JPH08304721A - 走査光学装置 - Google Patents

走査光学装置

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Publication number
JPH08304721A
JPH08304721A JP7136142A JP13614295A JPH08304721A JP H08304721 A JPH08304721 A JP H08304721A JP 7136142 A JP7136142 A JP 7136142A JP 13614295 A JP13614295 A JP 13614295A JP H08304721 A JPH08304721 A JP H08304721A
Authority
JP
Japan
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mirror
light
scanning
optical system
vibrating mirror
Prior art date
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Pending
Application number
JP7136142A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Sueyoshi
正史 末吉
Kinya Kato
欣也 加藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP7136142A priority Critical patent/JPH08304721A/ja
Publication of JPH08304721A publication Critical patent/JPH08304721A/ja
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Projection-Type Copiers In General (AREA)
  • Light Sources And Details Of Projection-Printing Devices (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度な走査レンズを用いることなく、簡素
な構成で振動ミラーの回転角を高精度に読み取ることの
できる走査光学装置を提供すること。 【構成】 光束を供給するための光源手段と、該光源手
段からの光束を被検面上に集光させるための集光光学系
と、前記光源手段と前記集光光学系との間の光路中に設
けられて前記被検面上の光束を光学的に走査するための
走査手段とを備えた走査光学装置において、前記走査手
段は、入射光束の中心と射出光束の中心とを含む所定面
内において該射出光束を走査するように回転移動する振
動ミラーと、前記振動ミラーの前記所定面内方向に沿っ
て互いに離間した2つの反射領域までの光路をそれぞれ
往復した2つの光束の干渉に基づいて、前記振動ミラー
の前記所定面内における回転角を検出するための差動干
渉計とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走査光学装置に関し、特
に基板上の微細パターンのエッジを検出することにより
パターンの座標位置を計測するパターン位置計測装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば半導体素子や液晶表示素子の製
造において、基板に形成された微細パターンのエッジを
検出するのに、パターン位置計測装置が使用される。従
来のパターン位置計測装置では、たとえばProceeding
(会報)SPIE第775巻(1987年)第120頁
乃至第125頁に記載されているように、1組のスキャ
ナーミラー(振動ミラー)の作用により、たとえばパタ
ーンが形成された基板上の微小領域においてスリット像
を、基板面内の直交する2つの方向すなわちx方向およ
びy方向に同時に走査する。一方、基板が載置されたx
yステージの位置座標は、測長干渉計で読み取られるよ
うになっている。
【0003】また、上述のパターン位置計測装置では、
補助光源からの光束をスキャナーミラー裏面に入射さ
せ、その反射光を回折格子状のマルチスリットを介して
受光する。そして、受光した光の明暗パルスを計数する
ことにより、スキャナーミラーの回転角をモニターする
ことができる。こうして、求めたスキャナーミラーの回
