JPH08261181A - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

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Publication number
JPH08261181A
JPH08261181A JP8756995A JP8756995A JPH08261181A JP H08261181 A JPH08261181 A JP H08261181A JP 8756995 A JP8756995 A JP 8756995A JP 8756995 A JP8756995 A JP 8756995A JP H08261181 A JPH08261181 A JP H08261181A
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JP
Japan
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scroll
orbiting scroll
cooling air
orbiting
end plate
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Pending
Application number
JP8756995A
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English (en)
Inventor
Yoshio Kobayashi
義雄 小林
Yuji Komai
裕二 駒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP8756995A priority Critical patent/JPH08261181A/ja
Publication of JPH08261181A publication Critical patent/JPH08261181A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
    • F01C17/066Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 旋回スクロールと固定スクロールとの間にオ
ルダム継手を設けることによって、全体を小型化すると
共に、旋回スクロールに設けられる旋回軸受等を効果的
に冷却し、装置の冷却性能を向上させる。 【構成】 旋回スクロール6の自転を防止するオルダム
リング14を旋回スクロール6の鏡板6Aと固定スクロ
ール9の取付フランジ部9Bとの間に摺動可能に設け、
旋回スクロール6の鏡板6A表面側にはオルダムリング
14を内部に収容するリング溝6Dを設ける。そして、
ケーシング本体1Aの内周面と鏡板6A背面側との間に
は、冷却風を流通させる冷却風空間15を形成し、冷却
風空間15側に配置される旋回スクロール6のボス部6
C外周側には各冷却フィン8を設け、これによってボス
部6Cおよび旋回スクロール6の鏡板6A等の冷却効率
を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機や真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関
し、特に、無給油式のスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ケーシングと、基端側が該ケー
シングに回転可能に支持され先端側がクランクとなった
駆動軸と、該駆動軸のクランクに旋回軸受を介して設け
られた旋回スクロールと、該旋回スクロールと対向して
前記ケーシングの先端側を閉塞するように設けられ該旋
回スクロールとの間に複数の圧縮室を画成する固定スク
ロールとから構成してなるスクロール式流体機械は知ら
れている。
【0003】この種の従来技術によるスクロール式流体
機械では、外部から駆動軸を回転駆動して旋回スクロー
ルを固定スクロールに対して旋回運動させることによ
り、固定スクロールの外周側に設けた吸込口から空気
(外気)を吸込つつ、この空気を固定スクロールのラッ
プ部と旋回スクロールのラップ部との間の各圧縮室内で
順次圧縮し、固定スクロールの中心部に設けた吐出口か
ら圧縮空気を外部に向けて吐出するようになっている。
【0004】ここで、前記旋回スクロールの自転を防止
