JPH08301699A - 気相成長炭素繊維の連続製造装置および気相成長炭素繊維の連続製造方法 - Google Patents

気相成長炭素繊維の連続製造装置および気相成長炭素繊維の連続製造方法

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JPH08301699A
JPH08301699A JP10889995A JP10889995A JPH08301699A JP H08301699 A JPH08301699 A JP H08301699A JP 10889995 A JP10889995 A JP 10889995A JP 10889995 A JP10889995 A JP 10889995A JP H08301699 A JPH08301699 A JP H08301699A
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稔 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気相成長炭素繊維を高収率で製造することが
でき、長期間の連続運転が可能である気相成長炭素繊維
の製造装置および気相成長炭素繊維の連続製造法を提供
すること。 【構成】 反応管の一端に原料ガス供給ノズルを設け、
その外側に第1ガス供給口を設け、その第1ガス供給口
の外側に第2ガス供給口を設けてなる気相成長炭素繊維
の製造装置および気相成長炭素繊維の連続製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は気相成長炭素繊維の連
続製造装置および気相成長炭素繊維の連続製造法に関
し、さらに詳しくは、気相成長炭素繊維を高収率で製造
することができ、反応管の閉塞事故を生じることもなく
て長期間の連続運転が可能である気相成長炭素繊維の製
造装置、および気相成長炭素繊維を連続的に高収率で製
造することができる気相成長炭素繊維の連続製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】気相法に
より製造された炭素繊維(以下、気相成長炭素繊維と略
称する。)は、結晶配向性に優れているので、機械的特
性、電気的特性、生化学的特性等において、従来の炭素
繊維には見られない優れた特性を有している。
【0003】従来、気相成長炭素繊維は、基板法あるい
は流動気相法と称される方法により製造されている。こ
の流動気相法と称される方法は、メタン、エタン、ベン
ゼン等の炭素化合物のガスと、フェロセン等の有機遷移
金属化合物のガスと、キャリアガスとを予め混合するこ
とにより混合ガスを得、その混合ガスを加熱炉に注入す
ることにより、気相中で金属触媒を生成させ、連続的に
炭素繊維を製造する方法である。気相成長炭素繊維の製
造方法として、特開昭60ー54998号公報、特公平
4ー37166号公報等に記載された方法が、連続生産
が可能で生産性の高い方法と評価され、主流となってい
る。
【0004】しかしながら、この流動気相法による炭素
繊維の製造方法においては、反応管内に生成した炭素繊
維や分解物等が、反応管の内壁に付着し、連続運転する
と反応管の内部に閉塞が生じることにより運転の継続が
不可能になるという問題があった。
【0005】この発明は、このような事情に基づいて完
成された。すなわち、この発明の目的は、長期間の連続
運転が可能であり効率的に気相成長炭素繊維を製造する
ことができる気相成長炭素繊維の連続製造装置および連
続製造方法を提供することにある。この発明の目的は、
気相成長炭素繊維の生成反応により生じた各種の物質に
より反応管が閉塞することのない気相成長炭素繊維の連
続製造装置および連続製造方法を提供することにある。
この発明の目的は、繊維径の大きな気相成長炭素繊維を
連続的に製造することのできる気相成長炭素繊維の連続
製造装置および連続製造方法を提供することにある。こ
の発明の目的は前記目的のいずれかまたは全てを達成す
ることのできる気相成長炭素繊維の連続製造装置および
連続製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1に記載の発明は、反応管と、この反応管の一
端に、反応管の中心線に一致するように配置され、気相
成長炭素繊維を形成する炭素源と気相成長炭素繊維生成
の触媒となり得る遷移金属を含有する触媒源とを含有す
る原料ガスを反応管内に導入する原料ガス供給ノズル
と、この原料ガス供給ノズルを囲繞するように形成され
てなる第1ガス供給口と、この第1ガス供給口の周囲を
囲繞するように形成されてなる第2ガス供給口とを有す
ることを特徴とする気相成長炭素繊維の連続製造装置で
あり、請求項2に記載の発明は、前記第1ガス供給口
は、前記反応管の一端であって原料ガス供給ノズルと反
応管の内壁との間に前記原料ガス供給ノズルを囲繞する
ように配置された内筒管と前記原料ガス供給ノズルの外
周とで形成されてなり、前記第2ガス供給口は、前記内
筒管と反応管の内壁とで形成されてなる前記請求項1に
記載の気相成長炭素繊維の連続製造装置であり、請求項
3に記載の発明は、前記第1ガス供給口および第2ガス
供給口のいずれにも、噴出するガスを加熱する加熱手段
および噴出するガスを整流する整流手段が設けられてな
る前記請求項1または2に記載の気相成長炭素繊維の連
続製造装置であり、請求項4に記載の発明は、前記原料
ガス供給ノズルは、気相成長炭素繊維を形成する炭素源
と気相成長炭素繊維生成の触媒となり得る遷移金属を含
有する触媒源とを含有する原料ガスを反応管内に導入す
る前記請求項1〜3のいずれかに記載の気相成長炭素繊
維の連続製造装置であり、請求項5に記載の発明は、前
記第1ガス供給口および第2ガス供給口は、反応管内
に、気相成長炭素繊維の生成に影響を与えないガスを供
給する前記請求項1〜4のいずれかに記載の気相成長炭
素繊維の連続製造装置であり、請求項6に記載の発明
は、前記第1ガス供給口は、反応管内に、気相成長炭素
繊維の生成を促進するか、あるいは気相成長炭素繊維の
生成に影響を与えないガスを供給し、前記第2ガス供給
口は、反応管内に、気相成長炭素繊維の生成に影響を与
えないガスを、前記第1ガス供給口から供給されるガス
の流速よりも大きな流速で供給する前記請求項1〜4の
いずれかに記載の気相成長炭素繊維の連続製造装置であ
り、請求項7に記載の発明は、前記第1ガス供給口は、
反応管内に、気相成長炭素繊維の生成を促進するか、あ
るいは気相成長炭素繊維の生成に影響を与えないガスを
供給し、前記第2ガス供給口は、反応管内に、気相成長
炭素繊維の生成を阻害するガスを供給する前記請求項1
〜4のいずれかに記載の気相成長炭素繊維の連続製造装
置であり、請求項8に記載の発明は、前記反応管は縦型
反応管である前記請求項1〜7のいずれかに記載の気相
成長炭素繊維の連続製造装置であり、請求項9に記載の
発明は、反応管の一端に、反応管の中心軸線に一致する
