JPH08297162A - バイスタティックレーダ装置 - Google Patents

バイスタティックレーダ装置

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Publication number
JPH08297162A
JPH08297162A JP7103538A JP10353895A JPH08297162A JP H08297162 A JPH08297162 A JP H08297162A JP 7103538 A JP7103538 A JP 7103538A JP 10353895 A JP10353895 A JP 10353895A JP H08297162 A JPH08297162 A JP H08297162A
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JP
Japan
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signal
digital baseband
fourier transform
baseband signal
frequency
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Application number
JP7103538A
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English (en)
Inventor
Takashi Sekiguchi
高志 関口
Yasuhiro Harasawa
康弘 原沢
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サンプリング周波数で規定される精度以上
で、距離を計測可能なバイスタティックレーダ装置を得
る。 【構成】 受信装置20内の信号変換手段25は、送信
装置10から送信され目標5により反射された反射波2
と、送信装置10からの直接波をそれぞれ受信しA/D
変換された信号y(nT)とx(nT)を入力し、周波
数−時間の2変数を持つ相互相関関数信号Pxy(f,
τ)と自己相関関数信号Pxx(f,τ)を生成する。遅
延時間推定手段26は、このPxy(f,τ)より目標の
レーダ断面積が周期的に変化していることに起因する反
射波の振幅変調基本周波数を求め、この振幅変調基本周
波数に対するPxy(f,τ)とPxx(f,τ)をそれぞ
れ時間変数に関して離散フ−リエ変換を行い、変換後の
各信号比の位相勾配より反射波の直接波に対する遅延時
間を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイスタティックレー
ダにおいて、目標の測距を行う装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のバイスタティックレーダ
装置の全体構成図である。図10におけるバイスタティ
ックレーダ装置では、送信装置10から送信された電波
1aの目標反射波2と、同期をとるための直接波1bの
伝搬時間差の計測値を用いて目標までの距離を計測する
ことができる。目標反射波2はアンテナ21、受信機2
3a、A/D変換器24aを経由し、目標反射信号y
(nT)として出力される。一方直接波1bは、アンテ
ナ22、受信機23b、A/D変換器24bを経由し、
同期信号x(nT)として出力される。ここで、nはA
/D変換器24a、24bにおけるディジタル信号のサ
ンプリング番号、Tはサンプリング間隔を表す。相互相
関関数計算手段201は、この目標反射信号y(nT)
と同期信号x(nT)を入力してその相互相関関数を計
算し、遅延時間推定手段202は相互相関関数計算手段
201の出力より遅延時間δを推定する。このように、
目標反射波2と直接波1bの伝搬時間差計測は、目標反
射信号y(nT)の同期信号x(nT)に対する遅延時
間δを計測することによってなされる。
【0003】遅延時間δを求めるには、R.E.Boucher an
d J.C.Hassab:”Analysis of discrete implementation
of generalized cross correlator”, IEEE Transacti
onson Acoustics, Speech, and Signal Processing, vo
l.ASSP-29, No.3, pp.609-611(1981)に示されているよ
うに、目標反射信号y(nT)と同期信号x(nT)と
の相互相関関数を計算し、その絶対値の最大値を与える
タイムラグを求めるのが1つの方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ディジタル信号処理系
における相互相関関数はサンプル値であり、そのサンプ
リング間隔はディジタル信号のそれに等しい。様々な事
情によりA/D変換器24a、24bのサンプリング周
波数fs を高くすることができない場合、相互相関関数
のサンプリング間隔が大きくなる。そのため、目標反射
信号y(nT)と同期信号x(nT)との遅延時間差の
計測単位(=サンプリング間隔)が粗くなり、その結
果、目標反射波2の伝搬経路長計測の精度が悪くなる。
例えば、fs=30[kHz]とすると、測距精度は1
0[km]となり、数十km先の目標を探知するような
レーダに対しては精度が低い。
【0005】この発明のバイスタティックレーダ装置は
これらの問題点を解決するためになされたもので、目標
反射波2の伝搬経路長を精度良く、すなわち、A/D変
換器のサンプリング周波数で規定される精度以上で距離
