JPH08311155A - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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JPH08311155A
JPH08311155A JP14143195A JP14143195A JPH08311155A JP H08311155 A JPH08311155 A JP H08311155A JP 14143195 A JP14143195 A JP 14143195A JP 14143195 A JP14143195 A JP 14143195A JP H08311155 A JPH08311155 A JP H08311155A
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resin composition
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JP14143195A
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Kenichi Kuboki
健一 窪木
Yasumasa Akatsuka
泰昌 赤塚
Yoshiro Shimamura
芳郎 嶋村
Hiromi Morita
博美 森田
Ryoichi Hasegawa
良一 長谷川
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式(1) 【化1】 (式中、Xは炭素数5〜20の直鎖状、枝別れ状、置換
あるいは非置換の環状炭化水素基または、ハロゲン化炭
化水素基を、mは1〜5の整数を、Rは水素原子、炭素
数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、アリール基を
それぞれ表し、nは0.8〜10を表す。)で表されn
=0の成分が25重量%以下であり、かつn=1の成分
とn=2の成分の合計が30重量%以上であるフェノー
ル樹脂をグリシジル化することにより得られるエポキシ
樹脂と、これを含むエポキシ樹脂組成物とその硬化物。 【効果】 本発明のエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹
脂組成物はその硬化物において優れた耐熱性、耐水性、
耐衝撃性、接着性を有するため、電気電子部品用絶縁材
料、積層板、各種複合材料、接着剤、塗料等に使用する
場合に極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高信頼性半導体封止用を
始めとする電気・電子部品絶縁材料用、及び積層板(プ
リント配線板)やCFRP(炭素繊維強化プラスチッ
ク)を始めとする各種複合材料用、接着剤、塗料等に有
用なエポキシ樹脂、これを含むエポキシ樹脂組成物及び
その硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は作業性及びその硬化物の
優れた電気特性、耐熱性、接着性、耐湿性(耐水性)等
により電気・電子部品、構造用材料、接着剤、塗料等の
分野で幅広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年特に電気
・電子分野においてはその発展に伴い、高純度化をはじ
め耐熱性、耐湿性、密着性、フィラー高充填のための低
粘度性、低誘電性等の諸特性の一層の向上が求められて
いる。また、構造材としては航空宇宙材料、レジャー・
スポーツ器具用途などにおいて軽量で機械物性の優れた
材料が求められている。これらの要求に対し、エポキシ
樹脂及びそれらを含有するエポキシ樹脂組成物について
多くの提案がなされてはいるが、未だ充分とはいえな
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記のよう
な特性を持つエポキシ樹脂について鋭意研究の結果、本
発明を完成した。即ち、本発明は、(1)式(1)
【0005】
【化5】 (式中、Xは炭素数5〜20の直鎖状、枝別れ状、置換
あるいは非置換の環状炭化水素基またはハロゲン化炭化
水素基を表し、それぞれ同一であっても異なっていても
よい。mは1〜5の整数を表し、それぞれ同一であって
も異なっていてもよい。Rは水素原子、炭素数1〜10
のアルキル基、ハロゲン原子、アリール基を表し、それ
ぞれ同一であっても異なっていてもよい。nは平均値で
0.8〜10を表す。)で表され、下式(1A)で表さ
れる成分が25重量%以下であり、かつ下式(1B)及
び下式(1C)で表される成分の合計が30重量%以上
であるフェノール樹脂をグリシジル化することにより得
られるエポキシ樹脂、
【0006】
【化6】
【0007】(式(1A)、(1B)、(1C)におい
てX、m、Rは式(1)におけるのと同じ意味を表
す。) (2)式(1)において全てのXが式(2)
【0008】
【化7】
【0009】で表される上記(1)記載のエポキシ樹
