JPH0826340A - エチレン共重合体組成物及びそれを用いた易開封性シール材料 - Google Patents

エチレン共重合体組成物及びそれを用いた易開封性シール材料

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JPH0826340A
JPH0826340A JP18524194A JP18524194A JPH0826340A JP H0826340 A JPH0826340 A JP H0826340A JP 18524194 A JP18524194 A JP 18524194A JP 18524194 A JP18524194 A JP 18524194A JP H0826340 A JPH0826340 A JP H0826340A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品容器等の易開封性蓋材に使用するため
の、適度なシール強度で、しかもシール強度の経時的変
化が少なく、用途によってシール強度を調整しうる易開
封性シール材料の提供。 【構成】 (1) エチレン・不飽和エステル共重合体・・
80〜95重量部 (2) 水素添加スチレン・ブタジエンゴム・・20〜5重量
部からなるエチレン共重合体組成物、又はこれに下記
(3)(4)成分を配合した、 (1) エチレン・不飽和エステル共重合体・・30〜95重量
部 (2) 水素添加スチレン・ブタジエンゴム・・20〜3重量
部 (3) 低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体・・0
〜40重量部及び (4) 粘着付与樹脂・・0〜30重量部とからなるエチレン
共重合体組成物、 及び上記組成物からなる易開封性シール材料ならびに基
材にこのシール材料が積層された蓋材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なエチレン共重合
体組成物に関する。さらに詳しくは、易開封性シール材
料として好適なエチレン共重合体組成物及びこれを用い
た包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】カップ麺、ゼリー、ヨーグルト、豆腐な
ど各種飲食品や医薬品の容器として、易開封性蓋材を備
えたプラスチック容器が広く使用されている。このよう
な易開封性蓋材のシール層に用いられる熱溶融型接着剤
として種々のものが提案され、実用化されてきた。例え
ばエチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・アクリル
酸エチル共重合体と粘着付与剤の組成物、これにポリエ
チレンや低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体な
どを配合した組成物などが、密封性と易開封性とを備え
た優れたシール材となることが知られている。しかしな
がら容器に用いられるプラスチック材料の種類も増え、
新しい材料に対しては、従来のシール材では十分に対応
できないものがあり、新たなシール材の出現が望まれて
いる。また既存のプラスチック材料を使用した容器であ
っても、用途によって望まれるヒートシール強度の値が
異なっており、そのため種々のヒートシール強度に容易
に調整することができるシート材料も望まれている。
【0003】例えば、近年、耐衝撃性ポリスチレンが各
種容器に使用されるようになってきたが、上記のような
シール材を用いると、あるものはシール強度が小さく、
あるものは初期シール強度として充分な値を示すが経時
的にシール強度が低下するといった欠点を示し、実使用
するには問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
耐衝撃性ポリスチレンに対し充分な密閉性と易開封性を
示し、経時的にシール強度の低下傾向の少ないシール材
料を見いだすべく検討を行った。その結果、適度なシー
ル強度を示し、かつ経時的にシール強度変化の少ないシ
ール材料を見いだすに至った。このシール材料はまた組
成を変化させることによって、広くシール強度を調整し
うることも見いだすに至った。
【0005】したがって本発明の目的は、易開封性シー
ル材料としては好適な新規なエチレン共重合体組成物を
提供するにある。本発明の他の目的は、易開封性シール
材料、とくに耐衝撃性ポリスチレン用に好適な易開封性
シール材料を提供するにある。さらに本発明の別の目的
は、このような易開封性シール材料を基材に塗布してな
る蓋材を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン・不
飽和エステル共重合体80〜95重量部及び水素添加ス
チレン・ブタジエンゴム20〜5重量部からなるエチレ
ン共重合体組成物に関する。本発明はまた、エチレン・
不飽和エステル共重合体30〜95重量部、水素添加ス
チレン・ブタジエンゴム20〜3重量部、低結晶性エチ
レン・α−オレフィン共重合体0〜40重量部及び粘着
付与樹脂0〜30重量部とからなるエチレン共重合体組
