JPH0832308B2 - 炭化水素油の水素化脱硫触媒組成物の製造方法 - Google Patents

炭化水素油の水素化脱硫触媒組成物の製造方法

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JPH0832308B2
JPH0832308B2 JP8596890A JP8596890A JPH0832308B2 JP H0832308 B2 JPH0832308 B2 JP H0832308B2 JP 8596890 A JP8596890 A JP 8596890A JP 8596890 A JP8596890 A JP 8596890A JP H0832308 B2 JPH0832308 B2 JP H0832308B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭化水素油の水素化脱硫触媒組成物の製造
方法に関し、詳しくは、特定の水素化活性金属をイオン
交換したゼオライトとアルミナ等を一定の割合で混合
し、その混合物に特定の水素化活性金属の残量を担持さ
せる炭化水素油の水素化脱硫用触媒組成物の製造方法に
関する。
〔従来の技術〕
炭化水素油は一般に硫黄化合物を含み、これらの炭化
水素油を燃料として使用した場合には、該硫黄化合物中
の硫黄が硫黄酸化物に転化し、大気中に排出される。
従って、これらの炭化水素油を燃焼させた場合の硫黄
酸化物による大気汚染をできるだけ抑制するために、該
炭化水素油の硫黄含有量を予め減少させておく必要があ
る。
この硫黄含有量の減少は、炭化水素油の接触水素化脱
硫処理によって達成することができる。
そして、酸性雨や窒素酸化物等の環境問題が地球規模
で取り上げられている昨今、現状の技術レベル以上の硫
黄分の除去が望まれている。
炭化水素油中の硫黄分をより低下させるためには、上
記の炭化水素油の接触水素化脱硫工程の運転条件、例え
ばLHSV,温度,圧力を苛酷にすることで、ある程度達成
することができる。
しかし、このような方法では、触媒上に炭素質を析出
させ、触媒の活性を低下させる。特に、炭化水素油が軽
質留分の場合、色相安定性や貯蔵安定性等の性状面の悪
影響もある。
このように、運転条件をコントロールすることによっ
て深度な脱硫を得るには、限度がある。
従って、最も良い方策は、格段に優れた脱硫活性を有
する触媒を開発することである。
従来、水素化脱硫用触媒を製造する一般的な方法とし
ては、周期律表第6B族金属塩及び第8族金属塩の水溶液
を担体に含浸させた後、乾燥及び焼成するいわゆる「含
浸法」、アルミナあるいはアルミナゲルを分散させた水
溶液中に周期律表第6B族金属塩の水溶液及び第8族金属
塩の水溶液を加えて金属化合物を沈澱させる「共沈
法」、アルミナあるいはアルミナゲル,周期律表第6B族
金属塩の水溶液及び第8族金属塩の水溶液の混合ペース
トを混練しながら加熱し、水分除去を行う「混練法」が
ある(「触媒調製化学」,尾崎萃編,講談社サイエンテ
ィック,250〜252頁参照)。
これらの担体として最もよく用いられているのはアル
ミナである。
また、アルミナほどではないが、シリカ,チタニア,
ボリア等をアルミナと組み合わせたアルミナ−シリカ、
アルミナ−チタニア,アルミナ−ボリア等も担体に使用
され、更にはアルミナとゼオライトとを組み合わせたア
ルミナ−ゼオライト等も担体として使用される場合があ
る。
現在は、以上のような担体に活性金属成分を担持させ
た触媒が、炭化水素油の水素化脱硫用触媒として広く使
用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前述のアルミナ−ゼオライト担体に水素化
活性成分を担持させる方法で製造する触媒は、比較的高
分子量の反応物質をアルミナ部分で反応させ、比較的低
分子量の反応物質をゼオライトの部分で反応させること
により、触媒全体の脱硫活性の向上を図ったものであ
る。
しかし、アルミナ−ゼオライト担体に水素化活性金属
