JP2002004864A - 筒内噴射式火花点火内燃機関 - Google Patents

筒内噴射式火花点火内燃機関

Info

Publication number
JP2002004864A
JP2002004864A JP2000196307A JP2000196307A JP2002004864A JP 2002004864 A JP2002004864 A JP 2002004864A JP 2000196307 A JP2000196307 A JP 2000196307A JP 2000196307 A JP2000196307 A JP 2000196307A JP 2002004864 A JP2002004864 A JP 2002004864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
cavity
cylinder
side wall
ignition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000196307A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Hajima
孝志 羽島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000196307A priority Critical patent/JP2002004864A/ja
Publication of JP2002004864A publication Critical patent/JP2002004864A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/26Pistons  having combustion chamber in piston head
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/12Other methods of operation
    • F02B2075/125Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機関高回転時において強いスキッシュ流が発
生しても、良好な成層燃焼を実現可能とすることであ
る。 【解決手段】 ピストン5頂面に形成されたキャビティ
8は、燃料噴射弁に対向する対向側壁8bを有し、燃料
噴射弁から圧縮行程後半にキャビティ内に噴射された燃
料を最終的に対向側壁に沿って上方向に向かわせて点火
プラグ6近傍に導く筒内噴射式火花点火内燃機関におい
て、ピストン頂面とシリンダヘッドとの間の一部分に
は、圧縮行程後半に点火プラグ近傍へ向かうスキッシュ
流を発生させるスキッシュエリアが形成され、キャビテ
ィの対向側壁は、燃料を点火プラグ近傍領域へ向ける指
向面Pを有し、指向面の開放端の一部には、指向面上を
進行する燃料の一部をコアンダ作用を利用して点火プラ
グ近傍領域に対してスキッシュエリア側に隣接する隣接
領域へ向けるコアンダ作用面Qが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射式火花点
火内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴
射弁を具備する筒内噴射式火花点火内燃機関は、圧縮行
程後半にピストン頂面に形成されたキャビティ内へ燃料
を噴射することにより、燃料を高温の空気とピストン熱
とを利用して気化させると共に点火プラグ近傍へ導き、
点火時期において、着火性の良好な可燃混合気を点火プ
ラグ近傍だけに形成し、気筒内全体としてリーンな混合
気を燃焼可能な成層燃焼を実現するものである。
【0003】一般的な筒内噴射式火花点火内燃機関にお
いて、キャビティ内へ噴射された燃料は、キャビティに
おける底壁及び燃料噴射弁に対向する対向側壁に沿って
進行して点火プラグ近傍へ導かれる。キャビティの対向
側壁には、最終的に燃料をキャビティ内側上方に位置す
る点火プラグ近傍へ偏向するための返し部が設けられて
いる。
【0004】特開平2000−27652号公報に開示
されている筒内噴射式火花点火内燃機関は、キャビティ
の対向側壁における返し部のキャビティ内突出長さを部
分的に異ならせることにより、全ての燃料を同時に点火
プラグ近傍へ到達させずに、燃料各部の到達時刻に差を
設けて、燃料各部により形成された可燃混合気が連続的
に連なって点火プラグ近傍を通過するようにしている。
それにより、点火時期近くでは、常に、いずれかの燃料
部分により形成された可燃混合気が点火プラグと接触し
ていることとなり、可燃混合気を確実に着火燃焼可能で
あるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、筒内噴
射式火花点火内燃機関において、ピストン頂面にキャビ
ティを形成すると、圧縮行程末期に、キャビティ内へ流
入するスキッシュ流が発生することがある。このスキッ
