JPH08246878A - 筒内噴射式火花点火機関 - Google Patents
筒内噴射式火花点火機関Info
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- JPH08246878A JPH08246878A JP7049775A JP4977595A JPH08246878A JP H08246878 A JPH08246878 A JP H08246878A JP 7049775 A JP7049775 A JP 7049775A JP 4977595 A JP4977595 A JP 4977595A JP H08246878 A JPH08246878 A JP H08246878A
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- JP
- Japan
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- combustion chamber
- spark plug
- fuel injection
- fuel
- swirl
- Prior art date
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- Pending
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F3/00—Pistons
- F02F3/26—Pistons having combustion chamber in piston head
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/12—Other methods of operation
- F02B2075/125—Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、筒内噴射式火花点火機関に関し、
機関中負荷時等の燃料噴射量が比較的多い時にも良好な
成層燃焼を実現することを目的とする。 【構成】 ピストン１頂面に形成された凹状の燃焼室７
と、燃焼室の側面近傍における第１位置に圧縮行程末期
において入り込む第１点火プラグ８ａと、第１位置より
スワール下流側に離間された第２位置に圧縮行程末期に
おいて入り込む第２点火プラグ８ｂと、第１位置のスワ
ール上流側に向けて圧縮行程後半に燃料を噴射する燃料
噴射弁２と、燃料噴射弁から噴射された燃料によって形
成され燃焼室の側面に沿ってスワールを利用して移動す
る混合気に対して、燃料噴射量が第１所定値より少ない
時には第１点火プラグを使用して点火を実施し、燃料噴
射量が第１所定値以上で第２所定値より少ない時には第
２点火プラグを使用して点火を実施するように使用点火
プラグを切り換える切換手段、とを具備する。
機関中負荷時等の燃料噴射量が比較的多い時にも良好な
成層燃焼を実現することを目的とする。 【構成】 ピストン１頂面に形成された凹状の燃焼室７
と、燃焼室の側面近傍における第１位置に圧縮行程末期
において入り込む第１点火プラグ８ａと、第１位置より
スワール下流側に離間された第２位置に圧縮行程末期に
おいて入り込む第２点火プラグ８ｂと、第１位置のスワ
ール上流側に向けて圧縮行程後半に燃料を噴射する燃料
噴射弁２と、燃料噴射弁から噴射された燃料によって形
成され燃焼室の側面に沿ってスワールを利用して移動す
る混合気に対して、燃料噴射量が第１所定値より少ない
時には第１点火プラグを使用して点火を実施し、燃料噴
射量が第１所定値以上で第２所定値より少ない時には第
２点火プラグを使用して点火を実施するように使用点火
プラグを切り換える切換手段、とを具備する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、筒内噴射式火花点火機
関に関する。
関に関する。
【０００２】
【従来の技術】特開平６−１７５５７７号公報には、ピ
ストン頂面に形成された凹状の燃焼室と、圧縮行程末期
に燃焼室側面近傍に入り込む点火プラグと、圧縮行程後
半において燃焼室内に霧状の燃料を噴射するための燃料