を計測することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るバイスタ
ティックレーダ装置は、目標からの反射波を受信し第1
のディジタルベースバンド信号に変換する第1の受信手
段と、送信装置からの直接波を受信し第2のディジタル
ベースバンド信号に変換する第2の受信手段と、第1と
第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波数−
時間の2変数を持つ相互相関関数信号に変換すると共
に、第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波
数−時間の2変数を持つ自己相関関数信号に変換する信
号変換手段と、相互相関関数信号に基づき目標のレーダ
反射断面積が周期的に変化することに起因する反射波の
振幅変調基本周波数を求め、この振幅変調基本周波数に
対する相互相関関数信号を時間変数に関して離散フーリ
エ変換を行うことにより第1の離散フーリエ変換信号を
生成し、振幅変調基本周波数に対する自己相関関数信号
を時間変数に関して離散フーリエ変換を行うことにより
第2の離散フーリエ変換信号を生成し、第1の離散フー
リエ変換信号と第2の離散フーリエ変換信号の比の位相
勾配より反射波の直接波に対する遅延時間を推定する遅
延時間推定手段とを備えたものである。
【0007】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、目標からの反射波を受信し第1のディジタルベー
スバンド信号に変換する第1の受信手段と、送信装置か
ら有線にて伝送される同期信号を受信し第2のディジタ
ルベースバンド信号に変換する第2の受信手段と、第1
と第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波数
−時間の2変数を持つ相互相関関数信号に変換すると共
に、第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波
数−時間の2変数を持つ自己相関関数信号に変換する信
号変換手段と、相互相関関数信号に基づき目標のレーダ
反射断面積が周期的に変化することに起因する反射波の
振幅変調基本周波数を求め、この振幅変調基本周波数に
対する相互相関関数信号を時間変数に関して離散フーリ
エ変換を行うことにより第1の離散フーリエ変換信号を
生成し、振幅変調基本周波数に対する自己相関関数信号
を時間変数に関して離散フーリエ変換を行うことにより
第2の離散フーリエ変換信号を生成し、第1の離散フー
リエ変換信号と第2の離散フーリエ変換信号の比の位相
勾配より反射波の同期信号に対する遅延時間を推定する
遅延時間推定手段とを備えたものである。
【0008】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、信号変換手段が、第2のディジタルベースバンド
信号を記憶するメモリと、第1のディジタルベースバン
ド信号又はメモリに記憶された第2のディジタルベース
バンド信号を選択するのスイッチと、スイッチにより選
択された第1のディジタルベースバンド信号又はメモリ
に記憶された第2のディジタルベースバンド信号の複素
共役を出力する複素共役手段と、第2のディジタルベー
スバンド信号を所定の時間だけ遅延させる複数の遅延手
段と、複数の遅延手段の出力信号と複素共役とを乗算す
る複数の乗算手段と、複数の乗算手段の出力信号をそれ
ぞれフーリエ変換する複数のフーリエ変換手段とを備
え、第1と第2のディジタルベースバンド信号を用い
て、周波数−時間の2変数を持つ相互相関関数信号に変
換する場合、スイッチは第1のディジタルベースバンド
信号を選択し、第2のディジタルベースバンド信号を用
いて、周波数−時間の2変数を持つ自己相関関数信号に
変換する場合、スイッチはメモリに記憶された第2のデ
ィジタルベースバンド信号を選択するように構成したも
のである。
【0009】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、信号変換手段が、第2のディジタルベースバンド
信号を記憶するメモリと、第1のディジタルベースバン
ド信号又はメモリに記憶された第2のディジタルベース
バンド信号を選択する第1のスイッチと、第1のスイッ
チにより選択された第1のディジタルベースバンド信号
又はメモリに記憶された第2のディジタルベースバンド
信号の複素共役を出力する複素共役手段と、第2のディ
ジタルベースバンド信号を所定の時間だけ遅延させる複
数の遅延手段と、複数の遅延手段の出力信号と複素共役
とを乗算する複数の乗算手段と、複数の乗算手段の出力
信号のうちから1つの出力信号を選択する第2のスイッ
チと、第2のスイッチにより選択された出力信号をフー
リエ変換するフーリエ変換手段とを備え、第1と第2の
ディジタルベースバンド信号を用いて、周波数−時間の
2変数を持つ相互相関関数信号に変換する場合、第1の
スイッチは第1のディジタルベースバンド信号を選択す
ると共に、第2のスイッチを順次切り換え、フーリエ変
換手段が複数の乗算手段の各出力信号をフーリエ変換
し、第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波
数−時間の2変数を持つ自己相関関数信号に変換する場
合、第1のスイッチはメモリに記憶された第2のディジ
タルベースバンド信号を選択すると共に、第2のスイッ
チを順次切り換え、フーリエ変換手段が複数の乗算手段
の各出力信号をフーリエ変換するように構成したもので
ある。
【0010】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、遅延時間推定手段が、相互相関関数信号の絶対値
