JPH0831001A - 光学ヘッド - Google Patents

光学ヘッド

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JPH0831001A
JPH0831001A JP6160183A JP16018394A JPH0831001A JP H0831001 A JPH0831001 A JP H0831001A JP 6160183 A JP6160183 A JP 6160183A JP 16018394 A JP16018394 A JP 16018394A JP H0831001 A JPH0831001 A JP H0831001A
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JP
Japan
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objective lens
light beam
opening
recording medium
information recording
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JP6160183A
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English (en)
Inventor
Takashi Yoshizawa
隆 吉澤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は対物レンズのラジアル方向のNAを小
さくすることにより、光スポットの外側に生じる輪帯状
の光の分布(サイドローブ)を小さくできるようにした
光学ヘッドを提供することを目的とする。 【構成】本発明は光ビームを供給する半導体レーザ1
と、この半導体レーザ1から供給される光ビームを開口
部51から通過させて収束させて光ディスク25に供給
する対物レンズ23とを具備し、前記対物レンズ23の
開口部51の形状を楕円形状とし、その長軸を前記光デ
ィスク25の円周方向に略一致させ、短軸を前記情報記
録媒体の半径方向に略一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、光ディスク
装置に用いられる光学ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光学ヘッドは半導体レーザを備
え、この半導体レーザから出射されたレーザビームを光
学系を介して対物レンズに送るようになっている。この
対物レンズに導かれたレーザビームは収束されたのち、
スポットとして光ディスクに照射されて情報が書き込ま
れ、あるいは光ディスクから反射されたのち、再び、光
学系を介して光検出器に受光されて光電変換されること
により、情報が読み取られるようになっている。
【0003】ところで、光学ヘッドを用いた、例えば光
ディスクドライブ装置は近年ではその記録容量が増大す
る傾向にある。このため、情報信号を生成する記録ピッ
トは小さく、かつ高密度で光ディスク上に記録されるこ
とになる。このようなピットを正確に記録し、また記録
されたピットを正確に読み取るには、光ヘッドから供給
される光スポットはより小径で、より高品位なものでな
くてはならない。そこで、光スポット径を小さくする方
法として、対物レンズの開口数(NA)を大きくする方
法がよく知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、図18に示すように、対物レンズ101の開
口部を単に、円形状(半径w)に形成して開口部NAを
大きくしていたため、図19および図20に示すよう
に、中心の光スポットの外側に生じる輪帯状の光の分布
(サイドローブ)がより大きくなってしまう。これは、
光スポットがディスク上にあるトラックを追従する際
に、隣接したトラックにこの輪帯が大きくかかることを
意味する。
【0005】このため、ごくわずかではあるが、隣接し
たトラックに不必要な信号を書き込んでしまったり、あ
るいは隣接したトラックに書かれた信号を同時に読み取
ってしまうという不都合を生じる(以後、この現象をト
ラック間クロストークと呼ぶ。)。
【0006】なお、トラック同志の間隔を広げればもち
ろん上記の問題点は解決されるが、高密度での記録はし
づらくなる。そこで、本発明はラジアル方向のNAを小
