JP3175598B2 - 筒内噴射式火花点火機関 - Google Patents
筒内噴射式火花点火機関Info
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- Japan
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- combustion chamber
- wedge
- intake
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/12—Other methods of operation
- F02B2075/125—Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B2275/00—Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
- F02B2275/48—Tumble motion in gas movement in cylinder
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼室内に直接燃
料を噴射して点火プラグにより着火させる筒内噴射式火
花点火機関に関する。
料を噴射して点火プラグにより着火させる筒内噴射式火
花点火機関に関する。
【０００２】
【従来の技術】このような筒内噴射式火花点火機関にお
いて、燃料を点火プラグ近傍に集中させることにより、
着火性を確保し、全体的にリーンな混合気を燃焼可能に
する成層燃焼を実現することが公知である。このような
成層燃焼においても、燃焼室内に乱れを発生させると、
燃焼速度が速まり燃焼を良好なものとすることができる
ために、吸気系の構造により燃焼室内にタンブル流を生
成することが提案されている。
いて、燃料を点火プラグ近傍に集中させることにより、
着火性を確保し、全体的にリーンな混合気を燃焼可能に
する成層燃焼を実現することが公知である。このような
成層燃焼においても、燃焼室内に乱れを発生させると、
燃焼速度が速まり燃焼を良好なものとすることができる
ために、吸気系の構造により燃焼室内にタンブル流を生
成することが提案されている。
【０００３】しかしながら、このようなタンブル流によ
って、点火プラグ近傍に集中させた燃料が発散して着火
性が悪化することがある。この問題を解決するために、
特開平５−３３６５０号公報には、タンブル流が生成さ
れる筒内噴射式火花点火機関において、点火プラグを燃
焼室の側壁上部に配置し、この点火プラグ近傍に燃料を
噴射する燃料噴射弁を設け、ピストン頂面に、タンブル
流が点火プラグ側の燃焼室側壁に沿って上昇しないよう
にするためのリフレクタを形成するものが開示されてい
る。
って、点火プラグ近傍に集中させた燃料が発散して着火
性が悪化することがある。この問題を解決するために、
特開平５−３３６５０号公報には、タンブル流が生成さ
れる筒内噴射式火花点火機関において、点火プラグを燃
焼室の側壁上部に配置し、この点火プラグ近傍に燃料を
噴射する燃料噴射弁を設け、ピストン頂面に、タンブル
流が点火プラグ側の燃焼室側壁に沿って上昇しないよう
にするためのリフレクタを形成するものが開示されてい
る。
【０００４】この従来技術によって、成層燃焼時に点火
プラグ近傍に集中させた燃料は、タンブル流がリフレク
タによって偏向され点火プラグ近傍に到来しないため
に、タンブル流によって発散されることはなく、確実な
着火性を保証することができる。
プラグ近傍に集中させた燃料は、タンブル流がリフレク
タによって偏向され点火プラグ近傍に到来しないため
に、タンブル流によって発散されることはなく、確実な
着火性を保証することができる。
【０００５】成層燃焼は低燃費ではあるが高い出力を得
ることはできない。それにより、このような筒内噴射式
火花点火機関でも、機関高負荷時には均一燃焼が行われ
る。均一燃焼の際には、吸気行程中に燃料が噴射され、
前述のタンブル流によって点火までに燃焼室内に均一混
合気を形成することが意図されている。
ることはできない。それにより、このような筒内噴射式
火花点火機関でも、機関高負荷時には均一燃焼が行われ
る。均一燃焼の際には、吸気行程中に燃料が噴射され、