を周波数が0の軸に関して折り返して加算し、その加算
結果から振幅変調基本周波数を求めるものである。
【0011】
【作用】この発明に係るバイスタティックレーダ装置
は、第1の受信手段が目標からの反射波を受信して第1
のディジタルベースバンド信号に変換し、第2の受信手
段が送信装置からの直接波を受信して第2のディジタル
ベースバンド信号に変換し、信号変換手段が、第1と第
2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波数−時
間の2変数を持つ相互相関関数信号に変換すると共に、
第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波数−
時間の2変数を持つ自己相関関数信号に変換し、遅延時
間推定手段が、相互相関関数信号に基づき目標のレーダ
反射断面積が周期的に変化することに起因する反射波の
振幅変調基本周波数を求め、この振幅変調基本周波数に
対する相互相関関数信号を時間変数に関して離散フーリ
エ変換を行うことにより第1の離散フーリエ変換信号を
生成し、振幅変調基本周波数に対する自己相関関数信号
を時間変数に関して離散フーリエ変換を行うことにより
第2の離散フーリエ変換信号を生成し、第1の離散フー
リエ変換信号と第2の離散フーリエ変換信号の比の位相
勾配より、サンプリング周波数に関係なく、反射波の直
接波に対する遅延時間を推定する。
【0012】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、第1の受信手段が目標からの反射波を受信して第
1のディジタルベースバンド信号に変換し、第2の受信
手段が送信装置からの同期信号を受信して第2のディジ
タルベースバンド信号に変換し、信号変換手段が、第1
と第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波数
−時間の2変数を持つ相互相関関数信号に変換すると共
に、第2のディジタルベースバンド信号を用いて、周波
数−時間の2変数を持つ自己相関関数信号に変換し、遅
延時間推定手段が、相互相関関数信号に基づき目標のレ
ーダ反射断面積が周期的に変化することに起因する反射
波の振幅変調基本周波数を求め、この振幅変調基本周波
数に対する相互相関関数信号を時間変数に関して離散フ
ーリエ変換を行うことにより第1の離散フーリエ変換信
号を生成し、振幅変調基本周波数に対する自己相関関数
信号を時間変数に関して離散フーリエ変換を行うことに
より第2の離散フーリエ変換信号を生成し、第1の離散
フーリエ変換信号と第2の離散フーリエ変換信号の比の
位相勾配より、サンプリング周波数に関係なく、反射波
の同期信号に対する遅延時間を推定する。
【0013】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、信号変換手段が、メモリが第2のディジタルベー
スバンド信号を記憶し、スイッチが第1のディジタルベ
ースバンド信号又はメモリに記憶された第2のディジタ
ルベースバンド信号を選択し、複素共役手段がスイッチ
により選択された第1のディジタルベースバンド信号又
はメモリに記憶された第2のディジタルベースバンド信
号の複素共役を出力し、複数の遅延手段が第2のディジ
タルベースバンド信号を所定の時間だけ遅延させ、乗算
手段が複数の遅延手段の出力信号と複素共役とを乗算
し、複数のフーリエ変換手段が複数の乗算手段の出力信
号をそれぞれフーリエ変換し、第1と第2のディジタル
ベースバンド信号を用いて、周波数−時間の2変数を持
つ相互相関関数信号に変換する場合、スイッチは第1の
ディジタルベースバンド信号を選択し、第2のディジタ
ルベースバンド信号を用いて、周波数−時間の2変数を
持つ自己相関関数信号に変換する場合、スイッチはメモ
リに記憶された第2のディジタルベースバンド信号を選
択する。
【0014】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、信号変換手段が、メモリが第2のディジタルベー
スバンド信号を記憶し、第1のスイッチが第1のディジ
タルベースバンド信号又はメモリに記憶された第2のデ
ィジタルベースバンド信号を選択し、複素共役手段が第
1のスイッチにより選択された第1のディジタルベース
バンド信号又はメモリに記憶された第2のディジタルベ
ースバンド信号の複素共役を出力し、複数の遅延手段が
第2のディジタルベースバンド信号を所定の時間だけ遅
延させ、複数の乗算手段が複数の遅延手段の出力信号と
複素共役とを乗算し、第2のスイッチが複数の乗算手段
の出力信号のうちから1つの出力信号を選択し、フーリ
エ変換手段が第2のスイッチにより選択された出力信号
をフーリエ変換し、第1と第2のディジタルベースバン
ド信号を用いて、周波数−時間の2変数を持つ相互相関
関数信号に変換する場合、第1のスイッチは第1のディ
ジタルベースバンド信号を選択すると共に、第2のスイ
ッチを順次切り換え、フーリエ変換手段が複数の乗算手
段の各出力信号をフーリエ変換し、第2のディジタルベ
ースバンド信号を用いて、周波数−時間の2変数を持つ
自己相関関数信号に変換する場合、第1のスイッチはメ
モリに記憶された第2のディジタルベースバンド信号を
選択すると共に、第2のスイッチを順次切り換え、フー
リエ変換手段が複数の乗算手段の各出力信号をフーリエ
変換する。
【0015】この発明に係るバイスタティックレーダ装
置は、遅延時間推定手段が、相互相関関数信号の絶対値
を周波数が0の軸に関して折り返して加算し、その加算
結果から振幅変調基本周波数を求める。
【0016】
【実施例】 実施例1.以下、この発明の実施例について図を参照し
