JPH0933426A - 液中粒子濃度検出装置 - Google Patents

液中粒子濃度検出装置

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JPH0933426A
JPH0933426A JP20994895A JP20994895A JPH0933426A JP H0933426 A JPH0933426 A JP H0933426A JP 20994895 A JP20994895 A JP 20994895A JP 20994895 A JP20994895 A JP 20994895A JP H0933426 A JPH0933426 A JP H0933426A
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JP
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liquid
particle concentration
cover member
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light guide
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JP20994895A
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English (en)
Inventor
Toshio Hosokawa
俊夫 細川
Takekazu Terui
武和 照井
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安定した出力が得られ検査対象液体の圧損を少
なくする液中粒子濃度検出装置の提供。 【構成】検査光31を放射する発光体と,検査対象液体
81との接液面151に検査光を導く導光体15と,接
液面で全反射した検査光を検知する光センサ12と,粒
子濃度の判定部とを有する液中粒子濃度検出装置1であ
り,管路中に流れと直角方向に接液面部を突出させて装
着される。導光体15の接液面は,カバー部材21で被
われており内部には 浮遊する洗浄部材22が封入され
ている。カバー部材は,上流側に設けた検査対象液体の
流入口214と,下流側に設けた流出口215とを有
し,流出口の面積を流入口の面積よりも大きくしてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,光の透過率が極めて小さい液体
に対しても精度良く,また安定して液中粒子濃度を測定
することのできる光学式の液中粒子濃度検出装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】ディーゼルエンジン等のエンジンオイルの
劣化の判定は,オイルの中に含まれるカーボン粒子の量
が有力な判定指標となっている。そして,エンジンオイ
ルに含まれる粒子濃度を測定する光学式の液中粒子濃度
検出装置が提案されている。例えば,図17に示すよう
に,液中粒子濃度検出装置90は,エンジンオイル等の
検査対象液体81中に先端部を没入させた導光体91の
第一接液面911に検査光31を入射し,第二,第三接
液面912,913で全反射した検査光311を光セン
サ93で検知する。図17において符号92は検査光3
1を放射する発光素子である。
【0003】光センサ93で検知される検査光311
は,第二,第三接液面912,913で全反射した検査
光31であり,その強度は,検査対象液体81中の粒子
濃度によって変化する。即ち,接液面911で全反射し
た,いわゆるエバネッセント波は,検査対象液体81中
の粒子により吸収,散乱されその強度が変化する(特開
平3−11174号公報参照)。
【0004】そして,上記液中粒子濃度検出装置は,検
査対象液体との接液面における全反射を利用するもので
あり,検査対象液体中を透過した光を検知する方式(特
開昭61−164144号公報など)ではないから,検
査対象液体の光の透過率に左右されないという利点があ
る。従って,光の透過率が極めて小さい液体に対しても
用いることができる。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記液中粒子
濃度検出装置90には,次のような問題点がある。第一
の問題点は,上記接液面に検査対象液体中の粒子や汚染
物質が付着し,検出精度を低下させることである。な
お,接液面の異物を除去するため,ワイパー機構を設け