前述のタンブル流によって点火までに燃焼室内に均一混
合気を形成することが意図されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術におい
て、燃焼室内に形成されるタンブル流は、縦方向に旋回
する際に、高温度の排気弁及びピストン頂面に接触して
受熱するが、低温度の吸気弁にも接触して冷却され、結
果的にそれほど高温度とはならない。それにより、均一
燃焼時において吸気行程中に噴射された燃料は十分に気
化せず、点火時点において燃焼室内に十分に均一化され
た混合気を形成することができないために、良好な均一
燃焼を実現することはできない。
て、燃焼室内に形成されるタンブル流は、縦方向に旋回
する際に、高温度の排気弁及びピストン頂面に接触して
受熱するが、低温度の吸気弁にも接触して冷却され、結
果的にそれほど高温度とはならない。それにより、均一
燃焼時において吸気行程中に噴射された燃料は十分に気
化せず、点火時点において燃焼室内に十分に均一化され
た混合気を形成することができないために、良好な均一
燃焼を実現することはできない。
【０００７】従って、本発明の目的は、燃焼室内にタン
ブル流が生成される筒内噴射式火花点火機関において、
成層燃焼時の確実な着火性を確保すると共に、均一燃焼
時の良好な燃焼を実現することである。
ブル流が生成される筒内噴射式火花点火機関において、
成層燃焼時の確実な着火性を確保すると共に、均一燃焼
時の良好な燃焼を実現することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
による筒内噴射式火花点火機関は、燃焼室内へ燃料を噴
射する燃料噴射弁と、燃焼室内に臨む点火プラグとを具
備し、ピストン頂面に吸気弁側から排気弁側へ向かい先
細の楔形***部を設け、前記楔形***部の上面における
排気弁側部分が排気弁側の燃焼室側壁に沿って下降して
ピストン頂面に到達するタンブル流を二分割するように
形成され、前記楔形***部の二つの側面が前記排気弁側
部分によって二分割されたタンブル流をそれぞれ上向き
に偏向するように形成されるために、前記楔形***部の
上面における吸気弁側部分の上側は、前記タンブル流に
対しての吸気淀み空間となり、前記吸気弁側部分は、前
記燃料噴射弁から圧縮行程において噴射された燃料を前
記吸気弁側部分の上側に偏向して前記点火プラグ近傍に
導くように形成されていることを特徴とする。
による筒内噴射式火花点火機関は、燃焼室内へ燃料を噴
射する燃料噴射弁と、燃焼室内に臨む点火プラグとを具
備し、ピストン頂面に吸気弁側から排気弁側へ向かい先
細の楔形***部を設け、前記楔形***部の上面における
排気弁側部分が排気弁側の燃焼室側壁に沿って下降して
ピストン頂面に到達するタンブル流を二分割するように
形成され、前記楔形***部の二つの側面が前記排気弁側
部分によって二分割されたタンブル流をそれぞれ上向き
に偏向するように形成されるために、前記楔形***部の
上面における吸気弁側部分の上側は、前記タンブル流に
対しての吸気淀み空間となり、前記吸気弁側部分は、前
記燃料噴射弁から圧縮行程において噴射された燃料を前
記吸気弁側部分の上側に偏向して前記点火プラグ近傍に
導くように形成されていることを特徴とする。
【０００９】この筒内噴射式火花点火機関においては、
排気弁側の燃焼室側壁に沿って下降するタンブル流が、
ピストン頂面の楔形***部の上面における排気弁側部分
によって二分割され、その後、楔形***部の側面によっ
て上向きに偏向されるために、吸気弁には接触しない二
つのタンブル流が生成される。また、ピストン頂面の楔
形***部の上面における吸気弁側部分の上側は、二つの
タンブル流によって影響されない吸気淀み空間となり、
燃料噴射弁から圧縮行程において噴射された燃料は、こ
の吸気弁側部分によって上側に偏向され、二つのタンブ
ル流によって影響されることなく点火プラグ近傍に導か
れる。
排気弁側の燃焼室側壁に沿って下降するタンブル流が、
ピストン頂面の楔形***部の上面における排気弁側部分
によって二分割され、その後、楔形***部の側面によっ
て上向きに偏向されるために、吸気弁には接触しない二
つのタンブル流が生成される。また、ピストン頂面の楔
