JPH08309193A - 脱硝触媒および脱硝方法 - Google Patents

脱硝触媒および脱硝方法

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JPH08309193A
JPH08309193A JP7142575A JP14257595A JPH08309193A JP H08309193 A JPH08309193 A JP H08309193A JP 7142575 A JP7142575 A JP 7142575A JP 14257595 A JP14257595 A JP 14257595A JP H08309193 A JPH08309193 A JP H08309193A
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Japan
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catalyst
denitration
exhaust gas
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weight
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JP7142575A
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English (en)
Inventor
Taiji Sugano
泰治 菅野
Takeshi Naganami
武 長南
Hiroyuki Ikeda
浩幸 池田
Masao Wakabayashi
正男 若林
Tomio Tsujimura
富雄 辻村
Yukio Ozaki
幸雄 小崎
Makoto Nagata
誠 永田
Masaru Ito
賢 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 希薄空燃比の内燃機関の排気ガス中のNOx
を充分高いガス空間速度で効率よく除去でき、併せて高
いストイキオ耐久性能を有する触媒とその製法の提供
と、この触媒を使用しての希薄空燃比の内燃機関排気ガ
スの脱硝方法を提供することを目的とする。 【構成】 希薄空燃比で運転される内燃機関の排気ガス
中の窒素酸化物を除去するための触媒であって、アルミ
ナに銀、燐および亜鉛を含有させてなることを特徴とす
る脱硝触媒および希薄空燃比で運転される内燃機関の排
気ガスを脱硝触媒層と接触させることからなる排気ガス
の脱硝方法において、脱硝触媒層に含まれる触媒は上記
した脱硝触媒であることを特徴とする排気ガスの脱硝方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排気ガス、特に自動車な
どの内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物の浄化に用いら
れる排気ガス浄化用触媒に関し、更に詳細には、希薄空
燃比の内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物を高い空間速
度で、且つ高効率で浄化可能な脱硝触媒及びその触媒を
用いる脱硝方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンなどの内燃機関から排出
される各種の燃焼排気ガス中には、燃焼生成物である水
や二酸化炭素(CO)と共に一酸化窒素(NO)や二
酸化窒素(NO)などの窒素酸化物(NOx)が含ま
れている。NOxは人体に影響し、呼吸器疾患罹患率を
増加させるばかりでなく、地球環境保全の上から問題視
される酸性雨の原因の1つとなっている。そのため、こ
れら各種の排気ガスから効率よく窒素酸化物を除去する
脱硝技術の開発が望まれている。
【0003】他方において、地球温暖化防止の観点か
ら、近年希薄燃焼方式の内燃機関が注目されている。従
来の自動車用ガソリンエンジンは空燃比λ=1付近で制
御された化学量論比での燃焼であり、その排気ガス処理
に対しては排気ガス中の一酸化炭素(CO)、炭化水素
(HC)とNOxとを、主として白金(Pt)、ロジウ
ム(Rh)、パラジウム(Pd)及びセリア(Ce
)を含むアルミナ触媒に接触させ有害三成分を同時
