JPH08242030A - 光集積回路素子およびその製造方法 - Google Patents

光集積回路素子およびその製造方法

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JPH08242030A
JPH08242030A JP7042884A JP4288495A JPH08242030A JP H08242030 A JPH08242030 A JP H08242030A JP 7042884 A JP7042884 A JP 7042884A JP 4288495 A JP4288495 A JP 4288495A JP H08242030 A JPH08242030 A JP H08242030A
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JP
Japan
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optical
substrate
electro
integrated circuit
forming
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JP7042884A
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English (en)
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Hideki Maruyama
英樹 丸山
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光増幅器の小型化、多機能化を実現すること
ができる光集積回路素子およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 電気光学結晶から成る電気光学結晶基板1
と、希土類元素イオンを有し、電気光学結晶基板1内に
設けられた光導波路4と、電気光学結晶基板1上に設け
られた光能動素子とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光増幅作用、光発振作
用を有する導波路形レーザに関し、特にそれを構成する
光集積回路素子およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、コアに希土類元素を添加した光フ
ァイバを使用する光ファイバレーザの研究が活発化し、
この種の光ファイバは、各種レーザ光源用、光増幅媒質
用として注目されるようになってきた。
【0003】図6(a)は従来の光ファイバ増幅器を示
す構成図である。図6(a)において、11はコアに希
土類元素(例えばEr3+)を添加した光ファイバ、12
は光ファイバカプラ、13は励起光、14は光ファイバ
11の入力側、15は光ファイバ11の出力側である。
この光ファイバ増幅器は、光ファイバ11内に信号光を
伝搬させ、この信号光の伝搬方向に対して励起光13を
光ファイバカプラ12を用いて合成し、反転分布状態を
形成させることにより、信号光を増幅させ、出力側より
光ファイバカプラ12で励起光を分離させるものである
(木村、中沢:光ファイバレーザの発振特性とその光通
信への応用、レーザ学会研究会、RTM−87−16、
pp.31〜37、1988年1月参照)。図6で、
(b)は光ファイバ11の入力側14における入力信号
光の波形を示す波形図、(c)は光ファイバ11の出力
側15における出力信号光の波形を示す波形図である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
光ファイバ増幅器では、半導体レーザ、受光素子、光変
調回路、光分岐、結合回路、光スイッチ回路、光合分波
回路等と共に図6の光ファイバ増幅器を実装したシステ
ムを構成しようとする場合、各々が個別部品であるの
で、小型化、低損失化が困難という問題点があった。ま
た、個別部品を個々に光軸調整して配置させなければな
らないので、調整時間が膨大にかかり、コスト高になる
等の問題点もあった。
【0005】これらの問題を解消すべく、平面型ガラス
導波路を用いた光増幅器が提案された(例えば特開平3
−7115号公報、特開平3−35203号公報参
照)。
【0006】しかしながら、上記平面型ガラス導波路で
は、光回路部品と共に実装する応用範囲内デバイスが光
分岐、結合回路といった受動デバイスに限られ、同一基
板上での光変調回路、光スイッチ回路等の能動デバイス
との集積化が困難であるという問題点があった。すなわ
ち、ガラス基板には電気光学効果、音響光学効果がない
ため、電気的処理で基板の屈折率を変えることができ
ず、そのため光スイッチや光変調器などの能動デバイス
との集積化が困難であるという問題点があった。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、光発振器、光増幅器等の装置の小型化、多機能化を
実現することができる光集積回路素子およびその製造方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1記載の光集積回路素子は、電気光学
結晶から成る基板と、希土類元素イオンを有し、基板内
に設けられた光導波路と、基板上に設けられた光能動素
子とを備えた構成を有している。
【0009】請求項2記載の光集積回路素子は、電気光
学結晶から成る基板と、希土類元素イオンを有し、基板
内に設けられた光導波路と、基板上に設けられた光受動
素子とを備えた構成を有している。
【0010】請求項3記載の光集積回路素子は、電気光
学結晶から成る基板と、希土類元素イオンを有し、基板
内に設けられた光導波路と、基板上に設けられた光能動
素子および光受動素子とを備えた構成を有している。
【0011】請求項4記載の光集積回路素子は、請求項
