JPH08268990A - 7−メチル−2−ナフタレンカルボニトリルの製造方法 - Google Patents

7−メチル−2−ナフタレンカルボニトリルの製造方法

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JPH08268990A
JPH08268990A JP7158595A JP7158595A JPH08268990A JP H08268990 A JPH08268990 A JP H08268990A JP 7158595 A JP7158595 A JP 7158595A JP 7158595 A JP7158595 A JP 7158595A JP H08268990 A JPH08268990 A JP H08268990A
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dmn
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a) 2,7−ジメチルナフタレンを転化率が20
〜80モル%となるようにN−ブロモスクシンイミドと反
応させて7−メチル−2−ブロモメチルナフタレンと
し、(b) これをヘキサメチレンテトラミンと反応させて
7−メチル−2−ナフタレンカルバルデヒドとし、(c)
これをヒドロキシルアミンによりニトリル化することか
らなる、7−メチル−2−ナフタレンカルボニトリルの
製造方法。目的物からの未反応物や副生物の分離は、工
程(c) 後だけに蒸留により行い、回収された未反応2,7
−ジメチルナフタレンは工程(a) に再使用する。 【効果】 副反応を抑えて、出発物質の転化率当たり高
い選択率で目的物を得ることができ、未反応出発物質は
ほぼ完全に回収し、再使用することにより、低原材料費
で目的物を効率よく製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医農薬中間体として最
近その有用性が増してきた7−メチル−2−ナフタレン
カルボニトリル (以下、MNCNと略記する) の製造方
法に関する。MNCNを用いた有用化合物の合成例は、
例えば、特開平5−78344 号公報および同5−208946号
公報に記載されている。
【0002】
【従来の技術】MNCNの合成例は少なく、2−メチル
−7−ナフタレンスルホン酸ナトリウムをシアン化カリ
ウムと反応させる方法 (P.H. Gore ら, J. Chem. Soc.,
Perkin Trans. I, 1972, 1781) と、7−メチル−2−
ナフタレンカルボン酸を塩化チオニルと反応させて塩化
物とし、次いで濃アンモニア水と反応させて7−メチル
−2−ナフタレンカルボキサミドを生成させ、これをト
リフェニルホスフィンと反応させる方法 (特開平5−78
344 号および同5−208946号各公報) とが知られている
だけである。これらの従来法は、出発物質の入手が困難
である上、前者は反応に猛毒のシアン化カリウムを使用
し、後者は工程が煩雑であるので、いずれも工業化に適
した方法とはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比較
的入手が容易な出発物質からMNCNを簡便な工程で安
価かつ安全に製造でき、従って、工業化に適したMNC
Nの製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来法に
比べて入手が容易な2,7−ジメチルナフタレン (以下、
2,7−DMNと略記する) を出発物質とするMNCNの
合成について検討した結果、MNCNを工業的に安価に
製造するのに適した新規な方法を見出し、本発明に至っ
た。
【0005】本発明は下記工程 (a)〜(c) からなる7−
メチル−2−ナフタレンカルボニトリル (MNCN) の
製造方法である。 (a) 2,7−ジメチルナフタレン (2,7−DMN) をハロ
ゲン化剤と反応させてモノハロゲン化する工程、(b) 得
られた7−メチル−2−ハロゲノメチルナフタレンを酸
化して、ハロゲノメチル基をカルバルデヒド基に変換す
る工程、および(c) 得られた7−メチル−2−ナフタレ
ンカルバルデヒドをニトリル化して、MNCNを得る工