形***部の上面における吸気弁側部分の上側は、二つの
タンブル流によって影響されない吸気淀み空間となり、
燃料噴射弁から圧縮行程において噴射された燃料は、こ
の吸気弁側部分によって上側に偏向され、二つのタンブ
ル流によって影響されることなく点火プラグ近傍に導か
れる。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１は、圧縮行程初期における本
発明による筒内噴射式火花点火機関の第１実施形態を示
す吸排気ポートを通る概略縦断面図である。同図におい
て、１は燃焼室上壁面に開口する吸気ポートであり、２
はこの開口部を開閉可能な吸気弁である。３は燃焼室上
壁面に開口する排気ポートであり、４はこの開口部を開
閉可能な排気弁である。５は気筒内を摺動するピストン
である。吸気ポート１は、吸気行程において、燃焼室内
に排気ポート側の側壁に沿って下降するタンブル流を生
成するような構造を有している。燃料噴射弁６は、吸気
ポート１側の燃焼室の側壁上部に配置されている。
発明による筒内噴射式火花点火機関の第１実施形態を示
す吸排気ポートを通る概略縦断面図である。同図におい
て、１は燃焼室上壁面に開口する吸気ポートであり、２
はこの開口部を開閉可能な吸気弁である。３は燃焼室上
壁面に開口する排気ポートであり、４はこの開口部を開
閉可能な排気弁である。５は気筒内を摺動するピストン
である。吸気ポート１は、吸気行程において、燃焼室内
に排気ポート側の側壁に沿って下降するタンブル流を生
成するような構造を有している。燃料噴射弁６は、吸気
ポート１側の燃焼室の側壁上部に配置されている。
【００１１】図２はピストン５の頂面を示す平面図であ
り、図３は図２のＡ−Ａ断面図である。図１，２、及び
３を参照すると、ピストン５の頂面には、吸気弁側から
排気弁側に向かい先細の楔形***部１０が設けられてい
る。この楔形***部１０は上面と二つの側面１０ｃ，１
０ｄを有し、この上面は、それぞれが燃焼室上壁面方向
に傾斜する排気弁側部分１０ａと吸気弁側部分１０ｂと
を有している。これらの二つの側面１０ｃ，１０ｄは、
ピストン５中心方向に湾曲し、滑らかにピストン５の頂
面に接続されている。楔形***部１０の上面の排気弁側
部分１０ａは、排気ポート側の燃焼室側壁に沿って下降
するタンブル流を二分割するように機能する。このよう
に二分割されたタンブル流は、それぞれ、楔形***部１
０の側面１０ｃ，１０ｄによって燃焼室内を上昇し、白
抜矢印で示すように、ほぼ楔形***部１０の側面１０
ｃ，１０ｄに沿った二つのタンブル流が生成される。
り、図３は図２のＡ−Ａ断面図である。図１，２、及び
３を参照すると、ピストン５の頂面には、吸気弁側から
排気弁側に向かい先細の楔形***部１０が設けられてい
る。この楔形***部１０は上面と二つの側面１０ｃ，１
０ｄを有し、この上面は、それぞれが燃焼室上壁面方向
に傾斜する排気弁側部分１０ａと吸気弁側部分１０ｂと
を有している。これらの二つの側面１０ｃ，１０ｄは、
ピストン５中心方向に湾曲し、滑らかにピストン５の頂
面に接続されている。楔形***部１０の上面の排気弁側
部分１０ａは、排気ポート側の燃焼室側壁に沿って下降
するタンブル流を二分割するように機能する。このよう
に二分割されたタンブル流は、それぞれ、楔形***部１
０の側面１０ｃ，１０ｄによって燃焼室内を上昇し、白
抜矢印で示すように、ほぼ楔形***部１０の側面１０
ｃ，１０ｄに沿った二つのタンブル流が生成される。
【００１２】このように生成されたタンブル流は、いず
れも、排気弁４及びピストン５頂面には接触するが、吸
気弁２には接触しないように旋回するために、排気ガス
熱及び燃焼熱によって高温度とされた排気弁４及びピス
トン５頂面によって十分に加熱されるが、吸気通過に伴
い比較的低温度となっている吸気弁２によって冷却され
ることはなく、高温度に維持される。
れも、排気弁４及びピストン５頂面には接触するが、吸
気弁２には接触しないように旋回するために、排気ガス
熱及び燃焼熱によって高温度とされた排気弁４及びピス
トン５頂面によって十分に加熱されるが、吸気通過に伴
い比較的低温度となっている吸気弁２によって冷却され
ることはなく、高温度に維持される。
