JPH08247933A - 液中粒子濃度検出装置 - Google Patents

液中粒子濃度検出装置

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JPH08247933A
JPH08247933A JP7974495A JP7974495A JPH08247933A JP H08247933 A JPH08247933 A JP H08247933A JP 7974495 A JP7974495 A JP 7974495A JP 7974495 A JP7974495 A JP 7974495A JP H08247933 A JPH08247933 A JP H08247933A
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light
liquid
particle concentration
light guide
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Application number
JP7974495A
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English (en)
Inventor
Masusuke Toda
益資 戸田
Shinji Nanba
晋治 難波
Rie Oosaki
理江 大崎
Kenji Yamamoto
賢治 山本
Masae Nozawa
政衛 野沢
Takayuki Nakaya
孝幸 仲矢
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡素な構成で安価な液中粒子濃度検出装置の
提供。 【構成】 光源11と,検査対象液体81との接液面1
51〜153に検査光31を導く導光体15と,光セン
サ12と,粒子濃度の判定部40と,ハウジング51と
を有する液中粒子濃度検出装置1である。ハウジング5
1と導光体15とは,同様の熱特性を有する材料によっ
て一体成形又は溶着もしくは接着されている。光源11
として発散性の光を発する光源を用い,導光路191,
192によって導光体15に入射する光及び光センサ1
2に入射する光を絞り込むと好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,光の透過率が極めて小
さい液体に対しても精度良く,液中粒子濃度を測定する
ことのできる光学式の液中粒子濃度検出装置に関する。
【0002】
【従来技術】ディーゼルエンジンなどの潤滑油の劣化の
判定は,潤滑油中に含まれるカーボン粒子量が有力な判
定指標となっている。そのため,潤滑油に含まれる粒子
濃度を測定する光学式の液中粒子濃度検出装置が提案さ
れている。例えば,図12に示すように,潤滑油などの
検査対象液体81中に前部を没入させた導光体91の基
端部に光ファイバ93から検査光31を入射させる。そ
して導光体91の他端に反射面92を設け,該反射面9
2で反射された検査光311を図示しない光センサによ
って検知する。
【0003】検知される検査光311は,検査対象液体
81と導光体91との接液面911において全反射され
た光であり,その強度は検査対象液体81中の粒子濃度
によって変化する。即ち,接液面911で全反射した,
いわゆるエバネッセント波は,検査対象液体81中の粒
子により吸収,散乱されその強度が変化する(特開平3
−111741号公報参照)。
【0004】なお,入射する検査光31の強度は,温度
その他の条件によって変動するから検知される検査光3
11は,入射光31の強度と比較し相対値化することが
好ましい。また,上記において,導光体91の他端部に
反射面92を設けないで,この前端部側から出射した検
査光,即ち導光体の透過光を光センサで検知する第2の
方式も提案されている(特開平1−245135号公報
参照)。
【0005】この第2の方式では,導光体の一端から入
射させた検査光を他端から出射させるが,この入射光
は,導光体内で反射することなく直接前端に達する第1
光と,前記接液面911で全反射して他端に達する第2
光と,接液面911から検査対象液体81中に屈折入射
して失われてしまう第3光と,3種類の光に分離され
る。そして,第1,第2光のみが導光体の前端において
検知される。しかしながら,検査対象液体の屈折率が温
度その他の要因で変化すると,上記第2光と第3光の比
率が変化し,このため透過光(第1,第2光)の強度が