て異物を除去する方法が既に提案されている(特開昭6
1−164144号公報)。しかしながら,この方法は
機構が複雑で装置が大形化すると共に,故障する恐れが
あり信頼性が低いという問題がある。
【0006】第二の問題点は,エンジンオイルなど検査
対象液体の流れの中に,接液面(導光体)を突設させた
場合に,流体抵抗を生じて検査対象液体の流れを妨げる
ことである。例えば,エンジンオイルの劣化を判定する
場合には,導光体の突設による圧力損失が増加しエンジ
ンオイルの流れが滞ると,流れを接液面に衝突させて接
液面に付着したエンジンオイル中の粒子や汚染物質を除
去する汚染除去作用が弱くなり,出力が不安定になる。
【0007】図16は,このことを実証的に示したグラ
フであり,オイルの流量(流速)が40リットル/分以
下に低下すると,出力の不安定性(出力の変動値)が大
幅に増加する。もっとも,同図から分かるように流速が
大き過ぎると圧力損失もふえるから,理論的には程々の
流速ということになるが,現実には必要な流速が得られ
ないことが多いと思われる。本発明は,かかる従来の問
題点を解決し,安定して精度の高い出力が得られる光学
式の液中粒子濃度検出装置を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は,検査光を放射する発光体
と,検査対象液体との接液面に上記検査光を導く導光体
と,該導光体の接液面で全反射した検査光を検知する光
センサと,上記光センサに接続された粒子濃度の判定部
とを有する液中粒子濃度検出装置であって,該液中粒子
濃度検出装置は,一定の方向に流れを形成する検査対象
液体の管路中に,上記導光体の接液面部を突出させて装
着され,上記導光体の接液面は,カバー部材で被われて
いると共に該カバー部材の内側には検査対象液体中を浮
遊する洗浄部材が封入されており,上記カバー部材は,
検査対象液体の流れに対向するように上流側に設けた検
査対象液体の流入口と,検査対象液体の下流側に設けた
流出口とを有すると共に,流出口の開口面積を流入口の
開口面積よりも大きくしたことを特徴とする液中粒子濃
度検出装置にある。
【0009】本発明にかかる液中粒子濃度検出装置は,
一定の方向に流れを形成する検査対象液体の管路(例え
ばエンジンオイルの配管等)の中に,導光体の接液面部
を突出させて装着されるものである。本発明において最
も注目すべきことの第一点は,導光体の接液面は,カバ
ー部材で被われていると共に該カバー部材の内側には検
査対象液体中を浮遊する洗浄部材が封入されていること
である。そして,最も注目すべきことの第二点は,上記
カバー部材は,検査対象液体の流れに対向するように上
流側に設けた検査対象液体の流入口と,検査対象液体の
下流側に設けた流出口とを有すると共に,流出口の開口
面積を流入口の開口面積よりも大きくしたことである。
【0010】なお,上記カバー部材の内側に封入する洗
浄部材は,検査対象液体の流れや対流等の液体運動に応
動して運動し易い形状,比重,材質のもので構成する。
そして洗浄部材の材質は,検査対象液体に対して耐久性
のある材質であることが好ましい。例えば,検査対象液
体がエンジンオイルの場合には,ステンレスや鉄などの
金属,あるいはポリイミド,テフロン等のフッ素樹脂,
フッ素ゴム等を用いる。
【0011】また,洗浄部材の形状,比重,材質につい
ては,検査対象液体の流れに対応して運動し易いものに
することが好ましい。そして,洗浄部材の表面は,導光
体の接液面の境界面を傷つけることのない適度な硬度の
もので形成する。更に,洗浄部材の表面における光の反
射率は,できるだけ小さいことが好ましい。洗浄部材の
表面で検査光が反射されると接液面の正規の反射光と重
畳して検出誤差を惹き起こすからである。
【0012】上記のように構成することにより,本発明
にかかる液中粒子濃度検出装置は,次のような作用及び
効果を生ずることができる。第一点は,カバー部材中の
洗浄部材の浮遊により,導光体の接液面の汚染を防止し
検出出力の変化を抑制することが出来ることである。発
明者等は,プリズムなどの導光体の接液面に付着する汚
れが,物理的な外力を作用させることにより,効果的に
除去することができることを究明し,また実験等によっ
てもこの事実を確認した。
【0013】それ故,洗浄部材を接液面に接触又は衝突
させることにより,接液面の汚れを効果的に除去するこ
とができるのである。そして,上記洗浄作用は,検査対
象液体の流れに基づいて行われる。従って,ワイパーな
どの専用部材を用いる従来の方法のように,別の動力源
が不要であり,また故障の恐れもなく信頼性が極めて高