するために、無給油式のスクロール式流体機械では、旋
回スクロールの自転を防止するために、複数の補助クラ
ンクを用いたものが知られている。即ち、前記ケーシン
グと旋回スクロールの背面側との間に位置して、該旋回
スクロールに設けられる旋回軸受の外周側に複数の補助
クランクを設け、これにより、旋回スクロールの自転を
防止している。
【0005】一方、給油式のスクロール式流体機械で
は、旋回スクロールの自転を防止するために、前記補助
クランクと同様に旋回軸受の外周側にオルダム継手を用
いたものが知られている。
【0006】また、空冷式のスクロール式圧縮機では、
旋回スクロールの背面側等に冷却風を流通させることに
よって、旋回スクロールの回転時に駆動軸のクランクと
該旋回スクロールとの間で発生する摩擦熱あるいは圧縮
運転時に各圧縮室内で発生する圧縮熱等を冷却してお
り、これによって前記旋回軸受が高温になって損傷した
り、旋回スクロールのラップ部あるいは固定スクロール
のラップ部等が熱膨張したりするのを防止するようにし
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による空冷式のスクロール式空気圧縮機では、旋
回スクロールの背面側に冷却風を流通させる場合には、
ケーシングと旋回スクロールとの間に位置して、旋回ス
クロールの旋回軸受外周側に補助クランクあるいはオル
ダム継手等が冷却風通路を塞ぐように邪魔部材となって
介在しているから、冷却風を旋回スクロールの背面側ま
たは旋回軸受等に効果的に接触させることができない。
【0008】このため、従来技術では、旋回スクロール
の背面側で冷却風による冷却効果が低下して前記旋回軸
受が高温状態になり、該旋回軸受からグリス等が漏洩し
て損傷したり、旋回スクロールのラップ部あるいは固定
スクロールのラップ部等に熱膨張や温度不均一による歪
み変形が生じたりするという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は旋回スクロールと固定スクロー
ルとの間にオルダム継手を設けることによって、旋回ス
クロールの背面側における冷却効率を向上でき、旋回軸
受等を効果的に冷却できる上に、全体をコンパクトに形
成できるようにしたスクロール式流体機械を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ケーシングと、基端側が該ケーシング
に回転可能に支持され先端側がクランクとなった駆動軸
と、該駆動軸のクランクに旋回軸受を介して設けられた
旋回スクロールと、該旋回スクロールと対向して該旋回
スクロールとの間に複数の圧縮室を画成する固定スクロ
ールとからなるスクロール式流体機械に適用される。
【0011】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記固定スクロールと旋回スクロールとの間
に、該旋回スクロールの自転を防止するオルダム継手を
設け、前記旋回スクロールの背面側には、前記ケーシン
グとの間に冷却風を流通させる冷却風空間を形成したこ
とにある。
【0012】この場合、請求項2に記載した発明のよう
に、前記旋回スクロールの背面側には、前記クランクに
旋回軸受を介して取付けられるボス部と、該ボス部の外
周側から径方向に突出した前記冷却風空間内の冷却風に
接触する複数の冷却フィンとを設ける構成とするのが好
ましい。
【0013】
【作用】上記構成により、請求項1に記載の発明では、
ケーシングと旋回スクロールのとの間に補助クランクあ
るいはオルダム継手を設ける必要がなくなるから、冷却
風空間に臨む旋回スクロールの背面側および旋回軸受等
に対して冷却風を広く接触させることができ、旋回軸受
および旋回スクロールと固定スクロールとの間の圧縮室
内等を効率よく冷却することができる。
【0014】この場合、請求項2に記載の発明のよう
に、前記旋回スクロールの背面側に、前記クランクに旋
回軸受を介して取付けられるボス部と、該ボス部の外周
側から径方向に突出した複数の冷却フィンとを設けるこ
とにより、旋回軸受の放熱面積を大きくすることがで
き、これによって該旋回軸受をさらに効率よく冷却する
ことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図2に基
づいて説明する。また、実施例では、スクロール式流体
機械として空冷かつ無給油式のスクロール式空気圧縮機
を例に挙げて説明する。
【0016】図において、1はスクロール式空気圧縮機