転角に基づいて、基板上におけるスリット像の位置が求
められる。こうして、スリット像に対する基板上のパタ
ーンからの反射光に基づいて、パターンエッジを検出
し、パターンの座標位置を計測することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来のパ
ターン位置計測装置では、スキャナーミラーの回転角を
モニターするモニター光学系において角度分解能を向上
させようとすると、走査レンズを介してマルチスリット
上に微小なスポットを投影する必要がある。すなわち、
スキャナーミラーの回転角とスポット位置との対応関係
について高精度な走査レンズが必要となる。その結果、
装置の製造コストが大幅に上昇するという不都合があっ
た。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、高精度な走査レンズを用いることなく、簡素
な構成で振動ミラーの回転角を高精度に読み取ることの
できる走査光学装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、光束を供給するための光源手段
と、該光源手段からの光束を被検面上に集光させるため
の集光光学系と、前記光源手段と前記集光光学系との間
の光路中に設けられて前記被検面上の光束を光学的に走
査するための走査手段とを備えた走査光学装置におい
て、前記走査手段は、入射光束の中心と射出光束の中心
とを含む所定面内において該射出光束を走査するように
回転移動する振動ミラーと、前記振動ミラーの前記所定
面内方向に沿って互いに離間した2つの反射領域までの
光路をそれぞれ往復した2つの光束の干渉に基づいて、
前記振動ミラーの前記所定面内における回転角を検出す
るための差動干渉計とを備えていることを特徴とする走
査光学装置を提供する。
【0007】本発明の好ましい態様によれば、前記走査
手段は、前記振動ミラーの基準位置を検出するための基
準位置検出手段を備え、前記基準位置検出手段は、前記
振動ミラーと前記集光光学系との間の光路中に設けられ
た光束分割手段と、前記光束分割手段を介して取り出さ
れた前記振動ミラーからの光束を結像させるための結像
光学系と、前記結像光学系を介して形成された像の位置
を検出するための像位置検出手段とを備えている。さら
に、前記差動干渉計は、各反射領域までの光路をそれぞ
れ2往復した2つの光束の干渉に基づいて前記回転角を
検出し、前記各反射領域における第1反射点と第2反射
点とは、前記所定面に垂直な方向に沿って互いに離間し
ていることが好ましい。
【0008】
【作用】本発明の走査光学装置では、走査手段として、
入射光束と射出光束とを含む所定面内において回転駆動
されるようになった振動ミラーを備えている。そして、
振動ミラーの所定面内方向に沿って互いに離間した2つ
の反射領域に光束を入射させ、各反射領域から戻ってく
る2つの反射光の干渉光を受光する差動干渉計により、
振動ミラーの回転角を検出する。こうして、高精度な走
査レンズを用いることなく差動干渉計により振動ミラー
の回転角を高精度に検出し、被検面上における走査ビー
ムの移動量を正確に求めることができる。したがって、
たとえば本発明を基板上の微細パターンのエッジを検出
することによりパターンの座標位置を計測するパターン
位置計測装置に適用すれば、高精度なパターン位置計測
を行うことができる。
【0009】また、走査手段は、振動ミラーの基準位置
すなわち走査原点を検出するための基準位置検出手段を
備えているのが好ましい。基準位置検出手段は、たとえ
ば振動ミラーと集光光学系との間の光路中に設けられた
ハーフミラーのような光束分割手段によって振動ミラー
からの光束を取り出し、取り出された光束を結像させて
その結像する位置を検出する。こうして、振動ミラーの
走査原点を随時検出することができるので、振動ミラー
の静止状態において回転ドリフトがあれば、振動ミラー
の向きを補正して所定の基準位置に戻すことができる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説明
する。図1は、本発明の第1実施例にかかる走査光学装
置の構成を概略的に示す斜視図である。本実施例は、本
発明の走査光学装置をパターン位置計測装置に適用した
例である。図1の装置は、線状ビームで被検面を走査す
るための走査光学系を備えている。走査光学系におい
て、レーザ光源1からx方向に射出されたビームは、ビ
ームエキスパンダー(2、3)により拡大され、ハーフ