1、2、3のいずれか1に記載の光集積回路素子におい
て、基板がニオブ酸リチウム単結晶から成るとした構成
を有している。
【0012】請求項5記載の光集積回路素子は、請求項
1、2、3のいずれか1に記載の光集積回路素子におい
て、基板がタンタル酸リチウム単結晶から成るとした構
成を有している。
【0013】請求項6記載の光集積回路素子は、請求項
4、5のいずれか1に記載の光集積回路素子において、
基板にマグネシアが添加された構成を有している。
【0014】請求項7記載の光集積回路素子の製造方法
は、電気光学結晶から成る基板上に希土類元素イオンを
添加した添加部を形成する添加部形成工程と、添加部に
屈折率の上昇部位を設けることにより光導波路を形成す
る光導波路形成工程と、基板上に光能動素子を形成する
光能動素子形成工程とを含む構成を有している。
【0015】請求項8記載の光集積回路素子の製造方法
は、電気光学結晶から成る基板上に希土類元素イオンを
添加した添加部を形成する添加部形成工程と、添加部に
屈折率の上昇部位を設けることにより光導波路を形成す
る光導波路形成工程と、基板上に光受動素子を形成する
光受動素子形成工程とを含む構成を有している。
【0016】請求項9記載の光集積回路素子の製造方法
は、電気光学結晶から成る基板上に希土類元素イオンを
添加した添加部を形成する添加部形成工程と、添加部に
屈折率の上昇部位を設けることにより光導波路を形成す
る光導波路形成工程と、基板上に光能動素子および光受
動素子を形成する光能動受動素子形成工程とを含む構成
を有している。
【0017】請求項10記載の光集積回路素子の製造方
法は、請求項7、8、9のいずれか1に記載の光集積回
路素子の製造方法において、添加部形成工程が、電気光
学結晶から成る基板上に希土類元素を含む膜を形成する
膜形成工程と、膜中の希土類元素イオンを基板中に熱拡
散法によって添加する添加工程とを備えた構成を有して
いる。
【0018】請求項11記載の光集積回路素子の製造方
法は、請求項7、8、9のいずれか1に記載の光集積回
路素子の製造方法において、添加部形成工程が、電気光
学結晶から成る基板を希土類元素の硝酸塩化合物溶液中
に浸漬することによるイオン交換法によって希土類元素
イオンを添加する工程である構成を有している。
【0019】請求項12記載の光集積回路素子の製造方
法は、請求項11記載の光集積回路素子の製造方法にお
いて、イオン交換法が希土類元素の硝酸塩化合物溶液中
に硝酸リチウムを混入させる工程を有する構成を有して
いる。
【0020】請求項13記載の光集積回路素子の製造方
法は、請求項10、11のいずれか1に記載の光集積回
路素子の製造方法において、光導波路形成工程がプロト
ン交換法により光導波路を形成する工程である構成を有
している。
【0021】請求項14記載の光集積回路素子の製造方
法は、請求項13記載の光集積回路素子の製造方法にお
いて、プロトン交換法が電気光学結晶から成る基板をピ
ロリン酸溶液中に浸漬する工程を有する構成を有してい
る。
【0022】請求項15記載の光集積回路素子の製造方
法は、請求項13記載の光集積回路素子の製造方法にお
いて、プロトン交換法が電気光学結晶から成る基板を安
息香酸溶液中に浸漬する工程を有する構成を有してい
る。
【0023】請求項16記載の光集積回路素子の製造方
法は、請求項10、11のいずれか1に記載の光集積回
路素子の製造方法において、光導波路形成工程がチタニ
ウム拡散法により光導波路を形成する工程である構成を
有している。
【0024】
【作用】上記構成によって、電気光学結晶内に希土類元
素イオンを添加した電気光学結晶基板に光導波路を形成
するようにしたので、電気光学結晶の電気光学効果を利
用する光変調回路、光スイッチ回路等の光能動素子およ
び2分岐光回路、方向性結合器回路等の光受動素子を、
光増幅作用あるいは光発振作用を有する導波路形レーザ
と同一基板上に集積化することができ、光増幅器、光発
振器等の装置の小型化、高機能化を図ることができる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について図を用いて
説明する。
【0026】図1は本発明の一実施例に係る光集積回路
素子を示す斜視図である。図1において、1は電気光学
結晶基板、2は希土類元素蒸着層としてのNd蒸着層、
3は希土類元素添加層としてのNd添加部、4は光導波
路(上昇部位)、5は電極である。
【0027】次に、図1の光集積回路素子の製造方法に
ついて説明する。図2(a)〜(e)は図1の光集積回
路素子の製造工程の一部を示す斜視図である。
【0028】本実施例の製造方法では、電気光学結晶基
板1の電気光学結晶として、高出力レーザ光入力による
電気光学結晶基板1の光損傷を避けるため、マグネシア
を5mol%添加したZカットのニオブ酸リチウム単結
晶(例えば山寿セラミックス社製で、3inch長さ、
1mmt、オプティカルグレードのもの)を用いた(図
2(a))。マグネシアを添加したのは、マグネシアに
は光損傷(光照射による屈折率変化)を抑制する作用が
あるためである。
【0029】まず、電気光学結晶基板1の電気光学結晶
の−Z面に真空蒸着により厚さ100オングストローム
のNd(例えばフルウチ化学製の3N)を付着させた
(図2(b))。
【0030】その後、白金ボード中に静置し、1060
℃で300時間、酸素雰囲気でNdの電気光学結晶基板
1内熱拡散を行ってNd添加層(添加部)3を形成した
(図2(c))。
【0031】Ndを拡散させた電気光学結晶基板1の表
面に、Au/Crを1000オングストロームの厚さに
スパッタリングし、選択的エッチングをすることによ
り、幅7μmの2分岐光回路を含む導波路パターンの窓
あけを行い、その後、電気光学結晶基板1を200℃の
ピロリン酸中に1時間浸漬してプロトン交換光導波路
(上昇部位)4を作製し、Au/Crマスクをエッチン
グによりすべて除去した後、大気中で350℃、2時間
アニーリングを行った(図2(d))。ここで、選択的