程。本発明のMNCNの製造方法における反応経路を次
に示す。
【0006】
【化1】
【0007】出発物質である2,7−DMNは、融点98
℃、常圧沸点262 ℃の結晶性物質であり、石油留分から
の分離、ナフタレンやメチルナフタレンのアルキル化も
しくはトランスアルキル化、ジメチルナフタレンの異性
化、アルキルベンゼンの環化による合成などにより製造
することができる。本発明では、任意の方法で製造した
2,7−DMNを使用することができる。2,7−DMNの
純度は特に制限されないが、通常は90重量%以上である
ことが好ましい。
【0008】工程(a) では、2,7−DMNをハロゲン化
剤と反応させてモノハロゲン化し、7−メチル−2−ハ
ロゲノメチルナフタレンを生成させる。ハロゲン化剤と
の反応で2,7−DMNの一方のメチル基のみをジハロゲ
ン化できれば、次の工程(b)では、加水分解だけでジハ
ロゲノメチル基をアルデヒド基に変換できるので、反応
が簡単になる。しかし、2,7−DMNをジハロゲン化す
ると、主生成物は両方のメチル基がモノハロゲン化され
た2,7−ジ (ハロゲノメチル) ナフタレンとなり、一方
のメチル基のみがジハロゲン化された7−メチル−2−
ジハロゲノメチルナフタレンの選択率は非常に低くなる
ことが判明した。そのため、モノハロゲン化して一方の
メチル基のみをハロゲン化し、このハロゲノメチル基
(-CH2X)をカルバルデヒド基 (-CHO) を経由してカルボ
ニトリル基 (-CN)に導く。
【0009】モノハロゲン化は、塩素化、臭素化、ヨウ
素化のいずれでもよいが、臭素化が選択性に優れている
ため好ましい。ハロゲン化剤としては、芳香族側鎖アル
キル基のハロゲン化に使用可能な任意のハロゲン化剤が
使用できる。その例には、塩素、臭素、ヨウ素などのハ
ロゲン単体、N−ブロムスクシンイミド (NBS) やN
−クロロスクシンイミドなどのハロゲン化コハク酸イミ
ド類、塩化スルフリルなどがある。特に、NBSによる
臭素化が、反応収率の点で好ましい。
【0010】2,7−DMNとハロゲン化剤との反応は、
溶媒 (例えば、四塩化炭素、塩化メチレン、塩化エチレ
ン、二塩化エチレン、シクロヘキサン、ベンゼンなど)
の存在下または不存在下に、ラジカル発生剤 (例えば、
過酸化物、アゾ化合物、紫外線など) の存在下または不
存在下で行うことができる。ハロゲン化剤の種類、或い
は溶媒やラジカル発生剤の有無などによって異なるが、
反応温度は一般に0℃以上、200 ℃以下、好ましくは50
℃以上、120 ℃以下であり、この温度であれば反応は10
時間以内、通常は4時間以内に完結する。
【0011】ハロゲン化剤 (例、NBS) の使用量が多
くなると、2,7 −DMNの転化率は向上するが、図1に
示すように、2,7−DMNの転化率の増大につれて、ジ
ハロゲン化物 (例、2,7−ジブロモメチルナフタレン)
の副生量が増加し、モノハロゲン化物 (例、7−メチル
−2−ブロモメチルナフタレン) の選択率は低下する。
従来法で用いる出発物質より格段に入手し易いとはい
え、2,7−DMNは使用原料中で最も高価であるため、
2,7−DMNの転化率当たりの目的物の収率が、本発明
のMNCNの製造方法の経済性を左右する大きな要素と
なる。
【0012】従って、未反応の2,7−DMNを回収して
再使用するのであれば、2,7−DMNの転化率を低く抑
えてジハロゲン化を抑制し、消費 2,7−DMN当たりの
モノハロゲン化物の選択率を高めるのが有利である。こ
の場合、転化率が低いほど選択率は良好となり、原単位
からは有利になるが、生産性の観点から、極端に低い転
化率は不利である。その意味で、2,7−DMNの転化率
は (反応条件にもよるが) 10〜90%とし、好ましくは20
〜80%の範囲内とする。ハロゲン化剤としてNBSを使
用した場合、転化率60%で80〜90%程度の選択率が得ら
れる。
【0013】一方、未反応の2,7−DMNを回収・再使
用しない場合は、モノハロゲン化物の収率が最大となる
ような2,7−DMNの転化率を選択することが望まし
い。反応条件にもよるが、このような2,7−DMNの転
化率は、一般に40%以上であり、好ましくは60〜90%、
特に好ましくは70〜85%である。
【0014】上述したように2,7−DMNが比較的高価