ミラー4に入射する。ハーフミラー4によってy方向に
反射されたビームは、シリンドリカルレンズ5を介し
て、振動ミラー6の反射面上にxy平面に沿って延びた
線状ビームを形成する。
【0011】振動ミラー6は、図中矢印で示すように、
xy平面内においてモータのような適当な駆動手段(不
図示)によって回転駆動されるようになっている。振動
ミラー6で反射されたビームは、ハーフミラー7に入射
する。ハーフミラー7で反射されたビームは、レンズ2
1を介して、スリット板22上においてz方向に延びた
線状ビームを形成する。この線状ビームは、振動ミラー
6の回転移動に伴ってスリット板22上をx方向に移動
する。スリット板22を透過した光は、図示を省略した
光検出器によって受光される。なお、振動ミラー6が所
定の基準位置にある状態において、スリット板22の透
過光量が最大になるように構成されている。
【0012】したがって、振動ミラー6の静止状態にお
いて回転ドリフトがあれば、スリット板22の透過光量
が最大になるように振動ミラー6の向きを補正して、振
動ミラー6を所定の基準位置すなわち走査原点に戻すこ
とができる。このように、ハーフミラー7、レンズ2
1、スリット板22および不図示の光検出器は、振動ミ
ラー6の基準位置を検出するための光学系を構成してい
る。
【0013】一方、ハーフミラー7を透過したビーム
は、偏向ハーフプリズム8に入射して2つのビームに分
離される。すなわち、偏光ハーフプリズム8を透過した
第1ビームは、ミラー9x、リレーレンズ10xおよび
ミラー11xを介して、ミラー12xに入射する。一
方、偏光ハーフプリズム8でy方向に反射された第2ビ
ームは、ミラー9y、リレーレンズ10yおよびミラー
11yを介して、ミラー12yに入射する。
【0014】そして、ミラー12xで反射された第1ビ
ームは長手方向がz方向に延びた線状ビーム13xとし
て、ミラー12yで反射された第2ビームは長手方向が
x方向に延びた線状ビーム13yとして結像する。図示
のように、2つの線状ビーム13xおよび13yは、長
手方向が互いに直交し且つ空間的に分離されている。す
なわち、2つの線状ビーム13xおよび13yの中心
は、後述する第2対物レンズ14の光軸からそれぞれ偏
心している。
【0015】2つの線状ビーム13xおよび13yから
の光は、第2対物レンズ14、ダイクロイックミラー1
5、および第1対物レンズ16を介して、十字マークの
ようなパターン18が形成されたマスク41上に線状ビ
ーム17xおよび17yとしてそれぞれ結像する。図示
のように、線状ビーム17xは長手方向がy方向に延
び、線状ビーム17yは長手方向がx方向に延びてい
る。
【0016】なお、振動ミラー6は、リレーレンズ10
xおよび10yの光源側焦点上に位置決めされ、第1対
物レンズ16と第2対物レンズ14とがアフォーカル系
を構成している。したがって、第1対物レンズ16と第
2対物レンズ14とにより物体側でテレセントリックな
走査を行うことができる。こうして、振動ミラー6のx
y平面内における回転移動に伴って、線状ビーム17x
はx方向に、線状ビーム17yはy方向にそれぞれ微小
量だけ走査されるようになっている。
【0017】線状ビーム17xに対するパターン18の
エッジからの散乱光は、光電検出素子19xaおよび19
xbで検出される。また、線状ビーム17yに対するパタ
ーン18のエッジからの散乱光は、光電検出素子19ya
および19ybで検出される。一方、線状ビーム17xに
対するマスク41からの第1正反射光および線状ビーム
17yに対するマスク41からの第2正反射光は、それ
ぞれ往路を戻り偏光ハーフプリズム8に入射して合成さ
れる。
【0018】合成された2つのパターン検出光(第1正
反射光および第2正反射光)は、さらに往路を戻り、ハ
ーフミラー7、振動ミラー6およびシリンドリカルレン
ズ5を介して、ハーフミラー4に入射する。ハーフミラ
ー4を透過した合成パターン検出光は、シリンドリカル
レンズ23を介して偏光ハーフプリズム24に入射す
る。偏光ハーフプリズム24では、入射した合成パター
ン検出光が第1正反射光および第2正反射光に再び分離
される。すなわち、第1正反射光は偏光ハーフプリズム
24を透過して、マスク41の被検面と共役な位置に固
定されたスリット板25xに入射する。また、第2正反
射光は偏光ハーフプリズム24で反射されて、被検面と
共役な位置に固定されたスリット板25yに入射する。
【0019】こうして、被検面からのパターン検出光
は、往路を戻る際に再び振動ミラーを介することによ