い。
【0014】そして,本発明においては,カバー部材の
流入口の開口面積を流出口よりも小さく形成することに
より,カバー部材内部に圧力勾配を生じ,またカバー部
材内に検査対象液体の噴流(ジェット)状の流れが生じ
やすくする。流体は,狭小な開口部から広い領域に流出
させると,自由噴流を生じ易くなり,また流入口と流出
口の面積のアンバランスによりカバー部材内部に圧力勾
配を発生させるからである。
【0015】なお,上記流入口は,検査対象液体の管路
において検査対象液体の流速が大きい位置に設けること
が好ましい。流速の大きいほうが,カバー部材内の検査
対象液体の噴流が生じやすく,またその強さも大きくな
るからである。また,前記のようにエンジンオイル等の
検査対象液体の流量が小さいと,出力が不安定となるか
らである(図16参照)。
【0016】また,上記流入口の形状は,導光体の突出
方向に対して幅が短く,上記導光体の突出方向と直角の
方向に幅の長いスリット状の形状とすることが好まし
い。発明者は,上記流入口の各種の形状について,有限
要素法による流体のコンピュータ解析を実施した結果,
導光体の突出方向と直角の方向に幅の長いスリット形状
とすることにより,洗浄部材に対する効果的な運動を付
与する流れが生ずることを究明した(図10参照)。
【0017】また,上記カバー部材において管路に対し
て突出した先端面は,中央部近傍において導光体の突出
部との距離が相対的に狭くなるように形成し,上記突出
部と近接する部位に検査対象液体の流出が可能な開口部
(補助流出口)を設けることが好ましい。このように,
導光体の突出部との距離が相対的に狭くなるような位置
に開口部を設けることにより,洗浄部材がこの開口部近
傍に集まり易くなると共に導光体の突出部(接液面)と
の間の距離が狭いことから,この接液面に洗浄部材が衝
突し易くなり,洗浄効果を高めることができるからであ
る。
【0018】また,上記導光体の管路に対する突出部
は,基端部側を下流,先端部側を上流とする方向に軸心
を傾けて配置し,上記突出部先端の頂部には,流れの方
向に対して突出量を漸増させる平坦な接液面を形成する
ことが好ましい。このように構成すれば,この突出部先
端の接液面に衝突する検査対象液体の流速ベクトルにお
ける垂直方向の成分が相対的に大きくなり,これに伴っ
て上記接液面に働く検査対象液体の力が増大し,接液面
を洗浄し汚損物質を取り除く作用が高まるからである。
【0019】そして,上記カバー部材の先端面は,中央
部を周縁部よりも管路に対して漸次突出させる形状に形
成することが好ましい。このような形状とすることによ
り,カバー部材に対する検査対象液体の力の集中を緩和
し,検査対象液体の上記先端面からの境界剥離現象が生
じにくくなり,検査対象液体の流れにおける圧力損失を
抑制することができるからである。または,同様の効果
を得るために,カバー部材の先端面は,検査対象液体の
流れの下流側よりも上流側において管路に対する突出量
が漸増するテーパ面あるいは流線型の形状とすることが
好ましい。
【0020】また,同様の効果を得るために,上記カバ
ー部材の表面には複数の凹凸部を形成することが好まし
い。このような凹凸を設けることにより,凹凸部近傍で
乱流が生じやすくなり,先端面境界における検査対象液
体の剥離現象を抑制し,圧力損失を減少させることが出
来る。乱流は,層流に比較して剥離現象を生じにくいか
らである。また,内壁に凹凸部を設けることにより,衝
突に伴う運動方向がランダムとなり,カバー部材内部で
の洗浄部材の運動方向を多様化することが出来る効果も
生ずる(実施形態例3参照)。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる液中粒子濃度検出装置につ
いて,図1〜図12を用いて説明する。本例は,図1〜
図2に示すように,検査光31を放射する発光体11
と,検査対象液体81との接液面151に検査光31を
導く導光体15と,導光体15の接液面151で全反射
した検査光311を検知するメイン光センサ12(図
1)と,図2に示すように接液面151を経由しない検
査光312を検知する基準光センサ13と,両光センサ
12,13に接続された判定部40(図5)とを有する
液中粒子濃度検出装置1である。
【0022】そして,図5に示すように,判定部40
は,メイン光センサ12と基準光センサ13の出力I
1 ,I0 を比較して検査対象液体81中の粒子濃度を算
定する。また,発光体11から放射された検査光31が
入射する導光体15の入射面16は,図3(b)に示す
ように,検査光31を透過させるアパーチャ161と,