に除去する三元触媒方式が採用されてきた。
【0004】しかしこの三元触媒方式は、化学量論比で
運転されることが絶対条件であるため、希薄空燃比で運
転されるリ−ンバ−ンガソリンエンジンの排気ガス浄化
に適用することができない。また、ディ−ゼルエンジン
は本来リ−ンバ−ンエンジンであるが、その排気ガスに
対しては浮遊粒子状物質とNOxの両方に厳しい規制が
かけられようとしている。
【0005】従来、酸素過剰雰囲気下でNOxを還元除
去する方法としては、還元ガスとして僅かな量でも選択
的に触媒に吸着されるNHを使用する技術が既に確立
されており、いわゆる固定発生源であるボイラ−やディ
−ゼルエンジンからの排気ガス脱硝方法として工業化さ
れている。しかし、この方法においては未反応の還元剤
の回収処理のための特別な装置が必要であり、臭気が強
く有害なアンモニアを用いることもあり自動車などの移
動発生源からの排気ガス脱硝技術には危険であって適用
できない。
【0006】近年、酸素過剰雰囲気の希薄燃焼ガス中に
残存する未燃の炭化水素が還元剤となり、NOx還元反
応が進行することが報告されて以来、この反応を促進す
る触媒が種々開発され提案されている。例えば、ゼオラ
イトやアルミナに遷移金属を担持した触媒が炭化水素を
還元剤として用いるNOx還元反応の促進に有効である
とする数多くの報告がある。またPtをアルミナに担持
した触媒を用いると、NOx還元反応が200〜300
℃程度の低温領域で進行することが特開平4−2679
46号公報、特開平5−68855公報や特開平5−1
03949号公報等に報告されている。しかしながら、
これらの貴金属担持触媒を用いた場合還元剤であるべき
炭化水素の燃焼反応が過度に促進されたり、地球温暖化
物質であるといわれているNOが多量に生成し、無害
なNへの還元反応を選択的に進行させることが困難と
なるといった欠点を有していた。
【0007】本出願人の一方は、先に、酸素過剰雰囲気
下で炭化水素を還元剤として銀を含有する触媒を用いる
とNOx還元反応が選択的に進行することを見い出し、
本技術を特開平4−281844号公報に開示した。し
かし、リ−ンバ−ンエンジンから排出される排気ガス
は、走行条件により化学量論的に平衡ないわゆるストイ
キオ領域近傍から酸素過剰のリ−ンバ−ン領域まで連続
的に変化するが、前記公報に開示した触媒ではストイキ
オ領域での耐久性(以下、ストイキオ耐久性能という)
が不十分であり長期使用が困難であるという欠点があっ
た。このようなストイキオ領域で起こる銀アルミナ触媒
の劣化は、銀の凝集やアルミナ担体のコーキング劣化、
燃料中に含まれる硫黄等の微量元素の触媒上への付着な
どに起因するものと考えられる。
【0008】また、該公報開示の後、銀を含有する触媒
を用いる類似のNOx還元除去技術が特開平4−354
536号公報や特開平5−92124号公報あるいは特
開平5−92125号公報に開示されるに至った。また
更に銀および/または銀の酸化物を酸化亜鉛と酸化アル
ミニウムの混合物担体に担持した触媒も報告されている
(特開平6−277454号公報)。しかしこれらの公
報に記載された銀担持アルミナ触媒の水蒸気共存下での
脱硝性能は、まだ不十分であるばかりでなく、酸素過剰
条件下での性能評価のみでストイキオ耐久性に関する記
述はない。
【0009】また、一般にアルミナを担体として用いた
触媒は、触媒層の単位体積当たりの通過ガス流量、いわ
ゆるガス空間速度(以下、空間速度と称し、記号SVで
示される)に対する依存性が大きいことが知られてい
る。即ち、SV:1,000〜10,000h−1程度
の低空間速度では十分なNOx還元性能を発揮するが、
例えば「触媒」33、61(1991)に報告されてい
るように、SV:10,000h−1以上の高空間速度
ではNOx浄化性能が大きく低下する。
【0010】例えば、特開平5−92124号公報に開
示されている排気ガス処理方法において、排気ガスと触
媒との接触時間を0.03g.sec/cm以上、更
に好ましくは0.1g.sec/cm以上と限定して
いるのはこの理由からである。また特開平6−2774
54号公報には亜鉛酸化物とアルミニウム酸化物、ある
いはこれと銀および/または銀酸化物とから構成され、
触媒中の亜鉛酸化物が10〜40重量%であり、銀が
0.1〜5重量%である触媒が開示されているが、これ
らの触媒も、従来の触媒と同様に3,000h−1前後