エッチングのためのエッチング液は、ヨウ化カリ5gと
ヨウ素0.5gと水10mlとから成るAuエッチング
液と、硝酸第2セリウム10gと過塩素酸(60%)2
ccと水44mlとから成るCrエッチング液とから成
る。
【0032】作製した光導波路4の個々の分岐部にIT
O電極5をスパッタリングし、電気光学結晶基板1上に
光スイッチ回路を形成した光集積回路素子を作製した
(図2(e))。
【0033】図2(a)ではマグネシアの添加量を5m
ol%としたが、添加量はこれに限られるものではな
く、高出力レーザ光入力による電気光学結晶基板1の光
損傷を回避できる量であれば良く、この量は望ましくは
2〜15mol%である。
【0034】また、図2(b)ではNd膜の作製は真空
蒸着によるとしたが、これに限らず、均一な膜を形成で
きるものであれば、スパッタリング装置等さまざまな装
置を使用できる。
【0035】さらに、図2(b)、(c)では、Ndの
電気光学結晶基板1内拡散深さを、予想されるレーザの
発振波長である1090nm付近でのシングルモード導
波条件を満足できる導波路深さの4〜7μmに、また、
Nd濃度をレーザ発振のエネルギー準位形成のために十
分な約3000ppmに設定するため、Ndの膜厚およ
び拡散条件を前記のように設定したが、これらの条件に
限られるものではなく、Nd膜厚は80〜200オング
ストロームの範囲、拡散条件は1000〜1100℃、
150〜400時間の範囲であれば任意に設定できる。
また、拡散時の雰囲気は、電気光学結晶基板1の電気光
学結晶の酸素欠損防止およびNd膜酸化のための雰囲気
であれば、酸素雰囲気に限る必要はない。
【0036】さらに、図2(d)では、2分岐回路を含
む導波路パターンを形成したが、同一基板上に形成する
光回路はこの回路に限られるものではなく、さまざまな
受動、能動光回路の応用が可能である。例えば、電気光
学結晶の電気光学効果を利用する光変調回路、光スイッ
チ回路等の光能動素子、2分岐光回路、方向性結合器回
路等の光受動素子である。また、プロトン交換に用いる
溶媒はピロリン酸としたが、これに限らず、安息香酸を
用いてもよい。Au/Crマスクの厚さはプロトン交換
を行うピロリン酸がマスクを突き抜けない膜厚(500
オングストローム以上)が望ましい。また、プロトン交
換条件およびアニーリング条件は、前記レーザ予想発振
波長1090nmでシングルモード光導波路となる条件
であり、プロトン交換温度は160〜250℃の間で任
意に設定できる。これは、160℃以下になると極端に
プロトン交換速度が遅くなり光導波路4作製に長時間を
要するのに対し、250℃以上になるとプロトン交換の
制御が難しくなり、再現性が悪くなるためである。同様
の理由でプロトン交換後のアニーリングも300〜40
0℃の範囲で行うのが望ましい。さらに、プロトン交換
マスクとして用いる材料はAu/Crに限られるもので
はなく、タンタル膜も使用できる。
【0037】図2(e)の光集積回路素子としての導波
路形光素子において、チタンサファイヤレーザによる波
長820nmのポンプ光を入射端面Piから端面結合に
より入射してレーザ発振実験を行ったところ、ポンプ光
出力30mW以上において波長1090nmのレーザ発
振が確認され、さらに、後段の光スイッチ回路では、駆
動電圧V0=4.1Vにおいて良好なレーザ発振光のス
イッチングが確認された。図2(e)のデバイスで、駆
動電圧V0を正として+Z軸方向に電圧を印加すると、
出力端面P01側の光導波路4の屈折率が上昇し、出力
端面P02側の屈折率が減少する。光は高屈折率側に導
かれるので、駆動電圧V0が正の場合には出力端面P0
1側に出力され、駆動電圧V0が負の場合には出力端面
P02側に出力される。駆動電圧V0=0つまり電界を
かけない場合には2分岐回路として動作する。
【0038】なお、本実施例の製造方法では、電気光学
結晶基板1としてZカットのニオブ酸リチウムを用い、
この電気光学結晶基板1での最大の電気光学定数γ33
を利用するため、電極5を光導波路4の直上に配置した
が、電気光学結晶基板1のカット方向および利用しよう
とする電気光学定数によって、電極5の位置は電気光学
結晶基板1内の光導波路4側面等任意に配置できる。ま
た、電極5の材料としては、ITOの他にTi、Al等
の金属膜も使用できる。ただし、Zカット基板のよう
に、光導波路4の直上に電極5を配置する場合(電気光
学定数γ33を利用する場合)、Ti等の金属電極は、
導波光への影響を回避するため、導波路基板表面と電極
5との間にSiO2等の誘電体層を設ける必要がある。
【0039】以上のように本実施例によれば、電気光学
結晶の電気光学効果を利用する光変調回路、光スイッチ
回路等の光能動素子、2分岐光回路、方向性結合器回路
等の光受動素子を、光増幅作用あるいは光発振作用を有
する導波路形レーザと同一基板上に集積化することがで
きるので、光発振器、光増幅器等の装置の小型化、多機
能化が可能となる光集積回路素子を実現できる。
【0040】(実施例2)図3は、本発明の第2の実施
例に係る光集積回路素子を示す斜視図である。図3にお
いて、1は電気光学結晶基板、3はPr添加部、4は光
導波路(上昇部位)である。
【0041】次に、図3の光集積回路素子の製造方法に
ついて説明する。本実施例の製造方法では、電気光学結
晶として、高出力レーザ光入力による電気光学結晶基板
1の光損傷を避けるため、マグネシアを5mol%添加
したXカットのニオブ酸リチウム単結晶(例えば山寿セ
ラミックス社製で、3inch、1mmt、オプティカ
ルグレードのもの)を用いた。この電気光学結晶の+X
面に真空蒸着により厚さ250オングストロームのPr
(例えばフルウチ化学製の3N)を付着させた。その
後、白金ボード中に静置し、1000℃で300時間、
酸素雰囲気でPrの電気光学結晶基板1内熱拡散を行っ
てPr添加部3を形成した。
【0042】このPrを拡散させた電気光学結晶基板1