成物に関する。本発明はまた、上記エチレン共重合体組
成物からなる易開封性シール材料に関する。本発明はま
た、基材にこのような易開封性シール材料が積層されて
なる蓋材等の包装材料に関する。
【0007】以下、本発明につき、詳細に説明する。本
発明のエチレン共重合体組成物は、エチレン・不飽和エ
ステル共重合体と水素添加スチレン・ブタジエンゴムを
必須成分として構成される。
【0008】エチレン・不飽和エステル共重合体におけ
る不飽和エステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n
ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸イソブチルのような不飽和カルボン酸
エステル、とくに(メタ)アクリル酸エステルなどを例
示することができる。これらのなかでは酢酸ビニルや
(メタ)アクリル酸エステルの使用が望ましい。
【0009】上記共重合体における不飽和エステル含有
量としては、3〜25重量%、とくに5〜20重量%で
ある。この不飽和エステル含有量によっても耐衝撃性ポ
リスチレンに対するシール強度を調整することが可能で
あり、一般にその含有量が多くなる程シール強度やシー
ル強度の安定性は増加するが、その量があまり多くなり
すぎるとべたつきを生じ、とくに食品用途などではヘプ
タン抽出成分が多くなるなどの悪影響が生ずるので好ん
で用いるべきではない。またその含有量が少なすぎた
り、あるいはこの共重合体の代わりにポリエチレンを用
いたりした場合には、耐衝撃性ポリスチレンに対するシ
ール強度が小さく、またシールの安定性も低下するので
好ましくない。
【0010】エチレン・不飽和エステル共重合体として
はまた、加工性、シール強度等を勘案すると、190
℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが0.
1〜500g/10分、とくに1〜150g/10分の
ものを使用するのがよい。
【0011】かかるエチレン共重合体は、高温、高圧下
のラジカル共重合によって得ることができ、その製造方
法は広く知られており、また多くの種類の共重合体が市
場で入手することができる。
【0012】本発明においては、上記共重合体とともに
水素添加スチレン・ブタジエンゴムが使用される。水素
添加スチレン・ブタジエンゴムのベースポリマーとなる
スチレン・ブタジエンゴムとしては、スチレンとブタジ
エンのランダム共重合体、またはスチレンとブタジエン
のランダム共重合体のブロックを含み、これに任意に少
量のポリブタジエンブロック及び又はポリスチレンブロ
ックを含むブロック共重合体が好ましい。そしてスチレ
ンの重合割合が5〜50重量%、とくに10〜40重量
%、ブタジエン重合単位におけるビニル結合が20〜8
0%、好ましくは30〜60%のものが好ましい。そし
てこのようなスチレン・ブタジエンゴムのブタジエン重
合単位の水素添加率が80%以上、好ましくは90%以
上の水素添加品を用いるのが好ましい。このような水素
添加スチレン・ブタジエンゴムとして、数平均分子量が
30000〜800000程度のものが好ましく、例え
ばダイナロン1320Pやダイナロン1910P(いず
れも日本合成ゴム(株)社製)として市場から入手する
ことができる。
【0013】エチレン・不飽和エステル共重合体と水素
添加スチレン・ブタジエンゴムからなる系においては、
その配合割合は、前者80〜95重量部、好ましくは8
3〜93重量部に対し、後者20〜5重量部、好ましく
は17〜7重量部である。水素添加スチレン・ブタジエ
ンゴムは、耐衝撃性ポリスチレンへのシール性の改良、
とりわけシール強度の安定性の付与に効果的であるが、
その配合割合が多くなりすぎると、シール強度が過度に
大きくなったり、あるいはヘプタン抽出分が多くなりす
ぎて油性食品に使用できないなどの欠点が生ずる。
【0014】本発明においては、上記のようにエチレン
・不飽和エステル共重合体と水素添加スチレン・ブタジ
エンゴムのみの系でも使用可能であるが、ヒートシール
強度の温度依存性が若干大きく、またシール強度の微調
整が必ずしも容易でないので、低結晶性エチレン・α−
オレフィン共重合体及び又は粘着付与樹脂を併用するこ
とが望ましい。
【0015】この目的に使用できるエチレン・α−オレ
フィン共重合体は、X線に基づく結晶化度が、通常1〜
20%、好ましくは3〜15%の低結晶性共重合体であ
る。すなわち完全非晶質の共重合体を用いると、耐油性
が低下するので好ましくない。このような共重合体は、
例えばバナジウム化合物、ジルコニウム化合物のような
遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物の組み合わせ
触媒の存在下、エチレンとα−オレフィンをランダム共
重合する事によって得ることができる。α−オレフィン
としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン
などを例示することができる。これらの中では、炭素数
4以上のα−オレフィン、とりわけ1−ブテンの使用が
