bなる速度起電力が生じる。この速度起電力に
より、導体中に渦電流Jvが誘起され、導体上に誘導磁
場Bvが発生して、元の磁場は導体の速度方向に引きず
られるようにBからB’へと歪む。このように、磁場が
導体の運動により歪む効果を以下磁場の速度効果と呼
ぶ。この速度効果による歪みの程度は導体の速度に対応
して変化するので、歪み量を測ることで対象導体の速度
を知ることができる。
【0005】このような磁気を用いて速度を計測する方
法として、本発明者の何人かにより提案している方法が
あった(:特願平6−293553号)。これは、図2
1に示されるように、測定対象に対しE型磁心25と巻
線27a,27b,27cとから成る励磁装置を、各磁
極の開放端が導体側を向き、更に3つの磁極,25a,
25b,25cを対象面201の移動方向と平行となる
ように配置し、磁気センサ26a,26bを、E型のコ
アの両端の脚の内側に、対象面と垂直な磁場を検出する
ように固定したものである。
【0006】ここでE型の励磁装置にそれぞれ隣り合う
磁極に反対向きの磁場を生じるよう交流電流を流し、測
定対象に対して垂直に磁場を励磁する。この時、図22
(a)に示されるように、導体201が停止していれ
ば、磁場は中心の脚を中心として左右対称であり、左右
の磁気センサの出力は等しく、その差分は0となる。導
体201が動くと、図22(b)に示されるように、そ
の流速に対応して導体201中に発生する渦電流により
磁場が歪み、両端の磁気センサ26a,26bの位置で
の磁束の垂直成分に差が出て、その差分信号が変化す
る。この変化量は対象の流速に対応しており、この変化
量から、測定対象(導体)の流速を測定する。
【0007】また、上記の提案(:特願平6−2935
53号)の中には別の構成の流速測定方法も含まれてい
る。これは、図23に示されるように、E型のセラミッ
クス製のボビン300の3つの脚にそれぞれ施された励
磁用の巻線27a,27b,27cと、セラミックス製
のボビン300の両端の脚の内側に、導体面と垂直な方
向の磁場の成分を検出するように、セラミックス製のボ
ビン115a,115bを施して配置した2つの検出用
の巻線116a,116bとからなる。これを各巻線の
軸が対象面と垂直となり、かつその並びが対象の流れ方
向と平行となるように配置する。そして、隣り合う巻線
同士が互いに逆向きの磁場を生じるように、励磁巻線に
交流電流を流し、導体面に垂直な交流磁場を作り、2つ
の検出用の巻線116a,116bの出力差を検出し
て、測定対象(導体)の流速を測定する。
【0008】また、この変形として、本発明者の何人か
により提案している方法があった(:特願平6−293
191号)。これは、図24に示されるように、中心の
脚204bを中心として左右対称形のE型の形状をした
磁心25に対して、中心の脚204bに励磁用の巻線を
巻き、両端の脚204a,204cに検出用の巻線20
3a,203bをそれぞれが同じ向きの磁束を検出する
ように巻いたものである。これを移動する導電性の測定
対象物体201の上に、脚の開いた面が対象面に向き、
かつ各脚が対象面の移動方向に対し平行に並ぶように配
置する。そして、励磁巻線に交流電流を流し、導体面に
垂直な交流磁場を作り、2つの検出用の巻線203a,
203bの出力差を検出して、測定対象物体201の流
速を測定する。
【0009】更に、この変形として、本発明者の何人か
により提案している方法があった(:特願平6−293
192号)。これは、図25に示されるように、中心の
脚を中心として左右対称形のE型の形状をしたセラミク
ス製ボビン202に対し、中心の脚に励磁用の巻線20
3bを巻き、両端の脚に検出用の巻線203a,203
cをそれぞれが同じ向きの磁束を検出するように巻いた
ものである。これを移動する導電性の測定対象物体20
1の上に、脚の開いた面が対象面に向き、かつ各脚が対
象面の移動方向に対し平行に並ぶように配置する。そし
て、励磁用の巻線203bに交流電流を流し、導体面に
垂直な交流磁場を作り、2つの検出用の巻線203a,
203cの出力差を検出して、測定対象物体201の流
速を測定する。
【0010】また、多くの連続鋳造機では、電磁撹拌装
置を持っている。これは鋳型の外から電磁石により鋳型
中の溶鋼に強い磁場をかけ、その磁場により溶鋼に力を
加えて、溶鋼の流れを制御しようとするものである。そ
の電磁撹拌装置の作る磁場の周波数には、種々のタイプ
があり、高い周波数のものでは数十Hz、低い周波数の
ものでは、DC〜数Hzまである。
【0011】このような大きな磁場があると、先に挙げ
たような磁気を用いて非接触で流速を測定する方法の
内、磁心を用いるタイプでは、磁心が磁気飽和してしま
い、安定した計測が出来なくなる。また磁心を用いない
タイプのものでも、そのままでは、検出巻線が大きな電
磁撹拌磁場を拾ってしまい、速度効果による小さな磁場
歪み信号はかき消され、正確な測定が出来なくなる。そ
こで、例えば上記の提案による方法(:特願平6−29
3192号)では、図26に示される測定回路例のよう
に、まず2つの検出巻線203a,203cの差分をと
って大きく外乱磁場を減少させ、その後でセンサの励磁
周波数を中心周波数とするバンドパスフィルター129
を通しさらに減少させる。このようにして十分に外乱磁
場を弱めた後に位相検波器131を用いて励磁周波数で
位相検波して、励磁周波数と同じ周波数の信号のみを検
出することで外乱磁場の影響をなくしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の磁気を
用いた非接触の流速測定方法には以下のような課題があ
った。 (1) E型のセラミクス製のボビンの各脚に励磁巻
線、両端の脚の内側に検出巻線を配置する方法(特願平
6−293553号)や、E型のセラミクス製のボビン
の中心に励磁巻線、両側に検出巻線を配置する方法(特
願平6−293192号)では、センサの流速感度を大
きくするには、励磁、検出巻線の巻数を多くしたり、検
出巻線の断面積を大きくしなければならないが、そのよ
うにすると各巻線の幅が大きくなって、各巻線の並んで
いる方向をセンサの幅とすると、センサの幅が大きくな
り、連続鋳造機のように小さな空間しかない場所では、
センサを設置することができなくなる。
【0013】(2) E型のセラミクス製のボビンの各
脚に励磁巻線、両端の脚の内側に検出巻線を配置する方
法(:特願平6−293553号)や、E型のセラミク
ス製のボビンの中心に励磁巻線、両側に検出巻線を配置
する方法(:特願平6−293192号)方法では、セ
ンサの流速感度をさらに大きくするには、励磁巻線に与
える起磁力を大きくする必要がある。そのためには上記
(1)のように励磁、検出巻線の巻数を多くしたり、検
出巻線の断面積を大きくするほかに、励磁電流を増す必
要があり、大電流を流すために励磁巻線の巻線径を太く
しなければならない。そのようにすると中心の励磁巻線
の幅が非常に大きくなって、センサの幅が非常に大きく
なり、連続鋳造機のように小さな空間しかない場所で
は、センサを設置することができなくなる。
【0014】(3) 2つの検出巻線の差分をとり、セ
ンサの励磁周波数を中心周波数とするバンドパスフィル
ターを通すことで外乱磁場を減少させ、さらに励磁周波
数で位相検波して、励磁周波数付近のみの信号を測定す
ることで外乱磁場の影響をなくす方法(:特願平6−2
93553号,特願平6−293192号)では、外乱
磁場の周波数がセンサの励磁周波数から十分に離れてい
ればその影響を取り除けるが、周波数が近い場合にはバ
ンドパスフィルターでは十分に影響をとりきれない。す
ると位相検波器の入力信号は、大きな外乱磁場に小さな
速度歪み信号がのった信号となり、大きな外乱磁場信号
のため、位相検波器の入力感度を小さくすることが出来
ず、小さな磁場歪み信号を十分な精度で検出することが
出来なくなる。
【0015】本発明は、これらの課題を解決するために
なされたものであり、強い外部磁界がある環境において
も、小型で、且つ正確に測定できる流速測定方法及び装
置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】 (1) 第1の発明に係る流速測定方法は、移動する導