噴射弁、とを具備し、燃焼室内に噴射された燃料によっ
て形成される一塊の混合気をスワールを利用して燃焼室
側面に沿って移動させて点火プラグにより確実に着火さ
せ、この火炎を燃焼室全体へ伝播させることにより、全
体としてリーンな空燃比での燃焼を可能とする成層燃焼
を実現するための筒内噴射式火花点火機関が記載されて
いる。
ストン頂面に形成された凹状の燃焼室と、圧縮行程末期
に燃焼室側面近傍に入り込む点火プラグと、圧縮行程後
半において燃焼室内に霧状の燃料を噴射するための燃料
噴射弁、とを具備し、燃焼室内に噴射された燃料によっ
て形成される一塊の混合気をスワールを利用して燃焼室
側面に沿って移動させて点火プラグにより確実に着火さ
せ、この火炎を燃焼室全体へ伝播させることにより、全
体としてリーンな空燃比での燃焼を可能とする成層燃焼
を実現するための筒内噴射式火花点火機関が記載されて
いる。
【０００３】この筒内噴射式火花点火機関において、燃
料噴射量が比較的少ない時には、混合気の着火性を維持
するために、燃焼室側面近傍を移動する一塊の混合気が
拡散する以前に点火が実行されるように、また機関負荷
又は機関回転数の増加に伴い燃料噴射量が比較的多くな
る時には、濃厚過ぎて着火性が逆に悪化することを防止
するために、一塊の混合気がある程度拡散した時点で点
火が実行されるように、すなわち、燃料噴射量が増加す
るほど噴射終了時から点火までの経過時間が長くなるよ
うに、燃料噴射時期及び点火時期が制御されるようにな
っている。
料噴射量が比較的少ない時には、混合気の着火性を維持
するために、燃焼室側面近傍を移動する一塊の混合気が
拡散する以前に点火が実行されるように、また機関負荷
又は機関回転数の増加に伴い燃料噴射量が比較的多くな
る時には、濃厚過ぎて着火性が逆に悪化することを防止
するために、一塊の混合気がある程度拡散した時点で点
火が実行されるように、すなわち、燃料噴射量が増加す
るほど噴射終了時から点火までの経過時間が長くなるよ
うに、燃料噴射時期及び点火時期が制御されるようにな
っている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前述の筒内噴射式火花
点火機関において、燃料噴射量が少ない時の混合気を確
実に着火させるためには、この時の短い経過時間で混合
気が達する範囲に点火プラグを配置しなければならな
い。しかしながら、このような位置、すなわち、燃料噴
射弁から噴射される燃料によって混合気が形成される燃
焼室側面近傍位置からスワール下流側の比較的近い位置
に点火プラグが配置されると、燃料噴射量が比較的多
く、特に長い経過時間を必要とする時において、一塊の
混合気は既にこの点火プラグを通り越している可能性が
あり、この時には混合気を確実に着火させることができ
ないために、成層燃焼の実現は不可能である。
点火機関において、燃料噴射量が少ない時の混合気を確
実に着火させるためには、この時の短い経過時間で混合
気が達する範囲に点火プラグを配置しなければならな
い。しかしながら、このような位置、すなわち、燃料噴
射弁から噴射される燃料によって混合気が形成される燃
焼室側面近傍位置からスワール下流側の比較的近い位置
に点火プラグが配置されると、燃料噴射量が比較的多
く、特に長い経過時間を必要とする時において、一塊の
混合気は既にこの点火プラグを通り越している可能性が
あり、この時には混合気を確実に着火させることができ
ないために、成層燃焼の実現は不可能である。
【０００５】従って、本発明の目的は、従来に比較して
成層燃焼の運転領域を拡大し、機関中負荷時等の燃料噴
射量が比較的多い時にも良好な成層燃焼を実現すること
ができる筒内噴射式火花点火機関を提供することであ
る。
成層燃焼の運転領域を拡大し、機関中負荷時等の燃料噴
射量が比較的多い時にも良好な成層燃焼を実現すること
ができる筒内噴射式火花点火機関を提供することであ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明による筒内噴射式
火花点火機関は、ピストン頂面に形成された凹状の燃焼
室と、前記燃焼室内にスワールを生成するためのスワー
ル生成手段と、前記燃焼室の側面近傍における第１位置
