JPH08319637A

JPH08319637A - カウンタウェイトの着脱装置

Info

Publication number: JPH08319637A
Application number: JP7149785A
Authority: JP
Inventors: Masahiko Hamaguchi; 正彦浜口; Yoshiaki Shimada; 嘉明島田
Original assignee: Komatsu Ltd
Current assignee: Komatsu Ltd
Priority date: 1995-05-25
Filing date: 1995-05-25
Publication date: 1996-12-03

Abstract

(57)【要約】【目的】産業車両のカウンタウェイト着脱装置を構造
簡単、軽量にし、カウンタウェイトをフレームに搭載す
る。【構成】基端部を前記車体フレーム１の後端部の第１
ピン１１（中心をｘとする）に、かつ、先端部をカウン
タウェイト２０に回動自在に取着した油圧シリンダ１０
と、一端部を前記車体フレーム１の後端部の第２ピン１
３（中心をｙとする）に、かつ、他端部をカウンタウェ
イト２０に回動自在に取着したリンク１２と、油圧シリ
ンダ１０の先端部およびリンク１２の他端部とを連結し
た第３ピン１４（中心をｚとする）に回動自在に取着し
たカウンタウエイト２０と、からなり、それぞれの各ピ
ン１１，１３，１４中心ｘ，ｙ，ｚを結ぶ線が前記カウ
ンタウェイト２０を車体搭載位置から所定の位置に取り
外すまでの間、常に三角形を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は油圧ショベルあるいはク
レーン等の産業車両のカウンタウェイト着脱装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】産業車両のカウンタウェイトの着脱装置
については従来から多くの提案がなされているが、代表
的なものとしては実開平３−２３１８６号公報および実
開平４−３３７５８号公報がある。

【０００３】実開平３−２３１８６号公報は、図６に示
すように、車体４０の後端に基端部を取着された油圧シ
リンダ４１のロッド４２の先端にはチェンスプロケット
４３が装着されている。チェン４４は一端を車体４０に
取着され、他端はチェンスプロケット４３を介してカウ
ンタウェイト４５に取着されている。上記において、油
圧シリンダ４１を伸長すると図示のようにカウンタウェ
イトは上昇し、油圧シリンダ４１を短縮するとカウンタ
ウェイト４５は下降する。カウンタウェイト４１は上昇
した状態で側面から図示しないボルト等で車体４０に締
着される。

【０００４】実開平４−３３７５８号公報は、図７に示
すように、車体５０の後端にはレバー５１がピン５２に
より揺動自在に取着されている。レバー５１の下端は車
体５０の後部、下面に基端部を装着された油圧シリンダ
５３のロッド５４に連結され、上端はピン５５によりカ
ウンタウェイト５６の上部に連結されている。上記構成
において、油圧シリンダ５３を伸長すると図示の実線の
ようにカウンタウェイト５６は上昇し、油圧シリンダ５
３を短縮するとカウンタウェイト５６は細い２点鎖線に
示すように下降する。ウカンタウェイト５６は上昇した
状態では側面から図示しないボルト等で車体５０に締着
される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
においては以下のような問題がある。実開平３−２３１
８６号公報では車体後部に密着して位置しているカウン
タウェイトをチェンで吊り下げるため、トラックに搭載
する場合に積み難い。また、カウンタウェイトを側面か
らボルト等で車体に締着するため、美観が損なわれる。

【０００６】実開平４−３３７５８号公報ではカウンタ
ウェイトの昇降時にレバーに曲げモーメントが発生する
ため装置を大型にする必要があり、装置重量が重く、コ
ストも高い。地上あるいは別の場所に置いてあったカウ
ンタウェイトとレバーとを連結する場合、位置合わせが
非常に難しく、多大の時間を要する。また、カウンタウ
ェイトを側面からボルト等で車体に締着するため美観が
損なわれる。

【０００７】本発明は上記の問題点に着目してなされた
もので、カウンタウェイトと着脱装置との連結及びカウ
ンタウェイトのトラックへの搭載が容易であり、構造が
簡単でコストも安く、美観が損なわれることのないカウ
ンタウェイトの着脱装置を提供することを目的としてい
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るカウンタウェイトの着脱装置におい
ては、車体フレーム１の前部に作業機を備え、後部にカ
ウンタウェイト２０およびその着脱装置を搭載した産業
車両であって、基端部を前記車体フレーム１の後端部の
第１ピン１１（中心をｘとする）に、かつ、先端部をカ
ウンタウェイト２０に回動自在に取着した油圧シリンダ
１０と、一端部を前記車体フレーム１の後端部の第２ピ
ン１３（中心をｙとする）に、かつ、他端部をカウンタ
ウェイト２０に回動自在に取着したリンク１２と、油圧
シリンダ１０の先端部およびリンク１２の他端部とを連
結した第３ピン１４（中心をｚとする）に回動自在に取
着したカウンタウエイト２０と、からなり、それぞれの
各ピン１１，１３，１４中心ｘ，ｙ，ｚを結ぶ線が前記
カウンタウェイト２０を車体搭載位置から所定の位置に
取り外すまでの間、常に三角形を形成するように構成し
たものである。