電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心軸が
垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と平行
に配置された同一の形状の2つの励磁用の巻線に交流電
流を供給して、対象面に垂直にかつつ同一方向に磁場を
励磁し、そして、2つの励磁用の巻線のそれぞれと同軸
に、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配置された同
一の形状の2つの検出用の巻線によって対象面に垂直な
磁場成分をそれぞれ検出し、その磁場成分の差分信号に
基づいて測定対象物体の流速を測定する。 (2) 第2の発明に係る流速測定方法は、移動する導
電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心軸が
垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と平行
に配置された同一の形状の2つの励磁用の巻線に交流電
流を供給して、対象面に垂直にかつ相互に反対方向に磁
場を励磁し、そして、2つの励磁用の巻線のそれぞれと
同軸に、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配置され
た同一の形状の2つの検出用の巻線によって対象面に垂
直な磁場成分をそれぞれ検出し、その磁場成分の和信号
に基づいて測定対象物体の流速を測定する。
【0017】(3) 第3の発明に係る流速測定方法
は、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象面に対
しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の
移動方向と平行に配置された同一の形状の2つの巻線に
交流電流を供給して、対象面に垂直にかつ同一方向に磁
場を励磁し、同時に2つの巻線によって対象面に垂直な
磁場成分をそれぞれ検出し、その磁場成分の差分信号に
基づいて測定対象物体の流速を測定する。 (4) 第4の発明に係る流速測定方法は、移動する導
電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心軸が
垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と平行
に配置された同一の形状の2つの巻線に交流電流を供給
して、対象面に垂直に且つ相互に反対方向に磁場を励磁
し、同時に2つの巻線によって垂直な磁場成分をそれぞ
れ検出し、その磁場成分の和信号に基づいて測定対象物
体の流速を測定する。
【0018】(5) 第5の発明に係る流速測定方法
は、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象面に対
しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の
移動方向と平行に配置された励磁用の巻線に、交流電流
を供給して対象面に垂直に磁場を励磁し、そして、その
励磁用の巻線の内側に、対象面に対しその中心軸が垂直
となるように、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配
置された同一形状の2つの励磁用の巻線によって、対象
面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、その磁場成分の
差分信号に基づいて測定対象物体の流速を測定する。 (6) 第6の発明に係る流速測定方法は、移動する導
電性の測定対象物体に対して磁場を励磁し、磁場成分を
検出して、その検出された磁場信号に基づいて測定対象
物体の流速を測定する流速測定方法において、検出され
た磁場信号を特定の周波数に基づいて位相検波し、そし
て、その位相検波された信号に基づいて磁場信号に含ま
れる特定の周波数の外乱磁場信号を抽出し、そして、元
の磁場信号から外乱磁場信号を差し引くことにより外乱
磁場信号を除去する。
【0019】(7) 第7の発明に係る流速測定装置
は、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象面に対
しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の
移動方向と平行に配置され、そして、同一方向の磁束を
発生する同一の形状の2つの励磁用の巻線、及び2つの
励磁用の巻線のそれぞれと同軸に、かつ測定対象物体の
移動方向と平行に配置される同一の形状の2つの検出用
の巻線からなる励磁・検出手段と、2つの励磁用の巻線
に交流電流を供給して対象面に垂直に磁場を励磁させ、
そして、2つの検出用の巻線によってそれぞれ検出され
た対象面に垂直な磁場成分の差分信号に基づいて測定対
象物体の流速を測定する測定手段とを有する。 (8) 第8の発明に係る流速測定装置は、移動する導
電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心軸が
垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と平行
に配置され、そして、相互に反対方向の磁束を発生する
同一の形状の2つの励磁用の巻線、及び2つの励磁用の
巻線のそれぞれと同軸に、かつ測定対象物体の移動方向
と平行に配置される同一の形状の2つの検出用の巻線か
らなる励磁・検出手段と、2つの励磁用の巻線に交流電
流を供給して対象面に垂直に磁場を励磁させ、そして、
2つの検出用の巻線によってそれぞれ検出された対象面
に垂直な磁場成分の和信号に基づいて測定対象物体の流
速を測定する測定手段とを有する。
【0020】(9) 第9の発明に係る流速測定装置
は、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象面に対
しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の
移動方向と平行に配置され、そして、同一方向の磁束を
発生する同一の形状の2つの巻線からなる励磁・検出手
段と、2つの巻線に交流電流を供給して対象面に垂直に
磁場を励磁させ、同時に2つの巻線によってそれぞれ検
出される対象面に垂直な磁場成分の差分信号に基づいて
測定対象物体の流速を測定する測定手段とを有する。 (10) 第10の発明に係る流速測定装置は、移動す
る導電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心
軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と
平行に配置され、そして、相互に反対方向の磁束を発生
する同一の形状の2つの巻線からなる励磁・検出手段
と、2つの巻線に交流電流を供給して対象面に垂直に磁
場を励磁させ、同時に2つの巻線によってそれぞれ検出
される対象面に垂直な磁場成分の和信号に基づいて測定
対象物体の流速を測定する測定手段とを有する。 (11) 第11の発明に係る流速測定装置は、移動す
る導電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心
軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と
平行に配置される励磁用の巻線、及びその励磁用の巻線
の内側に、対象面に対しその中心軸が垂直となるよう
に、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配置される同
一形状の2つの励磁用の巻線からならなる励磁・検出手
段と、励磁用の巻線に交流電流を供給して対象面に垂直
に磁場を励磁させ、2つの検出巻線によりそれぞれ検出
された対象面に垂直な磁場成分の差分信号に基づいて測
定対象物体の流速を測定する測定手段とを有する。 (12) 第12の発明に係る流速測定装置は、移動す
る導電性の測定対象物体に対し、磁場を励磁する励磁手
段と、その磁場成分を検出する検出手段と、その検出さ