て説明する。図1は第1の実施例のバイスタティックレ
ーダ装置の全体構成図である。図1において、10は送
信装置で、変調信号を生成する変調信号発生器11、こ
の変調信号発生器11で生成した変調信号を搬送波周波
数に周波数変換して増幅する送信機12、この送信機1
2の出力信号を空中に放射する送信アンテナ13からな
る。
【0017】5は目標で、周期的にレーダ反射断面積が
変化するものとする。例えばプロペラなど羽状のものが
回転すると、周期的にレーダ反射断面積が変化する。1
aは送信装置10から目標5に向かう送信波、2は送信
波1aが目標5により反射し受信装置20へ向かう反射
波である。1bは送信装置10から直接に受信装置20
に向かう送信波であり、ここでは適宜、送信波1bを直
接波と呼ぶ。
【0018】受信装置20は送信装置10と所定の距離
をおいて設置されている。21は目標5からの反射波2
を受信するための主受信アンテナ、22は送信装置10
から受信装置に向けて送信された送信波1bを受信する
ための補助受信アンテナである。この補助受信アンテナ
22は、送信装置10からの送信波1bを受信するため
に、送信装置10の方向のアンテナゲインが高くなるよ
うに向けられている。23a、23bは、主受信アンテ
ナ21又は補助受信アンテナ22で受信された信号を増
幅し、中間周波数への変換や位相検波するための受信機
であり、24a、24bは、受信機23a又は23bの
出力信号をディジタル信号に変換するためのA/D変換
器である。以下では、このA/D変換時のサンプリング
間隔をT、その逆数であるサンプリング周波数をfsと
する。A/D変換器24a、24bの出力信号であるデ
ィジタルベ−スバンド信号をそれぞれy(nT)、x
(nT)とし、以後の処理では、このx(nT)は同期
信号として用いている。
【0019】25は信号変換手段であり、目標反射波受
信信号(以下単に目標反射信号)y(nT)と同期信号
x(nT)を用いて、周波数−時間遅延の2変数を持つ
信号に変換する。26は遅延時間推定手段であり、信号
変換手段25の出力信号Pxy(f,τ)とPxx(f,
τ)から、送信装置10から送信波1aとして送信され
て目標5に反射して受信される反射波2の伝搬経路長
と、送信装置10から受信装置20に向かって直接伝搬
する直接波1bの伝搬経路長との差に起因するy(n
T)とx(nT)との間の遅延時間差を推定する。ここ
でfは振幅変調周波数、τは信号変換手段25における
同期信号x(nT)に与える遅延サンプル数をそれぞれ
示している。
【0020】上記実施例では位相検波後にA/D変換す
るものとしたが、中間周波信号をA/D変換してからデ
ィジタル中間周波信号に変換した後、ディジタル信号処
理により位相検波を行っても良い。
【0021】図2は図1における信号変換手段25の内
部構成図の一例である。図2において、31は同期信号
x(nT)を一時的に記憶しておくためのメモリ、32
は同期信号x(nT)と目標反射信号y(nT)を切り
替えるための第1のスイッチ、33は目標反射信号y
(nT)又は同期信号x(nT)の複素共役を出力する
複素共役器、34は1サンプリング間隔分の遅延器、3
5は乗算器、36は離散フーリエ変換器(DFT)であ
る。離散フーリエ変換を行う信号のサンプル数が例えば
2のべき乗なら、離散フーリエ変換器36には高速フー
リエ変換器を用いるのが良い。
【0022】また図3において、(a)は送信波1a、
1bの信号波形、(b)は反射波2の信号波形をそれぞ
れ示す。さらに図4は信号変換手段25の出力信号Pxy
(f,τ)の絶対値の例を示し、図5は遅延時間推定手
段26の動作を示すフロ−チャ−トを示す。
【0023】次に上記実施例1の動作について、図1か
ら図5を参照して説明する。図1において、送信装置1
0は目標5に対し、例えば図3(a)に示すような変調
信号を送信波1a、1bとして送信する。受信装置20
は、目標5からの反射波2を主受信アンテナ21で受信
し、直接送信された送信波1bを補助受信アンテナ22
で受信する。受信機23a、23bは、主受信アンテナ
21又は補助受信アンテナ22で受信した信号を増幅
し、中間周波信号への変換や位相検波を順次行う。A/
D変換器24a、24bは、受信機23a、23bの出
力信号をそれぞれディジタルベ−スバンド信号に変換
し、それぞれ目標反射信号y(nT)および同期信号x
(nT)として信号変換手段25に出力する。
【0024】図3は送信装置10から送信する信号波形
と目標5からの目標反射信号の例である。(a)の送信
信号波形は周波数変調された包絡線一定の信号で、距離
を計測するためはこのように何らかの変調がなければな
らない。(b)の目標反射信号波形は、目標のレーダ反
射断面積が周期的に変化することにより、振幅変調を受
けている。
【0025】図2の信号変換手段25は、例えば、符号
変調された連続波やパルス信号を送信波とするレーダに
おける受信信号の復調回路及びドップラフィルタバンク
とからなる信号変換手段とほぼ同一であるが、メモリ3
1と第一のスイッチ32が存在している点が異なってい
る。第一のスイッチ32がJ1に設定されているときに
は、同期信号x(nT)は、離散フ−リエ変換器36で
の処理に必要なサンプル数だけ遅延器34及び乗算器3
5に転送されると共に、メモリ31に一時的に蓄積され
る。第一のスイッチ32より入力された目標反射信号y
(nT)は、複素共役器33で複素共役され、乗算器3
5で遅延器34及び乗算器35に転送された同期信号と
乗算され、離散フ−リエ変換器36に入力されてP
xy(f,τ)が求められる。
【0026】離散フ−リエ変換器36の処理が終了する
と、第一のスイッチ32がJ2に切り換えられ、メモリ
