JPH08302129A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH08302129A
JPH08302129A JP11062195A JP11062195A JPH08302129A JP H08302129 A JPH08302129 A JP H08302129A JP 11062195 A JP11062195 A JP 11062195A JP 11062195 A JP11062195 A JP 11062195A JP H08302129 A JPH08302129 A JP H08302129A
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vinyl chloride
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chloride resin
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JP11062195A
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English (en)
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Hidefumi Morita
英文 森田
Takashi Sawara
敬 佐原
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多量の木質粉末を配合した場合においても、
良好な成形性と賦形性を有し、得られる成形体に、より
木材に近い特性、例えば、低い熱膨張率、釘打ち性(釘
を保持する特性)、耐熱性、剛性、手触りなどの風合
い、表面状態を付与可能な塩化ビニル系樹脂組成物を提
供する。 【構成】 塩化ビニル系樹脂100重量部、木質粉末4
0〜175重量部ならびに特定の分子構造を有し、か
つ、その融点が90〜170℃である特定の化合物0.
2〜20重量部からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合成樹脂組成物に天然木材に近い
特性を付与することによって、木材の代替材料とする種
々の試みがなされている。その方法の一つとして、合成
樹脂に粉末状の木質材料を添加する方法が挙げられる。
このような木質材料の添加によって、合成樹脂本来の性
質に木質材料の性質を効率的に付与できることが知られ
ている。特に、木材に近い感触や軽さを得るためには、
樹脂として塩化ビニル系樹脂を用いて発泡体とし、木質
材料の量を多く添加するほど有効である。現在、木質材
料を含有する塩化ビニル系樹脂成形品として、樹脂10
0重量部に対し木質材料20〜30重量部を含有する発
泡成形品が、巾木等の住宅内装材に用いられている。
【0003】上記樹脂成形品により木材に近い特性、例
えば、低い熱膨張率、釘打ち性(釘を保持する特性)、
耐熱性、剛性、手触りなどの風合いを付与しようとすれ
ば、木質材料を多量に含有させる必要があった。
【0004】しかしながら、樹脂成形品中の木質材料の
含有量を多くすると、成形性、品質の両面において、幾
つかの問題が生じる。その一つとして、成形時の樹脂圧
が大きくなること、及び金型内での樹脂の流れが不均一
になることが挙げられている。これらは、本質的に樹脂
中に多量の木質材料を含有するため、樹脂組成物の溶融
時における流れが悪くなることに起因するものと考えら
れる。その結果、成形品の表面に「ざらつき」が生じた
り、「つや」が失われたり、成形品の中央部にへこみが
できる、いわゆる「ヒケ」が生じたり、あるいは、成形
品の角部が丸くなるなど、成形品の表面や形状が損なわ
れる。
【0005】木質粉末を配合した塩化ビニル系樹脂の発
泡体成形用組成物については、例えば、特公昭63−9
540号公報には、アクリル系加工助剤と熱分解性の有
機系又は無機系発泡剤を配合することによって、成形体
の表面性を改善する方法が提示されている。しかしなが
ら、この方法では、木質粉末の配合量が少ない場合には
有効であるが、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
木質粉末の配合量が30重量部以上になると、成形性や
賦形性が低下するという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、多量の木質粉
末を配合した場合においても、良好な成形性と賦形性を
有し、得られる成形体に、より木材に近い特性、例え
ば、低い熱膨張率、釘打ち性(釘を保持する特性)、耐
熱性、剛性、手触りなどの風合い、表面状態を付与可能
な塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1発明の塩化ビニル系
樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂、木質粉末及び特定の
化合物からなる。
【0008】上記塩化ビニル系樹脂としては、従来から
知られているものを使用することができ、例えば、塩化
ビニルの単独重合体、塩化ビニルと塩化ビニル以外の重
合性単量体との共重合体、塩化ビニル以外の重合体に塩
化ビニルをグラフトさせたグラフト共重合体;これらの
(共)重合体を従来公知の方法で後塩素化して得られた
塩素化塩化ビニル系樹脂;前記(共)重合体及び塩素化
塩化ビニル系樹脂の混合物等が挙げられる。