れた磁場信号に基づいて、測定対象物体の流速を測定す
る測定手段とを有する流速測定装置において、検出され
た磁場信号を特定の周波数に基づいて位相検波し、そし
て、その位相検波された信号に基づいて磁場信号に含ま
れる特定の周波数の外乱磁場信号を抽出し、そして、元
の磁場信号から外乱磁場信号を差し引くことにより外乱
磁場信号を除去する補正手段を有する。
【0021】次に、本発明の速測定方法及びその装置の
動作原理を以下の(1)〜(3)により説明する。 (1)励磁・検出方法及び装置−その1 本発明の流速測定装置の1つの構成は、図1に示される
ように、実質的に非磁性体である、U型のセラミクス製
ボビン301の2つの脚に、それぞれが同じ向きの磁束
を生じるように巻いた2つの励磁巻線302a,302
bと、それと同軸にかつその直下にそれぞれが同じ向き
の磁束を検出するように巻いた2つの検出巻線303
a,303bとからなる。これを、移動する導電性の測
定対象物体201の上に、対象面に対し各巻線の中心軸
が垂直で、かつ励磁・検出巻線の並びが導体の移動方向
と平行となるように配置する。
【0022】ここで2つの励磁巻線302a,302b
に、交流電流を流し、対象面に対し垂直な磁場を作る。
この時、図2(a)に示されるように導体201が停止
していれば、センサが左右対称の形状をしているため、
励磁磁場は左右の検出巻線303a,303bの位置で
は、大きさは等しく同じ向きで、各検出巻線の出力の差
をとると「0」となる。導体が動くと、図2(b)に示
されるように、その流速に対応して導体中に発生する渦
電流により磁場が歪み、両端の各検出巻線303a,3
03bの位置での磁束の垂直成分に差が出て、各検出巻
線の差信号が変化する。この変化量は対象の流速に対応
しており、この変化量から、導体の流速を測定すること
ができる。またこの時、速度効果による磁束の歪み量
は、流れの下流側と上流側の検出巻線とでは符号が逆
で、励磁装置からの直接磁場は、大きさも符号も同じた
め、2つの検出巻線の出力の差をとれば、余分な信号の
みを除外することができ、流速に対応した歪み量のみを
S/N良く検出することが可能となる。
【0023】また、この動作原理を図20の速度効果に
よる誘導磁場Bvを用いて説明することもできる。図1
5(a)に示されるように、片方の励磁巻線302bに
よる励磁磁場の作用についてまず考える。この励磁磁場
と導体の移動とによって生じる誘導磁場Bvは、図15
(a)に示されるように、励磁巻線302bと同軸に配
置された検出巻線303bの位置では、水平方向を向い
ており垂直成分はゼロとなって、直下の検出巻線303
bの出力にはBvはでてこない。これに対して、もう一
方の脚の検出巻線303aの位置では、Bvに垂直方向
成分があり、その出力にはBvがでてくる。同様にし
て、これと反対側の励磁巻線302aの作る励磁磁場と
導体の移動速度とによって生じる誘導磁場Bvは、図1
5(b)に示されるように検出巻線303bによって検
出される。
【0024】また、これら2つの励磁巻線が同時に動作
している場合でも、重ねの理が成り立つことから、1つ
1つを別々に励磁した場合の図15(a)と図15
(b)とを足し合わせて考えれば良い。足し合わせた後
の、各検出巻線で検出される対象の流速に対応した信号
磁場の大きさは、図15のように検出巻線真上の励磁巻
線による誘導磁場Bvは水平方向を向いているためゼロ
であり、反対側の脚の励磁巻線による誘導磁場Bvの垂
直成分のみとなり、結局足し合わせる前の別々に考えた
ときの信号磁場と同じとなる。このように本発明の流速
測定装置においては、下流側の脚に巻いた励磁巻線によ
り生じる誘導磁場Bvを上流側の検出巻線で、また、上
流側の脚に巻いた励磁巻線により生じる誘導磁場Bvを
下流側の検出巻線で検出する、という構成になってい
る。なお、図15に示されるように、励磁磁場が2つの
検出巻線位置で同じ方向のため、速度効果による誘導磁
場Bvは、2つの検出巻線位置で互いに逆向きとなる。
【0025】以上のように、U型のボビンに励磁・検出
巻線を巻けば、図23のようにE型のボビンに励磁巻線
を3つ巻き、両端の巻線の内側に検出巻線を配置するよ
り、また図25のようにE型のボビンの中心に励磁巻
線、両端に検出巻線を巻くより、幅方向に巻線が2本分
で済むので、センサの幅を小さく抑えることができる。
【0026】また、本発明の流速測定装置のもう1つの
構成は、図1と同様であり、励磁巻線及び検出巻線の巻
き方向のみを、2つの脚で互いに逆向きにしたものであ
る。すなわち、図1において、U字型のセラミックス製
ボビン301の2つの脚に、それぞれが逆向きの磁束を
生じるように2つの励磁巻線302,302bを巻き、
それと同軸にそれぞれが逆向きの磁束を検出するように
2つの検出巻線303a,303bを巻いたものであ
り、その差分信号から対象の流速を測定する。このよう
に先の構成では2つの脚で励磁磁場の方向を同じとして
いたのに対して、この構成では互いに逆向きとしてい
る。このため、その動作原理図は図16に示されるよう
になり、先の構成の図15と比べて、片方の脚の励磁巻
線による励磁磁場、更には誘導磁場Bvの向きが逆とな
っている。しかし、励磁磁場の大きさが等しければ、励
磁磁場が逆向きとなっても誘導磁場Bvの大きさは同じ
となり、そのためこの構成においても、流速に対するセ
ンサの感度は先の構成と同じとなる。
【0027】またここでは、励磁巻線からの直接磁場
は、各検出巻線位置では、大きさが等しく符号が逆で、
誘導磁場Bvは符号が同じとなるため、互いに逆向きに
巻いた2つの検出巻線の出力の差(すなわち、垂直方向
の磁場成分の和)をとれば、余分な信号のみを除外し、
流速に対応した誘導磁場量のみをS/N良く検出でき
る。そして、この構成の場合でも、図23のようにE型
のボビンに励磁巻線を3つ巻き、両端の巻線の内側に検
出巻線を配置するより、また、図25のようにE型のボ
ビンの中央に励磁巻線、両端に検出巻線を配置するよ
り、軸方向に巻線が2本分で済むので、センサの幅を小
さく押さえることができる。
【0028】また、本発明の流速測定装置のもう1つの
構成は、図4に示されるように、先の構成において、2
つの励磁巻線と2つの検出巻線とを別々にせずに、巻き
線を2つのみとし、これを励磁と検出の双方に用いて、
2つの巻線304a,304bで交流励磁をし、同時に
2つの巻線304a,304bに生じる電圧の差分をと
ることで、速度効果による磁場の歪み信号を検出してい
る。このような構成にすれば、上で説明した構成より
も、励磁巻線の下に検出巻線が要らなくなる分だけ、さ
らにセンサの高さを低く抑えることが出来る。
【0029】また、本発明の流速測定装置の更にもう1
つの構成は、図4に示されたものと同様であり、励磁、
検出兼用の巻線304a,304bの巻き方向のみを、
2つの脚で逆向きにしたものである。すなわち、図4の
U字型のセラミックス製ボビン301の2つの脚に、そ
れぞれが逆向きの磁束を生じるように巻線304a,3
04bを巻いたものであり、これに交流電流を供給して
2つの脚で互いに逆向きの励磁磁場を発生させ、さらに
同時にその差分信号から測定対象物体の流速を測定す
る。このように先の構成では2つの脚で励磁磁場の方向
を同じとしていたのに対して、この構成では逆向きとし
ている。この場合も図16を用いて先に説明したのと同
様に、片方の脚の励磁磁場の向きを変えると、その励磁
磁場によって生じる誘導磁場Bvの向きも変わるが、励
磁磁場の大きさが等しければ、その誘導磁場Bvの大き
さも等しく、この構成においても流速に対するセンサの
感度は、巻線304a,304bを同じ向きに巻いた先
の構成と同じとなる。そして、この構成の場合でも、図
1のように励磁、検出巻線を別々に巻いた構成に比べ、
励磁巻線の下に検出巻線が要らなくなる分だけ、さらに
センサの高さを低く抑えることができる。
【0030】なお、ここではU型のセラミクスボビンを
用いて説明したが、各巻線を図1や図4のように配置で
きれば、どのような形状のボビンを用いてもよい。例え
ばU型の下の部分もつながった口型のセラミクスボビン
に各巻線を施しても構わない。
【0031】またここでは、図1に示されるようなU字