ように、配置された原料ガス供給ノズルから、気相成長
炭素繊維を形成する炭素源と気相成長炭素繊維生成の触
媒となり得る遷移金属を含有する触媒源とを含有する原
料ガスを供給し、これを加熱することにより気相成長炭
素繊維を製造する方法において、前記原料ガス供給ノズ
ルから供給する原料ガス、前記原料ガス供給ノズルの外
周と反応管の内壁との間に介装された内筒管の内周と前
記原料ガス供給ノズルの外周とで形成される第1ガス供
給口から供給される第1ガス、前記内筒管の外周と反応
管の内壁とで形成される第2ガス供給口から供給される
第2ガスに、原料ガスよりも第1ガスの温度が高く、か
つ第1ガスよりも第2ガスの温度が高くなるように温度
勾配を設けて、反応管内に原料ガス、第1ガスおよび第
2ガスの整流された気流を供給することを特徴とする気
相成長炭素繊維の連続製造方法であり、請求項10に記
載の発明は、前記第1ガス供給口から、第1ガスとし
て、気相成長炭素繊維の生成を促進するガスを反応管内
に供給する前記請求項9に記載の気相成長炭素繊維の連
続製造方法であり、請求項11に記載の発明は、前記第
2ガス供給口から、第2ガスとして、気相成長炭素繊維
の生成を阻害するガスを反応管内に供給する前記請求項
9または10に記載の気相成長炭素繊維の連続製造方法
であり、請求項12に記載の発明は、前記第2ガス供給
口から、第2ガスとして、気相成長炭素繊維の生成に影
響を与えないガスを、第1ガス供給口から供給される第
1ガスの流速よりも大きな流速で、反応管内に供給する
前記請求項9または10に記載の気相成長炭素繊維の連
続製造方法である。
【0007】以下、この発明の気相成長炭素繊維の連続
製造装置および気相成長炭素繊維の連続製造法について
詳細に説明する。
【0008】この発明における反応管としては、加熱に
より内部を、特に気相成長炭素繊維生成領域を所定の温
度に維持することができ、反応管内を気体が、ピストン
フローに近い状態で、ガスの流通に実質的な乱れのない
状態で、流通することができる限り、特に制限はない。
【0009】この反応管内が所定の温度に加熱されるた
めに、この反応管には、管内加熱手段が併設される。好
適な管内加熱手段として、たとえば、反応管の外部に設
けられた電気炉を挙げることができる。
【0010】この管内加熱手段により加熱される管内の
温度、特に管内の気相成長炭素繊維生成領域の温度とし
ては、600〜1,500℃、好ましくは800〜1,
300℃である。さらに、後述するように、この反応管
が縦型反応管であるときには、気相成長炭素繊維生成領
域の温度が、前記温度範囲において、原料ガスの気体が
流通する風上から風下に向かって、順次に温度低下する
ように温度勾配を設けるのが好ましい。どのように温度
勾配を設けるかは、反応管の規模等に応じて適宜に決定
される。
【0011】前記ピストンフローとしては、流体の微小
部分が同じ方向に同じ速度で移動している状態を挙げる
ことができ、流体がシリンダー内でピストンにより押し
出されるときのような流通状態とも称することができ
る。また、ピストンフローに近い流通状態という表現
を、対流や乱流の実質的に生じていない流通状態と言い
換えることもできる。この発明においては、反応管中に
おける気相成長炭素繊維生成領域において、対流を生じ
させないようにしてピストンフローに近い気流を実現し
て効率的に気相成長炭素繊維を製造しようとする。
【0012】反応管内を流通する気体がピストンフロー
に近い流通状態を形成するためには、反応管中に気流を
整流する整流手段を設けるのが好ましい。整流手段とし
ては、反応管内を流通する気体がピストンフローに近い
流通状態となり得るように構成されている限り種々の構
成あるいは手段を採用することができ、たとえば、反応
管の中心線に直交する断面全体を覆うように配置された
ハニカム板、多孔質板および多数枚の平行に配列された
フィンの集合体などを挙げることができる。また、この
ように配置された整流手段と共に、あるいは整流手段に
代えて、後述する原料ガス供給ノズルと、第1ガス供給
口および第2ガス供給口との少なくともいずれかに他の
整流手段を設けても良い。他の整流手段については後述
する。
【0013】反応管はその中心線が垂直になっている縦
型反応管、その中心線が水平になっている横型反応管お
よびその中心線が傾斜している傾斜型反応管のいずれも
採用することができる。もっとも、反応管の中心線に直
交する断面において均一な温度分布を有するように反応
管内を良好に加熱すると言う観点よりすると、反応管は
縦型反応管が好ましい。
【0014】縦型反応管を採用する場合に、原料ガスを
初めとする気流を下から上へと流通させることにより気
相成長炭素繊維を製造することも技術的に可能ではある
が、気流を上から下へと流通させ、しかも、前記管内加
熱手段により、反応管の上部が高温であり、反応管の下
部が低温であるように、反応管の上部から下部へと温度
勾配を設けると、反応管内で対流が起きにくくなるの
で、好ましい。反応管の上部の温度と反応管の下部の温
度差は、反応管内で上下方向の対流が生じないようにす
ることができる限り特に制限はない。もし縦型の反応管
中で上部温度と下部温度とに他の理由により温度勾配が
生じていないときには、反応管中の上部温度と下部温度
とに温度勾配を特に設ける必要はない。
【0015】反応管の形状についても特に制限がなく、
その中心線に直交する断面が方形、長方形、多角形、楕
円形、および円形のいずれであっても良い。もっとも、
中心線に直交する断面が円形である円筒状反応管が好適
であり、また汎用的でもある。
【0016】反応管の一端部には、原料ガス供給ノズ
ル、第1ガス供給口および第2ガス供給口が設けられ
る。
【0017】原料ガス供給ノズルは、反応管の一端部で
あって、反応管の中心線に一致するように配置するのが
好ましい。反応管の中心線に一致するように原料ガス供
給ノズルを配置しておくと、その原料ガス供給ノズルの
先端開口部から円錐状に吹き出す原料ガスが反応管中に
向かって流通し、反応管中の気相成長炭素繊維生成領域
へと均一に流通するからである。
【0018】原料ガス供給ノズルから供給される原料ガ
スは原料ガス供給ノズル内で凝縮したりせずに、ガス状
となり、しかも炭素源のガスと触媒源のガスとが良好に
混合した状態であるのが好ましい。そのためには、原料
ガス供給ノズルには、原料ガスを所定の温度に加熱する
原料ガス加熱手段を備えているのが好ましい。原料ガス
加熱手段の取り付け位置は、原料ガス供給ノズルから原
料ガスが実質的なピストンフローもしくはピストンフロ
ーに近い状態となって反応管中を流通するように噴出す
ることが阻害されない限り、特に制限がなく、たとえば
原料ガス供給ノズル内に原料ガス加熱手段が設けられ、
あるいは原料ガス供給ノズルに接続された配管に原料ガ
ス加熱手段が設けられる。
【0019】原料ガス供給ノズルにおいて前記原料ガス
加熱手段により原料ガスを加熱する温度は、反応管内に
