JPH0826128A - 自動操舵装置の故障診断方法 - Google Patents

自動操舵装置の故障診断方法

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JPH0826128A
JPH0826128A JP6165294A JP16529494A JPH0826128A JP H0826128 A JPH0826128 A JP H0826128A JP 6165294 A JP6165294 A JP 6165294A JP 16529494 A JP16529494 A JP 16529494A JP H0826128 A JPH0826128 A JP H0826128A
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Takashi Kimura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マニュアル操舵と自動操舵が切換可能な操舵
方式において、操舵制御モータとトルク制御モータとか
らなるモータ部、ギヤ比可変機構からなるメカ部及び操
舵状況を検出するセンサ部の故障を詳細に診断し、且つ
故障の箇所に応じて適確にフェイルセーフする。 【構成】 車両1のステアリング装置10にギヤ比可変
機構25を介設し、このギヤ比可変機構25に操舵制御
モータ36を、タイヤ側を自動操舵またはマニュアル操
舵することが可能に設け、ハンドル側にトルク制御モー
タ38を操舵反力を相殺するように設けて、マニュアル
操舵または自動操舵制御する。そしてシステム起動時に
ハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モー
タ36の作動をそれぞれ検出する3種類のセンサ40,
42,43の信号パターンにより、モータ部、メカ部ま
たはセンサ部の故障の有無を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の運転
支援システム(ADA)に使用されて電子的に自動操舵
する自動操舵装置の故障診断方法に関し、詳しくは、自
動操舵装置のシステム作動中の複数のセンサの信号によ
るギヤ比可変機構からなるメカ部、操舵制御モータとト
ルク制御モータとからなるモータ部及び操舵状況を検出
するセンサ部の故障診断と、故障時のフェイルセーフの
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の安全性を飛躍的に向上する
対策として、エアバック等の衝突被害軽減技術に対し
て、衝突しないための技術、即ち運転操作系を積極的に
アシストして安全側に自動的に制御する総合的な運転支
援システム(ADA、Active Drive Assist system)が
開発されている。このADAシステムは、車両の前後に
装着したカメラを有して道路状況、他の車両、障害物等
の外部環境を三次元的に認識する制御ユニットにより、
ドライバと同等の自律走行能力を持たせ、この自律走行
能力によりブレーキ、スロットル及びステアリングの操
作系の各種装置を自動的に適正に操作するように構成さ
れる。そしてADAシステムが目指す機能として、衝突
防止機能と限定自動走行機能が考えられている。衝突防
止機能は、運転操作の誤り等で追突の危険がある場合に
自動ブレーキ作動したり、横風の際にハンドル修正した
り、障害物を回避したりするものである。限定自動走行
機能は、ドライバの代わりに自動操舵し、車線逸脱防止
しながら、安全車間距離を保持するものである。
【0003】上記ADAシステムについて更に具体的に
説明すると、例えば本件出願人による特開平4−653
47号の出願で示すように、車両に装着した複数のカメ
ラにより前方風景や交通環境をとらえ、その画像を小領
域に分割して各々について三角測量法で距離を算出し
て、画面全体が三次元の距離分布の画像を得る。そして
距離画像から車線、前方車、障害物等を分離して検出す
る。車線からは左右の白線、道路形状等を認識する。前
方車や障害物に対しては、物体が何であるか、障害物と
の相対的な距離や速度等を認識して、種々の画像データ
を得る。
【0004】また上述の画像データを利用して自動操舵