型のセラミックス製ボビンの2つの脚に励磁巻線を巻
き、その下に検出巻線を巻いた例を示したが、励磁磁場
が対象面に対し垂直となり、検出巻線が対象面に対して
垂直な磁場成分を検出するように配置できれば、励磁巻
線、検出巻線をどのようにU字型のセラミックス製ボビ
ンに巻いてもかまわない。例えば図1と逆に励磁巻線よ
り上の位置に検出巻線を巻いても、図17のように励磁
巻線302a,302bを巻いた上から検出巻線303
a,303bを重ねて巻いても、またはその逆でもかま
わない。いずれの巻き方にしても、E型のセラミックス
製ボビンを用いたものに比べ、巻線を巻く脚が1本少な
くて済む分、図1と同様に小型化できる。なお、本発明
において、検出巻線は励磁巻線と同軸に配置されるが、
それは必ずしも同心である必要は無く、偏心して配置さ
れてもよい。要するに対象面に垂直な磁場成分が検出で
きればよい。
【0032】(2)励磁・検出方法及び装置−その2 本発明の流速測定装置の別の構成は、図6(a)に示さ
れるように、ふたのついた円筒形又は角筒形のセラミク
スボビン306の中に2本のボビン317a,317b
を付け足した形状のボビン(図6(b)参照)を用い、
内側の2本のセラミクス製ボビン317a,317b
に、それぞれが同じ向きの磁束を検出するように巻いた
2つの検出巻線308a,308bと、外側のセラミク
ス製円筒もしくは角筒306に、中心軸が検出巻線と平
行となるように巻いた励磁巻線307とからなる。これ
を、移動する導電性の測定対象物体201の上に、対象
面に対し各巻線の中心軸が垂直で、かつ検出巻線の並び
が導体の移動方向と平行となるように配置する。
【0033】ここで外側の励磁巻線に、交流電流を流
し、対象面に対し垂直な磁場を作る。この時、図7
(a)に示されるように導体201が停止していれば、
センサが左右対称の形状をしているため、励磁磁場は左
右の検出巻線位置では、大きさは等しく同じ向きで、各
検出巻線の出力の差をとると0となる。導体が動くと、
図7(b)に示されるようにその流速に対応して導体中
に発生する渦電流により磁場が歪み、両端の各検出巻線
位置での磁束の垂直成分に差が出て、各検出巻線の差信
号が変化する。この変化量は対象の流速に対応してお
り、この変化量から、対象の流速を測定することができ
る。またこの時、磁束量の変化は、流れの下流側と上流
側の検出巻線とでは符号が逆で、励磁装置からの直接磁
場は、大きさは同じで符号が同じため、2つの検出巻線
の出力の差をとれば、余分な信号のみを除外することが
でき、流速に対応した歪み量のみをS/N良く検出する
ことが可能となる。
【0034】以上のように、励磁巻線の中に検出巻き線
を配置すれば、センサの流速感度を向上させるために、
励磁巻線の巻数を多く、巻き線径を太くして、励磁巻線
の幅が大きくなっても、検出巻線をその内側に配置して
いるので、図25のように励磁巻線の両隣に検出巻線を
巻いた場合に比べ、2つの検出巻線の幅の分だけ、セン
サの幅を小さく抑えることができる。
【0035】なお、ここでは図6(b)のようなセラミ
クスボビンを用いて説明したが、各巻線を図6(a)の
ように配置できれば、どのような形状のボビンを用いて
もよい。例えば図6(b)で下面にもふたが付いたよう
な形状のセラミクスボビンに各巻線を施しても構わな
い。
【0036】(3)大きな外乱磁場対策 本発明の流速測定装置において、特定の周波数成分から
成る、大きな外乱磁場の影響を低減させる対策を施した
構成は、図9に示される測定回路からなる。ここでは励
磁・検出装置としては、図25に示されたようなE型の
セラミクスボビン202に、中心に励磁巻線203b、
両端に2つの検出巻線203a,cを配置したものを用
いて説明する。なお励磁・検出装置としては、移動する
導電性の測定対象物体に対し、磁場を励磁する励磁手段
と、磁場成分を検出する検出手段を有し、その検出した
磁場信号に基づいて、対象の流速を測定する構成のもの
であれば構わない。即ち例えば、図1,図4,図6,図
17,図23,図25のようなタイプを用いてもかまわ
ない。また外乱磁場があまり大きくなく磁心が飽和しな
い程度であれば、図22,図24のようなタイプでもか
まわない。
【0037】図9の測定回路中、本発明に係る外乱磁場
対策部分は、符号314にて示される外乱磁場低減回路
である。ここでその動作を簡単に説明する。2つの検出
巻線203a,cの差分信号にのった特定の周波数成分
から成る外乱磁場信号は、外乱磁場低減回路314に入
る。外乱磁場低減回路314では、注目する外乱磁場の
周波数fnを中心周波数に持つバンドパスフィルター3
09を通して、注目する外乱磁場以外の信号を除去す
る。ここで外乱磁場の周波数は、主に電磁撹拌装置から
の磁場を想定しているので、1つの周波数成分からな
り、その周波数は既知である。
【0038】その後信号Snは2相式の位相検波器31
0に入る。この位相検波器には基準周波数信号として、
外乱磁場と同じ周波数fnの信号を発生する発振器31
1からの信号Seが入っている。そして位相検波器の中
では、入力された外乱磁場信号Snと基準周波数信号S
eとを用いて、外乱磁場信号の基準周波数信号と同相の
成分の電圧Sncと、基準周波数信号と位相が90゜ず
れた成分の電圧Snsとを出力する。
【0039】次に、Sncと基準周波数信号とを掛け合
わせた信号と、Snsと基準周波数信号を移相器312
により90゜位相をずらした信号とを掛け合わせた信号
とを足し合わせ、検波器310の入力感度に対応した倍
率のアンプ313を通して振幅を元の電圧に戻して、元
の検出巻線の差分信号に含まれる特定の外乱磁場信号の
みを抽出する。そしてこの抽出された外乱磁場信号をフ
ィードバックし、元の検出巻線の差分信号から引けば、
注目している外乱磁場信号のみを大きく低減することが
出来る。
【0040】この外乱磁場低減回路により、電磁撹拌な
どによる大きな外乱磁場があり、その周波数が流速測定
に用いる励磁周波数と非常に近い場合でも、これを十分
に低減し、その後の検出回路の位相検波器の入力感度を
十分に上げ、小さな速度効果による磁場歪み信号を感度
良く検出することが可能となり、大きな外乱磁場の影響
を受けずに高感度で、流速の測定ができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
(1)実施の形態1 本発明の第1の実施の形態を図1、図3及び図10を用
いて説明する。本流速測定装置は、図1に示される励磁
・検出装置と、図3に示される測定回路とからなる。励
磁・検出装置は、図1に示されるように、U型のセラミ
クス製ボビン301の2つの脚に、それぞれが同じ向き
の磁束を生じるように巻いた2つの励磁巻線302a,
302bと、その下にそれぞれが同じ向きの磁束を検出
するように巻いた2つの検出巻線303a,303bと
からなる。これを、移動する導電性の測定対象物体20
1の上に、対象面に対し各巻線の中心軸が垂直で、かつ
励磁・検出巻線の並びが導体の移動方向と平行となるよ
うに配置する。
【0042】測定回路は、図3に示されるように、励磁
回路118及び検出回路120からなる。励磁回路11
8は、発振器123と定電流アンプ126からなり、励
磁巻線302a,302bに電流を流し、測定対象に磁
場を励磁する。発振器123により1〜1000Hzの
正弦波を発生させ、定電流アンプ126を介して励磁巻
線に励磁電流を送る。ここで励磁周波数としては、あま
り高すぎると(1KHz程度以上)測定対象に生じる時
間変化に対応した渦電流が大きくなり、流速計としてよ
りも渦流距離計としての性質が強くなり、対象表面の波
立ちによるノイズが強くなる。また周波数があまり低す
ぎると(1Hz程度以下)、検出コイルに生じる起電力
が弱くなり検出感度が落ちる。よって励磁周波数として
はここでは14Hzとした。
【0043】検出巻線303a,303bからの出力信
号は、検出回路120に入る。ここで2つの検出巻線か
らの信号は差分され、励磁電流の周波数を中心周波数と
するバンドパスフィルター129により、ノイズ信号を
あらかじめ取り除いた後に、位相検波器(又は同期検波
器)131によって、励磁電流と−90゜度ずれた位相