変わり,検出精度が変動するという欠点がある。
【0006】なお,上記第1,第2方式の液中粒子濃度
検出装置は,いずれも検査対象液体との接液面における
全反射を利用するものであり,検査対象液体中を透過し
た光を検知する方式(特開平3−24438号公報な
ど)ではないから,検査対象液体における光の透過率に
左右されないという利点がある。従って,光の透過率が
極めて小さい液体に対しても精度が低下することがな
い。
【0007】なお,検査対象液体に接する導光体は,検
査対象液体に対する耐液性と検査対象液体を接液面で全
反射させる大きさの屈折率とを具備する必要があり,石
英ガラスやBK7などのガラス材が多く用いられてい
る。そして,上記導光体は,外部からの光を通さないハ
ウジングに装着され,ハウジングと導光体との間には,
検査対象液体が内部に浸入しないようにするためのシー
ル部材が介設されている。
【0008】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記液中粒子
濃度検出装置は,光源から光センサに至る光路を幾何学
的に精度よく形成するために,小さい公差で部材を加工
し全体を組付ける必要がある。また検査対象液体に対す
るシールを充分に行う必要があり,装置の組付けや加工
の工数がかかり割高であるという問題がある。構成する
部品の形状や取付位置及び角度が変化すると光路にずれ
が生じ検出精度が低下するからである。
【0009】そのため,例えば,導光体は,所定の幾何
学的形状に精度よく切削,研磨加工すると共にハウジン
グに装着した他の光学部材との位置関係を精度よく組立
てる必要がある。また,ハウジングと導光体の間をOリ
ングなどのシール部材によってしっかりとシールし,検
査対象液体の浸入を防止する必要がある。そのため,各
工程における製造公差は非常に小さい値に設定されてい
る。本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたも
のであり,簡素な構成による製造の容易な液中粒子濃度
検出装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】本願の第1発明は,検査光を放射す
る光源と,検査対象液体との接液面に上記検査光を導く
導光体と,該導光体の接液面で全反射した検査光を検知
する光センサと,該光センサの出力信号を受けて検査対
象液体中の粒子濃度を判定する判定部と,上記導光体を
装着し導光体を除く上記各部材と検査対象液体との間を
シールするハウジングとを有する液中粒子濃度検出装置
であって,上記導光体とハウジングとは,同様の熱特性
を有する材料を用いて一体に成形又は隙間が生じないよ
う一体的に加熱溶着されていることを特徴とする液中粒
子濃度検出装置にある。
【0011】第1発明において最も注目すべきことは,
ハウジングと導光体とが同様の熱特性を有する材料によ
って形成されていると共に一体成形又は熱溶着によって
接合されていることである。上記ハウジングと導光体と
は,例えば合成樹脂によって形成することができ,ハウ
ジングに対する遮光性の確保のためには顔料を添加する
などの方法がある。そして,具体的製造方法として,例
えば射出成形法によりハウジングと導光体とを一体に成
形する方法がある。
【0012】一方,第2発明は,検査光を放射する光源
と,検査対象液体との接液面に上記検査光を導く導光体
と,該導光体の接液面で全反射した検査光を検知する光
センサと,該光センサの出力信号を受けて検査対象液体
中の粒子濃度を判定する判定部と,上記導光体を装着し
検査対象液体と導光体を除く上記各部材との間をシール
するハウジングとを有する液中粒子濃度検出装置であっ
て,上記導光体とハウジングとは,同様の熱特性を有す
る材料によって形成されており,検査対象液体が漏出し
ないように接着剤によって接着されていることを特徴と
する液中粒子濃度検出装置にある。
【0013】第2発明において最も注目すべきことは,
ハウジングと導光体とは同様の熱特性を有する材料によ
って形成されており,検査対象液体が漏出しないように
接着剤によって接着されていることである。上記ハウジ
ングと導光体とは,例えば合成樹脂によって形成するこ
とができ,ハウジングに対する遮光性の確保のためには
顔料を添加するなどの方法がある。
【0014】なお,上記第1,第2発明において,更
に,導光体の接液面を経由しない検査光を検知する基準
光センサを設け,判定部においてこの基準光センサとメ
イン光センサの出力を比較して粒子濃度を判定するよう