おける気相成長炭素繊維生成領域における加熱温度もし
くはそれ以上であっても良い。もっとも、このような高
温度であると原料ガス供給ノズル内で原料ガスが分解す
ることにより生成する炭素成分等の分解生成物が原料ガ
ス供給ノズルの閉塞を誘発する可能性があり、といって
余りにも低い温度の原料ガスを原料ガス供給口に導くと
高温に加熱された反応管内に低温の原料ガスが噴射され
ることによる反応温度の低下を招く可能性があるので、
原料ガス供給ノズルにおいて前記原料ガス加熱手段によ
り原料ガスを加熱する温度は、通常200〜800℃で
あり、例えば原料ガス中の有機遷移金属化合物がフェロ
センなどのメタロセンなどであるときにはこの原料ガス
供給ノズルは300〜600℃に加熱されるのが好まし
い。換言すると、300〜600℃に維持された原料ガ
スが反応管中に供給されるのが、好ましい。
【0020】この原料ガス供給ノズルには原料ガス用整
流手段を設けておくのが好ましい。原料ガス用整流手段
としては、原料ガス供給ノズルから吹き出す原料ガスを
整流することができる限りその構造等については特に制
限がなく、たとえば原料ガス供給ノズルの開口部に装着
するハニカム板、多孔質板および平行に配置された多数
枚のフィンの集合体等を挙げることができる。
【0021】この発明においては、反応管の一端部にお
いて、原料ガス供給ノズルを囲繞するようにして原料ガ
ス供給ノズルの外側に第1ガス供給口が設けられ、この
第1ガス供給口を囲繞するようにして第2ガス供給口を
設けることが重要である。
【0022】原料ガス供給ノズルに対して第1ガス供給
口および第2ガス供給口をこのような配置関係で設ける
ことにより、管内加熱手段により反応管内に供給される
熱が直ちに原料ガス供給ノズルに伝導しなくなる。換言
すると、原料ガス供給ノズルの周囲に第1ガス供給口お
よび第2ガス供給口を設けることにより、反応管の一端
から反応管内に突き出ている原料ガス供給ノズルが管内
加熱手段から受ける輻射熱を、原料ガス供給ノズルの周
囲に設けられた第1ガス供給口および第2ガス供給口で
遮蔽し、原料ガス供給ノズル内の原料ガスが前記温度範
囲以上にオーバーヒートされないようになっているので
ある。原料ガス供給ノズルの周囲に第1ガス供給口およ
び第2ガス供給口を設けることの技術的意義は上記に限
られず、以後の説明において明らかになる。
【0023】第1ガス供給口は、原料ガス供給ノズルの
外周に設けられる。この第1ガス供給口を原料ガス供給
ノズルの外周に設けるのは、第2ガス供給口から反応管
内に供給される第2ガスが気相成長炭素繊維の成長を阻
害するガス、すなわち阻害ガスであるときに、前記原料
ガス供給ノズルから噴出する原料ガスに、第2ガス供給
口から噴出する阻害ガスが混入するのを防止するためで
あり、また、原料ガス供給ノズルから噴出した原料ガス
を反応管中における気流の風下に円滑に導伴流通させる
ためでもある。原料ガス供給ノズルの外側に第1ガス供
給口を設けておくと、第1ガスが水素と高温分解性炭化
水素との混合ガスであるときには、原料ガス供給ノズル
から噴出した原料ガス中にこのキャリヤガスが混入して
気相成長炭素繊維生成領域で生成する気相成長炭素繊維
の径を効果的に大きくすることができる。
【0024】第1ガス供給口から反応管内に供給される
第1ガスが所定の温度に加熱されるように、第1ガスを
加熱する第1加熱手段を設けるのが好ましい。第1加熱
手段の取付位置は、第1ガス供給口から反応管内に供給
される第1ガスが所定の温度になるように加熱可能であ
れば特に制限がなく、たとえば第1ガス供給口内に第1
加熱手段を設けても良く、また第1ガス供給口の前方に
第1加熱手段を設けても良い。
【0025】第1ガス供給口において前記第1加熱手段
により第1ガスを加熱する温度は、前記原料ガス供給ノ
ズルから反応管内に供給される原料ガスの温度よりも高
い温度に設定された温度であるのが好ましい。このよう
に第1ガスの温度を原料ガスの温度よりも高くしておく
と、原料ガス供給ノズルから供給される原料ガスの周囲
を第1ガス供給口からの第1ガスが包み込み、しかも第
1ガスの温度が原料ガスよりも高い温度になっているの
で、第1ガスと原料ガスとの間での対流発生が防止され
る。その結果、気相成長炭素繊維生成領域における気流
の乱れが防止され、気相成長炭素繊維が良好に生成され
る。
【0026】この発明においては、反応管内の気相成長
炭素繊維生成領域において気流がピストンフローとなる
ようにしむけることが重要である。前記したように、第
1ガス温度を原料ガスの温度よりも高くすることによる
対流発生の防止が、気流のピストンフローの形成に寄与
している。
【0027】第1ガス供給口から反応管内に供給される
第1ガスが原料ガスと共に反応管中で良好なピストンフ
ローが形成されるように、第1ガスを整流する第1整流
手段を設けるのが好ましい。第1整流手段としてはたと
えば、ハニカム板、多孔質板、平行に配列された複数枚
のフィンの集合体等を挙げることができる。このような
第1整流手段は、第1ガス供給口を覆うように装着する
のが好ましい。
【0028】第2ガス供給口は、第1ガス供給口の外側
に設けられる。この第2ガス供給口は、反応管壁に沿っ
て第2ガスが流通するように第2ガスを噴出させる機能
を有する。この発明においては、この第2ガスによっ
て、反応管内における気相成長炭素繊維生成領域で生成
する気相成長炭素繊維あるいは黒鉛成分ないし炭素成分
等の付着成分が反応管の内壁に付着するのを防止する。
この付着成分が反応管の内壁に付着するのを有効に防止
するには、第2ガス供給口から噴出する第2ガスを、気
相成長炭素繊維生成反応を阻害するガスにし、または第
2ガスが気相成長炭素繊維生成反応に影響を与えないガ
スであるときにはその第2ガスの流速を第1ガス供給口
から噴出する第1ガスの流速よりも大きくするのが、好
ましい。こうすることにより、気相成長炭素繊維生成領
域で生成した気相成長炭素繊維およびその他の物質が反
応管内壁に付着するのが有効に防止される。したがっ
て、このような機能が達成される限り、この第2ガス供
給口の形状、構造あるいは配置について特に制限がな
い。
【0029】第2ガスの流速を第1ガスの流速よりも大
きくする場合、第2ガスの流速を第1ガスの流速に対し
て1.01〜3倍程度に大きくするのが好ましい。
【0030】第2ガス供給口から反応管内に供給される
第2ガスが所定の温度に加熱されるように、第2ガスを
加熱する第2加熱手段を設けるのが好ましい。第2加熱
手段の取付位置は、第2ガス供給口から反応管内に供給
される第2ガスが所定の温度になるように加熱可能であ
れば特に制限がなく、たとえば第2ガス供給口内に第2
加熱手段を設けても良く、また第2ガス供給口の前方に
第2加熱手段を設けても良い。
【0031】第2ガス供給口において前記第2加熱手段
により第2ガスを加熱する温度は、第1ガス供給口から
吹き出す第1ガスの温度よりも高く設定することもでき