成分を担持させると、該活性金属成分とアルミナとの優
れた反応性に起因して、該活性金属成分の殆どがアルミ
ナ部分に担持される。
その結果、担体全体からすると、アルミナのみを単独
で担体とする場合に比して担持する水素化活性金属成分
量が制限される。
本発明が解決しようとする課題は、ゼオライトの特徴
である酸性質を有効に利用し、かつ触媒全体としてより
多くの水素化活性金属成分を含有し得る触媒を得ること
のできる製造方法を開発することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記課題を解決するために、鋭意研究
を重ねた結果、予め、水素化活性金属成分のうち、周期
律表第8族金属のニッケル又はコバルト金属イオンでイ
オン交換させたゼオライトとアルミナ等との混合物を調
製しておき、この混合物に上記のニッケル又はコバルト
金属の残量と周期律表第6B族金属とを担持させる方法で
製造された触媒が炭化水素油の水素化脱硫に極めて有効
であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、コバルト又はニッケルをイオン
交換したゼオライトを5〜60重量部と、アルミナ又はア
ルミナ含有物を40〜95重量部とを混合する第1工程と、
コバルト又はニッケルと周期律表第6B族金属を担持させ
る第2工程とからなり、上記第1工程でイオン交換させ
るコバルト又はニッケル量を酸化物換算でゼオライトに
対し2〜8重量%とし、コバルト又はニッケルの全量を
酸化物換算で触媒に対し0.5〜15重量%とし、周期律表
第6B族金属量を酸化物換算で触媒に対し2〜30重量%と
することを特徴とする炭化水素油の水素化脱硫触媒組成
物の製造方法を要旨とする。
本発明方法における第1工程は、特定量のコバルト又
はニッケルをイオン交換したゼオライトの約5〜60重量
%と、アルミナ又はアルミナ含有物の約40〜95重量%と
を混合する工程である。
ゼオライトは、天然のものでも合成されたものでもよ
く、その例としては、フォージャサイトX型ゼオライ
ト、フォージャサイトY型ゼオライト(以下、「Yゼオ
ライト」という)、チャパサイト型ゼオライト、モルデ
ナイト型ゼオライト、有機カチオンを含む所謂ZSM系ゼ
オライト(ZSM系ゼオライトとしては、ZSM−4,ZSM−5,Z
SM−8,ZSM−11,ZSM−12,ZSM−20,ZSM−21,ZSM−23,ZSM
−34,ZSM−35,ZSM−38,ZSM−43等がある)等が挙げら
れ、特に、Yゼオライト、安定化Yゼオライトあるいは
ZSM−5等が好ましい。
ゼオライト中のケイ素元素対アルミニウム元素の原子
数比Si/Alは、約1以上のものが好ましい。
ゼオライト中のナトリウムのようなアルカリ金属イオ
ンは、含有量が多いと触媒活性を低下させてしまうの
で、通常はゼオライトに対し約0.5重量%以下にするこ
とが好ましい。
上記のYゼオライトあるいは安定化Yゼオライトは、
公知のものを用いることができる。
Yゼオライトは、天然のフォージャサイトと基本的に
は同一の結晶構造を有し、酸化物として表わすと、下記
の組成式のように表現し得る。
0.7〜1.1R2/mO.Al2O3・3〜5SiO2・7〜9H2O (式中、RはNa,K,その他のアルカリ金属イオン又はア
ルカリ土類金属イオンであり、mはその原子価であ
る。) 安定化Yゼオライトは、例えば、米国特許第3,293,19
2号、同第3,402,996号に記載されているものが好ましく
使用される。
安定化Yゼオライトは、高温での水蒸気処理を数回行
うことにより、結晶度の劣化に対し著しい耐性を示す。
安定化Yゼオライトは、R2/mOの含量が約4重量%
以下、好ましくは約1重量%以下で、単位格子寸法が約
24.5Åである。
安定化Yゼオライトは、Si/Alの原子比が約3〜7あ
るいはそれ以上であることを特徴とするYゼオライトの
ことを意味する。
ZSM−5は、米国特許第3,894,106号、同第3,894,107
号、同第3,928,483号、英国特許第1,402,981号、特公昭