に圧縮行程末期において入り込む第１点火プラグと、前
記燃焼室の側面近傍における前記第１位置よりスワール
下流側に離間された第２位置に圧縮行程末期において入
り込む第２点火プラグと、前記燃焼室の側面近傍におけ
る前記第１位置のスワール上流側に向けて圧縮行程後半
に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から噴
射された燃料によって形成され前記燃焼室の側面に沿っ
てスワールを利用して移動する混合気に対して、燃料噴
射量が第１所定値より少ない時には前記第１点火プラグ
を使用して点火を実施し、燃料噴射量が第１所定値以上
で第２所定値より少ない時には前記第２点火プラグを使
用して点火を実施するように使用点火プラグを切り換え
る切換手段、とを具備することを特徴とする。
火花点火機関は、ピストン頂面に形成された凹状の燃焼
室と、前記燃焼室内にスワールを生成するためのスワー
ル生成手段と、前記燃焼室の側面近傍における第１位置
に圧縮行程末期において入り込む第１点火プラグと、前
記燃焼室の側面近傍における前記第１位置よりスワール
下流側に離間された第２位置に圧縮行程末期において入
り込む第２点火プラグと、前記燃焼室の側面近傍におけ
る前記第１位置のスワール上流側に向けて圧縮行程後半
に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から噴
射された燃料によって形成され前記燃焼室の側面に沿っ
てスワールを利用して移動する混合気に対して、燃料噴
射量が第１所定値より少ない時には前記第１点火プラグ
を使用して点火を実施し、燃料噴射量が第１所定値以上
で第２所定値より少ない時には前記第２点火プラグを使
用して点火を実施するように使用点火プラグを切り換え
る切換手段、とを具備することを特徴とする。
【０００７】
【作用】前述の筒内噴射式火花点火機関は、切換手段に
よって、燃料噴射量が第１所定値より少ない時には燃焼
室側面近傍の第１位置に入り込む第１点火プラグを使用
して、また燃料噴射量が第１所定値以上で第２所定値よ
り少ない時には燃焼室側面の第１位置よりスワール下流
側に離間された第２位置に入り込む第２点火プラグを使
用して点火が実施されるようになっているために、燃料
噴射弁から噴射された燃料によって形成されスワールを
利用して燃焼室側面に沿って移動する一塊の混合気は、
燃料噴射量が第１所定値より少ない時において拡散以前
の位置でそれに接触する第１点火プラグによって確実に
点火され、また燃料噴射量が第１所定値以上で第２所定
値より少ない時においてある程度拡散した位置でそれに
接触する第２点火プラグによって確実に点火され、燃料
噴射量が比較的少ない時から比較的多くなる時まで良好
な成層燃焼を実現することができる。
よって、燃料噴射量が第１所定値より少ない時には燃焼
室側面近傍の第１位置に入り込む第１点火プラグを使用
して、また燃料噴射量が第１所定値以上で第２所定値よ
り少ない時には燃焼室側面の第１位置よりスワール下流
側に離間された第２位置に入り込む第２点火プラグを使
用して点火が実施されるようになっているために、燃料
噴射弁から噴射された燃料によって形成されスワールを
利用して燃焼室側面に沿って移動する一塊の混合気は、
燃料噴射量が第１所定値より少ない時において拡散以前
の位置でそれに接触する第１点火プラグによって確実に
点火され、また燃料噴射量が第１所定値以上で第２所定
値より少ない時においてある程度拡散した位置でそれに
接触する第２点火プラグによって確実に点火され、燃料
噴射量が比較的少ない時から比較的多くなる時まで良好
な成層燃焼を実現することができる。
【０００８】
【実施例】図１は本発明による筒内噴射式火花点火機関
の第１実施例を示す縦断面図であり、図２はそのピスト
ンの平面図である。これらの図において、１はピスト
ン、２はシリンダ１０内へ直接燃料を噴射するための燃
料噴射弁である。３ａは吸気弁（図示せず）を介してシ
リンダ１０内へ連通し、それを閉鎖可能なスワールコン
トロールバルブ２０が配置されたストレートポート、３
ｂは吸気弁４ｂを介してシリンダ１０内へ連通するヘリ
カルポートであり、スワールコントロールバルブ２０の
開度が小さく、吸気の多くがそれを通してシリンダ１０