の外枠を形成するケーシングを示し、該ケーシング1
は、上,下,左,右の側板と後板とから箱状に形成さ
れ、前側が開口したケーシング本体1Aと、該ケーシン
グ本体1Aの後側に突出形成された円筒状の軸受部1B
と、前記ケーシング本体1Aの前側に一体形成された衝
合部1Cとから大略構成されている。
【0017】ここで、前記ケーシング本体1Aには後述
のダクト19が接続されると共に、該ダクト19からの
冷却風を後述の冷却風空間15に流通させるための冷却
風供給口1Dと、冷却風排気口1Eとがそれぞれ設けら
れている。また、該冷却風供給口1Dにはダクト19側
の開口部から該ダクト19内に向けて突出する板状の突
起部1Fが設けられており、これによってダクト19か
ら前記冷却風供給口1D内へ冷却風を取込み易くしてお
り、冷却風空間15を流通する冷却風の流量を増大させ
ている。
【0018】2はケーシング1の軸受部1Bに軸受3,
4を介して回転自在に軸支された駆動軸を示し、該駆動
軸2の先端側はケーシング1のケーシング本体1A内へ
と伸長してクランク2Aとなり、該クランク2Aの軸線
は駆動軸2の軸線に対して所定寸法だけ偏心している。
また、該駆動軸2は軸受部1Bの一端側から後述のファ
ンケーシング16内を貫通して外部に突出し、その突出
端側には後述の遠心ファン17とプーリ(図示せず)が
設けられ、駆動軸2は該プーリにベルトを介して電動モ
ータ(いずれも図示せず)によって回転駆動されるよう
になっている。5は駆動軸2に固着されたバランスウエ
イトを示し、該バランスウエイト5は駆動軸2の回転バ
ランスをとるものである。
【0019】6は後述の固定スクロール9と対向するよ
うにケーシング1のケーシング本体1A内に配設された
旋回スクロールを示し、該旋回スクロール6は、円盤状
に形成された鏡板6Aと、該鏡板6Aの表面に立設さ
れ、該鏡板6Aの中心側が巻始め端となり外周側が巻終
り端となった渦巻状のラップ部6Bと、鏡板6Aの背面
中央に位置して軸方向に突出形成されたボス部6Cと、
該ボス部6Cの外周側に設けられる後述の各冷却フィン
8とから大略構成され、該鏡板6Aの背面側とケーシン
グ本体1Aの内周側との間には冷却風空間15が形成さ
れている。
【0020】ここで、旋回スクロール6の鏡板6A背面
には、図2に示す如く外周側に後述のオルダムリング1
4のリング部14Aが摺動する環状のリング溝6Dが設
けられ、該リング溝6D内には、該オルダムリング14
の各キー部14Bと対応する位置にそれぞれ上部側と下
部側にY軸キー溝6E,6Eが形成され、該各Y軸キー
溝6Eはオルダムリング14の各キー部14Bを摺動可
能に支持すると共に、その摺動方向をY軸方向に規制す
るものである。
【0021】また、前記リング溝6Dは、リング部14
Aが旋回スクロール6の鏡板6A表面側から固定スクロ
ール9側に突出しないようにその溝深さは、ほぼ該リン
グ部14Aの厚さ寸法dでもって形成され、これによっ
て、旋回スクロール6の鏡板6A外周面が固定スクロー
ル9の取付フランジ部9Bに対して摺接し、冷却風内に
混入する塵埃等がダクト19側からオルダムリング14
側に浸入するのを防止している。
【0022】そして、旋回スクロール6のボス部6C内
周側には旋回軸受7が装着され、該旋回軸受7に駆動軸
2のクランク2Aを装着することによって、旋回スクロ
ール6は駆動軸2のクランク2Aに対して回転自在に支
持されている。
【0023】8,8,…は前記旋回スクロール6の鏡板
6A背面とボス部6Cとの間に一体形成された複数の冷
却フィンを示し、該各冷却フィン8は該ボス部6Cの外
周側から径方向に突出し、冷却風空間15を流通する冷
却風に対してボス部6C等の放熱面積を大きくするよう
に、略三角をなす薄板状に形成されている。そして、各
冷却フィン8は、後述する各圧縮室10内で発生する圧
縮熱や、旋回軸受7と駆動軸2のクランク2Aとの間で
発生する摩擦熱等を各冷却フィン8を介して、冷却風空
間15側へと放熱させる。
【0024】9はケーシング1の衝合部1Cに図示しな
いボルト等を介して固着された固定スクロールを示し、
該固定スクロール9は方形の平板状に形成された鏡板9
Aと、該鏡板9Aの外縁側から突出し、旋回スクロール
6の鏡板6Aが摺動可能に当接されると共に、その外周
側が前記ケーシング1の衝合部1Cに衝合された取付フ
ランジ部9Bと、前記鏡板9Aの表面に立設され、該鏡
板9Aの中心側が巻始め端となり、外周側が巻終り端と