脂、(3)式(2)において全てのXが式(3)
【0010】
【化8】 (式中、Qは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、
ハロゲン原子、アリール基を表し、それぞれ同一であっ
ても異なっていてもよい。)で表される上記(1)記載
のエポキシ樹脂、(4)上記(1)、(2)、または
(3)記載のエポキシ樹脂、硬化剤、必要により硬化促
進剤を含有するエポキシ樹脂組成物、(5)上記(4)
記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物に関す
る。
【0011】本発明においては、式(1)で表される公
知のフェノール樹脂のうち式(1A)で表される成分
(以下成分1Aという)が25重量%以下であり、かつ
式(1B)で表される成分(以下成分1Bという)と式
(1C)で表される成分(以下成分1Cといいう)の合
計が30重量%以上であるフェノール樹脂(以下樹脂
(P)という)を用いる。樹脂(P)は式(1)で表さ
れるフェノール樹脂から公知の方法、例えば減圧蒸留等
で成分1Aを取り除くことによって得ることができる。
また、樹脂(P)は上記した成分組成のものであれば特
に限定されないが、式(1)におけるXが全て式(2)
で表されるもの、または式(3)で表されるものが好ま
しい。
【0012】本発明のエポキシ樹脂は樹脂(P)にエピ
ハロヒドリンを反応させることによって得られる。この
反応に使用されるエピハロヒドリンとしては、エピクロ
ルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン
等があるが、工業的に入手し易く安価なエピクロルヒド
リンが好ましい。この反応は従来公知の方法に準じて行
うことが出来る。
【0013】例えば樹脂(P)とエピハロヒドリンの混
合物に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ金属水酸化物の固体を一括添加または徐々に添加しな
がら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させ
る。この際アルカリ金属水酸化物は水溶液を使用しても
よく、その場合は該アルカリ金属水酸化物を連続的に添
加すると共に反応混合物中から減圧下、または常圧下、
連続的に水及びエピハロヒドリンを留出せしめ更に分液
し水は除去しエピハロヒドリンは反応混合物中に連続的
に戻す方法でもよい。
【0014】上記の方法においてエピハロヒドリンの使
用量は樹脂(P)の水酸基1当量に対して通常0.5〜
20モル、好ましくは0.7〜10モルである。アルカ
リ金属水酸化物の使用量は樹脂(P)中の水酸基1当量
に対し通常0.5〜1.5モル、好ましくは0.7〜
1.2モルである。ジメチルスルホン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン等の非プロトン性極性溶媒を添加す
ることにより下記に定義する加水分解性ハロゲン量の低
いエポキシ樹脂が得られ、このエポキシ樹脂は電子材料
封止用途に適する。非プロトン性極性溶媒の使用量はエ
ピハロヒドリンの重量に対し5〜200重量%、好まし
くは10〜100重量%である。上記の溶媒以外にもメ
タノール、エタノール等のアルコール類を添加すること
によっても反応が進み易くなる。またトルエン、キシレ
ン等も使用することができる。ここで加水分解性ハロゲ
ン量とは、例えば該エポキシ樹脂をジオキサンとKOH
/エタノール溶液に入れ、数十分間還流した後、硝酸銀
溶液で滴定することにより知ることができる。
【0015】また樹脂(P)と過剰のエピハロヒドリン
の混合物にテトラメチルアンモニウムクロライド、テト
ラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジル
アンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩を
触媒として使用し、50℃〜150℃で1〜10時間反
応させ、得られる樹脂(P)のハロヒドリンエーテルに
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属
水酸化物の固体または水溶液を加え、再び20〜120
℃の温度で1〜10時間反応させてハロヒドリンエーテ
ルを閉環させて本発明のエポキシ樹脂を得ることもでき
る。この場合の第四級アンモニウム塩の使用量は樹脂
(P)の水酸基1当量に対して0.001〜0.2モ
ル、好ましくは0.05〜0.1モルである。
【0016】通常、これらの反応生成物は水洗後、また
は水洗無しに加熱減圧下過剰のエピハロヒドリンや、そ
の他使用した溶媒を除去した後、再びトルエン、メチル
イソブチルケトン等の溶媒に溶解し、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶
液を加えて再び反応を行う。この場合アルカリ金属水酸
化物の使用量は樹脂(P)の水酸基1当量に対して0.