31に蓄積された同期信号x(nT)は、遅延器34及
び乗算器35に転送されると共に、複素共役器33に転
送され複素共役される。複素共役された信号は、乗算器
35で遅延器34及び乗算器35に転送された同期信号
と乗算され、離散フ−リエ変換器36に入力されてPxx
(f,τ)が求められる。信号変換手段25の後処理で
ある遅延時間推定手段26において、遅延時間の推定値
が求まると、本装置の1サイクルの処理が終了する。次
に遅延時間の推定値が求めるときには、メモリ31の内
容を消去し、スイッチ32を再びJ1に切り換えて上記
処理を繰り返す。
【0027】以上のように、信号変換手段25における
メモリ31及びスイッチ32は、離散フ−リエ変換器3
6の処理タイミングと全体の処理タイミングとに同期し
て動作する。またこの信号変換手段25の出力信号は、
パルスドップラレ−ダの場合と類似の周波数−時間遅延
の2変数を持つ2次元信号となり、変換するときの参照
信号としては同期信号x(nT)を用いている。
【0028】まず図2に示すように、第1のスイッチ3
2は、目標反射信号y(nT)の入力端子側J1につな
がれているとする。目標反射信号のレーダ反射断面積の
周期的変化による振幅変調に着目すると、受信信号y
(nT)にクラッタや直接波の漏れ込みがあった場合、
これらと目標反射信号を区別することが可能となる。
【0029】第1のスイッチ32を経由して入力された
目標反射信号y(nT)は、複素共役器33で複素共役
され、遅延器34で遅延された同期信号x(nT)と乗
算器35で乗算されるので、離散フーリエ変換器36の
入力信号qm (nT)は式(1)のように表すことがで
きる。 qm (nT)=x((n−m)T)y* (nT) (1) ここでm=0,1,…,L−1で、Lは目標反射信号y
(nT)の最大探知距離によって決まる整数である。こ
の添字mは遅延器34による遅延量をサンプリング間隔
単位で表したものである。このとき、離散フーリエ変換
器36の出力信号Pxy(kΔf,mT)は式(2)のよ
うになる。
【0030】
【数1】
【0031】図4は式(2)の関数Pxy(kΔf,m
T)の絶対値の例である。図4ではPxy(kΔf,m
T)のN/2<k≦N−1の部分をf<0に移動して描
いている。また、目標は移動していないものとしてい
る。91は主受信アンテナ21に漏れこんだ直接波1b
の成分によるピークで、レーダ反射断面積の周期的変化
に起因する振幅変調を受けていないので、f=τ=0に
ピークが生ずる。92はクラッタによるピークで、やは
りレーダ反射断面積の周期的変化に起因する振幅変調を
受けていないので、f=0上で、τに関してはクラッタ
と直接波1bの経路長差に対応する位置にピークが生ず
る。
【0032】93は目標のレーダ反射断面積の周期的変
化に起因する振幅変調を受けた目標反射信号によるピー
クで、fに関しては振幅変調基本周波数f=±fAMに、
τに関しては目標反射波2と直接波1bの経路長差に対
応する位置にピークが生ずる。また、振幅変調の高調波
成分によるピークが生ずることもある。式(2)のフー
リエ変換により、目標のレーダ反射断面積の周期的変化
に起因する目標反射信号y(nT)の振幅変調成分と、
そのような振幅変調を受けていないクラッタ成分を周波
数軸上で分離できる。ここで、必ずしも全てのk=0,
1,…,N−1に対してPxy(kΔf,mT)を計算す
る必要はなく、必要な周波数範囲だけ計算しても良い。
【0033】このように、振幅変調成分を利用して目標
反射信号と不要信号を分離するので、送信信号としては
包絡線一定のものが望ましい。
【0034】式(2)の計算はレーダアンビギュイティ
関数を求めることと等価である。レーダアンビギュイテ
ィ関数は、目標の速度に対応するドップラ周波数と距離
に対応する遅延時間でピークが生じ、その点でレーダア
ンビギュイティ関数の絶対値は最大値をとるのだが、本
発明では|Pxy(kΔf,mT)|のそのようなピーク
は捨て、f=±fAM上のピークから目標反射波2の伝搬
経路長を求めようとする点で異なっている。
【0035】次に、遅延時間推定手段26が信号変換手
段25の出力信号Pxy(kΔf,mT)とPxx(kΔ
f,mT)より、目標反射波2と直接波1bの伝搬経路
長差に起因する伝搬時間差を、サンプリング間隔Tにと
らわれない精度で推定する方法について説明する。
【0036】一般的に2つの信号a(t)、b(t)を
考え、b(t)=a(t−δ)とする。ここで遅延時間
δは、a(t)とb(t)の相互相関関数絶対値の最大
値を与えるタイムラグである。そしてこれは以下に示す
ように周波数領域で求められる。また、a(t)のパワ
ースペクトルSaa(f)と、a(t)とb(t)の相互
スペクトルSab(f)の間には次の式(3)の関係があ
る。
【0037】
【数2】
【0038】ここでΦaa(τ)はa(t)の自己相関関
数、Φab(τ)はa(t)とb(t)の相互相関関数で
ある。式(3)より次の式(4)が得られる。
【0039】
【数3】
【0040】上記式(4)に示すように、相互スペクト
ルとパワースペクトルの比の位相の勾配より遅延時間δ
が求められる。
【0041】類似の関係は式(2)のPxy(kΔf,m
T)と式(5)で定義されるPxx(f,τ)についても
成立する。以下、これについて示すが、ここでは便宜
上、離散変数kΔf,mTはそれぞれ連続な変数f,τ
で表記する。
【0042】
【数4】
【0043】ここで簡単のため、y(t)=x(t−τ
0 )とする。このとき、式(2)は式(6)のようにな
る。
【0044】
【数5】
【0045】式(6)が示すように、つまりPxy(f,
τ)は、Pxx(f,τ)をτに関してτ0 だけシフトし