の低空間速度でなければ脱硝率90%を達成できていな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
等の車両用リ−ンバ−ンエンジンの排気ガス処理におい
ての実用上欠くことのできないもう1つの性能は、触媒
層ないしは触媒で被覆した支持基質からなる構造体の所
要スペ−ス及び重量である。エンジンの排気量と仕事量
とを勘案すると、エンジン排気量の数倍以上の容量の触
媒含有層を積載することは実用的でないからである。従
って、通常、触媒含有層の容量はエンジン排気量以下で
あることが好ましいとされる。
【0012】このことは実効性のある触媒含有層を構成
するには、触媒層を通過する排気ガスの空間速度を高く
すること、具体的には7,000h−1以上、好ましく
は10,000h−1以上の空間速度にすることが求め
られていることを意味する。しかしながら、上述のした
ように従来のアルミナを担体とする脱硝触媒は、このよ
うな高い空間速度での排気ガスに対する脱硝性能が不十
分であった。
【0013】本発明は、上記従来技術の欠点を解決すべ
くなされたものであり、その目的とするところは、希薄
空燃比の内燃機関における排気ガス中のNOxを10,
000h−1以上の空間速度で効率よく除去することが
でき、併せて高いストイキオ耐久性能を有する触媒と、
この触媒を使用しての希薄空燃比での内燃機関排気ガス
の信頼性の高い脱硝方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ストイキ
オ耐久性能を有する触媒および該触媒を使用してリ−ン
バ−ン領域での炭化水素によるNOx還元反応が高効率
的に進行する触媒及び脱硝方法について鋭意研究を重ね
た結果、アルミナに銀、燐酸イオンおよび酸化亜鉛を担
持させて得た触媒を用いることにより上記の課題を解決
することができることを見出だし本発明を完成するに至
った。
【0015】すなわち、上記課題を解決する本発明の第
1の実施態様は、希薄空燃比で運転される内燃機関の排
気ガス中の窒素酸化物を除去するための触媒であって、
アルミナ担体に銀、燐および亜鉛を含有させてなること
を特徴とする脱硝触媒である。本発明の脱硝触媒におい
ては、該アルミナ担体に対して銀を1〜10重量%、燐
をPO換算で0.1〜20重量%、亜鉛をZnO換算
で0.5〜40重量%の比率で担持させることが好まし
い。
【0016】また、本発明の第2の実施態様は、希薄空
燃比で運転される内燃機関の排気ガスを脱硝触媒層と接
触させることからなる排気ガスの脱硝方法において、脱
硝触媒層に含まれる触媒に第1の実施態様による脱硝触
媒を使用することを特徴とする排気ガスの脱硝方法であ
る。そして、上記した脱硝方法においては、該脱硝触媒
層を通過する排気ガスの空間速度を10,000h−1
以上とするものである。
【0017】以上のような本発明の脱硝触媒及び脱硝方
法によれば、水蒸気が共存する酸素過剰雰囲気下で、且
つ高空間速度であっても高いストイキオ耐久性能を有
し、且つリ−ンバ−ン領域での排気ガス中のNOx除去
を効果的に行うことができる。
【0018】
【作用】以下、本発明の詳細およびその作用についてさ
らに具体的に説明する。
【0019】(触媒の構造およびその製法)本発明の脱
硝触媒の主成分の1つでアルミナ担体は、例えば、鉱物
学上ベーマイト、擬ベーマイト、バイアライト、あるい
はノルストランダライトに分類される水酸化アルミニウ
ムの粉体やゲルを、空気中あるいは真空中で300〜8
00℃、好ましくは400〜700℃で加熱脱水するこ
とによって、結晶学的にγ−型、η−型あるいはその混
合型に分類される活性アルミナに相転位させたものが脱
硝性能上好ましい。他の結晶構造をとるアルミナ、例え
ばα−アルミナは極端に比表面積が小さく固体酸性にも
乏しいので、本発明の触媒担体としては不適当である。
また、δ−アルミナも比表面積100m/gと小さ
く、脱硝触媒の担体としてはγ−アルミナやη−アルミ
ナに及ばない。その他β−アルミナやχ−アルミナも本
発明の脱硝触媒担体としては不適当である。
【0020】本発明の脱硝触媒は、上記した結晶構造を
有するアルミナ担体に対して銀、燐酸イオンおよび酸化
亜鉛を担持させるものである。アルミナへのこれらの担
体の担持は、アルミナ担体、若しくは該アルミナ担体の
