JPH08295666A - 液晶化合物およびそれを含む液晶組成物 - Google Patents

液晶化合物およびそれを含む液晶組成物

Info

Publication number
JPH08295666A
JPH08295666A JP12602595A JP12602595A JPH08295666A JP H08295666 A JPH08295666 A JP H08295666A JP 12602595 A JP12602595 A JP 12602595A JP 12602595 A JP12602595 A JP 12602595A JP H08295666 A JPH08295666 A JP H08295666A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
compound
formula
antiferroelectric
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12602595A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Okabe
伸宏 岡部
Shigeji Hashimoto
茂治 橋本
Yoshihiko Aihara
良彦 相原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Shell Sekiyu KK
Original Assignee
Showa Shell Sekiyu KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Shell Sekiyu KK filed Critical Showa Shell Sekiyu KK
Priority to JP12602595A priority Critical patent/JPH08295666A/ja
Publication of JPH08295666A publication Critical patent/JPH08295666A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な液晶化合物、とくに室温より低い温度
で反強誘電性相を発現する新規な反強誘電性液晶化合物
及び低温において高速応答可能な反強誘電性液晶組成物
の提供。 【構成】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、mは4〜14の整数、nは4〜12の整数であ
り、X1、X2、X3はHおよびFよりなる群から独立し
て選ばれた基であり、CfはCH3またはCF3を示し、
*は光学活性中心を示す。)で表される化合物よりなる
ことを特徴とする液晶化合物およびそれを含む液晶組成
物およびそれを含む液晶組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な液晶化合物、と
くに室温付近又はそれより低温で反強誘電相を示す新規
な液晶化合物およびそれを含む液晶組成物に関する。
【0002】
【従来技術】液晶表示素子は、1)低電圧作動性、2)
低消費電力性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた
特徴を有するため、現在まで、TN方式、STN方式、
ゲスト−ホスト(Gest−Host)方式などが開発
され実用化されている。しかし、現在広く利用されてい
るネマチック液晶を用いたものは、応答速度が数mse
c〜数十msecと遅い欠点があり、応用上種々の制約
を受けている。
【0003】これらの問題を解決するため、STN方式
や薄層トランジスタ方式などを用いたアクティブマトリ
ックス方式などが開発されたが、STN型表示素子は、
表示コントラストや視野角などの表示品位は優れたもの
となったが、セルギャップやチルト角の制御に高い精度
を必要とすることや応答がやや遅いことなどが問題とな
っている。薄膜トランジスタ方式は構造が複雑で製造時
の歩留りが低く、結果的に高価につく。
【0004】このため、応答性のすぐれた新しい液晶表
示方式の開発が要望されており、光学応答時間がμse
cオーダーと極めて短かい超高速デバイスが可能になる
強誘電性液晶の開発が試みられていた。
【0005】強誘電性液晶は、1975年、Meyor
等によりDOBAMBC(p−デシルオキシベンジリデ
ン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート)が初
めて合成された(Le Journal de Phy
sique,36巻1975,L−69)。
【0006】さらに、1980年、ClarkとLag
awallによりDOBAMBCのサブマイクロ秒の高
速応答、メモリー特性など表示デバイス上の特性が報告
されて以来、強誘電性液晶が大きな注目を集めるように
なった〔N.A.Clark,etal.,Appl.
Phys.Lett.36.899(1980)〕。
【0007】しかし、彼らの方式には、実用化に向けて
多くの技術的課題があり、特に室温でディスプレーに要
求される実用特性を満足する強誘電性液晶はほとんど無
く、表示ディスプレーに不可欠な液晶分子の配列制御に
有効かつ実用的な方法も確立されていなかった。
【0008】この報告以来、液晶材料/デバイス両面か
らの様々な試みがなされ、ツイスト二状態間のスイッチ
ングを利用した表示デバイスが試作され、それを用いた
高速電気光学装置も例えば特開昭56−107216号
などで提案されているが、高いコントラストや適正なし
きい値特性は得られていない。
【0009】このような視点から他のスイッチング方式
についても探索され、過渡的な散乱方式が提案された。
その後、1988年に本発明者らによる三安定状態を有
する液晶の三状態スイッチング方式が報告された〔A.