さくすることにより、光スポットの外側に生じる輪帯状
の光の分布(サイドローブ)を小さくできるようにした
光学ヘッドを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、光ビームを供給する光ビーム供給手段と、この光ビ
ーム供給手段から供給される光ビームを開口部から通過
させて収束させて情報記録媒体に供給する対物レンズと
を具備し、前記対物レンズの開口部の形状を楕円形状と
する。
【0008】また、光ビームを供給する光ビーム供給手
段と、この光ビーム供給手段から供給される光ビームを
開口部から通過させて収束させて情報記録媒体に供給す
る対物レンズとを具備し、前記対物レンズの開口部の形
状を楕円形状とし、その長軸を前記情報記録媒体の円周
方向に略一致させ、短軸を前記情報記録媒体の半径方向
に略一致させる。
【0009】また、光ビームを供給する光ビーム供給手
段と、この光ビーム供給手段から供給される光ビームを
開口部から通過させて収束させて情報記録媒体に供給す
る対物レンズと、この対物レンズを保持する保持部材と
を具備し、前記対物レンズの開口部の形状を楕円形状と
し、前記開口部を前記保持部材に設け、その長軸を前記
情報記録媒体の円周方向に略一致させ、短軸を前記情報
記録媒体の半径方向に略一致させる。
【0010】また、光ビームを供給する光ビーム供給手
段と、この光ビーム供給手段から供給される光ビームを
開口部から通過させて収束させて情報記録媒体に供給す
る対物レンズと、この対物レンズを保持する保持部材
と、この保持部材に設けられた取付部と、この取付部に
取り付けられ、前記対物レンズの開口部を楕円形状に形
成する板状部材とを具備し、前記開口部の長軸を前記情
報記録媒体の円周方向に略一致させ、短軸を前記情報記
録媒体の半径方向に略一致させた。
【0011】
【作用】前記対物レンズの開口部の形状を楕円形状と
し、その長軸を前記情報記録媒体の円周方向に略一致さ
せ、短軸を前記情報記録媒体の半径方向に略一致させる
ことにより、ラジアル方向のNAを小さくし、光スポッ
トの外側に生じる輪帯状の光の分布(サイドローブ)を
小さくする。
【0012】
【実施例】以下に、本発明を図1〜図8に示す一実施例
を参照して説明する。図中1は半導体レーザで、この半
導体レーザ1から出射されるレーザビームRの光路中に
はコリメータレンズ2、ビームスプリッタ3が配設され
ている。前記ビームスプリッタ3はレーザビームRの一
部を反射させ、この反射されるレーザビームRの光路中
には光量をモニタするためのフロント光検出器13が設
けられている。また、前記ビームスプリッタ3は、後述
するように光ディスク25から反射されてくるレーザビ
ームRの一部を反射させ、この反射されるレーザビーム
Rの光路中には、1/2波長板7、収束レンズ8、偏光
ビームスプリッタ9、前側光検出器10および後側光検
出器11が配設されている。
【0013】上記前側光検出器10は収束レンズ8で絞
り込まれた光束が焦点に達する位置から所定の距離だけ
前方に置かれ、後側光検出器11は逆に光束が焦点に達
する位置から同じ所定の距離だけ後方に置かれている。
上記前側光検出器10と後側光検出器11は図示しない
調整機構により、光軸方向およびこの光軸と直行する面
内の2方向の計3方向にそれぞれ調整された後、図示し
ない固定機構により光学ベース12に固定される。
【0014】なお、上記した各光学部品はすべて光学ベ
ース12に固定されているので、この部分を固定光学系
15と呼ぶ。一方、図3中20は移動光学系20で、こ
の移動光学系20にはレーザビームRを立ち上げる立ち
上げミラー16およびアクチュエータ21(図4に示
す)、さらに、対物レンズ23が配設されている。
【0015】上記対物レンズ23は情報記憶媒体として
の光ディスク25に対向されている。しかして、半導体
レーザ1から出射されたレーザビームRはコリメータレ
ンズ2により平行光束に変換され、ビームスプリッタ3
に達する。前記平行光束のうち約20%はビームスプリ
ッタ3で反射され、半導体レーザ1から出射されている
光量をモニタするためのフロント光検出器13に入射す
る。このフロント光検出器13の出力をもとに、半導体
レーザ1の出射光量の制御がなされる。
【0016】固定光学系15から出射したレーザビーム
Rはリニアモニタ上に構成された光学系へと導かれる。
すなわち、レーザビームRは立ち上げミラー16により
光路を90°変更され、アクチュエータ21に配設され