表面に、ポジ型フォトレジスト(Shipley#14
00−27)で方向性結合器形分波回路を含む光導波路
パターンをフォトマスクによるフォトリソグラフィーに
よって形成し、Au/Crを約1000オングストロー
ム蒸着した後、リフトオフによって幅8μmのマスクパ
ターンの窓あけを行った。その後、200℃のピロリン
酸中に1.5時間浸漬することによって、プロトン交換
光導波路4を作製し、Au/Crマスクをすべて除去し
た後、大気中で350℃、3時間アニーリングを行っ
た。
【0043】上記本実施例の製造方法ではマグネシアの
添加量を5mol%としたが、添加量はこれに限られる
ものではなく、実施例1の製造方法と同様に高出力レー
ザ光入力による電気光学結晶基板1の光損傷を回避でき
る量であれば良く、この量は望ましくは2〜15mol
%である。また、Pr膜の作製は真空蒸着によるとした
が、これに限らず、均一な膜を形成できるものであれ
ば、スパッタリング装置等さまざまな装置を使用でき
る。さらに、Prの電気光学結晶基板1内拡散深さを、
信号光の波長である1310nm付近でのシングルモー
ド導波条件を満足できる導波路深さの6〜10μmに、
また、Pr濃度を光増幅のエネルギー準位形成のために
十分な約10000ppmに設定するため、Prの膜厚
および拡散条件を前記のように設定したが、これらの条
件に限られるものではなく、Pr膜厚は150〜400
オングストロームの範囲、拡散条件は950〜1050
℃、200〜500時間の範囲であれば任意に設定でき
る。また、拡散時の雰囲気は、電気光学結晶の酸素欠損
防止およびPr膜酸化のための雰囲気であれば、酸素雰
囲気に限る必要はない。
【0044】さらに、プロトン交換マスクのパターニン
グをフォトリソグラフィーによって行ったが、パターニ
ングはこの方法に限るものではない。また、方向性結合
器は、導波路間隔8μm、相互作用長を3mm〜8mm
まで0.2mmステップでアレイ状に作製した。ここ
で、Au/Crマスクの膜厚はリフトオフによって所望
パターン部位が確実に抜ける厚さ2000オングストロ
ーム以下が望ましい。また、前述のプロトン交換におい
ては、プロトン交換溶媒がマスクを突き抜けない膜厚
(500オングストローム以上)が望ましい。さらに、
方向性結合器形分波回路を含む光導波路4パターンを形
成したが、同一基板上に形成する光回路はこの回路に限
られるものではなく、さまざまな受動、能動光回路の応
用が可能である。例えば、電気光学結晶の電気光学効果
を利用する光変調回路、光スイッチ回路等の光能動素
子、2分岐光回路、方向性結合器回路等の光受動素子が
可能である。
【0045】ここで、プロトン交換条件およびアニーリ
ング条件は、前記信号光波長1310nmでシングルモ
ード光導波路4となる条件であり、プロトン交換温度は
160〜250℃の間で任意に設定できる。これは、1
60℃以下になると極端にプロトン交換速度が遅くなり
光導波路4作製に長時間を要するのに対し、250℃以
上になるとプロトン交換の制御が難しくなり、再現性が
悪くなるためである。同様の理由でプロトン交換後のア
ニーリングも300〜400℃の範囲で行うのが望まし
い。さらに、プロトン交換マスクとして用いる材料はA
u/Crに限られるものではなく、タンタル膜も使用で
きる。
【0046】図3の導波路形光素子において、波長13
10nmの信号光とチタンサファイヤレーザによる波長
1013nm、出力70mWのポンプ光とをダイクロイ
ックミラーにより合波すると共に端面結合によって入射
端面Piから入射して信号光の増幅実験を行ったとこ
ろ、信号光を2dB増幅することができ、さらに、方向
性結合器形分波回路部では、相互作用長4.2mmにお
いて信号光とポンプ光とに消光比16dB以上で分波で
きることが確認された。図3のデバイスの場合、出力端
面P01には波長1.013μmの信号光が出力され、
出力端面P02には波長1.31μmの信号光が出力さ
れる。
【0047】以上のように本実施例によれば、電気光学
結晶の電気光学効果を利用する光変調回路、光スイッチ
回路等の光能動素子、2分岐光回路、方向性結合器回路
等の光受動素子を、光増幅作用あるいは光発振作用を有
する導波路形レーザと同一基板上に集積化することがで
きるので、光発振器、光増幅器等の装置の小型化、多機
能化が可能となる光集積回路素子を実現できる。
【0048】(実施例3)図4は、本発明の第3の実施
例に係る光集積回路素子を示す斜視図である。図4にお
いて、1は電気光学結晶基板、3はPr添加部、4は光
導波路(上昇部位)、5は電極である。
【0049】次に、図4の光集積回路素子の製造方法に
ついて説明する。本実施例の製造方法では、電気光学結
晶として、高出力レーザ光入力による電気光学結晶基板
1の光損傷を避けるため、マグネシアを10mol%添
加したZカットのタンタル酸リチウム単結晶(例えば山
寿セラミックス社製で、3inch、1mmt、オプテ
ィカルグレードのもの)を用いた。この電気光学結晶
を、300℃の硝酸プラセオジム(例えば高純度化学研
究所製のN140138)と、電気光学結晶基板1と硝
酸とのプロトン交換を抑制するための硝酸リチウム(例
えば高純度化学研究所製のN140131)とを混合し
た混合溶液中に1時間浸漬してPrとLiのイオン交換
を行い、−Z面にPrを添加した。
【0050】このPrを添加した電気光学結晶基板1表
面に、ポジ型フォトレジスト(Shipley#140
0−27)を塗布し、He−Cdレーザによるレーザ描
画装置(例えば伯東株式会社製のLBDD−488)に
よりパターン幅8μmの分岐干渉形光変調回路を含む光
導波路4パターンを形成した後、チタニウムを750オ
ングストロームの厚みにスパッタリングし、リフトオフ
によりチタニウムの光導波路パターンを作製した。
【0051】このような光導波路パターンの基板を白金
ホイル中にかるく封入し、1025℃で9時間、合成空
気雰囲気で熱拡散することにより、チタニウム拡散光導