シュ流は、点火プラグ近傍へ向かうものであり、機関回
転数が高くなるほど強くなる。
【0006】前述の従来技術において、成層燃焼を機関
低回転時に限定すれば、発生するスキッシュ流は弱いた
めに、特に問題なく可燃混合気を着火燃焼させることが
できる。しかしながら、成層燃焼運転領域を高回転側へ
拡大すると、点火時期において、点火プラグ近傍の可燃
混合気は強いスキッシュ流によって変形させられ、点火
プラグの点火ギャップが、可燃混合気の周囲部と接触す
ることとなる。可燃混合気の周囲部は、回りの空気に対
して大きな濃度勾配を有している。それにより、点火ギ
ャップが、このように濃度的に不安定な周囲部に接触し
ていても、可燃混合気を良好に着火燃焼させることがで
きないことがある。
【0007】従って、本発明の目的は、点火プラグ近傍
に可燃混合気を形成して成層燃焼を実施するために、ピ
ストン頂面に形成されたキャビティ内に噴射された燃料
を最終的にキャビティの対向側壁によって点火プラグ近
傍へ導く筒内噴射式火花点火内燃機関において、機関高
回転時において強いスキッシュ流が発生しても、良好な
成層燃焼を実現可能とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1に
記載の筒内噴射式火花点火内燃機関は、気筒上部壁に配
置された点火プラグと、気筒内へ直接的に燃料を噴射す
る燃料噴射弁と、ピストン頂面に形成されたキャビティ
とを具備し、前記キャビティは、前記燃料噴射弁に対向
する対向側壁を有し、前記燃料噴射弁から圧縮行程後半
に前記キャビティ内に噴射された燃料を最終的に前記対
向側壁に沿って上方向に向かわせて前記点火プラグ近傍
に導く筒内噴射式火花点火内燃機関において、前記ピス
トン頂面とシリンダヘッドとの間の一部分には、圧縮行
程後半に前記点火プラグ近傍へ向かうスキッシュ流を発
生させるスキッシュエリアが形成され、前記キャビティ
の前記対向側壁は、燃料を前記点火プラグ近傍領域へ向
ける指向面を有し、前記指向面の開放端の一部には、前
記指向面上を進行する前記燃料の一部をコアンダ作用を
利用して前記点火プラグ近傍領域に対して前記スキッシ
ュエリア側に隣接する隣接領域へ向けるコアンダ作用面
が設けられていることを特徴とする。
【0009】また、本発明による請求項2に記載の筒内
噴射式火花点火内燃機関は、気筒上部壁に配置された点
火プラグと、気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射
弁と、ピストン頂面に形成されたキャビティとを具備
し、前記キャビティは、前記燃料噴射弁に対向する対向
側壁を有し、前記燃料噴射弁から圧縮行程後半に前記キ
ャビティ内に噴射された燃料を最終的に前記対向側壁に
沿って上方向に向かわせて前記点火プラグ近傍に導く筒
内噴射式火花点火内燃機関において、前記ピストン頂面
とシリンダヘッドとの間の一部分には、圧縮行程後半に
前記点火プラグ近傍へ向かうスキッシュ流を発生させる
スキッシュエリアが形成され、前記キャビティの前記対
向側壁は、燃料を前記点火プラグ近傍領域へ向ける指向
面を有し、前記指向面の開放端におけるスキッシュエリ
ア側部分には、前記指向面に対して前記キャビティの外
方へ傾斜した傾斜面が設けられていることを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による筒内噴射式
火花点火内燃機関の実施形態を示す概略縦断面図であ
る。図2は、図1のピストンの平面図である。これらの
図において、1は吸気ポート、2は排気ポートである。
吸気ポート1は吸気弁3を介して、排気ポート2は排気
弁4を介して、それぞれ気筒内へ通じている。本実施形
態における筒内噴射式火花点火内燃機関は、特に、二つ
の吸気ポート1及び吸気弁3と、二つの排気ポート2及
び排気弁4とを有する吸排気二弁式であるが、これは、
本発明を限定するものではない。5はピストンであり、
その頂面には吸気弁3側に偏在して凹状のキャビティ8
が形成されている。6は気筒上部略中心に配置された点
火プラグであり、7は気筒上部周囲から気筒内へ直接的
に燃料を噴射するための燃料噴射弁である。燃料噴射弁
7は、燃料のベーパを防止するために、気筒内において
吸気流により比較的低温度となる吸気ポート1側に配置
されている。
【0011】また、燃料噴射弁7は、スリット状の噴孔
を有し、燃料を厚さの薄い扇状に噴射するものである。
成層燃焼を実施するためには、図1に示すように、圧縮
行程後半において燃料をピストン5の頂面に形成された
キャビティ8内へ噴射する。キャビティ8は、燃料噴射
弁7から噴射された燃料が衝突する底壁8aと、燃料噴
射弁7に対向する対向側壁8bとを有している。斜線で
示す噴射直後の燃料10は液状であるが、キャビティ8
の底壁8aに沿って進行して、キャビティ8の対向側壁
8bによって点火プラグ6近傍へ導かれるまでに気化
し、点火時点において、ドットで示す着火性の良好な可
燃混合気となる。こうして、点火プラグ6近傍だけに可
燃混合気を形成して、気筒内全体としてはリーンな混合