するシステムとして、特開平4−356273号公報で
示すように、ステアリング装置の操舵系に操舵制御モー
タやトルク制御モータを備えたプラネタリギヤ式のギヤ
比可変機構を設ける。またステアリング制御する場合に
は、例えばハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角及び
操舵制御モータの作動状態を検出する3種類のセンサを
設けることが考えられる。そして操舵制御モータとトル
ク制御モータの一方または両方を制御し、且つギヤ比可
変機構を作動して、マニュアル操舵と自動操舵を可能に
する。また自動操舵モードでは、2つのモータの制御方
法により種々の形態でドライバに運転支援する。
【0005】従って、ADAシステム全体を大別すると
操舵制御とトルク制御の2つのモータのモータ部、ギヤ
比可変機構のメカ部及び操舵状況を検出するセンサで構
成されるため、システム作動中はこれらの故障の有無を
診断する必要がある。この場合に、3種類のセンサを有
するので、これらセンサ信号を利用して故障診断するこ
とが好ましい。また故障の箇所により異なる不具合を生
じるので、モータ部、メカ部またはセンサ部のいずれか
の故障であるかを細かく診断する。そして各故障の箇所
に応じて適確にフェイルセーフすることが要求される。
【0006】従来、上記自動操舵装置の制御に関して
は、例えば特開平4−300781号公報の先行技術が
ある。この先行技術において、ステアリング操作系のハ
ンドル側とタイヤ側を分離構成する。そして画像データ
に基づいて走行系路に対する車両位置のずれ量を算出
し、このずれ量とドライバのステアリング操作状態によ
りタイヤ側の自動操舵アクチュエータを作動して、常に
車両を電子的に操舵することが示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記先行技
術のものにあっては、ドライバのハンドル操作に対して
常に電子的に操舵するものであるから、本発明の対象と
する故障診断には適応できない。また先行技術の構成で
は機械的なマニュアル操舵ができないため、故障時には
操舵して車両走行することが全く不能となる等の不具合
がある。
【0008】本発明は、このような点に鑑み、マニュア
ル操舵と自動操舵が可能な方式において、モータ部、メ
カ部及びセンサ部の故障を詳細に診断し、且つ故障の箇
所に応じて適確にフェイルセーフすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、車両のステアリング装置にギヤ比可変機構か
らなるメカ部を介設し、このギヤ比可変機構に、タイヤ
側を自動操舵またはマニュアル操舵可能な操舵側制御モ
ータと、ハンドル側の操舵反力を相殺するトルク制御モ
ータとからなるモータ部を設けて、マニュアル操舵また
は自動操舵制御する自動操舵装置において、自動操舵装
置を制御し始めるシステム起動時にハンドル側の操舵
角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モータの作動をそれぞ
れ検出するセンサ部からの信号パターンにより、モータ
部、メカ部またはセンサ部の故障の有無を診断すること
を特徴とする。
【0010】
【作用】上記制御方法による本発明では、操舵角セン
サ、転舵角センサ等の信号により、例えばドライバがハ
ンドルを握って操舵意志を判断する場合は、操舵制御モ
ータの作動とギヤ比可変機構によりドライバのハンドル
操作に基づいてタイヤ側がマニュアル操舵される。また
ドライバのハンドル手放しを判断する場合は、操舵制御
モータ、トルク制御モータ及びギヤ比可変機構の作動で
タイヤ側が自動操舵される。このとき上述の制御が正常
な場合は、ハンドル側の操舵角、タイヤ側の転舵角、操
舵制御モータの作動をそれぞれ検出する3種類のセンサ
の、少なくとも2つの信号が変化したパターンになる。
そこでこれ以外のパターン、車両走行中の特殊なパター
ン等を判断することで、モータ部、メカ部またはセンサ
部の故障の有無が簡単且つ細かく診断される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2において、ADAシステムの概略について説
明する。先ず、車両1のエンジン2のスロットル弁3に