なった渦巻状のラップ部9Cとから大略構成されてい
る。
【0025】ここで、固定スクロール9の鏡板9A背面
には、外周側にオルダムリング14の各キー部14Cと
対応する位置に、上,下,左,右側にX軸キー溝9D,
9D…,(2個のみ図示)が形成され、該各X軸キー溝
9Dはオルダムリング14のキー部14Cを摺動可能に
保持すると共に、その摺動方向をX軸方向に規制するも
のである。
【0026】そして、前記固定スクロール9のラップ部
9Cは、前記旋回スクロール6のラップ部6Cと所定角
度だけずらして重なり合うように配設され、固定スクロ
ール9のラップ部9Cと旋回スクロール6のラップ部6
Bとの間には複数の圧縮室10,10,…が形成され
る。そして、当該スクロール式空気圧縮機の運転時に
は、固定スクロール9の外周側に設けられた吸込口11
から外周側の圧縮室10内に外気を吸引し、この空気を
旋回スクロール6が旋回する間に順次圧縮しつつ内周側
の圧縮室10へ送り込み、最後に中心側の圧縮室10か
ら固定スクロール9の中心に設けられた吐出口12へと
吐出させ、該吐出口12からダクト18を貫通して外部
に突出して設けられる吐出配管13を介して外部の空気
タンク等(図示せず)に貯留する。
【0027】14は旋回スクロール6の鏡板6A外周側
と固定スクロール9の取付フランジ部9Bとの間に摺動
可能に配設されるオルダム継手としてのオルダムリング
を示し、該オルダムリング14は、旋回スクロール6の
リング溝6Dと固定スクロール9の鏡板9Aとの間で摺
動可能に保持される環状のリング部14Aと、該リング
部14Aの一側面から旋回スクロール6側に突出し、各
Y軸キー溝6E内に摺動可能に支持される4個のキー部
14B,14B,…と、該リング部14Aの他側面から
固定スクロール9側に突出し、各X軸キー溝9D内に摺
動可能に支持される4個のキー部14C,14C,…
(2個のみ図示)とから構成されている。
【0028】ここで、前記オルダムリング14は、無給
油とするため自己潤滑性を有する材料、例えばポリテト
ラフルオロエチレン等の樹脂材料または銅合金等で形成
されている。そして、オルダムリング14は固定スクロ
ール9に対して図2中のX軸方向に摺動方向が規制され
ると共に、旋回スクロール6は該オルダムリング14に
対してY軸方向に摺動方向が規制され、これによって旋
回スクロール6の自転を防止するようにしている。
【0029】15はケーシング本体1Aの内周側と旋回
スクロール6の鏡板6A背面側との間に形成される冷却
風空間を示し、該冷却風空間15には固定スクロール6
のボス部6Cおよび各冷却フィン8等が配置されてい
る。
【0030】そして、前記冷却風空間15にはダクト1
8からの冷却風が、冷却風供給口1Dおよび冷却風排気
口1Eを介して矢示C方向から矢示E方向に流通され、
これによって各冷却フィン8からの熱を冷却風空間15
側に効率よく放熱できるようにしている。
【0031】16はケーシング1の軸受部1B一端側に
取付けられたファンケーシングを示し、該ファンケーシ
ング16は有底円筒状に形成され、その他側にはケーシ
ング1の軸受部1B外周側に位置して冷却風取入口16
A,16A,…が周方向に複数形成されている。また、
該ファンケーシング16の外周側の一部にはダクト18
内に連通し、該ファンケーシング16から該ダクト18
に冷却風を送風するための冷却風送風口16Bが形成さ
れている。
【0032】17はファンケーシング16内に位置し
て、駆動軸2の外周側に固定部材18により固着された
遠心ファンを示し、該遠心ファン17は駆動軸2と共に
回転し、ファンケーシング17の冷却風取入口15Aか
ら矢示Aの如く外気をファンケーシング16内に取込
み、この空気を冷却風として冷却風送風口15Bからダ
クト19を介して、ケーシング本体1A側に向けて矢示
Bの如く送風するものである。
【0033】19は遠心ファン17によって発生した冷
却風をケーシング本体1A側に案内するダクトを示し、
該ダクト19は、その一端側がファンケーシング16の
冷却風送風口15Bに接続され、そこからケーシング本
体1Aの側板および固定スクロール9の鏡板9A背面側
を取囲むように略コ字状に配設され、他端側が該鏡板9
A背面側の外縁部から外部へと開口している。
【0034】ここで、ダクト19は該ダクト19内にケ
ーシング本体1Aの冷却風供給口1Dが開口するように
配設され、これによって遠心ファン17からの冷却風の
一部は固定スクロール9の鏡板9A背面側に矢示Dの如