55−67522号に記載された合成法により得られるものが
好ましく使用される。
本発明で用いるイオン交換型ゼオライトは、上記のゼ
オライトをコバルト又はニッケル金属イオンでイオン交
換したものである。
イオン交換に使用できる化合物は、コバルト又はニッ
ケルの硝酸塩,硫酸塩,塩化物,酢酸塩等が挙げられ
る。
イオン交換されるコバルト又はニッケル量は、酸化物
換算でゼオライトに対し約2〜8重量%、好ましくは約
3〜7重量%である。少な過ぎると、より以上の水素化
活性を望めず、多過ぎると過分解が生起したり、ゼオラ
イトの表面積を低下させることとなり、好ましくない。
イオン交換は、下記のような通常の方法で行うことが
できる。すなわち、所定の金属を含む水溶液(水溶液の
濃度は約0.3〜1.0N溶液とする)に、上記ゼオライトを
浸漬し、水のリフレックス温度約80〜100℃において一
昼夜ゆっくりと撹拌させながら行う。この後、ゼオライ
ト部分を多量の水で洗浄するという工程を数回以上繰り
返す。
本発明において用いることのできるアルミナは、γ−
アルミナ、χ−アルミナ又はη−アルミナのいずれか1
種又はこれらの混合体が好適である。また、アルミナ含
有物は、アルミナの他に担体物質を配合することにより
得られる組成物で、例えば、シリカ,マグネシア,酸化
カルシウム,ジルコニア,チタニア,ボリア等の1種又
は2種以上をアルミナに配合することができる。
アルミナゲルは、例えば、硫酸アルミニウム,硝酸ア
ルミニウム等のアルミニウム塩をアンモニウムのような
塩基で中和し、あるいはアルミン酸ナトリウムのような
アルミン酸塩を酸性アルミニウム塩又は酸で中和し、生
成したゲルを洗浄、加熱熟成して調製することができ
る。
アルミナゲルの調製法の一態様は、次の通りである。
酸性アルミニウム水溶液(好ましくはその濃度が約0.
3〜2モルの範囲)及びアルミン酸アルカリ溶液に水酸
化アルカリ溶液等を添加し、pH約6.0〜11.0、好ましく
は約8.0〜10.5の範囲でヒドロゲル又はヒドロゾルを生
成させるか、あるいはアンモニア水、硝酸又は酢酸を適
宜添加し、pHを調整しながら、この懸濁液を約50〜90℃
に加熱して少なくとも2時間保持する。次いで、沈澱を
ロ別し、酢酸アンモニウム及び水で洗浄して不純物イオ
ンを除去する。
次に、前記のコバルト又はニッケルイオン交換型ゼオ
ライトを乾燥比で約5〜60重量部、好ましくは約10〜50
重量部、特に好ましくは約15〜40重量部と、例えば上記
のようにして調製したアルミナゲル又はアルミナ含有物
ゲルを酸化物換算で約40〜95重量部、好ましくは約50〜
90重量部、特に好ましくは約60〜85重量部とを混合す
る。
ゼオライト部が少な過ぎ、アルミナ部が多過ぎると、
充分な効果が得られず、逆にゼオライト部が多過ぎ、ア
ルミナ部が少な過ぎると、過分解によりコーキングが生
起し、コークが堆積して、脱硫活性点を消失させる。
混合は、物理的な方法で行い、得られた混合ゲルを水
分調整し、その後押し出し成型機により成型後、乾燥
し、約400〜700℃で、約1〜5時間焼成して混合物を得
る。
本発明の第2工程は、上記の第1工程で得られる混合
物に、コバルト又はニッケルの残量と周期律表第6B族金
属の特定量とを担持させる工程である。
このコバルト又はニッケル及び周期律表第6B族金属の
水素化活性成分の担持方法も、下記するような通常の方
法により行うことができる。
例えば、上記の第1工程で得られたコバルト又はニッ
ケルイオン交換型ゼオライトとアルミナ又はアルミナ含
有物との混合物を、上記の水素化活性成分を含有する溶
液中に浸漬したり、混合物とこの溶液とを混練したり、
混合物上にこの溶液を滴下したり、混合物を溶液中に浸
漬した状態で水素化活性成分の沈澱剤を加えて混合物上
に水素化活性成分を沈着させる等、混合物と水素化活性
成分を含有する溶液とを接触させる方法で混合物上に水
素化活性成分を担持させることができる。
コバルト又はニッケルと周期律表第6B族金属との担持
順位は、どちらが先でもよいし、また同時でもよい。