【００１３】図４は、圧縮行程後半における本発明によ
る筒内噴射式火花点火機関の第１実施形態を示す気筒中
心を通る概略縦断面図である。同図に示すように、点火
プラグ７は燃焼室上壁面の略中心に配置されている。ピ
ストン５の楔形***部１０の上面の吸気弁側部分１０ｂ
には、部分球形状の窪み１０ｅが形成されている。燃料
噴射弁６は、圧縮行程後半において、この窪み１０ｅ内
に燃料を噴射可能なように配置されており、窪み１０ｅ
内に噴射された燃料は、点火プラグ７の近傍に向かうよ
うになっている。
る筒内噴射式火花点火機関の第１実施形態を示す気筒中
心を通る概略縦断面図である。同図に示すように、点火
プラグ７は燃焼室上壁面の略中心に配置されている。ピ
ストン５の楔形***部１０の上面の吸気弁側部分１０ｂ
には、部分球形状の窪み１０ｅが形成されている。燃料
噴射弁６は、圧縮行程後半において、この窪み１０ｅ内
に燃料を噴射可能なように配置されており、窪み１０ｅ
内に噴射された燃料は、点火プラグ７の近傍に向かうよ
うになっている。
【００１４】本実施形態の筒内噴射式火花点火機関は、
機関低負荷時において成層燃焼を実施するものであり、
成層燃焼は全体的な空燃比を理論空燃比よりリーンにす
ることができるために、燃費低減が可能となる。このよ
うな成層燃焼を実施する際には、燃料噴射弁６によって
圧縮行程後半に燃料を噴射するようになっている。前述
したように、この時に噴射された燃料は、ピストン５の
楔形***部１０の窪み１０ｅ内に噴射され、窪み１０ｅ
内でピストン５に十分に接触することによりピストンの
熱によって十分に気化されて点火プラグ７近傍に向か
う。
機関低負荷時において成層燃焼を実施するものであり、
成層燃焼は全体的な空燃比を理論空燃比よりリーンにす
ることができるために、燃費低減が可能となる。このよ
うな成層燃焼を実施する際には、燃料噴射弁６によって
圧縮行程後半に燃料を噴射するようになっている。前述
したように、この時に噴射された燃料は、ピストン５の
楔形***部１０の窪み１０ｅ内に噴射され、窪み１０ｅ
内でピストン５に十分に接触することによりピストンの
熱によって十分に気化されて点火プラグ７近傍に向か
う。
【００１５】この時、二つのタンブル流は、吸気弁２に
接触しないように二股に別れて旋回しているために、ピ
ストン５の楔形***部１０における上面の吸気弁側部分
１０ｂの上側は、点火プラグ７近傍を含み吸気淀み空間
となっているために、燃焼室内の点火プラグ７近傍に比
較的濃厚な混合気を拡散させることなく確実に形成する
ことができる。それにより、良好な着火性を確保するこ
とができる。点火時点において、高温度に維持されたタ
ンブル流は、ピストン５頂面と燃焼室上壁面との間で押
し潰されて多数の小さな渦流となり、点火プラグ７近傍
の混合気の回りに強い乱れが生成されるために、燃焼後
期における燃焼速度を速くすることができ、良好な成層
燃焼を実現することができる。
接触しないように二股に別れて旋回しているために、ピ
ストン５の楔形***部１０における上面の吸気弁側部分
１０ｂの上側は、点火プラグ７近傍を含み吸気淀み空間
となっているために、燃焼室内の点火プラグ７近傍に比
較的濃厚な混合気を拡散させることなく確実に形成する
ことができる。それにより、良好な着火性を確保するこ
とができる。点火時点において、高温度に維持されたタ
ンブル流は、ピストン５頂面と燃焼室上壁面との間で押
し潰されて多数の小さな渦流となり、点火プラグ７近傍
の混合気の回りに強い乱れが生成されるために、燃焼後
期における燃焼速度を速くすることができ、良好な成層
燃焼を実現することができる。
【００１６】また、本実施形態の筒内噴射式火花点火機
関は、機関高負荷時において高出力を得られる均一燃焼
を実施するものである。このような均一燃焼を実施する
際には、燃料噴射弁６によって吸気行程に燃料を噴射す
るようになっている。この時に噴射された燃料は、タン
ブル流に衝突して燃焼室全体に拡散する。タンブル流
は、前述したように高温度に維持されているために、噴
射された燃料を十分に気化させ、点火時点において燃焼
室内に十分に均一化された混合気を形成することがで
き、タンブル流が押し潰されて形成される燃焼室内全体
の小さな渦流によって、燃焼速度の速い良好な均一燃焼
