JPH08245379A - 抗ウイルス剤 - Google Patents

抗ウイルス剤

Info

Publication number
JPH08245379A
JPH08245379A JP29910595A JP29910595A JPH08245379A JP H08245379 A JPH08245379 A JP H08245379A JP 29910595 A JP29910595 A JP 29910595A JP 29910595 A JP29910595 A JP 29910595A JP H08245379 A JPH08245379 A JP H08245379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
hydrogen atom
substituted
oxyingenol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29910595A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisuke Kamimura
大輔 上村
Koji Ijichi
功史 伊地知
Shiro Shigeta
士郎 茂田
Masanori Baba
昌範 馬場
Masahisa Fujiwara
将寿 藤原
Tomoyuki Yokota
智之 横田
Kenji Tokuhisa
賢治 徳久
Hiroyuki Watanabe
博幸 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SOYAKU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
SOYAKU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SOYAKU GIJUTSU KENKYUSHO KK filed Critical SOYAKU GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority to JP29910595A priority Critical patent/JPH08245379A/ja
Publication of JPH08245379A publication Critical patent/JPH08245379A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新たな抗ウイルス剤、特に抗HIV作用を有
する薬剤を提供する。 【構成】 一般式[I] [式中、R1 はn−OCOC1123、R2 、R3 及びR
4 は水素原子、R5 はCH2 Phを示す、」で表される
ジテルペン誘導体を有効成分として含有する抗ウイルス
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なジテルペン誘導体
を含有する抗ウイルス剤に関する。本発明のジテルペン
誘導体を含有する抗ウイルス剤によると後天性免疫不全
症候群(AIDS、Acquired Immunodeficiency syndro
me)などに代表されるウイルス性疾患の発症を予防ある
いは治療することができる。
【0002】
【従来の技術】本発明に用いられる化合物の類縁体は、
多くの植物が含有する。本発明に用いられる化合物の類
縁体を含有する植物として、トウダイグサ科(Euporbia
ceae)の植物などをあげることができる。トウダイグサ
科の植物としては、ユーホルビア・カンスイ(Euphorbi
a kansui Liou)のほか、ホルトソウ(Euphorbialathy
ris L.)、ハナキリン(Euphorbia Millii)などをあ
げることができる。
【0003】本発明者らの一部は、本発明に用いられる
化合物の類縁体を、ユーホルビア・カンスイを起源とす
る生薬甘遂(Euphorbia kansui radix)から単離し、
構造決定し報告している。また、甘遂から単離し構造決
定した化合物より誘導した化合物の構造についても報告
している。(ピュア・アンド・アプライド・ケミストリ
ー(Pure and Applied Chemistry),41(1−2), 1
75−99(1975);テトラヘドロン・レターズ(Tetrahed
ron Letters),1697−700 (1975);同誌、2527(197
4);同誌、3673−3676(1971))。
【0004】一方、抗ウイルス剤として、既にアシクロ
ビル(抗ヘルペス剤)、アマンタジン(抗インフルエン
ザ剤)、アジドチミジン(抗ヒト免疫不全ウイルス(H
IV、Human immunodeficiency virus)剤)などが知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、ウイルス性疾患
に対して満足のいく治療薬はなく、新たな抗ウイルス剤
の開発が望まれており、特に抗HIV作用をもつ薬剤の
開発が急務となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に関し鋭意検討を重ねた結果、ジテルペン誘導体が優れ
た抗ウイルス活性を持つことを見い出し、本発明を完成
した。
【0007】すなわち本発明の特徴は、一般式[I] [式中、R1 は水素原子または炭素数1〜20のアシルオ
キシ基を示し、R1 が水素原子であるときは、R2 、R
5 は同一または相異なって水素原子かピバリル基を示
し、R3 、R4 は水素原子を示し、一方、R1 が炭素数
1〜20のアシルオキシ基であるときは、R2 〜R5 は同
一または相異なって水素原子、炭素数1〜20のアシル
基、置換もしくは無置換のベンゾイル基、置換もしくは
無置換のベンジル基、トリチル基、COOR6 基、CO
NR7 8 基、または、任意の2つが互いに結合して−
CR9 10−基もしくは−CO−基を示す。COOR6
基、CONR7 8 基においてR6 、R7 、R8 は同一
または相異なって水素原子、炭素数1〜5の低級アルキ
ル基を示す。−CR9 10−基においてR9 、R10は同
一または相異なって水素原子、炭素数1〜5の低級アル
キル基、置換もしくは無置換のフェニル基を示すか、互
いに連結してnが4、5である−(CH2 n−基を示
す。]で表されるジテルペン誘導体を有効成分として含
有することを特徴とする抗ウイルス剤にある。
【0008】以下、本発明を具体的に説明する。上記一
般式[I]において炭素数1〜20のアシルオキシ基とし
ては、例えばホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロパ
ノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオ
キシ基、ヘキサノイルオキシ基、ピバロイルオキシ基、
2,3−ジメチルブタノイルオキシ基、2,4−オクタ
ジエノイルオキシ基、n−デカノイルオキシ基、2,4
−デカジエノイルオキシ基、2,4−ウンデカジエノイ
ルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、2,4,6,8,
10−テトラデカペンタエノイルオキシ基、ヘキサデカノ
イルオキシ基、オクタデカノイルオキシ基などをあげる
ことができる。
【0009】炭素数1〜20のアシル基としては、例えば
ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル
基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ピバロイル基、
2,3−ジメチルブタノイル基、2,4−オクタジエノ
イル基、n−デカノイル基、2,4−デカジエノイル
基、2,4−ウンデカジエノイル基、ドデカノイル基、
2,4,6,8,10−テトラデカペンタエノイル基、ヘ
キサデカノイル基、オクタデカノイル基などをあげるこ
とができる。
【0010】置換もしくは無置換のベンジル基として
は、例えばベンジル基、p−クロロベンジル基、p−メ
チルベンジル基、p−メトキシベンジル基などをあげる
ことができる。炭素数1〜5の低級アルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基をあげることができる。置換もしくは無置換のフ
ェニル基としては、例えばフェニル基、p−クロロフェ
ニル基、p−メチルフェニル基、p−メトキシフェニル
基などをあげることができる。
【0011】本発明に用いられる化合物は以下のように
して製造することができる。製法(1) 一般式[II] [式中、R11は水素原子または炭素数1〜20のアシルオ
キシ基を示し、R11が水素原子であるときは、R12はピ
バリル基を示し、一方、R11が炭素数1〜20のアシルオ
キシ基であるときは、R12は炭素数1〜20のアシル基、
置換もしくは無置換のベンゾイル基、置換もしくは無置
換のベンジル基、トリチル基、COOR6基、CONR
7 8 基を示す。COOR6 基、CONR7 8 基にお
いてR6 、R7 、R8 は同一または相異なって水素原
子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示す。]で表され
るジテルペン誘導体と一般式[III] [式中、R13は炭素数1〜20のアシル基、置換もしくは
無置換のベンゾイル基、置換もしくは無置換のベンジル
基、トリチル基、COOR6 基、CONR7 8基を示
し、Xはハロゲン原子を示す。COOR6 基、CONR
7 8 基においてR6 、R7 、R8 は同一または相異な
って水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示