内に供給される時にシリンダ１０内に矢印で示す方向の
スワールを生成するものである。二つの排気ポート（そ
の一方が５ｂで示されている）が二つの排気弁（その一
方が６ｂで示されている）を介してシリンダ１０内に連
通している。
の第１実施例を示す縦断面図であり、図２はそのピスト
ンの平面図である。これらの図において、１はピスト
ン、２はシリンダ１０内へ直接燃料を噴射するための燃
料噴射弁である。３ａは吸気弁（図示せず）を介してシ
リンダ１０内へ連通し、それを閉鎖可能なスワールコン
トロールバルブ２０が配置されたストレートポート、３
ｂは吸気弁４ｂを介してシリンダ１０内へ連通するヘリ
カルポートであり、スワールコントロールバルブ２０の
開度が小さく、吸気の多くがそれを通してシリンダ１０
内に供給される時にシリンダ１０内に矢印で示す方向の
スワールを生成するものである。二つの排気ポート（そ
の一方が５ｂで示されている）が二つの排気弁（その一
方が６ｂで示されている）を介してシリンダ１０内に連
通している。
【０００９】ピストン１の頂面には、ストレートポート
３ａ開口部側に偏心する凹状の燃焼室７が形成され、そ
の側面近傍には、圧縮行程末期において、略シリンダ中
心上部に位置する第１点火プラグ８ａの電極部が入り込
むようになっており、また、燃焼室７の側面近傍におけ
る第１点火プラグ８ａの入り込み位置よりスワール下流
側に離間した位置には、同時に第２点火プラグ８ｂが入
り込むようになっている。
３ａ開口部側に偏心する凹状の燃焼室７が形成され、そ
の側面近傍には、圧縮行程末期において、略シリンダ中
心上部に位置する第１点火プラグ８ａの電極部が入り込
むようになっており、また、燃焼室７の側面近傍におけ
る第１点火プラグ８ａの入り込み位置よりスワール下流
側に離間した位置には、同時に第２点火プラグ８ｂが入
り込むようになっている。
【００１０】燃料噴射弁２は二つの吸気ポート３ａ，３
ｂの間に位置し、その噴口は、図２に示すように第１点
火プラグ８ａに対して角度θ１だけスワール上流側に向
けられ、また図１に示すように水平面に対して角度θ２
だけ斜め下方向に向けられており、それにより、圧縮行
程後半のピストン１に対して燃焼室７の第１点火プラグ
８ａ入り込み位置よりスワール上流側の側面に向けて霧
状の燃料を噴射可能となっている。
ｂの間に位置し、その噴口は、図２に示すように第１点
火プラグ８ａに対して角度θ１だけスワール上流側に向
けられ、また図１に示すように水平面に対して角度θ２
だけ斜め下方向に向けられており、それにより、圧縮行
程後半のピストン１に対して燃焼室７の第１点火プラグ
８ａ入り込み位置よりスワール上流側の側面に向けて霧
状の燃料を噴射可能となっている。
【００１１】機関負荷又は機関回転数が高く燃料噴射量
が第２所定値以上となる図３の機関運転領域Ｉの時に
は、前述のスワールコントロールバルブ２０が全開され
て両吸気ポート３ａ，３ｂから多量の吸気がシリンダ１
０内へ供給されると共に、吸気行程において燃料噴射弁
２から多量の燃料が噴射される。圧縮行程末期の点火時
期において燃焼室７内には均一混合気が形成され、第１
及び第２点火プラグ８ａ，８ｂによって点火が実行され
るために、燃焼速度の速い良好な均一燃焼が実現され
る。
が第２所定値以上となる図３の機関運転領域Ｉの時に
は、前述のスワールコントロールバルブ２０が全開され
て両吸気ポート３ａ，３ｂから多量の吸気がシリンダ１
０内へ供給されると共に、吸気行程において燃料噴射弁
２から多量の燃料が噴射される。圧縮行程末期の点火時
期において燃焼室７内には均一混合気が形成され、第１
及び第２点火プラグ８ａ，８ｂによって点火が実行され
るために、燃焼速度の速い良好な均一燃焼が実現され
る。
【００１２】一方、燃料噴射量が第２所定値より小さい
図３の機関運転領域ＩＩ，ＩＩＩの時には、スワールコ
ントロールバルブ２０が部分的に開弁され、大部分の吸
気をヘリカルポート３ｂからシリンダ１０内へ供給する
ことによりシリンダ１０内にはスワールが生成され、圧
縮行程におけるピストン１の上昇に伴い燃焼室７内にも
その側面近傍を同一方向に旋回するスワールが生成され
る。
図３の機関運転領域ＩＩ，ＩＩＩの時には、スワールコ