るし、また場合によっては、原料ガスの温度よりも高い
が第1ガスの温度よりも低い温度に設定することもでき
る。第2ガスの温度を前記いずれの温度に設定しても、
原料ガス、第1ガスおよび第2ガスによる流体が実質的
にピストンフローに近い流通状態になり、対流の発生を
防止することができて気相成長炭素繊維の製造を良好に
行うことができる。特に第2ガスの温度が第1ガスの温
度よりも高い場合には、原料ガス供給ノズルから供給さ
れる原料ガスの周囲を第1ガスと共に第2ガスが包み込
み、しかも第2ガスの温度が原料ガスよりも高い温度に
なっているので、第2ガスと第1ガスと原料ガスとの間
での対流発生が防止される。その結果、気相成長炭素繊
維生成領域における気流の乱れが防止され、気相成長炭
素繊維が良好に生成される。
【0032】この発明においては、前述したように、反
応管内の気相成長炭素繊維生成領域において気流がピス
トンフローに近い流通状態となるようにしむけることが
重要である。前記したように、第2ガスの温度を第1ガ
スの温度よりも高く、第1ガスの温度を原料ガスの温度
よりも高くすることにより、あるいは第1ガスの温度を
第2ガスの温度よりも高く、第1ガスの温度を原料ガス
の温度よりも高くすることにより、反応管内での対流発
生が防止され、気流のピストンフローに近い流通状態が
良好に形成される。
【0033】第2ガス供給口から反応管内に供給される
第2ガスが原料ガスおよび第1ガスと共に反応管中で良
好なピストンフローに近い流通状態が形成されるように
するには、第2ガスを整流する第2整流手段を第2ガス
供給口に設けるのが好ましい。第2整流手段としてはた
とえば、ハニカム板、多孔質板、および平行に配列され
た複数のフィン集合体等を挙げることができる。このよ
うな第2整流手段は、第2ガス供給口を覆うように装着
するのが好ましい。
【0034】原料ガス供給ノズル、第1ガス供給口およ
び第2ガス供給口の好適例を述べると以下のようであ
る。すなわち、原料ガス供給ノズルは、縦型反応管の中
心線に一致するように配置され、かつ縦型反応管の上端
に設けられた円筒体であり、第1ガス供給口は、前記原
料ガス供給ノズルを形成する円筒体の外周を囲繞するよ
うに、縦型反応管の上端に設けられた円筒管すなわち内
筒管と、前記円筒体とで形成され、したがって、この第
1ガス供給口は、縦型反応管の内部下方から見ると環状
に開口した状態になり、第2ガス供給口は、第1ガス供
給口における内筒管と縦型反応管の内壁とで形成され、
この第2ガス供給口を縦型反応管の内部下方から見ると
環状に開口した状態に形成される。
【0035】もっとも、原料ガス供給ノズル、第1ガス
供給口および第2ガス供給口の好適例は上記の例に限ら
れない。要は、原料ガス供給ノズルから円錐状に拡散す
る原料ガスを気相成長炭素繊維生成領域にピストンフロ
ーに近い流通状態にして流通させることができるよう
に、また、第1ガス供給口は前記原料ガス供給ノズルか
ら噴出する原料ガスを囲繞するように、あるいは包み込
むように噴出して、原料ガスを気相成長炭素繊維生成領
域に導伴することができるように、また第2ガス供給口
は、反応管内壁に沿って流通し、気相成長炭素繊維生成
領域においては気相成長炭素繊維が反応管内壁に付着す
るのを防止するように流通することができるように形成
されていれば良い。
【0036】したがって、原料ガス供給ノズルは、縦型
反応管の上端に、縦型反応管の中心線に一致するよう
に、配置された円筒体であり、第1ガス供給口は、前記
原料ガス供給ノズルの外周を囲繞するように配置された
多数の小口径ノズルの集合体であり、第2ガス供給口は
反応管の内壁と前記小口径ノズルの集合体とで形成され
る環状の空間であっても良い。
【0037】前記原料ガスは、気相成長炭素繊維を形成
する炭素源と気相成長炭素繊維生成の触媒となり得る遷
移金属を含有する触媒源とを少なくとも含有する。
【0038】前記炭素源としては、触媒源を構成する化
合物中の炭素成分および有機化合物を挙げることができ
る。触媒源を構成する炭素成分の含有量が気相成長炭素
繊維を生成するのに十分な量であるときには、触媒源は
反応中に触媒となる遷移金属を供給する機能のほかに気
相成長炭素繊維となる炭素の供給源としての機能を有す
る。したがって、原料ガスは炭素源でもある触媒源から
なることもある。また、原料ガスは炭素源と触媒源とを
共に含有してなることもある。さらに、原料ガスは、キ
ャリヤガスを含有しているのが好ましい。
【0039】触媒源としては有機遷移金属化合物を挙げ
ることができる。この有機遷移金属化合物は、反応管内
で分解することにより触媒としての遷移金属を発生させ
ることのできる有機金属化合物である限り特に制限がな
い。有機遷移金属化合物を構成する好適な遷移金属は、
周期律表第VIII族に属する金属を挙げることができる、
特に好適な遷移金属は、鉄、ニッケルおよびコバルトよ
りなる群から選択される少なくとも一種であり、更に好
適な遷移金属は鉄である。これらの外に有機遷移金属化
合物を構成し得る遷移金属の具体例としては、特公昭6
2−49363号公報の第5欄第14行から第22行ま
でに記載されたスカンジウム、チタン、バナジウム、ク
ロム、マンガン等の金属を挙げることができる。
【0040】炭素源である有機化合物は反応管内で気相
成長炭素繊維を形成するための炭素源となり得る化合物
である限り特に制限がない。この発明の装置で使用する
ことのできる有機化合物としては、特公昭62−493
63号公報の第4欄第14行から第37行までに記載の
化合物を挙げることができる。好適な有機化合物として
は、ベンゼン、トルエン、スチレン等の芳香族炭化水素
化合物、メタン、エタン、プロパン等の脂肪族炭化水素
化合物およびベンゾチオフェン、チオフェン等の含硫黄
複素環式化合物を挙げることができる。更に好適な有機
化合物は芳香族炭化水素化合物と含硫黄複素環式化合物
との組み合わせであり、これらの組み合わせの中でも、
ベンゼンとチオフェンとの組み合わせが特に好適であ
る。
【0041】前記キャリアガスとしては、気相成長炭素
繊維の生成反応に影響を与えない限り特に制限がなく、
たとえば水素ガスが好適である。
【0042】第1ガスとしては、気相成長炭素繊維の生
成を促進するガスおよび気相成長炭素繊維の生成に影響
を与えないガスを挙げることができる。
【0043】気相成長炭素繊維の生成反応を促進するガ
スとしては、水素含有ガスを挙げることができ、特に水
素と高温分解性炭化水素との混合ガスを挙げることがで
きる。
【0044】水素と高温分解性炭化水素との混合ガスを
第1ガスとして使用すると、原料ガスが熱分解し、気相
成長炭素繊維の生成の際に気相成長炭素繊維の粒径を大
きく成長させることができる。
【0045】ここで、高分解性炭化水素としては、気相
成長炭素繊維生成領域での温度で分解する炭化水素化合
物を挙げることができる。高分解性炭化水素の好適例と
しては、メタン、エタン、プロパン等の脂肪族炭化水
