JPH08313973A - ファインダ装置 - Google Patents

ファインダ装置

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JPH08313973A
JPH08313973A JP5677596A JP5677596A JPH08313973A JP H08313973 A JPH08313973 A JP H08313973A JP 5677596 A JP5677596 A JP 5677596A JP 5677596 A JP5677596 A JP 5677596A JP H08313973 A JPH08313973 A JP H08313973A
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light source
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JP5677596A
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English (en)
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Toru Chiba
亨 千葉
Jun Hirakawa
純 平川
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用場所の明暗にかかわらず見易いファイン
ダ内表示を実現する。 【解決手段】 透明電極2a、2bを密着させた2枚の
ガラス基板3、4の間に高分子分散液晶5を充填した液
晶セル6と、ガラス基板3、4の側面に対向して配置し
た光源7、8とを備えている。暗い場所で撮影するとき
は、光源7、8を点灯させる。その結果、光源7、8か
らの光はガラス基板3、4内に入射し、ガラス基板の板
面に沿って進行しつつ、高分子分散液晶5内に進入す
る。液晶5の、電極2a、2bによって電圧が印加され
ていない領域では、液晶分子の方向はランダムであるた
め、光が散乱され、その部分は明るく浮き上がって見え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶を利用して文
字や図形を表示する液晶表示器を備えたファインダ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば従来のカメラのファインダ系には
液晶表示器が組み込まれ、撮影に必要な種々の情報を表
示して、カメラの操作性を高めている。このような液晶
表示器は、従来、図13に示すような構成となってい
た。すなわち、101が液晶セルであり、その上面およ
び下面にはそれぞれ偏光板102が貼り付けられてい
る。液晶セル101は、透明電極103をそれぞれ備え
た2枚のガラス基板104、104の間にそれらガラス
基板104、104の間隔を一定に維持するための所定
粒径の粒子からなるギャップ材110と、液晶105と
を充填して形成されている。そして、透明電極103と
液晶105との間には液晶分子を一定に配列するための
配向膜106が介在されている。また、透明電極10
3、103間には、図示しない電源が接続されている。
【0003】このような構成の従来の液晶表示器では、
電源がオフで液晶セル101に電圧が印加されないとき
は、上側の偏光板102からの入射光は液晶セル101
内を通過したのち下側の偏光板102を通過するので、
透明表示となる。一方、電源がオンで液晶セル101に
電圧が印加されているときは、上側の偏光板102から
の入射光は液晶セル101内を通過するが、下側の偏光
板102を通過することができないので、黒表示とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のファイ
ンダ系に用いられている液晶表示器では、2枚の偏光板
102を用いるので、光の透過率が低く、光の利用効率
が悪いため、透過形の表示器としては必ずしも十分では
なかった。さらに、従来の液晶表示器では、外部の自然
光や照明光を使って表示させるために明るい場所で撮影
を行う場合には明瞭な表示ができるが、暗い場所で撮影
を行う場合には表示が不可能になるという問題があっ