溶液として使用できるコバルト又はニッケルの化合物
としては、コバルト又はニッケルの硝酸塩,硫酸塩,フ
ッ化物,塩化物,臭化物,酢酸塩,炭酸塩,リン酸塩等
がある。
更に、溶液として使用できる周期律表第6B族金属とし
ては、例えばモリブデン化合物として、パラモリブデン
酸アンモニウム,モリブテン酸,モリブデン酸アンモニ
ウム,リンモリブデン酸アンモニウム,リンモリブデン
酸等がある。
これらの化合物以外にも、この種の分野において利用
できるものとして当業者間に公知の化合物が利用でき
る。
以上のようにして混合物への活性成分の担持処理を行
った後、通常の方法により、乾燥、焼成等を行うことが
好ましい。
乾燥は、通常、常温ないし約150℃、特に約100〜120
℃で、約5時間以上、特に約12〜24時間保持するのが好
ましく、焼成は、通常、約350〜600℃、特に約400〜550
℃で、約3時間以上、特に約12〜24時間保持するのが好
ましい。
第1工程でのイオン交換量と第2工程での担持量を合
計すると、コバルト又はニッケル金属量は、酸化物換算
で触媒に対し、約0.5〜15重量%、好ましくは約1.0〜12
重量%であるから、第2工程では、この合計量約0.5〜1
5重量%から第1工程でのイオン交換量約0.1〜4.8重量
%(=約2〜8重量%×約5〜60重量部)を引いた残量
約0.4〜10.2重量%である。
また、周期律表第6B族金属の量は、酸化物換算で触媒
に対し、約2〜30重量%、好ましくは約7〜25重量%で
ある。
本発明方法で得られる触媒を硫化物の形態で使用する
場合には、この触媒を予備硫化しておく。
硫化の方法としては、約1.0重量%又はそれ以上の硫
黄を含有する炭化水素油や気相硫黄化合物を、高温高圧
下で触媒上に通じる方法等が採用される。
本発明方法で得られる触媒を適用することのできる炭
化水素油としては、原油の常圧蒸留留出油及び残渣,減
圧蒸留留出油及び残渣,ビスブレーキング油,タールサ
ンド油,シェールオイル等が挙げられる。
また、本発明方法で得られる触媒による炭化水素油の
水素化脱硫条件は、温度約200〜450℃,圧力約10〜200K
g/cm2,LHSV(液空間速度)約0.1〜5.0Hr-1とすることが
好ましい。
〔作用〕
本発明方法では、従来のアルミナ−ゼオライト担体を
調製した後に水素化活性成分を担持させる方法と異な
り、予めゼオライトをコバルト又はニッケル金属という
活性成分の一部でイオン交換させておき、この後アルミ
ナ又はアルミナ含有物とを混合して担体を調製し、次い
で残りのコバルト又はニッケル及び周期律表第6B族金属
という活性成分を担持させる。
これにより、水素化活性成分は、アルミナ部分に比べ
て反応性に劣るゼオライト部分にも相当量が担持される
こととなる。
この結果、触媒全体から見れば、高度の分散状態で、
かつ有効な水素化活性成分量を担持することとなり、炭
化水素油の水素化脱硫に対し、極めて高効率での脱硫を
実現し、地球規模での要請に応え得る高度に脱硫された
燃料製品を提供することができる。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的
に説明する。
実施例1 (第1工程におけるアルミナゲルの調製) 硝酸アルミニウムAl(NO3・9H2O2.33Kgを蒸留水
6に溶解させ、この水溶液を撹拌させながら28%アン
モニア水2.8Kgと蒸留水6との混合液に加えた。
このとき、水溶液のpHは9以上に保持した。pHが局部
的に低下しないように、Al(NO3水溶液をゆっくり
加え、そのまま4時間撹拌した後、生成した懸濁液をロ
過した。
ロ別された沈澱物を、1N濃度の炭酸アンモニウム水溶
液8中で、50℃で12時間保持熟成後、冷却し、再びロ
過脱水した。
その後、更に0.2%アンモニア水12で洗浄してアル
ミナゲルを得た。
(第1工程におけるコバルトイオン交換型ゼオライトの
調製) Si/Al比4.5の安定化H型Yゼオライトを、5倍量の1N
硝酸コバルト水溶液で、80℃で8時間イオン交換した。