にすることが好ましい。メイン光センサが検知する検出
光の強度は,同一粒子濃度であっても電源電圧や温度な
ど他の要因によって変化するが,両光センサを比較する
ことによって他の要因の影響を極めて低く抑制すること
ができるからである。
【0015】基準光センサを用いる上記構成の液中粒子
濃度検出装置の場合には,前記光源は,指向角が大きい
発散性の光を発する光源とし,前記導光体における検査
光の入射面には,検査光を透過させる透光面と,検査光
を反射して前記基準光センサに入射させる反射面とを設
けることが好ましい。
【0016】この様に構成すれば,光源として発散性の
光源を用いても,導光体に設けた透光面によって発散光
の入射角度を絞り込み所定の角度とサイズの検査光を接
液面に導くことができる。また,発散性の光源から放射
された広がった検査光の一部を上記反射面から基準光セ
ンサに入射させることができる。発散性の光源を用いる
上記液中粒子濃度検出装置の第1の利点は,光源とし
て,レーザー光源ではなくLEDなど指向性の余りよく
ない安価な光源を用いることができることである。
【0017】第2の利点は,基準光センサに検査光を入
射させるために検査光を分割するビームスプリッタなど
の光学素子を用いる必要がなく,反射面で一部の検査光
を反射させることにより簡単に基準光センサに至る光路
を構成できることである。第3の利点は,検査光として
指向性の強い細いビームを用いていないから,光学部材
の配置における位置や角度の公差が緩くなり,部品の加
工と組付けが容易なことである。
【0018】なお,基準光センサに検査光を導く上記反
射面は,導光体ではなくハウジングに設けてもよい。そ
して,導光体の入射面に対して検査光を所定の角度とサ
イズに絞り込んで入射させるためには,遮光性の部材で
あるハウジング中に中空の導光路を設けるなどの方法に
よって実現することができる。その結果上記と同様の効
果を得ることができる。
【0019】また,更に,メイン光センサに検出光を確
実に導くために,導光体の出射面とメイン光センサの受
光部との間に中空の導光路をハウジング内に設けること
が好ましい。これによって,受光部に正規の検査光を確
実に入射させるとともに,ノイズ光の入射を抑制するこ
とができる。
【0020】また,発散性の光源と基準光センサへの反
射面とを用いる上記液中粒子濃度検出装置の場合には,
遮光部材を設けて反射面から反射した検査光がメイン光
センサに入射しないようにし,また,メイン光センサに
入射する検出光が基準光センサに入射しないようにする
ことが好ましい。上記遮光部材は,ハウジングに突部を
設けるなどの方法によりハウジングと一体に形成するこ
とができる。上記遮光部材によって,正規の検査光以外
のノイズ光がメイン光センサや基準光センサに入射する
のを抑止することができる。
【0021】なお,光源や光センサなどの受発光部材
は,電気回路部材などと共に基板に搭載されることが多
いが,この場合には,基板はその縁端部だけでハウジン
グに固定するのではなく,基板の中央部など縁端部以外
の場所をもハウジングに固定することが好ましい。ハウ
ジングに対する基板の固定部を上記両部に設けることに
よって,熱変形等によって生ずる光学部材のずれによる
光路の変化を低めに抑制することができるからである。
【0022】なお,上記導光体の接液面は,カバー部材
で被うと共に,該カバー部材の内側には検査対象液体中
を浮遊する洗浄部材を封入し,上記カバー部材に,検査
対象液体が流入流出する開口部と検査対象液体の流通部
とを設け,該流通部内において上記接液面に当接する検
査対象液体の循環流を発生させるよう開口部等を配設す
ることが好ましい。
【0023】上記洗浄部材は,検査対象液体の流れや対
流等の液体運動に応動して運動し易い形状,比重,材質
のもので構成する。かかる洗浄部材の材質は,更に検査
対象液体に対して耐久性のある材質である必要がある。
例えば,検査対象液体がエンジンオイルの場合には,ス
テンレスや鉄などの金属,あるいはポリイミド,テフロ
ン等のフッ素樹脂,フッ素ゴム等を用いる。そして,洗
浄部材の表面は,導光体の接液面の境界面を傷つけるこ
とのない適度な硬度のもので形成する。
【0024】上記のように構成することによって,洗浄
部材は検査対象液体の流れに伴って導光体の接液面に衝
突する。その結果,上記接液面に汚損物質が付着するの
を防止することができ,汚損物質付着による検出精度の
低下を防止することができる。なお,上記検査対象液体
には,例えばディーゼルエンジンの潤滑油などがあり,