た。本発明はこのような事情に鑑みて案出されたもので
あって、本発明の目的は、撮影場所の明暗にかかわらず
常に明瞭なファインダ内表示を実現するファインダ装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、対物光学系と、この対物光学系の結像位置
近傍に設けられ、液晶が分散した透明な高分子材料を、
透明電極を設けた第1および第2のガラス基板の間に充
填した液晶セルから成る表示器と、前記対物光学系によ
る像を観察するための接眼光学系とを備えたファインダ
装置において、前記表示器の側部から前記表示器の内部
に進入する光を発する光源を備えたことを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、請求項1記載のファイ
ンダ装置において、前記液晶がP型の液晶であり、常光
線に対するその屈折率は、前記高分子材料の屈折率とほ
ぼ等しいことを特徴とする。請求項3の発明は、請求項
1記載のファインダ装置において、前記液晶がN型の液
晶であり、異常光線に対するその屈折率は、前記高分子
材料の屈折率とほぼ等しいことを特徴とする。請求項4
の発明は、請求項1記載のファインダ装置において、前
記第1および第2のガラス基板にそれぞれ密着する前記
透明電極が、それぞれ第1群および第2群の複数の電極
から成り、前記第1群の電極の配列方向と前記第2群の
電極の配列方向とは異なっていることを特徴とする。請
求項5の発明は、請求項4記載のファインダ装置におい
て、前記第1群の電極の配列方向と前記第2群の電極の
配列方向とが互いに直交していることを特徴とする。請
求項6の発明は、請求項1記載のファインダ装置におい
て、前記光源が前記表示器の側部近傍に配置されている
ことを特徴とする。請求項7の発明は、請求項1記載の
ファインダ装置において、前記光源からの光が入射する
前記表示器の側部に、微細な凹凸が多数形成されている
ことを特徴とする。請求項8の発明は、請求項1記載の
ファインダ装置において、前記光源からの光が入射する
前記表示器の側部に、光を散乱させる散乱部材が配置さ
れていることを特徴とする。請求項9の発明は、請求項
1記載のファインダ装置において、前記光源からの光が
入射する前記表示器の側部と対向する、前記表示器の他
の側部に、光を反射する反射部材が近接して配置されて
いることを特徴とする。請求項10の発明は、請求項9
記載のファインダ装置において、前記反射部材が、前記
表示器の前記他の側部に密着させた金属の薄膜であるこ
とを特徴とする。請求項11の発明は、請求項9または
10記載のファインダ装置において、前記表示器の前記
他の側部が滑面であることを特徴とする。請求項12の
発明は、前記光源が、前記表示器の内部に侵入する前記
光として、前記表示器の表示面に平行に偏光している光
を発することを特徴とする。請求項13の発明は、請求
項12記載のファインダ装置において、前記光源が発す
る光に対して前記表示器の表示面に平行な偏光を与える
偏光部材を前記光源が備えていることを特徴とする。請
求項14の発明は、カメラに組み込まれていることを特
徴とする。
【0007】本発明は、ファインダ装置の利用場所が明
るくガラス基板の板面から十分な光量の光が入射すると
きには、光源の発光は停止させて使用する。その場合に
は、入射光はガラス基板を通過して液晶が分散した高分
子材料、すなわち高分子分散液晶内に進入する。このと
き、液晶セルの、電圧が印加されていない領域では、液
晶分子の光軸はランダムとなっており、液晶と高分子と
の境界面で光散乱が生じて光の透過率が低下するので、
液晶セルのその領域は黒色表示となる。一方、液晶セル
の、電圧が印加されている領域では、液晶分子の光軸は
電界方向に配列され、液晶と高分子材料の境界で屈折率
の差がなくなるので、光の散乱が弱まって光が通過する
のでその領域は透明表示となる。
【0008】これに対して、周囲が暗くてガラス基板の
板面から十分な光が入射しないときは、光源を発光させ
て使用する。この場合には、光源からの光がガラス基板
の側部から入射し、その入射光は照明光としてガラス基
板内を板面に沿って進行するとともに高分子分散液晶内
に進入する。このとき、液晶セルの、電圧が印加されて