望ましい。使用する触媒系やα−オレフィンの種類によ
っても若干異なるが、上記結晶化度を有する共重合体と
するには、通常、α−オレフィンが7〜20モル%、と
くに8〜16モル%程度の割合が重合するようにすれば
よい。該共重合体としては、190℃、2160g荷重
におけるメルトフローレートが0.1〜500g/10
分、とくに1〜150g/10分のものを使用するのが
好ましい。
【0016】本発明において使用することのできる粘着
付与樹脂としては、脂肪族炭化水素樹脂、脂肪族系炭化
水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹
脂、ロジン類、スチレン系樹脂などの通常のホットメル
ト接着剤分野で使用されているものである。より具体的
には、脂肪族系炭化水素樹脂としては、炭素数4〜5の
オレフィンやジエンなどを主成分とする重合体を挙げる
ことができる。脂環族系炭化水素樹脂としては、スペン
トC4 やC5 留分のジエン成分を環化2量化後重合させ
て得られる樹脂、シクロペンタジエンなどの環状モノマ
ーを重合させて得た樹脂あるいはその水素添加物、芳香
族炭化水素樹脂を核内水素添加した樹脂などを挙げるこ
とができる。芳香族炭化水素樹脂としては、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、イソプロペニルトルエン、
インデンなどのC8 〜C10の不飽和芳香族炭化水素を主
成分とする樹脂を例示することができる。またポリテル
ペン樹脂としては、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテ
ンなどの重合体、テルペン・フェノール樹脂、あるいは
水添テルペン樹脂などを例示することができる。ロジン
類の例としては、ロジン、重合ロジン、水添ロジン、ロ
ジンエステルあるいはその水添物または重合物などであ
る。またスチレン系樹脂はスチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン、イソプロペニルトルエンなどの重
合体またはこれらの相互共重合体などの低分子重合体な
どである。色調、臭気、食品衛生性等を重視する場合に
は、水素添加芳香族炭化水素樹脂や水素化ポリテルペン
樹脂を用いるのがよい。
【0017】本発明において低結晶性エチレン・α−オ
レフィン共重合体及び/又は粘着付与樹脂を配合する場
合には、合計を100重量部としたとき、エチレン・不
飽和エステル共重合体を30〜95重量部、好ましくは
35〜90重量部、水素添加スチレン・ブタジエンゴム
を20〜3重量部、好ましくは15〜5重量部、低結晶
性エチレン・α−オレフィン共重合体を0〜40重量
部、好ましくは5〜35重量部、粘着付与樹脂を0〜3
0重量部、好ましくは5〜20重量部の割合で配合する
のがよい。そして水素添加スチレン・ブタジエンゴムと
粘着付与樹脂の合計量が、5〜35重量部、とくに10
〜35重量部の範囲となるように調節するのが、ヒート
シール強度及びその安定性、耐油性を考慮すると好まし
い。
【0018】低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合
体の添加は、一般に耐油性を損なわずに耐衝撃性ポリス
チレンへのシール性の改善に寄与するが、多くの場合、
過度に使用すると、本発明の組成物を基材に押出コーテ
ィングする際の加工性を損なうことがあるので、あまり
多量に配合するべきではない。また粘着付与樹脂の配合
も、耐衝撃性ポリスチレンへのシール性の改良に効果が
あるが、過度に配合すると耐油性や加工性を損なうた
め、適度の配合量に調節することが望まれる。
【0019】前記した本発明の組成物には、シール強度
等の調節のために少量であれば他の熱可塑性樹脂、例え
ばポリエチレンを配合してもよい。また周囲の各種添加
剤を任意量で配合してもよい。かかる添加剤の代表例と
しては、例えば押出加工性の改善、ブロッキング防止、
フィルムの滑り性改善などの目的で使用される添加剤を
挙げることができる。より具体的には、パルミチン酸ア
ミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイ
ン酸アミド、エルカ酸アミド、オレイルパルミドアミ
ド、ステアリルパルミドアミド、メチレンビスステアリ
ルアミド、エチレンビスエルカ酸アミドなどの各種アミ
ド類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールなどのポリアルキレングリコール、水添ひまし油、
シリカ、タルクなどの無機質添加剤などである。これら
の配合量は、無機質添加剤の場合は0.1〜3重量%程
度、それ以外のものは0.01〜1重量%程度の範囲が
適当である。任意に配合しうる他の添加剤としては、酸
化防止剤、熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、染
料などを例示することができる。
【0020】本発明の組成物の調製は、前記各成分を同
時に又は逐次的に混合することによって行われる。混合