潤滑油中の粒子濃度に基づいて更に潤滑油の劣化を判定
するオイル劣化検出装置等を構成することができる。
【0025】
【作用及び効果】第1発明の液中粒子濃度検出装置にお
いては,導光体とハウジングとは一体成形又は加熱溶着
によって一体化されているから,検査対象液体の洩出を
防止するためのシール部材が不要であり構成が簡素であ
る。また,両部材の組付け作業と位置合わせ作業が不要
となり,コストを低減することができる。そして,両部
材は同様の熱特性を有しているから,温度が変化しても
熱変形に伴う熱応力が両部材の間にかかりにくく,また
熱変形等による両部材の位置ずれが生じないから,装置
は安定した検出精度を保持することができる。
【0026】また,第2発明の液中粒子濃度検出装置に
おいても,導光体とハウジングとは接着剤によって接着
されるから同様にシール部材が不要な簡素な構成であ
り,また組付け作業も不要であり製造コストを低減する
ことができる。そして,両部材は同様の熱特性を有して
いるから,熱応力がかかりにくく,また両部材の間に位
置ずれが生じず,装置は安定した精度を保持することが
できる。上記のように,第1発明及び第2発明によれ
ば,簡素な構成による製作の容易な安価な液中粒子濃度
検出装置を提供することができる。
【0027】
【実施例】
実施例1 本例は,図1に示すように,検査光31を放射する光源
11と,検査対象液体81との接液面151〜153に
検査光31を導く導光体15と,導光体15の接液面1
51〜153で全反射した検査光311を検知するメイ
ン光センサ12と,光センサ12の出力信号I1 (図
2)を受けて検査対象液体81中の粒子濃度を判定する
判定部40と,導光体15を装着し導光体15を除く上
記各部材11,12,40と検査対象液体81との間を
シールするハウジング51とを有する液中粒子濃度検出
装置1である。
【0028】そして,導光体15とハウジング51と
は,同種の合成樹脂からなり射出成形法により一体に成
形されている。即ち,ハウジング51の材料は,導光体
15を形成する透明な合成樹脂に顔料を添加し,不透光
性とした合成樹脂である。また,光源11から放射され
た検査光31であって接液面151〜153を経由しな
い検査光312を検知する基準光センサ13が設けられ
ており,判定部40は,図2に示すように,両光センサ
12,13の出力I1 (V1 ),I0 (V0 )を比較し
て粒子濃度を判定する。
【0029】そして 光源11は,指向角が大きい発散
性の光を発するLEDであり,図3に示すように,導光
体15における検査光31の入射面16には,検査光3
1を透過させる透光面161と検査光31を反射して基
準光センサ13に入射させる反射面162とが設けられ
ている。また,検査光311を出射させる出射面163
が透光面161と対称形に配置されている。
【0030】また,図1に示すように,ハウジング51
には,検査光31を透光面161に導く中空の導光路1
91と,検査光311を導光体15の出射面163から
メイン光センサ12の受光部へと導く中空の導光路19
2と,検査光31を導光体15の反射面162に入射さ
せるための空部512とが穿設されている。また,反射
面162を反射した検査光312がメイン光センサ12
に入射しないようにし,かつメイン光センサ12に入射
する検査光311が基準光センサ13に入射しないよう
にする遮光部材511がハウジング51に突設されてい
る。そして,光源11,光センサ12,13及び判定部
40は一枚の基板53上に搭載されている。
【0031】また,接液面151〜153は,図1に示
すように,カバー部材21で被われてとり,カバー部材
21の内側には検査対象液体81中を浮遊する洗浄部材
22が封入されている。カバー部材21は,検査対象液
体81が流入流出する開口部214と,検査対象液体8
1の流通部213とを設けてある。
【0032】そして,流通部213内において,検査対
象液体81に対して接液面151〜153に直角方向の
渦巻き状の循環流を発生させるよう開口部214及び流
通部213を設けてある。また,検査対象液体81はデ
ィーゼルエンジンの潤滑油であり,液中粒子濃度検出装
置1は潤滑油配管50に装着され,判定部40は潤滑油
中の粒子濃度に基づいて潤滑油の劣化を判定する。
【0033】以下それぞれについて説明を補足する。液
中粒子濃度検出装置1は,固定ネジ56によって潤滑油
配管50に取付けられ,両者50,1の間には,シール
部材561が介設されている。発光体11は,LEDで
あり,光センサ12,13はフォトダイオード,フォト