ントロールバルブ２０が部分的に開弁され、大部分の吸
気をヘリカルポート３ｂからシリンダ１０内へ供給する
ことによりシリンダ１０内にはスワールが生成され、圧
縮行程におけるピストン１の上昇に伴い燃焼室７内にも
その側面近傍を同一方向に旋回するスワールが生成され
る。
【００１３】この時の燃料噴射弁２による燃料噴射は、
図４（Ａ）に示すように圧縮行程後半に行われ、霧状に
噴射された燃料は燃焼室７の側面に到達する以前に吸気
と混合し、また液状燃料として燃焼室７の側面に付着す
るものはその熱によって気化されて吸気と混合し、第１
点火プラグ８ａの入り込み位置のスワール上流側におい
て一塊の混合気となり、スワールを利用して燃焼室７の
側面に沿って移動する。
図４（Ａ）に示すように圧縮行程後半に行われ、霧状に
噴射された燃料は燃焼室７の側面に到達する以前に吸気
と混合し、また液状燃料として燃焼室７の側面に付着す
るものはその熱によって気化されて吸気と混合し、第１
点火プラグ８ａの入り込み位置のスワール上流側におい
て一塊の混合気となり、スワールを利用して燃焼室７の
側面に沿って移動する。
【００１４】この混合気は、機関負荷及び機関回転数が
低く燃料噴射量が第１所定値より少ない機関運転領域Ｉ
ＩＩの時には、拡散する以前において着火性の良好な濃
度となっており、また、燃料噴射量が第１所定値以上で
第２所定値より少ない機関運転領域ＩＩの時には、拡散
する以前は濃厚となり過ぎて逆に着火性が悪化してお
り、ある程度拡散した時点で着火性の良好な濃度とな
る。当然のことながら、このようにスワールを利用して
燃焼室７の側面に沿って移動する混合気は、燃料噴射終
了時からの経過時間が長く移動距離が長いほど拡散程度
が大きくなり、従って、良好な着火性を保証するために
は、燃料噴射量が多いほど燃料噴射終了時から点火時期
までの経過時間が長くなるように燃料噴射量及び機関回
転数を考慮して燃料噴射開始時期及び点火時期が決定さ
れるようになっている。点火時期は各機関運転状態の最
適時期が存在し、この時期から大きく変化させることは
できず、それにより、主に燃料噴射時期を最適点火時期
を基に決定するようになっている。
低く燃料噴射量が第１所定値より少ない機関運転領域Ｉ
ＩＩの時には、拡散する以前において着火性の良好な濃
度となっており、また、燃料噴射量が第１所定値以上で
第２所定値より少ない機関運転領域ＩＩの時には、拡散
する以前は濃厚となり過ぎて逆に着火性が悪化してお
り、ある程度拡散した時点で着火性の良好な濃度とな
る。当然のことながら、このようにスワールを利用して
燃焼室７の側面に沿って移動する混合気は、燃料噴射終
了時からの経過時間が長く移動距離が長いほど拡散程度
が大きくなり、従って、良好な着火性を保証するために
は、燃料噴射量が多いほど燃料噴射終了時から点火時期
までの経過時間が長くなるように燃料噴射量及び機関回
転数を考慮して燃料噴射開始時期及び点火時期が決定さ
れるようになっている。点火時期は各機関運転状態の最
適時期が存在し、この時期から大きく変化させることは
できず、それにより、主に燃料噴射時期を最適点火時期
を基に決定するようになっている。
【００１５】このようにして、機関運転領域ＩＩ，ＩＩ
Ｉにおいて燃料噴射及び点火が実行されるが、本実施例
の筒内噴射式火花点火機関は、機関運転領域ＩＩＩにお
いて、拡散する以前の混合気を着火させるために第１点
火プラグ８ａを使用し、運転領域ＩＩにおいて、ある程
度拡散した混合気を着火させるために第２点火プラグ８
ｂを使用するようになっている。
Ｉにおいて燃料噴射及び点火が実行されるが、本実施例
の筒内噴射式火花点火機関は、機関運転領域ＩＩＩにお
いて、拡散する以前の混合気を着火させるために第１点
火プラグ８ａを使用し、運転領域ＩＩにおいて、ある程
度拡散した混合気を着火させるために第２点火プラグ８
ｂを使用するようになっている。
【００１６】それにより、燃料噴射終了から比較的短時
間後に点火を実行しなければならない機関運転領域ＩＩ
Ｉにおいて、混合気が通過する燃焼室７の側面近傍にお
ける混合気の形成位置からスワール下流側に比較的近く
位置する第１点火プラグ８ａが使用されるために、図４
（Ｂ）に示すように、燃料噴射量が少なく燃料噴射終了