方法としては、単軸押出機、二軸押出機、バンパリーミ
キサー、各種ニーダーなどを用いて溶融混合する方法が
好ましく、その混合順序にはとくに制限はない。
【0021】かくして得られるエチレン共重合体組成物
は、押出加工性を考慮すると、190℃、2160g荷
重におけるメルトフローレートが、1〜150g/10
分程度に調節されていることが望ましい。
【0022】本発明のエチレン共重合体組成物は易開封
性シール材として有効である。易開封性シール材として
使用する際、多くの場合、基材に積層した形で用いられ
る。基材としては、紙、アルミニウム、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、アルミ蒸着ポリエステ
ル、シリカ蒸着ポリエステルなど種々のものが利用でき
る。基材は単層である必要はなく、2種以上の積層体で
あってもよい。本発明のエチレン共重合体組成物を基材
に積層するには、該組成物から予めキャスト法やインフ
レーション法でフィルムを作り、ドライラミネーション
法により基材と貼り合せる方法、該組成物を直接基材上
に押出コーティングする方法、ポリエチレン等を接着層
として用い、基材上にサンドイッチラミネーションによ
り接着層を介して積層する方法、基材と該組成物を共押
出する方法などは採用することができる。
【0023】かくして得られるエチレン共重合体組成物
をシール層とする積層体は包装材料として利用すること
ができる。とくに各種容器の蓋材として使用するときに
密封性、易開封性に優れた蓋材となる。適用可能な容器
として、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、発泡ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどの各種形
状の容器である。とくに耐衝撃性ポリスチレン容器に対
し優れた性能を示す蓋材となる。このような蓋付容器
は、例えばヨーグルト、プリン、みつ豆、サワー、豆
腐、ゼリー、乳酸飲料、和菓子、加工肉などの飲食物、
薬品、医療器具、トナーなどの各種包装に使用すること
ができる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の効果を説明するために実施
例及び比較例を示す。なお、実施例、比較例において用
いた原料樹脂の組成、物性及び得られた積層材の物性評
価方法は以下の通りである。
【0025】1.原料樹脂 (1)エチレン・酢酸ビニル共重合体
【0026】(2)水素添加スチレン・ブタジエンゴム
(DYNARON 1910P 日本合成ゴム(株)社
製) MFR5.3g/10分、密度0.92g/cm3 、ス
チレン含量30wt%
【0027】(3)高圧法低密度ポリエチレン(ミラソ
ン M10P 三井石油化学工業(株)製 ) MFR9.5g/10分、密度0.917g/cm3
【0028】(4)低結晶性エチレン・α−オレフィン
共重合体(タフマーA4085 三井石油化学工業
(株)社製) MFR3.6g/10分
【0029】(5)粘着付与剤(アルコンAM−1 荒
川化学(株)製) 環球法軟化点115℃の脂環族炭化水素樹脂(芳香族系
炭化水素樹脂の核内水添樹脂)
【0030】2.積層材物性 (1)積層方法 組成物ペレットを、65mm径の押出機によって、ダイ
出口温度230℃の条件でTダイより溶融押出し、予め
作成されていた延伸PET(厚さ12μm)/低密度ポ
リエチレンフィルム(厚さ20μm)からなる2層構成
の可撓性材料のポリエチレンフィルム面に対して、加工
速度60m/分、コーティング厚さ30μmの条件で押
出コーティングを行って積層材を得た。
【0031】次に得られた積層材のヒートシール強度お
よびその経時変化を以下の方法により測定した。 (2)ヒートシール強度 ヒートシーラーを用いて、積層基材を、耐衝撃性ポリス
チレンの短冊状試料とヒートシールし、そのヒートシー
ル強度を測定した(g/15mm)。 ヒートシール条件 温度 120℃ 140℃ 160℃ 時間 1sec 圧力 2kg/cm2 測定は、ヒートシール後、23℃×50%RH条件にて
1日エージング後に行った。
【0032】(3)ヒートシール強度経時変化 上述のヒートシール条件にてシールしたサンプルを、2
3℃×50%RH条件にて14日間エージングした後、
ヒートシール強度測定を行った。
【0033】[実施例1]EVA90.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、エル
カ酸アミド0.1重量部の混合物を単軸押出機にて、樹
脂温度150℃の条件下で溶融混合し組成物とした。こ
の組成物から前記方法により積層材を作成し、物性(ヒ
ートシール強度及びヒートシール強度経時変化)を測定
した。結果を表1に示す。
【0034】[実施例2]EVA90.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、エル
カ酸アミド0.3重量部の混合物を単軸押出機にて、樹
脂温度150℃の条件下で溶融混合し組成物とした。こ
の組成物から積層材を作成し、物性を前記方法により評