気を燃焼可能とする成層燃焼を実現することが意図され
ている。
【0012】厚さの薄い扇状の燃料噴霧は、キャビティ
8の底壁8aに沿って進行する際に幅方向に拡がるため
に、一般的な円錐状の燃料噴霧に比較してキャビティ8
の底壁8aの広範囲部分から良好に熱を吸収して容易に
気化可能である。これは、圧縮行程後半に比較的多量の
燃料を噴射することを可能とし、燃料消費率の低い成層
燃焼運転領域を高回転高負荷側へ拡大することを可能と
する。キャビティ8の対向側壁8bは、平面視において
円弧形状を有しているために、幅方向における燃料の中
央部分は、底壁8a上を進行する速度ベクトルが対向側
壁8bによって上方向の速度ベクトルへ変換され、点火
プラグ6近傍に向かうことを可能とする。また、幅方向
における燃料の両側部分は、対向側壁8bに対してそれ
ぞれ鋭角度に衝突することとなり、底壁8a上を進行す
る速度ベクトルが対向側壁8bによって上方向の速度ベ
クトルと中央方向の速度ベクトルとの合成速度ベクトル
に変換され、点火プラグ6近傍に向かうことを可能とす
る。こうして、点火プラグ近傍に一塊の可燃混合気を形
成することが可能となる。
【0013】ところで、気筒上部略中心に配置された点
火プラグ6をキャビティ8の対向側壁8b近傍に位置さ
せるには、キャビティ8をピストン頂面において偏在さ
せなければならず、その結果としてピストン頂面に残留
する面積部分(本実施形態のようにキャビティがピスト
ン頂面の吸気弁側に偏在する場合には、ピストン頂面の
排気弁側となる)には、ペントルーフ形状のシリンダヘ
ッドとの間にスキッシュエリアSが形成され易い。それ
により、点火時期となる圧縮行程末期には、スキッシュ
エリアSからキャビティ9内へ、すなわち、点火プラグ
6近傍へ向かうスキッシュ流が発生する。
【0014】このスキッシュ流は、機関低回転時におい
ては弱く、特に可燃混合気を変形させる等の問題を生じ
ることはない。しかしながら、成層燃焼を機関高回転側
で実施しようとすると、スキッシュ流は強くなり、図5
に矢印で示すように、点火時期における可燃混合気Mを
変形させ、点火プラグ6の点火ギャップは、可燃混合気
の周囲部と接触することとなる。可燃混合気の周囲部
は、回りの空気に対する濃度勾配が大きく、すなわち、
この周囲部は、回りの空気(混合気濃度ゼロ)へ向かっ
て急激に混合気濃度が薄くなる。特に、機関高回転時で
は、燃料噴射終了から点火時期までの時間が短いため
に、可燃混合気における分散程度が低く、周囲部の濃度
勾配はさらに大きいものとなる。点火ギャップが、この
ような濃度的に不安定な可燃混合気周囲部と接触してい
ても、可燃混合気を着火させることは難しい。こうして
スキッシュ流によって失火が発生し易くなる。
【0015】本実施形態の筒内噴射式火花点火内燃機関
では、図3に示すように、キャビティ8の対向側壁8b
が、主な燃料を点火プラグ近傍領域へ向ける指向面Pを
有すると共に、指向面Pの開放端の一部において、指向
面P上を進行する燃料の一部をコアンダ作用を利用して
点火プラグ近傍領域に対してスキッシュエリアS側に隣
接する隣接領域へ向けるコアンダ作用面Qを有してい
る。コアンダ作用面Qは、指向面Pに対してキャビティ
8の外方へ傾斜した傾斜面である。それにより、図3に
示すように、キャビティ8の対向側壁8bにおける指向
面Pによって導かれる大部分の燃料は、点火プラグ近傍
に可燃混合気M1を形成すると共に、一部の燃料は、コ
アンダ作用面Qによるコアンダ作用によって点火プラグ
近傍に対するスキッシュエリアS側の隣接領域に混合気
M2を形成する。
【0016】実際的には、可燃混合気M1と混合気M2
とは一塊であり、明確に区別することはできないが、理
解を容易にするために、さも区別されているようにして
以下に説明する。コアンダ作用面Qにより前述のように
混合気M2を形成すれば、可燃混合気M1における混合
気M2との境界周囲部は、混合気M2が回りの空気へ向
かって緩やかに混合気濃度を薄くするために、着火性の
良好なほぼ一様な混合気濃度となっている。
【0017】それにより、圧縮行程末期の点火時期とな
って図4に示すようにスキッシュ流が発生すると、可燃
混合気M1は、ほぼ前述同様に変形させられ、境界周囲
部が点火ギャップと接触することとなるが、この境界周
囲部の混合気濃度は、前述のように、ほぼ一様で良好な
着火性が保証されるために、可燃混合気M1を良好に着
火燃焼させることができる。
【0018】さらに、混合気M2の存在は、スキッシュ
流による可燃混合気M1の変形を多少抑制する効果もあ
り、それによっても、可燃混合気M1の着火性は、図5
に示す従来に比較して向上する。また、混合気M2の濃
度は全体的に希薄であるが、点火時期においては、スキ
ッシュ流によって可燃混合気M1方向に圧縮されるため
に、十分に燃焼可能な濃度となり、混合気M2が未燃燃
料として排出されるようなことはない。
【0019】こうして、コアンダ作用面Qを設けること
により、機関高回転時において良好な成層燃焼を実現す
ることができる。また、機関低回転時においても、機関