からかなり短時間で点火を実行する場合においても、こ
の時の点火時期において混合気が点火プラグに達してい
ない等の問題は発生せず、この時の混合気を確実に着火
させることができ、この火炎が燃焼室７内の空気を取り
込みながら燃焼室７全体に伝播し、全体としてリーンな
空燃比での燃焼を可能とする成層燃焼が実現される。
間後に点火を実行しなければならない機関運転領域ＩＩ
Ｉにおいて、混合気が通過する燃焼室７の側面近傍にお
ける混合気の形成位置からスワール下流側に比較的近く
位置する第１点火プラグ８ａが使用されるために、図４
（Ｂ）に示すように、燃料噴射量が少なく燃料噴射終了
からかなり短時間で点火を実行する場合においても、こ
の時の点火時期において混合気が点火プラグに達してい
ない等の問題は発生せず、この時の混合気を確実に着火
させることができ、この火炎が燃焼室７内の空気を取り
込みながら燃焼室７全体に伝播し、全体としてリーンな
空燃比での燃焼を可能とする成層燃焼が実現される。
【００１７】一方、燃料噴射終了から比較的長時間後に
点火を実行しなければならない機関運転領域ＩＩにおい
て、混合気が通過する燃焼室７の側面近傍における混合
気の形成位置からスワール下流側に比較的遠く位置する
第２点火プラグ８ｂが使用されるために、図４（Ｃ）に
示すように、燃料噴射量が多く燃料噴射終了から点火ま
でにかなり長い時間を必要とする場合においても、点火
時期において混合気が点火プラグを既に通過している等
の問題は発生せず、この時の混合気を確実に着火させる
ことができ、この火炎が燃焼室７内の空気を取り込みな
がら燃焼室７全体に伝播し、この時においても良好な成
層燃焼が実現される。
点火を実行しなければならない機関運転領域ＩＩにおい
て、混合気が通過する燃焼室７の側面近傍における混合
気の形成位置からスワール下流側に比較的遠く位置する
第２点火プラグ８ｂが使用されるために、図４（Ｃ）に
示すように、燃料噴射量が多く燃料噴射終了から点火ま
でにかなり長い時間を必要とする場合においても、点火
時期において混合気が点火プラグを既に通過している等
の問題は発生せず、この時の混合気を確実に着火させる
ことができ、この火炎が燃焼室７内の空気を取り込みな
がら燃焼室７全体に伝播し、この時においても良好な成
層燃焼が実現される。
【００１８】図５は、本発明の第２実施例を示す図４
（Ａ）に相当するピストンの平面図である。第１実施例
との違いは、ピストン１’の頂面に形成される凹状の燃
焼室７’の形状がヘリカルポート３ｂ開口部側に拡大さ
れてピストン中心線に対して略対称形状となっており、
第１点火プラグ８ａが第１実施例と同位置の第２点火プ
ラグ８ｂとピストン中心線に対して略対称位置となって
いることである。燃料噴射弁２は、第１実施例と同様
に、圧縮行程末期において燃焼室７’側面の第１点火プ
ラグ８ａの入り込み位置よりスワール上流側に霧状の燃
料を噴射するようになっている。
（Ａ）に相当するピストンの平面図である。第１実施例
との違いは、ピストン１’の頂面に形成される凹状の燃
焼室７’の形状がヘリカルポート３ｂ開口部側に拡大さ
れてピストン中心線に対して略対称形状となっており、
第１点火プラグ８ａが第１実施例と同位置の第２点火プ
ラグ８ｂとピストン中心線に対して略対称位置となって
いることである。燃料噴射弁２は、第１実施例と同様
に、圧縮行程末期において燃焼室７’側面の第１点火プ
ラグ８ａの入り込み位置よりスワール上流側に霧状の燃
料を噴射するようになっている。
【００１９】本実施例によれば、使用点火プラグを第１
実施例と同様に切り換えることで、前述同様、燃料噴射
量が比較的多くなる時まで良好な成層燃焼を実現するこ
とができると共に、燃料噴射量が第２所定値以上となり
均一燃焼を実行する際に、両方の点火プラグにより着火
した火炎がほぼ等しく燃焼室７’内全体に伝播されるた
めに、第１実施例に比較して全体の燃焼速度をかなり速
めることが可能となり、ノッキング発生限界が向上し、
ノッキング抑制にために出力低下及び排気ガス温度上昇
を伴う点火時期遅角を実施する領域を低減させることが
できる。
実施例と同様に切り換えることで、前述同様、燃料噴射
量が比較的多くなる時まで良好な成層燃焼を実現するこ