く供給されて矢示F方向に排気されると共に、残りの冷
却風を前記冷却風供給口1Dに設けられる突起部1Fを
介して矢示C方向へも効率よく供給させている。
【0035】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、次に、当該スクロール
式空気圧縮機の圧縮動作について説明する。
【0036】まず、電動モータにより駆動軸2を回転さ
せ、旋回スクロール6を旋回させると、旋回スクロール
6のラップ部6Bと固定スクロール9のラップ部9C間
に画成された圧縮室10,10,…が連続的に縮小す
る。これにより、固定スクロール9の吸込口11から吸
込んだ外気を該各圧縮室10で順次圧縮しつつ、この圧
縮空気を固定スクロール9の吐出口12から吐出配管1
3を介して外部の空気タンク等に貯留させる。
【0037】次に、当該スクロール式空気圧縮機の冷却
作用について説明するに、駆動軸2を電動モータによっ
て回転駆動すると、旋回スクロール6が旋回運動して空
気の圧縮動作を開始すると同時に、遠心ファン17が回
転する。これにより、ファンケーシング16の冷却風取
入口16Aから外気が図2中の矢示A方向へとファンケ
ーシング16内に取込まれ、この空気は冷却風としてフ
ァンケーシング16の冷却風送風口16Bから矢示Bの
如く送風され、その一部は矢示D方向へ供給され矢示F
の如く外部へ排出されると共に、残りの冷却風は矢示C
方向へ供給され、ケーシング1の冷却風供給口1Dを介
して冷却風空間15を流通する。
【0038】ここで、冷却風空間15には旋回スクロー
ル6のボス部6C外周側に該旋回スクロール6の自転を
防止するためのオルダム継手や補助クランク等の邪魔部
材が介在していないので、旋回スクロール6のボス部6
C外周側には各冷却フィン8の放熱面積を十分大きくし
て設けることができると共に、矢示C方向からの冷却風
を効果的に各冷却フィン8側に吹きつけることができ
る。
【0039】この結果、圧縮運転時に前記ボス部6C内
の旋回軸受7と駆動軸2のクランク2Aとの間で生じる
摩擦熱や各圧縮室10内で生じる圧縮熱等は、各冷却フ
ィン8によって放熱面積が大きく取られているから、旋
回スクロール6の背面側で冷却風空間15を流通する冷
却風により鏡板6A、ボス部6Cや旋回軸受7等を効果
的に冷却することができる。また、矢示D方向から供給
される冷却風によっても、前記各圧縮室10内で生じる
圧縮熱等を固定スクロール9の鏡板9A背面側から効率
良く冷却させることができる。
【0040】さらに、オルダムリング14は旋回スクロ
ール6の鏡板6A側に設けられるリング溝6Dによっ
て、該旋回スクロール6の鏡板6A外周側と固定スクロ
ール9の取付フランジ部9Bを隙間なく衝合させている
から、ダクト19からの冷却風によって塵埃等が、オル
ダムリング14と該オルダムリング14が摺動するリン
グ溝6D、各Y軸キー溝6Eおよび各X軸キー溝9Dと
の摺動面に浸入してしまい、該摺動面にかじりや摩耗が
生じるのを確実に防止できる。
【0041】かくして、本実施例では、旋回スクロール
6の自転を防止するオルダムリング14を該旋回スクロ
ール6の鏡板6Aと固定スクロール9の取付フランジ部
9Bとの間に摺動可能に設けると共に、ケーシング本体
1Aの内周面と該鏡板6A背面側との間には、冷却風を
流通させる冷却風空間15を形成し、該冷却風空間15
側に配置される旋回スクロール6のボス部6C外周側に
は各冷却フィン8を十分大きく取るようにして設ける構
成としたから、旋回スクロール6と固定スクロール9と
の間にオルダムリング14等をコンパクトに収容でき、
全体を小型化、軽量化することができる。
【0042】また、冷却風空間15内に冷却風を流通さ
せることによって、駆動軸2と旋回軸受7との間で生じ
る摩擦熱等を各冷却フィン8を介して効果的に冷却風空
間15側に放熱でき、旋回軸受7が高温になって、該旋
回軸受7からグリス等が漏洩したり、旋回スクロール6
のラップ部6Bあるいは固定スクロール9のラップ部9
C等に熱膨張や温度不均一による歪み変形が生じたりす
るのを効果的に防止できる。
【0043】さらに、旋回スクロール6の鏡板6A表面
側にはオルダムリング14を内部に収容するリング溝6
Dを設け、該旋回スクロール6の鏡板6A外周側と固定
スクロール9の取付フランジ部9Bを衝合させるように
したから、オルダムリング14側には冷却風によって運
ばれる塵埃等が外部から浸入することはなくなり、これ
によってオルダムリング14の円滑な摺動運動を維持さ