す。]で表されるハロゲン化合物とを反応させて、一般
式[IV] [式中、R11は水素原子または炭素数1〜20のアシルオ
キシ基を示し、R11が水素原子であるときは、R12、R
14はピバリル基を示し、R15は水素原子かピバリル基を
示し、一方、R11が炭素数1〜20のアシルオキシ基であ
るときは、R12は炭素数1〜20のアシル基、置換もしく
は無置換のベンゾイル基、置換もしくは無置換のベンジ
ル基、トルチル基、COOR6 基、CONR7 8 基を
示し、R14は炭素数1〜20のアシル基、置換もしくは無
置換のベンゾイル基、置換もしくは無置換のベンジル
基、トリチル基、COOR6 基、CONR7 8 基を示
し、R15は水素原子、炭素数1〜20のアシル基、置換も
しくは無置換のベンジル基、トリチル基、COOR
6 基、CONR7 8 基を示す。COOR6 基、CON
7 8 基においてR6 、R7 、R8 は同一または相異
なって水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示
す。ただし、R12、R14、R15は同時にアセチル基では
ない。]で表されるジテルペン誘導体を製造する。
【0012】製法(1)で示される反応は、塩基存在
下、溶媒中または無溶媒で行う。反応時間は1時間〜数
日間であり、好ましくは2時間〜2日間である。反応温
度は0℃〜 200℃であり、好ましくは10℃〜 120℃であ
る。
【0013】塩基としては、ピリジン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピ
リジンなどの有機塩基、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアル
カリ金属の炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属
の水素化物、酸化銀等の金属酸化物などが用いられる。
【0014】溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
が用いられる。
【0015】反応に供される試剤の量は、通常一般式
[II]のジテルペン誘導体1当量に対して一般式[III]
のハロゲン化物1当量から大過剰、塩基は1当量からは
大過剰である。
【0016】製法(2) 一般式[V] [式中、R16は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示し、
17、R18は同一または相異なって水素原子、炭素数1
〜5の低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル
基を示すか、互いに連結してnが4、5である−(CH
2 n −基を示す。]で表されるジテルペン誘導体と一
般式[III] [式中、R13は炭素数1〜20のアシル基、置換もしくは
無置換のベンゾイル基、置換もしくは無置換のベンジル
基、トリチル基、COOR6 基、CONR7 8基を示
し、Xはハロゲン原子を示す。COOR6 基、CONR
7 8 基においてR6 、R7 、R8 は同一または相異な
って水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示
す。]で表されるハロゲン化物とを反応させて、一般式
[VI] [式中、R16は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示し、
17、R18は同一または相異なって水素原子、炭素数1
〜5の低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル
基を示すか、互いに連結してnが4、5である−(CH
2 n −基を示す。R19は、2,3−ジメチルブタノイ
ル基を除く炭素数1〜20のアシル基、置換もしくは無置
換のベンジル基、トリチル基、COOR6 基、CONR
7 8 基を示す。COOR6 基、CONR7 8 基にお
いてR6 、R7 、R8 は同一または相異なって水素原
子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示す。]で表され
るジテルペン誘導体を製造する。
【0017】製法(2)で示される反応は、塩基存在
下、溶媒中もしくは無溶媒で行う。反応時間は、1時間
〜数日間であり好ましくは2時間〜2日間である。反応
温度は0℃〜 200℃であり、好ましくは、10℃〜 120℃
である。
【0018】塩基としては、ピリジン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピ
リジンなどの有機塩基、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアル
カリ金属の炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属
の水素化物、酸化銀等の金属酸化物などが用いられる。
【0019】溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
が用いられる。
【0020】反応に供される試剤の量は、通常一般式
[V]のジテルペン誘導体1当量に対して一般式[III]
のハロゲン化物1当量から大過剰、塩基は1当量から大
過剰である。
【0021】製法(3) 一般式[VII] [式中、R20は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示し、
21、R22は、同一または相異なって、水素原子、炭素
数1〜20のアシル基、置換もしくは無置換のベンゾイル
基、置換もしくは無置換のベンジル基、トリチル基、C
OOR6 基、CONR7 8 基を示す。COOR6 基、
CONR7 8 基においてR6 、R7、R8 は同一また
は相異なって水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基
を示す。]で表されるジテルペン誘導体を脱トリチル化
して一般式[VIII] [式中、R20は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示し、
21、R22は、同一または相異なって、水素原子、炭素
数1〜20のアシル基、置換もしくは無置換のベンゾイル
基、置換もしくは無置換のベンジル基、トリチル基、C
OOR6 基、CONR7 8 基を示す。COOR6 基、
CONR7 8 基においてR6 、R7、R8 は同一また
は相異なって水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基
を示す。]で表されるジテルペン誘導体を製造する。
【0022】製法(3)で示される脱トリチル化におい
て、加水分解により脱トリチル化する反応は、酸触媒存
在下、溶媒中で行う。反応時間は、1時間〜数日間であ
り好ましくは2時間〜24時間である。反応温度は0℃〜
200℃であり、好ましくは、10℃〜50℃である。
【0023】酸触媒としてはp−トルエンスルホン酸、
酢酸などの有機酸、塩酸、硫酸、過塩素酸などの鉱酸な
どが用いられる。溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等の
エーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、イソブチ
ロニトリル等のニトリル類、水などが用いられる。
【0024】反応に供される試剤の量は、通常一般式[V
II] のジテルペン誘導体1当量に対して酸は1×10-7
量から 0.5当量である。
【0025】製法(4) 一般式[VI] [式中、R16は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示し、
17、R18は同一または相異なって水素原子、炭素数1
〜5の低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル
基を示すか、互いに連結してnが4、5である−(CH
2 n −基を示す。R19は、2,3−ジメチルブタノイ
ル基を除く炭素数1〜20のアシル基、置換もしくは無置
換のベンゾイル基、置換もしくは無置換のベンジル基、
トリチル基、COOR6 基、CONR7 8 基を示す。
COOR6 基、CONR7 8 基においてR6 、R7
8 は同一または相異なって水素原子、炭素数1〜5の
低級アルキル基を示す。]で表されるジテルペン誘導体
より脱−CR1718−基して、一般式[IX] [式中、R16は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示し、
19は、2,3−ジメチルブタノイル基を除く炭素数1
〜20のアシル基、置換もしくは無置換のベンゾイル基、
置換もしくは無置換のベンジル基、トリチル基、COO
6 基、CONR7 8 基を示す。COOR6 基、CO
NR7 8 基においてR6 、R7、R8 は同一または相
異なって水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示
す。]で表されるジテルペン誘導体を製造する。
【0026】製法(4)で示される反応は、酸触媒存在
下、溶媒中で行う。反応時間は、1時間〜数日間であり
好ましくは2時間〜5日間である。反応温度は0℃〜 2
00℃でり、好ましくは、10℃〜50℃である。
【0027】酸触媒としてはp−トルエンスルホン酸、
酢酸などの有機酸、塩酸、硫酸、過塩素酸などの鉱酸な
どが用いられる。溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等の
エーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、イソブチ
ロニトリル等のニトリル類、水などが用いられる。
【0028】反応に供される試剤の量は、通常一般式
[VI]のジテルペン誘導体1当量に対して酸は1×10-7
当量から 0.5当量である。
【0029】製法(5) 一般式[X] [式中、R23は水素原子、炭素数1〜20のアシルオキシ
基を示す。]で表されるジテルペン誘導体と一般式 [II
I] [式中、R13は炭素数1〜20のアシル基、置換もしくは
無置換のベンゾイル基、置換もしくは無置換のベンジル
基、トリチル基、COOR6 基、CONR7 8基を示
し、Xはハロゲン原子を示す。COOR6 基、CONR
7 8 基においてR6 、R7 、R8 は同一または相異な
って水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示
す。]で表されるハロゲン化物とを反応させて、一般式
[XI] [式中、R23は水素原子または炭素数1〜20のアシルオ
キシ基を示し、R23が水素原子であるときは、R24は水
素原子かピバリル基を示し、R25は水素原子を示し、R
26はピバリル基を示し、一方、R23が炭素数1〜20のア
シルオキシ基であるときは、R24、R25は同一または相
異なって水素原子、炭素数1〜20のアシル基、置換もし
くは無置換のベンゾイル基、置換もしくは無置換のベン
ジル基、トリチル基、COOR6 基、CONR7 8
を示し、R26は炭素数1〜20のアシル基、置換もしくは
無置換のベンジル基、トリチル基、COOR6 基、CO
NR7 8 基を示す。COOR6 基、CONR7 8
においてR6 、R7、R8 は同一または相異なって水素
原子、炭素数1〜5の低級アルキル基を示す。]で表さ
れるジテルペン誘導体を製造する。
【0030】製法(5)で示される反応は、塩基存在
下、溶媒中もしくは無溶媒で行う。反応時間は、1時間
〜数日間であり好ましくは2時間〜2日間である反応温
度は0℃〜 200℃であり、好ましくは、10℃〜 120℃で
ある。
【0031】塩基としては、ピリジン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピ
リジンなどの有機塩基、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアル
カリ金属の炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属
の水素化物、酸化銀等の金属酸化物などが用いられる。
【0032】溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
が用いられる。
【0033】反応に供される試剤の量は、通常一般式
[X]のジテルペン誘導体1当量に対して一般式[III]
のハロゲン化物1当量から大過剰、塩基は1当量から大
過剰である。
【0034】製法(6) 一般式[XII] [式中、R23は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示
す。]で表されるジテルペン誘導体と一般式[XIII] [式中、R30、R31は同一または相異なって水素原子、
炭素数1〜5の低級アルキル基、置換もしくは無置換の
フェニル基を示すか、互いに連結してnが4、5である
−(CH2 n −基を示す。]で表されるカルボニル化
合物とを反応させて、一般式[XIV] [式中、R23は炭素数1〜20のアシルオキシ基を示し、
26、R27は水素原子または互いに結合して−CR30
310−基を示し、R28、R29は互いに結合して−CR30
310−基を示す。−CR30310−基においてR30
31は同一または相異なって水素原子、炭素数1〜5の
低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基を示
すか、互いに連結してnが4、5である−(CH2 n
−基を示す。]で表されるジテルペン誘導体を製造す
る。
【0035】製法(6)で示される反応は、酸触媒存在
下、溶媒中もしくは無溶媒で行う。反応時間は、1時間
〜数日間であり好ましくは1時間〜10時間である。反応
温度は0℃〜 200℃であり、好ましくは、10℃〜50℃で
ある。
【0036】酸触媒としてはp−トルエンスルホン酸、
酢酸などの有機酸、塩酸、硫酸、過塩素酸などの鉱酸な
どが用いられる。溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等の
エーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、イソブチ
ロニトリル等のニトリル類、水などが用いられる。
【0037】反応に供される試剤の量は、通常一般式[X
II] のジテルペン誘導体1当量に対して一般式[XIII]の
カルボニル化合物1当量から大過剰、酸は1×10-7当量
から5当量である。
【0038】一般式[I]で表される化合物は複数の不
斉炭素を持ち、従って多くの立体異性体が存在する。本
発明の抗ウイルス剤には、これらの立体異性体全てを用
いることができる。一般式[I]で表される化合物の立
体配置の具体例として、下記一般式[XV]で表されるイ
ンゲノール類をあげることができる。 [式中、R1 〜R5 は前記と同様の意味を示す。]
【0039】本発明に用いられる化合物のうち、一般式
[XV]で表されるインゲノール類の具体例として表1に
示す化合物をあげることができる。
【0040】
【表1】
【0041】本発明によるジテルペン誘導体は、有用な
薬理学的性質、特に抗ウイルス作用を有しており、本発
明による成分を含有する医薬組成物は、ウイルスに感染
したまたは感染する恐れのある人間の、予防的または治
療的処置に有用である。
【0042】ウイルスとしては例えば、DNA型ウイル
スでは、ヘルペスウイルス科(Herpesviridae)の単純ヘ
ルペスウイルス1型(Herpes simplex virus type 1)、
単純ヘルペスウイルス2型(Herpes simplex virus typ
e 2)、ヒトサイトメガロウイルス(Human cytomegalovi
rus)、エプスタイン−バールウイルス(Epstein-Barr v
irus)、水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella zoster vir
us)、ヘルペスウイルス6型(Human herpes virus
6)、アデノウイルス科(Adenoviridae)のヒトアデノ
ウイルス(Human adenovirus)、ヘパドナウイルス科
(Hepadnaviridae)のB型肝炎ウイルス(Hepatitis B
virus)、パポーバウイルス科(Papovaviridae)のヒトパ
ピローマウイルス(Human papilloma virus)などがあげ
られる。
【0043】またRNA型ウイルスでは、トガウイルス
科(Togaviridae)の風疹ウイルス(Rubella virus)、日
本脳炎ウイルス(Japanese encephalitis virus)、C型
肝炎ウイルス(Hepatitis C virus)、パラミクソスイル
ス科(Paramyxoviridae)のはしかウイルス(Measles vi
rus)、RSウイルス(Respiratory syncytial virus)、
おたふくかぜウイルス(Humps virus)、オルソミクソウ
イルス科(Orthomyxoviridae)のインフルエンザウイル
ス(Influenza virus)、ラプドウイルス科(Rhabdoviri
dae)の狂犬病ウイルス(Rabies virus)、レトロウイル
ス科(Retroviridae)のT細胞白血病ウイルス(Human
T-lymphotropic virus) 、ヒト免疫不全ウイルス(Huma
n immunodeficiency virus)、ピコルナウイルス科(Pi
cornaviridae)のヒトポリオウイルス(Human polio vi
rus)、A型肝炎ウイルス(Hepatitis A virus)などをあ
げることができる。その中で特にヒト免疫不全ウイルス
(HIV、Human Immunodeficiency Virus)に有効であ
る。
【0044】以上のようにして得られた本発明による抗
ウイルス剤を使用する場合、経口投与、非経口投与(皮
下、静脈、筋肉、胸骨注射など)または直腸投与などに
供することができる。投与量は、感染したウイルスの種
類、対象となる人間の症状、年齢、投与方法によっても
異なるが、通常有効成分量として0.01〜500 mg/kg/日
程度である。有効成分は、適当な製剤用担体と混合して
調製した製剤の形で投与される。製剤の形としては錠
剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、注射剤、点眼
剤、眼軟膏剤または坐剤などが用いられる。製剤に含ま
れる有効成分量は、約0.01〜99.99 %程度である。ま
た、本発明による抗ウイルス剤は、別の薬剤と混合して
投与することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明によるジテルペン誘導体は、抗ウ
イルス作用を有し抗ウイルス剤として有用である。
【0046】
【実施例】次に、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0047】[参考例1] 甘遂よりのインゲノール及び13−オキシインゲノールの