高回転時と同様に、点火プラグ近傍の可燃混合気M1
と、この可燃混合気M1にスキッシュエリアS側へ隣接
する混合気M2とが形成される。この時には、燃料噴射
から点火時期までの時間が長く、点火時期においては、
点火プラグ近傍の可燃混合気M1は、ある程度分散し
て、混合気M2と重複し、全体的に着火性の良好な可燃
混合気となっている。また、この時にはスキッシュ流は
弱く、この全体的な可燃混合気は変形させられることは
なく、点火プラグ6の点火ギャップとの確実な接触によ
って良好に着火燃焼させられる。
【0020】しかしながら、機関低回転時は燃料噴射か
ら点火時期までに比較的長い時間があり、この時間で混
合気M2も分散し易いために、キャビティ8の対向側壁
8bにおける指向面Pとコアンダ作用面Qとの間の空間
側角度をあまり大きくすると、混合気M2のスキッシュ
エリアS側への分散が促進され、未燃燃料を増加させる
こととなるために、この空間側角度は気筒内形状毎に適
度に設定する必要がある。
【0021】また、コアンダ作用面Qを、指向面Pの開
放端全部に形成すると、点火プラグ近傍領域に対するス
キッシュエリア側の隣接領域だけでなく、その他の隣接
領域にも比較的希薄な混合気を形成することとなり、こ
れは単に未燃燃料を増加させるだけである。それによ
り、前述のように、点火プラグ6近傍とスキッシュエリ
アSとの間の領域だけに混合気M2が形成されるよう
に、コアンダ作用面Qは、指向面Pの開放端のスキッシ
ュエリア側部分だけに、すなわち、指向面Pの開放端に
おいて、機関高回転時の強いスキッシュ流の幅に相当す
る範囲だけに設けるようにすることが好ましい。本実施
形態では、気筒中心軸線に対してスキッシュエリアS側
に傾むけた円筒形状の一部としてコアンダ作用面Qを形
成している。それにより、指向面Pの開放端において、
コアンダ作用面Qの両側は滑らかに消滅する。
【0022】前述した実施形態において、ピストン5頂
面のキャビティ8は、燃料が衝突する底壁8aと、底壁
8a上を進行する燃料を点火プラグ近傍に導く対向側壁
8bとを形状的に区別可能なものである。しかしなが
ら、これは、本発明を限定するものではない。例えば、
キャビティが略半球形状である場合のように、底壁と対
向側壁とが形状的には区別できなくても、本発明は、燃
料が衝突する部分をキャビティを底壁として、また、こ
の底壁上を進行する燃料を点火プラグ近傍に導く部分を
キャビティの対向側壁として意図していることは明らか
である。
【0023】本実施形態において、キャビティ8の対向
側壁8bは、縦断面において、底壁8aから滑らかに延
在する円弧状部分と、この円弧状部分の接線方向に延在
する直線状の指向面Pとを有するようになっている。し
かしながら、これは、本発明を限定するものではなく、
円弧状部分の半径を大きくして、この円弧状部分の先端
部を、燃料を点火プラグ近傍領域へ向けるための指向面
Pとしても良い。
【0024】
【発明の効果】このように、本発明による請求項1に記
載の筒内噴射式火花点火内燃機関によれば、気筒上部壁
に配置された点火プラグと、気筒内へ直接的に燃料を噴
射する燃料噴射弁と、ピストン頂面に形成されたキャビ
ティとを具備し、キャビティは、燃料噴射弁に対向する
対向側壁を有し、燃料噴射弁から圧縮行程後半にキャビ
ティ内に噴射された燃料を最終的に対向側壁に沿って上
方向に向かわせて点火プラグ近傍に導く筒内噴射式火花
点火内燃機関において、ピストン頂面とシリンダヘッド
との間の一部分には、圧縮行程後半に点火プラグ近傍へ
向かうスキッシュ流を発生させるスキッシュエリアが形
成され、キャビティの対向側壁は、燃料を点火プラグ近
傍領域へ向ける指向面を有し、指向面の開放端の一部に
は、指向面上を進行する燃料の一部をコアンダ作用を利
用して点火プラグ近傍領域に対してスキッシュエリア側
に隣接する隣接領域へ向けるコアンダ作用面が設けられ
ている。それにより、機関高回転時において、圧縮行程
後半に点火プラグ近傍へ向かうスキッシュ流は強まり、
このスキッシュ流が、キャビティ対向側壁の指向面に沿
う燃料によって点火プラグ近傍領域に形成された可燃混
合気を変形させ、点火プラグの点火ギャップは、この可
燃混合気のスキッシュエリア側周囲部に接触することと
なるが、この周囲部にはコアンダ作用面に沿う一部の燃
料によって隣接領域に形成された混合気が隣接して、回
りの空気に対する濃度勾配をもたらすために、この周囲
部は、着火性の良好なほぼ一様な混合気濃度を有するこ
ととなる。こうして、強いスキッシュ流が発生しても点
火プラグ近傍の可燃混合気は確実に着火燃焼し、良好な
成層燃焼が実現可能である。
【0025】また、本発明による請求項2に記載の筒内
噴射式火花点火内燃機関によれば、は、気筒上部壁に配
置された点火プラグと、気筒内へ直接的に燃料を噴射す
る燃料噴射弁と、ピストン頂面に形成されたキャビティ
とを具備し、キャビティは、燃料噴射弁に対向する対向
側壁を有し、燃料噴射弁から圧縮行程後半にキャビティ
内に噴射された燃料を最終的に対向側壁に沿って上方向
に向かわせて点火プラグ近傍に導く筒内噴射式火花点火