り、走査の影響を受けることなく被検面と共役な位置に
固定された共焦点スリット板の同じ位置に結像する。そ
して、スリット板25xおよびスリット板25yをそれ
ぞれ透過した第1正反射光および第2正反射光は、図示
を省略した受光手段によって光電検出される。このよう
に、被検面上においてx方向およびy方向に二次元同時
走査がおこなわれ、2つの走査ビームに対応する2つの
パターン検出光が互いに混合することなく光電検出され
る。
【0020】また、図1の装置は、被検面を観察するた
めの観察光学系を備えている。観察光学系では、光ファ
イバーのようなライトガイド31から射出された光が、
コレクターレンズ32を介した後ハーフミラー33によ
って反射され、ダイクロイックミラー15に入射する。
ダイクロイックミラー15を透過した光は、第1対物レ
ンズ16を介して、被検面であるマスク41上を照明す
る。照明光に対する被検面からの光は、第1対物レンズ
16およびダイクロイックミラー15を介した後、ハー
フミラー33に入射する。ハーフミラー33を透過した
光は、観察用第2対物レンズ34を介して二次元撮像素
子35に達する。こうして、観察光学系により、マスク
41上に形成されたパターン18を観察することができ
る。
【0021】さらに、図1の装置は、振動ミラー6の回
転角度を計測するための干渉光学系を備えている。図2
は、図1の干渉光学系の構成を示す拡大斜視図である。
また、図3は、図1の干渉光学系の光路図である。以
下、図1乃至図3を参照して、干渉光学系の構成を説明
する。図示の干渉光学系において、測長用レーザ61か
ら射出されたビームは、偏光ハーフプリズム62に入射
する。偏光ハーフプリズム62に入射したビームは、光
分割面で反射されて1/4波長板63aに向かう第1ビ
ームと、光分割面を透過して1/4波長板63bに向か
う第2ビームとに分離される。
【0022】第1ビームは1/4波長板63aを介し
て、第2ビームは1/4波長板63bを介して、振動ミ
ラー6の裏面上の点66aおよび66bにそれぞれ入射
する。なお、2つの反射点66aおよび66bは、振動
ミラー6の回転軸線(z方向)に垂直な面内、すなわち
xy平面に平行な面内にあることはいうまでもない。振
動ミラー6の裏面で反射された第1ビームおよび第2ビ
ームは、それぞれ1/4波長板63aおよび63bを介
して再び偏光ハーフプリズム62に入射する。
【0023】偏光ハーフプリズム62に入射した第1ビ
ームは、光分割面を透過してコーナーキューブ64に向
かう。一方、偏光ハーフプリズム62に入射した第2ビ
ームは、光分割面で反射されてコーナーキューブ64に
向かう。すなわち、第1ビームおよび第2ビームは、偏
光ハーフプリズム62を介して合成され、コーナーキュ
ーブ64に入射する。
【0024】コーナーキューブ64に入射した合成ビー
ムは、図2中において下方(+z方向)に所定距離だけ
平行移動して反射された後、再び偏光ハーフプリズム6
2に入射する。偏光ハーフプリズム62において、合成
ビームは第1ビームと第2ビームとに分離される。すな
わち、光分割面を透過した第1ビームは、1/4波長板
63aを介して、振動ミラー6の裏面上の点67aに入
射する。一方、光分割面で反射された第2ビームは、1
/4波長板63bを介して、振動ミラー6の裏面上の点
67bに入射する。ここで、2つの反射点67aおよび
67bも、振動ミラー6の回転軸線(z方向)に垂直な
面内にある。4つの反射点を上述のように配置すること
により、ダブルパスの差動干渉計であるにもかかわら
ず、振動ミラーに対するビーム間隔Lを大きく確保する
ことができるので、高精度な測定が可能になる。
【0025】振動ミラー6の裏面で反射された第1ビー
ムおよび第2ビームは、それぞれ1/4波長板63aお
よび63bを介して再び偏光ハーフプリズム62に入射
する。偏光ハーフプリズム62に入射した第1ビーム
は、光分割面で反射されて光電検出器65に向かう。一
方、偏光ハーフプリズム62に入射した第2ビームは、
光分割面を透過して光電検出器65に向かう。すなわ
ち、第1ビームおよび第2ビームは、偏光ハーフプリズ
ム62を介して合成され、光電検出器65に入射する。
【0026】光電検出器65では、2つのビームによっ
て形成された干渉縞を観測し、フリンジカウントを行っ
て、後述するように振動ミラー6の回転角度を求めるこ
とができる。このように、図示の干渉光学系では、第1
ビームおよび第2ビームが振動ミラーまでの光路をそれ
ぞれ2往復して受光される、いわゆるダブルパスの差動