単離精製 中華人民共和国内で市販の甘遂50kgに対してエタノール
約60Lを用い、以下の抽出操作を行った。すなわち、ブ
レンダーの容器に甘遂を投入し、甘遂が浸る程度までエ
タノールを加えて粉砕し、ポリタンクに移した。ポリタ
ンクへ残りのエタノールを加えて室温で1週間静置し
た。静置中、数回震蕩し、抽出効率の向上を図った。静
置後の混合物を吸引濾過し、エタノール抽出液を得た。
このエタノール抽出液を減圧下濃縮するとエタノール抽
出物 810gが得られた。
【0048】このエタノール抽出物のうち74.4gを用
い、分画操作を行った。まず、エタノール抽出物を液々
分配で分画した。すなわちメタノール−ヘキサン2層中
で分配してヘキサン層を取り出し、残ったメタノールヘ
水と酢酸エチルを加えて分配し、酢酸エチル層と水−メ
タノール層とを取出した。酢酸エチル層を減圧下濃縮
し、褐色の粘稠油状物 17.78gを得た。これをシリカゲ
ル・カラム・クロマトグラフィー(WAKOGEL C
−300、和光純薬社製、展開溶媒:メタノール−クロ
ロホルム系、メタノール濃度0%、1%、2%、5%、
10%、50%で順次展開)により6画分に分画した。
【0049】このうち第4画分(2.158g)のNMRを測
定するとインゲノール誘導体や13−オキシインゲノール
誘導体に特徴的なδ6ppm 付近のオレフィンプロトンの
ピークを観察できた。そこで、第4画分を加水分解した
後、13−オキシインゲノールを単離精製することとし
た。すなわち、第4画分をメタノール50mLに溶解し、10
%NaOH水溶液5mLを加えて室温で1時間攪拌した。
反応混合物を水中へ注ぎクロロホルムで抽出した。クロ
ロホルム層を1NNaOH水溶液、飽和食塩水で順次洗
浄し、MgSO4 で乾燥した。MgSO4 を濾別後、減
圧下濃縮し、残渣1.690 gを得た。
【0050】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(WAKOGEL C−300 和光純薬社製、
展開溶媒:メタノール−クロロホルム系、メタノール濃
度0%、1%、2%、3%、5%、8%、16%で順次展
開)により分画した。メタノール濃度5%付近で溶出し
た画分より13−オキシインゲノール 298mgが得られた。
【0051】前記の画分の直後からメタノール濃度8%
付近までで溶出した画分 292mgを逆相カラム・クロマト
グラフィー(YMC GEL ODS−AQ120−S
50、展開溶媒:水−メタノール系、水分濃度50%、25
%、12.5%、5%、 2.5%、0%、クロロホルムで順次
展開)により分画した。水分濃度50%〜25%付近で溶出
した画分よりインゲノール 149.4mgが得られ、同じく5
%付近で溶出した画分より13−オキシインゲノール48.4
mgが得られた。
【0052】[参考例2] 13−オキシインゲノール 20−トリチルエーテル(化合
物番号1)の合成 13−オキシインゲノール48.6mg、トリチルクロライド 2
65.5mg、4−ジメチルアミノピリジン 118.6mgをDMF
5mlに溶解し、 100℃で1時間攪拌した。反応混合物を
NH4 Cl飽和水溶液中へ注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸層を飽和食塩水で洗浄後、MgSO4 で乾燥し
た。MgSO4 を濾別後、減圧下濃縮すると残渣 441.1
mgが得られた。
【0053】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(WAKOGEL C−300 和光純薬社製、
展開溶媒:メタノール−クロロホルム系、メタノール濃
度0%、1%、2%、4%、8%、16%で順次展開)に
より分画した。メタノール濃度1%付近で溶出した画分
を捕集し、減圧下濃縮すると、13−オキシインゲノール
20−トリチルエーテル(化合物番号1)57.5mgが得ら
れた(収率81%)。
【0054】粘稠油状物〜固体1 H−NMR(CDCl3 ,δppm) 7.44−7.23(15H,m),6.06(1H,d,J=4.4H
z),5.85(1H,d,J=1.5Hz),4.30(1H,s),
4.15(1H,dd,J=12.1,4.4Hz),4.00(1H,
s),3.70(2H,s),3.10(1H,m),2.75(1
H,dd,J=16.4,3.3Hz),2.53(1H,m),2.20
(3H,m),1.83(3H,d,J=1.5Hz),1.25(22
H,s),1.09(3H,s),0.96(3H,d,J=7.
1Hz),0.83(3H,t,J=6.5Hz)
【0055】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3419,2954,2925,2854,1737,
1724,1593,1490
【0056】[参考例3] 13−オキシインゲノール−3−ピバレート 20−トリチ
ルエーテル(化合物番号2)の合成 13−オキシインゲノール 20−トリチルエーテル48.0m
g、N,N−ジメチルアニリン 0.5ml、ピバリルクロラ
イド 0.5mlの混合物を50℃で24時間攪拌した。反応混合
物を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。エーテル
層を1NHCl水溶液、1NNaOH水溶液、飽和食塩
水で順次洗浄し、MgSO4 で乾燥した。MgSO4
濾別後、減圧下濃縮すると残渣 290.3mgが得られた。
【0057】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(WAKOGEL C−300 和光純薬社製、
展開溶媒:酢酸エチル−ヘキサン系、酢酸エチル濃度5
%、10%、20%で順次展開)により5画分に分画した。
このうち第2画分をシリカゲル薄層クロマトグラフィー
(展開溶媒:1%メタノール−クロロホルム)により分
画した。Rf値 0.8程度の画分22.7mgが、13−オキシイ
ンゲノール−3−ピバレート 20−トリチルエーテル
(化合物番号2)であった(収率43%)。
【0058】粘稠油状物1 H−NMR(CDCl3 ,δppm) 7.43−7.22(15H,m),6.00(1H,d,J=1.4H
z),5.92(1H,d,J=4.5Hz),5.47(1H,s),
4.27(1H,d,J=2.8Hz),4.18(1H,m),3.85
(1H,m),3.70(1H,m),3.61(1H,m),
2.80−2.55(2H,m),2.60−2.15(3H,m),1.
75(3H,d,J=1.4Hz),1.25(19H,s),1.22
(12H,s),1.08(3H,s),0.98(3H,d,J
=7.1Hz),0.88(3H,t,J=7.0Hz)
【0059】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3461,2958,2927,2856,1726,
1157
【0060】[参考例4] 13−オキシインゲノール−3−ピバレート(化合物番号
3)の合成 13−オキシインゲノール−3−ピバレート 20−トリチ
ルエーテル(化合物番号2)22.7mgをメタノールに溶解
し、p−トルエンスルホン酸2mgを加えて室温で8時間
攪拌した。反応混合物を水中へ注ぎ、ジエチルエーテル
で抽出した。エーテル層を1NNaOH水溶液、飽和食
塩水で順次洗浄し、MgSO4 で乾燥した。MgSO4
を濾別後、減圧下濃縮すると残渣24.3mgが得られた。
【0061】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(WAKOGEL C−300 和光純薬社製、
展開溶媒:酢酸エチル−ヘキサン系、酢酸エチル濃度10
%、50%で順次展開)により分画し、13−オキシインゲ
ノール−3−ピバレート(化合物番号3) 8.7mgを得た
(収率53%)。
【0062】粘稠油状物1 H−NMR(CDCl3 ,δppm) 6.02(2H,m),5.40(1H,s),4.16(2H,br
oad s),4.12(1H,m),4.06(2H,m),3.46
(1H,s),2.80−2.55(2H,m),2.21(2H,
t,J=7.3Hz),2.16(1H,m),1.78(3H,d,
J=1.3Hz),1.25(19H,s),1.24(9H,s),1.
20(3H,s),1.07(3H,s),0.98(3H,d,
J=7.0Hz),0.88(3H,t,J=6.5Hz)
【0063】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3423,2958,2925,2856,1724,
1713,1160
【0064】[参考例5] 13−オキシインゲノール−3,20−ジピバレート(化合
物番号4)の合成 13−オキシインゲノール43.1mg、ピバリルクロライド1
ml、ピリジン2mlの混合物を室温で20時間攪拌した。反
応混合物を水中へ注ぎ酢酸エチルで抽出した。酢酸層を
1NHCl水溶液、1NNaOH水溶液、飽和食塩水で
順次洗浄しMgSO4 で乾燥した。MgSO4 を濾別
後、減圧下濃縮すると残渣 548.2mgが得られた。
【0065】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(WAKOGEL C−300 和光純薬社製、
展開溶媒:酢酸エチル−ヘキサン系、酢酸エチル濃度5
%、10%、20%で順次展開)により分画し、13−オキシ
インゲノール3,20−ジピバレート(化合物番号4)1
9.1mgを得た(収率33.6%)。
【0066】粘稠油状物1 H−NMR(CDCl3 ,δppm) 6.08(1H,d,J=4.8Hz),6.03(1H,d,J=1.