価した。結果を表1に示す。
【0035】[実施例3]EVA90.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、エル
カ酸アミド0.3重量部の混合物を単軸押出機にて、樹
脂温度150℃の条件下で溶融混合し組成物とした。こ
の組成物から積層材を作成し、物性を前記方法により評
価した。結果を表1に示す。
【0036】[実施例4]EVA70.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、低結
晶性エチレン・α−オレフィン共重合体20.0重量
部、エルカ酸アミド0.1重量部の混合物を単軸押出機
にて、樹脂温度150℃の条件下で溶融混合し組成物と
した。この組成物から積層材を作成し、物性を前記方法
により評価した。結果を表1に示す。
【0037】[実施例5]EVA75.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、粘着
付与剤15.0重量部、エルカ酸アミド0.1重量部の
混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の条件下で
溶融混合し組成物とした。この組成物から積層材を作成
し、物性を前記方法により評価した。結果を表1に示
す。
【0038】[実施例6]EVA75.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム5.0重量部、粘着付
与剤20.0重量部、エルカ酸アミド0.1重量部の混
合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の条件下で溶
融混合し組成物とした。この組成物から積層材を作成
し、物性を前記方法により評価した。結果を表1に示
す。
【0039】[実施例7]EVA55.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、低結
晶性エチレン・α−オレフィン共重合体20.0重量
部、粘着付与剤15.0重量部、エルカ酸アミド0.1
重量部の混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の
条件下で溶融混合し組成物とした。この組成物から積層
材を作成し、物性を前記方法により評価した。結果を表
1に示す。
【0040】[実施例8]EVA65.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、低結
晶性エチレン・α−オレフィン共重合体10.0重量
部、粘着付与剤15.0重量部、エルカ酸アミド0.1
重量部の混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の
条件下で溶融混合し組成物とした。この組成物から積層
材を作成し、物性を前記方法により評価した。結果を表
1に示す。
【0041】[実施例9]EVA75.0重量部、水
素添加スチレン・ブタジエンゴム5.0重量部、粘着付
与剤20.0重量部、エルカ酸アミド0.3重量部の混
合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の条件下で溶
融混合し組成物とした。この組成物から積層材を作成
し、物性を前記方法により評価した。結果を表2に示
す。
【0042】[実施例10]EVA70.0重量部、
水素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、低
結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体10.0重量
部、粘着付与剤10.0重量部、エルカ酸アミド0.3
重量部の混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の
条件下で溶融混合し組成物とした。この組成物から積層
材を作成し、物性を前記方法により評価した。結果を表
2に示す。
【0043】[実施例11]EVA80.0重量部、
水素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、低
結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体10.0重量
部、エルカ酸アミド0.3重量部の混合物を単軸押出機
にて、樹脂温度150℃の条件下で溶融混合し組成物と
した。この組成物から積層材を作成し、物性を前記方法
により評価した。結果を表2に示す。
【0044】[実施例12]EVA75.0重量部、
水素添加スチレン・ブタジエンゴム5.0重量部、粘着
付与剤2.0.重量部、エルカ酸アミド0.3重量部の
混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の条件下で
溶融混合し組成物とした。この組成物から積層材を作成
し、物性を前記方法により評価した。結果を表2に示
す。
【0045】[実施例13]EVA70.0重量部、