検査光31を反射させる反射面162とからなる。
【0023】そして,アパーチャ161から入射した検
査光31が,図1に示すように第1検査光311を形成
し,図2に示すように反射面162で反射した検査光3
1が第2検査光312を形成する。そして,第2検査光
312の強度が第1検査光311の強度に対して所望の
レベルとなるよう反射面162の反射率を設定してあ
る。
【0024】一方,接液面151は,図1,図2に示す
ように,カバー部材21で被われており,カバー部材2
1の内側には検査対象液体81中を浮遊する洗浄部材2
2が封入されている。カバー部材21は,検査対象液体
81が流入する流入口214と,検査対象液体8が流出
する流出口215と,補助流出口216とを有してい
る。また,導光体15は,図1,図2に示すように,ハ
ウジング51に収容されており,両者15,51の間に
は両者15,51の熱膨張率の差を吸収する緩衝部材2
5が介設されている。
【0025】以下それぞれについて詳説する。液中粒子
濃度検出装置1は,図4に示すように,検査対象液体8
1であるエンジンオイルの管路50に装着され,エンジ
ンオイルの粒子濃度を検知し,これによってエンジンオ
イルの劣化の程度を判定する。ハウジング51の下方に
は,ネジ部511が形成されており,ネジ部511を管
路50に螺着する。
【0026】なお,管路50への他の装着方式として,
ハウジング51にフランジ部を設けネジ等を用いて管路
50に装着することも出来る。この方法によれば,検査
対象液体81の流れの方向に対して,所望の方向に装置
1を装着することが出来る。ハウジング51は,図1,
図2に示すように,導光体15その他の部材を収容し,
Oリング541,542で検査対象液体81に対してシ
ールする。
【0027】発光体11は,LEDであり,光センサ1
2,13はフォトダイオード,フォトトランジスタなど
の受光素子である。発光体11,光センサ12,13及
び判定部40は,プリント配線板53に搭載されてお
り,コネクタ55(図1)を介して外部と電気的に接続
されている。
【0028】導光体15は,接液面151を検査対象液
体81中に露出してハウジング51に装着されている。
導光体15は,透光性の良好なプリズムであり,エンジ
ンオイル(20℃で屈折率が約1.48)に対して耐性
を有する部材である。
【0029】また,導光体15は,上記検査対象液体8
1に対して全反射する必要があり,入射角も勘案すると
発光体11の放射光波長940nmに対して屈折率が
1.74以上であることが好ましい。上記諸条件を勘案
し,プリズムの材料として,例えば,HOYA株式会社
製NbFD15,FD110,FD60,FD140,
FDS30,FF9相当などを用いることができる。
【0030】導光体15は,図11に示すように,端部
に径の大きな鍔部152を設けてあり,鍔部152は,
緩衝部材52としてのバネ座金を介して,合成樹脂性の
ホルダ55とハウジング51との間に挟持されている。
緩衝部材52は,図12に示すように,バネ鋼(SK−
5M)からなるコーン形状の座金であり,導光体15と
ハウジング51との間に生ずる熱応力を吸収することが
できる。
【0031】導光体15は,図11,図12に示すよう
に,平坦な底面部156と径を拡大するテーパ部154
と胴部153と鍔部152とを有している。そして,図
12に示すように,テーパ部154は,円錐面を形成す
る曲面部と平面部155とを有しており,平面部155
は上記底面部156と共に接液面151を構成する。
【0032】そして,図1,図2に示すように,接液面
151を被うカバー部材21がハウジング51に取付け
られており,内部には複数の洗浄部材22が封入されて
いる。洗浄部材22は,導光体15を傷つけず,かつ検
査対象液体81中で耐久性を有するようにポリイミドに
よって形成されている。
【0033】洗浄部材22の形状としては,図6(b)
に示す球形の他に,小球状の凹部や凸部を有する球体
(図6(a),(c)),正四面体(図6(d)),2
つの球の結合体(図6(e))等がある。これらの洗浄
部材22は,いずれもカバー部材21内における検査対
象液体81の流動に応動して運動し易い形状と比重を有
している。
【0034】本例の液中粒子濃度検出装置1は,図4に
示すようにエンジンオイルの管路50に装着されてお
り,エンジンオイルの流量は20リットル/分以上なの
で,重力による影響よりもオイルの流れの影響が大き
い。そして,洗浄部材22の比重に関しては,ナイロン
(比重1.14)から,金属(比重7.8)まで変化さ