【0009】上記塩化ビニル以外の重合性単量体として
は、反応性二重結合を有するものであれば特に限定され
ず、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα−
オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビ
ニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチルビニル
エーテル等のビニルエーテル類;メチルアクリレート、
エチルアクリレート等のアクリル酸エステル類;メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、フェニルメタ
クリレート等のメタクリル酸エステル類;スチレン、α
−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデ
ン、ふっ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;N−フェニ
ルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−
置換マレイミド類などが挙げられ、これらは単独で用い
られてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0010】上記グラフト共重合体に使用される上記塩
化ビニル以外の重合体としては、特に限定されず、例え
ば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリウレタン樹脂、
塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂等
が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、二種以
上が併用されてもよい。
【0011】上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、小
さくなると得られる成形体の機械的強度が不足し、大き
くなると成形時の溶融粘度が高くなって成形が困難にな
るので、400〜2,000が好ましく、特に発泡成形
を行う場合は400〜1,000がより好ましい。
【0012】上記木質粉末としては、天然木材、籾殻、
パルプ等の天然セルロース繊維によって構成されるもの
を公知の方法で微粒化したものが挙げられ、天然木材と
しては、例えば、杉、栂、檜、松、ラワン、チーク等一
般に木材として用いられているものが好適に使用され
る。
【0013】上記木質粉末の平均粒径及び最大粒径は、
大きくなると成形機内部に滞留して、「つまり」や「や
け」を起こす恐れがあるので、平均粒径は200μm以
下が好ましく、より好ましくは150μm以下である、
また、最大粒径は600μm以下が好ましい。
【0014】上記木質粉末の含水率は、多くなると成形
時に水分が発泡して成形体の表面を荒らしたり、成形時
に樹脂の劣化を促進するので、10重量%以下が好まし
い。
【0015】上記塩化ビニル系樹脂組成物において、上
記木質粉末の使用量は、少なくなると天然木材に近い感
触や風合いが得られず、多くなると樹脂の溶融粘度が増
大し成形が困難となるので、塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して40〜175重量部に限定される。
【0016】本発明で使用される特定の化合物は、下記
一般式(a)〜(e)で表される。本発明の組成物で
は、一般式(a)〜(e)で表される特定の化合物のう
ち少なくとも1種を有する。
【0017】(a)(R1 −CONH)2(CH2)m (b)(R2 −NHCO)2(CH2)m 式(a)及び(b)中、R1 、R2 は、アルキル基又は
その任意の水素が水酸基で置換されたアルキル基を示
し、mは1〜10の整数を示す。
【0018】(c)R3 −NHCONH−R4 (d)(R5 −NHCONH)2(CH2)m 式(c)及び(d)中、R3 、R4 、R5 は、アルキル
基又はその任意の水素が水酸基で置換されたアルキル基
又はフェニル基を示し、mは1〜10の整数を示す。
【0019】(e)R6 −NHCONH-(CH2)n −R
7 -(CH2)n −NHCONH−R6 式(e)中、R6 は、アルキル基又はその任意の水素が
水酸基で置換されたアルキル基を、R7 は、フェニレン
基又はその任意の水素がメチル基で置換されたフェニル
基を示し、nは0〜6の整数を示す。
【0020】上記一般式(a)〜(e)において、mは
大きくなると特定の化合物の融点が高くなり、塩化ビニ
ル系樹脂と均一に混合され難くなるので、1〜10に制
限される。また、nについても同様な理由により0〜6
に制限される。
【0021】また、上記特定の化合物の融点は、低くな
っても高くなってもひけを改善する効果が発揮されなく
なるので、90〜170℃に限定される。
【0022】上記特定の化合物としては、メチレンビス
ステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、
エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリ
ン酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エ
チレンビス−1,2−ヒドロキシステアリン酸アミド、
エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステ
アリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−1,2−ヒドロ
キシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸
アミド等のビスアミド系化合物;N,N'-ジステアリル
コハク酸アミド、N,N'-ジステアリルアジピン酸アミ
ド、N,N'-ジステアリルセバシン酸アミド等のジアル
キルカルボン酸アミド系化合物;N−ブチル−N'-ラウ
リル尿素、N−ブチル−N'-ステアリル尿素、N−フェ
ニル−N'-ステアリル尿素、N−ステアリル−N'-ステ
アリル尿素、N−ステアリル−N'-ベヘニル尿素、エチ
レンビスステアリル尿素、ヘキサメチレンビスステアリ
ル尿素、ヘキサメチレンビスベヘニル尿素等の尿素誘導
体などが挙げられる。
【0023】上記塩化ビニル系樹脂組成物において、上
記特定の化合物の使用量は、少なくなると成形性や賦形
性の改善効果が十分に発揮されず、多くなると成形時に
滑性が高くなり過ぎて成形性が悪くなり、表面状態や機
械的強度の悪化を招くので、上記塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対して0.2〜20重量部に限定され、好ま
しくは0.5〜8重量部である。
【0024】次に、第2発明について説明する。第2発
明の塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂、木
質粉末、熱分解型発泡剤、特定の化合物及び/又は(メ
タ)アクリル系樹脂からなる。
【0025】第2発明で用いられる塩化ビニル系樹脂及
び木質粉末としては、第1発明と同様なものが使用され
る。
【0026】上記塩化ビニル系樹脂組成物において、木
質粉末の使用量は、第1発明と同様な理由により、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して40〜175重量部
に限定される。
【0027】第2発明で用いられる熱分解型発泡剤とし
ては、溶融成形時に熱分解して気体を発生するものであ
れば特に制限されず、有機系発泡剤又は無機系発泡剤の
いずれもが使用可能であるが、木材により近い感触や風
合いを得るためには、より緻密な発泡セルの形成が可能
である有機系発泡剤の使用が好ましい。上記有機系発泡
剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン、p,p'-オキシビス(ベ
ンゼンスルホニルヒドラジッド)等が挙げられる。
【0028】上記塩化ビニル系樹脂組成物において、熱
分解型発泡剤の使用量は、少なくなると気体発生量が少
ないため発泡が不十分で均一なセルを得ることができ
ず、多くなると発泡セルが破れたりくっつき合って不均
一となり、成形体の外観が損なわれ、表面の着色が起こ
る恐れがあるので、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して0.3〜5重量部に限定され、好ましくは0.3〜
2重量部である。
【0029】上記特定の化合物としては、第1発明と同
様なものが使用される。
【0030】上記塩化ビニル系樹脂組成物において、上
記特定の化合物の使用量は、第1発明と同様な理由によ
り、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.2〜2
0重量部に限定され、好ましくは0.5〜8重量部であ
る。
【0031】上記(メタ)アクリル系樹脂としては、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレ
ートモノマーの単独重合体;該(メタ)アクリルレート
モノマーから選ばれた2種以上の共重合体;該(メタ)
アクリルレートモノマーと、スチレン、ビニルトルエ
ン、アクリロニトリル等のビニルモノマーとの共重合体
などが挙げられる。
【0032】上記(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分
子量は、小さくなると発泡セルの形成時に溶融し発泡セ
ルが壊れ、所定の発泡倍率まで発泡しなくなり、大きく
なると溶融時の粘度が高くなって発泡性が低下したり、
成形機の損傷を起こすおそれがあるので、250万〜6
00万に制限される。
【0033】上記塩化ビニル系樹脂組成物において、上
記(メタ)アクリル系樹脂の使用量は、少なくなると発
泡セルの安定化、樹脂の流れ性や成形体の表面状態向上
の効果が十分に発現せず、多くなると樹脂の溶融時の粘
度が高くなって成形性が低下すると共に、難燃性、機械
的強度、耐水性等の低下を招くので、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して10〜40重量部に限定される。
【0034】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、安
定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、発泡助剤、充填
剤、可塑剤、離型剤、顔料等の配合剤が添加されてもよ
い。
【0035】上記安定剤としては、例えば、鉛白、塩基
性亜硫酸鉛、二塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、二塩