た円形状の開口部22を通過して、対物レンズ23に入
射される。
【0017】レーザビームRは対物レンズ23に導かれ
て収束された後、スポットとして光ディスク25へ照射
される。光ディスク25からの反射光R´は上記の光路
を逆走し、ビームスプリッタ3へ達する。ビームスプリ
ッタ3では光束の一部が反射され、1/2波長板7へと
導かれる。1/2波長板7で光束の偏光方向が略45°
回転し、さらに次の収束レンズ8で平行光束が収束光束
に変換される。この後、偏光ビームスプリッタ9では光
束は略半分ずつに分けられ、前側光検出器10と後側光
検出器11とに入り、電気信号へ変換され、所定の情報
信号のほか、対物レンズ23で収束された光スポットと
光ディスク25との焦点ずれをフォーカスエラー信号お
よび光ディスク25上のトラックからのずれを示すトラ
ッキングエラー信号が得られる。
【0018】次に、アクチュエータ21について説明す
る。上記対物レンズ23は可動体31の慣性中心から所
定の距離だけ離れた位置に固定されている。対物レンズ
23の下方には、対物レンズ23に対して入射絞りに相
当する後述する開口部51が穿孔されている。この開口
部51を通して、光束が対物レンズ23に供給される。
上記可動体31の慣性中心には、対物レンズ23の光軸
方向と回転中心を一致させた弾性体で構成されたヒンジ
33が設けられている。ヒンジ33の一端部34は圧入
または接着などの手段により、上記可動体31に固定さ
れている。また、上記ヒンジ33の他端部35は平行な
板バネ36a、36bにより固定部材37に支持されて
移動光学ベース系38に固定されている。この移動光学
系ベース38は磁性材料で形成されている。
【0019】上記可動体21には、該可動体21の慣性
中心に対して互いに対象な位置にフォーカスコイル39
a、39bおよびトラッキングコイル40a、40bが
固定されている。ここで、フォーカスコイル39a、3
9bはY軸方向を軸として巻装されている。さらに、ト
ラッキングコイル40a、40bはX軸方向を軸として
それぞれ2個ずつ巻装され、フォーカスコイル39a、
39bの外側に配置されている。
【0020】一方、移動光学系ベース38にはフォーカ
スコイル39a、39bの内側に一定の間隙が保たれた
状態で挿入される内側ヨーク41a、41bが突設され
ている。内側ヨーク41a、41bの外側には、フォー
カスコイル39a、39bおよびトラッキングコイル4
0a、40bを挟み、内側ヨーク41a、41bと対向
する位置に、外側ヨーク42a、42bが突設されてい
る。そして、外側ヨーク42a、42bの内側ヨーク4
1a、41bと対向する面には、永久磁石43a、43
bが固着されている。したがって、内側ヨーク41a、
41bと外側ヨーク42a、42bと永久磁石43a、
43bとによって磁気回路が形成される。
【0021】そして、上記永久磁石43a、43bとト
ラッキングコイル40a、40bとの間の間隙およびフ
ォーカスコイル39a、39bと内側ヨーク41a、4
1bとの間の間隙には、振動呼吸体44a、44bが全
体的に配設されている。
【0022】このような構成をとることにより、フォー
カスコイル39a、39bへの通電制御に伴う電磁力で
可動体31をY軸方向へ移動させ、これによって、フォ
ーカッシング制御を行なう。また、トラッキングコイル
40a、40bへの通電制御に伴う電磁力で可動体31
をY軸回りに回転させ、これによって、トラッキング制
御を行なう。
【0023】図5は対物レンズ23のアクチュエータ2
1を示す平面図で、図6は図2中F−F線に沿って示す
断面図、図7は図2中G−G線に沿って示す断面図であ
る。上記アクチュエータ21の可動体31における対物
レンズ23の取付部の下部には開口部51が穿設されて
いる。この開口部51は、楕円形状を成し、その長軸の
長さをwとすると、短軸の長さは0.8wとなってい
る。
【0024】また、上記短軸の方向は光ディスク25の
表面の半径方向(ラジアル方向)であり、長軸の方向は
光ディスク25の表面の円周方向(タンジェンシャル方
向)である。
【0025】上記可動体31は例えば液晶ポリマー樹脂
を材料とした出射成形で形成される。したがって、予
め、成形用の型を所定の楕円形状に加工しておくことに
より、容易に開口部51を成形できる。
【0026】次に、上記楕円形状の開口部51の長軸の
長さに対する短軸の長さの比の具体的な値について説明
する。ラジアル方向に狭い楕円形状の開口部51を対物
