JPH08290982A - 無機質組成物 - Google Patents

無機質組成物

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JPH08290982A
JPH08290982A JP9083895A JP9083895A JPH08290982A JP H08290982 A JPH08290982 A JP H08290982A JP 9083895 A JP9083895 A JP 9083895A JP 9083895 A JP9083895 A JP 9083895A JP H08290982 A JPH08290982 A JP H08290982A
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weight
composition
inorganic
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powder
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JP9083895A
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Masakatsu Sakamoto
正勝 坂本
Masatake Kamiya
昌岳 神谷
Masahito Yamamoto
雅人 山本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B12/00Cements not provided for in groups C04B7/00 - C04B11/00
    • C04B12/04Alkali metal or ammonium silicate cements ; Alkyl silicate cements; Silica sol cements; Soluble silicate cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)SiO2 −Al2 3 系無機質粉体1
00重量部、(B)アルカリ金属珪酸塩0.2〜450
重量部、(C)水35〜1500重量部、および
(D1 )シリコーンゴム粉末0.05〜60重量部から
なることを特徴とする無機質組成物。 【効果】 この無機質組成物を用いると、疎水性が高
く、水に触れても外観を維持でき、強度に優れた無機質
硬化体を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築材料等に用いられ
る無機質組成物に関し、特に疎水性と高強度を有する硬
化物を得ることができる無機質組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】疎水性と高強度を有する硬化物を得るこ
とができる無機質組成物として、特開平4−29248
2号公報に、アルカリ金属珪酸塩水溶液、無機固体成
分、および充填剤よりなる主材と、液状のシリコーンオ
イルと発泡剤とよりなる組成物が提案されている。これ
は、液状のシリコーンオイルを使用することにより、硬
化物に疎水性を付与するものである。しかしながら、液
状のシリコーンオイルを使用すると機械的強度が低下
し、さらに発泡体については、破泡し断熱性が低下する
という問題点があった。
【0003】また、特開平4−292483号公報に
は、アルカリ金属珪酸塩水溶液、無機固体成分、および
充填剤よりなる主材と、流動性を有するシリコーンゴム
素材と発泡剤とよりなる組成物が提案されており、気泡
サイズが小さく、高い機械的強度と疎水性を有する無機
質発泡体が得られると記載されている。しかしながら、
上記の組成物は、流動性を有するシリコーンゴム素材が
疎水性であるためアルカリ金属珪酸塩水溶液に対する分
散性が悪く、特に0.2g/cm3 以下の密度の無機質
発泡体を得ようとした場合、気泡径が1mm以上にな
り、さらに気泡径のばらつきも大きくなり、断熱性、吸
水防止性および強度が低下するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
(以下、本発明1という)は、上記の課題を解決するも
のであり、疎水性が高く、水に触れても外観を維持で
き、強度に優れた無機質硬化体を与えることのできる無
機質組成物を提供することを目的とする。請求項2記載
の発明(以下、本発明2という)は、上記の課題を解決
するものであり、疎水性が高く、高強度であり、さらに
比較的高密度の無機質発泡体だけでなく、低密度の無機
質発泡体であっても、気泡径が小さく且つ均一で、吸水
防止性および強度に優れた無機質発泡体を与えることの
できる無機質組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明1に使用されるS
iO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)としては、Si
2 5〜85重量%とAl2 3 90〜10重量%のも
のが好適に使用される。このような粉体としては、例え
ば、フライアッシュ、メタカオリン、カオリン、ムライ
ト、コランダム、アルミナ系研磨材を製造する際のダス
ト、粉砕焼成ボーキサイト等が挙げられるが組成と粒度
が適当であればこれらに限定されるものではない。
【0006】SiO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)
は、特別の活性化処理を施すことなく用いられてもよい
が、活性化させるために、溶射処理、粉砕分級処理、機
械的エネルギーを作用させるなどの処理を施してもよ
い。
【0007】上記溶射処理の方法としては、セラミック
コーティングに適用される溶射技術が応用される。その
溶射技術とは、好ましくは材料粉末が2000〜160
00℃の温度で溶融され、30〜800m/秒の速度で
噴霧されるものであり、プラズマ溶射法、高エネルギー
ガス溶射法、アーク溶射法等が可能である。得られた粉
体の比表面積は、0.1〜100m2 /gのものが好ま
しい。
【0008】上記分級、粉砕の方法としては従来公知の
任意の方法が採用され得、分級の方法としては、篩、比
重、風力、湿式沈降等による方法が挙げられ、粉砕法と
してはジェットミル、ロールミル、ボールミルによる方
法などが挙げらる。また、これらの方法は併用されても
よい。
【0009】上記機械的エネルギーを作用させる方法と
しては、ボール媒体ミル、媒体撹拌型ミル、ローラミル
等を使用する方法が挙げられ、作用させる機械的エネル
ギーとしては、小さくなると粉体を活性化しにくくな
り、大きくなると装置への負荷が大きくなるので、0.