01〜0.2モル、好ましくは0.05〜0.1モルで
ある。反応温度は通常50〜120℃の間で行われ、反
応時間は通常0.5〜2時間である。
【0017】反応終了後副生した塩をろ過、水洗などに
より除去し、さらに加熱減圧下トルエン、メチルイソブ
チルケトン等の溶媒を留去することにより加水分解性ハ
ロゲン量の少ない本発明のエポキシ樹脂を得ることがで
きる。
【0018】前記(4)記載のエポキシ樹脂組成物にお
いて本発明のエポキシ樹脂は単独でまたは他のエポキシ
樹脂と併用して使用することが出来る。併用する場合、
本発明のエポキシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合
は30重量%以上が好ましく、特に40重量%以上が好
ましい。
【0019】本発明のエポキシ樹脂と併用しうる他のエ
ポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノール類、フェ
ノール類ノボラック、ビフェノール類、アルコール類等
をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ
樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。これらは単独で
用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
【0020】本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化剤を
含有する。硬化剤としてはアミン系化合物,酸無水物系
化合物,アミド系化合物,フェノ−ル系化合物などが使
用できる。用いうる硬化剤の具体例としては、ジアミノ
ジフェニルメタン,ジエチレントリアミン,トリエチレ
ンテトラミン,ジアミノジフェニルスルホン,イソホロ
ンジアミン,ジシアンジアミド,リノレン酸の2量体と
エチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂,無
水フタル酸,無水トリメリット酸,無水ピロメリット
酸,無水マレイン酸,テトラヒドロ無水フタル酸,メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸,無水メチルナジック酸,
ヘキサヒドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フ
タル酸,フェノ−ルノボラック,及びこれらの変性物,
イミダゾ−ル,BF3 −アミン錯体,グアニジン誘導体
などが挙げられる。硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂の
エポキシ基1当量に対して0.5〜1.5当量が好まし
く、0.6〜1.2当量が特に好ましい。エポキシ基1
当量に対して、0.5当量に満たない場合、あるいは
1.5当量を超える場合、いずれも硬化が不完全となり
良好な硬化物性が得られない恐れがある。
【0021】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤の具体例
としては例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等の
イミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物な
どが挙げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量
部に対して0.01〜15重量部が必要に応じ用いられ
る。さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に
応じてシリカ、アルミナ、タルク等の充填材やシランカ
ップリング剤、離型剤、顔料等の種々の配合剤を添加す
ることができる。
【0022】本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を
均一に混合することにより得られる。本発明のエポキシ
樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易
に硬化物とすることができる。例えば本発明のエポキシ
樹脂と硬化剤、必要により硬化促進剤及び充填材、その
他の配合剤とを必要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等
を用いて均一になるまで充分に混合して本発明のエポキ
シ樹脂組成物を得、そのエポキシ樹脂組成物を溶融後注
型あるいはトランスファ−成型機などを用いて成形し、
さらに80〜200℃で2〜10時間に加熱することに
より本発明の硬化物を得ることができる。
【0023】また本発明のエポキシ樹脂組成物をトルエ
ン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カ