せても,オイルの流れによって効果的に動くことが実験
により確認されている。なお,洗浄部材22の素材とし
ては,ポリイミドの他にフッ素樹脂,フッ素ゴム,ガラ
ス,セラミック,金属等を用いることが出来る。また洗
浄部材22は適切な平均比重を得るために中空にしても
よい。
【0035】また洗浄部材22の表面は光の反射率が小
さい物質であることが好ましい。これらの条件を満足さ
せるため,中心部の素材と表面部の素材を異なる物質に
してもよい。例えば,鉄芯にテフロンを被覆したテフロ
ン球,鉄芯にフッ素ゴムを被覆したフッ素ゴム球等にす
ることができる。
【0036】次にカバー部材21の構成とその作用につ
いて説明する。本例のカバー部材21は,図7に示すよ
うに,基端部をハウジング51に固定し先端部を突出さ
せた有底筒状の形状を有する。その先端面は,周縁部よ
りも中央部を管路に突出させており,検査対象液体81
の上流側から中央部にかけては,緩やかに突出量を増加
させ,中央部から下流側にかけいは,突出量を緩やかに
減少させている。このような形状を採用することによ
り,先端面から検査対象液体の境界層の剥離現象を低減
し,検査対象液体81の流れの圧力損失を少なくするこ
とが出来る。
【0037】また,カバー部材21には,図8に示すよ
うな検査対象液体81の流入口214と,図9に示すよ
うな検査対象液体81の流出口215が設けられてお
り,図8,図9は,それぞれ流れの上流側と下流側から
カバー部材21を見た図である。一般に流入口214の
形状は,横長のスリット形状とすることが好ましいが,
図8のように穴などの開口部を横方向に複数配置するよ
うにしてもよい。一方,流出口215は,図9に示すよ
うに,多くの開口部をもうける等により面積を流入口2
14よりも大きくする。
【0038】このように,流入口214の開口面積を相
対的に小さくすることにより,次のような効果を得るこ
とができる。図10は,図7に示す流体モデルを有限要
素法によりコンピーュタ解析したものであり,同図にお
いて,矢印は流れの方向を,矢印の密度は,流速に比例
している。流入口214は,カバー部材21の管路に対
して突出させた中心軸O1方向の開口幅Gを狭くし且つ
開口面積を小さくし,一方,流出口215は,図9に示
したように多数の開口部を設けてトータル面積を大きく
してある。その結果,同図の矢印Dから分かるように,
流入口214からカバー部材21に流入した検査対象液
体が噴流を形成する。
【0039】また,この噴流の影響により,同図左上方
の矢印A付近には負圧部が発生する。そして,この負圧
の発生により,矢印A部に向かう流れが生じて渦を発生
させる。同様に矢印B部にも渦の発生が見られる。この
ような渦の発生により,洗浄部材22は流れに沿った力
を受けてカバー部材21内を浮動する。そして,洗浄部
材22が接液面に151に衝突し,付着した汚染物の結
合力を弱めて細分化し***させ,あるいは接液面151
から引き離す。また,付着物の成長を抑制する。
【0040】また,流出口215の開口部を多数設け,
開口面積を大きくしたことにより,カバー部材21外の
矢印C部には,渦の発生がなくなり,検査対象液体の流
れの圧力損失が低下する。なお,流入口214は,検査
対象液体81の流速が出来るだけ大きい位置に設けるこ
とが好ましい。図7において,検査対象液体81の流速
分布は,管路50の壁面501に近い程小さく,管路5
0の中心位置に近づくにつれて大きくなる。これは,壁
面501との摩擦力の影響によるものである。そして,
流入口214を流速の速い位置に設けることにより,カ
バー部材21内の流れは相対的に大きくなる。その結
果,洗浄部材22の運動量も大きくなり,接液面151
への衝突回数がふえると共に衝突の力が増大する。
【0041】また,本例のカバー部材21の先端面の中
央部には,補助流出口216が設けられている。そし
て,補助流出口216は,カバー部材21の中心軸O1
(図10)に近く導光体15の先端との距離が小さい位
置に設けられている。その結果,洗浄部材22が流出口
216に集まり易くなると共に接液面151との距離が
小さいことから,洗浄部材22が接液面151に接する
確率が大きくなり,洗浄効果が増大する。また,補助流
出口216によって,カバー部材21内の流れが乱さ
れ,その結果,カバー部材21外の流出口216下流で
の流れが乱流となり易く,カバー部材21との境界層に
おける検査対象液体81の剥離現象が減少し,圧力損失
も低下する。
【0042】次に,判定部40の構成とその作用につい
て説明する。図5に示すように,判定部40は発光部1