基性亜リン酸鉛、シリカゲル共沈珪酸鉛、ステアリン酸
鉛、安息香酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ナフテン酸
鉛等の鉛系化合物;ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類;ジブ
チル錫マレート、ジブチル錫ラウレート、ジオクチル錫
マレート、ジオクチル錫ラウレート等の錫系化合物など
が挙げられる。尚、メルカプト基を有する化合物と鉛系
化合物との併用は、両者が反応して硫化鉛を生成し、成
形体を汚染するので好ましくない。
【0036】上記滑剤としては、例えば、ステアリン酸
等の脂肪酸類、脂肪酸エステル類、オレフィンワックス
等が挙げられ、上記加工助剤としては、例えば、アクリ
ル系樹脂(メチルメタクリレート・ブチルアクリレート
共重合体等)が挙げられる。また、上記充填剤として
は、例えば、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられ、上
記可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート等の
芳香族エステル類が挙げられる。
【0037】上記配合剤の添加順序や方法については、
任意の操作が可能であり、例えば、必要に応じて、いく
つかの配合剤を木質粉末と予備混合してもよい。
【0038】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物の製造工
程において、各成分の混合に使用される装置としては、
一般に公知の混合装置が使用可能であり、例えば、混合
槽中で平板型、プロペラ型、ファウドラー型等の攪拌羽
根を回転させる構造の一般的ミキサー;混合槽中で攪拌
ボールを流動させる構造のボールミル;擂潰機;シェイ
カーなどが挙げられるが、製造効率や作業性の面から、
混合槽に高速回転可能な攪拌羽根を備えたヘンシェルミ
キサーが好ましい。
【0039】上記塩化ビニル系樹脂組成物の成形には、
公知の成形方法が使用され、押出成形法により成形する
場合は、押出機として、単軸押出機、二軸押出機等が好
適に用いられる。押出成形の場合は、成形品の品質及び
作業効率の向上のために、一旦ペレット化してから、押
出成形してもよい。成形温度はシリンダー温度として1
10〜190℃、金型温度として130〜190℃が好
ましい。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1〜11、比較例1〜8)表1及び2に示した
所定量の、塩化ビニル樹脂(重合度800)、木質粉末
及び特定の化合物、ならびに、ステアリン酸鉛4重量
部、ステアリン酸カルシウム2重量部、メチルメタクリ
レート・ブチルアクリレート共重合体10重量部及び表
1に示した所定量の発泡剤をスーパーミキサー(100
リットル、川田工業社製)に入れ、40〜80℃で30
分間混練し、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】尚、木質粉末、特定の化合物及び発泡剤に
ついては、以下のものを使用した。 ・木質粉末:建材用の栂材を乾燥、粉砕した、含水量5
重量%、平均粒径60μm(最大粒径300μm)のも
の。 ・特定の化合物: (1)エチレンビスステアリン酸アミド(表中、EBSA
と表示) (2)エチレンビスオレイン酸アミド(表中、EBOAと
表示) (3)エチレンビスオレイン−1,2−ヒドロキシステア
リン酸アミド(表中、EBHSAと表示) (4)N,N'-ジステアリルセバシン酸アミド(表中、D
SSAと表示) (5)エチレンビスステアリル尿素(表中、EBSUと表
示) ・発泡剤:アゾジカルボンアミド(永和化成社製「ビニ
ホールAC#1」)
【0044】上記塩化ビニル樹脂組成物を、50mm二
軸異方向斜軸押出機(長田製作所製「SLM50」)に
供給し、下記の成形条件でペレット化した。 〔成形条件〕 1)スクリュー回転数:20rpm 2)成形温度:100〜130℃(バレル部)、140
℃(金型部) 3)カット方式:ホットカット 次いで、上記で得られたペレットを、下記仕様の単軸押
出機(プラスチック工学研究所社製「GT−32−A」
型)に供給し、サイジングダイを装備した冷却槽、引取
機を用いて、金型リップから吐出したパリソンを、水に
より冷却されたサイジングダイを通過させた後、水で満
たした冷却槽で冷却し、(発泡)成形体を得た。 〔押出機仕様〕 1)シリンダー:直径30mm 2)スクリュー:L/D=28 3)金型:Tダイ、リップ:幅33×厚さ5mm 〔成形条件〕 成形温度:100〜180℃(バレル部)、170℃
(金型部) 〔冷却槽〕 1)サイジングダイ リップ:幅40×厚さ8mm(実施例1〜9、比較例1〜5) (実施例12〜22、比較例9〜20) リップ:幅33×厚さ5mm(実施例10、11、比較例6〜8) 2)冷却槽:長さ1mm、水容量30リットル、水温1
9〜21℃ 〔引取機〕 引取速度:60cm/分
【0045】上記で得られた発泡成形体について、下記
の成形性、表面性及び賦形性から押出成形性の評価を行
い、その結果を表3及び4に示した。 (イ)成形性 ペレットを成形する際の押出機のバレルヘッドにおける
溶融樹脂の圧力を測定した。圧力の高いものを成形性が
よくないとした。 (ロ) 表面性 次の「着色」、「滑らかさ」及び「つや」の3点から評
価した。 ・得られた成形体表面の「着色」につき下記の基準で判