の成分が検波される。この検波後の信号の大きさが、流
速に対応した磁場歪み信号となる。なお、ここで、同期
検波の際の位相は励磁電流と−90°ずれた位相とした
が、これは励磁周波数が14Hzと比較的低いためであ
る。すなわち、流速に対応した磁場歪み信号はv×B
(B:測定対象中の磁場)に比例するので、低周波で励
磁する場合には、磁場の歪み量と励磁磁場すなわち励磁
電流の位相とは同じとなる。これに対し検出巻線の出力
電圧と磁場とは−90°の位相差があるため、位相検波
器(:同期検波器)で検波する際には、低周波の場合は
励磁電流と−90°ずれた位相を選択すればよい。これ
に対して、周波数が高い場合には、測定対象中での磁場
の位相が、−dB/dtに比例する渦電流により変化す
るので、流速による磁場歪み信号の位相も励磁電流の位
相からずれてしまう。したがって、高い周波数では周波
数ごとに流速による磁場歪み信号が最大となる位相を選
択する必要がある。
【0044】次にこの実施の形態の測定結果例を図10
により説明する。図10に、本流速測定装置により低融
点合金金属(ウッドメタル)の流速を測定した出力例を
示す。図10(a)が測定対象の流速を他の方法により
検出した値で、図10(b)が本流速測定装置により検
出した流速信号である。これに対しE型のセラミクス製
のボビンの中心に励磁巻線、両側に検出巻線を配置する
方法(特願平6−293192号)では、図10と同様
なテストを行った場合、励磁電流を同じとして図10と
同様の流速検出感度を得るには、センサの幅が本実施の
形態よりも大きくしなってしまう。またE型のセラミク
ス製のボビンの各脚に励磁巻線、両端の脚の内側に検出
巻線を配置するような方法(特願平6−293553
号)でも、同様の流速検出感度を得るには、センサの幅
が本実施の形態例よりも大きくなってしまう。このよう
に、本センサにより、従来のE型のセラミクスに励磁・
検出巻線を巻いたセンサに比べ、感度を変えずにセンサ
幅を小さくすることができる。
【0045】さらに、流速測定装置のもう1つの構成
は、図1にて励磁巻線302a,302b、検出巻線3
03a,303bの巻き方向のみを、2つの脚で互いに
逆向きにしたものである。この場合の測定回路は図3と
同様で良い。またその動作原理も同様で、測定結果例も
図10と等しくなるので、ここでは省略する。
【0046】(2)実施の形態2 本発明の第2の実施の形態を図4、図5及び図11を用
いて説明する。本流速測定装置は、図4に示される励磁
・検出装置と、図5に示される測定回路とからなる。励
磁検出装置は、図4に示されるように、U型のセラミク
ス製ボビン301の2つの脚に、それぞれが同じ向きの
磁束を生じるように巻いた2つの巻線304a,bから
なる。これを移動する導電性の測定対象物体201の上
に、対象面に対し各巻線の中心軸が垂直で、かつ巻線の
並びが導体の移動方向と平行となるように配置する。
【0047】測定回路は、図5に示されるように、励磁
回路118及び検出回路120からなる。励磁回路11
8は、発振器123と定電流アンプ126からなり、巻
線304a,304bに電流を流し、測定対象に磁場を
励磁する。発振器123により1〜1000Hzの正弦
波を発生させ、定電流アンプ126を介して2つの巻線
に励磁電流を送る。ここでも励磁周波数は14Hz とし
た。さらに2つの巻線304a,304bの両端の電圧
信号は、検出回路120に入る。ここで2つの巻線から
の信号は、まず絶縁アンプ(又はトランス)305a,
bを通して励磁回路118から切り放した後、差分さ
れ、励磁電流の周波数を中心周波数とするバンドパスフ
ィルター129により、ノイズ信号をあらかじめ取り除
いた後に、位相検波器(又は同期検波器)131によっ
て、励磁電流と−90゜ずれた位相の成分が検波され
る。この検波後の信号の大きさが、流速に対応した磁場
歪み信号となる。なお、検波の際の位相は、ここでは−
90゜としたが、より高い周波数を用いた場合には上述
のように、その周波数により変える必要がある。
【0048】次にこの実施の形態の測定結果例を図11
により説明する。図11に、本流速測定装置により低融
点合金金属の流速を測定した出力例を示す。図11
(a)が測定対象の流速を他の方法により検出した値
で、図11(b)が本流速測定装置により検出した流速
信号である。ここでは巻線としては、実施の形態1の励
磁巻線と同じものを用い、またボビンや励磁電流も同じ
とした。実施の形態1では励磁巻線より検出巻線の方が
巻き数が多くなっており、これに対して本実施の形態で
は検出巻線として実施の形態1と同じ励磁巻線を用いて
いるので、同じ流速に対する出力電圧は、実施の形態1
よりも小さくなっている。しかし、本実施の形態におい
ても実施の形態1の検出巻線の巻き数と同じ巻き数に換
算すると、流速感度はほぼ同じとなる。またノイズは、
磁場を検出する巻き数が減っている分、感度と同様に減
少するので、感度対ノイズ比で考えれば、実施の形態1
と本実施例とで同じとなる。これに対して本実施の形態
により、実施の形態1に比べセンサの高さを検出巻線が
要らない分低く抑えることが出来る。
【0049】さらに流速測定装置のもう1つの構成は、
図4にて巻線304a,304bの巻き方向のみを、2
つの脚で互いに逆向きにしたものである。この場合の測
定回路は図5と同様で良い。またその動作原理も同様
で、測定結果も図11と等しくなるので、ここでは省略
する。
【0050】(3)実施の形態3 本発明の第3の実施の形態を図6、図8及び図12を用
いて説明する。本流速測定装置は、図6に示される励磁
・検出装置と、図8に示される測定回路とからなる。励
磁検出装置は、図6に示されるように、蓋のついた角筒
形のセラミクスボビン306の中に2本のボビン317
a,317bを付け足した形状のボビンを用い、内側の
セラミクス製ボビン317a,317bに、それぞれが
同じ向きの磁束を検出するように2つの検出巻線308
a,308bを巻き、外側のセラミクス製角筒に、中心
軸が検出巻線と平行となるように励磁巻線307を巻い
たものからなる。これを、移動する導電性の測定対象物
体201の上に、対象面に対し各巻線の中心軸が垂直
で、かつ検出巻線の並びが導体の移動方向と平行となる
ように配置する。測定回路は、図8に示されるように、
励磁回路118と検出回路120とからなる。なお、こ
の動作は実施の形態1と同様なのでここでは説明を省略
する。またここでも励磁周波数は14Hzとした。
【0051】次にこの実施の形態の測定結果例を図12
により説明する。図12に、本流速測定装置により低融
点合金金属の流速を測定した出力例を示す。図12
(a)が測定対象の流速を他の方法により検出した値
で、図12(b)が本流速測定装置により検出した流速
信号である。これに対しE型のセラミクス製のボビンの
中心に励磁巻線、両側に検出巻線を配置する方法(:特
願平6−293192号)では、図12と同様なテスト
を行った場合、励磁電流を同じとして図12と同様の流
速検出感度を得るには、センサの幅が本実施の形態より
も大きくなってしまう。また、E型のセラミクス製のボ
ビンの各脚に励磁巻線、両端の脚の内側に検出巻線を配
置するような方法(:特願平6−293553号)で
も、同様の流速検出感度を得るには、センサの幅が本実
施の形態よりも大きくなってしまう。このように、本セ
ンサにより、従来のE型のセラミクスに励磁・検出巻線
を巻いたセンサに比べ、感度を変えずにセンサ幅を小さ
くできることが分かる。
【0052】(4)実施の形態4 本発明の第4の実施の形態を図9、図13、図14及び
図25を用いて説明する。 本流速測定装置は、図25
に示される励磁・検出装置と、図9に示される測定回路
とからなる。励磁・検出装置は、ここでは図25に示さ
れるような、セラミクス製で、中心の脚を中心として左
右対称形のE型のボビン202と,励磁巻線203b,
検出巻線203a,203cからなるものを用いた。こ
れを各巻線の軸が対象面と垂直となり、かつ各巻線の並
びが対象の移動方向と平行となるように配置する。
【0053】測定回路は、図9に示されるように、励磁
回路118、検出回路120及び外乱磁場低減回路31
4からなる。まず励磁回路118は、励磁巻線203b