【０００９】また、上記構成において、前記各ピン１
１，１３，１４中心ｘ，ｙ，ｚの位置は、カウンタウェ
イト２０を車体に搭載したときに、第３ピン１４中心ｚ
を通る垂線に対してリンク１２の一端を取着した車体フ
レーム１の第２ピン１３中心ｙは後方に位置し、かつ油
圧シリンダ１０の基端部を取着した第１ピン１１中心ｘ
は前記の第２ピン１３中心ｙより後方に位置する構成と
したものである。

【００１０】更に、上記構成において、前記第３ピン１
４中心とカウンタウェイト２０とを、長さおよび位置の
調整が可能な連結部材(33)により連結した構成としたも
のである。

【００１１】

【作用】上記のような構成としたため、リンクには曲げ
モーメントが加わることはなく、装置の軽量化が可能で
ある。また、カウンタウェイトを降下する際にフレーム
から離れるためトラックへの搭載も容易であり、地上あ
るいは別の場所に置いてあったカウンタウェイトとレバ
ーとの連結も容易にできる。カウンタウェイトを車体に
下方からボルトで締着が可能である。

【００１２】

【実施例】以下に本発明に係るカウンタウェイトの着脱
装置の実施例について図面を参照して詳述する。図１は
カウンタウェイトの着脱装置の第１実施例の一部断面を
示す側面図である。車体フレーム１の後端に設けられた
中心をｘとするピン穴には油圧シリンダ１０の基端部が
第１ピン１１により回動自在に取着されている。車体フ
レーム１に設けられた中心をｘとするピン穴とは異なる
位置の、中心をｙとするピン穴にはリンク１２の一端部
が第２ピン１３により回動自在に取着され、油圧シリン
ダ１０の先端部の中心をｚとするピン穴とリンク１２の
他端部の中心をｚとするピン穴とは第３ピン１４により
回動自在に連結されている。また、第３ピン１４とカウ
ンタウェイト２０の上部に設けられたブラケット２１と
は回動自在に連結されている。

【００１３】第２ピン中心ｙは第３ピン中心ｚを通る垂
線Ｙ−Ｙより距離ａだけ後方に位置しており、第１ピン
中心ｘは第２ピン中心ｙより距離ｂだけ後方に位置して
いる。したがって第２ピン中心ｙと第３ピン中心ｚを結
ぶ線は垂線Ｙ−Ｙに対して角度αだけ前傾しており、各
ピン中心ｘ、ｙ、ｚを結ぶ線は三角形を形成している。

【００１４】フレーム１の後部には段付きの状態で前方
取付座２および後方取付座３が設けられ、その上にはカ
ウンタウェイト２０に設けられた段付きの前方座２２お
よび後方座２３が搭載され、下方からボルト４および５
により締着されている。このとき油圧シリンダ１０は伸
長状態である。

【００１５】油圧シリンダ１０を短縮するとリンク１２
は図２に示すように第２ピン１３を中心として矢印のよ
うに回動し、カウンタウェイト２０は地上まで降下され
る。この時、油圧シリンダ１０が最も短縮した状態にお
いても第３ピン１４中心ｚの位置は、第１ピン１１中心
ｘと、第２ピン１３中心ｙを結ぶ延長線上より常に上方
に位置するように設定されている。この間リンク１２に
は圧縮力および引っ張り力が加わるだけで曲げ力は加わ
らない。したがって装置の軽量化が可能である。また、
カウンタウェイト２０はフレーム１の後端より離れて降
下されるため、トラックへの積込を容易に行うことがで
きる。

【００１６】図３はフレーム１の後部の前方取付座２お
よび後方取付座３と、カウンタウェイト２０の前方座２
２および後方座２３との関係を示す図である。リンク１
２が角度αだけ前傾し、カウンタウェイト２０がフレー
ム１上に搭載されている状態において、第３ピン中心ｚ
を通る水平線をＸ−Ｘとする。リンク１２を第２ピン１
３を中心として回動し、角度−αの位置に来るまでの
間、第３ピン中心ｚは水平線Ｘ−Ｘより上方にあり、そ
の最大値はｃである。したがってカウンタウェイト２０
は角度αから−αまで移動する間、搭載位置よりも高く
なり、ボルト４および５により下方から締着した構造で
も移送が可能である。