その後、ロ過し、水洗し、100℃で12時間乾燥後、550
℃で3時間焼成した。
このとき、コバルト含有量は、酸化物としてゼオライ
ト基準で3.5重量%であった。
(第1工程のアルミナゲルとコバルトイオン交換型ゼオ
ライトとの混合物の調製) 上記のようにして得たアルミナゲル180g(乾燥基準)
とコバルトイオン交換型ゼオライト120g(乾燥基準)を
蒸留水5に懸濁させ、充分に撹拌混合した後、懸濁液
をロ過した。
ロ過物を直径1/20インチ(1.25mm)の円筒型に押し出
し成型し、コバルトイオン交換型ゼオライトとアルミナ
との混合物担体を調製した。
(第2工程) 第1工程で得た混合物担体に、モリブテン酸アンモニ
ウム水溶液を、触媒に対して酸化物換算で、10重量%と
なるように含浸させ、モリブテン成分を担持させた。
これを120℃で乾燥後、550℃で5時間焼成した。
室温まで冷却した後、硝酸コバルト水溶液を、触媒に
対して酸化物換算で、4重量%となるように含浸させ、
コバルト成分を担持させた。
これを120℃で乾燥後、450℃で5時間焼成して、触媒
Aを得た。
触媒Aの水素化活性成分は、酸化物として、モリブテ
ン10重量%,コバルト4重量%であり,残部はゼオライ
トとγ−アルミナであった。
実施例2 (第1工程におけるアルミナゲルの調製) 実施例1と同様の方法でアルミナゲルを調製した。
(第1工程におけるニッケルイオン交換型ゼオライトの
調製) 硝酸コバルト水溶液に替えて硝酸ニッケル水溶液を用
いた以外は、実施例1と同様の方法でニッケルイオン交
換型ゼオライトを調製した。
このとき、ニッケル含有量は、酸化物としてゼオライ
ト基準で3.2重量%であった。
(第1工程のアルミナゲルとニッケルイオン交換型ゼオ
ライトとの混合物の調製) 上記のようにして得たアルミナゲル180g(乾燥基準)
とニッケルイオン交換型ゼオライト120g(乾燥基準)を
用いた以外は、実施例1と同様の方法でニッケルイオン
交換型ゼオライトとアルミナとの混合物担体を調製し
た。
(第2工程) 第1工程で得た混合物担体を用い、かつ硝酸コバルト
水溶液に替えて硝酸ニッケル水溶液を用いた以外は、実
施例1と同様の方法で、触媒Bを得た。
触媒Bの水素化活性成分は、酸化物として、モリブテ
ン10重量%,ニッケル4重量%であり,残部はゼオライ
トとγ−アルミナであった。
実施例3 (第1工程におけるアルミナゲルの調製) 実施例1と同様の方法でアルミナゲルを調製した。
(第1工程におけるコバルトイオン交換型ゼオライトの
調製) Si/Al比4.5の安定化H型Yゼオライトを、10倍量の1N
硝酸コバルト水溶液で、80℃で8時間イオン交換した。
その後、ロ過し、水洗し、100℃で12時間乾燥後、550
℃で3時間焼成した。
このとき、コバルト含有量は、酸化物としてゼオライ
ト基準で7.0重量%であった。
(第1工程のアルミナゲルとコバルトイオン交換型ゼオ
ライトとの混合物の調製) 上記のようにして得たアルミナゲル240g(乾燥基準)
とコバルトイオン交換型ゼオライト60g(乾燥基準)を
用いた以外は、実施例1と同様の方法でコバルトイオン
交換型ゼオライトとアルミナとの混合物担体を調製し
た。
(第2工程) 第1工程で得た混合物担体に、モリブテン酸アンモニ
ウム水溶液を触媒に対して酸化物換算で12重量%、硝酸
コバルト水溶液を触媒に対して酸化物換算で3重量%と
なるように含浸させた以外は、実施例1と同様の方法
で、触媒Cを得た。
触媒Cの水素化活性成分は、酸化物として、モリブテ
ン12重量%,コバルト3重量%であり,残部はゼオライ
トとγ−アルミナであった。
比較例1 実施例1の第1工程で得たアルミナゲル180g(乾燥基
準)とSi/Al比4.5の安定化H型Yゼオライト120g(乾燥
基準)とを蒸留水5に懸濁させ、充分に撹拌混合した
後、懸濁液をロ過した。
ロ過物を直径1/20インチ(1.25mm)の円筒型に押し出
し成型し、Si/Al比4.5の安定化H型Yゼオライトとアル
ミナとの混合物担体を調製した。
この混合物担体に、モリブテン酸アンモニウム水溶液