いない領域では、液晶分子の光軸はランダムであるめ、
液晶と高分子材料との境界面で照明光は散乱され、液晶
セルのその領域は暗い背景の中に浮き上がって見える。
一方、液晶セルの、電圧が印加されている領域では、液
晶分子の光軸は電界方向に配列されるので、液晶と高分
子材料との境界で屈折率の差がなくなり、照明光は散乱
されずに通過するのでその領域は透明表示となる。従っ
て、本発明によれば、ファインダ装置を利用する場所の
明暗にかかわらず、種々の情報をファインダ内に見易く
表示でき、ファインダ装置が組み込まれた例えばカメラ
などの操作性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について図面
を参照して説明する。以下では、本発明によるファイン
ダ装置の一例としてカメラに組み込まれたファインダ装
置について説明する。図1は、このカメラのファインダ
装置を構成する液晶表示器の断面図、図2はその平面図
である。この液晶表示器1は、透明電極2a、2bをそ
れぞれ密着させた2枚のガラス基板3、4間にそれらガ
ラス基板の間隔を一定に維持するための所定粒径の粒子
からなるギャップ材(不図示)と、高分子分散液晶5と
を充填した液晶セル6と、ガラス基板3、4の各側面に
対向して配置した光源7、8とによって構成されてい
る。高分子分散液晶5は、高分子材料11中に液晶小滴
12を分散させたものであり、具体的には後述のような
材料を使用して製造される。透明電極2a、2bはそれ
ぞれ、後述するように複数の電極によって構成されてい
るが、理解を容易とするため、以下ではまず電極2a、
2bはともに1枚の電極であるとして説明する。
【0010】ガラス基板3の屈折率と高分子分散液晶5
の屈折率は、ガラス基板3の板面からの入射光がその内
部を進行したのち高分子分散液晶5内に進入でき、かつ
光源7からガラス基板3の側面への入射光はガラス基板
3内を板面に沿って進行するとともに、高分子分散液晶
5内に進入できるような関係を満たす必要がある。これ
はガラス基板4と高分子分散液晶5の関係についても同
様である。従って、本例では各構成要素の屈折率は次の
(1)式を満たしている。
【0011】
【数1】ng < no 、ne 、np (1) ここで、no は液晶分子の常光線に対する屈折率、ne
は液晶分子の異常光線に対する屈折率、ng はガラス基
板3の屈折率、np は高分子材料11の屈折率である。
高分子分散液晶5を構成する高分子材料11と液晶小滴
12の各材料は、屈折率において以下の条件を満足して
いる。すなわち、液晶がP形(誘電異方性Δε>0)の
ときは、
【0012】
【数2】np ≒ ne (2) この条件が成立しているとき、液晶セル6に電圧が印加
されると、液晶セル6は透明となる。
【0013】液晶がN形(誘電異方性Δε<0)のとき
は、
【0014】
【数3】np ≒ no (3) この条件が成立しているとき、液晶セル6に電圧が印加
されると、液晶セル6は透明となる。
【0015】光源7、8としては、例えば発光ダイオー
ド(LED)などが好適である。光源7は、図2に示す
ようにガラス基板3の前後左右の各側面に対向させて配
置するのが好ましい。同様に光源8もガラス基板4の前
後左右の各側面に対向させて配置するのが好ましい。こ
のように各光源7、8を配置すると、ガラス基板3、4
の側面からの入射光量を大きくできる上に、その入射光
をガラス基板3、4内に均一に分布させることができ
る。
【0016】なお、光源7、8はいずれか一方のみでも
よい。また、光源7、8は、上述のようにガラス基板
3、4の前後左右の各側面に対向配置させるのが好まし
いが、ガラス基板3、4の側面からの入射光量を大きく
でき、しかもその入射光をガラス基板3、4内で均一に
分布させることができるのであれば、光源7、8の配置
形態や構造は上記以外のものであってもかまわない。
【0017】次に、このように構成された液晶表示器1
の動作例について図3および図4を参照して説明する。
ここでは、液晶がP形であるとする。また、電極2a、
2bには、図1に示すように、スイッチ9を通じて交流
電源10が接続されているものとする。まず、自然光や
外部の照明光が十分に得られてカメラの撮影場所が明る