−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アル
ミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプ
リプレグを熱プレス成形して本発明の硬化物を得ること
もできる。
【0024】その際溶剤は本発明のエポキシ樹脂組成物
と溶剤の合計重量に対し溶剤の占める割合が、通常10
〜70重量%、好ましくは15〜65重量%となる量使
用する。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。また実施例において、成分1A〜1Cの含有量、エ
ポキシ当量、ICI粘度、軟化点、加水分解性塩素濃度
は以下の条件で測定した。 1)成分1A〜1Cの含有量 試料をGPC分析装置により分析し、各成分に相当する
ピークの面積百分率から求めた。 ・GPC分析条件 カラム:Shodex KF−803(2本) +KF−802.5(2本) 溶剤 :テトラヒドロフラン 検出 :UV(254nm) 流量 :1ml/min. 2)エポキシ当量 JIS K−7236に準じた方法で測定し、単位はg
/eqである。 3)ICI粘度 150℃におけるコーンプレート法における溶融粘度 4)軟化点 JIS K−7234に準じた方法で測定 5)加水分解性塩素濃度 試料のジオキサン溶液に1N−KOHエタノール溶液を
添加し、30分間環流することにより遊離する塩素量を
硝酸銀滴定法により測定し、試料の重量で除した値
【0026】実施例1 下記式(4)
【0027】
【化9】
【0028】(式中nは式(1)におけるのと同じ意味
を表す。)で表される化合物で成分1Aが15重量%、
成分1Bと成分1Cの合計重量が70重量%である樹脂
(P1)182重量部をエピクロルヒドリン460重量
部、ジメチルスルホキシド90重量部を加えて溶解後、
40℃に加熱し、フレーク状水酸化ナトリウム(純分9
9%)41重量部を100分かけて添加し、その後、更
に50℃で2時間、70℃で1時間反応させた。ついで
洗浄液が中性になるまで水洗を繰り返した後、油層から
加熱減圧下、過剰のエピクロルヒドリンとジメチルスル
ホキシドを留去し、残留物に480重量部のメチルイソ
ブチルケトン(MIBK)を添加し溶解した。更に、こ
のMIBKの溶液を70℃に加熱し30重量%の水酸化
ナトリウム水溶液13重量部を添加し、1時間反応させ
た後、洗浄液が中性になるまで水洗を繰り返した。つい
で油層から加熱減圧下MIBKを留去することにより本
発明のエポキシ樹脂(E1)223重量部を得た。得ら
れたエポキシ樹脂(E1)のエポキシ当量は259、軟
化点は88℃、150℃でのICI粘度は7.2ポイ
ズ、加水分解性塩素濃度は390ppmであった。
【0029】実施例2 実施例1に於て、樹脂(P1)を下記式(5)
【0030】
【化10】
【0031】(式中nは式(1)におけるのと同じ意味
を表す。)で表され成分1Aが4重量%、成分1Bと成
分1Cがの合計重量が50重量%である樹脂(P2)1
77重量部に、エピクロルヒドリンの使用量を550重
量部に、ジメチルスルホキシドの使用量を110重量部
に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、本発明の
エポキシ樹脂(E2)220重量部を得た。得られたエ
ポキシ樹脂のエポキシ当量は241、軟化点は61℃、
150℃でのICI粘度は1.4、加水分解性塩素濃度
は380ppmであった。
【0032】実施例3〜4 エポキシ樹脂(E1)〜(E2)を使用し、これらエポ
キシ樹脂1エポキシ当量に対して硬化剤(フェノールノ
ボラック樹脂(日本化薬(株)製、PN−80、150
℃におけるICI粘度1.5ps、軟化点86℃、水酸
基当量106)を1水酸基当量配合し、更に硬化促進剤
(トリフェニルフォスフィン)をエポキシ樹脂100重
量部当り1重量部配合し、トランスファー成型により樹
脂成形体を調製し、160℃で2時間、更に180℃で
8時間で硬化させた。
【0033】このようにして得られた硬化物の物性を測
定した結果を表1に示す。
【0034】物性値の測定は以下の方法で行った。 ・ガラス転移温度(TMA):真空理工(株)製 TM−7000 昇温度速度 2℃/min. ・吸水率:直径5cm×厚み4mmの円盤状の試験片を100℃の水中で24時 間煮沸した後の重量増加率(%) ・銅箔剥離強度:180℃剥離試験 測定温度;30℃ 引っ張り速度;200mm/min 銅箔;日鉱グールド(株)製 JTC箔 70μm ・アイゾット衝撃試験:JIS K7110に準拠して行った。
【0035】
【表1】 表1 実施例3 実施例4 エポキシ樹脂 E1 E2 ガラス転移温度(℃) 152 142 吸水率 (%) 0.8 0.9 銅箔剥離強度(Kg/cm) 2.9 3.0 アイゾット衝撃値(KJ/mm2 ) 25 14