は電気信号で開閉するアクチュエータ11が設けられ、
ブレーキペダル4の操作で前輪5と後輪6のホイールシ
リンダ7にブレーキ圧を発生して制動するブレーキ装置
8には電気信号でブレーキ圧を加減圧する自動ブレーキ
油圧ユニット12が設けられる。また車両1の例えば左
右前方には車両前方の所定の範囲を撮像するCCDカメ
ラ13が配置され、ハンドル9を有するステアリング装
置10に電気信号で操舵する自動操舵パワーユニット1
4が設けられる。
【0012】制御系として、CCDカメラ13の撮像信
号が入力する画像認識制御ユニット15を有し、撮像信
号に基づき三角測量法で距離を算出して、画面全体が三
次元の距離分布の画像を得る。そして距離画像から車
線、前方車、障害物等を分離して検出し、車線からは左
右の白線、道路形状等を認識する。前方車や障害物に対
しては、物体が何であるか、障害物との相対的な距離や
速度等を認識して、種々の画像データを得る。この画像
データは車間距離制御ユニット16と自動操舵制御ユニ
ット17に入力する。
【0013】車間距離制御ユニット16は、画像データ
と他の種々のセンサ信号により先行車や道路の障害物に
対して安全な距離を保つように加減速度を演算し、この
加減速度に基づく適正なスロットル開度のスロットル信
号をアクチュエータ11に出力してスロットル制御す
る。また加減速度に基づく適正なブレーキ圧のブレーキ
信号を自動ブレーキ油圧ユニット12に出力してブレー
キ制御する。そしてドライバのブレーキ操作等が不充分
な場合でも、安全車間を保ち、衝突を未然に防止して安
全に走行することを可能にする。自動操舵制御ユニット
17は、画像データと他の種々のセンサ信号により道路
の白線と車両とのずれ等を演算し、このずれに基づく操
舵信号を自動操舵パワーユニット14に出力して操舵制
御する。そしてドライバのハンドル手放しの場合にも、
安全に車線追従走行することを可能に構成される。
【0014】図3において自動操舵パワーユニット14
の構成について説明する。先ず、ステアリング装置10
のステアリング軸20が入力軸21と出力軸22に2分
割され、入力軸21の端部にハンドル9が設けられ、出
力軸22は油圧パワーステアリング機構23を介して前
輪5に連結され、両軸21,22の間にギヤ比可変機構
25がバイパスして連結される。ギヤ比可変機構25
は、入、出力軸21,22とこれらに平行配置されるモ
ータ軸24に、2組のギヤ26,27と1組のプラネタ
リギヤ30を組合せて構成される。
【0015】即ち、第1のギヤ26は小径のドライブギ
ヤ26aが入力軸21に一体結合され、大径のドリブン
ギヤ26bがモータ軸24に回転可能に設けられる。第
2のギヤ27は大径のドライブギヤ27aがモータ軸2
4に回転可能に設けられ、小径のドリブンギヤ27bが
出力軸22に一体結合される。プラネタリギヤ30はサ
ンギヤ31がモータ軸24に一体結合され、リングギヤ
32が第2のギヤ27のドライブギヤ27aの内側に形
成され、サンギヤ31とリングギヤ32に噛合うピニオ
ン33が第1のギヤ26のドリブンギヤ26bと一体的
なキャリア34で支持される。そしてモータ軸24の一
端に可逆回転可能なウォームギヤ35を介して操舵制御
モータ36が連結され、入力軸21に同様なウォームギ
ヤ37を介してトルク制御モータ38が連結される。ま
た入力軸21と出力軸22の間には、タイヤが縁石等に
衝突して大きい操舵トルクが入力し、両軸21,22が
所定の角度以上回転した場合に直結するストッパ39が
設けられる。
【0016】そこでモータ軸24のサンギヤ31が固定
した状態で、ドライバがハンドル9を操舵すると、入力
軸21と第1のギヤ26によりプラネタリギヤ30のキ
ャリア34が回転してピニオン33が遊星回転し、リン
グギヤ32と第2のギヤ27により出力軸22をハンド
ル9と同一方向に回転して転舵する。この場合に、ギヤ
の歯数を選択することにより、入、出力軸22の回転が
略同一にされる。またトルク制御モータ38により入力
軸21を固定して操舵反力を相殺するようにトルクアシ
ストする状態で、操舵制御モータ36によりサンギヤ3
1を回転すると、ピニオン33の自転でリングギヤ32
と第2のギヤ27を介し出力軸22を同一方向に回転し
て電気的に転舵するように構成される。