く、ガラス基板3、4の板面から十分な入射光が得られ
るときは、光源7、8の発光動作は停止させて使用す
る。この場合には、ガラス基板の板面からの入射光はガ
ラス基板3、4内を進行したのち高分子分散液晶5内に
進入して進行する。このとき、スイッチ9がオフ状態で
あれば電源10の交流電圧Vが液晶セル6に印加され
ず、液晶小滴12の光軸(液晶分子の長軸方向)はラン
ダムとなる(図3の(B)参照)。従って、図4の
(A)に示すように液晶小滴と高分子材料との境界面で
の光散乱が生じ、光の透過率が低下して、液晶セル6は
不透明な黒色表示となる。一方、スイッチ9がオン状態
であれば電源10の電圧Vが液晶セル6に印加され、液
晶分子の長軸方向は電界方向に配列する(図3の(A)
参照)。従って、液晶と高分子の境界で屈折率の差がな
くなって光の散乱が弱まり、光が透過するので、液晶セ
ル6は透明表示となる。
【0018】これに対して、自然光や外部の照明光が十
分に得られずカメラの撮影場所が暗くて、ガラス基板
3、4の板面から十分な入射光が得られないときは、光
源7、8を発光動作させて使用する。この場合には、光
源7、8からガラス基板3、4の側面に入射した入射光
は、ガラス基板3、4内をその板面に沿って進行すると
ともに高分子分散液晶5に進入して進行する(図4の
(B)参照)。このとき、スイッチ9がオフ状態であれ
ば電源10の交流電圧Vが液晶セル6に印加されず、液
晶分子の長軸方向はランダムとなる。従って、図4の
(B)に示すように液晶小滴と高分子材料との境界面で
光源7、8による照明光は散乱され、液晶セル6は暗い
背景の中に浮き上がって見える。一方、スイッチ9がオ
ン状態であれば電源10の交流電圧Vが液晶セル6に印
加されて液晶分子の長軸方向が電界方向に配列する。従
って、液晶小滴と高分子材料との境界で屈折率の差がな
くなり、光源7、8による照明光は散乱されずに透過す
る。そしてガラス基板の板面からの入射光も透過するの
で、液晶セル6は透明表示となる。
【0019】以上説明したように、液晶表示器1によれ
ば、カメラの撮影場所の明暗にかかわらず見易い表示が
できる。また、偏光板の使用が不要となるので、光の利
用効率が高く、より明瞭な表示を行える。
【0020】次に、図1および図2で示した液晶表示器
1の液晶セル6の製造方法の一例について説明する。ま
ず、液晶材料としてBDH社製BL008(no =1.
527,ne =1.807)を用意するとともに、高分
子材料としてノーランド社で製造している紫外線硬化樹
脂(np =1.524)(商品番号NOA65)を用意
する。次に、その用意した液晶材料と高分子材料とを5
0重量部ずつ混合して十分に撹拌する。
【0021】引きつづき、十分に撹拌したその混合物を
透明電極2a、2bを密着させてある2枚のガラス基板
(ng =1.516)3、4の間に充填する。このと
き、2枚のガラス基板3、4が互いに接触せずに一定の
間隔を保つようにするため、両ガラス基板3、4を何ら
かの手段でそれぞれ保持したり、またはギャップ材を介
在させたりする。混合物を充填した後、その充填物に紫
外線を照射して高分子材料を硬化させると、ガラス基板
3、4間のギャップは安定する。その結果、図1に示す
ような、高分子材料11中に液晶小滴12が分散され、
所定の厚みからなる高分子分散液晶5を有する液晶セル
6が完成する。なお、液晶小滴12の大きさは、高分子
材料を硬化させるために照射する紫外線の強度を変える
ことにより、種々に調整することができる。
【0022】このような液晶セル6の製造方法において
は、液晶材料の高分子材料に対する重量比は5〜80%
重量比の範囲で任意に選択でき、高分子材料の硬化のた
めの紫外線量は5〜50mW/cm2 の範囲で任意に選
択できる。また、2枚のガラス基板3、4間の間隔(ギ
ャップ)は3〜50μmの範囲で任意に選択できる。
【0023】次に、作成した液晶セル6の実験結果につ
いて説明する。作成条件は、液晶材料と高分子材料との
重量比は50:60、高分子分散液晶5の層圧は8μ
m、液晶小滴12の直径は1〜3μm程度とした。そし
て、液晶セル6の印加電圧と光の透過率との関係を実測
により求めた。結果を図5に示す。液晶セル6への印加
電圧Vが0ボルトのときは、その透過率は図5に示すよ