4Hz),5.41(1H,s),4.76(1H,d,J=12.8H
z),4.48(1H,d,J=12.8Hz),4.07(1H,d
d,J=12.1,4.8Hz),3.84(1H,broad s),3.48
(1H,s),2.72(1H,dd,J=16.7,2.8Hz),
2.60(1H,m),2.21(3H,m),1.76(3H,
d,J=1.4Hz),1.25(19H,s),1.23(12H,
s),1.18(9H,s),1.06(3H,s),0.98(3
H,d,J=7.2Hz),0.88(3H,t,J=6.5Hz)
【0067】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3504,2960,2929,2856,1727,
1710,1159
【0068】[参考例6] 13−オキシインゲノール−3,20−ビス(ジメチルカー
バメート)(化合物番号5)の合成 13−オキシインゲノール14.6mg、塩化ジメチルカルバモ
イル 0.1mL、炭酸カリウム 102.8mgをアセトニトリル10
mLで懸濁液とし、20時間加熱還流した。反応混合物を水
中へ注ぎ、酢酸エチルにより抽出した。酢酸エチル層を
飽和食塩水で洗浄後、MgSO4 で乾燥した。MgSO
4 を濾別後、減圧下濃縮すると残渣19.0mgが得られた。
【0069】これをシリカゲル薄層クロマトグラフィー
(展開溶媒:1%メタノール−クロロホルム)により分
画した。Rf値 0.4程度の画分 2.8mgを、再度シリカゲ
ル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:50%酢酸エチル
−ヘキサン2回展開)により分画した。Rf値 0.4程度
の画分 1.3mgが目的とする13−オキシインゲノール−
3,20−ビス(ジメチルカーバメート)(化合物番号
5)であった(収率7%)。
【0070】粘稠油状物1 H−NMR(CDCl3 ,δppm) 6.22(1H,m),5.95(1H,d,J=1.2Hz),5.48
(1H,broad s),4.90(1H,s),4.66(1H,
d,J=12.3Hz),4.45(1H,d,J=12.3Hz),3.
90(1H,m), 3.0−2.8(7H,m), 2.7−2.3(2
H,m),2.22(2H,t,J=7.5Hz),1.91(3H,
d,J=1.2Hz),1.30(3H,s),1.26(19H,
s),1.11(3H,s),0.96(3H,d,J=6.9H
z),0.88(3H,t,J=6.3Hz)
【0071】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 2958,2926,2854,1817,1722,
1711
【0072】[参考例7] 13−オキシインゲノール−20−ベンジルエーテル(化合
物番号9)の合成 13−オキシインゲノール19.2mg、ベンジルブロマイド2
3.7mg、酸化銀17.0mgをDMF1mLに溶解し、室温で2
日間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテルで希釈
し、これを、水、飽和食塩水で順次洗浄しMgSO4
乾燥した。MgSO4 を炉別後、減圧下濃縮すると残渣
30.0mgが得られた。
【0073】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(展開溶媒:50%酢酸エチル−ヘキサン)により
分画し、13−オキシインゲノール−20−ベンジルエーテ
ル(化合物番号9) 3.8mgを得た(収率17%)。
【0074】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 7.37(5H,m),6.01(1H,d,J=3.5Hz),5.90
(1H,d,J=1.4Hz),4.79(1H,d,J=11.6H
z),4.65(1H,d,J=11.6Hz),4.32(1H,
s),4.15(2H,m),4.04(1H,s),3.96(1
H,dd,J=12.3,5.5Hz),3.78(1H,d,J=9.
0Hz),2.96(1H,d,J=9.0Hz),2.67(1H,
m),2.40(1H,m),2.20(2H,t,J=7.5H
z),2.10(1H,m),1.75(3H,d,J=1.4Hz),
1.25(19H,s),1.20(3H,s),1.06(3H,
s),0.95(3H,d,J=7.2Hz),0.88(3H,t,
J=6.2Hz)
【0075】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3456,2954,2926,1726,1456,
1381,1146,1117
【0076】[参考例8] 13−オキシインゲノール−20−ピバレート(化合物番号
11)の合成 13−オキシインゲノール15.1mg、ピバリルクロライド 1
42.4mg、ピリジン196.0mg をジクロロメタン3mLに溶解
し、室温で14時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで
希釈し、これを、水、飽和食塩水で順次洗浄しMgSO
4 で乾燥した。MgSO4 を炉別後、減圧下濃縮すると
残渣30.0mgが得られた。
【0077】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(展開溶媒:メタノール−クロロホルム系、メタ
ノール濃度0%、1%で順次展開)により分画し、13−
オキシインゲノール−20−ピバレート(化合物番号11)
11.8mgを得た(収率67%)。
【0078】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.06(1H,d,J=4.1Hz),5.91(1H,d,J=0.
8Hz),4.69(1H,d,J=13.0Hz),4.54(1H,
d,J=13.0Hz),4.43(1H,d,J=6.3Hz),4.08
(1H,s),4.04(1H,dd,J=15.4,4.1Hz),
3.67(1H,d,J=10.7Hz),3.00(1H,d,J=
10.7Hz),2.73(1H,dd,J=16.6,2.6Hz),2.58
(1H,m),2.43(1H,m),2.20(2H,t,J
=7.6Hz),2.19(1H,m),1.85(3H,d,J=0.
8Hz),1.25(19H,s),1.21(3H,s),1.19(9
H,s),1.08(3H,s),0.97(3H,d,J=7.
2Hz),0.89(3H,t,J=5.8Hz)
【0079】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3440,2958,2927,2854,1728,
1462,1381,1282,1147,1117
【0080】[参考例9] 13−オキシインゲノール−20−(メチルカーボネート)
(化合物番号13)の合成 13−オキシインゲノール16.4mg、メチルクロロホルメー
ト96.0mg、ピリジン159.8mg をジクロロメタン2mLに溶
解し、室温で20時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル
で希釈し、これを、水、1NHCl水溶液、1NNaO
H水溶液、飽和食塩水で順次洗浄しMgSO4 で乾燥し
た。MgSO4 を炉別後、減圧下濃縮すると残渣16.8mg
が得られた。
【0081】これを高速液体クロマトグラフィー(カラ
ム:TSKgel OH−120、展開溶媒:50%酢酸
エチル−ヘキサン、検出条件:UV300nm)により分画
し、13−オキシインゲノール−20−(メチルカーボネー
ト)(化合物番号13) 3.0mgを得た(収率17%)。
【0082】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.13(1H,br.d,J=4.2Hz),5.92(1H,d,
J=1.5Hz),4.78(1H,d,J=12.3Hz),4.59(1
H,d,J=12.3Hz),4.45(1H,d,J=6.7Hz),
4.10(1H,br.s),4.03(1H,m),3.78(3
H,s),3.73(1H,br.d,J=11.4Hz),2.79
(1H,d,J=11.4Hz),2.72(1H,dd,J=1
6.4,2.8Hz),2.40(2H,m),2.20(2H,t,J
=7.5Hz),2.19(1H,m),1.86(3H,d,J=1.
5Hz),1.25(19H,s),1.21(3H,s),1.07(3
H,s),0.97(3H,d,J=7.0Hz),0.88(3H,
t,J=6.5Hz)
【0083】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3431,2956,2926,2854,1743,
1730,1444,1383,1275,1147,
1117
【0084】[参考例10] 13−オキシインゲノール−5,20−アセトニド(化合物
番号17)の合成 13−オキシインゲノール 154.2mgを、p−トルエンスル
ホン酸・一水和物−アセトン溶液(0.47mg/mL)10mLに
溶解し、室温で10分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチ
ルで希釈し、これを、1NNaOH水溶液、飽和食塩水
で順次洗浄しMgSO4 で乾燥した。MgSO4 を炉別
後、減圧下濃縮すると残渣 162.3mgが得られた。
【0085】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(展開溶媒:酢酸エチル−ヘキサン系、酢酸エチ
ル濃度30%、80%で順次展開)により分画し、13−オキ
シインゲノール−5,20−アセトニド(化合物番号17)
91.5mgを得た(収率55%)。
【0086】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 5.89(1H,d,J=1.4Hz),5.77(1H,m),4.28
(1H,d,J=4.5Hz),4.18(2H,br.s),4.