であることを考慮すると、2,7−DMNの転化率を20〜
80%として、ジハロゲン化を抑制し、未反応の2,7−D
MNを回収して工程(a) で再使用することが、経済上有
利である。この場合のハロゲン化剤の使用量は、NBS
の場合で、通常は2,7−DMNのモノハロゲン化に必要
な化学量論量の1/5以上から化学量論量までとするこ
とが好ましい。
【0015】工程(a) で得られる反応混合物は、目的と
するモノハロゲン化物以外に、未反応の2,7−DMNと
副反応で生成した少量のジハロゲン化物を含有してい
る。目的物である7−メチル−2−ハロゲノメチルナフ
タレンはベンジル位にハロゲンを持つため、熱や酸、ア
ルカリ、金属などに対して不安定である。従って、この
段階で減圧蒸留などの手法で生成物を単離することは、
生成物の分解を生じやすいので得策ではない。そのた
め、生成物を未反応2,7−DMNや副生物のジハロゲン
化物と分離することなく、必要に応じてハロゲン化剤や
溶媒等を除いたのち、次の工程(b) の反応にそのまま供
することが好ましい。
【0016】工程(b) では、7−メチル−2−ハロゲノ
メチルナフタレンを酸化して、2位のハロゲノメチル基
をカルバルデヒド基 (-CHO基) に変換させる。この酸化
は、芳香環に結合したハロゲノメチル基をカルバルデヒ
ド基に変換できる任意の方法により実施することができ
る。代表例は、次に述べるソムレー (Sommelet) 反応に
従ってヘキサメチレンテトラミンと反応させる方法であ
るが、アミンオキシド(例、ピリジンN−オキシド、ト
リメチルアミンN−オキシド等) を用いて酸化する方法
なども利用できる。
【0017】ソムレー反応では、まずハロゲノメチル基
にヘキサメチレンテトラミンが付加して第四級アンモニ
ウム塩が生成し、さらに加熱を続けると加水分解が起こ
ってアルデヒドが生成する。ヘキサメチレンテトラミン
の使用量は、ハロゲノメチル基に対するモル比で0.5 倍
以上、好ましくは1.0 倍以上を使用する。
【0018】この反応は水の存在下、通常はpH3〜6.
5 の酸性条件下で行う。溶媒としては、水、酢酸、含水
アルコールなどの1種もしくは2種以上を使用すること
が好ましい。反応温度は50〜200 ℃の範囲が好ましく、
反応温度が100 ℃程度であれば2時間ほどで反応は完結
する。反応後、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などの酸で
処理する。
【0019】この反応により、7−メチル−2−ハロゲ
ノメチルナフタレンはほぼ完全に消失し、適当な条件下
では90%内外の高い収率で7−メチル−2−ナフタレン
カルバルデヒドが得られる。なお、反応系に工程(a) の
未反応物として2,7−DMNが共存しても、これはヘキ
サメチレンテトランミンとは反応せず、2,7−DMNの
ままである。一方、工程(a) の副生物であるジハロゲン
化物が反応系に共存すると、これは上記反応によってア
ルデヒド化され、2,7−ナフタレンジカルバルデヒドに
なる。
【0020】工程(b) の生成物である7−メチル−2−
ナフタレンカルバルデヒドも、熱や酸、アルカリ、金属
イオン等に対し比較的不安定で、重合などを起こし易い
性質がある。洗浄などの手法で酸、アルカリ、金属イオ
ンなどを充分に除いた後、減圧蒸留して7−メチル−2
−ナフタレンカルバルデヒドを単離することは可能では
あるが、酸、アルカリ、金属イオンなどが微量でも存在
すると著しい収率低下を来すため、この段階での単離も
得策とはいえない。従って、工程(a) の場合と同様に、
必要により反応混合物から溶媒や塩などを除去したの
ち、未反応の2,7−DMNや副生した2,7−ナフタレン
ジカルバルデヒドを分離せずに、そのまま次工程の反応
に供することが好ましい。
【0021】工程(c) では、7−メチル−2−ナフタレ
ンカルバルデヒドをニトリル化してカルバルデヒド基を
カルボニトリル基に変えることにより、本発明方法の目
的生成物であるMNCNを得る。カルバルデヒドからカ
ルボニトリルに誘導する方法は多く知られており [例え
ば、Ian T. Harrison ら, Compendium of Organic Synt
hetic Chemistry, p. 460;同 vol. 2, p. 186;同 vol.