が実現され、高い機関出力を得ることができる。もちろ
ん、機関中負荷時等において、必要燃料量の一部を吸気
行程に噴射して気筒内に希薄な均一混合気を形成し、残
りを圧縮行程に噴射して点火プラグ７近傍に比較的濃厚
な混合気を形成することにより、比較的高い機関出力が
得られる成層燃焼を実施することも可能である。
関は、機関高負荷時において高出力を得られる均一燃焼
を実施するものである。このような均一燃焼を実施する
際には、燃料噴射弁６によって吸気行程に燃料を噴射す
るようになっている。この時に噴射された燃料は、タン
ブル流に衝突して燃焼室全体に拡散する。タンブル流
は、前述したように高温度に維持されているために、噴
射された燃料を十分に気化させ、点火時点において燃焼
室内に十分に均一化された混合気を形成することがで
き、タンブル流が押し潰されて形成される燃焼室内全体
の小さな渦流によって、燃焼速度の速い良好な均一燃焼
が実現され、高い機関出力を得ることができる。もちろ
ん、機関中負荷時等において、必要燃料量の一部を吸気
行程に噴射して気筒内に希薄な均一混合気を形成し、残
りを圧縮行程に噴射して点火プラグ７近傍に比較的濃厚
な混合気を形成することにより、比較的高い機関出力が
得られる成層燃焼を実施することも可能である。
【００１７】本実施形態において、点火プラグ７は燃焼
室上壁面の略中央部に配置することができ、それによ
り、燃焼室内全体に火炎が均一に伝播するために、燃焼
を良好なものにすることができる。また、点火プラグ７
が燃焼室上壁面の排気ポート側に配置される場合に比較
して配置位置の温度は低く、ノッキング及びプレイグニ
ッション等の異常燃焼を防止することができる。燃料噴
射弁６は、燃焼室内で比較的温度が低い吸気ポート近傍
に配置されているために、ベーパ発生等の問題を防止す
ることができる。
室上壁面の略中央部に配置することができ、それによ
り、燃焼室内全体に火炎が均一に伝播するために、燃焼
を良好なものにすることができる。また、点火プラグ７
が燃焼室上壁面の排気ポート側に配置される場合に比較
して配置位置の温度は低く、ノッキング及びプレイグニ
ッション等の異常燃焼を防止することができる。燃料噴
射弁６は、燃焼室内で比較的温度が低い吸気ポート近傍
に配置されているために、ベーパ発生等の問題を防止す
ることができる。
【００１８】
【発明の効果】このように、請求項１に記載の本発明に
よる筒内噴射式火花点火機関によれば、排気弁側の燃焼
室側壁に沿って下降するタンブル流が、ピストン頂面の
楔形***部の上面における排気弁側部分によって二分割
され、その後、楔形***部の側面によって上向きに偏向
されるために、低温度の吸気弁には接触しない二つのタ
ンブル流が生成され、これらのタンブル流は、高温度の
排気弁及びピストン頂面から受熱して高温度に維持さ
れ、吸気行程中に噴射された燃料を十分に気化させ、点
火時点において燃焼室内に十分に均一化された混合気を
形成することができ良好な均一燃焼を実現することが可
能となる。
よる筒内噴射式火花点火機関によれば、排気弁側の燃焼
室側壁に沿って下降するタンブル流が、ピストン頂面の
楔形***部の上面における排気弁側部分によって二分割
され、その後、楔形***部の側面によって上向きに偏向
されるために、低温度の吸気弁には接触しない二つのタ
ンブル流が生成され、これらのタンブル流は、高温度の
排気弁及びピストン頂面から受熱して高温度に維持さ
れ、吸気行程中に噴射された燃料を十分に気化させ、点
火時点において燃焼室内に十分に均一化された混合気を
形成することができ良好な均一燃焼を実現することが可
能となる。
【００１９】また、ピストン頂面の楔形***部の上面に
おける吸気弁側部分の上側は、二つのタンブル流によっ
て影響されない吸気淀み空間となり、圧縮行程において
噴射された燃料は、この吸気弁側部分によって上側に偏
向され、二つのタンブル流によって拡散させられること
なく点火プラグ近傍に導かれる。こうして、点火プラグ
近傍に比較的濃厚な混合気を形成することができ、成層
燃焼時における確実な着火性を確保することができる。
おける吸気弁側部分の上側は、二つのタンブル流によっ
て影響されない吸気淀み空間となり、圧縮行程において
噴射された燃料は、この吸気弁側部分によって上側に偏