うに0%である。液晶セル6への印加電圧Vを0ボルト
から徐々に増加させていくと、図5に示すように透過率
が0%から徐々に増加したのち急激に増大し、印加電圧
Vが20ボルト以上では透過率は飽和する。なお、液晶
材料としては上述したもの以外にも、メルク社製のBL
034、BL035、BL036、ML−1003など
を使用でき、また高分子材料としては、アクリル樹脂、
メタクリル樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂、エポキ
シ樹脂、エポキシアクリレート系樹脂などを使用するこ
とができる。
【0024】次に、透明電極2a、2bについて詳しく
説明する。図1に示した液晶セル6は、いわゆるマトリ
クス表示により文字や図形などを表示できるようにする
ため、透明電極2aは、図6に示すように、透明で帯状
の複数の電極(信号電極)を所定の間隔でX方向に配列
して構成され、一方、透明電極2bは、透明で帯状の複
数の電極(走査電極)を所定の間隔で、上記X方向と直
交するY方向に配列して構成されている。従って、電極
2bの各帯状電極に走査電圧を順番に加え、同時に電極
2aの帯状電極のうち、必要なものに信号電圧を加える
ことより、液晶5の各領域を選択的に透明あるいは不透
明とでき、文字や図形などを表示することができる。
【0025】図7は、液晶表示器の他の例を示す断面図
である。この液晶表示器31は、図1で示した液晶表示
器1と同様にガラス基板3、4の側面に光源7、8を対
向させて配置し、かつ高分子分散液晶5の側面にも光源
32を対向させて配置し、暗い場所での表示効率の向上
を図ったものである。他の構成については図1で示した
液晶表示器1と同様であるので、同一符号を付してその
説明は省略する。
【0026】このような構成の液晶表示器31では、ガ
ラス基板3、4内を板面に沿って進む光源7、8からの
光は高分子分散液晶5内に進入し、かつ光源32から高
分子分散液晶5の側面への入射光は、ガラス基板3、4
の内面で反射しながら、液晶5の内部を進む。従って、
光源7、8からの光が液晶分子で散乱されるとき、光源
32からの光も液晶分子で散乱され、撮影場所が暗い場
合、液晶セル6はより明るく浮き上がって表示される。
【0027】図8は液晶表示器のさらに他の例を示す断
面図である。この液晶表示器71が図1の液晶表示器1
と異なるのは、各光源17、18がそれぞれ偏光板7
A、8Aを備えている点である。各光源17、18はそ
れぞれ上記光源7、8と偏光板7A、8Aとにより構成
されている。偏光板7A、8Aはそれぞれ、光源7、8
が発する光に対して、液晶表示器71の表示面、従って
ガラス基板3、4の板面に平行な偏光を与えるためのも
のであり、それぞれ光源7、8の前方に光源7、8に近
接し、光源7、8を出射する光の光路に直交するように
配置されている。
【0028】この液晶表示器71では、このような偏光
板7A、8Aが配設されている結果、ガラス基板3、4
の側面から入射する光はガラス基板3、4の板面に平行
に偏光した光となる。そして、上述のようにスイッチ9
がオフのときは光源7、8による照明光は散乱され、液
晶セル6は暗い背景の中に浮き上がって見え、不透明表
示となり、一方、スイッチ9がオンのときは上記照明光
は散乱されずに透過するので、液晶セル6は透明表示と
なるが、液晶表示器71では、ガラス基板3、4に入射
する光が上述のように偏光しているので、不透明表示と
透明表示とにおける液晶セル6の透明度(あるいは不透
明度)の差が大きく、そのため文字や図形をより高いコ
ントラストで表示することが可能である。
【0029】次に、このような液晶表示器を組み込んだ
カメラのファインダ装置全体について図面を参照して説
明する。図9は、図1(従って図6)に示した液晶表示
器1を組み込んだ一眼レフカメラのファインダ系を示す
断面図である。図9において、41は複数のレンズで構
成された撮影レンズであり、レンズ間に図示しない絞り
を有している。この撮影レンズ41を通り主ミラー42
で反射した光は、焦点板(ピント板)43上で結像し、
その像は、液晶表示器1、コンデンサレンズ44、ペン
タプリズム45および接眼レンズ46を通じて図示しな
い瞳によって観察される。図中、47はフィルムであ
る。