3, p. 296 (Wiley-Interscience)参照] 、これらのいず
れの方法を用いてニトリル化を行ってもよい。また、カ
ルバルデヒドを一旦アルコールやカルボン酸に誘導後、
カルボニトリル化する方法なども考えられる。
【0022】カルバルデヒドからカルボニトリルを合成
する際に使用する反応剤や副生物は、一般に無機の酸や
アルカリ、有機酸、低沸点化合物などであり、これらは
いずれも高沸点のナフタレン化合物からの分離が容易で
ある。従って、カルバルデヒドからカルボニトリルを誘
導する経路は、ナフタレンのカルボニトリル化に適した
合成ルートであるといえる。
【0023】工程(c) のニトリル化に特に適しているの
は、操作性、収率、反応剤除去の容易さなどの点から、
ニトリル化剤としてヒドロキシルアミンを使用する方法
である。ヒドロキシルアミン自体を溶媒として反応させ
ることもできるが、別に溶媒を使用し、ヒドロキシルア
ミンを塩 (例えば、塩酸塩、硫酸塩など) の形で溶媒中
に溶解させて使用することが好ましい。反応溶媒は、
水、アルコール類、蟻酸、酢酸、無水酢酸などの1種も
しくは2種以上を使用できる。溶媒には、蟻酸塩または
酢酸塩 (例、ナトリウム塩) 、無水フタル酸などを共存
させてもよい。
【0024】ヒドロキシルアミンの使用量は、好ましく
はカルバルデヒドと等モル以上である。反応温度は特に
限定されないが、80〜200 ℃の範囲が好ましく、還流温
度で反応させるのが特に好ましい。還流条件下では通
常、3時間ほどで反応は完結する。条件を適正に選べ
ば、カルバルデヒドの転化率ほぼ100 %で、MNCNを
90%内外の高収率で得ることができる。
【0025】ニトリル化剤としてヒドロキシルアミン−
O−スルホン酸を使用することもできる。この場合に
は、単に水中でカルバルデヒドと反応させるだけで酸や
塩を使用せずにニトリル化が進行する。反応温度は一般
に−20〜150 ℃程度である。
【0026】別の有用なニトリル化の方法として、アン
モニアまたはアンモニウム塩と酸化剤との組み合わせを
使用する方法がある。例えば、アンモニアと過酸化ニッ
ケル、四酢酸鉛、塩化第二銅もしくはヨウ素との組合わ
せ、またはリン酸一水素二アンモニウムとニトロプロパ
ンとの組み合わせなどが使用できる。
【0027】未反応の2,7−DMNはこのニトリル化反
応にも不活性で反応しないが、副生物として共存する
2,7−ナフタレンジカルバルデヒドはニトリル化を受け
て2,7−ナフタレンジカルボニトリルになる。従って、
ニトリル化反応の反応混合物は、溶媒のほか、ニトリル
化剤 (例、未反応ヒドロキシルアミン) などの低分子化
合物や無機化合物と、未反応の2,7−DMN、目的物の
MNCN、さらには少量ではあるが、副生物として2,7
−ジハロゲノメチルナフタレンを起源とする 2,7−ナフ
タレンジカルボニトリルを含んでいる。
【0028】これらのうち、低分子化合物や無機化合物
は、蒸留や酸、アルカリ、水などとの処理で容易に除去
できる。従って、本発明の方法によってMNCNを製造
すると、途中の単位反応を高転化率、高収率で進められ
るだけでなく、低分子化合物や無機化合物を除去した後
の反応液は、実質的に2,7−DMN、MNCNおよび
2,7−ナフタレンジカルボニトリルのみからなる。この
反応液から2,7−DMNとMNCNを分離し、MNCN
は生成物として回収し、2,7−DMNは出発原料の一部
としてハロゲン化工程(a) に再循環することが有利であ
る。
【0029】この分離方法として晶析を用いることもで
きるが、別に溶媒が必要であり、コスト高となる上、分
離効率も高くない。従って、一般に操作が簡単で分離効
率が高いとされる蒸留分離を適用する方が望ましい。上
記成分のうちMNCNと2,7−ナフタレンジカルボニト
リルの融点はそれぞれ 134〜6 ℃と 267〜8 ℃であるこ
とが知られているが、沸点などの他の物理化学的性質は
知られていない。
【0030】そこで、上記の反応液から2,7−DMNと
MNCNを蒸留分離できるか否かを検討した結果、上記
3成分はいずれもMNCNの沸点において安定であるこ
と、2,7−DMNとMNCNおよび2,7−ナフタレンジ
カルボニトリルとは、相互の沸点差が大きく、蒸留で容
易に分離できることが判明した。
【0031】従って、ニトリル化工程で得られた反応混
合物から無機物や溶媒を除去した後、得られた反応液を
蒸留して2,7−DMNとMNCNとを分離することが好
ましい。蒸留は、MNCNが安定な条件であればどのよ
うな条件でも良く、若干の加圧、常圧、減圧のいずれの
