JPH08303529A - コグドvベルト - Google Patents

コグドvベルト

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JPH08303529A
JPH08303529A JP10725195A JP10725195A JPH08303529A JP H08303529 A JPH08303529 A JP H08303529A JP 10725195 A JP10725195 A JP 10725195A JP 10725195 A JP10725195 A JP 10725195A JP H08303529 A JPH08303529 A JP H08303529A
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JP
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belt
cogged
canvas
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rubber layer
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Application number
JP10725195A
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English (en)
Inventor
Takeru Uesugi
長 上杉
Takeru Takahashi
長 高橋
Masahiko Tatemichi
誠彦 立道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Bando Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to TW85109564A priority patent/TW378261B/zh
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/20V-belts, i.e. belts of tapered cross-section with a contact surface of special shape, e.g. toothed
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/04V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber
    • F16G5/06V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber with reinforcement bonded by the rubber

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Belt Conveyors (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コグドVベルトの屈曲性を良くしてスリップ
の発生頻度を少なくし、コグドVベルトの寿命を向上さ
せる。 【構成】 ベルト本体1の両側面のなすV角度θが24
〜34°に設定され、ベルト本体1の両側面には帆布が
被着されずにベルト本体1のゴム層が露出されたコグド
VベルトAにおいて、ウーリー加工糸を少なくとも構成
糸の一部とする伸縮自在な上帆布7をベルト本体1上面
に被着する。不織布又は不織紙で構成された下帆布8を
ベルト本体1下面にコグ6の波形に沿って被着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コグドVベルトに関
し、特にV角度の小さい二輪車の変速Vベルトとして用
いられるコグドVベルトのコグ成形対策に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジンや産業機械等
の変速用Vベルトには、可撓性が高く屈曲性に富むコグ
ドVベルトが用いられており、中でも側面に帆布のない
ローエッジタイプのコグドVベルトが汎用されている。
【0003】このようなローエッジタイプのコグドVベ