【0030】光源26は、図1に示した光源7、8によ
って構成されている。また、液晶表示器1のガラス基板
3の板面の周縁部には、光源26の光がその板面を照射
しないようにしゃ光板48が設けられている。このよう
に本実施例のカメラのファインダ装置は、液晶表示器1
を備えているので、カメラの撮影場所の明暗にかかわら
ずカメラの撮影情報をファインダ内に見易く表示でき、
従って、カメラの操作性を高めることができる。
【0031】図10は、液晶表示器1に改良を加えた一
眼レフカメラのファインダ装置を示す断面図である。こ
のファインダ装置の液晶表示器51では、液晶表示器1
のように光源7、8の光をガラス基板3、4に直接入射
させずに、光源52からの光をプリズム53を介してガ
ラス基板3、4の各側面に導くようにしている。他の構
成については、図9の場合と同様であるので、同一符号
を付してその説明は省略する。
【0032】図11は、コンパクトカメラの実像式ファ
インダ装置の一例を示す展開斜視図であり、図1の液晶
表示器1と同種の構成の液晶表示器21がその焦点板と
して組み込まれている。この場合には、対物レンズ61
〜63を通った光が焦点板として機能する液晶表示器2
1上に結像し、この像がプリズム64、および接眼レン
ズ65を通って瞳により観察される。
【0033】上述した実施例では、光源7、8をガラス
基板3、4を挟んで対向させて配置したが、光源を一方
の側部にのみ配置し、しかも十分な照明光量を確保する
ことも可能である。すなわち、図12に示すように、液
晶セル6の、光源7、8とは反対側の側部に、光の反射
板72を配置する。このようにした場合、光源7、8か
らガラス基板3、4に入射し、ガラス基板の反対側の端
部から外に出た光は、反射板72で反射し、再度、ガラ
ス基板内に入射する。従って、光源7、8が発した光
は、照明光として無駄なく機能し、明瞭な表示を実現で
きる。なお、反射板72側の、ガラス基板3、4の側部
は、光の透過率が高い方がロスが少ないので、できるだ
け滑らかな面とすることが望ましい。また、反射板72
は、液晶セル6の端部にアルミなどの金属の薄膜を貼り
付けて形成したり、あるいは、アルミなどの金属を蒸着
して形成してもよい。このような、照明光を液晶セルの
端部で反射させる構成は、図7に示したタイプの液晶表
示器にも適用できる。図1あるいは図7に示した液晶表
示器において、光源7、8、32からの光が入射する、
液晶セル6の側部は、ある程度光を散乱させるものであ
る方がよい。従って、例えばその側部の面は微細な凹凸
を多数形成したり、光を散乱させる散乱板などを表示器
の側部に配置してもよい。入射光を散乱させることによ
り、ガラス基板から液晶5に入る光、あるいは液晶5の
側部から入射してガラス基板の内面で反射する光は、場
所によらず均一となり、表示ムラの発生を防止できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、対物光学
系と、この対物光学系の結像位置近傍に設けられ、液晶
が分散した透明な高分子材料を、透明電極を設けた第1
および第2のガラス基板の間に充填した液晶セルから成
る表示器と、対物光学系による像を観察するための接眼
光学系とを備えたファインダ装置において、表示器の側
部から表示器の内部に進入する光を発する光源を設けた
ので、ファインダ装置を利用する場所の明暗にかかわら
ず、種々の情報をファインダ内に見易く表示でき、ファ
インダ装置が組み込まれた例えばカメラなどの操作性を
向上させることができる。そして、上記表示器は従来の
ようにガラス基板の板面に偏光板を貼り付ける必要がな
いため、光の利用効率が高く、従ってこの点でも明瞭な
ファインダ内表示が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファインダ装置を構成する液晶表
示器の一例を示す断面図である。
【図2】図1の液晶表示器を示す平面図である。
【図3】液晶セルへの電圧印加の有無による作用の説明
図である。
【図4】液晶セルの表示状態の説明図である。
【図5】液晶セルの印加電圧と透過率の関係の一例を示
す図である。
【図6】図1の液晶表示器を構成する透明電極を詳しく
示す斜視図である。
【図7】液晶表示器の他の例を示す断面図である。