干渉計を構成している。また、各ビームの1回目の反射
点66aおよび66bと2回目の反射点67aおよび6
7bとは、振動ミラー6の回転軸線と平行にそれぞれ配
置されている。こうして、図示の干渉光学系により、振
動ミラー6の所定面内における回転以外の回転や移動の
影響を受けることなく、振動ミラー6の所望の回転成分
だけを検出することができる。
【0027】なお、振動ミラー6の回転角θは、次の近
似式(1)で表される。 θ≒ΔL/L (1) ここで、 ΔL:光路の片道分(往路または復路)の光路差 L :振動ミラー上における第1ビームと第2ビームと
の間隔
【0028】図3に示すように、本実施例における差動
干渉計では、第1ビームと第2ビームとで偏光ハーフプ
リズム62内の光路長を完全に等しくすることができ
る。したがって、温度、気圧等の環境変動の影響を受け
にくく、高精度な計測が可能となる。また、上述したよ
うに、コーナーキューブ64を用いて第1回目の反射点
と第2回目の反射点とを振動ミラー6の回転軸線に沿っ
て離間させている。したがって、振動ミラー6の所定面
内の回転に伴うビームのふれを上面の光路と下面の光路
とで相殺し、偏光ハーフプリズム62において2つのビ
ームを完全に合成することができる。しかしながら、偏
光ハーフプリズム62を、振動ミラー6にできるだけ近
接させて位置決するのが好ましい。
【0029】また、再び図1を参照すると、マスク41
は、x方向およびy方向にそれぞれ移動可能なステージ
42上において支持されている。ステージ42上には、
yz平面に平行でy方向に延びた反射面を有するミラー
43xおよびxz平面に平行でx方向に延びた反射面を
有するミラー43yが取り付けられている。そして、ス
テージ42のx方向座標位置を計測するためのx方向干
渉計では、図示を省略したレーザから、測長ビーム52
xが移動反射鏡であるミラー43xに、参照ビーム51
Rxが第1対物レンズ16の端面に取り付けられた固定反
射鏡(不図示)にそれぞれ入射される。x方向干渉計で
は、ミラー43xからの反射光と固定反射鏡からの反射
光との干渉に基づいて、ステージ42(マスク41)の
x方向移動位量を、ひいてはx方向座標位置を計測す
る。
【0030】一方、ステージ42のy方向座標位置を計
測するためのy方向干渉計では、図示を省略したレーザ
から、測長ビーム52yが移動反射鏡であるミラー43
yに、参照ビーム51Ryが第1対物レンズ16の端面に
取り付けられた固定反射鏡(不図示)にそれぞれ入射さ
れる。y方向干渉計では、ミラー43yからの反射光と
固定反射鏡からの反射光との干渉に基づいて、ステージ
42(マスク41)のy方向移動位量を、ひいてはy方
向座標位置を計測する。なお、ステージ42の座標位置
計測用のレーザー光源と、前述した振動ミラー6の回転
角計測用のレーザー光源61とを共用するように構成す
ることもできる。
【0031】実際に、マスク41上のパターン位置を計
測するには、たとえば観察光学系を介してマスク41上
を観察しながら、パターン18が第1対物レンズ16の
光軸(観察視野の中心)の近傍に位置するまで、ステー
ジ42を移動させる。このときのステージ42の移動量
は、x方向干渉計およびy方向干渉計で求める。次い
で、振動ミラー6を回転移動させることにより、マスク
41上において2つの線状ビーム17xおよび17yで
走査して、パターン18のエッジを検出する。パターン
18のエッジを検出したときの2つの線状ビーム17x
および17yの移動量は、差動干渉計によって計測した
振動ミラー6の回転角に基づいて求められる。こうし
て、ステージ42の移動量および線状ビームの移動量に
基づいて、パターン18の位置を計測することができ
る。
【0032】なお、第1対物レンズ16と第2対物レン
ズ14とのディストーションは可能な限り小さく抑える
のが好ましい。また、リレーレンズ10xおよび10y
は、fθレンズであるのが好ましい。しかしながら、f
θレンズを使用しても、収差や製造誤差等に起因して、
振動ミラー6の回転角とマスク41上における線状ビー
ム17xおよび17yの移動量との関係は厳密には線型
とはならない。したがって、基準の格子スケール等を用
いて、x方向およびy方向における倍率をそれぞれ独立
にキャリブレーション(校正)することが望ましい。
【0033】図4は、差動干渉計の変形例の構成を示す
図である。図4の差動干渉計は図3の差動干渉計と類似
の構成を有するが、図3の偏光ハーフプリズム62が、
図4では3つのプリズム要素71〜73の組み合わせで