内燃機関において、ピストン頂面とシリンダヘッドとの
間の一部分には、圧縮行程後半に点火プラグ近傍へ向か
うスキッシュ流を発生させるスキッシュエリアが形成さ
れ、キャビティの対向側壁は、燃料を点火プラグ近傍領
域へ向ける指向面を有し、指向面の開放端におけるスキ
ッシュエリア側部分には、指向面に対してキャビティの
外方へ傾斜した傾斜面が設けられている。それにより、
機関高回転時において、圧縮行程後半に点火プラグ近傍
へ向かうスキッシュ流は強まり、このスキッシュ流が、
キャビティ対向側壁の指向面に沿う燃料によって点火プ
ラグ近傍領域に形成された可燃混合気を変形させ、点火
プラグの点火ギャップは、この可燃混合気のスキッシュ
エリア側周囲部に接触することとなるが、この周囲部に
は指向面の開放端におけるスキッシュエリア側部分に設
けられた傾斜面に沿う一部の燃料によって形成された混
合気が隣接して、回りの空気に対する濃度勾配をもたら
すために、この周囲部は、着火性の良好なほぼ一様な混
合気濃度を有することとなる。こうして、強いスキッシ
ュ流が発生しても点火プラグ近傍の可燃混合気は確実に
着火燃焼し、良好な成層燃焼が実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による筒内噴射式火花点火内燃機関の実
施形態を示す概略縦断面図である。
【図2】図1のピストンの平面図である。
【図3】圧縮行程後半における図1の筒内噴射式火花点
火内燃機関のキャビティ対向側壁近傍の拡大断面図であ
る。
【図4】点火時期における図1の筒内噴射式火花点火内
燃機関のキャビティ対向側壁近傍の拡大断面図である。
【図5】点火時期における従来の筒内噴射式火花点火内
燃機関のキャビティ対向側壁近傍の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…吸気ポート 2…排気ポート 3…吸気弁 4…排気弁 5…ピストン 6…点火プラグ 7…燃料噴射弁 8…キャビティ 8a…底壁 8b…対向側壁 P…指向面 Q…コアンダ作用面 S…スキッシュエリア

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気筒上部壁に配置された点火プラグと、
    気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁と、ピスト
    ン頂面に形成されたキャビティとを具備し、前記キャビ
    ティは、前記燃料噴射弁に対向する対向側壁を有し、前
    記燃料噴射弁から圧縮行程後半に前記キャビティ内に噴
    射された燃料を最終的に前記対向側壁に沿って上方向に
    向かわせて前記点火プラグ近傍に導く筒内噴射式火花点
    火内燃機関において、前記ピストン頂面とシリンダヘッ
    ドとの間の一部分には、圧縮行程後半に前記点火プラグ
    近傍へ向かうスキッシュ流を発生させるスキッシュエリ
    アが形成され、前記キャビティの前記対向側壁は、燃料
    を前記点火プラグ近傍領域へ向ける指向面を有し、前記
    指向面の開放端の一部には、前記指向面上を進行する前
    記燃料の一部をコアンダ作用を利用して前記点火プラグ
    近傍領域に対して前記スキッシュエリア側に隣接する隣
    接領域へ向けるコアンダ作用面が設けられていることを
    特徴とする筒内噴射式火花点火内燃機関。
  2. 【請求項2】 気筒上部壁に配置された点火プラグと、
    気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁と、ピスト
    ン頂面に形成されたキャビティとを具備し、前記キャビ
    ティは、前記燃料噴射弁に対向する対向側壁を有し、前
    記燃料噴射弁から圧縮行程後半に前記キャビティ内に噴
    射された燃料を最終的に前記対向側壁に沿って上方向に
    向かわせて前記点火プラグ近傍に導く筒内噴射式火花点
    火内燃機関において、前記ピストン頂面とシリンダヘッ
    ドとの間の一部分には、圧縮行程後半に前記点火プラグ
    近傍へ向かうスキッシュ流を発生させるスキッシュエリ
    アが形成され、前記キャビティの前記対向側壁は、燃料
    を前記点火プラグ近傍領域へ向ける指向面を有し、前記
    指向面の開放端におけるスキッシュエリア側部分には、
    前記指向面に対して前記キャビティの外方へ傾斜した傾
    斜面が設けられていることを特徴とする筒内噴射式火花
    点火内燃機関。
JP2000196307A 2000-06-26 2000-06-26 筒内噴射式火花点火内燃機関 Pending JP2002004864A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000196307A JP2002004864A (ja) 2000-06-26 2000-06-26 筒内噴射式火花点火内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000196307A JP2002004864A (ja) 2000-06-26 2000-06-26 筒内噴射式火花点火内燃機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002004864A true JP2002004864A (ja) 2002-01-09