D.L.Chandani,T.Hagiwara,
Y.Suzuki etal.,Japan.J.of
Appl.Phys.,27,(5),L729−L7
32(1988)〕。
【0010】前記「三安定状態を有する」とは、第一の
電極基板と所定の間隙を隔てて配置されている第二の電
極基板との間に反強誘電性液晶が挟まれてなる液晶電気
光学装置において、前記第一及び第二の電極基板に電界
形成用の電圧が印加されるよう構成されており、図1A
で示される三角波として電圧を印加したとき、前記反強
誘電性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安定状態
〔図3(a)〕になり、液晶電気光学装置の透過率が第
一の安定状態(図1Dの1)を示し、かつ、電界印加時
に一方の電界方向に対し分子配向が前記第一の安定状態
とは異なる第二の安定状態〔図3(b)〕になり液晶電
気光学装置の透過率が第2の安定状態(図1Dの2)を
示し、さらに他方の電界方向に対し前記第一及び第二の
安定状態とは異なる第三の分子配向安定状態〔図3
(c)〕になり液晶電気光学装置の透過率が第三の安定
状態(図1Dの3)を示すことを意味する。なお、この
三安定状態を利用する液晶電気光学装置については、本
出願人は特願昭63−70212号として出願し、特開
平2−153322号として公開されている。
【0011】三安定状態を示す反強誘電性液晶の特徴を
さらに詳しく説明する。クラーク/ラガウェル(Cla
rk−Lagawall)により提案された表面安定化
強誘電性液晶素子では、S*C相において強誘電性液晶
分子が図2(a)および(b)のように一方向に均一配
向した2つの安定状態を持ち、印加電界の方向により、
どちらか一方の状態に安定化され、電界を切ってもその
状態が保持される。
【0012】しかしながら実際には、強誘電性液晶分子
の配向状態は、液晶分子のダイレクターが捩れたツイス
ト二状態を示したり、層がくの字に折れ曲ったシエブロ
ン構造を示す。シエブロン層構造では、スイッチング角
が小さくなり低コントラストの原因になるなど、実用化
へ向けて大きな障害になっている。
【0013】一方、“反”強誘電性液晶は三安定状態を
示すSmC*A相では、上記液晶電気光学装置におい
て、無電界時には、図3(a)に示すごとく隣り合う層
毎に分子は逆方向に傾き反平行に配列し、液晶分子の双
極子はお互に打ち消し合っている。したがって、液晶層
全体として自発分極は打ち消されている。この分子配列
を示す液晶相は、図1Dの1に対応している。
【0014】さらに、(+)又は(−)のしきい値より
充分大きい電圧を印加すると、図3(b)および(c)
に示すごとく液晶分子が同一方向に傾き、平行に配列す
る。この状態では、分子の双極子も同一方向に揃うため
自発分極が発生し、強誘電相となる。
【0015】“反”強誘電性液晶のSmC*A相におい
ては、無電界時の“反”強誘電相と印加電界の極性によ
る2つの強誘電相が安定になり、“反”強誘電相と2つ
の強誘電相間を直流的しきい値をもって三安定状態間を
マイクロセカンドオーダーの高速スイッチングを行うも
のである。
【0016】すなわち、印加電界の極性と大きさにより
液晶の分子配列が変化して、液晶の光学軸を三状態に変
化させることができ、このような液晶の三状態を一対の
偏光板にはさみ込むことにより電気光学的表示装置とし
て用いることができる。交流三角波の印加電圧に対して
光透過率をプロットすると図4のようなダブル・ヒステ
リシスを示す。
【0017】このダブル・ヒステリシスに、図4の
(A)に示すようにバイアス電圧を印加して、さらにパ
ルス電圧を重畳することによりメモリー効果を実現でき
る特徴を有する。
【0018】そして、“反”強誘電性液晶では、プラス
側とマイナス側の両方のヒステリシスを交互に使い画像
表示を行なうことができるため、自発分極に基づく内部
電界の蓄積による画像の残像現象を防止することができ
る。
【0019】さらに、電界印加により強誘電相は層がス
トレッチされ、ブックシエルフ構造となる。一方、第一
安定状態の“反”強誘電相では類似ブックシエルフ構造
となる。この電界印加による層構造スイッチングが液晶
層に動的シエアーを与えるため駆動中に配向欠陥が改善
され、良好な分子配向が実現できる。
【0020】以上のように、“反”強誘電性液晶は、
1)高速応答が可能で、2)高いコントラストと広い視