5〜30kwh/kgが好ましい。
【0010】上記のフライアッシュは、必要に応じて、
焼成されたものでもよい。焼成温度は、低くなるとフラ
イアッシュの黒色が残り、着色困難となり、高くなる
と、アルカリ金属珪酸塩(B)との反応性が低くなるの
で、400〜1000℃が好ましい。
【0011】本発明1に使用されるアルカリ金属珪酸塩
(B)は、SiO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)の
硬化剤として作用するものであり、nSiO2 /M2
(Mは、K,NaおよびLiから選ばれる1種以上の金
属)で表される塩である。上記nの値は小さくなると機
械的強度が低下し、大きくなると水溶液の粘度が上昇し
混合が困難になるので0.05〜8が好ましく、0.1
〜3がより好ましく、0.5〜2.5がさらに好まし
い。
【0012】アルカリ金属珪酸塩(B)は、本発明1の
組成物の調製に際して、水溶液で添加されるのが好まし
く、その水溶液の濃度は特に限定されないが、低くなる
とSiO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)との反応性
が低くなり、高くなると固形物が生じやすくなるので1
0〜60重量%が好ましい。
【0013】上記アルカリ金属珪酸塩水溶液の調製に
は、アルカリ金属珪酸塩(B)をそのまま加圧、加熱下
で水に溶解してもよいが、アルカリ金属水酸化物水溶液
に珪砂、珪石粉などのSiO2 成分をnが所定の量とな
るように加圧、加熱下で溶解してもよい。
【0014】上記アルカリ金属珪酸塩(B)の量は、少
なくなると組成物の硬化が十分になされず、多くなると
本発明1の組成物から得られる硬化体の耐水性が低下す
るので、上記SiO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)
100重量部に対して0.2〜450重量部に限定さ
れ、10〜350重量部が好ましく、20〜250重量
部がさらに好ましい。
【0015】本発明1に使用される水(C)は、上記ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液として添加されてもよいし、独
立して添加されてもよい。水(C)の量は少なくなる
と、十分に硬化せず、また混合が困難となり、多くなる
と硬化体の強度が低下しやすくなるので、上記SiO2
−Al2 3 系無機質粉体(A)100重量部に対して
35〜1500重量部に限定され、45〜1000重量
部が好ましく、50〜500重量部がさらに好ましい。
【0016】本発明1に使用されるシリコーンゴム粉末
(D1 )は、高重合度のオルガノポリシロキサンの架橋
体からなるシリコーンゴムの粉末である。上記シリコー
ンゴムは、高重合度のオルガノポリシロキサンをパーオ
キサイド、UV(紫外線)またはEB(熱線)などを使
用して加硫して得られるものであり、シリコーンゴム粉
末(D1 )の粒径、形状等には、特に制限はないが、分
散性、流動性を高めるために、0.5〜1000μmが
好ましく、さらに好ましくは1〜500μmの球形のも
のである。
【0017】本発明1に使用されるシリコーンゴム粉末
(D1 )は、少なくなると発明の効果が得られず、多く
なると本発明1の組成物から得られる硬化物の機械的強
度が低下するので、上記SiO2 −Al2 3 系無機質
粉体(A)100重量部に対して0.05〜60重量部
に限定され、0.5〜50重量部が好ましく、1〜40
重量部がさらに好ましい。
【0018】本発明1において、必要に応じて、発泡剤
が添加されてもよい。発泡剤としては、例えば、過酸化
物(過酸化水素、過酸化ソーダ、過酸化カリウム、過ほ
う酸ソーダ等)、金属粉末(Mg,Ca、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、Sn、S
i、フェロシリコン等)などが用いられ、その量は、少
なくなると本発明1の組成物から得られる無機質発泡体
の発泡倍率が小さくなり、多くなると発泡ガスが過剰と
なり破泡するので、上記SiO2 −Al2 3系無機質
粉体(A)100重量部に対して0.01〜10重量部
が好ましい。
【0019】上記発泡剤として過酸化水素を用いるとき
は、安全性および安定した発泡を考慮すると水溶液とし
て用いるのが好ましい。また、金属粉末を用いる場合
は、安定した発泡を得るために、粒径200μm以下の
ものが好ましい。
【0020】本発明1の組成物には、必要に応じて発泡
助剤が添加されても良い。発泡助剤は発泡を均一に生じ
させるものであれば特に限定されず、例えば、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アル
ミニウム、パルミチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、シリカ
ゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナ粉末、アルミナゲ
ル等の多孔質粉体などが挙げられる。これらは単独で使