【図8】液晶表示器のさらに他の例を示す断面図であ
る。
【図9】液晶表示器を備えた一眼レフカメラのファイン
ダ装置を示す断面図である。
【図10】液晶表示器を備えた一眼レフカメラのファイ
ンダ装置を示す断面図である。
【図11】液晶表示器を備えたコンパクトカメラの実像
式ファインダ装置を示す展開斜視図である。
【図12】反射板を用いた液晶表示器を示す断面図であ
る。
【図13】従来の液晶表示器の斜視図である。
【符号の説明】
1、21、31、51、71 液晶表示器 2 偏光板 2a、2b 透明電極 3、4 ガラス基板 5 高分子分散液晶 6 液晶セル 7、8、26、32、52 光源 7A、8A 偏光板 11 高分子材料 12 液晶小滴 41 撮影レンズ 42 主ミラー 43 焦点板 44 コンデンサレンズ 45 ペンタプリズム 46 接眼レンズ 48 しゃ光板 53 プリズム 72 反射板

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物光学系と、この対物光学系の結像位
    置近傍に設けられ、液晶が分散した透明な高分子材料
    を、透明電極を設けた第1および第2のガラス基板の間
    に充填した液晶セルから成る表示器と、前記対物光学系
    による像を観察するための接眼光学系とを備えたファイ
    ンダ装置において、 前記表示器の側部から前記表示器の内部に進入する光を
    発する光源を備えた、 ことを特徴とするファインダ装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶はP型の液晶であり、常光線に
    対するその屈折率は、前記高分子材料の屈折率とほぼ等
    しい請求項1記載のファインダ装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶はN型の液晶であり、異常光線
    に対するその屈折率は、前記高分子材料の屈折率とほぼ
    等しい請求項1記載のファインダ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のガラス基板にそれ
    ぞれ密着する前記透明電極は、それぞれ第1群および第
    2群の複数の電極から成り、前記第1群の電極の配列方
    向と前記第2群の電極の配列方向とは異なっている請求
    項1記載のカメラのファインダ装置。
  5. 【請求項5】 前記第1群の電極の配列方向と前記第2
    群の電極の配列方向とは互いに直交している請求項4記
    載のファインダ装置。
  6. 【請求項6】 前記光源は前記表示器の側部近傍に配置
    されている請求項1記載のファインダ装置。
  7. 【請求項7】 前記光源からの光が入射する前記表示器
    の側部に、微細な凹凸が多数形成されている請求項1記
    載のファインダ装置。
  8. 【請求項8】 前記光源からの光が入射する前記表示器
    の側部に、光を散乱させる散乱部材が配置されている請
    求項1記載のファインダ装置。
  9. 【請求項9】 前記光源からの光が入射する前記表示器
    の側部と対向する、前記表示器の他の側部に、光を反射
    する反射部材が近接して配置されている請求項1記載の
    ファインダ装置。
  10. 【請求項10】 前記反射部材は、前記表示器の前記他
    の側部に密着させた金属の薄膜である請求項9記載のフ
    ァインダ装置。
  11. 【請求項11】 前記表示器の前記他の側部は滑面であ
    る請求項9または10記載のファインダ装置。
  12. 【請求項12】 前記光源は、前記表示器の内部に侵入
    する前記光として、前記表示器の表示面に平行に偏光し
    ている光を発する請求項1記載のファインダ装置。
  13. 【請求項13】 前記光源は、前記光源が発する光に対
    して前記表示器の表示面に平行な偏光を与える偏光部材
    を備えている請求項12記載のファインダ装置。
  14. 【請求項14】 カメラに組み込まれている請求項1記
    載のファインダ装置。
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