野角および3)良好な配向特性とメモリー効果が実現で
きる、非常に有用な液晶化合物と言える。
【0021】“反”強誘電性液晶の三安定状態を示す液
晶相については、1)A.D.L.Chandani
etal.,Japan J.Appl.Phys.,2
8,L−1265(1989)および2)H.Orih
ara etal.,Japan J.Appl.Ph
ys.,29,L−333(1990)に報告されてお
り、“反”強誘電的性質にちなみS*C A相(Anti
ferroelectric Smectic C*
相)と命名しているが本発明者らは、この液晶相が三安
定状態間のスイッチングを行なうためS*(3)相(本明
細書ではSmC*A相と表示)と定義した。
【0022】三安定状態を示す“反”強誘電相SmC*
Aを相系列に有する液晶化合物は、本発明者の出願した
特開平1−316367号、特開平1−316372
号、特開平1−316339号、特開平2−28128
号及び市橋等の特開平1−213390号公報があり、
また三安定状態を利用した液晶電気光学装置としては本
出願人は特開平2−40625号、特開平2−1533
22号、特開平2−173724号において新しい提案
を行っている。
【0023】前述した表示装置に用いられる反強誘電性
液晶に要求される材料特性は、主として、1)動作温度
範囲、2)応答速度、3)ヒステリシス特性、4)表示
コントラスト等が挙げられる。
【0024】これら反強誘電性液晶は、従来からの液晶
に較べて、その光学応答時間が短かく、高速デバイスと
しての可能性を切り開くものとして注目されているが、
この光学応答時間は、短ければ短いほど、液晶の用途を
拡大するので、応答時間の短縮は重要なテーマである。
【0025】現在、開発されている反強誘電性液晶ディ
スプレイでは、TFT液晶ディスプレイの表示性能に比
較して、高精細、高品位という点で表示品位が充分でな
く、前記の重要な駆動特性の改善方法が強く求められて
いる。そして、これらの性能を満たすには、単一化合物
の反強誘電性液晶化合物では非常に困難であることがわ
かってきた。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な液晶化合物、とくに室温より低い温度で反強誘電性相
を発現する新規な反強誘電性液晶化合物及び低温におい
て高速応答可能な反強誘電性液晶組成物を提供する点に
ある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、一般式
〔I〕
【化2】 (式中、mは4〜14の整数、nは4〜12の整数であ
り、X1、X2、X3はHおよびFよりなる群から独立し
て選ばれた基であり、*は光学活性中心を示す。)で表
される化合物よりなることを特徴とする液晶化合物に関
する。
【0028】本発明の第二は、前記第一発明の液晶化合
物を1種以上含有することを特徴とする液晶組成物に関
する。特に、前記第一発明の液晶化合物は、液晶組成
物、特に、反強誘電性液晶組成物全量に対して0.1w
t%以上、好ましくは0.1〜40wt%、特に好まし
くは1.0〜20wt%を添加することにより応答速度
を改善することができる。
【0029】本発明の液晶化合物の合成方法の1例をつ
ぎに示す。なお、式中、 R1はCm2m+12はCn2n+1 を示す。
【0030】
【化3】
【0031】前記反応式は、アルキルオキシ安息香酸
〔1〕をSOCl2や(COCl)2のような塩素化剤に
より酸塩化物〔2〕に変換したのち、ピリジン、トリエ
チルアミン等の塩基の存在下、4−メルカプト安息香酸
と反応させてチオエステル化合物〔3〕に誘導し、更
に、このものを酸塩化物〔4〕に変換したのち塩基の存
在下、光学活性−ハロアルキル−2−アルカノールとエ
ステル化反応を行ない、目的化合物〔5〕を製造するも
のである。
【0032】また、その他の製造方法として次の方法が
挙げられる。なお、式中、 R1はCm2m+12はCn2n+1 を示す。
【化4】
【0033】前記反応式は、4−メルカプト−芳香族カ
ルボン酸〔6〕を過酸化水素等により酸化してジスルフ
ィドへ誘導する。この化合物をSOCl2、(COC
l)2等の塩素化剤〔7〕により酸塩化物〔8〕とし、
塩基の存在下、光学活性−ハロアルキル−2−アルカノ
ールとエステル化反応を行なってエステル化物
〔9〕を
得、さらにこれにトリフェニルホスフィンの存在下、4
−アルコキシ安息香酸を反応させて、目的とするチオエ