用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0021】発泡助剤の量は、多くなると組成物の粘度
が上昇し、破泡が発生しやすくなるので上記SiO2
Al2 3 系無機質粉体(A)100重量部に対して1
0重量部以下が好ましい。
【0022】本発明1の組成物には、必要に応じて無機
質充填材が添加されてもよい。無機質充填材としては、
水に溶解せず、無機質組成物の硬化反応を阻害せず、ア
ルカリ金属珪酸塩(B)と反応しにくいものであれば特
に限定されず、例えば、珪石粉;珪砂;川砂;ジルコン
サンド;結晶質アルミナ;岩石粉末;火山灰(シラス、
抗火石等);シリカフラワー;フライアッシュ;シリカ
フューム;ベントナイト;高炉スラグ等の混合セメント
用混合材;セピオライト、ワラストナイト、マイカ、タ
ルク等の天然鉱物;炭酸カルシウム;エアロジル;シリ
カゲル;ゼオライト;活性炭;アルミナゲル;珪藻土な
どが挙げられる。これらは単独で添加されてもよいし、
2種類以上併用されてもよい。
【0023】上記無機質充填材は、平均粒径が小さくな
ると組成物の粘度が上昇し、成形が困難となり、大きく
なると硬化物の強度が低下するので平均粒径0.01〜
1000μmが好ましい。無機質充填材の量は、多くな
ると本発明1の組成物から得られる無機質発泡体の強度
が低下するので上記SiO2 −Al2 3 系無機質粉体
(A)100重量部に対して700重量部以下が好まし
い。
【0024】本発明1の組成物には、必要に応じて補強
繊維が添加されてもよい。補強繊維としては、本発明1
の組成物から得られる硬化体に付与したい性能に応じ任
意のものが使用でき、例えば、ビニロン繊維、ポリアミ
ド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アク
リル繊維、レーヨン繊維、カーボン繊維、アラミド繊
維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊
維、スラグウール、鋼繊維などが使用できる。
【0025】上記補強繊維の繊維径は、細くなると混合
時に再凝集し、交絡によりファイバーボールが形成され
やすくなり、本発明1の組成物から得られる硬化体の強
度向上への寄与が少なくなり、太くなると引張強度向上
などの補強効果が小さくなるので、繊維径1〜500μ
mが好ましい。上記補強繊維の繊維長は、短くなると引
張強度向上などの補強効果が小さくなり、長くなると繊
維の分散性及び配向性が低下するので、繊維長1〜15
mmが好ましい。上記補強繊維の量は多くなると繊維の
分散性が低下するので、上記SiO2 −Al2 3 系無
機質粉体(A)100重量部に対して、10重量部以下
が好ましい。
【0026】さらに本発明1の組成物から得られる硬化
体の軽量化を図る目的でシリカバルーン、パーライト、
フライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバル
ーン、発泡焼成粘土等の無機質発泡体;フェノール樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン等の合成樹脂の発泡
体;ポリ塩化ビニリデンバルーンなどが添加されてもよ
い。これらは単独で添加されてもよいし、2種類以上併
用されてもよい。
【0027】さらに必要に応じて、アルミナセメント、
γ−アルミナ、溶射されたアルミナ、アルミン酸アルカ
リ金属塩、水酸化アルミニウムなどを加えても良い。こ
れらの添加物の量は、多くなると機械的強度が低下する
ので、上記SiO2−Al2 3 系無機質粉体(A)1
00重量部に対して、100重量部以下が好ましい。
【0028】本発明1の無機質組成物から硬化体を得る
には、種々の態様があるが、一例を挙げると、まず上記
アルカリ金属珪酸塩(B)を加圧、加熱下で少なくとも
一部の水(C)に溶解し、上記SiO2 −Al2 3
無機質粉体(A)、シリコーンゴム粉末(D1 )および
必要に応じて残部の水(C)、補強繊維、無機質充填材
等を混合し、ペースト状として本発明の無機質組成物と
した後、注型、押圧成形、押出成形など従来公知の方法
により所望の形に賦形し、硬化させる。
【0029】本発明1の無機質組成物から発泡体を得る
には、種々の態様があるが、一例を挙げると、まず上記
アルカリ金属珪酸塩(B)を加圧、加熱下で少なくとも
一部の水(C)に溶解し、上記SiO2 −Al2 3
無機質粉体(A)、シリコーンゴム粉末(D1 )および
必要に応じて残部の水(C)、発泡助剤、補強繊維、無
機質充填材等を混合し、ペースト状とした後、発泡剤を
混合し、注型、押圧成形、押出成形など従来公知の方法
により所望の形に賦形し、硬化させる。また、発泡剤
は、水(C)の一部と混合した形態で配合してもよい。
【0030】上記の硬化させる際の温度は常温でもよい
が、50〜110℃で30分間〜8時間硬化させること
により、硬化反応を促進でき、機械的物性を向上するこ
とができる。
【0031】本発明2に使用されるSiO2 −Al2
3 系無機質粉体(A)としては、本発明1で使用される