に電流を流し、測定対象に磁場を励磁する。これは発振
器123と、定電流アンプ126からなる。発振器によ
り1〜1000Hzの正弦波を発生させ、定電流アンプ
126を介して励磁巻線に励磁電流を送る。ここでも励
磁周波数は14Hzとした。
【0054】2つの検出巻線203a,203cからの
出力信号は外乱磁場低減回路314に入る。外乱磁場低
減回路では、先に作用の項で説明したように、2つの検
出巻き線からの信号は差分され、電磁撹拌等の特定の周
波数からなる大きな外乱磁場信号を検出し、それのみを
再生して元の信号から引くことで、特定の外乱磁場信号
のみを大きく低減させる。その後この信号は検出回路1
20に入り、励磁電流の周波数を中心周波数とするバン
ドパスフィルター129により、その他のノイズ信号を
取り除いた後に、位相検波器(又は同期検波器)131
によって、励磁電流と−90゜ずれた位相の成分が検波
される。この検波後の信号の大きさが、流速に対応した
磁場歪み信号となる。なお、検波の際の位相は、ここで
は−90゜としたが、より高い周波数を用いた場合には
上述のように、その周波数により変える必要がある。
【0055】次にこの実施の形態の測定結果例を図13
及び図14により説明する。図14に、励磁・検出装置
200に対し外から磁場を掛けた場合の本流速測定装置
の出力信号の変化の様子を示す。ここでは、図13のよ
うなヘルムホルツコイル315を用いて、励磁・検出装
置全体に、検出巻き線の並びと垂直な方向に外より外乱
磁場を加える。ここでは50G,1Hzの外乱磁場を与
えた。さらに励磁・検出装置の下には低融点合金金属3
16が流れており、外乱磁場の元での流速測定をこれで
シミュレートしている。ここで図14(a)が測定対象
の流速を他の方法により検出した値で、図14(b)が
本流速測定装置により検出した流速信号である。このよ
うに外乱磁場低減回路を用いることで、大きな外乱磁場
の元でも、微弱な速度効果による磁場歪み信号を検出
し、流速に対応した出力信号が得られることが分かる。
【0056】なお、外乱磁場低減回路314を用いず、
図26に示されるようにバンドパスフィルター129の
みで外乱磁場を低減した場合には、位相検波器の入力感
度を下げることが出来ず、十分な感度で速度効果による
磁場歪み信号を検出できなかった。以上から、外乱磁場
低減回路を用いることで、大きな外乱磁場があっても、
高感度で流速が測定できることが分かる。
【0057】なお、ここでは特定の1つの周波数成分か
らなる外乱磁場の低減方法について説明したが、周波数
の異なる2つ以上の外乱磁場が存在する場合でも、それ
らの周波数が分かっていれば、外乱磁場低減回路をそれ
ぞれの周波数に対応した分複数用意すればよい。
【0058】
【発明の効果】
(1) 第1の発明に係る流速測定方法においては、移
動する導電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその
中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方
向と平行に配置された同一の形状の2つの励磁用の巻線
に交流電流を供給して、対象面に垂直にかつつ同一方向
に磁場を励磁し、そして、2つの励磁用の巻き線のそれ
ぞれと同軸に、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配
置された同一の形状の2つの検出用の巻線によって対象
面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、その磁場成分の
差分信号に基づいて測定対象物体の流速を測定し、ま
た、第2の発明に係る流速測定方法においては、移動す
る導電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心
軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と
平行に配置された同一の形状の2つの励磁用の巻線に交
流電流を供給して、対象面に垂直にかつ相互に反対方向
に磁場を励磁し、そして、2つの励磁用の巻き線のそれ
ぞれと同軸に、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配
置された同一の形状の2つの検出用の巻線によって対象
面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、その磁場成分の
和信号に基づいて測定対象物体の流速を測定するように
したので、これらの第1及び第2の発明によれば、セン
サの流速感度をおとさずに、センササイズを小さくする
ことが出来る。
【0059】(2) 第3の発明に係る流速測定方法に
おいては、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象
面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象
物体の移動方向と平行に配置された同一の形状の2つの
巻線に交流電流を供給して、対象面に垂直に且つ同一方
向に磁場を励磁し、同時に2つの巻線によって垂直な磁
場成分をそれぞれ検出し、その磁場成分の差分信号に基
づいて測定対象物体の流速を測定し、また、第4の発明
に係る流速測定方法においては、移動する導電性の測定
対象物体の上に、対象面に対しその中心軸が垂直となる
ように、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配置され
た同一の形状の2つの巻線に交流電流を供給して、対象
面に垂直に且つ相互に反対方向に磁場を励磁し、同時に
2つの巻線によって垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、
その磁場成分の和信号に基づいて測定対象物体の流速を
測定するようにしたので、これらの第3及び第4の発明
によれば、センサの流速感度をおとさずに、センササイ
ズを小さくすることが出来る。
【0060】(3) 第5の発明に係る流速測定方法に
おいては、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象
面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象
物体の移動方向と平行に配置された励磁用の巻線に、交
流電流を供給して対象面に垂直に磁場を励磁し、そし
て、その励磁用の巻線の内側に、対象面に対しその中心
軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と
平行に配置された同一形状の2つの励磁用の巻線によっ
て、対象面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、その磁
場成分の差分信号に基づいて測定対象物体の流速を測定
するようにしたので、センサの流速感度をおとさずに、
センササイズを小さくすることが出来る。
【0061】(4) 第6の発明に係る流速測定方法に
おいては、移動する導電性の測定対象物体に対して磁場
を励磁し、磁場成分を検出して、その検出された磁場信
号に基づいて測定対象物体の流速を測定する流速測定方
法において、検出された磁場信号を特定の周波数に基づ
いて位相検波し、そして、その位相検波された信号に基
づいて磁場信号に含まれる特定の周波数の外乱磁場信号
を抽出し、そして、元の磁場信号から外乱磁場信号を差
し引くことにより外乱磁場信号を除去するようにしたの
で、大きな外乱磁場があっても、高感度で対象の流速を
測定することが出来る。
【0062】(5) 第7の発明に係る流速測定装置に
おいては、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象
面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象
物体の移動方向と平行に配置され、そして、同一方向の
磁束を発生する同一の形状の2つの励磁用の巻線、及び
2つの励磁用の巻線のそれぞれと同軸に、かつ測定対象
物体の移動方向と平行に配置される同一の形状の2つの