【0017】制御系として、入力軸21にはハンドル操
舵角Qhとその角速度ωhを検出する操舵角センサ4
0、操舵トルクThを検出する操舵トルクセンサ41が
設けられ、出力軸22にはタイヤ転舵角Qpとその角速
度ωpを検出する転舵角センサ42が設けられる。また
ギヤ比可変機構25のモータ軸24には位相角Qsを検
出する位相角センサ43が設けられる。そして画像認識
制御ユニット15の画像データ、車速センサ44の車速
V及び上記各センサ40〜43の信号が自動操舵制御ユ
ニット17に入力して電気的に処理することで、操舵制
御モータ36とトルク制御モータ38を制御するように
構成される。
【0018】図1において、自動操舵制御ユニット17
について説明する。先ず、エンジンスタート直後のシス
テム起動時に作動する原点出し制御部50と閾値設定部
51を有する。原点出し制御部50は、トルク制御モー
タ38によりハンドル側の入力軸21を回転し、または
操舵制御モータ36によりタイヤ側の出力軸22を回転
して、ハンドル操舵角Qhとタイヤ転舵角Qpとが一致
するように両軸21,22を位置合わせする。閾値設定
部51は、安全な極低速時にトルク制御モータ38によ
りハンドル9を一時的に固定し、このとき操舵トルクセ
ンサ41の信号により個々のドライバの腕力の大きさを
調べ、ドライバの腕力に基づいてドライバの操舵意志と
手放しとを判断する閾値aを定める。
【0019】閾値a、操舵トルクTh及び車速Vはモー
ド決定部52に入力し、車両走行中に閾値aとドライバ
の実際のハンドル操作の際の操舵トルクThを比較し
て、ドライバの操舵意志を判断するとマニュアル操舵モ
ードに、手放しの場合は自動操舵モードに決定する。ま
たハンドル操舵角Qh、タイヤ転舵角Qp、車速V、画
像データ、操舵トルクThの信号はステアリング制御部
53に入力し、原点出し終了後に各モードに応じてモー
タ制御する。
【0020】即ち、マニュアル操舵モードでは、操舵制
御モータ36に所定の電流を供給してギヤ比可変機構2
5のサンギヤ31を固定する。自動操舵モードでは、ト
ルク制御モータ38によりハンドル9側に作用する操舵
反力を相殺するようなアシストトルクをかける。そして
画像データによる目標値と実際の車両の舵角から衝突や
車線逸脱を回避するための目標舵角を求め、この目標舵
角に応じた電流を操舵制御モータ36に供給するように
構成される。
【0021】更に、故障診断と故障時のフェイルセーフ
制御系について説明する。故障診断の方法について説明
すると、ハンドル側の操舵角Qh、タイヤ側の転舵角Q
p及び操舵制御モータ36の作動を検出する3種類のセ
ンサ40,42,43を有するため、これらセンサ信号
を故障診断に用いることができる。ここで原点出し、マ
ニュアル操舵、自動操舵では操舵角Qhと転舵角Qpの
センサ信号が異なるので、この2つのセンサ信号だけで
は故障診断できないが、位相角センサ43の信号を加え
ることで故障診断できる。また3種類のセンサ40,4
2,43の信号パターンにより2つのモータ36,38
のモータ部、ギヤ比可変機構25のメカ部またはセンサ
部の故障箇所も判断できる。故障時のフェイルセーフと
してモータ部とメカ部が正常であれば、マニュアル操舵
モードでの操舵が可能である。
【0022】そこで3種類のセンサ40,42,43の
信号が入力する故障診断部54を有し、システム作動中
の信号パターンにより故障の有無、故障箇所を診断す
る。そして故障時は警報ランプ55を点灯し、故障箇所
がセンサ部等の場合はステアリング制御部53にマニュ
アル操舵を固定指示するように構成される。
【0023】次に、この実施例の作用を説明する。先
ず、エンジンスタート直後にドライバがハンドル9を握
っているか否かを判断し、手放しの場合はトルク制御モ
ータ38で入力軸21を回転し、握っている場合は操舵
制御モータ36で出力軸22を回転して、タイヤ転舵角
Qpとハンドル操舵角Qhが一致するように原点出しを
行う。また極低速の安全な走行状態でトルク制御モータ
38により入力軸21を固定し、この場合の操舵トルク
センサ41によりドライバのハンドル操作の際の腕力を
検出し、この腕力に基づいて閾値aを決定する。
【0024】その後操舵トルクThを閾値aと比較し、
Th≧aでドライバが実際にハンドル9を握っている操