前駆体である水酸化アルミニウムに対して行われるが、
その担持法には特に限定はなく従来から行われている手
法、例えば吸着法、ポアフィリング法、インシピエント
ウエットネス法、蒸発乾固法、スプレー法等の湿式含浸
法や混練法などの物理的混合法を任意に採用することが
できる。
【0021】アルミナ担体に対する銀の担持量は、1〜
10重量%の範囲であることが好ましい。1重量%未満
では銀の担持効果が十分に発揮されず、10重量%を超
えると還元剤としての炭化水素の燃焼反応が過度に促進
され、脱硝反応の活性および選択性が低下するのでとも
に好ましくない。なお、銀は、酸化銀の形態で担持させ
てもよい。
【0022】アルミナ担体に対する燐酸イオンの担持量
は、PO換算で0.1〜20重量%であることが好ま
しい。0.1重量%未満ではリーンバーン領域での活性
は優れているがストイキオ耐久性能が不十分となる。ま
た20重量%を超えた場合には、リーンバーン領域での
活性が低下するのでともに好ましくない。
【0023】アルミナに対する酸化亜鉛の担持量は、Z
nO換算で0.5〜40重量%であることが好ましい。
0.5重量%未満では、その効果が認められず、40重
量%を超えた場合には、リーンバーン領域での活性の低
下を招く。
【0024】そして、これら、銀、燐酸イオン、酸化亜
鉛のアルミナへの担持は、夫々単独に行ってもよいが、
燐酸銀、燐酸亜鉛、またはこれらの複合燐酸塩等の化合
物の形態で行うこともできる。
【0025】本発明の触媒の形状は、粉状、球状、円筒
状、ハニカム状、螺旋状、粒状など種々の形状を採用す
ることができる。よって、形状、大きさなどは使用条件
に応じて任意に選択するればよい。特に、自動車のエン
ジンの排気ガス浄化の目的で用いる場合には、圧力損失
を最小限とするために、排気ガスの流れ方向に対して多
数の貫通孔を有する耐火性一体構造の支持基体の表面に
被覆して触媒層を形成したものが使用される。
【0026】(脱硝方法)本発明の触媒は、排気ガス中
のCO、炭化水素(HC)及びHといった還元性成分
をNOxおよびOといった酸化性成分で完全酸化する
に要する化学量論量よりも過剰の酸素を含有する排気ガ
ス、より具体的には希薄空燃比の内燃機関排気ガス中の
NOxの浄化に適用される。
【0027】このような排気ガスを本発明の触媒と接触
させることによって、NOxは還元成分によって、
、COおよびHOにまで還元分解されると同時
にHC等の還元剤もCOとHOに酸化される。ディ
−ゼルエンジンの排気ガスのように、排気ガスそのもの
のHC/NOx比(モル比)が低い場合には、排気ガス
中にメタン換算濃度で数百〜数千ppm程度の燃料HC
を追加添加した後、本発明の触媒と接触させるシステム
を採用するようにすれば充分なNOx除去率を達成でき
る。
【0028】本発明による触媒を用いて、ストイキオ領
域からリーンバ−ン領域に至る空燃比で運転される内燃
機関の排気ガスを浄化する際のガス空間速度は特に限定
されるものではないが、これを自動車等の内燃機関用と
して用いる場合には、前述したようにSV10,000
−1以上とすることが好ましい。そして、本発明の触
媒を用いて上記したような高空間速度で酸素過剰雰囲気
下におけるHCによるNOxの浄化を効率良く進めるた
めには、触媒層入口温度を300℃以上〜600℃未満
にすることが好ましい。これは、本発明によるアルミナ
に、銀、燐酸イオンおよび酸化亜鉛を担持させた触媒が
脱硝性能を発揮するには300℃以上必要であり、これ
未満の低温になるとHCが活性化され難いためと推定さ
れる。また、触媒層入口温度が600℃以上の高温にな
ると副反応であるHCの燃焼が優勢になり、相対的にN
Ox還元活性が低下する。
【0029】
【実施例】以下に実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に限定さ
れるものでない。
【0030】実施例1 γ−アルミナ前駆体である市販のアルミナ水和物300
gを、硝酸銀12.7g、燐酸4.0gおよび硝酸亜鉛
6水和物70.0gの500ml水溶液に浸漬し、24
時間攪拌しながら100〜110℃に加熱し水分を蒸発
させた。次にこれを110℃で通風乾燥させた後、空気
中で700℃で3時間焼成して触媒1を得た。なお、銀
(Ag)、燐酸(PO)および酸化亜鉛(ZnO)の
担持率はアルミナに対してそれぞれ3.6重量%、1.