04(1H,m),3.93(1H,br.s),3.57(1
H,s),2.74(1H,dd,J=16.6,3.1Hz),2.58
(1H,d,J=4.5Hz),2.57(1H,m),2.20(2
H,t,J=7.4Hz),2.14(1H,dd,J=16.6,6.
3Hz),1.86(3H,d,J=1.4Hz),1.41(3H,
s),1.35(3H,s),1.25(19H,s),1.23(3
H,s),1.07(3H,s),0.95(3H,d,J=7.
0Hz),0.88(3H,t,J=6.3Hz)
【0087】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3444,2954,2926,2854,1738,
1728,1462,1454,1379,1223,
1157,1119,1072
【0088】[参考例11] 13−オキシインゲノール−3,4:5,20−ジアセトニ
ド(化合物番号16)の合成 13−オキシインゲノール48.9mgを、p−トルエンスルホ
ン酸・一水和物 108.3mgをアセトン10mLに溶解し、室温
で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、
これを、1NNaOH水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し
MgSO4 で乾燥した。MgSO4 を炉別後、減圧下濃
縮すると残渣48.7mgが得られた。
【0089】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(展開溶媒:酢酸エチル−ヘキサン系、酢酸エチ
ル濃度2%、5%、10%で順次展開)により分画し、13
−オキシインゲノール−3,4:5,20−ジアセトニド
(化合物番号16)27.3mgを得た(収率49%)。
【0090】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 5.94(1H,d,J=1.5Hz),5.68(1H,dd,J=
3.6, 2.0Hz),4.87(1H,s),4.26(1H,dd,
J=14.1,1.8Hz),4.10(1H,d,J=14.1Hz),3.
94(1H,br.s),3.54(1H,m),2.72(1
H,dd,J=16.3,2.8Hz),2.61(1H,m),2.21
(2H,t,J=7.5Hz),2.14(1H,dd,J=16.
3,10.2Hz),1.86(3H,d,J=1.5Hz),1.55(3
H,s),1.51(3H,s),1.41(3H,s),1.33
(3H,s),1.25(19H,s),1.22(3H,s),
1.06(3H,s),0.98(3H,d,J=7.0Hz),0.88
(3H,t,J=6.4Hz)
【0091】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 2980,2927,2854,1738,1732,
1462,1452,1381,1223,1211,
1163,1146
【0092】[参考例12] 13−オキシインゲノール−5,20−アセトニド−3−オ
クタデカノエート(化合物番号18)の合成 13−オキシインゲノール−5,20−アセトニド12.5mg、
オクタデカノイルクロライド 0.3mL、ピリジン1mLをジ
クロロメタン3mLに溶解し、室温で20時間攪拌した。反
応混合物を酢酸エチルで希釈し、これを、水、1NHC
l水溶液、1NNaOH水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
しMgSO4 で乾燥した。MgSO4 を濾別後、減圧下
濃縮すると残渣 192.2mgが得られた。
【0093】これをシリカゲル・カラム・クロマトグラ
フィー(展開溶媒:10%酢酸エチル−ヘキサン)を2回
繰り返すことにより分画し、13−オキシインゲノール−
5,20−アセトニド−3−オクタデカノエート(化合物
番号18)15.2mgを得た(収率83%)。
【0094】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.03(1H,d,J=1.5Hz),5.76(1H,m),5.55
(1H,s),4.28〜3.98(4H,m),3.17(1H,
s),2.77〜2.60(2H,m),2.36(2H,t,J=
7.3Hz),2.22(1H,m),2.20(2H,t,J=7.4H
z),1.77(3H,d,J=1.5Hz),1.46(3H,s),
1.42(3H,s),1.25(49H,s),1.20(3H,
s),1.06(3H,s),0.99(3H,d,J=7.0H
z),0.88(6H,t,J=6.4Hz)
【0095】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3398,2953,2926,2850,1732,
1713,1468,1383,1375,1369,
1230,1200,1159,1120,1066,
1016
【0096】[参考例13] 13−オキシインゲノール−3−オクタデカノエート(化
合物番号6)の合成 13−オキシインゲノール−5,20−アセトニド−3−オ
クタデカノエート10.0mgを過塩素酸メタノール溶液(70
%過塩素酸0.34mL/メタノール 100mL)2mLに溶解し、
室温で20時間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテル
で希釈し、これを、水、1NNaOH水溶液、飽和食塩
水で順次洗浄しMgSO4 で乾燥した。MgSO4 を濾
別後、減圧下濃縮すると残渣16.1mgが得られた。
【0097】これを高速液体クロマトグラフィー(カラ
ム:TSKgel OH−120、展開溶媒:50%酢酸
エチル−ヘキサン、検出条件UV300nm)により分画し、
13−オキシインゲノール−3−オクタデカノエート(化
合物番号6) 6.3mgを得た(収率66%)。
【0098】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.02(2H,m),5.44(1H,s),4.21〜4.02(5
H,m),3.50(1H,s),2.79〜2.52(2H,
m),2.41(2H,t,J=7.3Hz),2.22(1H,
m),2.21(2H,t,J=7.3Hz),1.79(3H,d,
J=1.4Hz),1.25(48H,s),1.20(3H,s),1.
07(3H,s),0.97(3H,d,J=7.0Hz),0.88
(6H,t,J=6.4Hz)
【0099】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 2926,2854,1740,1466,1381,
1169,1119
【0100】以下に、同様の方法で合成した化合物の物
性値を示す。
【0101】[参考例14] 13−オキシインゲノール−3−ドデカノエート(化合物
番号7)
【0102】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.07〜6.00(2H,m),5.45(1H,s),4.26〜4.
02(5H,m),3.51(1H,s),2.78〜2.54(2
H,m),2.41(2H,t,J=7.4Hz),2.23(1H,
m),2.21(2H,t,J=7.4Hz),1.79(3H,d,
J=1.3Hz),1.26(19H,s),1.25(18H,s),1.
20(3H,s),1.07(3H,s),0.97(3H,d,
J=7.0Hz),0.88(6H,t,J=6.5Hz)
【0103】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3462,2954,2931,2854,1740,
1730,1466,1381,1171,1119
【0104】[参考例15] 13−オキシインゲノール−20−ベンゾエート(化合物番
号8)
【0105】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 8.04(2H,d−like),7.58(1H,t−like),7.
45(2H,t−like),6.17(1H,dd,J=4.4,
1.1Hz),5.93(1H,d,J=1.4Hz),4.96(1H,
d,J=12.8Hz),4.81(1H,d,J=12.8Hz),4.
48(1H,d,J=4.2Hz),4.11(1H,s),4.08
(1H,dd,J=10.3,4.4Hz),3.77(1H,m),
3.00(1H,d,J=10.5Hz),2.75(1H,dd,J
=16.6,3.2Hz),2.47(2H,m),2.21(2H,t,
J=7.5Hz),2.19(1H,m),1.86(3H,d,J=
1.4Hz),1.25(19H,s),1.23(3H,s),1.08
(3H,s),0.98(3H,d,J=7.2Hz),0.88(3
H,t,J=6.5Hz)
【0106】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3419,2954,2926,2854,1722,
1452,1377,1271,1146,1115
【0107】[参考例16] 13−オキシインゲノール−3−ヘキサノエート(化合物
番号10)
【0108】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.03(2H,m),5.45(1H,s),4.23〜4.10(4
H,m),4.05(1H,d,J=2.9Hz),3.51(1H,
s),2.79〜2.34(2H,m),2.41(2H,t,J=
7.5Hz),2.22(1H,m),2.21(2H,t,J=7.5H
z),1.79(3H,br.s),1.79(7H,m),1.25
(18H,s),1.20(3H,s),1.07(3H,s),
0.97(3H,d,J=7.2Hz),0.89(6H,m)
【0109】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3466,2956,2933,2854,1736,
1466,1381,1173,1120
【0110】[参考例17] 13−オキシインゲノール−3−ベンゾエート(化合物番
号12)
【0111】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 8.03(2H,d,J=7.3Hz),7.62(1H,t,J=7.