Family

ID=18694827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000196307A Pending JP2002004864A (ja) 2000-06-26 2000-06-26 筒内噴射式火花点火内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002004864A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013224590A (ja) * 2012-04-19 2013-10-31 Toyota Motor Corp 燃料噴射装置
JP2015021390A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 富士重工業株式会社 インジェクタ
CN109990284A (zh) * 2017-12-30 2019-07-09 宁波方太厨具有限公司 一种燃气燃烧器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013224590A (ja) * 2012-04-19 2013-10-31 Toyota Motor Corp 燃料噴射装置
JP2015021390A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 富士重工業株式会社 インジェクタ
CN109990284A (zh) * 2017-12-30 2019-07-09 宁波方太厨具有限公司 一种燃气燃烧器
CN109990284B (zh) * 2017-12-30 2024-01-19 宁波方太厨具有限公司 一种燃气燃烧器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4342481B2 (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP3852310B2 (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2008121429A (ja) 筒内直接噴射式内燃機関
KR20070088813A (ko) 통내 분사식 불꽃 점화 내연 기관
EP1026377B1 (en) Direct-fuel-injection-type spark-ignition internal combustion engine
JP2007154827A (ja) 内燃機関の燃焼制御装置
JP2005264768A (ja) 内燃機関
JP3548688B2 (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
EP1036922B1 (en) Direct fuel injection-type spark-ignition internal combustion engine
JP2000297646A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JPH11200867A (ja) 筒内噴射式エンジン
JP2002004864A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2009121251A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP3879155B2 (ja) 直接筒内噴射式火花点火エンジン
JP2004162577A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP6694684B2 (ja) エンジン
JPH11182249A (ja) 直噴火花点火式内燃機関
JP2620974B2 (ja) 副燃焼室式断熱ディーゼルエンジン
JP3651467B2 (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP3820688B2 (ja) 筒内直接噴射式火花点火エンジン
JP3852281B2 (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2000303844A (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2004332554A (ja) 直憤式火花点火機関
JPH10220229A (ja) 筒内直噴式火花点火エンジンの燃焼室
JP2763556B2 (ja) エンジンの燃焼室