定した。 ◎:樹脂組成物の段階と同様な白色〜黄土色 ○:黄土色 △:薄茶色 ×:茶色〜黒色 ・得られた成形体表面の「滑らかさ」につき下記の基準
で判定した。 ○:さらさらした適度な木質感 △:つるつるしたプラスチックらしい感触 ×:ざらざらした感触 ・つや 得られた成形体表面の「つや」につき下記の基準で判定
した。 ○:つやがある ×:つやがない (ハ) 賦形性 次の「ひけ」及び「角部の形状」から評価した。 ・ひけ 成形体の上下面間の距離を測定し、下式によってサイジ
ングダイのリップ厚との比を算出し、この値から下記基
準で「ひけ」を評価した。 上下面間の距離(mm)/8(サイジングダイのリップ厚さ) (実施例1〜9、比較例1〜5) (実施例12〜22、比較例9〜20) 上下面間の距離(mm)/5(サイジングダイのリップ厚さ) (実施例10、11、比較例6〜8) ○:0.95以上 △:0.8〜0.95未満 ×:0.8未満 ・角部の形状 成形体の角度90度の角部について、下記基準で「角部
の形状」を評価した。 ○:シャープな角部が形成されている △:かすかに丸みを帯びている ×:明らかに丸みを帯びている
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】(実施例12〜22、比較例9〜20)表5及び
6に示した所定量の、塩化ビニル樹脂(重合度80
0)、木質粉末、(メタ)アクリル系樹脂及び発泡剤を
スーパーミキサー(100リットル、川田工業社製)に
入れ、40〜80℃で30分間混練し、塩化ビニル系樹
脂組成物を得た。
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】尚、表5及び6において、次のものを使用
した。 ・鉛系化合物:ステアリン酸鉛 ・金属石鹸:ステアリン酸カルシウム ・加工助剤:アクリル系樹脂 ・発泡剤:アゾジカルボンアミド ・メチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体 メチルメタクリレート:ブチルアクリレート=70:3
0(重量比) 重量平均分子量=150万、300万、450万、58
0万又は700万
【0052】上記塩化ビニル樹脂組成物から、実施例1
と同様な、押出機、サイジングダイ及び冷却槽を使用し
て、実施例1と同様な条件で発泡成形を行った。上記で
得られた発泡成形体につき、「発泡性」、「賦形性」及
び「表面性」の評価を行い、その結果を表7及び8に示
した。 (ニ)発泡性 上記発泡成形体の比重を測定し、発泡性を評価した。比
重が1.0未満の場合を、十分な発泡性であると判定し
た。 (ホ) 賦形性 実施例1と同様な方法により評価した。 (ヘ) 表面性 実施例1と同様な方法により評価した。
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、上
述の構成であり、塩化ビニル系樹脂と適度な相溶性を有
し、かつ高温下で高い流動性を発現する特定の化合物を
含有することにより、木質粉末が高充填された場合でも
一定の流れ性が保持され、成形性と成形品の表面状態を
向上させることができる。また、上記特定の化合物が高
融点であるため、賦形の際に樹脂が固化するのを促進
し、素早く賦形された形状を固定させることにより、賦
形性を向上させることができる。さらに、(メタ)アク
リル系樹脂を含有することにより、木質粉末が高充填さ
れた場合でも発泡性ならびに賦形性を向上させることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系樹脂100重量部、木質粉末
    40〜175重量部ならびに下記一般式(a)〜(e)
    で表される分子構造のうち少なくとも1種を有し、か
    つ、その融点が90〜170℃である特定の化合物の少
    なくとも1種0.2〜20重量部からなることを特徴と
    する塩化ビニル系樹脂組成物。 (a)(R1 −CONH)2(CH2)m (b)(R2 −NHCO)2(CH2)m 〔式(a)及び(b)中、R1 、R2 は、アルキル基又
    はその任意の水素が水酸基で置換されたアルキル基を示
    し、mは1〜10の整数を示す〕 (c)R3 −NHCONH−R4 (d)(R5 −NHCONH)2(CH2)m 〔式(c)及び(d)中、R3 、R4 、R5 は、アルキ
    ル基又はその任意の水素が水酸基で置換されたアルキル
    基又はフェニル基を示し、mは1〜10の整数を示す〕 (e)R6 −NHCONH-(CH2)n −R7 -(CH2)n
    −NHCONH−R6 〔式(e)中、R6 は、アルキル基又はその任意の水素
    が水酸基で置換されたアルキル基を、R7 は、フェニレ
    ン基又はその任意の水素がメチル基で置換されたフェニ
    ル基を示し、nは0〜6の整数を示す〕
  2. 【請求項2】塩化ビニル系樹脂100重量部、木質粉末
    40〜175重量部、熱分解型発泡剤0.3〜5重量部
    及び請求項1記載の特定の化合物の少なくとも1種0.
    2〜20重量部及び/又は重量平均分子量250万〜6
    00万である(メタ)アクリル系樹脂10〜40重量部
    からなることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物。
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