せることができると共に、ファンケーシング16の冷却
風取入口16A等にフィルター等の防塵対策を施す必要
がなくなる。
【0044】なお、前記実施例では、オルダムリング1
4を内部に収容するリング溝6Dは旋回スクロール6の
鏡板6A表面側に設けられるものとして述べたが、本発
明はこれに限らず、固定スクロール9の取付フランジ部
9Bに設けてもよい。
【0045】また、前記実施例では、オルダム継手を環
状のリング部14Aと該リング部14Aの両端面から突
出した各キー14B,14Cとから構成するものとして
述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、リング部1
4Aを方形状のリング部材によって形成してもよい。
【0046】さらに、前記実施例では、オルダムリング
14を自己潤滑性を有する樹脂材料で形成するものとし
て述べたが、本発明はこれに限らず、該オルダムリング
14を金属部材で形成し、該オルダムリング14が摺動
する旋回スクロール6側あるいは固定スクロール9側の
摺動面に自己潤滑性を有するスライダ等を設けるように
してもよい。
【0047】さらにまた、前記実施例ではスクロール式
流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説
明したが、本発明はこれに限らず、例えば真空ポンプ、
冷媒圧縮機等にも広く適用できる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に記載の発
明によれば、旋回スクロールと固定スクロールとの間に
オルダム継手を設けると共に、旋回スクロールの背面側
にはケーシングとの間に冷却風空間を形成する構成とし
たから、冷却風空間を流れる冷却風に対して旋回スクロ
ールの背面側または旋回軸受等を広く接触させることが
でき、圧縮運転時に駆動軸と旋回軸受との間で生じる摩
擦熱および旋回スクロールと固定スクロールとの間の圧
縮室内で生じる圧縮熱等を効果的に冷却できる。従っ
て、旋回軸受からグリス等が漏洩して損傷したり、旋回
スクロールのラップ部あるいは固定スクロールのラップ
部等に熱膨張や温度不均一による歪み変形が生じたりす
るのを効果的に防止でき、装置の信頼性及び耐久性を効
果的に向上させることができる。
【0049】さらに、請求項2に記載の発明のように、
旋回軸受を介してクランクに取付けるボス部と、該ボス
部の外周側から径方向に突出した複数の冷却フィンとを
旋回スクロールの背面側に設けることにより、旋回スク
ロールの背面側で旋回軸受等の放熱面積を大きくするこ
とができ、これによって該旋回軸受等の冷却効率を確実
に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスクロール式空気圧縮機
を示す縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 駆動軸 2A クランク 6 旋回スクロール 6A 鏡板 6B ラップ部 6C ボス部 6E Y軸キー溝 7 旋回軸受 8 冷却フィン 9 固定スクロール 9A 鏡板 9C ラップ部 9D X軸キー溝 10 圧縮室 14 オルダムリング(オルダム継手) 15 冷却風空間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、基端側が該ケーシングに
    回転可能に支持され先端側がクランクとなった駆動軸
    と、該駆動軸のクランクに旋回軸受を介して設けられた
    旋回スクロールと、該旋回スクロールと対向して該旋回
    スクロールとの間に複数の圧縮室を画成する固定スクロ
    ールとからなるスクロール式流体機械において、前記固
    定スクロールと旋回スクロールとの間には、該旋回スク
    ロールの自転を防止するオルダム継手を設け、前記旋回
    スクロールの背面側には、前記ケーシングとの間に冷却
    風を流通させる冷却風空間を形成したことを特徴とする
    スクロール式流体機械。
  2. 【請求項2】 前記旋回スクロールの背面側には、前記
    クランクに旋回軸受を介して取付けられるボス部と、該
    ボス部の外周側から径方向に突出した前記冷却風空間内
    の冷却風に接触する複数の冷却フィンとを設けてなる請
    求項1に記載のスクロール式流体機械。
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