波路を作製した。作製した光導波路4は、個々の分岐導
波路部にITO電極をスパッタリングし、基板上に光ス
イッチ回路を作製した。
【0052】本実施例の製造方法ではマグネシアの添加
量を10mol%としたが、添加量はこれに限られるも
のではなく、実施例1の製造方法と同様に高出力レーザ
光入力による電気光学結晶基板1の光損傷を回避できる
量であれば良く、この量は望ましくは2〜15mol%
である。また、イオン交換条件は、Prのイオン交換深
さを、信号光の波長である1310nm付近でのシング
ルモード導波条件を満足できる導波路深さの6〜10μ
mに、また、Pr濃度を光増幅のエネルギー準位形成の
ために十分な約10000ppmに設定するため、イオ
ン交換条件を前記のように設定したが、これらの条件に
限られるものではなく、イオン交換温度は希土類元素の
硝酸塩化合物の融点以上沸点以下に設定することがで
き、その温度におけるイオン交換速度からイオン交換時
間を任意に設定できる。
【0053】さらに本実施例の製造方法では、分岐干渉
形光変調回路を含む導波路パターンを形成したが、同一
基板上に形成する光回路はこの回路に限られるものでは
なく、さまざまな受動、能動光回路の応用が可能であ
る。例えば、電気光学結晶の電気光学効果を利用する光
変調回路、光スイッチ回路等の光能動素子、2分岐光回
路、方向性結合器回路等の光受動素子が可能である。さ
らに、導波路パターン形成にレーザビーム描画装置を用
いたが、導波路パターン形成はこの装置に限られるもの
ではなく、手法としては、フォトマスクを用いたフォト
リソグラフィーおよびEB(Electron Bea
m、エレクトロンビーム)レジストを使用した電子ビー
ム描画を用いてもよい。また、チタニウム膜厚は、前記
した信号光の波長である1310nm付近でのシングル
モード導波条件を満足するため調整されたもので、60
0〜900オングストロームの範囲であれば問題ない。
拡散条件については、拡散温度980〜1040℃、拡
散時間7〜13時間の範囲内で任意に設定でき、さら
に、拡散雰囲気については電気光学結晶基板1の表面あ
れを防止するため、ウエットな合成空気を流入してもよ
い。
【0054】図4の光集積回路素子において、波長13
10nmの信号光とチタンサファイヤレーザによる波長
1008nm、出力80mWのポンプ光とをダイクロイ
ックミラーにより合波すると共に端面結合によって入射
端面Piから入射して信号光の増幅実験を行ったとこ
ろ、信号光を2.5dB増幅することができ、さらに、
分岐干渉形光変調回路では、駆動電圧V0=4.8Vに
おいて、信号光を効率よくオン・オフ変調できることが
確認された。すなわち、図4のデバイスは位相差を与え
る光路差を位相差を与える屈折率差におきかえたもの
で、駆動電圧V0=4.8Vは電圧印加の光導波路4に
位相差πを与え、0Vは位相差ゼロを与えるので、駆動
電圧V0を4.8V又は0Vとすることにより出力端面
P0からの出射光をオフ又はオンすることができ、信号
光のオン、オフ変調を行うことができる。
【0055】なお、本実施例の製造方法では、電気光学
結晶基板1としてZカットのタンタル酸リチウムを用
い、この電気光学結晶基板1での最大の電気光学定数γ
33を利用するため、電極5を光導波路4の直上に配置
したが、電気光学結晶基板1のカット方向および利用し
ようとする電気光学定数によって、電極5の位置は電気
光学結晶基板1内の光導波路4側面等任意に配置でき
る。また、電極5の材料としては、ITOの他にTi、
Al等の金属膜も使用できる。ただし、Zカット電気光
学結晶基板1のように、光導波路4の直上に電極5を配
置する場合(電気光学定数γ33を利用する場合)、T
i等の金属電極は、導波光への影響を回避するため、導
波路基板表面と電極5との間にSiO2等の誘電体層を
設ける必要がある。
【0056】以上のように本実施例によれば、電気光学
結晶の電気光学効果を利用する光変調回路、光スイッチ
回路等の能動デバイスおよび2分岐光回路、方向性結合
器回路等の光受動素子を、光増幅作用あるいは光発振作
用を有する導波路形レーザと同一基板上に集積化するこ
とができるので、光発振器、光増幅器等の装置の小型
化、多機能化が可能となる光集積回路素子を実現でき
る。
【0057】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
に係る光集積回路素子について説明する。第4の実施例
に係る光集積回路素子は特に図示せず、その光集積回路
素子の製造方法について説明する。
【0058】本実施例の製造方法では、電気光学結晶と
して、高出力レーザ光入力による電気光学結晶基板1の
光損傷を避けるため、マグネシアを5mol%添加した
Zカットのニオブ酸リチウム単結晶(例えば山寿セラミ
ックス社製で、3inch、1mmt、オプティカルグ
レードのもの)を用いた。この電気光学結晶の−Z面に
真空蒸着により厚さ200オングストロームのEr(例
えばフルウチ化学製の3N)を付着させた。その後、白
金ボード中に静置し、1000℃で200時間、酸素雰
囲気でErの電気光学結晶基板1内熱拡散を行ってEr
添加部を形成した。
【0059】Erを拡散させた電気光学結晶基板1表面
に、ポジ型フォトレジスト(Shipley#1400
−27)を塗布、フォトマスクによるフォトリソグラフ
ィーにより、実施例1と同様の幅8μmの2分岐光回路
を含む光導波路パターンを形成後、タンタルを約800
オングストローム蒸着した後、リフトオフによって幅8
μmのマスクパターンの窓あけを行った。その後、電気
光学結晶基板1を210℃のピロリン酸中に1.5時間
浸漬してプロトン交換光導波路4を作製し、タンタルマ
スクをすべて除去した後、大気中で350℃、3時間ア
ニーリングを行った。
【0060】作製した光導波路4は実施例1の場合と同
様、個々の分岐部にITO電極をスパッタリングし、電
気光学結晶基板1上に光スイッチ回路を形成した光集積
回路素子を作製した。