5重量%および8.0重量%である。
【0031】実施例2〜実施例4 実施例1において、ZnOの担持率を4重量%、6重量
%および10重量%とした以外は、実施例1と同様にし
て、それぞれ触媒2(実施例2)、触媒3(実施例3)
および触媒4(実施例4)を得た。
【0032】比較例1 実施例1において、POおよびZnOの担持率を0重
量%とした以外は、実施例1と同様にして、触媒5(比
較例1)を得た。
【0033】比較例2〜比較例3 実施例1において、ZnOの担持率を0.2重量%およ
び45重量%とした以外は、実施例1と同様にして、そ
れぞれ触媒6(比較例2)および触媒7(比較例3)を
得た。である。
【0034】実施例5〜実施例7 実施例1において、POの担持率を3重量%、5重量
%および10重量%とした以外は、実施例1と同様にし
て、それぞれ触媒8(実施例5)、触媒9(実施例6)
および触媒10(実施例7)を得た。
【0035】比較例4〜比較例5 実施例1において、POの担持率を0重量%および2
5重量%とした以外は実施例1と同様にして、それぞれ
触媒11(比較例4)および触媒12(比較例5)を得
た。
【0036】実施例8 実施例1において、Agの担持率を7重量%とした以外
は、実施例1と同様にして、触媒13(実施例8)を得
た。である。
【0037】比較例6〜比較例7 実施例1において、Agの担持率を0.5重量%および
12重量%とした以外は、実施例1と同様にして、それ
ぞれ触媒14(比較例6)および触媒15(比較例7)
を得た。
【0038】以上の実施例および比較例による触媒試料
における組成を総括すると表1のようになる。
【0039】
【表1】 ─────────────────────────────── 実施 触媒 組 成 (重量%) 番号 番号 Ag PO ZnO ─────────────────────────────── 実施例1 1 3.6 1.5 8.0 〃 2 2 3.6 1.5 4 〃 3 3 3.6 1.5 6 〃 4 4 3.6 1.5 10 比較例1 5 3.6 − − 〃 2 6 3.6 1.5 0.2 〃 3 7 3.6 1.5 45 実施例5 8 3.6 3 8.0 〃 6 9 3.6 5 8.0 〃 7 10 3.6 10 8.0 比較例4 11 3.6 − 8.0 〃 5 12 3.6 25 8.0 実施例8 13 7 1.5 8.0 比較例6 14 0.5 1.5 8.0 〃 7 15 12 1.5 8. ─────────────────────────────── 次に、これらの触媒試料について以下に示すような性能
評価試験を行った。 [性能評価試験例1]実施例1の触媒を加圧成型した
後、粉砕して粒度を250〜500μmに整粒した触媒
を内径21mmのステンレス製反応管に充填し、常圧固
定床反応装置に装着した。この触媒層に希薄空燃比で運
転される内燃機関におけるモデル排気ガスとして、NO
500ppm、C500ppm、O 5%、
O10%、残部Nからなる混合ガスを使用し、こ
れを空間速度10,000h で通過させた。
【0040】反応管出口ガス組成についてNOとNO
の濃度については化学発光式NOx計で測定し、N
濃度はポラパック Qカラムを装着した島津製作所製の
ガスクロマトグラフ−熱伝導度検出器を用いて測定し
た。触媒層入口温度を400〜600℃の範囲の所定温
度に設定し、各所定温度毎に反応管出口ガス組成が安定
した時点の値を用いた。モデル排気ガスが触媒を通過す
ることにより反応ガス中のNOはNO、NOおよび
/またはNに転化されるが、本発明の触媒を通過した
場合NOは殆ど生成しないことが判明したので、本発
明の明細書では脱硝率を以下の式で定義した。
【0041】 実施例2〜8および比較例1〜7の触媒についても同様
にモデル排気ガス評価を行った。表2に触媒1〜触媒1
5の各々についての最高脱硝率Cmax(℃)とそのと
きの温度Tmax(℃)を示す。表2に示されるように
本発明の実施例の触媒1〜4(実施例1〜4)、触媒8
〜10(実施例5〜7)、触媒13(実施例8)および
比較例の触媒5(比較例1)、触媒6(比較例2)、触
媒11(比較例4)は、比較例の触媒7(比較例3)、
触媒12(比較例5)、触媒14(比較例6)、触媒1
5(比較例7)に比べ優れた脱硝性能を示した。
【0042】