素、特に炭素数1〜5の脂肪族炭化水素を挙げることが
できる。
【0046】前記混合ガス中の高分解性炭化水素の濃度
としては、通常3〜100容量%、好ましくは5〜50
容量%、更に好ましくは8〜30容量%である。
【0047】気相成長炭素繊維の生成反応に影響を与え
ない好適なガスとしては水素ガスを挙げることができ
る。
【0048】また、第1ガスの供給量としては、原料ガ
ス中のキャリヤガス、第1ガスおよび第2ガスの合計量
に対して通常、40〜80容量%、好ましくは50〜7
5容量%、更に好ましくは60〜70容量%を挙げるこ
とができる。
【0049】前記第2ガスとしては、気相成長炭素繊維
の生成を阻害するガスすなわち阻害ガスおよび気相成長
炭素繊維の生成に影響を与えないガスを使用することが
できる。
【0050】阻害ガスとしては、たとえば窒素、アルゴ
ン、ヘリウム、ネオン、キセノン、二酸化炭素、一酸化
炭素、空気等を挙げることができる。これらの中でも、
窒素ガス、二酸化炭素が好ましい。これらを採用する
と、反応管内壁への気相成長炭素繊維等の付着を特に効
果的に防止することができると共に、安全性の確保等が
比較的容易である。
【0051】第2ガスとして気相成長炭素繊維の生成に
影響を与えないガスとしては水素ガスを挙げることがで
きる。気相成長炭素繊維の生成に影響を与えないガスを
第2ガスとして使用する場合、前述したように、この第
2ガスの流速を第1ガスの流速よりも大きくするのが好
ましい。
【0052】この第2ガスの供給量としては、原料ガス
中のキャリヤガスと前記第1ガスとこの第2ガスとの全
量に対して多くとも30容量%、好ましくは5〜25容
量%であり、更に好ましくは10〜20容量%である。
この第2ガスの濃度が30容量%を超えると、気相成長
炭素繊維生成反応において、粒状物が多く生成する傾向
が見られる。
【0053】この発明の気相成長炭素繊維の連続製造装
置を使用することにより、この発明の方法を良好に実施
することができる。
【0054】すなわち、原料ガス供給ノズルを通じて反
応管内に導入された原料ガスは、第1ガス供給口から反
応管内に供給される第1ガスにより導伴されて反応管中
を流通し、気相成長炭素繊維生成領域に至る。この気相
成長炭素繊維生成領域では、原料ガス中の触媒源たとえ
ば遷移金属化合物および炭素源たとえば有機化合物は、
加熱されることにより分解され、その結果、触媒金属の
作用により気相成長炭素繊維が生成する。
【0055】ここで、第1ガス供給口に第1加熱手段が
設けられ、第2ガス供給口に第2加熱手段が設けられて
いると、加熱されたキャリヤガスが反応管内に供給され
ることになり、また加熱された第2ガスが反応管内に供
給されることになり、加熱されないガスが反応管中に供
給されることにより生じる温度低下による気相成長炭素
繊維の生成反応の効率の低下が防止される。しかも、第
1ガスおよび第2ガスの温度を原料ガスの温度よりも高
く設定しておくことにより、反応管内では、原料ガスの
外側に高温の第1ガスおよび第2ガスが存在するので、
原料ガスから第1ガスおよび第2ガスに向かってのガス
の対流が起こらなくなる。この対流の消失により、反応
管内を流通する気体がピストンフローに近い流通状態に
なり、気相成長炭素繊維の生成が良好になる。また、第
1ガスおよび第2ガスの温度を原料ガスよりも高く設定
しておくことにより、たとえば縦型反応管において反応
管の上部に低温領域の発生を防止することができ、低温
領域の発生により反応管中での上下方向の対流の発生を
有効に防止することができる。
【0056】第1ガス供給口に第1整流手段が設けら
れ、しかも第2ガス供給口に第2整流手段が設けられて
いると、反応管中を流通するガス全体がピストンフロー
に近い流通状態になり、気相成長炭素繊維の生成を阻害
する対流の発生が防止される。
【0057】また、第1ガスとして高温分解性炭化水素
を含有する水素含有ガスを使用すると、気相成長炭素繊
維生成領域で生成する気相成長炭素繊維の太さが増大す
る。
【0058】第2ガス供給口から第2ガスが反応管内壁
に沿って流通するので、生成した気相成長炭素繊維は反
応管の内壁へ付着しない。したがって、反応管内に原料
ガス等を連続的に供給することにより気相成長炭素繊維
を連続的に製造することができる。
【0059】
【実施例】
(実施例)この発明の一実施例である気相成長炭素繊維
の製造装置について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、この発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0060】図1に示される気相成長炭素繊維の連続製
造装置1は、原料タンク2、ポンプ3、気化器4、ヒー
トブロック5、第1マスフローコントローラ6、第2マ
スフローコントローラ7、第3マスフローコントローラ
8、ヒートチューブ9、原料ガス供給ノズル10、反応
管11、内筒管12、第1ガス供給口13、第2ガス供
給口14、電気炉15、捕集箱16、および排気管17
を備えてなる。
【0061】反応管11は、その中心線が縦になるよう
に立設された円筒管状体であり、その上端部である天井
部には原料ガス供給ノズル10が装着される。なお、こ
の反応管11は縦型反応管とも称される。
【0062】前記原料ガス供給ノズル10は、その下端
先端部に原料ガス供給口18を有する円筒管状体であ
り、その下端先端部を前記反応管11内部に挿入した状
態で前記反応管11の天井部の中心に装着されている。
換言すると、この原料ガス供給ノズル10の中心線は反
応管11の中心線と一致する。
【0063】前記原料ガス供給ノズル10には整流装置
(図示せず。)および加熱装置(図示せず。)が設けら
れていて、原料ガス供給ノズル10から噴出する原料ガ
スが所定温度に加熱され、かつ整流されて流出するよう
になっている。この整流装置はこの発明における整流手
段であり、この加熱装置はこの発明における加熱手段で
ある。
【0064】前記原料ガス供給ノズル10の上端部に
は、原料ガスをこの原料ガス供給ノズル10に供給する
ヒートチューブ9が接続される。このヒートチューブ9
にはヒータが倦回されていて、ヒートチューブ9内を流
通する原料ガスが所定温度に維持されるようになってい
る。ヒートブロック5で所定の温度に加熱された原料ガ
スがこのヒートチューブ9を通じてこの原料ガス供給ノ
ズル10に供給される。
【0065】前記ヒートブロック5は原料ガスを所定温
度に加熱する加熱手段たとえばヒータを備えてなる。
【0066】前記ヒートブロック5には、配管20が接
続され、この配管20の途中には分岐管19が接続され
る。また、この配管20の他端には、原料ガスを気化さ
せる気化器4が接続される。前記分岐管19の他端に
は、ガスの流量を調整する第1マスフローコントローラ
6が接続されている。この配管20における前記分岐管
19の分岐点において、気化器4から供給される原料ガ