たものに複素数が掛かっているものに等しい。従って、
f=fAMとして、式(6)の両辺をτに関してフーリエ
変換すると式(3)と類似の式(7)の関係式が得られ
る。すなわち、Pxy(fAM,τ)とPxx(fAM,τ)の
τに関するフーリエ変換の比の位相勾配から遅延時間τ
0 が求められる。なお、式(7)でFτ[・]はτに関
するフーリエ変換を表す。
【0046】
【数6】
【0047】図5は上記の操作を離散時間信号に対して
具体的に示した遅延時間推定手段26の動作を示すフロ
ーチャートであり、以下図5の動作について説明する。
まず、ステップ101において、目標5のレーダ反射断
面積の周期的変化による目標反射信号の振幅変調基本周
波数fAMを求める。次にステップ102において、式
(7)中のFτ[Pxy(fAM,τ)]に相当するものを
求めるため、Pxy(fAM,mT)を遅延変数mに関して
DFTあるいはFFTを行い、その結果をDFT[Pxy
(fAM,mT)]とする。
【0048】続いてステップ103において、式(7)
中のFτ[Pxy(fAM,τ)]に相当するものを計算す
るが、まず、第1のスイッチ32をJ2に切り替える。
そしてステップ104において、メモリ31に蓄えてい
た信号値x(nT)を読み出し、ステップ105でPxx
(fAM,mT)を計算する。これは式(1)において、
フィルタ34の出力信号y(nT)を同期信号x(n
T)に置き換えて、式(2)と同様に計算することであ
る。ただし、式(2)ではk=0,1,…,N−1のす
べてあるいは一部に対して計算しているが、P
xx(fAM,mT)の計算に対しては、fAM=kΔfを満
たす特定のkに対してのみ行えば良い。
【0049】Pxx(fAM,mT)を求めた後、ステップ
106でPxx(fAM,mT)を遅延変数mに関してDF
TあるいはFFTを行い、その結果をDFT[Pxx(f
AM,mT)]とする。
【0050】そしてステップ107において、式(4)
及び式(7)に対応する下記の式(8)より、DFT
[Pxy(fAM,mT)]/DFT[Pxx(fAM,m
T)]の位相勾配より遅延推定値τ0 が求められる。
【0051】
【数7】
【0052】この遅延推定法は、A/D変換器24a、
24bのサンプリング間隔Tが伝搬経路長計測の測距精
度に影響を及ぼすことはない利点がある。つまり、遅延
推定値τ0 はサンプリング間隔Tの整数倍に限られると
いうことはない。従って、サンプリング間隔にとらわれ
ない精度で遅延時間を推定することができ、正確な伝搬
経路長計測が可能となる。
【0053】上記遅延時間の推定値から目標反射波2と
直接波1bの間の伝搬経路長差がわかる。さらに目標反
射波2の方向(方位角と仰角)を計測すれば、目標の位
置を知ることができる。
【0054】以上のようにして、受信系サンプリング間
隔より短い時間単位で目標反射波2と直接波1bの伝搬
経路長の差による遅延時間を正確に計測することができ
る。
【0055】実施例2.図6は本発明のバイスタティッ
クレーダ装置の実施例2における信号変換手段25の内
部構成である。図6において、37は第2のスイッチ、
38は第2のスイッチ37の切替タイミングを制御する
スイッチ制御手段である。
【0056】上記実施例1における図2の信号変換手段
25では、離散フーリエ変換器をL個の乗算器35の各
々の出力に接続しているため、L個の離散フーリエ変換
器を必要とする。本実施例は、第2のスイッチ37を切
り替えることで離散フーリエ変換器を1個だけ使えばす
むようにしたものである。
【0057】まず、第2のスイッチ37において、端子
T1と端子T0を接続する。そして、q0 (nT)から
式(1)によってPxy(kΔf,0)を離散フーリエ変
換器36で計算する。必要なkの範囲に対してPxy(k
Δf,0)の計算完了後、第2のスイッチ37を切替え
て端子T2と端子T0を接続し、次にq1 (nT)から
式(1)によってPxy(kΔf,T)を離散フーリエ変
換器36で計算する。以下同様に、qL-1 (nT)から
xy(kΔf,(L−1)T)の計算を完了するまで繰
り返す。Pxy(kΔf,mT)の計算終了後、遅延時間
推定手段26へ受け渡す。Pxx(kΔf,mT)の計算
についても同様である。このように、本実施例では離散
フーリエ変換器36を1つしか使わないので、回路規模
が小さくなるという利点がある。それ以外の効果は実施
例1と同様である。
【0058】実施例3.上記実施例1及び2では、目標
反射波2と直接波1bの伝搬経路長の相違による目標反
射信号の同期信号x(nT)に対する遅延時間推定にお
いて、信号変換手段25の出力信号Pxy(f,τ)のf
<0の領域を利用していなかった。そこでこの実施例3
における遅延時間推定においては、このPxy(f,τ)
のf<0の領域も積極的に利用するものである。以下、
その方法について説明する。
【0059】図5のステップ101において、目標のレ
ーダ反射断面積が周期的に変化することによる目標反射
信号の振幅変調の基本周波数fAMを探索するが、ステッ
プ101の前に、図7で示すステップ131の操作を行
う。この操作を模式的に示したのが図8である。信号変
換手段25の出力信号Pxy(kΔf,mT)の絶対値の
f<0の領域をf=0に軸に折り返してf>0の領域に
加算するのである。加算結果を|Pxy’(kΔf,m
T)|とするとき、 |Pxy’(kΔf,mT)|=|Pxy(kΔf,mT)| +|Pxy(−kΔf,mT)| (9) である。そして、図5のステップ101において、|P
xy(kΔf,mT)|の代わりに式(9)の|Pxy
(kΔf,mT)|を用いる。
【0060】目標が移動していない場合、目標のレーダ
反射断面積が周期的に変化することによる目標反射信号