【0061】上述したように、本実施例の製造方法では
マグネシアの添加量を5mol%としたが、添加量はこ
れに限られるものではなく、実施例1の製造方法と同様
に高出力レーザ光入力による電気光学結晶基板1の光損
傷を回避できる量であれば良く、この量は望ましくは2
〜15mol%である。また、Er膜の作製は真空蒸着
によるとしたが、これに限らず、均一な膜を形成できる
ものであれば、スパッタリング装置等さまざまな装置を
使用できる。さらに、Erの電気光学結晶基板1内拡散
深さを、信号光の波長である1550nm付近でのシン
グルモード導波条件を満足できる導波路深さの7〜10
μmに、また、Er濃度を光増幅のエネルギー準位形成
のために十分な約5000ppmに設定するため、Er
の膜厚および拡散条件を前記のように設定したが、これ
らの条件に限られるものではなく、Er膜厚は150〜
300オングストロームの範囲、拡散条件は950〜1
050℃、150〜400時間の範囲であれば任意に設
定できる。また、拡散時の雰囲気は、電気光学結晶の酸
素欠損防止およびEr膜酸化のための雰囲気であれば、
酸素雰囲気に限る必要はない。
【0062】さらに、本実施例の製造方法ではタンタル
を約800オングストローム蒸着するとしたが、タンタ
ルマスクの膜厚は、リフトオフによって所望パターン部
位が確実に抜ける厚さの2000オングストローム以下
が望ましい。また、上述したプロトン交換において、プ
ロトン交換溶媒がマスクを突き抜けない膜厚(500オ
ングストローム以上)が望ましい。さらに、2分岐光回
路を含む光導波路4パターンを形成したが、同一基板上
に形成する光回路はこの回路に限られるものではなく、
さまざまな受動、能動光回路の応用が可能である。例え
ば、電気光学結晶の電気光学効果を利用する光変調回
路、光スイッチ回路等の光能動素子、2分岐光回路、方
向性結合器回路等の光受動素子が可能である。さらに、
プロトン交換条件およびアニーリング条件は、前記した
信号光波長1550nmでシングルモード光導波路4と
なる条件であり、プロトン交換温度は160〜250℃
の間で任意に設定できる。これは、160℃以下になる
と極端にプロトン交換速度が遅くなり光導波路4作製に
長時間を要するのに対し、250℃以上になるとプロト
ン交換の制御が難しくなり、再現性が悪くなるためであ
る。同様の理由でプロトン交換後のアニーリングも30
0〜400℃の範囲で行うのが望ましい。さらに、プロ
トン交換マスクとして用いる材料はタンタルに限られる
ものではなく、Au/Cr膜も使用できる。
【0063】上述の光集積回路素子としての導波路形光
素子において、波長1550nmの信号光とチタンサフ
ァイヤレーザによる波長980nm、出力40mWのポ
ンプ光をダイクロイックミラーにより合波すると共に入
射端面Piから端面結合により入射して信号光の増幅実
験を行ったところ、信号光を4dB増幅することがで
き、さらに、光スイッチ回路では、駆動電圧4.9Vに
おいて良好な増幅信号光のスイッチングが確認された。
【0064】なお、本実施例の製造方法では、電気光学
結晶基板1としてZカットのニオブ酸リチウムを用いた
ため、この電気光学結晶基板1での最大の電気光学定数
γ33を利用するため、電極5を光導波路4の直上に配
置したが、電気光学結晶基板1のカット方向および利用
しようとする電気光学定数によって、電極の位置は電気
光学結晶基板1内の光導波路4側面等任意に配置でき
る。また、電極5の材料としては、ITOの他にTi、
Al等の金属膜も使用できる。ただし、Zカット電気光
学結晶基板1のように、光導波路4の直上に電極5を配
置する場合(電気光学定数γ33を利用する場合)、T
i等の金属電極は、導波光への影響を回避するため、導
波路電気光学結晶基板1表面と電極5との間にSiO2
等の誘電体層を設ける必要がある。
【0065】以上のように本実施例によれば、電気光学
結晶の電気光学効果を利用する光変調回路、光スイッチ
回路等の光能動素子、2分岐光回路、方向性結合器回路
等の光受動素子を、光増幅作用あるいは光発振作用を有
する導波路形レーザと同一基板上に集積化することがで
きるので、光発振器、光増幅器等の装置の小型化、多機
能化が可能となる光集積回路素子を実現できる。
【0066】(実施例5)図5は本発明の第5の実施例
に係る光集積回路素子を示す斜視図である。図5におい
て、1は電気光学結晶基板、3は希土類元素添加層(添
加部)、4は光導波路(上昇部位)、5は電極である。
本実施例は、実施例3の分岐干渉形光変調回路のさらに
後段に2分岐回路を設けたものである。本実施例の製造
方法は実施例3の製造方法の場合と同様であり、レーザ
ビーム描画によるパターンを、分岐干渉形光変調回路お
よび2分岐回路を含む光導波路パターンに変更したもの
である。本実施例では分岐干渉形光変調回路および2分
岐回路を含む光導波路パターンを形成したが、電気光学
結晶基板1上に形成する光導波路パターンはこれらに限
られるものではなく、さまざまな光能動、受動回路素子
が形成できる。例えば、電気光学結晶の電気光学効果を
利用する光変調回路、光スイッチ回路等の光能動素子、
2分岐光回路、方向性結合器回路等の光受動素子が可能
である。
【0067】上述の光集積回路素子において、波長13
10nmの信号光とチタンサファイヤレーザによる波長
1010nm、出力80mWのポンプ光をダイクロイッ
クミラーにより合波すると共に入射端面Piから端面結
合により入射して信号光の増幅実験を行ったところ、信
号光を2.7dB増幅することができ、さらに、分岐干
渉形光変調回路部では、駆動電圧4.7Vにおいて信号
光を効率よく変調でき、さらに2分岐回路部の出射ポー
トP1、P2より、変調信号光を45:55の分配比で
出力することができた。
【0068】以上のように本実施例によれば、電気光学
結晶の電気光学効果を利用する光変調回路、光スイッチ
回路等の光能動素子、2分岐光回路、方向性結合器回路