水素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、低
結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体10.0重量
部、粘着付与剤10.0重量部、エルカ酸アミド0.3
重量部の混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の
条件下で溶融混合し組成物とした。この組成物から積層
材を作成し、物性を前記方法により評価した。結果を表
2に示す。
【0046】[実施例14]EVA40.0重量部、
水素添加スチレン・ブタジエンゴム10.0重量部、低
結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体30.0重量
部、粘着付与剤20.0重量部、エルカ酸アミド0.1
重量部の混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の
条件下で溶融混合し組成物とした。この組成物から積層
材を作成し、物性を前記方法により評価した。結果を表
2に示す。
【0047】[比較例1]実施例1において、EVA
の代わりに高圧法低密度ポリエチレン90.0重量部を
用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を調製
し、この組成物から積層材を作成し、物性を前記方法に
より評価した。結果を表2に示す。
【0048】[比較例2]水素添加スチレン・ブタジエ
ンゴムを添加せず、EVA80.0重量部、粘着付与
剤20.0重量部、エルカ酸アミド0.3重量部のみの
混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の条件下で
溶融混合し組成物とした。この組成物から積層材を作成
し、物性を前記方法により評価した。結果を表2に示
す。
【0049】[比較例3]水素添加スチレン・ブタジエ
ンゴムを添加せず、EVA40.0重量部、低結晶性
エチレン・α−オレフィン共重合体40.0重量部、粘
着付与剤20.0重量部、エルカ酸アミド0.1重量部
の混合物を単軸押出機にて、樹脂温度150℃の条件下
で溶融混合し組成物とした。この組成物から積層材を作
成し、物性を前記方法により評価した。結果を表2に示
す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明はエチレン・不飽和エステル共重
合体と水素添加スチレン・ブタジエンゴムを必須成分と
し、更に低結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体及
び粘着付与樹脂を適宜配合した組成物としたことによ
り、適度なシール強度で、しかもシール強度の経時的変
化の少ないシール材料が得られ、また上記各成分の組成
を変化させることによって、シール強度を調整しうるの
で、易開封性シール材料として好適であり、とくに耐衝
撃性ポリスチレン用に好適な易開封性シール材料が得ら
れる。またこれを基材に積層することにより易開封性の
容器蓋材として食品容器等に利用できる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・不飽和エステル共重合体80
    〜95重量部及び水素添加スチレン・ブタジエンゴム2
    0〜5重量部からなるエチレン共重合体組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン・不飽和エステル共重合体30
    〜95重量部及び水素添加スチレン・ブタジエンゴム2
    0〜3重量部、低結晶性エチレン・α−オレフィン共重
    合体0〜40重量部及び粘着付与樹脂0〜30重量部と
    からなるエチレン共重合体組成物。
  3. 【請求項3】 エチレン・不飽和エステル共重合体の不
    飽和エステル含有量が5〜25重量%である請求項1又
    は2記載のエチレン共重合体組成物。
  4. 【請求項4】 水素添加スチレン・ブタジエンゴムが、
    スチレン含有量が5〜50重量%、ブタジエン重合単位
    におけるビニル結合の割合が20〜80重量%のスチレ
    ン・ブタジエンゴムをブタジエン重合単位の80%以上
    を水素添加したものである請求項1又は2記載のエチレ
    ン共重合体組成物。
  5. 【請求項5】 低結晶性エチレン・α−オレフィン共重
    合体の結晶化度が1〜20%である請求項2記載のエチ
    レン共重合体組成物。
  6. 【請求項6】 粘着付与樹脂が水素添加石油樹脂である
    請求項2記載のエチレン共重合体組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のエチレ
    ン共重合体組成物からなる易開封性シール材料。
  8. 【請求項8】 基材に請求項7記載の易開封性シール材
    料が積層されてなる包装材料。
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