【表2】 ──────────────────────────────── 実 施 触 媒 性 能 評 価 番 号 番 号 Cmax(%) Tmax(℃) ──────────────────────────────── 実施例1 1 91.1 480 〃 2 2 89.7 480 〃 3 3 89.1 480 〃 4 4 88.3 480 比較例1 5 75.1 480 〃 2 6 76.3 480 〃 3 7 58.2 480 実施例5 8 92.1 480 〃 6 9 92.2 480 〃 7 10 87.1 480 比較例4 11 480 〃 5 12 48.7 480 実施例8 13 79.3 480 比較例6 14 27.4 480 〃 7 15 44.9 480 ──────────────────────────────── [性能評価試験例2]実施例の触媒1〜4(実施例1〜
4)、触媒8〜10(実施例5〜7)および触媒13
(実施例8)と、比較例の触媒5(比較例1)、触媒6
(比較例2)および触媒11(比較例4)の各触媒につ
いて、下記の表3に示すストイキオ領域で保持後に、性
能評価1と同一条件で性能評価を行った。
【0043】表4に、各触媒の最高脱硝率Cmax
(%)とそのときの温度Tmax(℃)を示す。表4に
示された本試験の結果から、本発明の実施例の触媒1〜
4(実施例1〜4)、触媒8〜10(実施例5〜7)お
よび触媒13(実施例8)は、触媒5〜6(比較例1〜
2)および触媒11(比較例4)に比べ優れた脱硝性能
を示した。このことから、本発明による触媒はストイキ
オ耐久性に優れていることが分かる。
【0044】
【表3】 NO :2,000ppm HO:10% C:1,000ppm 残部 N:0.9% SV:10,000h−1:1% 700℃×10h
【0045】
【表4】 ──────────────────────────────── 実 施 触 媒 触 媒 性 能 番 号 番 号 Cmax(%) Tmax(℃) ──────────────────────────────── 実施例1 1 61.7 480 〃 2 2 50.2 480 〃 3 3 53.1 480 〃 4 4 57.6 480 比較例1 5 12.2 480 〃 2 6 21.3 480 実施例5 8 64.3 480 〃 6 9 69.2 480 〃 7 10 66.9 480 比較例4 11 23.7 480 実施例8 13 51.4 480 ──────────────────────────────── [性能評価試験例3]空間速度20,000h−1とし
た以外は、性能評価例1と同様にして実施例1の触媒1
の性能を評価した。表5に触媒1の上記空間速度におけ
る最高脱硝率Cmax(%)とその時の温度Tmax
(℃)を示す。表5に示された本試験結果から本発明の
触媒はより高い空間速度でも優れた脱硝性能を示すこ
と、言い換えれば、自動車等の輸送機の内燃機関用の脱
硝触媒として好適であることが分かる。
【0046】
【表5】 ─────────────────────────────── ガス空間速度 触 媒 性 能 (SV) Cmax(%) Tmax(℃) ─────────────────────────────── 20,000 88.0 490 ───────────────────────────────
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明の脱硝触媒を用い
れば、水蒸気が共存するリ−ンバ−ン領域において生ず
る排気ガスにおいて、ストイキオ耐久後であっても、高
空間速度において高い転化率でNOxを窒素ガスに還元
することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】アルミナ担体に対する燐酸イオンの担持量
は、PO 換算で0.1〜20重量%であることが好ま
しい。0.1重量%未満ではリーンバーン領域での活性
は優れているがストイキオ耐久性能が不十分となる。ま
た20重量%を超えた場合には、リーンバーン領域での
活性が低下するのでともに好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】実施例2〜実施例4 実施例1において、ZnOの担持率を4.0重量%、
6.0重量%および10重量%とした以外は、実施例1
と同様にして、それぞれ触媒2(実施例2)、触媒3
(実施例3)および触媒4(実施例4)を得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】実施例5〜実施例7 実施例1において、POの担持率を3.0重量%、
5.0重量%および10重量%とした以外は、実施例1
と同様にして、それぞれ触媒8(実施例5)、触媒9
(実施例6)および触媒10(実施例7)を得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】比較例4〜比較例5 実施例1において、POの担持率を0重量%および2
5重量%とした以外は実施例1と同様にして、それぞれ
触媒11(比較例4)および触媒12(比較例5)を得