置換されている点だけが基本的に相違する。しかしなが
ら、図4においても、ダブルパスの差動干渉計が構成さ
れており、第1ビームと第2ビームとでプリズム71〜
73内の光路長が完全に等しく構成されている。したが
って、温度、気圧等の環境変動の影響を受けにくく、高
精度な計測が可能となる。
【0034】図5は、本発明の第2実施例にかかる走査
光学装置の構成を概略的に示す斜視図である。第2実施
例では、水銀灯やハロゲンランプのような光源を用い
て、被検面上に線状ビームを投影している。図5の走査
光学装置では、振動ミラー用の干渉光学系、ステージ用
の干渉光学系および観察光学系が図1と全く同じ構成を
有し、走査光学系も図1の走査光学系と類似している。
したがって、図5において、図1の構成要素と基本的に
同じ機能を有する要素には、同じ参照符号が付されてい
る。以下、図5の走査光学装置の走査光学系について、
図1の構成との基本的な相違点に着目して説明する。
【0035】図5の走査光学系において、水銀灯やハロ
ゲンランプのような光源からの光を伝搬したライトガイ
ド101の射出端から射出されたビームは、レンズ10
2を介してスリット板103を照明する。z方向に延び
たスリット板103を透過した光は、コリメートレンズ
104を介して、ハーフミラー4に入射する。ハーフミ
ラー4で反射された光は、振動ミラー6に達する。振動
ミラー6で反射された光は、ハーフミラー7を介した
後、偏向ハーフプリズム8に入射して2つのビームに分
離される。
【0036】こうして、ミラー9x(9y)、リレーレ
ンズ10x(10y)、ミラー11x(11y)および
ミラー12x(12y)を介して、線状ビーム13x
(13y)が形成される。なお、レンズ104の光源側
焦点位置にスリット板103が配置されているので、レ
ンズ104とリレーレンズ10x(10y)とはアフォ
ーカル系を構成している。したがって、スリット板10
3と線状ビーム13x(13y)とは互いに共役になっ
ている。線状ビーム13x(13y)からの光は、第2
対物レンズ14、ダイクロイックミラー15、および第
1対物レンズ16を介して、マスク41上に線状ビーム
17x(17y)として結像する。
【0037】線状ビーム17x(17y)に対する反射
光は、それぞれ往路を戻りハーフミラー4に入射する。
ハーフミラー4を透過した合成パターン検出光は、レン
ズ123を介して偏光ハーフプリズム24に入射する。
偏光ハーフプリズム24で再び分離された反射光は、ス
リット板25x(25y)に入射する。なお、レンズ1
23によって、スリット板103とスリット板25x
(25y)とは互いに共役になっている。
【0038】こうして、第2実施例においても、被検面
からのパターン検出光は、往路を戻る際に再び振動ミラ
ーを介することにより、走査の影響を受けることなく被
検面と共役な位置に固定された共焦点スリット板の同じ
位置に結像する。そして、スリット板25x(25y)
をそれぞれ透過した反射光は、図示を省略した受光手段
によって光電検出される。このように、被検面上におい
てx方向およびy方向に二次元同時走査がおこなわれ、
2つの走査ビームに対応する2つのパターン検出光が互
いに混合することなく光電検出される。
【0039】なお、上述の各実施例において、振動ミラ
ーの回転角を計測する差動干渉計を振動ミラーの反射面
とは逆の側に配置しているが、振動ミラーの反射面側に
配置することもできる。また、上述の各実施例では、本
発明をパターン位置計測装置に適用した例を示したが、
異物検査装置、レーザ加工装置、アライメント装置のよ
うな他の走査光学装置に適用可能であることはいうまで
もない。
【0040】
【効果】以上説明したように、本発明の走査光学装置で
は、振動ミラーの互いに離間した2つの反射領域からの
2つの戻り光の干渉に基づいて振動ミラーの回転角を検
出する。こうして、高精度な走査レンズを使用すること
なく振動ミラーの回転角を高精度に検出し、被検面上に
おける走査ビームの移動量を正確に求めることができ
る。したがって、たとえば本発明を基板上の微細パター
ンのエッジを検出することによりパターンの座標位置を
計測するパターン位置計測装置に適用すれば、高精度な
パターン位置計測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる走査光学装置の構
成を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1の干渉光学系の構成を示す拡大斜視図であ