ステル化合物〔10〕を製造するものである。
【0034】以下に本発明により示される化合物を例示
する。
【化5】 なお、式中、 R1はCm2m+12はCn2n+1 を示す。
【0035】ラビング処理したポリイミド配向膜を透明
電極基板上に有するセル厚2.0μmの液晶セルに、後
述の実施例で得られた液晶化合物または液晶組成物を等
方相において充填し、液晶薄膜セルを作製した。作製し
た液晶セルを0.1〜1.0℃/min.の温度勾配で
徐冷して析出させた。この液晶セルを2枚の偏光板を直
交させた、光電子増倍管付き偏光顕微鏡に電圧0Vの状
態で暗視野となるように配置した。
【0036】液晶が反強誘電相であるときに、セルに±
40V、1Hzの三角波電圧を印加したときの光の相対
透過率を、印加した電圧に対してグラフ化すると図5の
ようになる。図に示すようにプラス電圧を印加したとき
と、マイナス電圧を印加したときとでほぼ左右対称な二
つのヒステリシスを有することが特徴である。
【0037】セルに図6に示すような±50Vの矩形波
を印加したときの光の相対透過率の変化から応答時間
τ、τr、τdを求めることができる。τは強誘電相状
態(具体的にはマイナス側の矩形波電圧終了時)から反
強誘電相の状態を経由して次の強誘電相状態(具体的に
はプラス側の矩形波電圧印加により相対透過率が90%
に達したとき)になるまでの時間である。τrは反強誘
電相の状態(具体的には矩形波電圧をかけた時)から強
誘電相の状態(具体的には相対透過率が90%に達した
時)に転移するまでの時間であり、τdは強誘電相の状
態(具体的には矩形波電圧終了時)から反強誘電相の状
態(具体的には相対透過率が10%になった時)になる
までの時間である。いずれも単位はμsec.である。
応答時間τ、τr、τdが短いということは液晶の応答
速度が速いことを意味する。
【0038】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れにより限定されるものではない。
【0039】実施例1 4−n−デシルオキシフェニルカルボン酸 4−(1,
1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシカルボニ
ル)フェニルチオエステルの合成
【化6】
【0040】1)ビス(4−ヒドロキシカルボニルフェ
ニル)ジスルフィドの合成
【化7】 4−メルカプト安息香酸35gをエタノール800ml
に溶解し、35%過酸化水素水100mlを加え、室温
にて8時間撹拌を続けた後、析出した結晶を濾取し、含
水エタノール、水にて順次洗浄し、乾燥してビス(4−
ヒドロキシカルボニルフェニル)ジスルフィド28.7
gを得た。
【0041】2)ビス〔4−(1,1,1−トリフルオ
ロ−2−オクチルオキシカルボニル)フェニル〕ジスル
フィドの合成
【化8】 1)で得られた化合物10gを塩化メチレン200ml
および塩化チオニル100ml中に溶解し、さらに数滴
のジメチルホルムアミドを加えて2時間加熱還流を行な
った。反応終了後、未反応の塩化チオニルおよび塩化メ
チレン溶媒を減圧留去して酸塩化物を得た。(R)−
(+)−1,1,1−トリフルオロ−2−オクタノール
〔α〕D 20=+25.6〔C=0.9951(CHC
3中)〕12.6g、トリエチルアミン6.9gおよ
び触媒量のジメチルアミノピリジンを塩化メチレン10
0mlに溶解させたものを0℃にて撹拌しながら、その
中に前記酸塩化物を塩化メチレン100mlに溶解した
溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、室温にて12時間
反応させた。次いで反応液を1N塩酸、飽和食塩水で順
に洗浄したのち溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリ
カゲルクロマトグラフ法により精製してビス〔4−
(1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシカル
ボニル)フェニル〕ジスルフィド18gを得た。
【0042】3)4−n−デシルオキシフェニルカルボ
ン酸 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−オクチル
オキシカルボニル)フェニルチオエステルの合成
【化9】 2)で得られた化合物9g、4−n−デシルオキシフェ