向され、二つのタンブル流によって拡散させられること
なく点火プラグ近傍に導かれる。こうして、点火プラグ
近傍に比較的濃厚な混合気を形成することができ、成層
燃焼時における確実な着火性を確保することができる。
【図１】圧縮行程前半における本発明による筒内噴射式
火花点火機関の実施形態を示す吸排気ポートを通る概略
縦断面図である。
火花点火機関の実施形態を示す吸排気ポートを通る概略
縦断面図である。
【図２】図１のピストン頂面を示す平面図である。
【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。
【図４】圧縮行程後半における本発明による筒内噴射式
火花点火機関の実施形態を示す気筒中心を通る概略縦断
面図である。
火花点火機関の実施形態を示す気筒中心を通る概略縦断
面図である。
１…吸気ポート ３…排気ポート ５…ピストン ６…燃料噴射弁 ７…点火プラグ １０…楔形***部 １０ａ…上面の排気弁側部分 １０ｂ…上面の吸気弁側部分 １０ｃ，１０ｄ…楔形***部の側面 １０ｅ…窪み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北東 宏之 愛知県豊田市トヨタ町１番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平８−14048（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−14102（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−81655（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−214940（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−14103（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02B 1/00 - 23/10
Claims (1)
- 【請求項１】 燃焼室内へ燃料を噴射する燃料噴射弁
と、燃焼室内に臨む点火プラグとを具備し、ピストン頂
面に吸気弁側から排気弁側へ向かい先細の楔形***部を
設け、前記楔形***部の上面における排気弁側部分が排
気弁側の燃焼室側壁に沿って下降してピストン頂面に到
達するタンブル流を二分割するように形成され、前記楔
形***部の二つの側面が前記排気弁側部分によって二分
割されたタンブル流をそれぞれ上向きに偏向するように
形成されるために、前記楔形***部の上面における吸気
弁側部分の上側は、前記タンブル流に対しての吸気淀み
空間となり、前記吸気弁側部分は、前記燃料噴射弁から
圧縮行程において噴射された燃料を前記吸気弁側部分の
上側に偏向して前記点火プラグ近傍に導くように形成さ
れていることを特徴とする筒内噴射式火花点火機関。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18928596A JP3175598B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 筒内噴射式火花点火機関 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18928596A JP3175598B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 筒内噴射式火花点火機関 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1030441A JPH1030441A (ja) | 1998-02-03 |
| JP3175598B2 true JP3175598B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=16238772
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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