レンズ23に対して設定することにより、ラジアル方向
のNAをタンジェンシャル方向のNAに対して小さくし
ている。これにともない、後に述べる理由により、ラジ
アル方向のスポット径が大きくなる。
【0027】このため、光ディスク上に設けられている
グループからのいわゆるプッシュプル信号の振幅が極端
に小さくなってしまう。したがって、一定以上のプッシ
ュプル信号の振幅を確保するには、楕円の長軸の長さに
対する短軸の長さの比の下限は0.4程度である。
【0028】一方、上記楕円形状の長軸の長さに対する
短軸の長さの比の上限については約0.8といえる。こ
れは、0.8を越えると、本提案の目的であるサイドロ
ープ低減の効果が大きく低下するためである。
【0029】次に、情報の読み取り時について説明す
る。対物レンズ23で絞り込まれた光スポットの径は次
の式で表される。 φ=k.λ/NA …(1) ただし、φ:光スポット径 λ:光の波長 NA:対物レンズの開口数 k:対物レンズの開口条件や入射光束の強度分布によっ
て定まる定数 (1)式からわかるように、NAは大きいほどスポット
径は小さくなり、ピットを高密度に記録してもより安定
的な信号再生が可能となる。
【0030】反面、NAを大きくすると、図20に示す
ように、輪帯の強度は増加し、トラック間クロストロー
クの低減には不利にはたらく。一方、円形開口を設定し
たとき、対物レンズの開口数NAは、入射側の開口径を
2a、対物レンズの焦点距離をfとして、 2a=2f・NA …(2) という関係にある。
【0031】そこで、前記したように開口部51の形状
をラジアル方向に狭い楕円形状という構成をとることに
より、タンジェンシャル方向については対物レンズに固
有のNAを維持することになるので、高密度記録の安定
的な再生が可能となる。
【0032】一方、ラジアル方向に見た場合にはNAが
小さくなっているので、輪帯の強度の低減による不要な
トラック間ストロークの低減が可能となる。また、前記
のような構成をとることにより、記録時にはより安定的
に高密度記録が可能となるとともに、隣接トラックへ誤
って信号を記録するという不都合を回避しうる。
【0033】なお、本発明は上記一実施例に限られるも
のではなく、図9〜図17に示すように構成するもので
あっても良い。図中1は半導体レーザで、この半導体レ
ーザ1から出射されるレーザビームRの光路中にはコリ
メータレンズ2、ビームスプリッタ3が配設されてい
る。前記ビームスプリッタ3はレーザビームRの一部を
反射させ、この反射されるレーザビームRの光路中には
光量をモニタするためのフロント光検出器13が設けら
れている。また、前記ビームスプリッタ3は、後述する
ように光ディスク25から反射されてくるレーザビーム
Rの一部を反射させ、この反射されるレーザビームRの
光路中には、1/2波長板7、収束レンズ8、偏光ビー
ムスプリッタ9、前側光検出器10および後側光検出器
11が配設されている。
【0034】上記前側光検出器10は収束レンズ8で絞
り込まれた光束が焦点に達する位置から所定の距離だけ
前方に置かれ、後側光検出器11は逆に光束が焦点に達
する位置から同じ所定の距離だけ後方に置かれている。
上記前側光検出器10と後側光検出器11は図示しない
調整機構により、光軸方向およびこの光軸と直行する面
内の2方向の計3方向にそれぞれ調整された後、図示し
ない固定機構により光学ベース12に固定される。
【0035】なお、上記した各光学部品はすべて光学ベ
ース12に固定されているので、この部分を固定光学系
15と呼ぶ。一方、図3中20は移動光学系20で、こ
の移動光学系20にはレーザビームRを立ち上げる立ち
上げミラー16およびアクチュエータ21、さらに、対
物レンズ23が配設されている。
【0036】上記対物レンズ23は情報記憶媒体として
の光ディスク25に対向されている。しかして、半導体
レーザ1から出射されたレーザビームRはコリメータレ
ンズ2により平行光束に変換され、ビームスプリッタ3
に達する。前記平行光束のうち約20%はビームスプリ
ッタ3で反射され、半導体レーザ1から出射されている
光量をモニタするためのフロント光検出器13に入射す
る。このフロント光検出器13の出力をもとに、半導体
レーザ1の出射光量の制御がなされる。
【0037】固定光学系15から出射したレーザビーム
Rはリニアモニタ上に構成された光学系へと導かれる。
すなわち、レーザビームRは立ち上げミラー16により
光路を90°変更され、アクチュエータ21に配設され