スと第1マスフローコントローラ6から供給されるキャ
リアガスとが混合される。
【0067】前記気化器4には、原料供給管21が接続
され、ポンプ3を動作させると、この原料供給管21を
介して原料タンク2内に収容されている液体の原料が前
記気化器4に供給されるようになっている。
【0068】前記第1マスフローコントローラ6にキャ
リヤガスが導入され、第1マスフローコントローラ6で
流量の調整されたキャリヤガスが分岐管19に導出され
る。
【0069】反応管11の内部上端部である天井部に
は、前記原料ガス供給ノズル10の外周を囲繞するよう
に内筒管12が設けられている。この内筒管12と前記
原料ガス供給ノズルである円筒環状体とで環状円柱状に
形成された空間を有する第1ガス供給口13が形成され
る。この第1ガス供給口13の天井部には、第1ガスを
供給する開口分が開口している。この内筒管12と前記
原料ガス供給ノズル10である円筒環状体とで環状筒状
に形成された空間内には、前記開口部から導入された第
1ガスを加熱する第1加熱手段とこの第1ガスが反応室
11内に流出する気流を整流する第1整流手段としての
ハニカム板が装着されている。
【0070】前記内筒管12の外周面と反応管11の内
周面とで、環状円柱状の空間となっている第2ガス供給
口14が形成されており、この環状円柱状の空間の上
端、すなわち反応管11の天井部には第2ガスを導入す
る開口部が開口されている。前記内筒管12の外周面と
反応管11の内周面とで環状円柱状に形成された空間内
には、第2ガスを所定温度に加熱する第2加熱手段と第
2ガスを整流して反応室11内に送出する第2整流手段
としてのハニカム板が装着されている。この第2ガス供
給口14からは、第2ガスが、反応管11の内壁に沿っ
て流通するようになっている。
【0071】前記第1ガス供給口13には、配管22を
介して第2マスフローコントローラ7が接続され、前記
第2ガス供給口14には、配管23を介して第3マスフ
ローコントローラ8が接続されている。
【0072】前記第2マスフローコントローラ7には、
第1ガスが導入され、一定の流量で配管23から導出さ
れる。
【0073】前記第3マスフローコントローラ8には、
第2ガスが導入され、一定の流量で導出される。
【0074】反応管11の外周には管内加熱手段である
電気炉15が設けられ、この電気炉15は、熱エネルギ
ーを反応管11内に供給し、反応管11の内部を所定の
温度に加熱することができるようになっている。尚、こ
の電気炉15には、電気炉15の発熱温度を制御するた
めの制御装置(図示しない。)が設けられている。
【0075】前記捕集箱16は、反応管11内に生成し
た気相成長炭素繊維を捕集する機能を有し、前記反応管
11の下端部に結合され、その周側面に排気口17を有
する。気相成長炭素繊維生成領域を通過した残存ガス成
分はこの排気口17から排出され、反応管11中で生成
した気相成長炭素繊維はこの捕集箱16内に収容され
る。
【0076】以上構成の気相成長炭素繊維の連続製造装
置1によると、例えば、以下のようにして気相成長炭素
繊維を連続的に製造することができる。なお、以下に示
す製造方法は、この発明の気相成長炭素繊維の連続製造
法の一実施態様である。
【0077】電気炉15を作動することにより反応管1
1内、特に気相成長炭素繊維生成領域を所定温度に加熱
する。
【0078】原料タンク2内に貯留されている原料、例
えば遷移金属化合物と有機化合物との混合液は、ポンプ
3により汲み出されて気化器4で気化される。気化した
ガス状混合物と、第1マスフローコントローラ6により
流量の調整されたキャリヤガスとが、前記配管20内に
おいて混合される。このガス状混合物とキャリヤガスと
の混合ガスは、ヒートブロック5内で完全にガス化され
た後、原料ガスとして原料ガス供給ノズル10内に導入
される。この原料ガスは、遷移金属化合物と有機化合物
とキャリアガスとの混合ガスである。
【0079】原料ガス供給ノズル10内に導入された原
料ガスは、原料ガス供給ノズル10内を通過する際に、
加熱手段により所定温度に予備加熱され、整流手段で整
流された原料ガスが原料ガス供給ノズル10の先端開口
部18から反応管11内の反応領域に導出される。
【0080】第2マスフローコントローラ7において流
量の調整された第1ガスが配管22を介して第1ガス供
給口13内に導入され、この第1ガス供給口13から反
応管11内に第1ガスが導入される。この第1ガスは、
第1ガス供給口13に設けられた第1加熱手段で所定温
度に加熱され、第1整流手段で整流されて、反応管11
内の反応領域へ導入される。
【0081】第1ガスは、この第1ガス供給口13から
反応領域へ導入される前に第1加熱手段で加熱されるの
で、第1ガスにより反応領域が冷却されることが防止さ
れる。また、第1整流手段により、第1ガスはピストン
フローに近い流通状態となって反応管11内を流通し、
反応領域における気流速度および気流の流れ方向が気相
成長炭素繊維生成に適した状態に調整される。
【0082】第1加熱手段により加熱される第1ガスの
温度を原料ガス供給ノズル10から吹き出す原料ガスの
温度よりも高くすると、第1ガスと原料ガスとの間に対
流を生じることがなく、これによっても第1ガスと原料
ガスとはピストンフローに近い流通状態となる。
【0083】さらに、第3マスフローコントローラ8に
より流量の調整された第2ガスが第2ガス供給口14に
導入され、第2ガス供給口14から反応管11内に導入
される。
【0084】反応管11内に導入された第2ガスは、前
記内筒管12の外周面と反応管11の内周面との間の形
成される間隙を通過し、気相成長炭素繊維生成領域内に
導入される。
【0085】反応領域内に導入された原料ガス中の遷移
金属化合物および有機化合物は、電気炉15から供給さ
れるエネルギーにより分解され、その結果、触媒金属の
作用により気相成長炭素繊維が生成する。生成した気相
成長炭素繊維は、キャリアガスに導伴されて捕集箱16
に収集される。
【0086】このとき、後述する実験例にも示されるよ
うに、生成した気相成長炭素繊維の反応管11の内壁へ
の付着は発生せず、反応管11内に原料ガス、キャリア
ガス等を連続的に供給することにより気相成長炭素繊維
を連続的に製造することができる。
【0087】(実施例1〜4)図1に示される装置を使
用し、表1に示す条件にて気相成長炭素繊維の製造試験
を行った。結果を表1に示した。
【0088】反応管11には内径85mm、長さ2,0
00mmの炭化けい素管を使用した。
【0089】原料タンク2内には貯留させる原料として
は、ベンゼン98.2重量%、フェロセン1.0重量%
およびチオフェン0.6重量%よりなる混合物を使用し
た。
【0090】気相成長炭素繊維の収率は、反応管11内
に供給されたベンゼン中に含まれる炭素重量に対する生
成物の重量の割合として計算した。
【0091】なお、表1中、電気炉温度とあるのは加熱