トランジスタなどの受光素子である。発光体11,光セ
ンサ12,13及び判定部40は,プリント配線基板5
3に搭載されており,コネクタ55を介して外部と電気
的に接続されている。導光体15は,接液面151〜1
53を検査対象液体81中に露出してハウジング51と
一体に射出成形されている。なお,導光体15とハウジ
ングとは同種の材料により熱溶着又は接着剤によって接
着してもよい。
【0034】導光体15は検査光31の波長に対して透
過率が良く,検査対象液体81に対して耐久性のある樹
脂材料でできている。一方,ハウジング51はメイン光
センサ12と基準光センサ13に対して受光感度がある
波長の光を通さず,検査対象液体81に対して耐久性の
ある樹脂材料でできている。導光体15の材料には,ポ
リエーテルサルホン,ポリフェニルサルホン等があり,
ハウジング51の材料には,ポリエーテルサルホンの顔
料入りのもの,ポリフェニレンサルファイド(ガラス繊
維入り),ポリアミド(ガラス繊維入り),ポリフタル
アミド(ガラス繊維入り)などがある。
【0035】また,導光体15の形状は,検査光311
を入射した検査光31の方向と反対に平行に戻す場合,
図3に示すように,検出面である接液面151〜153
を3面にし,それぞれの接液面151〜153に検査光
31が入射する角度を68度にし,検査光311の透光
面161と出射面163への入出射角を53度にすれば
よい。このとき,導光体15の材料としてポリエーテル
サルホンを用いて屈折率は1.651であり,エンジン
オイルの屈折率は1.5,検査光31の波長は890n
mとしてある。
【0036】そして,図1に示すように,接液面151
〜153を被うようにカバー部材21が取り付けられて
おり,その中には,洗浄部材22が入っている。カバー
部材21は検査対象液体81が流入流出する開口部21
4が設けられており,開口部214には洗浄部材22が
流出できない大きさの編み目状若しくは円形の穴が明け
られている。また,カバー部材21は検査対象液体81
に対して耐久性のある樹脂材料でできており,ハウジン
グ51と溶着もしくは接着されている。具体的な材料に
は,ポリエーテルサルホン(顔料入り可),ポリフェニ
レンサルファイド(ガラス繊維入り),ポリアミド(ガ
ラス繊維入り),ポリフタルアミド(ガラス繊維入り)
などがある。
【0037】カバー部材21の流通部213内では,図
1に示すように,接液面152に対して検査対象液体8
1の垂直な渦ができ,洗浄部材22は接液面151〜1
53に衝突し,接液面151〜153に付着する汚れを
取り除く。洗浄部材22の形状は丸型,角型,円筒型,
その他いびつな形状でも良い。その材料は,検査対象液
体に対して耐久性があり,また接液面151〜153に
傷を発生させないため導光体15よりも柔らかい材料
(例えばふっ素樹脂等)にする必要がある。
【0038】次に,判定部40の構成とその作用につい
て説明する。図2に示すように,判定部40は発光部1
1を作動するドライバ回路41を有しており,発光部1
1はドライバ回路41に駆動されて検査光31を放射す
る。検査光31の一部は,前記のように導光体15の反
射面162(図3)で反射され基準光センサ13に入射
する。
【0039】また,検査光31の他の一部は,導光体1
5接液面151〜153で全反射されてメイン光センサ
12に入射する。同図において,符号42は温度センサ
であり,ドライバ回路41は,所定の温度範囲にある場
合にのみ,発光部11を駆動する。
【0040】そして,基準光センサ13とメイン光セン
サ12の出力I0 ,I1 は,変換増幅器43を介して電
圧信号V0 ,V1 に変換される。この電圧信号V0 ,V
1 は除算回路44に入力され,ここで接液面151〜1
53での反射率σを算出する(σ∝V1 /V0 )。この
反射率σは,次段の判定回路45において基準値と比較
され,粒子濃度αを算出する。そして,粒子濃度αを基
準値と比較し,基準値以上すなわちエンジンオイルの更
油時期になった場合には,警報回路46から外部に警報
を発する。
【0041】上記のように,本例は温度センサ42の出
力により,一定の温度範囲にある場合にのみ液中粒子濃
度検出装置1を作動させるから,検出精度が高く,また
LEDの寿命を長くすることができる。また,メイン光
センサ12の出力は,基準光センサ13と比較され,反
射率σに変換されるから,発光部11の発光強度が変動
しても,殆ど検出エラーを生じない。
【0042】本例の液中粒子濃度検出装置1は,導光体