た後述する楕円形状の開口部62を通過して、対物レン
ズ23に入射される。
【0038】レーザビームRは対物レンズ23に導かれ
て収束された後、スポットとして光ディスク25へ照射
される。光ディスク25からの反射光R´は上記の光路
を逆走し、ビームスプリッタ3へ達する。ビームスプリ
ッタ3では光束の一部が反射され、1/2波長板7へと
導かれる。1/2波長板7で光束の偏光方向が略45°
回転し、さらに次の収束レンズ8で平行光束が収束光束
に変換される。この後、偏光ビームスプリッタ9では光
束は略半分ずつに分けられ、前側光検出器10と後側光
検出器11とに入り、電気信号へ変換され、所定の情報
信号のほか、対物レンズ23で収束された光スポットと
光ディスク25との焦点ずれをフォーカスエラー信号お
よび光ディスク25上のトラックからのずれを示すトラ
ッキングエラー信号が得られる。
【0039】次に、アクチュエータ21について説明す
る。上記対物レンズ23は可動体31の慣性中心から所
定の距離だけ離れた位置に固定されている。対物レンズ
23の下方には、対物レンズ23に対して入射絞りに相
当する開口部62が穿孔されている。この開口部62を
通して、光束が対物レンズ23に供給される。上記可動
体31の慣性中心には、対物レンズ23の光軸方向と回
転中心を一致させた弾性体で構成されたヒンジ33が設
けられている。ヒンジ33の一端部34は圧入または接
着などの手段により、上記可動体31に固定されてい
る。また、上記ヒンジ33の他端部35は平行な板バネ
36a、36bにより固定部材37に支持されて移動光
学ベース系38に固定されている。この移動光学系ベー
ス38は磁性材料で形成されている。
【0040】上記可動体21には、該可動体21の慣性
中心に対して互いに対象な位置にフォーカスコイル39
a、39bおよびトラッキングコイル40a、40bが
固定されている。ここで、フォーカスコイル39a、3
9bはY軸方向を軸として巻装されている。さらに、ト
ラッキングコイル40a、40bはX軸方向を軸として
それぞれ2個ずつ巻装され、フォーカスコイル39a、
39bの外側に配置されている。
【0041】一方、移動光学系ベース38にはフォーカ
スコイル39a、39bの内側に一定の間隙が保たれた
状態で挿入される内側ヨーク41a、41bが突設され
ている。内側ヨーク41a、41bの外側には、フォー
カスコイル39a、39bおよびトラッキングコイル4
0a、40bを挟み、内側ヨーク41a、41bと対向
する位置に、外側ヨーク42a、42bが突設されてい
る。そして、外側ヨーク42a、42bの内側ヨーク4
1a、41bと対向する面には、永久磁石43a、43
bが固着されている。したがって、内側ヨーク41a、
41bと外側ヨーク42a、42bと永久磁石43a、
43bとによって磁気回路が形成される。
【0042】そして、上記永久磁石43a、43bとト
ラッキングコイル40a、40bとの間の間隙およびフ
ォーカスコイル39a、39bと内側ヨーク41a、4
1bとの間の間隙には、振動呼吸体44a、44bが全
体的に配設されている。
【0043】このような構成をとることにより、フォー
カスコイル39a、39bへの通電制御に伴う電磁力で
可動体31をY軸方向へ移動させ、これによって、フォ
ーカッシング制御を行なう。また、トラッキングコイル
40a、40bへの通電制御に伴う電磁力で可動体31
をY軸回りに回転させ、これによって、トラッキング制
御を行なう。
【0044】図12は対物レンズ23のアクチュエータ
21を示す斜視図で、図13はその平面図、図14は図
13中F−F線に沿って示す断面図、図15は図13中
G−G線に沿って示す断面図である。
【0045】上記アクチュエータ21の可動体31に
は、図14および図15に示すように、取付部としての
溝部61が設けられている。この溝部61には複数種の
楕円形状たとえば、長軸の長さに対する短軸の長さの比
が0.9、0.8あるいは0.7の開口部62を有する
図17に示すような板状部材63が選択的に取り付けら
れるようになっている。
【0046】次に、上記楕円形状の開口部62の長軸の
長さに対する短軸の長さの比の具体的な値について説明
する。ラジアル方向に狭い楕円形状の開口部62を対物
レンズ23に対して設定することにより、ラジアル方向
のNAをタンジェンシャル方向のNAに対して小さくし
ている。これにともない、後に述べる理由により、ラジ
アル方向のスポット径が大きくなる。