ものと同様である。
【0032】本発明2に使用されるアルカリ金属珪酸塩
(B)としては、本発明1で使用されるものと同様であ
る。
【0033】アルカリ金属珪酸塩(B)は、本発明2の
組成物の調製に際して、水溶液で添加されるのが好まし
く、その水溶液の濃度は特に限定されないが、低くなる
と水が過剰となり硬化収縮が大きくなったり、強度低下
の原因となり、高くなると発泡に適した粘度とならなく
なるので10〜60重量%が好ましい。
【0034】上記アルカリ金属珪酸塩水溶液の調製に
は、アルカリ金属珪酸塩(B)をそのまま加圧、加熱下
で水に溶解してもよいが、アルカリ金属水酸化物水溶液
に珪砂、珪石粉などのSiO2 成分をnが所定の量とな
るように加圧、加熱下で溶解してもよい。
【0035】上記アルカリ金属珪酸塩(B)の量は、少
なくなると組成物の硬化が十分になされず、多くなると
本発明2の組成物から得られる発泡体の耐水性が低下す
るので、上記SiO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)
100重量部に対して0.2〜450重量部に限定さ
れ、10〜350重量部が好ましく、20〜250重量
部がさらに好ましい。
【0036】本発明2に使用される水(C)は、上記ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液として添加されてもよいし、独
立して添加されてもよい。水(C)の量は少なくなる
と、粘度が高くなり発泡体が安定しないか、高倍率の低
密度発泡体が得られなくなり、多くなると粘度が低くな
り発泡が安定しないとともに、発泡体の強度が低下しや
すくなるので、上記SiO2 −Al2 3 系無機質粉体
(A)100重量部に対して35〜1500重量部に限
定され、45〜1000重量部が好ましく、50〜50
0重量部がさらに好ましい。
【0037】本発明2に使用されるシリコーンゴムを主
固形分とするシリコーンラテックス(D2 )において、
シリコーンゴムとは、無機質のシロキサン結合(Si−
O−Si)を主骨格とするポリシロキサンおよびその共
重合体を中程度に3次架橋させた構造をもつもの(例え
ば、信越化学社製、KM−2002T)、また、用途お
よび必要に応じて、それらの側鎖を、アクリル変性した
もの(例えば、信越化学社製、X−52−550B)、
アミノ変性したもの、フッ素変性したもの、エポキシ変
性したもの、フェニル変性したもの、カルボン酸変性し
たものが挙げられる。また、必要に応じて、末端をシラ
ノール変性したもの、エポキシ変性したもの、アミノ変
性したもの、カルボン酸変性したものが挙げられる。ま
た、これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併
用してもよい。
【0038】上記ラテックスとは、有機溶媒もしくは水
を分散媒とし、ゴムを分散質とした一種のコロイドゾル
のことをいい、このゴム粒子の硬度により室温でフィル
ムを形成するもの若しくは形成しないものがあるが、一
般的に硬度が低いものほど低温でフィルムを形成する。
発泡体の吸水率を低下させるためには、フィルムを形成
するものが好ましく、硬化に際して加熱する場合におい
ては高温でフィルムを形成するような硬度の高いものが
発泡体の強度が高くなるので好ましい。
【0039】上記の分散質の大きさは乳化重合、ポリマ
ー乳化などの製造方法、重合度、シリコーンゴムの種類
等により異なるが、0.01〜50μmのものが好まし
い。ラテックスにおける分散質の比率としては、分散媒
および分散質の種類によりそれぞれ上限、下限が異なる
が、10〜80重量%が好ましい。分散媒としては、有
機系のものとしてトルエン、酢酸エチル等が挙げられる
が、有機溶媒は作業環境性が悪く、またアルカリ金属珪
酸塩との親和性が悪いので、本発明2においては水が好
ましい。
【0040】シリコーンゴムを主固形分とするシリコー
ンラテックス(D2 )におけるシリコーンゴムの本発明
2の無機質組成物への添加量は、少なくなると、気泡が
粗大化するとともに、十分な吸水防止性が得られなくな
り、多くなると、組成物の粘度が低下し、発泡体の気泡
が粗大化するとともに、強度が低下するので、上記Si
2 −Al2 3 系無機質粉体(A)100重量部に対
して、0.1〜100重量部に限定され、1〜50重量
部が好ましく、5〜30重量部がさらに好ましい。
【0041】本発明2に使用される発泡剤(E)として
は、例えば、本発明1の説明で挙げた発泡剤が挙げられ
る。コスト、安全性、入手の容易性、混合し易さを考慮
すると、過酸化水素、Al粉末が好ましい。
【0042】発泡剤(E)の量は、少なくなると本組成
物から得られる発泡体の発泡倍率が小さくなり、多くな
ると発泡ガスが過剰となり破泡するので、上記SiO2
−Al2 3 系無機質粉体(A)100重量部に対して
0.01〜10重量部に限定される。
【0043】上記発泡剤(E)として過酸化水素を用い
るときは、安全性および安定した発泡を考慮すると水溶
液として用いるのが好ましい。発泡剤として使用できる