15とハウジング51は一体成形されているから検査対
象液体81の洩出を防止するためのシール部材が不要で
あり,簡素な構成になっている。また,ハウジング51
と導光体15とは一体であるから,組付作業は不要であ
り,また両部材15,51の間に位置ずれが生ぜず,そ
のために光路が所定のコースからずれるということも生
じにくい。また,ハウジング51には遮光部材511が
設けられており,光センサ12,13に正規の検査光3
11,312以外のノイズ光が入るのを防止することが
できる。
【0043】また,本例は光源11として発散性の光を
発する安価なLEDを用いており,反射面152を設け
ることによって基準光センサ13に入射する検査光31
2を検査光31から分割しているからビームスプリッタ
などが不要であり,光学系が簡素である。そして,導光
路191,192によって,光センサ12に達する検査
光311は光路と入射角度が絞りこまれるから,導光体
15内の他の面で表面反射した光や内部で散乱された光
など,正規の全反射検査光311以外のノイズ光は光セ
ンサ12に入射しない。
【0044】そして,導光体15に入射する検査光31
や,導光体15から出射する検査光311は,広めの径
を有する導光路191,192によって絞られるから,
光路を構成する光学部材の寸法公差や組立時の相対位置
の公差を比較的緩くすることができ,全体を安価に製作
することができる。なぜならば,光センサ12が検知す
る検査光311は,導光路191,192を通る光束の
一部分であり,導光路191,192が少しぐらいずれ
ても検出感度に変化を生じないからである(検査光が細
かいビームであれば,光路が少しずれると,光センサ1
2に入射する光量は,大幅に変化する)。上記のよう
に,本例によれば簡素な構成による製作の容易な安価な
液中粒子濃度検出装置1を提供することができる。
【0045】実施例2 本例は,図4に示すように,実施例1において導光体1
50の形状を変更し,4つの接液面154〜157を設
けたもう1つの実施例である。4つの接液面154〜1
57は,図4に示す角度に配置されており,導光体16
0に入射する検査光31と出射する検査光311とは実
施例1と同様に反対の方向となる。また,入射面と出射
面とは同一の上端面159上に形成されている。その他
については実施例1と同様である。
【0046】実施例3 本例は,図5に示すように,実施例1において反射面1
71をハウジング52に設けたもう一つの実施例であ
る。即ち,検査光312はハウジング52の反射面17
1で反射して基準光センサ13に入射する。その他につ
いては実施例1と同様である。
【0047】実施例4 本例は,図6に示すように,実施例1において液中粒子
濃度検出装置1を潤滑油配管50の直管部に設けたもう
1つの実施例である。そして,検査対象液体81は,カ
バー部材21内を図6に示すように,実施例1とほぼ反
射の方向に流れる。その他については,実施例1と同様
である。
【0048】実施例5 本例は,図7に示すように,実施例1においてハウジン
グ510の光源11から検査光31が出射する側に導光
路191を設けず,そこに大きな空部513を設けたも
う1つの実施例である。導光体15の透光面161に
は,実施例1に比べると広がりを持った検査光31の光
束が入射する。そして,接液面151〜153で全反射
された検査光31は,同様に広がりをもった光束として
出射面163に達する。
【0049】しかしながら,出射面163が接するハウ
ジング510には検査光31を絞りこむ導光路192が
設けられており,メイン光センサ12に入射する検査光
311は導光路192によって絞り込むことができる。
また,導光路192と遮光部材511とによって検査光
311が基準光センサ13に入り込むのを防止すること
ができる。その他については,実施例1と同様である。
【0050】実施例6 本例は,図8に示すように,実施例5において反射面1
71をハウジング520に設けると共に透光面161の
全面に連通する広めの通路193を設けたもう1つの実
施例である。その他については,実施例5と同様であ
る。
【0051】実施例7 本例は,図9に示すように,実施例5において導光路1
92を設けないで,出射面163の全面と連通する広め
の通路194を設けたもう1つの実施例であり,光セン
サ12に入射する光を絞りこむ導光路192がないた
め,光センサ12には,ノイズ光(導光体15内での散
乱光など)が入射し易く,検出精度が低下するが,ハウ
ジングの加工や組付けが容易となる利点があり,更に,