ニルカルボン酸7.8gおよびトリフェニルホスフィン
1.23gをアセトニトリル390ml中で加熱撹拌し
た。冷却して析出した結晶を濾取して、さらにシリカゲ
ルクロマトグラフ法により精製して4−n−デシルオキ
シフェニルカルボン酸 4−(1,1,1−トリフルオ
ロ−2−オクチルオキシカルボニル)フェニルチオエス
テル1.6gを得た。
【0043】ホットステージ付き偏光顕微鏡観察により
測定した相転移温度は次の通りである。
【表1】
【0044】実施例2 4−n−ウンデシルオキシフェニルカルボン酸 4−
(1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシカル
ボニル)フェニルチオエステルの合成
【化10】 実施例1、3)で用いる4−n−デシルオキシフェニル
カルボン酸に変えて4−n−ウンデシルオキシフェニル
カルボン酸を用いて実施例1と同様な方法により合成し
た。
【0045】ホットステージ付き偏光顕微鏡観察により
測定した相転移温度は次の通りである。
【表2】
【0046】実施例3 下記に示す化合物を各々下記に示す割合にて配合して基
本反強誘電性液晶組成物を作成した。
【化11】 前記基本反強誘電性液晶組成物に実施例1、2の化合物
を各々下記に示す割合にて配合して反強誘電性液晶組成
物A、Bを作成した。 組成物A wt% 前記基本反強誘電性液晶組成物 90.0 実施例1の反強誘電性化合物 10.0 組成物B 前記基本反強誘電性液晶組成物 90.0 実施例2の反強誘電性化合物 10.0 前述の測定方法によって測定した応答速度を図7、図8
に示す。
【0047】以下に実施態様項を列記する。 1. 一般式〔I〕
【化12】 (式中、mは4〜14の整数、nは4〜12の整数であ
り、X1、X2、X3はHおよびFよりなる群から独立し
て選ばれた基であり、*は光学活性中心を示す。)で表
される化合物よりなることを特徴とする液晶化合物。 2. 下記一般式〔II〕
【化13】 (式中、mは4〜14の整数、nは4〜12の整数であ
り、X1、X2、X3はHおよびFよりなる群から独立し
て選ばれた基であり、*は光学活性中心を示す。)で表
される化合物よりなることを特徴とする光学的三安定状
態を示す反強誘電性液晶化合物。 3. 下記一般式〔III〕
【化14】 (式中、mは4〜14の整数、nは4〜12の整数であ
り、*は光学活性中心を示す。)で表される化合物より
なることを特徴とする光学的三安定状態を示す反強誘電
性液晶化合物。 4. 前項1記載の液晶化合物を1種以上含有すること
を特徴とする液晶組成物。 5. 前項2または3記載の反強誘電性液晶化合物を1
種以上含有することを特徴とする反強誘電性液晶組成
物。
【0048】
【効果】
(1)本発明の新規液晶化合物は、室温(25℃)より
低い温度で反強誘電相を示す。反強誘電性液晶化合物
は、どちらかといえば、室温より高い30〜40℃で反
強誘電相を示すから、本発明化合物の反強誘電相を示す
温度は、極めて特徴的である。 (2)本発明の新規液晶化合物を反強誘電性液晶組成物
に配合することにより、組成物の低温における応答速度
を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは印加される三角波を、Bは市販のネマチッ
ク液晶の、Cは二状態液晶の、Dは三安定状態液晶の、
それぞれの光学応答特性を示す。
【図2】クラーク/ラガウェルにより提案された強誘電
性液晶分子の二つの安定した配向状態を示す。
【図3】Aは、本発明の“反”強誘電性液晶分子の三つ
の安定した配向状態を示す。Bは、Aの各(a)、
(b)、(c)に対応した三状態スイッチングと液晶分
子配列の変化を示す。
【図4】“反”強誘電性液晶分子が印加電圧に対してダ
ブルヒステリシスを描いて光透過率が変化することを示
す印加電圧−光透過率特性図である。
【図5】三角波印加電圧に対する相対透過率のヒステリ
シス曲線のモデルを示す。
【図6】(A)は印加電圧と時間の関係を示し、(B)
はその印加電圧がかかったときの液晶分子の応答状態を
示すグラフである。
【図7】実施例3の基本組成物と組成物Aの温度と応答
速度の関係を示すグラフである。
【図8】実施例3の基本組成物と組成物Bの温度と応答
速度の関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、mは4〜14の整数、nは4〜12の整数であ