過酸化水素水溶液の濃度は、低くなると過酸化水素量に
対し水の量が多くなり粘度が低下し発泡が安定しなくな
る恐れがあり、高くなると、発泡が速くなり安定に発泡
できない上、危険であるので、0.5〜35重量%が好
ましく、1〜25重量%がより好ましく、5〜15重量
%が特に好ましい。
【0044】また、金属粉末を用いる場合は、粒径が小
さくなると、分散性が低下するとともに、反応性が高く
なり発泡が速くなり、大きくなると、反応性が低下する
ので、粒径1〜200μmのものが好ましい。
【0045】本発明2の組成物には、必要に応じて発泡
助剤が添加されても良い。発泡助剤は発泡を均一に生じ
させるものであれば特に限定されず、例えば、本発明1
の説明で挙げた発泡助剤が挙げられる。
【0046】発泡助剤の量は、少なくなると、破泡を起
こし易くなり、安定に発泡できなくなる、強度低下、粘
度が高く発泡しないなどにつながり易くなり、多くなる
と、組成物の粘度が上昇し、発泡に悪影響を及ぼし易く
なるので、上記SiO2 −Al2 3 系無機質粉体
(A)100重量部に対して5重量部以下が好ましく、
0.05〜5重量部がより好ましく、0.3〜3.0重
量部が特に好ましい。
【0047】本発明2の組成物には、硬化収縮および熱
収縮を抑制するために、必要に応じて充填材が添加され
てもよい。充填材としては、無機質充填材、有機質充填
材ともに使用できる。
【0048】無機質充填材としては、アルカリ金属珪酸
塩(B)に対して活性の低いものが好ましく、例えば、
本発明1の説明で挙げた無機質充填材が挙げられる。更
には、本発明2の組成物から得られる硬化体の軽量化を
図る目的でシリカバルーン、パーライト、フライアッシ
ュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、発泡焼
成粘土等の無機質発泡体が挙げられるが、アルカリ金属
珪酸塩(B)に対して活性が低ければこれらに限定され
ない。無機質充填材がアルカリ金属珪酸塩(B)に対し
て活性が低いことが望まれる理由は、活性度が高いとア
ルカリ水溶液、アルカリ金属珪酸塩水溶液のゲル化が急
速に進み、混合、成形が困難となるためである。
【0049】有機質充填材としては、フェノール樹脂、
ウレタン樹脂、ポリエチレン、塩化ビニリデン、スチレ
ン等の合成樹脂およびそれらの発泡体などが挙げられ
る。
【0050】これらの無機質充填材および有機質充填材
は、単独で添加されてもよいし、2種類以上併用されて
もよい。
【0051】上記充填材は、平均粒径が小さくなると吸
着水量の増加によって組成物の粘度が上昇し、作業性が
低下するか又は十分発泡しなくなる恐れが生じ、大きく
なると発泡が不安定になるので平均粒径0.01〜50
00μmが好ましい。
【0052】上記の発泡体形状の充填材の比重は、小さ
くなると、本組成物から得られる成形物の機械的強度が
低くなり、大きくなると、軽量化の効果が得られなくな
るので、0.01〜1が好ましく、0.02〜0.7が
より好ましい。
【0053】上記充填材の添加量は、少なくなると、硬
化収縮、熱収縮およびクラック抑制等の効果が得られな
くなり、多くなると本組成物から得られる無機質発泡体
の機械的強度が低くなるので、上記SiO2 −Al2
3 系無機質粉体(A)100重量部に対して0.1〜8
00重量部が好ましく、1〜600重量部がより好まし
く、40〜400重量部が特に好ましい。
【0054】本発明2の組成物には、必要に応じて補強
繊維が添加されてもよい。補強繊維は、本発明2の組成
物から得られる発泡体に、強度向上、クラック防止等を
図ることができ、例えば、本発明1の説明において挙げ
た補強繊維が挙げられる。
【0055】上記補強繊維の繊維径は、細くなると混合
時に再凝集し、交絡によりファイバーボールが形成され
やすくなり、本組成物から得られる無機質発泡体の強度
向上への寄与が少なくなり、太くなると引張強度向上な
どの補強効果が小さくなるので、繊維径1〜500μm
が好ましい。上記補強繊維の繊維長は、短くなると引張
強度向上などの補強効果が小さくなり、長くなると繊維
の分散性及び配向性が低下するので、繊維長1〜15m
mが好ましい。上記補強繊維の量は多くなると繊維の分
散性が低下するので、上記SiO2 −Al2 3 系無機
質粉体(A)100重量部に対して、10重量部以下が
好ましい。
【0056】本発明2の無機質組成物から発泡体を得る
には、種々の態様があるが、一例を挙げると、まず上記
アルカリ金属珪酸塩(B)を加圧、加熱下で少なくとも
一部の水(C)に溶解し、上記SiO2 −Al2 3
無機質粉体(A)、シリコーンゴムを主固形分とするシ
リコーンラテックス(D2 )および必要に応じて残部の
水(C)、発泡助剤、無機質充填材、補強繊維等を混合
し、ペースト状とした後、例えば過酸化水素水のような
発泡剤(E)を添加、混合して、本発明2の無機質組成
物とする。
【0057】このようにして得られたスラリーを注型又
は吹き付けし、発泡硬化させる。上記の硬化させる際の
温度は常温でもよいが、50〜110℃で30分間〜8
時間硬化させることにより、硬化反応を促進でき、機械