安価な液中粒子濃度検出装置1として用いることができ
る。その他については,実施例5と同様である。
【0052】実施例8 本例は,図10に示したように,実施例6において導光
路192を設けないで検査光311の広めの通路194
を設けたもう1つの実施例であり,実施例7と同様によ
り安価な液中粒子濃度検出装置1として用いることがで
きる。その他については,実施例6と同様である。
【0053】実施例9 本例は,図11に示すように,実施例1においてハウジ
ング54に基板固定部材541を設け,基板53の縁端
部と中央部とをハウジング54にしっかりと固定するよ
うにしたもう1つの実施例である。基板53は,縁端部
と中央部の両部でハウジング54に固定されているか
ら,温度変化によって基板53が若干変形しても光源1
1と光センサ12,13の間に位置ずれなどが生じ難
い。その他については実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の液中粒子濃度検出装置の管路装着状
態における断面図。
【図2】実施例1の液中粒子濃度検出装置の回路図。
【図3】実施例1の導光体の拡大断面図。
【図4】実施例2の導光体の拡大断面図。
【図5】実施例3の液中粒子濃度検出装置の断面図。
【図6】実施例4の液中粒子濃度検出装置の管路装着状
態における断面図。
【図7】実施例5の液中粒子濃度検出装置の断面図。
【図8】実施例6の液中粒子濃度検出装置の断面図。
【図9】実施例7の液中粒子濃度検出装置の断面図。
【図10】実施例8の液中粒子濃度検出装置の断面図。
【図11】実施例9の液中粒子濃度検出装置の断面図。
【図12】従来の液中粒子濃度検出装置の原理説明図。
【符号の説明】
1...液中粒子濃度検出装置, 11...光源, 12...光センサ, 15...導光体, 151〜153...接液面, 191,192...導光路, 31,311,312...検査光, 40...判定部, 51...ハウジング, 81...検査対象液体,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 賢治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 野沢 政衛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 仲矢 孝幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査光を放射する光源と,検査対象液体
    との接液面に上記検査光を導く導光体と,該導光体の接
    液面で全反射した検査光を検知する光センサと,該光セ
    ンサの出力信号を受けて検査対象液体中の粒子濃度を判
    定する判定部と,上記導光体を装着し導光体を除く上記
    各部材と検査対象液体との間をシールするハウジングと
    を有する液中粒子濃度検出装置であって,上記導光体と
    ハウジングとは,同様の熱特性を有する材料を用いて一
    体に成形又は隙間が生じないよう一体的に加熱溶着され
    ていることを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  2. 【請求項2】 検査光を放射する光源と,検査対象液体
    との接液面に上記検査光を導く導光体と,該導光体の接
    液面で全反射した検査光を検知する光センサと,該光セ
    ンサの出力信号を受けて検査対象液体中の粒子濃度を判
    定する判定部と,上記導光体を装着し検査対象液体と導
    光体を除く上記各部材との間をシールするハウジングと
    を有する液中粒子濃度検出装置であって,上記導光体と
    ハウジングとは,同様の熱特性を有する材料によって形
    成されており,検査対象液体が漏出しないように接着剤
    によって接着されていることを特徴とする液中粒子濃度
    検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において,前記導
    光体は透光性を有する合成樹脂によって形成され,前記
    ハウジングは上記合成樹脂に顔料を添加して前記検査光
    に対して不透光性となるようにした材料によって形成さ
    れていることを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項3において,前記導
    光体とハウジングとは,射出成形法により一体に成形さ