【0047】このため、光ディスク上に設けられている
グループからのいわゆるプッシュプル信号の振幅が極端
に小さくなってしまう。したがって、一定以上のプッシ
ュプル信号の振幅を確保するには、楕円の長軸の長さに
対する短軸の長さの比の下限は0.4程度である。
【0048】一方、上記楕円形状の長軸の長さに対する
短軸の長さの比の上限については約0.8といえる。こ
れは、0.8を越えると、本提案の目的であるサイドロ
ープ低減の効果が大きく低下するためである。
【0049】次に、情報の読み取り時について説明す
る。対物レンズ23で絞り込まれた光スポットの径は次
の式で表される。 φ=k.λ/NA …(1) ただし、φ:光スポット径 λ:光の波長 NA:対物レンズの開口数 k:対物レンズの開口条件や入射光束の強度分布によっ
て定まる定数 (1)式からわかるように、NAは大きいほどスポット
径は小さくなり、ピットを高密度に記録してもより安定
的な信号再生が可能となる。
【0050】反面、NAを大きくすると、図20に示す
ように、輪帯の強度は増加し、トラック間クロストロー
クの低減には不利にはたらく。一方、円形開口を設定し
たとき、対物レンズの開口数NAは、入射側の開口径を
2a、対物レンズの焦点距離をfとして、 2a=2f・NA …(2) という関係にある。
【0051】そこで、前記したように開口部62の形状
をラジアル方向に狭い楕円形状という構成をとることに
より、タンジェンシャル方向については対物レンズに固
有のNAを維持することになるので、高密度記録の安定
的な再生が可能となる。
【0052】一方、ラジアル方向に見た場合にはNAが
小さくなっているので、輪帯の強度の低減による不要な
トラック間ストロークの低減が可能となる。また、前記
のような構成をとることにより、記録時にはより安定的
に高密度記録が可能となるとともに、隣接トラックへ誤
って信号を記録するという不都合を回避しうる。
【0053】ところで、光学ヘッドにおいては、部材の
ばらつき、あるいは、組み立て時のばらつき等により、
光学ヘッドとして得られる各種の特性にも微妙なばらつ
きが生じる。
【0054】このため、設計上は適正な長軸の長さと短
軸の長さの比が定められていても、個々には必ずしも適
正とはいえない場合がある。そこで、楕円形状を成して
いる開口部を設定する際に、その光学ヘッド個々に適正
な長軸の長さと短軸の長さの比を任意に選択し得るよう
に調整可能に構成している。
【0055】次に、実際の調整方法について説明する。
まず、仮に、たとえば、楕円形状の開口部の長軸の長さ
に対する短軸の長さの比が0.9の板状部材63を溝部
61に挿入し、所定の信号を観察し、前述のサイドロー
ブの発生量が多い場合には、さらに楕円の長軸の長さに
対する短軸の長さの比の小さい開口部を有する板状部材
63と入れ替える。
【0056】このようにして、適切な板状部材63が定
まったならば、板状部材63が可動体31の先端部から
突出した部分に、例えば紫外線硬化型接着剤64を塗布
し、これに所定の紫外線を照射して固定する。
【0057】この実施例によれば、光学ヘッドにおけ
る、部材のばらつき、あるいは、組み立て時のばらつき
等を吸収でき、より一層確実に、高密度記録の安定的な
再生記録が可能になる。
【0058】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、対物レン
ズの開口部の形状を楕円形状とし、その長軸を前記情報
記録媒体の円周方向に略一致させ、短軸を前記情報記録
媒体の半径方向に略一致させたから、ラジアル方向のN
Aが小さくなり、輪帯状の光の分布(サイドロープ)を
小さくでき、安定して情報を再生し記録できる。
【0059】また、開口部はタンジェンシャル方向には
広い楕円形状であるため、タンジェンシャル方向につい
ては対物レンズに固有のNAを維持することができ、高
密度記録の安定的な再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である光学ヘッドの固定光学
系を示す構成図。
【図2】図1の固定光学系を示す斜視図。
【図3】図1の固定光学系を備える光学ヘッドを示す構
成図。
【図4】図3の光学ヘッドの対物レンズのアクチュエー
タを示す斜視図。
【図5】図4のアクチュエータを示す平面図。
【図6】図5中F−F線に沿って示す断面図。
【図7】図5中G−G線に沿って示す断面図。
【図8】図4の対物レンズとその開口部を示すもので、