的物性を向上することができる。
【0058】
【作用】本発明1の組成物においては、所定量のシリコ
ーンゴム粉末が添加されているので、本組成物からの硬
化体に疎水性が付与されると共に、水に触れても色変化
が少なく外観を維持できる。また、液状のシリコーンオ
イルを使用した場合と異なり、機械的強度が低下しな
い。なお、液状のシリコーンオイルを使用した場合、機
械的強度が低下するのは、SiO2 −Al2 3 系無機
質粉体(A)とアルカリ金属珪酸塩(B)との反応が不
十分となり、硬化不良になるためと推定される。
【0059】本発明2の組成物においては、所定量のシ
リコーンゴムを主固形分とするシリコーンラテックスが
添加されているので、組成物の粘度が適度になり、発泡
時の気泡を小さな状態に維持できる。従って、この組成
物を成形し、硬化させると、低密度であっても小さな気
泡の無機質発泡硬化体を得ることができる。また、シリ
コーンゴムを主固形分とするシリコーンラテックスが添
加されているので、本発明2の組成物から得られる発泡
体に疎水性が付与される。また、特開平4−29248
3号公報に記載された流動性を有するシリコーンゴム素
材を含有する組成物と比較すると、流動性を有するシリ
コーンゴム素材は疎水性であるためアルカリ金属珪酸塩
水溶液に対する分散性が悪く凝集塊になり易いが、シリ
コーンゴムを主固形分とするシリコーンラテックスはア
ルカリ金属珪酸塩水溶液に対する分散性が良いので、凝
集塊を形成することがないため、発泡に際して悪影響を
及ぼすことがなく、シリコーンゴム本来の性能が発揮さ
れ、発泡体の気泡径が小さくなり、発泡体の断熱性、吸
水防止性および強度が低下することがない。
【0060】
【実施例】本発明を実施例をもってさらに詳しく説明す
る。
【0061】なお、以下の実施例および比較例において
用いたSiO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)の詳細
は以下の通りである。 無機質粉体1として示したもの。 フライアッシュ(JIS A 6201に準ずるもの、
関電化工社製、平均粒径20μm)を分級機(日清エン
ジニアリング社製、型式:TC−15)により分級し、
粒径が10μm以下の粉末を100重量%含有するも
の。 無機質粉体2として示したもの。 カオリン(組成:SiO2 45.7重量%、Al2 3
38.3重量%、平均粒径8μm、BET比表面積5.
8m2 /g)の原料粉を燃焼温度2500℃、噴射粒子
速度50m/秒で溶射し、活性無機質粉体(組成:Si
2 49.7重量%、Al2 3 47.0重量%、平均
粒径49μm、BET比表面積64.3m2 /g)とし
たもの。
【0062】無機質粉体3として示したもの。 カオリン(組成:SiO2 45.7重量%、Al2 3
38.3重量%、平均粒径8μm、BET比表面積5.
8m2 /g)95重量部とクオーツ(住友セメント社
製、商品名:ソフトシリカ)5重量部及びトリエタノー
ルアミン25重量%とエタノール75重量%の混合溶液
0.5重量部をウルトラファインミルAT−20(三菱
重工業社製、ジルコニアボール10mmφ使用、ボール
充填率85体積%)に供給し、25kwh/kgの機械
的エネルギーを作用させ、無機質粉体を得たもの。尚、
上記の機械的エネルギー値はウルトラファインミルAT
−20に供給した電力を処理粉体単位重量で除したもの
である。
【0063】無機質粉体4として示したもの。 メタカオリン(エンゲルハード社製、商品名:SATI
NTONE SP 33、平均粒径3.3μm、BET
比表面積13.9m2 /g)100重量部及びトリエタ
ノールアミン25重量%とエタノール75重量%の混合
溶液0.5重量部をウルトラファインミルAT−20
(三菱重工業社製、ジルコニアボール10mmφ使用、
ボール充填率85体積%)に供給し、25kwh/kg
の機械的エネルギーを作用させ、無機質粉体を得たも
の。尚、上記の機械的エネルギー値はウルトラファイン
ミルAT−20に供給した電力を処理粉体単位重量で除
したものである。
【0064】無機質粉体5として示したもの。 上記無機質粉体1を熱風加熱炉により600℃で3時間
焼成し、粒径が10μm以下の粉末を100重量%含有
するもの。
【0065】無機質粉体6として示したもの。 粒径が10μm以下の粉末を100重量%含有するフラ
イアッシュ。平均粒径は5.0μm。組成は、SiO2
58.7重量%、Al2 3 24.2重量%、Fe2
3 6.9重量%、TiO2 1.1重量%、その他9.1
重量%である。
【0066】無機質粉体7として示したもの。 メタカオリン(エンゲルハード社製、商品名:SATI
NTONE SP 33)。平均粒径3.3μm。組成
は、SiO2 52.0重量%、Al2 3 44.6重量
%、Fe2 3 0.5重量%、TiO2 1.9重量%、
その他1.0重量%である。
【0067】無機質粉体8として示したもの。 アルミナ研磨材を製造する際のダスト。平均粒径0.1
μm。組成は、SiO 2 32.0重量%、Al2 3
6.0重量%、Fe2 3 6.2重量%、TiO2 1.