圧力条件下でも実施できる。蒸留温度を考慮すると、工
業的には減圧蒸留が適当であるが、融点以上の沸点とな
る圧力下で蒸留する必要がある。沸点差が大きいので、
蒸留装置には精留段を特に必要としないが、理論段数と
して5〜10段あれば、分離がより良好となり、より好ま
しい。また、若干の還流も同じ理由から望ましい。
【0032】2,7−DMN留分とMNCN留分の中間留
分は、再蒸留もしくは次回蒸留時に混合して蒸留するこ
とで、2,7−DMNとMNCNを損失することなく回収
できる。出発原料としてハロゲン化工程(a) に戻す 2,7
−DMN留分中のMNCNは少ないほどよく、重量で20
%以下、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以
下とする。2,7−DMNにMNCNが混入すると、その
一部がハロゲン化を受けてMNCN損失の原因となる。
【0033】こうして回収されるMNCN留分のMNC
N含有量 (純度) は、用途に応じて任意に設定できる。
高純度品が必要であれば、本発明方法によって、純度99
%以上のMNCNを蒸留のみで容易に回収することがで
きる。また、必要に応じて再結晶などでさらに精製する
こともできる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例中の組成の分析はすべてガスクロマトグラフ
ィーにより行った。また、実施例中の純度および組成に
関する%は重量%であり、転化率、選択率および収率に
関する%はモル%である。
【0035】
【実施例1】7−メチル−2−ブロモメチルナフタレン (MBMN)
の合成 2,7−DMN (純度98.5%) 3.12g(0.02 mol 、但し純
度100 %として計算)、アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN) 0.014 g(8.5×10-5 mol) 、NBS3.56 g
(0.02 mol)、およびエチレンジクロライド (EDC) 50
ml を、還流器付き100 mlのガラス製三口フラスコに入
れ、還流下で2時間反応させた。
【0036】反応混合物を室温まで冷却した後、析出結
晶を濾別し、EDCを留去し、反応液 4.8gを得た。こ
の反応液の分析結果から、2,7−DMNの転化率が76.5
%、MBMNの収率が59.4%、2,7−ジブロモメチルナ
フタレンの収率が14.8% (但し、損失なしとして、以下
同様) であった。2,7−DMNの転化率に基づくMBM
Nの選択率は77.6%、2,7−ジブロモメチルナフタレン
の選択率は19.3%になる。この反応液 (2,7−DMN1
5.3%、MBMN58.2%、2,7−ジブロモメチルナフタ
レン19.4%) を粗MBMNとして、そのまま次工程に使
用できる。
【0037】
【実施例2】NBSの量を変えて実施例1と同様に反応
および反応後の処理を行ったところ、図1に示すような
2,7−DMN転化率とMBMN選択率、2,7−ジブロモ
メチルナフタレン選択率、およびMBMN収率との関係
が得られた。この図からわかるように、2,7−DMN転
化率が高くなるほど、MBMN選択率は低下し、副生す
る2,7−ジブロモメチルナフタレンの選択率が増大す
る。そして、この現象は2,7−DMN転化率が80%を超
えると一段と顕著になる。その結果、2,7−DMN転化
率が約80%付近でMBMNの収率が最大になる。
【0038】
【実施例3】7−メチル−2−ナフタレンカルバルデヒド (MNC
A) の合成 2,7−DMN1モルに対してNBS 0.7モルの割合で実
施例2と同様に反応させて得た反応液 (粗MBMN) 43
5.0 g (2,7−DMN29.3%、0.82 mol;MBMN53.4
%、0.99 mol;2,7−ジブロモメチルナフタレン10.1
%、0.14 mol;ブロモメチル基として1.27 mol) 、酢酸
500 ml、水500 ml、およびヘキサメチレンテトラミン33
6.5 g(2.4 mol、ブロモメチル基の1.9 倍) を、還流器
付き5リットルのガラス製三口フラスコに装入し、2時
間還流加熱した。反応混合物に35%塩酸1.2 リットルを
15分で添加し、さらに還流加熱を30分間続けた。反応混
合物を室温に冷却した後、ベンゼン1.6 リットルで1
回、600 mlで1回抽出し、一緒にした有機層からベンゼ
ンを減圧下で留去し、 354.9gの反応液 (粗MNCA)
を得た。この反応液の組成は、MNCA43.5%、2,7−