3Hz),7.48(2H,t,J=7.3Hz),6.10(1H,d,
J=1.2Hz),6.06(1H,m),5.74(1H,s),4.
40(1H,m),4.22〜4.06(4H,m),3.61(1
H,s),2.73(2H,m),2.22(1H,m),2.21
(2H,t,J=7.5Hz),1.85(3H,d,J=1.2H
z),1.25(19H,s),1.16(3H,s),1.06(3
H,s),1.04(3H,m),0.88(3H,t,J=6.
8Hz)
【0112】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3469,2953,2926,2854,1738,
1722,1601,1452,1383,1275,
1176,1117
【0113】[参考例18] インゲノール−3,20−ジピバレート(化合物番号14)
【0114】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.11(1H,d,J=4.4Hz),6.03(1H,br.
s),5.42(1H,s),4.76(1H,d,J=12.8H
z),4.46(1H,d,J=12.8Hz),4.42(1H,
d,J=6.7Hz),4.10(1H,dd,J=11.4,4.4H
Z),3.81(1H,d,J=6.4Hz),3.63(1H,d,J
=6.4Hz),3.39(1H,s),2.49(1H,m),2.26
(1H,ddd,J=15.1, 8.7, 2.5Hz)1.75(1H,
dt,J=15.1,5.7Hz),1.75(3H,br.s),1.
24(9H,s),1.17(9H,s),1.07(3H,
s),1.05(3H,s),0.97(3H,d,J=7.2H
z),0.95(1H,m),0.69(1H,q,J=8.0Hz)
【0115】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3444,2974,2935,2872,1732,
1711,1481,1460,1398,1381,
1367,1284,1188,1163
【0116】[参考例19] インゲノール−20−ピバレート(化合物番号15)
【0117】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.10(1H,br.d,J=4.5Hz),5.96(1H,
m),4.71(1H,d,J=12.8Hz),4.52(1H,
d,J=12.8Hz),4.42(1H,d,J=6.7Hz),4.10
(1H,dd,J=11.7,3.7Hz),4.03(1H,s),
3.64(1H,d,J=10.1Hz),2.97(1H,d,J=
10.1Hz),2.32(2H,m),2.23(1H,d,J=6.
7Hz),1.85(3H,s),1.76(1H,m),1.18(9
H,s),1.11(3H,s),1.07(3H,s),0.98
(3H,d,J=7.2Hz),0.95(1H,m),0.72(1
H,m)
【0118】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3440,2958,2935,2871,1726,
1713,1481,1462,1396,1381,
1367,1282,1157
【0119】[参考例20] 13−オキシインゲノール−5,20−アセトニド−3−ド
デカノエート(化合物番号19)
【0120】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.03(1H,d,J=1.4Hz),5.76(1H,m),5.54
(1H,s),4.29〜3.99(4H,m),3.18(1H,
s),2.78〜2.60(2H,m),2.36(2H,t,J=
7.2Hz),2.22(1H,m),2.21(2H,t,J=7.4H
z),1.77(3H,d,J=1.4Hz),1.44(3H,s),
1.41(3H,s),1.25(37H,s),1.20(3H,
s),1.06(3H,s),0.99(3H,d,J=7.2H
z),0.88(6H,m)
【0121】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3406,2956,2931,2854,1738,
1711,1466,1381,1221,1200,
1163,1120,1068
【0122】[参考例21] 13−オキシインゲノール−5,20−アセトニド−3−ヘ
キサノエート(化合物番号20)
【0123】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.04(1H,br.s),5.75(1H,m),5.55(1
H,s),4.34〜3.98(4H,m),3.18(1H,
s),2.80〜2.60(2H,m),2.37(2H,t,J=
7.5Hz),2.22(1H,m),2.21(2H,t,J=7.5H
z),1.77(3H,br.s),1.47(3H,s),1.41
(3H,s),1.33(7H,m),1.25(18H,s),
1.20(3H,s),1.08(3H,s),0.99(3H,
d,J=7.2Hz),0.89(6H,m)
【0124】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3406,2956,2927,2854,1738,
1711,1462,1381,1242,1221,
1200,1169,1122,1095,1066
【0125】[参考例22] 13−オキシインゲノール−5,20−アセトニド−3−ベ
ンゾエート(化合物番号21)
【0126】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 8.02(2H,d−like),7.60(1H,t−like),7.
47(2H,t−like),6.11(1H,d,J=1.6Hz),
5.80(1H,s),5.79(1H,m),4.31〜4.06(4
H,m),3.27(1H,s),2.78(1H,m),2.73
(1H,dd,J=16.8,2.8Hz),2.26(1H,m),
2.22(2H,t,J=7.5Hz),1.83(3H,d,J=1.
6Hz),1.50(3H,s),1.47(3H,s),1.25(19
H,s),1.18(3H,s),1.07(3H,d,J=4.
7Hz),1.06(3H,s),0.89(3H,t,J=6.4Hz)
【0127】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3454,2954,2927,2854,1726,
1452,1381,1373,1273,1223,
1188,1161,1109,1097,1068
【0128】[参考例23] 13−オキシインゲノール−3,4−カルボニルジオキシ
ド−20−(メチルカーボネート)(化合物番号22)
【0129】粘稠油状物1 H−NMR(200MHz/CDCl3 ,δppm) 6.25(1H,m),6.00(1H,d,J=1.6Hz),5.21
(1H,s),4.78(1H,d,J=12.2Hz),4.59
(1H,d,J=12.2Hz),4.03(1H,d,J=9.9H
z),3.80(3H,s),3.75(1H,m),2.99(1
H,d−like),2.76(2H,dd,J=16.4,2.6H
z),2.51(1H,m),2.21(2H,t,J=7.4Hz),
2.02(2H,dd,J=16.4,8.8Hz),1.93(3H,b
r.s),1.25(22H,s),1.09(3H,s),0.94
(3H,d,J=7.0Hz),0.88(3H,t,J=6.7Hz)
【0130】IR(顕微反射法/アルミ板蒸着,cm-1) 3462,2956,2926,2854,1813,
1751,1444,1377,1279,1119,
1032
【0131】[実施例1] HIV−1に対する抗ウイルス試験 20mMのヘペス緩衝液、10%の牛胎仔血清と20μg/mLの
ゲンタマイシンを含むRPMI1640培地中でMT−
4細胞(HIVの感染を受けると死滅する。)3×104
個に、細胞1個当たり0.02個のHIV−1を感染させ、
直ちに本発明化合物を含む検体を所定量添加し、37℃で
培養した。培養後5日後に生細胞をMTT法により測定
し、MT−4細胞の細胞死を50%防ぐのに要する化合物
濃度(EC50)を求めた。また、HIV−1を感染させ
ずに上記と同様に培養し、MT−4細胞の50%が死滅す
る化合物濃度(CC50)を求めた。更に、EC50及びC
50からS.I.(=CC50/EC50)を求めた。得ら
れた結果を表2に示す。
【0132】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/025 9546−4H C07C 69/025 A 69/03 69/03 69/76 9546−4H 69/76 Z (72)発明者 藤原 将寿 福島県福島市蓬莱町34−92 (72)発明者 横田 智之 福島県福島市飯坂町平野字北下里20−1 (72)発明者 徳久 賢治 神奈川県厚木市岡田一丁目10−39−302 (72)発明者 渡辺 博幸 山口県新南陽市土井二丁目東ソー水源池第 4社宅208号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I] [式中、R1 は水素原子または炭素数1〜20のアシルオ
    キシ基を示し、R1 が水素原子であるときは、R2 、R
    5 は同一または相異なって水素原子かピバリル基を示
    し、R3 、R4 は水素原子を示し、一方、R1 が炭素数
    1〜20のアシルオキシ基であるときは、R2 〜R5 は同
    一または相異なって水素原子、炭素数1〜20のアシル
    基、置換もしくは無置換のベンゾイル基、置換もしくは
    無置換のベンジル基、トリチル基、COOR6 基、CO
    NR7 8 基、または、任意の2つが互いに結合して−
    CR9 10−基もしくは−CO−基を示す。COOR6
    基、CONR7 8 基においてR6 、R7 、R8 は同一
    または相異なって水素原子、炭素数1〜5の低級アルキ
    ル基を示す。−CR9 10−基においてR9 、R10は同