1を作動するドライバ回路41を有しており,発光部1
1はドライバ回路41に駆動されて検査光31を放射す
る。検査光31の一部は,前記のように導光体15の反
射面162(図3)で反射され基準光センサ13に入射
する。
【0043】また,検査光31の他の一部は,導光体1
5接液面151で全反射されてメイン光センサ12に入
射する。同図において,符号42は温度センサであり,
ドライバ回路41は,所定の温度範囲にある場合にの
み,発光部11を駆動する。
【0044】そして,基準光センサ13とメイン光セン
サ12の出力I0 ,I1 は,変換増幅器43を介して電
圧信号V0 ,V1 に変換される。この電圧信号V0 ,V
1 は除算回路44に入力され,ここで反射率σを算出す
る(σ∝V1 /V0 )。この反射率σは,次段の判定回
路45において基準値σS と比較され,粒子濃度αを算
出する。そして,粒子濃度αを基準値と比較し,基準値
以上すなわちエンジンオイルの更油時期になった場合に
は,警報回路46から外部に警報を発する。
【0045】上記のように,本例は温度センサ42の出
力により,一定の温度範囲にある場合にのみ液中粒子濃
度検出装置1を作動させるから,検出精度が高く,また
LEDの寿命を長くすることができる。また,メイン光
センサ12の出力は,基準光センサ13と比較され,反
射率σに変換されるから,発光部11の強度が変動して
も,殆ど検出エラーを生じない。
【0046】実施形態例2 本例は,図13に示すように,カバー部材24の形状を
変更したもう一つの実施形態例である。即ち,カバー部
材24は,上流側において管路50への突出量を大きく
し,下流側において突出量が小さくなるようにし,いわ
ゆる流線型状にしてある。その結果,検査対象液体81
のカバー部材21との境界層での流体の剥離現象の発生
が低下し,圧力損失を低減することができる。その他に
ついては,実施形態例1と同様である。
【0047】実施形態例3 本例は,図14に示すように,カバー部材26の形状を
変更し,表面及び内壁に凹凸部を設けたもう一つの実施
形態例である。このような凹凸部を設けることにより,
カバー部材26内部の洗浄部材22は,凹凸部に衝突す
るのに伴ってランダムな方向に跳ね返り,運動が不規則
となる。その結果,洗浄部材22の接液面151へ衝突
する場所の確率分布が一部に集中することがなく,平均
化され洗浄効果を高めることが出来る。また,カバー部
材26の外部においては,検査対象液体81の流れが乱
されて乱流が生じやすくなり,カバー部材26との境界
における検査対象液体81の剥離現象が生じにくくな
り,圧力損失を低減することができる。その他について
は,実施形態例1と同様である。
【0048】実施形態例4 本例は,図15に示すように,導光体15を検査対象液
体81の流れに対して傾けて配置するようにしたもう一
つの実施形態例である。すなわち,導光体15の管路5
0に対する突出部は,基端部側を下流,先端部側を上流
とする方向に軸心を傾けて配置され,上記突出部先端の
頂部には,流れの方向に対して突出量を漸増させる平坦
な接液面159を形成している。その結果,検査対象液
体81の流れが接液面159に当たる圧力が大きくな
り,接液面159に対する洗浄効果が増加し,接液面1
59の汚染を防止することができる。その他について
は,実施形態例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の液中粒子濃度検出装置の正面断
面図。
【図2】実施形態例1の液中粒子濃度検出装置の側面断
面図。
【図3】実施形態例1の液中粒子濃度検出装置の導光体
の正面図(a)と平面図(b)。
【図4】実施形態例1の液中粒子濃度検出装置の管路へ
装着した外形図。
【図5】実施形態例1の液中粒子濃度検出装置のシステ
ム構成図。
【図6】実施形態例1の洗浄部材の外形図。
【図7】実施形態例1の液中粒子濃度検出装置のカバー
部材の管路への配置を示す図。
【図8】図7のカバー部材を上流側から見た側面図。
【図9】図7のカバー部材を下流側から見た側面図。
【図10】実施形態例1のカバー部材の周辺における検
査対象液体の流れを示す図。
【図11】図1の導光体近傍の拡大図。
【図12】実施形態例1の導光体と緩衝部材の斜視図。
【図13】実施形態例2の液中粒子濃度検出装置の管路
装着時の断面図。
【図14】実施形態例3の液中粒子濃度検出装置の管路
装着時の断面図。
【図15】実施形態例4の液中粒子濃度検出装置の管路
装着時の断面図。
【図16】エンジンオイルの流量(流速)と液中粒子濃
度検出装置の出力の安定性及び圧力損失の関係を示す