手段の設定温度を示す。ガス総流量とあるのは反応管内
を流通するガスを標準状態(0℃、1気圧)で表示した
ものであり、そのガスは原料ガス、第1ガスおよび第2
ガスの全てを含む。ガスについての体積は、原料ガス中
に含まれるキャリアガス、第1ガスおよび第2ガスそれ
ぞれのこれらガスの総流量に対する割合を示す。ノズル
内原料濃度とあるのは、原料ガス供給ノズルから供給さ
れる原料ガス中の有機遷移金属化合物および有機化合物
の濃度を示す。運転時間とは、原料ガスを反応管中に供
給し続けている時間を示す。全体収率とは供給されたベ
ンゼン中に含まれる炭素重量に対する、全体重量の割合
を示す。全体重量とは、捕集箱および反応管内より回収
された生成物全体の重量を示す。捕集箱体積比率とある
のは、捕集容器から回収された生成物の重量の回収され
た生成物全体の重量に対する割合を示す。前記回収され
た生成物全体の重量とは、捕集容器から回収された生成
物の重量に反応管内に付着して捕集容器内に収容されな
かった生成物の重量との合計の重量を意味する。原料ガ
スの温度は、原料ガス供給ノズルから噴出する原料ガス
の温度を示し、第1ガスの温度は第1ガス供給口から噴
出する第1ガスの温度を示し、第2ガスの温度は第2ガ
ス供給口から噴出する第2ガスの温度を示す。反応管付
着状況とは、運転の終了後に反応管の内壁を目視するこ
とにより、その内壁にどれくらい付着物が付着している
かを判断した結果を示す。
【0092】
【表1】
【0093】表1に示されるように、反応管内壁に沿っ
て流通するように気相成長炭素繊維の生成を阻害する阻
害ガスを反応管内に供給することにより、反応管内壁に
対する生成物の付着を著しく低減することができる。
【0094】(比較例1)図1に示される連続製造装置
において、内筒管12を取り除き、第1ガス供給口およ
び第2ガス供給口を合わせて第1ガス供給口として使用
し、原料ガス供給ノズルから原料ガスを反応管内に供給
した外は、前記実施例1と同様に気相成長炭素繊維製造
運転を行った。結果を表1に示す。
【0095】(実施例5〜8)図1に示される装置を使
用し、表1に示す条件にて気相成長炭素繊維の製造試験
を行った。結果を表2に示した。
【0096】なお、反応管には内径85mm、長さ2,
000mmの炭化けい素管を使用した。
【0097】原料タンク内には貯留させる原料として
は、ベンゼン98.2重量%、フェロセン1.0重量%
およびチオフェン0.6重量%よりなる混合物を使用し
た。
【0098】表2中、左欄に記載の項目で表1と同じ項
目は表1の項目と同じ意味を有する。平均繊維径は走査
型電子顕微鏡(SEM)写真を観察し、100本の気相
成長炭素繊維の繊維径を測定し、得られた測定値を平均
した。
【0099】
【表2】
【0100】(比較例2)図1に示される連続製造装置
において、内筒管12を取り除き、第1ガス供給口、第
2ガス供給口、ならびにこれらに装備された加熱手段お
よび整流手段を取り除き、原料ガス供給ノズルから原料
ガスを反応管内に供給した外は、前記実施例1と同様に
気相成長炭素繊維製造運転を行ったところ、原料ガスを
反応室に注入し始めてから45分が経過したところで、
原料ガス供給ノズル内の圧力が異常に上昇した。運転を
中止して反応管内を観察したところ、反応管内に気相成
長炭素繊維が付着して反応管内が閉塞していた。
【0101】(比較例3)図1に示される連続製造装置
において、内筒管12を取り除き、原料ガス供給ノズル
の外周と反応室の内壁とで形成される水平断面環状の空
間から、反応室内にプロパンと水素との混合ガスを供給
するようにした外は、前記実施例1と同様に気相成長炭
素繊維製造運転を行ったところ、原料ガスを反応室に注
入し始めてから2時間が経過したところで、原料ガス供
給ノズル内の圧力が異常に上昇した。運転を中止して反
応管内を観察したところ、反応管内に気相成長炭素繊維
が付着して反応管内が閉塞していた。
【0102】
【発明の効果】この発明によると、反応管の一端におい
て、反応管の中心線に一致するように配置された原料ガ
ス供給ノズルを設け、その原料ガス供給ノズルの周囲に
第1ガス供給口を設け、その第1ガス供給口の周囲に第
2ガス供給口を設けている。
【0103】原料ガス供給ノズルからは、原料ガス供給
ノズル内で原料ガスを分解させず、しかも反応管中にお
ける気相成長炭素繊維生成領域の温度低下を惹起しない
程度に調整された温度の原料ガスが反応内に噴出するこ
とが重要である。
【0104】この発明によると、原料ガス供給ノズルの
周囲に第1ガス供給口および第2ガス供給口が設けられ
ているので、反応管を加熱する加熱手段からの熱が直接
に原料ガス供給ノズルに伝導せず、したがって、原料ガ
スが原料ガス供給ノズル内でオーバーヒートされること
が防止され、原料ガス供給ノズル内で過熱により原料ガ
スが分解することにより発生する炭素成分等による反応
管の閉塞事故を防止することができる。この意味で、こ
の発明の連続製造装置を長期間にわたる運転を保証する
ことができる。
【0105】また、原料ガス供給ノズル、第1ガス供給
ノズルおよび第2ガス供給ノズルを設けているので、原
料ガス、第1ガスおよび第2ガスの流通速度をそれぞれ
可変することができる。
【0106】第2ガスの流通速度を第1ガスおよび原料
ガスの流通速度よりも大きくすると、反応管中の気相成
長炭素繊維生成領域で生成する気相成長炭素繊維、およ
び炭素成分あるいは黒鉛成分等の不純物が反応管の内壁
に付着することがなく、反応管の閉塞事故を起こすこと
もなくなる。
【0107】第2ガスとして気相成長炭素繊維の生成を
阻害するガスを第2ガス供給口から反応管の内壁に沿う
ように反応管中に供給すると、第2ガスの流通速度が第
1ガスの流通速度よりも大きくしなくても、反応管中の
気相成長炭素繊維生成領域で生成する気相成長炭素繊
維、および炭素成分あるいは黒鉛成分等の不純物が反応
管の内壁に付着することがなく、反応管の閉塞事故を起
こすこともなくなる。また、第2ガスとして気相成長炭
素繊維の生成を阻害するガスを第2ガス供給口から反応
管の内壁に沿うように、しかも第2ガスの流通速度を第
1ガスの流通速度よりも大きくして反応管中に供給する
と、反応管中の気相成長炭素繊維生成領域で生成する気
相成長炭素繊維、および炭素成分あるいは黒鉛成分等の
不純物が反応管の内壁に付着することがより一層なくな
り、反応管の閉塞事故を起こすこともなくなる。
【0108】第1ガス供給口および第2ガス供給口に加
熱手段および整流手段を設けることにより、原料ガスの
温度に対して第1ガスおよび第2ガスの温度を高くする
ことができ、第1ガスおよび第2ガスの温度よりも原料
ガスの温度が高いことによる温度勾配に基づく対流の発
生を防止することができ、しかも整流手段により反応管
中にピストンフローに近い流通状態あるいは対流の発生
していない流通状態でガスを供給することができるよう
になるので、気相成長炭素生成領域での対流、乱流、気
流の乱れがなくなり、これによって、気相成長炭素繊維