ルトにおいては、高速状態で使用するとプーリが小径に
なるためにスリップが発生し易く、発熱等によって亀裂
・切断して寿命が短くなる傾向にあることから、上帆布
及び下帆布の材質を選定してスリップの発生頻度が少な
くなるように屈曲性を良くしている。例えば、経糸と横
糸の交差角が90〜120°のバイアス帆布を上帆布に
採用してベルト背面側の屈曲性を良くしたり、あるいは
ウーリー加工糸からなる伸縮性に優れた帆布を下帆布に
採用することにより、加硫成形時にコグの形状を出易く
してベルト底面側の屈曲性を良くすることが行われてい
る(特公平2−47795号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の如く
バイアス帆布の上帆布やウーリー加工糸の下帆布を採用
してコグドVベルトの屈曲性を良くしているとはいって
も、例えば、商店の出前等の配達用として使用されるス
クータ等の商用車のように発進・停止が頻繁に行われる
場合には、低回転時に高トルクがベルトに加わるロー条
件での使用頻度が一般の車に比べて高くなるため、つま
り、ロー条件では変速機の駆動プーリの径が非常に小さ
くなってベルトの短命化の原因であるスリップが多発す
るため、さらにコグドVベルトの屈曲性を良くしてベル
ト伝動能力を高める必要がある。一般に、このようなス
クータ等の二輪車の変速Vベルトとして用いられるコグ
ドVベルトのベルト本体の両側面のなすV角度は24〜
34°に設定されている。
【0005】また、コグ高さがもともと低く設定されて
いるコグドVベルトにおいては、いくらウーリー加工糸
の下帆布が伸縮性に優れているとはいっても、この下帆
布は経糸と緯糸を織成してなる織布であるための伸びに
限界があり、金型で加硫成形する際の未加硫ゴムの圧入
力によっては型成形面のコグ形状に対応する凹凸形状に
沿わせ難く、コグを所期の寸法に突出させることが難し
くなってベルト底面側で優れた屈曲性を得ることができ
なくなる。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、上帆布や下帆布の材質
をコグドVベルトの屈曲性を阻害しないものに変えた
り、あるいは帆布の適用箇所を特定したり、さらには今
までの常識を超えて帆布をなくしたりすること等によ
り、スクータ等の二輪車の変速Vベルトとして用いられ
るコグドVベルトの屈曲性を良くしてスリップの発生頻
度を少なくし、亀裂・切断を起こり難くしてコグドVベ
ルトの寿命を向上さそうとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、複数本の心線がベルト長手方向に沿って
埋設されたベルト本体を備え、該ベルト本体の下面に複
数のコグがベルト長手方向に所定のピッチで波形に成形
されているとともに、上記ベルト本体の両側面のなすV
角度が24〜34°に設定され、かつ上記ベルト本体の
両側面には帆布が被着されずにベルト本体のゴム層が露
出されたコグドVベルトを対象とし、次のような解決手
段を講じた。
【0008】すなわち、本発明の第1の解決手段は、ウ
ーリー加工糸を少なくとも構成糸の一部とする伸縮自在
な上帆布を上記ベルト本体の上面に被着する。さらに、
不織布又は不織紙で構成された下帆布を上記ベルト本体
の下面にコグの波形に沿って被着したことを特徴とす
る。つまり、このコグドVベルトはベルト背面及びベル
ト底面に帆布をそれぞれ設けたいわゆるローエッジコグ
ドVベルトである。
【0009】本発明の第2の解決手段は、第1の解決手
段において、下帆布を構成する不織布又は不織紙の厚さ
を0.01〜0.3mmに、構成密度を3〜100g /m2
に設定したことを特徴とする。
【0010】本発明の第3の解決手段は、上述の如き前
提のコグドVベルトにおいて、上記ベルト本体の上面に
上帆布を被着せずにベルト本体のゴム層を露出させる。
さらに、不織布又は不織紙で構成された下帆布を上記ベ
ルト本体の下面にコグの波形に沿って被着したことを特
徴とする。つまり、このコグドVベルトはベルト底面に
のみ帆布を設けた構造である。
【0011】本発明の第4の解決手段は、第3の解決手
段において、下帆布を構成する不織布又は不織紙の厚さ
を0.01〜0.3mmに、構成密度を3〜100g /m2
に設定したことを特徴とする。