ナフタレンジカルバルデヒド 4.8%、2,7−DMN36.0
%であった。この反応液からMBMNは検出されなかっ
た。MBMNからのMNCAの収率は91.7%である。
【0039】
【実施例4】ヘキサメチレンテトラミンの量を、モル比
でブロモメチル基の1.6 倍に変更した以外は実施例3と
同様にして、MNCAを収率87%で得た。MBMNの転
化率は100 %であった。
【0040】
【実施例5】7−メチル−2−ナフタレンカルボニトリル (MNC
N) の合成 実施例3と同様の操作で得た粗MNCA (2,7−DMN
35.1%、MNCA45.0%、2,7−ナフタレンジカルバル
デヒド 5.2%) 6.87g (カルバルデヒド基として0.022
mol)、塩酸ヒドロキシルアミン1.39g(0.02 mol)、蟻酸
3.4gおよび無水酢酸 2.0gを還流器付き30 ml のガラ
ス製三口フラスコに投入し、2.5 時間還流加熱した。反
応混合物を室温に冷却した後、水10 ml を加えて、ED
C25 mlで2回抽出し、得られた有機層を水10 ml で洗
浄した。EDCを減圧下に留去し、得られた反応液を粗
MNCNとして回収した。この反応液を分析したとこ
ろ、MNCAの転化率は100 % (MNCAは検出され
ず) で、MNCNの収率は84.1%であった。この反応液
の組成は、MNCN40.5%、2,7−DMN38.2%、2,7
−ナフタレンジカルボニトリル2.7 %であった。
【0041】
【実施例6】実施例5において、塩酸ヒドロキシルアミ
ンの代わりに、硫酸ヒドロキシルアミンを0.02 mol使用
したところ、MNCAの転化率は100 %で、MNCNの
収率は89.7%であった。
【0042】
【実施例7】実施例3で得た粗MNCA 354.9g (MN
CA 0.91 mol 、カルバルデヒド基として1.09 mol) 、
塩酸ヒドロキシルアミン 117.1g (1.68 mol) 、蟻酸 3
80g、および無水酢酸 224gを、還流器付き2リットル
のガラス製三口フラスコに装入し、5時間還流加熱し
た。得られた反応混合物を室温に冷却した後、水500 ml
を加え、EDC 1.2リットルで2回抽出した。得られた
有機層を水500 mlで洗浄した後、EDCを留去し、反応
液 319.9gを得た。この反応液 (粗MNCN) の組成
は、MNCN42.6%、2,7−ナフタレンジカルボニトリ
ル 2.7%で、この反応液からMNCAは検出されず、M
NCNの収率は89.6%であった。
【0043】
【実施例8】粗MNCNの分離 実施例5の反応量を多くして得た反応液 (粗MNCN)
216.9g (MNCN42.6%、2,7−DMN38.7%、2,7−
ナフタレンジカルボニトリル 2.7%、その他:EDC、
重質分など) を、直径15 mm のガラス製蒸留塔で50 mmH
g の圧力下に単蒸留した。沸点 154〜167 ℃の留分から
純度99%の 2,7−DMN (MNCN 0.1%以下)
59.6gを、沸点213 ℃の留分から純度95%のMNC
N(2,7−ナフタレンジカルボニトリル不検出) 59.4gを
得た。なお2,7−ナフタレンジカルボニトリルは蒸留缶
残として残った。
【0044】なお、回収されたMNCNをメタノールで
再結晶した後の物性の測定結果は次の通りであった。 融点: 132.4〜133.3 ℃ 質量スペクトル:M+ (m/e) = 167 NMR(1H-NMR, CDCl3) δ:2.54 (3H, s), 7.4-8.2 (6
H, m) 。
【0045】
【実施例9】実施例7と同様の方法で得た反応液 (粗M
NCN) 310.5 gを、直径15 mm 、理論段数10段のガラ
ス製蒸留塔で、50 mmHg 、還流比5:1の条件で蒸留し
た。その結果、沸点 161.8〜162.2 ℃の留分から純度9
9.6%の 2,7−DMNを84.2g、沸点 214.1〜214.6 ℃
の留分から純度98.2%のMNCNを 106.8g(2,7−ナフ
タレンジカルボニトリル不検出) 、および中間留分 (M
NCN43.6%、2,7−DMN53.2%) 46.1gを得た。な
お、これらの留分から2,7−ナフタレンジカルボニトリ
ルは検出されず、釜残として全量残ったことから、2,7
−ナフタレンジカルボニトリルの蒸気圧は留分中の成分
に比べて格段に低いと考えられる。
【0046】
【実施例10】回収2,7−DMNの再使用 実施例10で回収した2,7−DMN (純度99.6%、MNC
N 0.1%) 16.5gを実施例1、3、5と同様に処理し
て、ハロゲン化、カルバルデヒド化、およびニトリル化