を、触媒に対して酸化物換算で、10重量%となるように
含浸させ、モリブテン成分を担持させた。
これを120℃で乾燥後、550℃で5時間焼成した。
室温まで冷却した後、硝酸コバルト水溶液を、触媒に
対して酸化物換算で、4重量%となるように含浸させ、
コバルト成分を担持させた。
これを120℃で乾燥後、450℃で5時間焼成して、触媒
Dを得た。
触媒Dの水素化活性成分は、酸化物として、モリブテ
ン10重量%,コバルト4重量%であり,残部はゼオライ
トとγ−アルミナであった。
比較例2 実施例1の第1工程で得たアルミナゲル180g(乾燥基
準)とSi/Al比4.5の安定化H型Yゼオライト120g(乾燥
基準)とを蒸留水5に懸濁させ、充分に撹拌混合した
後、懸濁液をロ過した。
ロ過物を直径1/20インチ(1.25mm)の円筒型に押し出
し成型し、Si/Al比4.5の安定化H型Yゼオライトとアル
ミナとの混合物担体を調製した。
この混合物担体に、モリブテン酸アンモニウム水溶液
を、触媒に対して酸化物換算で、10重量%となるように
含浸させ、モリブテン成分を担持させた。
これを120℃で乾燥後、550℃で5時間焼成した。
室温まで冷却した後、硝酸ニッケル水溶液を、触媒に
対して酸化物換算で、4重量%となるように含浸させ、
ニッケル成分を担持させた。
これを120℃で乾燥後、450℃で5時間焼成して、触媒
Eを得た。
触媒Eの水素化活性成分は、酸化物として、モリブテ
ン10重量%,ニッケル4重量%であり,残部はゼオライ
トとγ−アルミナであった。
上記の実施例1〜3及び比較例1,2で得られた触媒A
〜Eを、下記条件の水素化脱硫の相対活性評価試験で評
価した。
水素化脱硫の相対活性評価試験: アラビアンライト軽質軽油(AL−LGO)あるいは減圧
軽油(AL−VGO)に対する水素化脱硫相対活性を内径10m
mφの固定床式反応管を用い、夫々20日目(条件1),25
日目(条件2)(反応初期には生成物の硫黄分は少ない
が、日数とともに増加安定するため、20日目,25日目と
した。)の反応生成物を残留硫黄分(重量%)から得ら
れる初期相対脱硫活性を求めた。
原料油の性状と反応条件を第1表に示し、結果を第2
表(軽質軽油)及び第3表(減圧軽油)に示す。
第2,3表から明らかなように、本発明の実施例1〜3
で製造された触媒A〜Cはいずれも、比較例1,2で製造
された触媒D,Eに比較して、軽質軽油及び減圧軽油共に
優れた脱硫活性を示していることが判る。
〔発明の効果〕
本発明方法によれば、ゼオライトをアルミナ等と混合
させる前に、ゼオライトを水素化活性成分の一部とイオ
ン交換させるため、ゼオライト部分にも水素化活性成分
が相当量含有することができる。その後に、そのゼオラ
イトとアルミナ等との混合物に、更に残量の水素化活性
成分を担持させるため、触媒全体として、より分散性が
向上した有効な水素化活性成分量の担持が可能となる。
このような本発明方法により得られる水素化脱硫触媒
は、予めイオン交換されていないゼオライト−アルミナ
担体に水素化活性成分を担持して得られる従来の触媒に
比して、高い脱硫活性を示すことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コバルト又はニッケルをイオン交換したゼ
    オライトを5〜60重量部と、アルミナ又はアルミナ含有
    物を40〜95重量部とを混合する第1工程と、コバルト又
    はニッケルと周期律表第6B族金属を担持させる第2工程
    とからなり、 上記第1工程でイオン交換させるコバルト又はニッケル
    量を酸化物換算でゼオライトに対し2〜8重量%とし、
    コバルト又はニッケルの全量を酸化物換算で触媒に対し
    0.5〜15重量%とし、周期律表第6B族金属量を酸化物換
    算で触媒に対し2〜30重量%とすることを特徴とする炭
    化水素油の水素化脱硫触媒組成物の製造方法。
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