舵意志を判断すると、操舵制御モータ36でサンギヤ3
1を固定すると共にトルク制御モータ38をフリーにし
てマニュアル操舵モードに切換える。そこでドライバが
ハンドル操作すると、入力軸21とギヤ比可変機構25
の第1と第2のギヤ26,27、固定したサンギヤ31
に対するプラネタリギヤ30の作動で出力軸22が同一
方向に回転し、油圧パワーステアリング機構23の作動
で前輪5が左右に自由に転舵される。
【0025】一方、Th<aのドライバの手放しを判断
すると、自動操舵モードとなる。そこでギヤ比可変機構
25では、操舵制御モータ36の作動によりウォームギ
ヤ35、モータ軸24及びサンギヤ31が回転するが、
リングギヤ32にはタイヤ側の大きい負荷がかかってい
るため、キャリア34等が逆転してこの場合の操舵反力
がハンドル9側に作用する。このときトルク制御モータ
38とウォームギヤ37が作動して、入力軸21、第1
のギヤ26、キャリア34等を固定するようにトルクア
シストされるため、操舵制御モータ36によるサンギヤ
31の回転で、タイヤ側の負荷に抗してリングギヤ3
2、第2のギヤ27及び出力軸22が回転して前輪5が
自動的に転舵される。このため手放しの場合にも、衝突
や車線逸脱等を回避するように安全に操舵制御される。
【0026】故障診断と故障時のフェイルセーフ制御
を、図4のフローチャートを用いて説明する。先ず、エ
ンジンスタート直後にステップS1でシステムの電源を
チェックして、OFFする場合はステップS2へ進みス
テアリング制御を終了する。一方、システムの電源をO
Nして起動すると、ステップS3へ進んで操舵制御モー
タ36を作動開始し、ステップS4でトルク制御モータ
38の作動開始する。その後ステップS5で3種類のセ
ンサ40,42,43の信号パターンをチェックする。
【0027】ここで3種類のセンサ40,42,43の
信号パターンを示すと、以下の表1のa〜hの8通りに
なる。
【表1】 尚、表1において、1はセンサ信号の変化あり、0はセ
ンサ信号の変化なし、をそれぞれ示す。
【0028】表1において、aの全てのセンサ信号が変
化する場合は、操舵制御モータ36によりタイヤ側が自
動操舵され、このときドライバがハンドル9を握ってい
る状態でトルク制御モータ38が操舵反力を相殺するよ
うに作動して操舵角Qhも変化する正常な自動操舵モー
ドの操舵を示す。eはドライバのハンドル手放しで同様
に自動操舵されて操舵角Qhが変化しない場合であり、
この場合も正常な自動操舵モードの操舵を示す。hの全
てのセンサ信号が変化しない場合は、正常なステアリン
グ動作停止状態を示す。bの操舵角Qhと転舵角Qpの
みが変化する場合は、正常なマニュアル操舵モードの操
舵を示す。
【0029】このように操舵角Qhと転舵角Qpとが変
化する場合は、更にそれらの角速度ωh,ωpの変化を
チェックし、正常な場合は4つのセンサ信号が共に変化
するため、括弧書きのようにいずれか1つが変化しない
場合はセンサ部異常を示す。また正常時には少なくとも
いずれか2つのセンサ信号が変化するため、d,f,g
のいずれか1つのセンサ信号のみが変化する場合は、メ
カ部の異常を示す。cは車両停車中であれば、操舵制御
モータ36のフリーの状態でトルク制御モータ38によ
り正常に原点出しを行って、操舵角Qhと位相角Qsが
変化する場合を示す。一方、車両走行中にこの信号パタ
ーンになり、この場合に操舵トルクThの信号が出力し
てドライバがハンドル9を握っている条件では、操舵制
御モータ36の暴走を示す。またハンドル手放しの条件
では、自動操舵の際にトルク制御モータ38の不良によ
り操舵反力がハンドル側に逃げてしまい、タイヤが切れ
ないことを示す。
【0030】そこでステップS5では3種類のセンサ4
0,42,43の信号パターンが、表1のいずれに該当
するかをチェックすることで、故障の有無が簡単且つ細
かく診断される。そして正常な原点出し、自動操舵また
はマニュアル操舵を判断すると、そのまま抜ける。一
方、故障を診断すると、ステップS5からステップS6
へ進んで故障箇所をチェックし、d,f,gのメカ部の
故障時、または車両走行中のcの操舵制御モータ36の
故障時には、ステップS7へ進んで制御停止し、走行不
能を警告する。センサ部またはトルク制御モータ38の