【0036】実施例5〜6 エポキシ樹脂(E1)、(E2)を使用し、硬化剤、硬
化促進剤、その他の添加剤を表2の配合物の組成の欄に
示す組成及び割合で配合し、2軸ロールにより混練し、
粉砕、タブレット化後、トランスファー成型により樹脂
成形体を調製し、160℃で2時間、更に180℃で8
時間硬化させた。このようにして得られた硬化物の物性
を測定した結果を表2に示す。尚、表2において配合物
の組成の欄の数値は重量部を表す。
【0037】硬化物の物性の測定は以下の方法で行っ
た。 ・ガラス転移温度:TMA法により測定。 ・吸水率:100℃×24時間。試験片は直径5cm×
厚み4mmの円盤。 ・半田クラック試験:封止したテスト用素子を85℃、
85%RHの環境下で48時間処理し、その後260℃
の半田槽に10秒間浸漬後、顕微鏡で外部クラックを観
察した。また、外部クラックが発生しなかった素子に付
いて超音波探傷法により内部クラックまたは内部剥離を
観察した。
【0038】
【表2】
【0039】表2中 硬化剤:フェノールノボラック樹脂(日本化薬(株)製
PN−80 軟化点86℃) 硬化促進剤:トリフェニルホスフィン 溶融シリカ:フューズレクス RD−8 シランカップリング剤:信越シリコーン製 KBM40
3 である。また表2中、外部クラック発生率は、X1個の
試験試料に対して外部クラックが発生した試料X2個の
割合をX2/X1で示してある。また表2中、内部剥離
発生率は、Y1個の試験試料に対して内部剥離が発生し
た試料Y2個の割合をY2/Y1で示してある。
【0040】表1、2から明らかなように本発明のエポ
キシ樹脂またはエポキシ樹脂組成物の硬化物は、高耐熱
性でかつ吸水率が低く、接着強度、衝撃強度が高いもの
である。
【0041】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂を含有するエポキ
シ樹脂組成物はその硬化物において優れた耐熱性、耐湿
性(耐水性)、耐衝撃性、接着性を有するため、電気電
子部品用絶縁材料(高信頼性半導体封止材料など)及び
積層板(プリント配線板など)やCFRPを始めとする
各種複合材料、接着剤、塗料等に使用する場合に極めて
有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、Xは炭素数5〜20の直鎖状、枝別れ状、置換
    あるいは非置換の環状炭化水素基またはハロゲン化炭化
    水素基を表し、それぞれ同一であっても異なっていても
    よい。mは1〜5の整数を表し、それぞれ同一であって
    も異なっていてもよい。Rは水素原子、炭素数1〜10
    のアルキル基、ハロゲン原子、アリール基を表し、それ
    ぞれ同一であっても異なっていてもよい。nは平均値で
    0.8〜10を表す。)で表され、下式(1A)で表さ
    れる成分が25重量%以下であり、かつ下式(1B)及
    び下式(1C)で表される成分の合計が30重量%以上
    であるフェノール樹脂をグリシジル化することにより得
    られるエポキシ樹脂。 【化2】 (式(1A)、(1B)、(1C)においてX、m、R
    は式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
  2. 【請求項2】式(1)において全てのXが式(2) 【化3】 で表される請求項1記載のエポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】式(1)において全てのXが式(3) 【化4】 (式中、Qは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、
    ハロゲン原子、アリール基を表し、それぞれ同一であっ
    ても異なっていてもよい。)で表される請求項1記載の
    エポキシ樹脂。
  4. 【請求項4】請求項1、2、または3記載のエポキシ樹
    脂、硬化剤、必要により硬化促進剤を含有するエポキシ
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項4記載のエポキシ樹脂組成物を硬化
    してなる硬化物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016183309A (ja) * 2015-03-27 2016-10-20 アイカSdkフェノール株式会社 エポキシ樹脂および熱硬化性樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016183309A (ja) * 2015-03-27 2016-10-20 アイカSdkフェノール株式会社 エポキシ樹脂および熱硬化性樹脂組成物

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