を行った。ニトリル化後に得られた反応液 (粗MNC
N) 14.7gの組成はMNCN44.7%、2,7−DMN44.4
%であり、実施例5の結果と遜色なかった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、2,7−DMNから中間
段階での分離、精製を行うことなく、高収率でしかも極
めて単純な反応混合物の形で、粗MNCNを得ることが
できる。また、この粗MNCNは蒸留で容易に各成分に
分離可能であるため、製造工程の最終段階で、高純度の
出発原料(2,7−DMN) と目的物 (MNCN) とを、ほ
とんど損失なく回収できる。
【0048】このように、出発原料を有効に回収できる
ため、ハロゲン化工程において、目的とするモノハロゲ
ン化物の選択率を高めるように転化率を低く抑えても、
出発原料の損失が起こらない。その結果、副反応を抑え
ながら、出発原料2,7−DMNの転化率当たりで目的M
NCNを高収率で製造することができ、また、未転化の
2,7−DMNを最終工程で損失なく回収し、ハロゲン化
工程に最使用することにより、最終的に目的MNCNを
出発原料2,7−DMNの供給量当たりでも高収率で得る
ことができる。従って、本発明によれば、2,7−DMN
からMNCNを低原材料費で、しかも効率よく製造で
き、MNCNの製造コストが大幅に低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】2,7−DMNの転化率とモノハロゲン化物の選
択率および収率、ならびに副生するジハロゲン化物の選
択率との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 享一 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住金化 工株式会社開発研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 2,7−ジメチルナフタレンをハロゲ
    ン化剤と反応させてモノハロゲン化する工程、(b) 得ら
    れた7−メチル−2−ハロゲノメチルナフタレンを酸化
    して、ハロゲノメチル基をカルバルデヒド基に変換する
    工程、および(c) 得られた7−メチル−2−ナフタレン
    カルバルデヒドをニトリル化して7−メチル−2−ナフ
    タレンカルボニトリルを得る工程、からなる7−メチル
    −2−ナフタレンカルボニトリルの製造方法。
  2. 【請求項2】 工程(a) で用いるハロゲン化剤がN−ブ
    ロモスクシンイミドである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(a) を2,7−ジメチルナフタレンの
    転化率が20〜80%になるように行う請求項1または2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(b) をヘキサメチレンテトラミンと
    の反応により行う請求項1ないし3のいずれか1項に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(c) のニトリル化をヒドロキシルア
    ミンとの反応により行う請求項1ないし4のいずれか1
    項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(a) および(b) の生成物を未反応物
    および副生物との分離を行わずに次工程での反応に供
    し、工程(c) において反応後に2,7−ジメチルナフタレ
    ンと7−メチル−2−ナフタレンカルボニトリルを蒸留
    分離し、2,7−ジメチルナフタレン留分を工程(a) に再
    循環する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116351466A (zh) * 2021-12-28 2023-06-30 万华化学集团股份有限公司 一种离子液体催化剂组合物及制备(甲基)丙烯酸羟乙酯的方法

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CN116351466A (zh) * 2021-12-28 2023-06-30 万华化学集团股份有限公司 一种离子液体催化剂组合物及制备(甲基)丙烯酸羟乙酯的方法

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