故障では、ステップS6からステップS8へ進んで操舵
制御モータ36によりサンギヤ固定し、ステップS9で
マニュアル操舵モードに固定する。従って、この場合は
ドライバのハンドル操作により操舵して、通常に車両走
行することが可能になる。
【0031】以上、本発明の実施例について説明した
が、ギヤ比可変機構の構成の異なる場合にも適応でき
る。
【0032】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によると、
マニュアル操舵と自動操舵が可能な自動操舵装置におい
て、自動操舵装置のシステム起動時にハンドル側の操舵
角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モータの作動をそれぞ
れ検出する3種類のセンサの信号パターンにより、操舵
制御モータとトルク制御モータとからなるモータ部、ギ
ヤ比可変機構からなるメカ部または操舵状況を検出する
センサ部の故障の有無を診断するので、簡単且つ詳細に
故障診断できる。このためADAシステムの安全性が向
上し、故障時のフェイルセーフでは、マニュアル操舵モ
ードを最大限活用できる。センサ部またはトルク制御モ
ータの故障時には、マニュアル操舵モードに固定するよ
うにフェイルセーフするので、ドライバのハンドル操作
で通常に車両走行することができて、整備工場等へ自ら
行くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動操舵装置の故障診断方法に適
した自動操舵制御ユニットの実施例を示すブロック図で
ある。
【図2】ADAシステムの全体の概略を示す構成図であ
る。
【図3】自動操舵パワーユニットを示す構成図である。
【図4】故障診断と故障時のフェイルセーフを示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 車両 9 ハンドル 10 ステアリング装置 14 自動操舵パワーユニット 15 画像認識制御ユニット 17 自動操舵制御ユニット 25 ギヤ比可変機構 36 操舵制御モータ 38 トルク制御モータ 40 操舵角センサ 42 転舵角センサ 43 位相角センサ 54 故障診断部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 117:00 119:00 137:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のステアリング装置にギヤ比可変機
    構からなるメカ部を介設し、このギヤ比可変機構に、タ
    イヤ側を自動操舵またはマニュアル操舵可能な操舵側制
    御モータと、ハンドル側の操舵反力を相殺するトルク制
    御モータとからなるモータ部を設けて、マニュアル操舵
    または自動操舵制御する自動操舵装置において、 自動操舵装置を制御し始めるシステム起動時にハンドル
    側の操舵角、タイヤ側の転舵角、操舵制御モータの作動
    をそれぞれ検出するセンサ部からの信号パターンによ
    り、モータ部、メカ部またはセンサ部の故障の有無を診
    断することを特徴とする自動操舵装置の故障診断方法。
  2. 【請求項2】 センサ部からの信号パターンに操舵トル
    ク信号も加えて、操舵制御モータとトルク制御モータの
    いずれかの故障を診断することを特徴とする請求項1記
    載の自動操舵装置の故障診断方法。
  3. 【請求項3】 操舵角と転舵角のセンサ信号が共に変化
    する際には、それら角速度のセンサ信号をチェックし
    て、4つのセンサ信号のいずれかが変化しない場合にセ
    ンサ部の故障を診断することを特徴とする請求項1記載
    の自動操舵装置の故障診断方法。
  4. 【請求項4】 センサ部またはトルク制御モータの故障
    時には、マニュアル操舵モードに固定することを特徴と
    する請求項1記載の自動操舵装置の故障診断方法。
JP16529494A 1994-07-18 1994-07-18 自動操舵装置 Expired - Fee Related JP3578488B2 (ja)

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