4重量%、その他4.4重量%である。
【0068】実施例1〜6、比較例1〜6 表1および2に示した所定量(なお、表1、2、及び後
述の表3〜7に示した配合量の単位は重量部である)の
nSiO2 /M2 O(n=1.5、Mは、NaとKのモ
ル比1:1の混合物)をオートクレーブ中において13
0℃、7kg/cm2 で表1および2に示した所定量の
水に溶解し、表1および2に示した所定量の、SiO2
−Al2 3 系無機質粉体(A)、シリコーンゴム1
(東レダウコーニングシリコーン社製、商品名:R−9
35)、シリコーンゴム2(ダイキン工業社製、商品
名:ルブロンL−2)、シリコーンオイル(信越化学工
業社製、商品名:信越シリコーンオイルKF96−1
0)、8号珪砂(セキモト建材社製、商品名:8号珪
砂)、珪石粉(住友セメント社製、商品名:ソフトシリ
カ)、ワラストナイト(土屋カオリン社製、商品名:ケ
モリットA−60)、ビニロン繊維(クラレ社製、商品
名:RM182×3)、水酸化アルミニウム(和光純薬
社製、粒径100μm以下)、アルミナセメント(旭硝
子社製、アサヒアルミナセメント1号)を添加し、オム
ニミキサー(千代田技研工業社製)で混合し、均一なペ
ーストとした。このペーストを型に流し込み、85℃で
6時間硬化させ、35cm×35cm×10cmの硬化
体を得た。
【0069】実施例7〜9、比較例7、8 表3に示した所定量のnSiO2 /M2 O(n=1.
5、Mは、NaとKのモル比1:1の混合物)をオート
クレーブ中において130℃、7kg/cm2 で表3に
示した所定量の水に溶解し、表3に示した所定量の、S
iO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)、シリコーンゴ
ム1(東レダウコーニングシリコーン社製、商品名:R
−935)、シリコーンオイル(信越化学工業社製、商
品名:信越シリコーンオイルKF96−10)、珪石粉
(住友セメント社製、商品名:ソフトシリカ)、ワラス
トナイト(土屋カオリン社製、商品名:ケモリットA−
60)、ビニロン繊維(クラレ社製、商品名:RM18
2×3)、水酸化アルミニウム(和光純薬社製、粒径1
00μm以下)、ステアリン酸亜鉛(和光純薬社製)を
添加しオムニミキサー(千代田技研工業社製)で混合
し、均一なペーストとした。このペーストに、発泡剤と
して表3に示した所定量の、粒径が70μm以下の粉末
を100重量%含有するアルミニウム粉末(ミナルコ社
製、商品名:350F)を添加して40秒間攪拌し、型
枠内に注入して3分間発泡させた後、型枠ごと85℃の
オーブン中で6時間加熱して、35cm×35cm×1
0cmの発泡体を得た。
【0070】なお、上記のアルミニウム粉末の粒径はレ
ーザー回折式分布計(セイシン社製、型式:PRO70
0S)で測定した。
【0071】実施例1〜6及び比較例1〜6で得られた
硬化体、並びに実施例7〜9及び比較例7、8で得られ
た発泡体の以下に示した諸性能を測定し、結果を表1〜
3に示した。
【0072】性能評価 曲げ強度 得られた硬化体を18cm×5cm×1cmに切断し、
JIS A 1106に準じて曲げ強度を測定した。 圧縮強度 得られた発泡体を3cm×3cm×3cmに切断し、J
IS A 1108に準じて圧縮強度を測定した。
【0073】熱水試験後の強度維持率(%) 硬化体 得られた硬化体を18cm×5cm×1cmに切断し、
90℃の水中に8時間浸漬した後、JIS A 110
6に準じて曲げ強度を測定し、浸漬前の曲げ強度で除し
て100を掛けた。 発泡体 得られた発泡体を3cm×3cm×3cmに切断し、9
0℃の水中に8時間浸漬した後、JIS A 1108
に準じて圧縮強度を測定し、浸漬前の圧縮強度で除して
100を掛けた。
【0074】水中浸漬後の色変化 得られた硬化体及び発泡体を18cm×5cm×1cm
に切断し、これを水中に全没させ24時間浸漬させた。
浸漬前後での色差を色彩色差計CK−200b(ミノル
タカメラ社製)を用いて測定した。 熱伝導率 得られた発泡体を3cm×3cm×0.5cmに切断
し、JIS A 1412に準じて熱伝導率を測定し
た。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】実施例10〜19、比較例9〜12 表4〜6にアルカリ金属珪酸塩として示した所定量のn
SiO2 /K2 O(n=1.5)と所定量の水(I)と
からなる、珪酸カリウム水溶液に、表4〜6に示した所
定量の、SiO2 −Al2 3 系無機質粉体(A)、タ
ルク(山陽クレー工業社製、商品名:タルク83、平均
粒径5μm)、マイカ(レプコ社製、商品名:スゾライ
トマイカ 325S、平均粒径40μm)、ビニロン繊
維(クラレ社製、商品名:RM182、1.8デニール