等の光受動素子を、光増幅作用あるいは光発振作用を有
する導波路形レーザと同一基板上に集積化することがで
きるので、光発振器、光増幅器等の装置の小型化、多機
能化が可能となる光集積回路素子を実現できる。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明は、電気光学結晶か
ら成る基板と、希土類元素イオンを有し、基板内に設け
られた光導波路と、基板上に設けられた光能動素子とを
設けたことにより、電気光学結晶の電気光学効果を利用
する光変調回路、光スイッチ回路等の光能動素子を光増
幅作用あるいは光発振作用を有する導波路形レーザと同
一基板上に集積化することができるので、光発振器、光
増幅器等の装置の小型化、多機能化が可能となる光集積
回路素子を実現できる。
【0070】また、電気光学結晶から成る基板と、希土
類元素イオンを有し、基板内に設けられた光導波路と、
基板上に設けられた光受動素子とを設けたことにより、
2分岐光回路、方向性結合器回路等の光受動素子を光増
幅作用あるいは光発振作用を有する導波路形レーザと同
一基板上に集積化することができるので、光発振器、光
増幅器等の装置の小型化、多機能化が可能となる光集積
回路素子を実現できる。
【0071】さらに、電気光学結晶から成る基板と、希
土類元素イオンを有し、基板内に設けられた光導波路
と、基板上に設けられた光能動素子および光受動素子と
を設けたことにより、電気光学結晶の電気光学効果を利
用する光変調回路、光スイッチ回路等の光能動素子およ
び2分岐光回路、方向性結合器回路等の光受動素子を光
増幅作用あるいは光発振作用を有する導波路形レーザと
同一基板上に集積化することができるので、光発振器、
光増幅器等の装置の小型化、多機能化が可能となる光集
積回路素子を実現できる。
【0072】さらに、基板がニオブ酸リチウム単結晶で
あることにより、高効率の電気光学効果が得られる光集
積回路素子を実現できる。
【0073】さらに、基板がタンタル酸リチウム単結晶
であることにより、高効率の電気光学効果が得られる光
集積回路素子を実現できる。
【0074】さらに、基板にマグネシアが添加されたこ
とにより、光損傷を抑制する効果が得られる光集積回路
素子を実現できる。
【0075】さらに、電気光学結晶から成る基板上に希
土類元素イオンを添加した添加部を形成する添加部形成
工程と、添加部に屈折率の上昇部位を設けることにより
光導波路を形成する光導波路形成工程と、基板上に光能
動素子を形成する光能動素子形成工程とを有することに
より、電気光学結晶の電気光学効果を利用する光変調回
路、光スイッチ回路等の光能動素子を光増幅作用あるい
は光発振作用を有する導波路形レーザと同一基板上に集
積化することができるので、光発振器、光増幅器等の装
置の小型化、多機能化が可能となる光集積回路素子の製
造方法を実現できる。
【0076】さらに、電気光学結晶から成る基板上に希
土類元素イオンを添加した添加部を形成する添加部形成
工程と、添加部に屈折率の上昇部位を設けることにより
光導波路を形成する光導波路形成工程と、基板上に光受
動素子を形成する光受動素子形成工程とを有することに
より、2分岐光回路、方向性結合器回路等の光受動素子
を光増幅作用あるいは光発振作用を有する導波路形レー
ザと同一基板上に集積化することができるので、光発振
器、光増幅器等の装置の小型化、多機能化が可能となる
光集積回路素子の製造方法を実現できる。
【0077】さらに、電気光学結晶から成る基板上に希
土類元素イオンを添加した添加部を形成する添加部形成
工程と、添加部に屈折率の上昇部位を設けることにより
光導波路を形成する光導波路形成工程と、基板上に光能
動素子および光受動素子を形成する光能動受動素子形成
工程とを有することにより、電気光学結晶の電気光学効
果を利用する光変調回路、光スイッチ回路等の光能動素
子および2分岐光回路、方向性結合器回路等の光受動素
子を光増幅作用あるいは光発振作用を有する導波路形レ
ーザと同一基板上に集積化することができるので、光発
振器、光増幅器等の装置の小型化、多機能化が可能とな
る光集積回路素子の製造方法を実現できる。
【0078】さらに、添加部形成工程は、電気光学結晶
から成る基板上に希土類元素を含む膜を形成する膜形成
工程と、膜中の希土類元素イオンを基板中に熱拡散法に
よって添加する添加工程とを備えたことにより、光発振
器、光増幅器等の装置の小型化、多機能化が可能となる
光集積回路素子を容易に製造できる光集積回路素子の製
造方法を実現できる。
【0079】さらに、添加部形成工程は、電気光学結晶
から成る基板を希土類元素の硝酸塩化合物溶液中に浸漬
することによるイオン交換法によって希土類元素イオン
を添加する工程であることにより、光発振器、光増幅器
等の装置の小型化、多機能化が可能となる光集積回路素
子を容易に製造できる光集積回路素子の製造方法を実現
できる。
【0080】さらに、イオン交換法は希土類元素の硝酸
塩化合物溶液中に硝酸リチウムを混入させる工程を有す
ることにより、光発振器、光増幅器等の装置の小型化、
多機能化が可能となる光集積回路素子を容易に製造でき
る光集積回路素子の製造方法を実現できる。
【0081】さらに、光導波路形成工程はプロトン交換
法により光導波路を形成する工程であることにより、光
導波路を容易に製造できる光集積回路素子の製造方法を
実現できる。
【0082】さらに、プロトン交換法は電気光学結晶か
ら成る基板をピロリン酸溶液中に浸漬する工程を有する
ことにより、光導波路を容易に製造できる光集積回路素
子の製造方法を実現できる。
【0083】さらに、プロトン交換法は電気光学結晶か
ら成る基板を安息香酸溶液中に浸漬する工程を有するこ
とにより、光導波路を容易に製造できる光集積回路素子
の製造方法を実現できる。
【0084】さらに、光導波路形成工程はチタニウム拡
散法により光導波路を形成する工程であることにより、
光導波路を容易に製造できる光集積回路素子の製造方法