    一または相異なって水素原子、炭素数1〜5の低級アル
    キル基、置換もしくは無置換のフェニル基を示すか、互
    いに連結してnが4、5である−(CH2 n−基を示
    す。]で表されるジテルペン誘導体を有効成分として含
    有することを特徴とする抗ウイルス剤。
JP29910595A 1995-01-12 1995-10-24 抗ウイルス剤 Pending JPH08245379A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29910595A JPH08245379A (ja) 1995-01-12 1995-10-24 抗ウイルス剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-19712 1995-01-12
JP1971295 1995-01-12
JP29910595A JPH08245379A (ja) 1995-01-12 1995-10-24 抗ウイルス剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08245379A true JPH08245379A (ja) 1996-09-24

Family

ID=26356558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29910595A Pending JPH08245379A (ja) 1995-01-12 1995-10-24 抗ウイルス剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08245379A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104529827A (zh) * 2010-12-22 2015-04-22 利奥实验室有限公司 巨大戟二萜醇-3-酰化物iii和巨大戟二萜醇-3-氨基甲酸酯
JP2016520604A (ja) * 2013-05-31 2016-07-14 レオ・ラボラトリーズ・リミテッドLeo Laboratories Limited インゲノール及びその中間体の合成方法
CN106928063A (zh) * 2015-12-31 2017-07-07 上海鑫昊生物科技有限公司 巨大戟二萜醇类化合物及其在抗hiv潜伏治疗上的应用
WO2018224007A1 (zh) * 2017-06-09 2018-12-13 天津中新药业研究中心 13-氧化巨大戟二萜醇衍生物及其用途

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9708286B2 (en) 2010-12-22 2017-07-18 Leo Laboratories Limited Ingenol-3-acylates III and ingenol-3-carbamates
JP2016029081A (ja) * 2010-12-22 2016-03-03 レオ・ラボラトリーズ・リミテッドLeo Laboratories Limited インゲノール−3−アシラートiiiおよびインゲノール−3−カルバメート
CN104529827A (zh) * 2010-12-22 2015-04-22 利奥实验室有限公司 巨大戟二萜醇-3-酰化物iii和巨大戟二萜醇-3-氨基甲酸酯
JP2016520604A (ja) * 2013-05-31 2016-07-14 レオ・ラボラトリーズ・リミテッドLeo Laboratories Limited インゲノール及びその中間体の合成方法
US20190083443A1 (en) * 2015-12-31 2019-03-21 Shanghai Xin Hao Biological Technology Company Ingenol compounds and use thereof in anti-hiv latency treatment
CN106928063A (zh) * 2015-12-31 2017-07-07 上海鑫昊生物科技有限公司 巨大戟二萜醇类化合物及其在抗hiv潜伏治疗上的应用
EP3398596A4 (en) * 2015-12-31 2019-08-28 Shanghai Xin Hao Biological Technology Company INGENOL COMPOUNDS AND THEIR USE IN THE HIV ANTI-LATENCY TREATMENT
CN106928063B (zh) * 2015-12-31 2020-09-01 上海鑫昊生物科技有限公司 巨大戟二萜醇类化合物及其在抗hiv潜伏治疗上的应用
US10959974B2 (en) * 2015-12-31 2021-03-30 Shanghai Xin Hao Biological Technology Company Ingenol compounds and use thereof in anti-HIV latency treatment
WO2018224007A1 (zh) * 2017-06-09 2018-12-13 天津中新药业研究中心 13-氧化巨大戟二萜醇衍生物及其用途
CN110730771A (zh) * 2017-06-09 2020-01-24 天津中新药业集团股份有限公司研究院分公司 13-氧化巨大戟二萜醇衍生物及其用途
AU2018280534B2 (en) * 2017-06-09 2021-04-01 Tianjin Pharmaceutical Da Ren Tang Group Corp., Ltd. Traditional Chinese Medicine Research Institute 13-oxidized ingenol derivative and use thereof
EP3636628A4 (en) * 2017-06-09 2021-04-07 Tianjin Zhongxin Pharmaceutical Group Corp., Ltd. Research Institute Branch Company 13-OXIDIZED INGENOLDER DERIVATIVE AND ITS USE
CN110730771B (zh) * 2017-06-09 2022-12-30 津药达仁堂集团股份有限公司中药研究院 13-氧化巨大戟二萜醇衍生物及其用途
US11753363B2 (en) 2017-06-09 2023-09-12 Tianjin Pharmaceutical Da Ren Tang Group Corp., Ltd. Traditional Chinese Medicine Research Institute 13-oxidized ingenol derivative and use thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101600713B (zh) 用于制备hcv的大环蛋白酶抑制剂的方法和中间体
CN105732765B (zh) 丙肝药物维帕他韦的新合成方法
WO2021179513A1 (zh) 一种流感病毒神经氨酸酶抑制剂及其制备方法与应用
JPH08245505A (ja) ジテルペン誘導体、その製造法及びそれを有効成分として含有する抗腫瘍剤
AU2017209644A1 (en) Manufacturing method for high-purity cyclohexenone long-chain alcohol
JPH08245379A (ja) 抗ウイルス剤
CN112125920B (zh) 一类多环苯并双呋喃化合物及其作为抗rsv药物中的应用
CN112741831B (zh) 一类多环聚酮化合物在制备抗新型冠状病毒药物中的应用
JPH0826027B2 (ja) ギンコライド誘導体およびそれらの調製法
CN106946775B (zh) 一种化合物及其在制备抗丙肝病毒药物中的应用
JPH07165600A (ja) 抗ウイルス剤
JP2846418B2 (ja) ナフタレン誘導体
CN110845512B (zh) 杂萜类天然产物(+)-Arisugacins F/G的全合成方法
CN1194676C (zh) 苯丙氨醇类化合物作为制备***药品的应用及其制备方法
CN112174870B (zh) (r)-1-烷烃酰基-2-取代吡咯烷-2-甲酰胺的制备方法及其药用用途
CN1271063C (zh) 双(5-甲酰基糠基)醚衍生物、制备方法及药学的应用
JP2011032180A (ja) Cd22分子に対する高親和性を有しb細胞の増殖を増強する化合物
RU2261901C2 (ru) Штамм гриба aspergillus terreus № 44-62 - продуцент ловастатина, промышленный способ выделения ловастатина и способ лактонизации статинов
Zaitsev et al. Synthesis of the rac‐6‐hydroxy‐3‐methoxycyclohex‐2‐enone and resolution through recrystallization of its diastereomeric N‐tosyl‐(S)‐proline esters
CN113999107A (zh) 一种高效制备3-烷基-2-羟基苯甲酸的方法
US7119223B2 (en) Interleukin-1 and tumor necrosis factor-α modulators, synthesis of said modulators and their enantiomers and methods of using said modulators
CN116332931A (zh) 苦参碱-二硫代氨基甲酸酯杂化物及其制备方法和应用
US8471043B2 (en) Platensimycin derivatives, their intermediates, and process for preparing the same, and new process for preparing platensimycin
JPH0482154B2 (ja)
JPH0539261A (ja) 活性型ビタミンd誘導体