【００１７】リンク１２が角度αから−αまで傾斜した
ときの第３ピン中心ｚの移動水平距離をＬ１とする。ま
た、カウンタウェイト２０をフレーム１に搭載した状態
において、カウンタウェイト２０の前方座２２の前端か
らフレーム１の前方取付座２の後端までの距離をＬ２と
し、カウンタウェイト２０の後方座２３の前端からフレ
ーム１の後方取付座３の後端までの距離をＬ３とした場
合、Ｌ１＞Ｌ２、Ｌ１＞Ｌ３となるように定められてい
る。すなわちカウンタウェイト２０が距離Ｌ１を移動す
る間、細い２点鎖線に示すようにカウンタウェイト２０
はフレーム１の前方取付座２および後方取付座３に干渉
することはない。

【００１８】図４はカウンタウェイト着脱装置の第２実
施例の一部断面を示す側面図であり、図５は図４のＡ矢
視図である。図４はカウンタウエイト２４を地上に降下
させた状態を示している。リンク１２の先端の第３ピン
１４には第１継手３０が前後方向に回動可能に取着され
ている。カウンタウェイト２４の側面にはピン２５が溶
着されており、長穴３２を有する第２継手３１が前後方
向に回動可能に取着されている。第１継手３０と第２継
手３１とはターンバックル３３を介してピン３４、３５
により連結されており、ターンバックル３３に対してそ
れぞれ左右方向に回動可能である。そのため第２継手３
１の長穴３２の位置を前後、左右上下方向に調整するこ
とができる。したがって地上に設置されたカウンタウェ
イト２４とリンク１２の第３ピン１４とを連結するた
め、車体を移動して位置合わせをする場合に相互位置を
ほぼ接近させれば連結可能であり、容易に操作すること
ができる。

【００１９】上記の例において、第１継手３０と第２継
手３１との連結部にチェンあるいはワイヤのような可撓
性のある部材を用いてもよい。

【００２０】

【発明の効果】本発明は上記のような構成としたため、
構造が簡単で重量も軽く、ボルトによる下方からの締着
が可能なため美観を損なうこともない。また、トラック
への積込も容易に行うことができ、カウンタウェイトと
着脱装置との連結作業も容易に行うことのできるカウン
タウェイトの着脱装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の着脱装置の第１実施例の一部断面を示
す側面図である。

【図２】同、カウンタウェイト降下時の状態を示す側面
図である。

【図３】フレームとカウンタウェイトとの位置関係を示
す説明図である。

【図４】本発明の着脱装置の第２実施例の一部断面を示
す側面図である。

【図５】同、正面図である。

【図６】従来の着脱装置の第１例の側面図である。

【図７】従来の着脱装置の第２例の側面図である。

【符号の説明】

１…フレーム、２…前方取付座、３…後方取付座、１０
…油圧シリンダ、１１…第１ピン、１３…第２ピン、１
４…第３ピン、１２…リンク、２０，２４…カウンタウ
ェイト、２２…前方座、２３…後方座、３０…第１継
手、３１…第２継手、３３…タ−ンバックル。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車体フレーム(1) の前部に作業機を備
え、後部にカウンタウェイト(20)およびその着脱装置を
搭載した産業車両において、基端部を前記車体フレーム
(1) の後端部の第１ピン(11)（中心をｘとする）に、か
つ、先端部をカウンタウェイト(20)に回動自在に取着し
た油圧シリンダ(10)と、一端部を前記車体フレーム(1)
の後端部の第２ピン(13)（中心をｙとする）に、かつ、
他端部をカウンタウェイト(20)に回動自在に取着したリ
ンク(12)と、油圧シリンダ(10)の先端部およびリンク(1
2)の他端部とを連結した第３ピン(14)（中心をｚとす
る）に回動自在に取着したカウンタウエイト(20)と、か
らなり、それぞれの各ピン(11,13,14)中心ｘ，ｙ，ｚを
結ぶ線が前記カウンタウェイト(20)を車体搭載位置から
所定の位置に取り外すまでの間、常に三角形を形成する
ように構成したことを特徴とするカウンタウェイトの着
脱装置。
【請求項２】前記各ピン(11,13,14)中心ｘ，ｙ，ｚの
位置は、カウンタウェイト(20)を車体に搭載したとき
に、第３ピン(14)中心ｚを通る垂線に対してリンク(12)
の一端を取着した車体フレーム(1) の第２ピン(13)中心
ｙは後方に位置し、かつ油圧シリンダ(10)の基端部を取
着した第１ピン(11)中心ｘは前記の第２ピン(13)中心ｙ
より後方に位置することを特徴とする請求項１記載のカ
ウンタウェイトの着脱装置。
【請求項３】前記第３ピン(14)中心とカウンタウェイ
ト(20)とを、長さおよび位置の調整が可能な連結部材(3
3)により連結した請求項１、あるいは、請求項２記載の
カウンタウェイトの着脱装置。