【0012】本発明の第5の解決手段は、上述の如き前
提のコグドVベルトにおいて、上記ベルト本体の上面及
び下面に上帆布及び下帆布を共に被着せずにベルト本体
のゴム層を露出させたことを特徴とする。つまり、この
コグドVベルトは帆布を一切用いず、ベルト本体を構成
するゴム層を全周に亘って露出された構造である。
【0013】
【作用】上記の構成により、本発明の第1の解決手段で
は、ウーリー加工糸を少なくとも構成糸の一部とする伸
縮自在な上帆布は、コグドVベルトがプーリを通過する
際の伸張動作に追従してさほど抵抗なく伸張し、ベルト
背面側の屈曲性が良くなる。また、不織布又は不織紙で
構成された下帆布は、金型で加硫成形する際の未加硫ゴ
ムの圧入力によって型成形面のコグ形状に対応する凹凸
形状に容易に沿わされ、コグの形状が出易くなってコグ
が所期の寸法に突出し、ベルト底面側で優れた屈曲性が
得られる。
【0014】つまり、一般には、不織布又は不織紙の強
度は織布に比べて非常に小さいことから、未加硫ゴムの
圧入力の作用により、不織布又は不織紙を構成する繊維
(フィラメント)同士の絡み合いや結合がコグ先端に対
応する型成形面の凹部で部分的に外れたり、場合によっ
ては繊維(フィラメント)が部分的に切れ、不織布又は
不織紙が浮き上がることなく型成形面の凹凸形状に適正
にフィットする。また、上記繊維同士の絡み合いや結合
が部分的に外れたりした箇所から、未加硫ゴムがしみ出
して型成形面の凹部に浸入し、該凹部が隙間なくゴム材
料で充填され、コグドVベルトがコグの出現を妨げられ
ることなく正規の形状に成形される。
【0015】このようにして得られたベルト背面側及び
底面側の両面における優れた屈曲性により、低回転時に
高トルクがベルトに加わるロー条件での使用やコグ高さ
がもともと低い場合であっても、コグドVベルトがプー
リを通過する際に無理なく屈曲してスリップの発生頻度
が少なくなり、スリップによる過剰な発熱等が回避され
て亀裂・切断の起こり難い寿命の長いコグドVベルトが
得られる。特に、コグドVベルトがプーリを通過する
際、不織布又は不織紙がその動きに追従して屈曲する
が、その際、不織布又は不織紙を構成する繊維の結合の
外れ等がほとんど抵抗なく行われ、コグドVベルトはス
ムーズに追従して屈曲する。
【0016】本発明の第3の解決手段では、伸縮自在と
はいえ多少なりともベルト背面側の屈曲性を阻害するお
それのある上帆布がないことから、コグドVベルトの屈
曲性がさらに良くなり、スリップの発生頻度がさらに少
なくなってコグドVベルトの品質が一層向上する。
【0017】本発明の第5の解決手段では、上帆布及び
下帆布が共にないことから、コグドVベルトの屈曲性は
何等妨げられず、コグドVベルトの屈曲性がさらに良く
なり、スリップの発生頻度がさらに少なくなってコグド
Vベルトの品質が一層向上する。この場合の屈曲性は、
下帆布がある第3の解決手段の場合とほぼ同等である。
つまり、第3の解決手段では、下帆布があるとはいって
も、この下帆布はコグドVベルトの屈曲性にはほとんど
影響を与えず、したがって、上帆布及び下帆布が共にな
い第5の解決手段の場合と同じと解釈してもよいからで
ある。また、加硫成形時に未加硫ゴムの圧入が全く邪魔
されず、所定高さのコグが確実に得られる。
【0018】本発明の第2,4の解決手段では、ベルト
本体下面のコグ形状に沿って厚さが0.01〜0.3mm
に、構成密度が3〜100g /m2 に設定された不織布又
は不織紙が被着(加硫接着)されることにより、この不
織布又は不織紙は薄くて強度が極めて小さく、コグの突
出成形を確実に妨げない。
【0019】つまり、この不織布又は不織紙は、加硫成
形の際にコグ表面に薄く層状に展開してゴム材料に埋め
込まれた状態となり、かつ不織布又は不織紙の繊維の結
合が外れたり、繊維が切れたりする際の抵抗がなきに等
しい状態となり、所定高さのコグ成形がさらに確実にな
る。同様に、コグドVベルトがプーリを通過する際にそ
の屈曲に伴い生ずる不織布又は不織紙の繊維抵抗がなき
に等しい状態となり、コグドVベルトの屈曲性が一層良
くなる。また、不織布又は不織紙の繊維の結合が外れた
り、繊維が切れたりしても、この繊維はゴム材料中に埋
め込まれた状態にあるので、剥離することがない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0021】図1〜3はそれぞれ本発明の実施例に係る