検出用の巻線からなる励磁・検出手段と、2つの励磁用
の巻線に交流電流を供給して対象面に垂直に磁場を励磁
させ、そして、2つの検出用の巻線によってそれぞれ検
出された対象面に垂直な磁場成分の差分信号に基づいて
測定対象物体の流速を測定する測定手段とを有し、ま
た、第8の発明に係る流速測定装置においては、移動す
る導電性の測定対象物体の上に、対象面に対しその中心
軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と
平行に配置され、そして、相互に反対方向の磁束を発生
する同一の形状の2つの励磁用の巻線、及び2つの励磁
用の巻線のそれぞれと同軸に、かつ測定対象物体の移動
方向と平行に配置される同一の形状の2つの検出用の巻
線からなる励磁・検出手段と、2つの励磁用の巻線に交
流電流を供給して対象面に垂直に磁場を励磁させ、そし
て、2つの検出用の巻線によってそれぞれ検出された対
象面に垂直な磁場成分の和信号に基づいて測定対象物体
の流速を測定する測定手段とを有し、したがって、第7
又は第8の発明に係る流速測定装置よれば、これらの構
成により流速を測定するようにしたので、センサの流速
感度をおとさずに、センササイズを小さくすることが出
来る。
【0063】(6) 第9の発明に係る流速測定装置に
おいては、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象
面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象
物体の移動方向と平行に配置され、そして、同一方向の
磁束を発生する同一の形状の2つの巻線からなる励磁・
検出手段と、2つの巻線に交流電流を供給して対象面に
垂直に磁場を励磁させ、同時に2つの巻線によってそれ
ぞれ検出された対象面に垂直な磁場成分の差分信号に基
づいて測定対象物体の流速を測定する測定手段とを有
し、また、第10の発明に係る流速測定装置において
は、移動する導電性の測定対象物体の上に、対象面に対
しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の
移動方向と平行に配置され、そして、相互に反対方向の
磁束を発生する同一の形状の2つの巻線からなる励磁・
検出手段と、2つの巻線に交流電流を供給して対象面に
垂直に磁場を励磁させ、同時に2つの巻線によってそれ
ぞれ検出された対象面に垂直な磁場成分の和信号に基づ
いて測定対象物体の流速を測定する測定手段とを有し、
したがって、第9又は第10の発明に係る流速測定装置
よれば、これらの構成により流速を測定するようにした
ので、センサの流速感度をおとさずに、センササイズを
小さくすることが出来る。
【0064】(7) 第11の発明に係る流速測定装置
においては、移動する導電性の測定対象物体の上に、対
象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定対
象物体の移動方向と平行に配置される励磁用の巻線、及
びその励磁用の巻線の内側に、対象面に対しその中心軸
が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方向と平
行に配置される同一形状の2つの励磁用の巻線からなら
なる励磁・検出手段と、励磁用の巻線に交流電流を供給
して対象面に垂直に磁場を励磁させ、2つの検出巻線に
よりそれぞれ検出された対象面に垂直な磁場成分の差分
信号に基づいて測定対象物体の流速を測定する測定手段
とを有し、これらの構成により流速を測定するようにし
たので、センサの流速感度をおとさずに、センササイズ
を小さくすることが出来る。 (8) 第12の発明に係る流速測定装置においては、
移動する導電性の測定対象物体に対し、磁場を励磁する
励磁手段と、その磁場成分を検出する検出手段と、その
検出された磁場信号に基づいて、測定対象物体の流速を
測定する測定手段とを有する流速測定装置において、検
出された磁場信号を特定の周波数に基づいて位相検波
し、そして、その位相検波された信号に基づいて磁場信
号に含まれる特定の周波数の外乱磁場信号を再生し、そ
して、元の磁場信号から外乱磁場信号を差し引くことに
より外乱磁場信号を除去する補正手段を有し、したがっ
て、大きな外乱磁場があっても、高感度で対象の流速を
測定することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの態様による流速測定装置の構成
図である。
【図2】図1の流速測定装置の測定原理説明図である。
【図3】図1の流速測定装置の実施例の測定回路図であ
る。
【図4】本発明の他の態様による流速測定装置の構成図
である。
【図5】図4の流速測定装置の実施例の測定回路図であ
る。
【図6】本発明の他の態様による流速測定装置の構成図
である。
【図7】図6の流速測定装置の測定原理説明図である。
【図8】図6の流速測定装置の実施例の測定回路図であ
る。
【図9】本発明の更に他の態様による流速測定装置の構
成図である。
【図10】実施の形態1による計測結果例を示す図であ
る。
【図11】実施の形態2による計測結果例を示す図であ
る。
【図12】実施の形態3による計測結果例を示す図であ
る。
【図13】実施の形態4における計測方法を示した説明
図である。
【図14】実施の形態4による計測結果例を示す図であ
る。
【図15】図1の流速測定装置を磁場の磁束効果の観点
から説明した測定原理説明図である。
【図16】図1の流速測定装置の他の構成例の測定原理
説明図である。
【図17】図1の流速測定装置における検出巻線の他の
構成例を示した説明図である。
【図18】連続鋳造の説明図である。
【図19】接触式による従来の高温液体金属の流速測定
法の説明図である。
【図20】磁場の速度効果の説明図である。
【図21】従来の磁気による非接触式流速測定法の説明
図である。
【図22】従来の磁気による非接触式流速測定法の説明
図である。
【図23】従来の磁気による非接触式流速測定法の説明
図である。
【図24】従来の磁気による非接触式流速測定法の説明
図である。
【図25】従来の磁気による非接触式流速測定法の説明
図である。
【図26】従来の磁気による非接触式流速測定法の説明
図である。
【符号の説明】
200 センサヘッド 301 U型セラミクス製ボビン 306 蓋のついた円筒形又は角筒形セラミクスボビン 317a,317b セラミクス製ボビン 302a,302b 励磁巻線 303a,303b 検出巻線 304a,304b 巻線(励磁,検出兼用) 201 導電性測定対象物 316 低融点合金金属 307 励磁巻線 308a,308b 検出巻線 118 励磁回路 123 発振器 126 定電流アンプ 120 検出回路 129 バンドパスフィルター 131 位相検波器(又は同期検波器) 305a,305b 絶縁アンプ(又はトランス) 314 外乱磁場低減回路 309 バンドパスフィルター 310 位相検波器 311 発振器 312 移相器 313 アンプ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置された同一の形状の2
    つの励磁用の巻線に交流電流を供給して、対象面に垂直
    にかつ同一方向に磁場を励磁し、そして、前記2つの励
    磁用の巻線のそれぞれと同軸に、かつ測定対象物体の移
    動方向と平行に配置された同一の形状の2つの検出用の
    巻線によって対象面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出
    し、その磁場成分の差分信号に基づいて測定対象物体の
    流速を測定することを特徴とする流速測定方法。
  2. 【請求項2】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置された同一の形状の2
    つの励磁用の巻線に交流電流を供給して、対象面に垂直
    にかつ相互に反対方向に磁場を励磁し、そして、前記2
    つの励磁用の巻線のそれぞれと同軸に、かつ測定対象物
    体の移動方向と平行に配置された同一の形状の2つの検