図8(a)はその平面図、図8(b)は開口部の短軸方
向に沿って示す断面図、図8(c)は開口部の長軸方向
に沿って示す断面図。
【図9】本発明の他の実施例である光学ヘッドの固定光
学系を示す構成図。
【図10】図9の固定光学系を示す斜視図。
【図11】図9の固定光学系を備える光学ヘッドを示す
構成図。
【図12】図9の対物レンズのアクチュエータを示す斜
視図。
【図13】図12のアクチュエータを示す平面図。
【図14】図13中F−F線に沿って示す断面図。
【図15】図13中G−G線に沿って示す断面図。
【図16】図14のアクチュエータに取り付けられる板
状体を示すもので、図16(a)はその平面図、図16
(b)は図16(a)中H−H線に沿って示す断面図、
図16(c)は図16(a)中I−I線に沿って示す断
面図、図16(d)はその斜視図。
【図17】図16の板状体を取り付けたアクチュエータ
を示すもので、図17(a)はその開口部の長軸方向に
沿って示す断面図、図17(b)はその開口部の短軸方
向に沿って示す断面図。
【図18】従来におけるアクチュエータに備えられる対
物レンズおよび開口部を示すもので、図18(a)はそ
の平面図、図18(b)は開口部の長軸方向に沿って示
す断面図、図18(C)は開口部の短軸方向に沿って示
す断面図。
【図19】従来のアクチュエータに備えられる対物レン
ズのNAが0.5におけるスポット中心からの距離と相
対強度との関係を示すグラフ図。
【図20】従来のアクチュエータに備えられる対物レン
ズのNAが0.5におけるスポット中心からの距離と相
対強度との関係を示すグラフ図。
【符号の説明】
1…半導体レーザ(光ビーム供給手段)、51,62…
開口部、25…光ディスク(情報記録媒体)、23…対
物レンズ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを供給する光ビーム供給手段
    と、 この光ビーム供給手段から供給される光ビームを開口部
    から通過させて収束させて情報記録媒体に供給する対物
    レンズと、 を具備し、 前記対物レンズの開口部の形状を楕円形状としたことを
    特徴とする光学ヘッド。
  2. 【請求項2】 光ビームを供給する光ビーム供給手段
    と、 この光ビーム供給手段から供給される光ビームを開口部
    から通過させて収束させて情報記録媒体に供給する対物
    レンズと、 を具備し、 前記対物レンズの開口部の形状を楕円形状とし、その長
    軸を前記情報記録媒体の円周方向に略一致させ、短軸を
    前記情報記録媒体の半径方向に略一致させたことを特徴
    とする光学ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記対物レンズの開口部の楕円率を調整
    する調整手段を備えることを特徴とする請求項2記載の
    光学ヘッド。
  4. 【請求項4】 光ビームを供給する光ビーム供給手段
    と、 この光ビーム供給手段から供給される光ビームを開口部
    から通過させて収束させて情報記録媒体に供給する対物
    レンズと、 この対物レンズを保持する保持部材と、 を具備し、 前記対物レンズの開口部の形状を楕円形状とし、前記開
    口部を前記保持部材に設け、その長軸を前記情報記録媒
    体の円周方向に略一致させ、短軸を前記情報記録媒体の
    半径方向に略一致させたことを特徴とする光学ヘッド。
  5. 【請求項5】 光ビームを供給する光ビーム供給手段
    と、 この光ビーム供給手段から供給される光ビームを開口部
    から通過させて収束させて情報記録媒体に供給する対物
    レンズと、 この対物レンズを保持する保持部材と、 この保持部材に設けられた取付部と、 この取付部に取り付けられ、前記対物レンズの開口部を
    楕円形状に形成する板状部材と、 を具備し、 前記開口部の長軸を前記情報記録媒体の円周方向に略一
    致させ、短軸を前記情報記録媒体の半径方向に略一致さ
    せたことを特徴とする光学ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記楕円形状の開口部は、その長軸に対
    する短軸の比が0.4以上で、0.8以下であることを
    特徴とする請求項1〜5項のいずれかに記載の光学ヘッ
    ド。
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