コグドVベルトAを示し、この3つのコグドVベルトA
は上下の帆布があるかないかに違いがあるのみで、その
他の構成については共通するところである。
【0022】すなわち、これらの3タイプのコグドVベ
ルトAは、共通項としてのベルト本体1を備えてなり、
該ベルト本体1は、複数本の心線2がベルト長手方向に
沿って埋設された接着ゴム層3と、該接着ゴム層3の上
下に一体に成形された上ゴム層4及び下ゴム層5とで構
成されている。また、上記ベルト本体1の下ゴム層5の
下面には、複数のコグ6がベルト長手方向に所定のピッ
チで波形に成形されているとともに、上記ベルト本体1
の両側面のなすV角度θは24〜34°に設定されてい
る。つまり、これらの3タイプのコグドVベルトAはス
クータ等の二輪車の変速Vベルトとして用いられるもの
である。
【0023】上記心線2は、例えばポリエステル、ポリ
アミド、アラミド、ガラス等の繊維を撚り合わせて、ベ
ルトの用途に応じて適当なコードに形成し、熱延伸処理
及び接着処理が施されているものである。
【0024】上記ベルト本体1を構成する接着ゴム層
3、上ゴム層4及び下ゴム層5は共に、例えばクロロプ
レンゴム(CR)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、ニトリルゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、又
はこれらのブレンドゴムにベルトの用途に応じて適宜添
加剤を加えた配合ゴムからなるゴム弾性体で構成されて
いる。
【0025】また、これらの3タイプのコグドVベルト
Aは、いずれも上記ベルト本体1の両側面には、帆布が
被着されずにベルト本体1のゴム層が露出されている点
で共通するが、次の点で相違する。
【0026】すなわち、図1に示すコグドVベルトAで
は、ベルト本体1の上面に上帆布7が被着されていると
ともに、ベルト本体1の下面に下帆布8がコグ6の形状
に沿って被着されている,いわゆるローエッジコグドV
ベルトである。
【0027】図2に示すコグドVベルトAでは、上記ベ
ルト本体1の上面に上帆布7が被着されずにベルト本体
1のゴム層が露出されているとともに、ベルト本体1の
下面に下帆布8がコグ6の波形に沿って被着されてい
る。つまり、図1に示すコグドVベルトAから上帆布7
を取り除いたものが図2に示すコグドVベルトAであ
る。
【0028】図3に示すコグドVベルトAでは、上記ベ
ルト本体1の上面及び下面に上帆布7及び下帆布8が共
に被着されずにベルト本体1のゴム層が露出されてい
る。つまり、ベルト本体1は裸でゴム層の全表面が露出
し、その周りには帆布が一切設けられていない。
【0029】そして、本発明の特徴の1つとして、上記
上帆布7は、例えば緯糸をウーリー加工糸で構成する
等、ウーリー加工糸を少なくとも構成糸の一部として伸
縮自在に構成され、これにより上帆布7の伸縮性を保持
している。
【0030】また、本発明の今1つの特徴として、上記
下帆布8は、不織布又は不織紙で構成されている。この
不織布又は不織紙としては、例えばポリエステル、ポリ
アミド、レーヨン、ビニロン、セルロース、パルプ等の
合成繊維、人造繊維、天然繊維の単体、又はこれらのブ
レンドが用いられる。また、この不織布又は不織紙の厚
さは0.01〜0.3mmであり、構成密度は3〜100
g /m2 に設定されている。
【0031】不織布又は不織紙の厚さ及び構成密度をこ
のような範囲に設定したのは、加硫成形によりコグ6を
所期の寸法通りに仕上げるための設計的範囲であり、各
々の下限は不織布又は不織紙の製造上の制約から規定さ
れ、また、上限は加硫成形上の制約から規定されたもの
である。このことを詳細に説明すると、次の如くであ
る。つまり、加硫成形時やベルト屈曲時に、それ程抵抗
なく不織布又は不織紙の繊維(フィラメント)の結合を
外したり、繊維(フィラメント)を切断して、コグ6の
突出成形を妨げないように不織布又は不織紙を型成形面
の凹凸形状に適正にフィットさせたり、不織布又は不織
紙をベルト屈曲動作にスムーズに追従して屈曲させるた
めである。
【0032】次に、上記の3つのタイプのコグドVベル
ト(実施例1〜3)を比較例と共に具体的に説明する。
実験に用いた実施例1〜3及び比較例のコグドVベルト