    出用の巻線によって対象面に垂直な磁場成分をそれぞれ
    検出し、その磁場成分の和信号に基づいて測定対象物体
    の流速を測定することを特徴とする流速測定方法。
  3. 【請求項3】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置された同一の形状の2
    つの巻線に交流電流を供給して、対象面に垂直にかつ同
    一方向に磁場を励磁し、同時に前記2つの巻線によって
    対象面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、その磁場成
    分の差分信号に基づいて測定対象物体の流速を測定する
    ことを特徴とする流速測定方法。
  4. 【請求項4】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置された同一の形状の2
    つの巻線に交流電流を供給して、対象面に垂直にかつ相
    互に反対方向に磁場を励磁し、同時に前記2つの巻線に
    よって対象面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、その
    磁場成分の和信号に基づいて測定対象物体の流速を測定
    することを特徴とする流速測定方法。
  5. 【請求項5】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置された励磁用の巻線
    に、交流電流を供給して対象面に垂直に磁場を励磁し、
    そして、その励磁用の巻線の内側に、対象面に対しその
    中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方
    向と平行に配置された同一形状の2つの励磁用の巻線に
    よって、対象面に垂直な磁場成分をそれぞれ検出し、そ
    の磁場成分の差分信号に基づいて測定対象物体の流速を
    測定することを特徴とする流速測定方法。
  6. 【請求項6】 移動する導電性の測定対象物体に対して
    磁場を励磁し、磁場成分を検出して、その検出された磁
    場信号に基づいて測定対象物体の流速を測定する流速測
    定方法において、検出された磁場信号を特定の周波数に
    基づいて位相検波し、そして、その位相検波された信号
    に基づいて磁場信号に含まれる特定の周波数の外乱磁場
    信号を抽出し、そして、元の磁場信号から前記外乱磁場
    信号を差し引くことにより前記外乱磁場信号を除去する
    ことを特徴とする流速測定方法。
  7. 【請求項7】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置され、そして、同一方
    向の磁束を発生する同一の形状の2つの励磁用の巻線、
    及び前記2つの励磁用の巻線のそれぞれと同軸に、かつ
    測定対象物体の移動方向と平行に配置される同一の形状
    の2つの検出用の巻線からなる励磁・検出手段と、 前記2つの励磁用の巻線に交流電流を供給して対象面に
    垂直に磁場を励磁させ、そして、前記2つの検出用の巻
    線によってそれぞれ検出された対象面に垂直な磁場成分
    の差分信号に基づいて測定対象物体の流速を測定する測
    定手段とを有することを特徴とする流速測定装置。
  8. 【請求項8】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置され、そして、相互に
    反対方向の磁束を発生する同一の形状の2つの励磁用の
    巻線、及び前記2つの励磁用の巻線のそれぞれと同軸
    に、かつ測定対象物体の移動方向と平行に配置される同
    一の形状の2つの検出用の巻線からなる励磁・検出手段
    と、 前記2つの励磁用の巻線に交流電流を供給して対象面に
    垂直に磁場を励磁させ、そして、前記2つの検出用の巻
    線によってそれぞれ検出される対象面に垂直な磁場成分
    の和信号に基づいて測定対象物体の流速を測定する測定
    手段とを有することを特徴とする流速測定装置。
  9. 【請求項9】 移動する導電性の測定対象物体の上に、
    対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ測定
    対象物体の移動方向と平行に配置され、そして、同一方
    向の磁束を発生する同一の形状の2つの巻線からなる励
    磁・検出手段と、 前記2つの巻線に交流電流を供給して対象面に垂直に磁
    場を励磁させ、同時に前記2つの巻線によってそれぞれ
    検出される対象面に垂直な磁場成分の差分信号に基づい
    て測定対象物体の流速を測定する測定手段とを有するこ
    とを特徴とする流速測定装置。
  10. 【請求項10】 移動する導電性の測定対象物体の上
    に、対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ
    測定対象物体の移動方向と平行に配置され、そして、相
    互に反対方向の磁束を発生する同一の形状の2つの巻線
    からなる励磁・検出手段と、 前記2つの巻線に交流電流を供給して対象面に垂直に磁
    場を励磁させ、同時に前記2つの巻線によってそれぞれ
    検出された対象面に垂直な磁場成分の和信号に基づいて
    測定対象物体の流速を測定する測定手段とを有すること
    を特徴とする流速測定装置。
  11. 【請求項11】 移動する導電性の測定対象物体の上
    に、対象面に対しその中心軸が垂直となるように、かつ
    測定対象物体の移動方向と平行に配置される励磁用の巻
    線、及びその励磁用の巻線の内側に、対象面に対しその
    中心軸が垂直となるように、かつ測定対象物体の移動方
    向と平行に配置される同一形状の2つの励磁用の巻線か
    らならなる励磁・検出手段と、 前記励磁用の巻線に交流電流を供給して対象面に垂直に
    磁場を励磁させ、前記の2つの検出巻線によりそれぞれ
    検出された対象面に垂直な磁場成分の差分信号に基づい
    て測定対象物体の流速を測定する測定手段とを有するこ
    とを特徴とする流速測定装置。
  12. 【請求項12】 移動する導電性の測定対象物体に対
    し、磁場を励磁する励磁手段と、その磁場成分を検出す
    る検出手段と、その検出された磁場信号に基づいて、測
    定対象物体の流速を測定する測定手段とを有する流速測
    定装置において、検出された磁場信号を特定の周波数に
    基づいて位相検波し、そして、その位相検波された信号
    に基づいて磁場信号に含まれる特定の周波数の外乱磁場
    信号を抽出し、そして、元の磁場信号から前記外乱磁場
    信号を差し引くことにより前記外乱磁場信号を除去する
    補正手段を有することを特徴とする流速測定装置。
JP7685396A 1995-03-29 1996-03-29 流速測定方法及び装置 Pending JPH08327649A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012078170A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Sinfonia Technology Co Ltd 移動速度検出器、連続鋳造装置
JP2016022489A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 Jfeスチール株式会社 溶鋼流速測定方法及び溶鋼流速測定装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012078170A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Sinfonia Technology Co Ltd 移動速度検出器、連続鋳造装置
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