図。
【図17】従来の液中粒子濃度検出装置の断面図。
【符号の説明】 1...液中粒子濃度検出装置, 12...光センサ, 15...導光体, 151...接液面, 21,24,26...カバー部材, 214...流入口, 215...流出口, 22...洗浄部材, 31,311,312...検査光, 81...検査対象液体,

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査光を放射する発光体と,検査対象液
    体との接液面に上記検査光を導く導光体と,該導光体の
    接液面で全反射した検査光を検知する光センサと,上記
    光センサに接続された粒子濃度の判定部とを有する液中
    粒子濃度検出装置であって,該液中粒子濃度検出装置
    は,一定の方向に流れを形成する検査対象液体の管路中
    に,上記導光体の接液面部を突出させて装着され,上記
    導光体の接液面は,カバー部材で被われていると共に該
    カバー部材の内側には検査対象液体中を浮遊する洗浄部
    材が封入されており,上記カバー部材は,検査対象液体
    の流れに対向するように上流側に設けた検査対象液体の
    流入口と,検査対象液体の下流側に設けた流出口とを有
    すると共に,流出口の開口面積を流入口の開口面積より
    も大きくしたことを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記流入口は,前記
    導光体の突出方向に対して幅が短く,上記導光体の突出
    方向と直角の方向に幅の長いスリット状の開口部を有し
    ていることを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において,前記流
    出口は,検査対象液体の管路において検査対象液体の流
    速が大きい位置に設けられていることを特徴とする液中
    粒子濃度検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,請求項2又は請求項3におい
    て,前記カバー部材において管路に対して突出した先端
    面は,中央部近傍において前記導光体の突出部との距離
    が相対的に狭くなるように形成されており,上記突出部
    と近接する部位には検査対象液体の流出が可能な開口部
    が設けられていることを特徴とする液中粒子濃度検出装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
    おいて,前記カバー部材の先端面は,中央部を周縁部よ
    りも管路に対して漸次突出させる形状に形成されている
    ことを特徴とする液中粒子濃度検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
    おいて,前記カバー部材の先端面は,検査対象液体の流
    れの下流側よりも上流側において,管路に対する突出量
    が漸増する流線型の形状に形成されていることを特徴と
    する液中粒子濃度検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれか1項に
    おいて,前記カバー部材の表面及び内壁には複数の凹凸
    部を形成してあることを特徴とする液中粒子濃度検出装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
    おいて,前記導光体の管路に対する突出部は,基端部側
    を下流,先端部側を上流とする方向に軸心を傾けて配置
    され,上記突出部先端の頂部には,流れの方向に対して
    突出量を漸増させる平坦な接液面が形成されていること
    を特徴とする液中粒子濃度検出装置。
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Cited By (3)

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WO2006103932A1 (ja) * 2005-03-29 2006-10-05 National University Corporation Tokyo University Of Marine Science And Technology 植物プランクトンの分布計測方法及びその装置

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