は共に総厚8mm、コグピッチ8mmである。なお、比較例
のコグドVベルトは実施例1と同様にベルト本体の上下
に帆布が被着されたローエッジタイプである。
【0033】<実施例1に用いた帆布>上帆布は、経糸
が210d/1の6,6−ナイロンからなるスパン糸を
200本/5cmの密度、緯糸が40d/5のウーリー加
工糸を140本/5cmの密度で綾織りしたものである。
【0034】下帆布は、パルプとレーヨンの混合繊維
(パルプ15重量%、レーヨン85重量% 商品名;ニ
ューソフロン(L#140) ユニテック(株)製)か
らなり、構成密度が14g /m2 である。
【0035】<実施例2に用いた帆布>実施例1の下帆
布と同じものを用いた。
【0036】<比較例に用いた帆布>上帆布は、経糸及
び緯糸共に20番手S撚り/3の綿糸を70本/5cmの
密度で120°バイアス織りしたものである。
【0037】下帆布は、実施例1に用いた上帆布と同じ
材質である。
【0038】上記の条件で製造されたコグドVベルトの
コグ高さは、実施例1〜3では共に4.0mmであった
が、比較例では3.5mmと低かった。
【0039】この製造されたコグドVベルトを用いてス
リップ特性、加負荷時発熱温度及び耐久性について下記
の要領にて評価した。
【0040】<スリップ特性の評価>図5に示すような
2軸走行試験機の駆動プーリ(直径40mm、回転数65
00rpm )11と従動プーリ(直径100mm)12に試
供品であるコグドVベルトAを巻き掛け、雰囲気温度9
0℃で従動プーリ12に対する負荷を変化させてコグド
VベルトAのスリップ率を調べた。その結果、図4に示
すように、スリップ率が3%に達するのに、実施例1で
は負荷1.3PS、実施例2,3では負荷1.47PS
であったが、比較例では1.15PSと低負荷で早期に
スリップした。
【0041】<加負荷時発熱温度の評価>スリップ特性
の評価と同じ走行条件でコグドVベルトAを負荷1PS
を加えて走行させ、30分走行後の従動プーリ12側の
ベルト側面温度を調べた。その結果、実施例1では12
0℃、実施例2,3では118℃であったが、比較例で
は126℃と高くなっていた。
【0042】<耐久性の評価>図6に示すような2軸走
行試験機の駆動プーリ(直径80mm、回転数6500rp
m )13と従動プーリ(直径70mm、負荷5.5PS)
14に試供品であるコグドVベルトAを巻き掛け、雰囲
気温度95℃で走行させた。その結果、実施例1では3
35時間で、実施例2,3では355時間でそれぞれ寿
命に至ったが、比較例では寿命が190時間と短命であ
った。
【0043】これらのことは、主に下帆布が織布である
か、不織布又は不織紙であるかの差によるものである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る本
発明によれば、ベルト本体の両側面のなすV角度が24
〜34°に設定され、該ベルト本体の両側面にゴム層が
露出したタイプのコグドVベルトにおいて、上帆布をウ
ーリー加工糸を少なくとも構成糸の一部とする伸縮自在
な帆布で構成し、下帆布を不織布又は不織紙で構成した
ので、上帆布及び下帆布の各々の材質特性により、スリ
ップが多発しないようにコグドVベルトの屈曲性を改善
することができ、寿命の長いコグドVベルトをすること
ができる。
【0045】請求項3に係る本発明によれば、上帆布を
なくし、不織布又は不織紙で構成された下帆布のみにし
たので、ベルト背面側の屈曲阻害を全くなくすことがで
き、コグドVベルトの屈曲性をさらに優れたものにして
スリップの発生頻度をさらに減少することができ、コグ
ドVベルトの品質を一層向上させることができる。
【0046】請求項5に係る本発明によれば、ベルト本
体の外周に屈曲阻害の原因となる帆布を一切設けていな
いので、コグドVベルトの屈曲性をさらに良くすること
ができ、スリップの激減によってコグドVベルトの品質
を一層向上させることができる。この場合の屈曲性は、
屈曲性にほとんど影響を及ぼさない下帆布のある請求項
3に係る本発明の場合と同等である。また、加硫成形時
に未加硫ゴムの圧入を全く邪魔しないので、所定高さの
コグを確実に得ることができる。
【0047】請求項2,4に係る本発明によれば、下帆
布を構成する不織布又は不織紙の厚さを0.01〜0.