の振幅変調成分による|Pxy(f,τ)|のピークは図
4に示すようにf=0に関して対称に現れるが、サイド
ローブに関しては一般にPxy(f,τ)≠Pxy(−f,
τ)であるので、信号対雑音電力比を上げることができ
る。従って、より正確なfAMの推定が可能となる。
【0061】実施例4.図9はこの発明の実施例3を示
す全体構成図であり、送信装置10と受信装置20の同
期をとるために、送信装置10から受信装置20へ有線
にて同期信号を伝送するものである。図9において、1
2bは送信装置10から受信装置20へ有線にて同期信
号を伝送するための送信機、3は同期信号を送信するた
めの伝送線、23bは有線にて送信装置10から送られ
てきた同期信号を受信するための受信機である。同期信
号を有線で伝送するため、図1と異なり、受信装置20
には直接波を受信するためのアンテナはない。
【0062】図9の動作は、同期信号を有線で送信装置
10から受信装置20へ送る点を除いて、上記実施例1
と同一であり、実施例2及び実施例3をこの実施例4に
適用できることはもちろんである。この実施例4では同
期信号を無線で送信しないので、主受信アンテナ21に
漏れこむ直接波の影響は上記実施例1の場合より小さく
なる。
【0063】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、目標の
レーダ反射断面積が周期的に変化する場合、目標反射信
号が振幅変調を受けることを利用し、不要信号成分を目
標反射信号と分離して、目標反射信号と同期信号の到達
時間差をA/D変換器のサンプリング間隔より短い時間
間隔で推定することができる。従って、目標反射信号と
同期信号の到達時間差から目標反射波の経路長を精度よ
く計測できるバイスタティックレーダ装置を得ることが
できる。とりわけ、サンプリング周波数が低い場合に本
発明は特に有効である。
【0064】さらにこの発明では、送信装置から受信装
置への直接波を有線で送信するため、受信装置に直接波
専用のアンテナを設ける必要がなく、直接波の反射波へ
の影響も少なくなり、目標反射波の経路長を精度良く計
測することが可能となる。
【0065】またこの発明では、信号変換手段におい
て、離散フーリエ変換器を1個だけ使えばすむようにし
ているので、回路規模が小さくなるという効果がある。
【0066】またこの発明では、遅延時間推定手段にお
いて、信号変換手段の出力信号の絶対値を周波数0に関
して折り返して加算しているので、信号対雑音電力比を
上げることができ、より正確な目標反射信号の振幅変調
の基本周波数を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1のバイスタティックレーダ
装置を示す全体構成図である。
【図2】この発明の実施例1における信号変換手段の内
部構成図である。
【図3】送信信号および目標反射信号波形の例である。
【図4】この発明における信号変換手段出力信号P
xy(kΔf,mT)の絶対値の例である。
【図5】この発明の実施例1における遅延時間推定手段
の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施例2における信号変換手段の内
部構成図である。
【図7】この発明の実施例3における信号変換手段の出
力信号の絶対値を周波数0に関して折り返して加算する
手段の動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施例3における信号変換手段の出
力信号のうちの所定の一方の絶対値を周波数0に関して
折り返して加算する手段の動作を模式的に示す図であ
る。
【図9】この発明の実施例4のバイスタティックレーダ
装置を示す全体構成図である。
【図10】従来のバイスタティックレーダ装置を示す全
体構成図である。
【符号の説明】
1a、1b 送信波 2 目標反射波 3 伝送線 5 目標 10 送信装置 13 送信アンテナ 20 受信装置 21 主受信アンテナ 22 補助受信アンテナ 24a、24b A/D変換器 32 第1のスイッチ 33 複素共役器 34 遅延器 35 乗算器 36 離散フーリエ変換器 37 第2のスイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標に送信波を放射する送信装置と、こ
    の送信装置と所定の間隔をおいて設置され、前記送信装
    置から直接到来する直接波と前記目標からの反射波を受
    信する受信装置とを備えたバイスタティックレーダ装置
    において、 上記受信装置は、 上記反射波を受信し第1のディジタルベースバンド信号
    に変換する第1の受信手段と、 上記直接波を受信し第2のディジタルベースバンド信号
    に変換する第2の受信手段と、 上記第1と第2のディジタルベースバンド信号を用い
    て、周波数−時間の2変数を持つ相互相関関数信号に変
    換すると共に、上記第2のディジタルベースバンド信号
    を用いて、周波数−時間の2変数を持つ自己相関関数信
    号に変換する信号変換手段と、 上記相互相関関数信号に基づき上記目標のレーダ反射断
    面積が周期的に変化することに起因する上記反射波の振
    幅変調基本周波数を求め、この振幅変調基本周波数に対
    する上記相互相関関数信号を時間変数に関して離散フー
    リエ変換を行うことにより第1の離散フーリエ変換信号
    を生成し、上記振幅変調基本周波数に対する上記自己相
    関関数信号を時間変数に関して離散フーリエ変換を行う
    ことにより第2の離散フーリエ変換信号を生成し、上記
    第1の離散フーリエ変換信号と上記第2の離散フーリエ