×6mm)、ステアリン酸亜鉛(和光純薬社製)及び残
りの水(II)を加え、ハンドミキサーで混合攪拌し、
均一なペーストとした。次いで、このペーストに表4〜
6に示した所定量の、シリコーンゴムを主固形分とする
シリコーンラテックス(信越化学社製、商品名:X−5
2−550B、固形分40重量%、表4〜6の数値は、
上記ラテックスの配合量であり、固形分のみの配合量で
はない。)を添加し、混合攪拌し、再び均一なペースト
とした。次いで、このペーストに発泡剤として表4〜6
に示した所定量の過酸化水素水(三菱ガス化学社製、3
5重量%水溶液、表4〜6の数値は、35重量%水溶液
の配合量である。)を添加し、約10秒間混合した後、
容器中に流し込み、静置しておくと徐々に発泡が起こ
り、混合攪拌後約5分で発泡が完了した。次いで、50
℃で24時間硬化し、得られた発泡体を5cm×5cm
×5cmに切断した。
【0079】比較例13〜17 実施例18におけるシリコーンラテックスの代わりに、
表7に示した所定量の、液状シリコーンゴム素材1(東
芝シリコーン社製、商品名:YE5942)又は液状シ
リコーンゴム素材2(東芝シリコーン社製、商品名:T
SE350)を使用したこと、並びにタルク、マイカ及
び過酸化水素水の配合量を表7に示したように変えたこ
との他は、実施例18と同様にして発泡体を得た後、5
cm×5cm×5cmに切断した。なお、上記液状シリ
コーンゴム素材2は、2液型で、液状のシリコーンゴム
主材(第1液:東芝シリコーン社製、商品名:TSE3
50)100重量部に対して、硬化剤(第2液:東芝シ
リコーン社製、商品名:CE62)を0.5重量部の割
合で配合したものである。
【0080】実施例10〜19及び比較例9〜17で得
られた発泡体の以下に示した諸性能を測定し、結果を表
4〜7に示した。
【0081】性能評価 密度 得られた発泡体を100℃で24時間乾燥させた後、重
量を測定することにより算出した。 平均気泡径 顕微鏡で発泡体の拡大写真を撮影し、50ケの気泡径を
測定し算出した。 圧縮強度 得られた発泡体を材令20日をもって評価試料とし、J
IS A 1108に準じて圧縮強度を測定した。 吸水率 得られた発泡体を水面下5cmに24時間浸漬し、浸漬
後と浸漬前の質量差を発泡体の体積で除して100を掛
けた。 吸水後、圧縮強度維持率 得られた発泡体を材令20日とした後、25℃の水中に
水面下5cmに24時間浸漬させたものを評価試料と
し、浸漬後乾燥させることなく含水状態でJISA 1
108に準じて圧縮強度を測定した。得られた測定値を
水浸漬前の圧縮強度で除して100を掛けた。
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
【表6】
【0085】
【表7】
【0086】表4〜7から本発明の無機質組成物によれ
ば、低密度であっても、小さな気泡であり、吸水性が少
なく高強度である無機質発泡体が得られることが分か
る。
【0087】
【発明の効果】本発明1の無機質組成物の構成は上述の
通りであり、この無機質組成物を用いると、疎水性が高
く、水に触れても外観を維持でき、強度に優れた無機質
硬化体を得ることができる。また、本発明1の無機質組
成物に発泡剤が添加された組成物を用いると、疎水性が
高く、水に触れても外観を維持でき、強度に優れると共
に、断熱性にも優れた無機質発泡体を得ることができ
る。本発明2の無機質組成物の構成は上述の通りであ
り、この無機質組成物を用いると、低密度でも気泡が小
さく均質で保温性、吸水防止性及び強度に優れ、不燃性
建材として有用な無機質発泡体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B28B 1/50 B28B 1/50 (C04B 28/26 12:04 24:42 18:22 16:06) 103:42 103:65 111:27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)SiO2 −Al2 3 系無機質粉
    体100重量部、(B)アルカリ金属珪酸塩0.2〜4
    50重量部、(C)水35〜1500重量部、および
    (D1 )シリコーンゴム粉末0.05〜60重量部から
    なることを特徴とする無機質組成物。
  2. 【請求項2】 (A)SiO2 −Al2 3 系無機質粉
    体100重量部、(B)アルカリ金属珪酸塩0.2〜4
    50重量部、(C)水35〜1500重量部、(D2
    シリコーンゴム0.1〜100重量部を主固形分とする
    シリコーンラテックス、および(E)発泡剤0.01〜
    10重量部からなることを特徴とする無機質組成物。
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