た。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】実施例8 実施例1において、Agの担持率を7.0重量%とした
以外は、実施例1と同様にして、触媒13(実施例8)
を得た。である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】
【表1】 次に、これらの触媒試料について以下に示すような性能
評価試験を行った。 [性能評価試験例1]実施例1の触媒を加圧成型した
後、粉砕して粒度を250〜500μmに整粒した触媒
を内径21mmのステンレス製反応管に充填し、常圧固
定床反応装置に装着した。この触媒層に希薄空燃比で運
転される内燃機関におけるモデル排気ガスとして、NO
500ppm、C500ppm、O 5%、
O10%、残部Nからなる混合ガスを使用し、こ
れを空間速度10,000h−
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】 実施例2〜8および比較例1〜7の触媒についても同様
にモデル排気ガス評価を行った。表2に触媒1〜触媒1
5の各々についての最高脱硝率Cmax(℃)とそのと
きの温度Tmax(℃)を示す。表2に示されるように
本発明の実施例の触媒1〜4(実施例1〜4)、触媒8
〜10(実施例5〜7)、触媒13(実施例8)および
比較例の触媒5(比較例1)、触媒6(比較例2)、触
媒11(比較例4)は、比較例の触媒7(比較例3)、
触媒12(比較例5)、触媒14(比較例6)、触媒1
5(比較例7)に比べ優れた脱硝性能を示した。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【表2】 [性能評価試験例2]実施例の触媒1〜4(実施例1〜
4)、触媒8〜10(実施例5〜7)および触媒13
(実施例8)と、比較例の触媒5(比較例1)、触媒6
(比較例2)および触媒11(比較例4)の各触媒につ
いて、下記の表3に示すストイキオ領域で保持後に、性
能評価1と同一条件で性能評価を行った。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【表4】 [性能評価試験例3]空間速度70,000−1とし
た以外は、性能評価例1と同様にして実施例1の触媒1
の性能を評価した。表5に触媒1の上記空間速度におけ
る最高脱硝率Cmax(%)とその時の温度Tmax
(℃)を示す。表5に示された本試験結果から本発明の
触媒はより高い空間速度でも優れた脱硝性能を示すこ
と、言い換えれば、自動車等の輸送機の内燃機関用の脱
硝触媒として好適であることが分かる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 浩幸 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 若林 正男 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 辻村 富雄 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 小崎 幸雄 千葉県市川市新田3−6−14 エクセル2 番館303号 (72)発明者 永田 誠 千葉県市川市中国分3−11−1 メゾン・ ド・グレース203号 (72)発明者 伊藤 賢 千葉県市川市南大野2−4 B507

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希薄空燃比で運転される内燃機関の排気
    ガス中の窒素酸化物を除去するための触媒であって、ア
    ルミナに銀、燐および亜鉛を含有させてなることを特徴
    とする脱硝触媒。
  2. 【請求項2】 アルミナに対して銀を1〜10重量%、
    燐をPO換算で0.1〜20重量%、亜鉛をZnO換
    算で0.5〜40重量%のそれぞれを担持させてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の脱硝触媒。
  3. 【請求項3】 希薄空燃比で運転される内燃機関の排気
    ガスを脱硝触媒層と接触させることからなる排気ガスの
    脱硝方法において、脱硝触媒層に含まれる触媒は請求項
    1または2記載の脱硝触媒であることを特徴とする排気
    ガスの脱硝方法。
  4. 【請求項4】 該脱硝触媒層を通過する排気ガスの空間
    速度を10,000h−1以上とすることを特徴とする
    請求項3記載の脱硝方法。
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