    変換信号の比の位相勾配より上記反射波の上記直接波に
    対する遅延時間を推定する遅延時間推定手段と、を備え
    たことを特徴とするバイスタティックレーダ装置。
  2. 【請求項2】 目標に送信波を放射する送信装置と、こ
    の送信装置と所定の間隔をおいて設置され、前記送信装
    置から有線にて伝送される同期信号と前記目標からの反
    射波を受信する受信装置とを備えたバイスタティックレ
    ーダ装置において、 上記受信装置は、 上記反射波を受信し第1のディジタルベースバンド信号
    に変換する第1の受信手段と、 上記同期信号を受信し第2のディジタルベースバンド信
    号に変換する第2の受信手段と、 上記第1と第2のディジタルベースバンド信号を用い
    て、周波数−時間の2変数を持つ相互相関関数信号に変
    換すると共に、上記第2のディジタルベースバンド信号
    を用いて、周波数−時間の2変数を持つ自己相関関数信
    号に変換する信号変換手段と、 上記相互相関関数信号に基づき上記目標のレーダ反射断
    面積が周期的に変化することに起因する上記反射波の振
    幅変調基本周波数を求め、この振幅変調基本周波数に対
    する上記相互相関関数信号を時間変数に関して離散フー
    リエ変換を行うことにより第1の離散フーリエ変換信号
    を生成し、上記振幅変調基本周波数に対する上記自己相
    関関数信号を時間変数に関して離散フーリエ変換を行う
    ことにより第2の離散フーリエ変換信号を生成し、上記
    第1の離散フーリエ変換信号と上記第2の離散フーリエ
    変換信号の比の位相勾配より上記反射波の上記同期信号
    に対する遅延時間を推定する遅延時間推定手段と、を備
    えたことを特徴とするバイスタティックレーダ装置。
  3. 【請求項3】 上記信号変換手段は、 上記第2のディジタルベースバンド信号を記憶するメモ
    リと、 上記第1のディジタルベースバンド信号又は上記メモリ
    に記憶された第2のディジタルベースバンド信号を選択
    するのスイッチと、 上記スイッチにより選択された上記第1のディジタルベ
    ースバンド信号又は上記メモリに記憶された第2のディ
    ジタルベースバンド信号の複素共役を出力する複素共役
    手段と、 上記第2のディジタルベースバンド信号を所定の時間だ
    け遅延させる複数の遅延手段と、 上記複数の遅延手段の出力信号と上記複素共役とを乗算
    する複数の乗算手段と、 上記複数の乗算手段の出力信号をそれぞれフーリエ変換
    する複数のフーリエ変換手段とを備え、上記第1と第2
    のディジタルベースバンド信号を用いて、周波数−時間
    の2変数を持つ上記相互相関関数信号に変換する場合、
    上記スイッチは上記第1のディジタルベースバンド信号
    を選択し、上記第2のディジタルベースバンド信号を用
    いて、周波数−時間の2変数を持つ自己相関関数信号に
    変換する場合、上記スイッチは上記メモリに記憶された
    第2のディジタルベースバンド信号を選択することを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載のバイスタティック
    レーダ装置。
  4. 【請求項4】 上記信号変換手段は、 上記第2のディジタルベースバンド信号を記憶するメモ
    リと、 上記第1のディジタルベースバンド信号又は上記メモリ
    に記憶された第2のディジタルベースバンド信号を選択
    する第1のスイッチと、 上記第1のスイッチにより選択された上記第1のディジ
    タルベースバンド信号又は上記メモリに記憶された第2
    のディジタルベースバンド信号の複素共役を出力する複
    素共役手段と、 上記第2のディジタルベースバンド信号を所定の時間だ
    け遅延させる複数の遅延手段と、 上記複数の遅延手段の出力信号と上記複素共役とを乗算
    する複数の乗算手段と、 上記複数の乗算手段の出力信号のうちから1つの出力信
    号を選択する第2のスイッチと、 上記第2のスイッチにより選択された出力信号をフーリ
    エ変換するフーリエ変換手段とを備え、上記第1と第2
    のディジタルベースバンド信号を用いて、周波数−時間
    の2変数を持つ上記相互相関関数信号に変換する場合、
    上記第1のスイッチは上記第1のディジタルベースバン
    ド信号を選択すると共に、上記第2のスイッチを順次切
    り換え、上記フーリエ変換手段が上記複数の乗算手段の
    各出力信号をフーリエ変換し、上記第2のディジタルベ
    ースバンド信号を用いて、周波数−時間の2変数を持つ
    上記自己相関関数信号に変換する場合、上記第1のスイ
    ッチは上記メモリに記憶された第2のディジタルベース
    バンド信号を選択すると共に、上記第2のスイッチを順
    次切り換え、上記フーリエ変換手段が上記複数の乗算手
    段の各出力信号をフーリエ変換することを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載のバイスタティックレーダ装
    置。
  5. 【請求項5】 上記遅延時間推定手段が、上記相互相関
    関数信号の絶対値を周波数が0の軸に関して折り返して
    加算し、その加算結果から上記振幅変調基本周波数を求
    めることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか
    記載のバイスタティックレーダ装置。
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