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る光集積回路素子を示す
斜視図
【図2】(a)図1の光集積回路素子の製造工程の一部
を示す斜視図 (b)図1の光集積回路素子の製造工程の一部を示す斜
視図 (c)図1の光集積回路素子の製造工程の一部を示す斜
視図 (d)図1の光集積回路素子の製造工程の一部を示す斜
視図 (e)図1の光集積回路素子の製造工程の一部を示す斜
視図
【図3】本発明の第2の実施例に係る光集積回路素子を
示す斜視図
【図4】本発明の第3の実施例に係る光集積回路素子を
示す斜視図
【図5】本発明の第5の実施例に係る光集積回路素子を
示す斜視図
【図6】(a)従来の光ファイバ増幅器を示す構成図 (b)光ファイバの入力側における入力信号光の波形を
示す波形図 (c)光ファイバの出力側における出力信号光の波形を
示す波形図
【符号の説明】
1 電気光学結晶基板 2 希土類元素蒸着層 3 希土類元素添加層(添加部) 4 光導波路(上昇部位) 5 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 6/12 M

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気光学結晶から成る基板と、希土類元素
    イオンを有し、前記基板内に設けられた光導波路と、前
    記基板上に設けられた光能動素子とを備えたことを特徴
    とする光集積回路素子。
  2. 【請求項2】電気光学結晶から成る基板と、希土類元素
    イオンを有し、前記基板内に設けられた光導波路と、前
    記基板上に設けられた光受動素子とを備えたことを特徴
    とする光集積回路素子。
  3. 【請求項3】電気光学結晶から成る基板と、希土類元素
    イオンを有し、前記基板内に設けられた光導波路と、前
    記基板上に設けられた光能動素子および光受動素子とを
    備えたことを特徴とする光集積回路素子。
  4. 【請求項4】前記基板はニオブ酸リチウム単結晶である
    ことを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1に記載
    の光集積回路素子。
  5. 【請求項5】前記基板はタンタル酸リチウム単結晶であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1に記
    載の光集積回路素子。
  6. 【請求項6】前記基板はマグネシアが添加されたことを
    特徴とする請求項4、5のいずれか1に記載の光集積回
    路素子。
  7. 【請求項7】電気光学結晶から成る基板上に希土類元素
    イオンを添加した添加部を形成する添加部形成工程と、
    前記添加部に屈折率の上昇部位を設けることにより光導
    波路を形成する光導波路形成工程と、前記基板上に光能
    動素子を形成する光能動素子形成工程とを有することを
    特徴とする光集積回路素子の製造方法。
  8. 【請求項8】電気光学結晶から成る基板上に希土類元素
    イオンを添加した添加部を形成する添加部形成工程と、
    前記添加部に屈折率の上昇部位を設けることにより光導
    波路を形成する光導波路形成工程と、前記基板上に光受
    動素子を形成する光受動素子形成工程とを有することを
    特徴とする光集積回路素子の製造方法。
  9. 【請求項9】電気光学結晶から成る基板上に希土類元素
    イオンを添加した添加部を形成する添加部形成工程と、
    前記添加部に屈折率の上昇部位を設けることにより光導
    波路を形成する光導波路形成工程と、前記基板上に光能
    動素子および光受動素子を形成する光能動受動素子形成
    工程とを有することを特徴とする光集積回路素子の製造
    方法。
  10. 【請求項10】前記添加部形成工程は、電気光学結晶か
    ら成る基板上に希土類元素を含む膜を形成する膜形成工
    程と、前記膜中の希土類元素イオンを前記基板中に熱拡
    散法によって添加する添加工程とを備えたことを特徴と
    する請求項7、8、9のいずれか1に記載の光集積回路
    素子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記添加部形成工程は、前記電気光学結
    晶から成る基板を希土類元素の硝酸塩化合物溶液中に浸
    漬することによるイオン交換法によって希土類元素イオ
    ンを添加する工程であることを特徴とする請求項7、
    8、9のいずれか1に記載の光集積回路素子の製造方
    法。
  12. 【請求項12】前記イオン交換法は前記希土類元素の硝
    酸塩化合物溶液中に硝酸リチウムを混入させる工程を有
    することを特徴とする請求項11記載の光集積回路素子
    の製造方法。
  13. 【請求項13】前記光導波路形成工程はプロトン交換法
    により光導波路を形成する工程であることを特徴とする
    請求項10、11のいずれか1に記載の光集積回路素子
    の製造方法。
  14. 【請求項14】前記プロトン交換法は前記電気光学結晶
    から成る基板をピロリン酸溶液中に浸漬する工程を有す
    ることを特徴とする請求項13記載の光集積回路素子の
    製造方法。
  15. 【請求項15】前記プロトン交換法は前記電気光学結晶
    から成る基板を安息香酸溶液中に浸漬する工程を有する
    ことを特徴とする請求項13記載の光集積回路素子の製
    造方法。
  16. 【請求項16】前記光導波路形成工程はチタニウム拡散
    法により光導波路を形成する工程であることを特徴とす
    る請求項10、11のいずれか1に記載の光集積回路素
    子の製造方法。
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