    り、X1、X2、X3はHおよびFよりなる群から独立し
    て選ばれた基であり、*は光学活性中心を示す。)で表
    される化合物よりなることを特徴とする液晶化合物。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の液晶化合物を1種以
    上含有することを特徴とする液晶組成物。
JP12602595A 1995-04-26 1995-04-26 液晶化合物およびそれを含む液晶組成物 Pending JPH08295666A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12602595A JPH08295666A (ja) 1995-04-26 1995-04-26 液晶化合物およびそれを含む液晶組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12602595A JPH08295666A (ja) 1995-04-26 1995-04-26 液晶化合物およびそれを含む液晶組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08295666A true JPH08295666A (ja) 1996-11-12

Family

ID=14924845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12602595A Pending JPH08295666A (ja) 1995-04-26 1995-04-26 液晶化合物およびそれを含む液晶組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08295666A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3210730B2 (ja) 反強誘電性液晶セル
JPH059157A (ja) フエニルエステル系液晶物質
US5837163A (en) Liquid crystal compounds
JPH08295666A (ja) 液晶化合物およびそれを含む液晶組成物
JPH08291138A (ja) 反強誘電性液晶化合物およびそれを含む液晶組成物
JP3249602B2 (ja) 反強誘電性液晶化合物
JPH08311017A (ja) 液晶化合物およびそれを含む液晶組成物
JP2900599B2 (ja) 液晶物質
JPH0632770A (ja) 反強誘電性液晶化合物
JP2932638B2 (ja) 光学活性1―メチルノニル基を有する液晶物質
JP3176546B2 (ja) 新規液晶化合物、それを用いた反強誘電性液晶組成物および反強誘電性液晶表示素子
JP3333078B2 (ja) 応答速度の温度依存性に優れた反強誘電性液晶化合物
JPH08253441A (ja) 五員環中に不斉炭素をもつ液晶化合物およびそれを含む液晶組成物
JPH08333576A (ja) 反強誘電性液晶組成物
JPH08113553A (ja) 反強誘電性液晶化合物およびそれを含む液晶組成物
JPH08268970A (ja) 反強誘電性液晶化合物およびそれを含む液晶組成物
JPH05230032A (ja) 液晶化合物
JPH08333575A (ja) 反強誘電性液晶組成物
JPH09176647A (ja) 新規強誘電性液晶化合物、それを用いた液晶組成物および液晶表示素子
JPH0912509A (ja) 反強誘電性液晶化合物及びその組成物
JPH0912510A (ja) 反強誘電性液晶化合物及びその組成物
JPH09302347A (ja) 液晶特性改善剤およびそれを含む反強誘電性液晶組成物
JPH0725829A (ja) 反強誘電性液晶化合物
JPH08127777A (ja) 液晶特性改善剤
JPH09188880A (ja) 反強誘電性液晶組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20050719

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050726

A02 Decision of refusal

Effective date: 20051122

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02