の成長を良好に促進することができる。
【0109】第1ガスとして気相成長炭素繊維の生成を
促進するガスを使用すると、気相成長炭素繊維の繊維径
を増大させることができる。
【0110】結局、この発明によると、長期間の連続運
転が可能であり効率的に気相成長炭素繊維を製造するこ
とができる気相成長炭素繊維の連続製造装置および連続
製造方法を提供することができる。この発明によると、
気相成長炭素繊維の生成反応により生じた各種の物質に
より反応管が閉塞することのない気相成長炭素繊維の連
続製造装置および連続製造方法を提供することができ
る。この発明によると、繊維径の大きな気相成長炭素繊
維を連続的に製造することのできる気相成長炭素繊維の
連続製造装置および連続製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例を示す気相成長炭
素繊維の連続製造装置を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・気相成長炭素繊維製造装置、2・・・原料タン
ク、3・・・ポンプ、4・・・気化器、5・・・ヒート
ブロック、6・・・第1マスフローコントローラ、7・
・・第2マスフローコントローラ、8・・・第3マスフ
ローコントローラ、9・・・ヒートチューブ、10・・
・原料ガス供給ノズル、11・・・反応管、12・・・
内筒管、13・・・第1ガス供給口、14・・・第2ガ
ス供給口、15・・・電気炉、16・・・捕集箱、17
・・・排気管、18・・・先端開口部、19・・・分岐
管、20・・・配管、21・・・原料供給管。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応管と、この反応管の一端に、反応管
    の中心線に一致するように配置され、気相成長炭素繊維
    を形成する炭素源と気相成長炭素繊維生成の触媒となり
    得る遷移金属を含有する触媒源とを含有する原料ガスを
    反応管内に導入する原料ガス供給ノズルと、この原料ガ
    ス供給ノズルを囲繞するように形成されてなる第1ガス
    供給口と、この第1ガス供給口の周囲を囲繞するように
    形成されてなる第2ガス供給口とを有することを特徴と
    する気相成長炭素繊維の連続製造装置。
  2. 【請求項2】 前記第1ガス供給口は、前記反応管の一
    端であって原料ガス供給ノズルと反応管の内壁との間に
    おいて前記原料ガス供給ノズルを囲繞するように配置さ
    れた内筒管と前記原料ガス供給ノズルの外周とで形成さ
    れてなり、前記第2ガス供給口は、前記内筒管と反応管
    の内壁とで形成されてなる前記請求項1に記載の気相成
    長炭素繊維の連続製造装置。
  3. 【請求項3】 前記第1ガス供給口および第2ガス供給
    口のいずれにも、噴出するガスを加熱する加熱手段およ
    び噴出するガスを整流する整流手段が設けられてなる前
    記請求項1または2に記載の気相成長炭素繊維の連続製
    造装置。
  4. 【請求項4】 前記原料ガス供給ノズルは、気相成長炭
    素繊維を形成する炭素源と気相成長炭素繊維生成の触媒
    となり得る遷移金属を含有する触媒源とを含有する原料
    ガスを反応管内に導入する前記請求項1〜3のいずれか
    に記載の気相成長炭素繊維の連続製造装置。
  5. 【請求項5】 前記第1ガス供給口および第2ガス供給
    口は、反応管内に、気相成長炭素繊維の生成に影響を与
    えないガスを供給する前記請求項1〜4のいずれかに記
    載の気相成長炭素繊維の連続製造装置。
  6. 【請求項6】 前記第1ガス供給口は、反応管内に、気
    相成長炭素繊維の生成を促進するか、あるいは気相成長
    炭素繊維の生成に影響を与えないガスを供給し、前記第
    2ガス供給口は、反応管内に、気相成長炭素繊維の生成
    に影響を与えないガスを、前記第1ガス供給口から供給
    されるガスの流速よりも大きな流速で供給する前記請求
    項1〜4のいずれかに記載の気相成長炭素繊維の連続製
    造装置。
  7. 【請求項7】 前記第1ガス供給口は、反応管内に、気
    相成長炭素繊維の生成を促進するか、あるいは気相成長
    炭素繊維の生成に影響を与えないガスを供給し、前記第
    2ガス供給口は、反応管内に、気相成長炭素繊維の生成
    を阻害するガスを供給する前記請求項1〜4のいずれか
    に記載の気相成長炭素繊維の連続製造装置。
  8. 【請求項8】 前記反応管は縦型反応管である前記請求
    項1〜7のいずれかに記載の気相成長炭素繊維の連続製
    造装置。
  9. 【請求項9】 反応管の一端に、反応管の中心軸線に一
    致するように、配置された原料ガス供給ノズルから、気
    相成長炭素繊維を形成する炭素源と気相成長炭素繊維生
    成の触媒となり得る遷移金属を含有する触媒源とを含有
    する原料ガスを供給し、これを加熱することにより気相
    成長炭素繊維を製造する方法において、前記原料ガス供
    給ノズルから供給する原料ガス、前記原料ガス供給ノズ
    ルの外周と反応管の内壁との間に介装された内筒管の内
    周と前記原料ガス供給ノズルの外周とで形成される第1
    ガス供給口から供給される第1ガス、前記内筒管の外周
    と反応管の内壁とで形成される第2ガス供給口から供給
    される第2ガスに、原料ガスよりも第1ガスの温度が高
    く、かつ第1ガスよりも第2ガスの温度が高くなるよう
    に温度勾配を設けて、反応管内に原料ガス、第1ガスお
    よび第2ガスの整流された気流を供給することを特徴と
    する気相成長炭素繊維の連続製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1ガス供給口から、第1ガスと
    して、気相成長炭素繊維の生成を促進するガスを反応管
    内に供給する前記請求項9に記載の気相成長炭素繊維の
    連続製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2ガス供給口から、第2ガスと
    して、気相成長炭素繊維の生成を阻害するガスを反応管
    内に供給する前記請求項9または10に記載の気相成長
    炭素繊維の連続製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2ガス供給口から、第2ガスと
    して、気相成長炭素繊維の生成に影響を与えないガス
    を、第1ガス供給口から供給される第1ガスの流速より
    も大きな流速で、反応管内に供給する前記請求項9また
    は10に記載の気相成長炭素繊維の連続製造方法。
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