3mmに、構成密度を3〜100g /m2 に設定したので、
加硫成形時に不織布又は不織紙に邪魔されることなくコ
グを正規の形状に確実に突出成形することができるとと
もに、ベルト走行時の不織布又は不織紙の屈曲による繊
維抵抗をなきも同然にすることができてベルト屈曲性を
一層優れたものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上帆布及び下帆布を備えた実施例1に係るコグ
ドVベルトの一部を示す斜視図である。
【図2】上帆布がなく下帆布のみを備えた実施例2に係
るコグドVベルトの一部を示す斜視図である。
【図3】上帆布及び下帆布が共にない実施例3に係るコ
グドVベルトの一部を示す斜視図である。
【図4】実施例1〜3及び比較例のスリップ特性のデー
タを示すグラフである。
【図5】スリップ特性の評価に用いた2軸試験機の概略
構成図である。
【図6】耐久性の評価に用いた2軸試験機の概略構成図
である。
【符号の説明】
1 ベルト本体 2 心体 6 コグ 7 上帆布 8 下帆布 A コグドVベルト θ V角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立道 誠彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の心線がベルト長手方向に沿って
    埋設されたベルト本体を備え、該ベルト本体の下面に複
    数のコグがベルト長手方向に所定のピッチで波形に成形
    されているとともに、上記ベルト本体の両側面のなすV
    角度が24〜34°に設定され、かつ上記ベルト本体の
    両側面には帆布が被着されずにベルト本体のゴム層が露
    出されたコグドVベルトであって、 上記ベルト本体の上面には、ウーリー加工糸を少なくと
    も構成糸の一部とする伸縮自在な上帆布が被着され、 上記ベルト本体の下面には、不織布又は不織紙で構成さ
    れた下帆布がコグの波形に沿って被着されていることを
    特徴とするコグドVベルト。
  2. 【請求項2】 下帆布を構成する不織布又は不織紙は、
    厚さが0.01〜0.3mmに、構成密度が3〜100g
    /m2 に設定されていることを特徴とする請求項1記載の
    コグドVベルト。
  3. 【請求項3】 複数本の心線がベルト長手方向に沿って
    埋設されたベルト本体を備え、該ベルト本体の下面に複
    数のコグがベルト長手方向に所定のピッチで波形に成形
    されているとともに、上記ベルト本体の両側面のなすV
    角度が24〜34°に設定され、かつ上記ベルト本体の
    両側面には帆布が被着されずにベルト本体のゴム層が露
    出されたコグドVベルトであって、 上記ベルト本体の上面には、上帆布が被着されずにベル
    ト本体のゴム層が露出され、 上記ベルト本体の下面には、不織布又は不織紙で構成さ
    れた下帆布がコグの波形に沿って被着されていることを
    特徴とするコグドVベルト。
  4. 【請求項4】 下帆布を構成する不織布又は不織紙は、
    厚さが0.01〜0.3mmに、構成密度が3〜100g
    /m2 に設定されていることを特徴とする請求項3記載の
    コグドVベルト。
  5. 【請求項5】 複数本の心線がベルト長手方向に沿って
    埋設されたベルト本体を備え、該ベルト本体の下面に複
    数のコグがベルト長手方向に所定のピッチで波形に成形
    されているとともに、上記ベルト本体の両側面のなすV
    角度が24〜34°に設定され、かつ上記ベルト本体の
    両側面には帆布が被着されずにベルト本体のゴム層が露
    出されたコグドVベルトであって、 上記ベルト本体の上面及び下面には、上帆布及び下帆布
    が共に被着されずにベルト本体のゴム層が露出されてい
    ることを特徴とするコグドVベルト。
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