る。
【図3】図1の干渉光学系の光路図である。
【図4】差動干渉計の変形例の構成を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例にかかる走査光学装置の構
成を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 4 ハーフミラー 5 シリンドリカルレンズ 6 振動ミラー 8 偏光ハーフプリズム 14 第2対物レンズ 15 ダイクロイックミラー 16 第1対物レンズ 17 走査ビーム 24 偏光ハーフプリズム 25 共焦点スリット板 31 ライトガイド 32 コレクターレンズ 33 ハーフミラー 34 観察用第2対物レンズ 35 二次元撮像素子 61 レーザ 62 偏光ハーフプリズム 63 1/4波長板 64 コーナーキューブ 65 検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 9/00 G03F 9/00 H H01L 21/027 H01L 21/30 507C 525H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束を供給するための光源手段と、該光
    源手段からの光束を被検面上に集光させるための集光光
    学系と、前記光源手段と前記集光光学系との間の光路中
    に設けられて前記被検面上の光束を光学的に走査するた
    めの走査手段とを備えた走査光学装置において、 前記走査手段は、入射光束の中心と射出光束の中心とを
    含む所定面内において該射出光束を走査するように回転
    移動する振動ミラーと、 前記振動ミラーの前記所定面内方向に沿って互いに離間
    した2つの反射領域までの光路をそれぞれ往復した2つ
    の光束の干渉に基づいて、前記振動ミラーの前記所定面
    内における回転角を検出するための差動干渉計とを備え
    ていることを特徴とする走査光学装置。
  2. 【請求項2】 前記走査手段は、前記振動ミラーの基準
    位置を検出するための基準位置検出手段を備え、 前記基準位置検出手段は、前記振動ミラーと前記集光光
    学系との間の光路中に設けられた光束分割手段と、 前記光束分割手段を介して取り出された前記振動ミラー
    からの光束を結像させるための結像光学系と、 前記結像光学系を介して形成された像の位置を検出する
    ための像位置検出手段とを備えていることを特徴とする
    請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 【請求項3】 前記差動干渉計は、各反射領域までの光
    路をそれぞれ2往復した2つの光束の干渉に基づいて前
    記回転角を検出し、 前記各反射領域における第1反射点と第2反射点とは、
    前記所定面に垂直な方向に沿って互いに離間しているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の走査光学装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000249513A (ja) * 1999-02-26 2000-09-14 Dr Johannes Heidenhain Gmbh ビームスプリッタ構造群及びビームスプリッタ構造群を備えた干渉計
CN110645900A (zh) * 2019-09-26 2020-01-03 东北大学 边坡影像实时获取装置、边坡裂缝实时识别形变监测方法
CN111102918A (zh) * 2018-10-29 2020-05-05 中国人民解放军战略支援部队信息工程大学 一种立方镜坐标系的自动化测量***

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CN111102918A (zh) * 2018-10-29 2020-05-05 中国人民解放军战略支援部队信息工程大学 一种立方镜坐标系的自动化测量***
CN111102918B (zh) * 2018-10-29 2021-07-27 中国人民解放军战略支援部队信息工程大学 一种立方镜坐标系的自动化测量***
CN110645900A (zh) * 2019-09-26 2020-01-03 东北大学 边坡影像实时获取装置、边坡裂缝实时识别形变监测方法

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