とができると共に、燃料噴射量が第２所定値以上となり
均一燃焼を実行する際に、両方の点火プラグにより着火
した火炎がほぼ等しく燃焼室７’内全体に伝播されるた
めに、第１実施例に比較して全体の燃焼速度をかなり速
めることが可能となり、ノッキング発生限界が向上し、
ノッキング抑制にために出力低下及び排気ガス温度上昇
を伴う点火時期遅角を実施する領域を低減させることが
できる。
【００２０】前述した二つの実施例において、燃料噴射
弁は燃料を霧状に噴射するものであるが、これは本発明
を限定するものではなく、柱状に燃料を噴射するもので
あっても、噴射された燃料は燃焼室側面に衝突して霧化
され、また側面に付着するものはピストン熱によって気
化されるために第１点火プラグの入り込み位置のスワー
ル上流側に混合気を形成することが可能であり、それに
より、前述同様な成層燃焼を実現することができる。
弁は燃料を霧状に噴射するものであるが、これは本発明
を限定するものではなく、柱状に燃料を噴射するもので
あっても、噴射された燃料は燃焼室側面に衝突して霧化
され、また側面に付着するものはピストン熱によって気
化されるために第１点火プラグの入り込み位置のスワー
ル上流側に混合気を形成することが可能であり、それに
より、前述同様な成層燃焼を実現することができる。
【００２１】
【発明の効果】このように、本発明による筒内噴射式火
花点火機関によれば、燃料噴射弁から噴射された燃料に
よって形成されスワールを利用して燃焼室側面に沿って
移動する一塊の混合気は、燃料噴射量が第１所定値より
少ない時において拡散以前の位置に入り込む第１点火プ
ラグによって確実に点火され、また燃料噴射量が第１所
定値以上で第２所定値より少ない時においてある程度拡
散した位置に入り込む第２点火プラグによって確実に点
火され、燃料噴射量が比較的少ない時から比較的多くな
る時まで良好な成層燃焼を実現することができ、従来に
比較して成層燃焼を実現可能な運転領域が拡大され、そ
の分、燃費を低減することが可能になる。
花点火機関によれば、燃料噴射弁から噴射された燃料に
よって形成されスワールを利用して燃焼室側面に沿って
移動する一塊の混合気は、燃料噴射量が第１所定値より
少ない時において拡散以前の位置に入り込む第１点火プ
ラグによって確実に点火され、また燃料噴射量が第１所
定値以上で第２所定値より少ない時においてある程度拡
散した位置に入り込む第２点火プラグによって確実に点
火され、燃料噴射量が比較的少ない時から比較的多くな
る時まで良好な成層燃焼を実現することができ、従来に
比較して成層燃焼を実現可能な運転領域が拡大され、そ
の分、燃費を低減することが可能になる。
【図１】本発明による筒内噴射式火花点火機関の第１実
施例を示す縦断面図である。
施例を示す縦断面図である。
【図２】図１のピストンの平面図である。
【図３】燃料噴射量に基づき分割された三つの機関運転
領域を示す機関負荷及び機関回転数に対するマップであ
る。
領域を示す機関負荷及び機関回転数に対するマップであ
る。
【図４】第１実施例における燃焼室内へ噴射された燃料
の状態を示すピストンの平面図であり、（Ａ）は燃料噴
射直後、（Ｂ）は燃料噴射量が比較的少ない場合の点火
時、（Ｃ）は燃料噴射量が比較的多い場合の点火時であ
る。
の状態を示すピストンの平面図であり、（Ａ）は燃料噴
射直後、（Ｂ）は燃料噴射量が比較的少ない場合の点火
時、（Ｃ）は燃料噴射量が比較的多い場合の点火時であ
る。
【図５】本発明による筒内噴射式火花点火機関の第２実
施例を示す図４（Ａ）に相当するピストンの平面図であ
る。
施例を示す図４（Ａ）に相当するピストンの平面図であ
る。
１…ピストン ２…燃料噴射弁 ３ａ…ストレートポート ３ｂ…ヘリカルポート ７…燃焼室 ８ａ…第１点火プラグ ８ｂ…第２点火プラグ ２０…スワールコントロールバルブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ０２Ｂ 31/00 Ｆ０２Ｂ 31/00 Ｚ Ｆ０２Ｍ 69/00 ３６０ Ｆ０２Ｍ 69/00 ３６０Ｃ Ｆ０２Ｐ 15/08 ３０１ Ｆ０２Ｐ 15/08 ３０１Ｃ
Claims (1)
- 【請求項１】 ピストン頂面に形成された凹状の燃焼室