    れていることを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか一項にお
    いて,前記各部材に加えて,導光体の接液面を経由しな
    い検査光を検知する基準光センサが設けられており,前
    記判定部は両光センサの出力を比較して粒子濃度を判定
    することを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において,前記光源は,指向角
    が大きい発散性の光を発する光源であり,前記導光体に
    おける検査光の入射面には,検査光を透過させる透光面
    と,検査光を反射して前記基準光センサに入射させる反
    射面とが設けられていることを特徴とする液中粒子濃度
    検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において,前記光源は,指向角
    が大きい発散性の光源であり,前記ハウジングには,上
    記検査光を反射させて前記基準センサに入射させる反射
    面と,上記検査光を前記導光体の入射面へ導く中空の導
    光路とが設けられいてることを特徴とする液中粒子濃度
    検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は請求項7において,前記接
    液面で全反射した検査光の導光体の出射面と前記光セン
    サの受光部との間には,上記出射面の検査光を上記受光
    部へと導く中空の導光路がハウジング内に設けられてい
    ることを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項6,請求項7又は請求項8におい
    て,前記反射面を反射した検査光が前記光センサに入射
    しないようにし,また光センサに入射する検査光が基準
    光センサに入射しないようにする遮光部材を設けたこと
    を特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において,前記遮光部材は,
    前記ハウジングと一体に形成されていることを特徴とす
    る液中粒子濃度検出装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜請求項10のいずれか一項
    において,前記光源及び光センサ等の受発光部材は一枚
    の基板上に搭載されており,上記基板は,縁端部及び中
    板部の両部において前記ハウジングに固定されているこ
    とを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項11のいずれか一項
    において,前記導光体の接液面をカバー部材で被うと共
    に,該カバー部材の内側には検査対象液体中を浮遊する
    洗浄部材が封入されており,上記カバー部材には,検査
    対象液体が流入流出する開口部と,検査対象液体を流通
    させる流通部とを設けてあり,上記開口部及び流通部
    は,上記流通部内において前記接液面に当接する検査対
    象液体の循環流を発生させるように配設されていること
    を特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜請求項12のいずれか一項
    において,前記検査対象液体は,ディーゼルエンジンの
    潤滑油であり,上記判定部は上記潤滑油中の粒子濃度に
    基づいて更に潤滑油の劣化を判定することを特徴とする
    液中粒子濃度検出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007240186A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Denso Corp 車載レインセンサ装置
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JP2009109517A (ja) * 2009-02-17 2009-05-21 Denso Corp 雨滴検出装置並びにそれを備えたワイパ自動制御装置
KR20210158505A (ko) * 2020-06-24 2021-12-31 주식회사 마하테크 오일 산화도 측정장치

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