と、前記燃焼室内にスワールを生成するためのスワール
生成手段と、前記燃焼室の側面近傍における第１位置に
圧縮行程末期において入り込む第１点火プラグと、前記
燃焼室の側面近傍における前記第１位置よりスワール下
流側に離間された第２位置に圧縮行程末期において入り
込む第２点火プラグと、前記燃焼室の側面近傍における
前記第１位置のスワール上流側に向けて圧縮行程後半に
燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から噴射
された燃料によって形成され前記燃焼室の側面に沿って
スワールを利用して移動する混合気に対して、燃料噴射
量が第１所定値より少ない時には前記第１点火プラグを
使用して点火を実施し、燃料噴射量が第１所定値以上で
第２所定値より少ない時には前記第２点火プラグを使用
して点火を実施するように使用点火プラグを切り換える
切換手段、とを具備することを特徴とする筒内噴射式火
花点火機関。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7049775A JPH08246878A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 筒内噴射式火花点火機関 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7049775A JPH08246878A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 筒内噴射式火花点火機関 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08246878A true JPH08246878A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12840554
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7049775A Pending JPH08246878A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 筒内噴射式火花点火機関 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08246878A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19754849A1 (de) * | 1997-12-10 | 1999-06-17 | Audi Ag | Direkteinspritzende Brennkraftmaschine |
| EP0971109A1 (en) * | 1998-07-08 | 2000-01-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Direct cylinder injection-type spark ignition internal combustion engine |
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| CN115234360A (zh) * | 2022-07-21 | 2022-10-25 | 天津大学 | 用于斜轴涡流增强的燃烧室、发动机及点火控制方法 |
-
1995
- 1995-03-09 JP JP7049775A patent/JPH08246878A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US6629518B2 (en) | 1998-07-08 | 2003-10-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Direct cylinder injection-type spark ignition internal combustion engine |
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