JPH08233751A - 線状体の表面検査装置 - Google Patents

線状体の表面検査装置

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JPH08233751A
JPH08233751A JP3522595A JP3522595A JPH08233751A JP H08233751 A JPH08233751 A JP H08233751A JP 3522595 A JP3522595 A JP 3522595A JP 3522595 A JP3522595 A JP 3522595A JP H08233751 A JPH08233751 A JP H08233751A
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JP
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linear body
inspection
cable
light
receiver
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Application number
JP3522595A
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English (en)
Inventor
Kazutoshi Takahashi
和利 高橋
Noriaki Harada
典明 原田
Toshiya Ueno
寿也 上野
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Asahi Kasei Engineering Corp
Original Assignee
Asahi Engineering Co Ltd Osaka
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行する線状体の周囲表面の傷を高い精度で
くまなく検査することのできる線状体の表面検査装置を
うることを目的とするものである。 【構成】 線状体は検査手段の前後に配設した案内ロー
ルで支持されて揺動ならびに弛みを極力少なくしながら
走行せしめ、投光器と受光器とよりなる検査手段を線状
体の周囲に回動させながら線状体の表面の照度が均一で
かつ、同一ビーム径となるように投光器からレーザ光線
を照射し、線状体に正反射した反射光を受光器で受けて
電気信号に変換し、該信号を発信器から受信器に伝送し
てケーブルの弛みによるノイズを補正して線状体の全周
面の傷を高精度に検査し、必要に応じて検査で発見した
傷部分にマーキングする線状体の表面検査装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行中の例えば、電気
ケーブルなどのような長い線状体の全周面にくまなくレ
ーザ光を照射し、正反射してきた反射光を受光して、電
気信号に変換せしめ、該電気信号の変化によって線状体
の表面に生じた微細な傷などの有無を検査し、更に必要
に応じて発見された線状体表面の傷の個所にマーキング
を施すようにした線状体の表面検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走行する合成樹脂製、あるいは金属製の
シートやフィルムの表面の傷の有無をレーザ光で検査す
る技術は既に公知で、実用に供されている。又、比較的
短かい円柱形状の被検査物を回転せしめながら、その周
面にレーザ光を照射して被検査物の表面を検査する装置
は特開昭54−83885号公報に記載されている。そ
の他、搬送されている線状体の欠陥検出装置や、連続的
に移動する長尺の線状体の回りを検査手段が回動して線
状体の表面の傷を検査する装置が特開平3−87652
号公報や特開平3−108644号公報に記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の特開昭54−8
3885号公報のものは、長い被検査物を回転して検査
するわけにはいかない構造なので、長い被検査物の表面
を検査することができない。又、特開平3−87652
号公報のものは、固定された2台のセンサーで線状体の
欠陥を検査するもので、線状体の全周面の傷を高精度に
検査することができない。更に、特開平3−10864
4号公報のものは被検査物である長い線状体が走行する
際の不規則な揺動あるいはケーブルの弛みなどを防ぐ対
策が施されていない。したがって照射したレーザ光線は
被検査物の表面で乱反射して受光器に入射されたり、又
被検査物の表面を同一のビーム径で走査するような手段
がないので、高精度な検査ができないといった致命的な
欠陥を抱えている。以上のことから従来の検査装置では
走行する長い被検査物の周囲表面の傷を高い精度でくま
なく検査することができなかった。上記従来技術の問題
点に鑑みて本発明が発明されたもので、本発明は走行す
る線状体の周囲表面の傷を高い精度でくまなく検査する
ことのできる線状体の表面検査装置をうることを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するために、次のような線状体の表面検査装置を提供
するものである。すなわち、請求項1の発明は、投光器
と受光器とよりなる検査手段が案内ロールと案内ロール
との間において走行する線状体の周囲を回転して線状体
表面の傷の有無を検査することを特徴とする線状体の表
面検査装置であり、この請求項1の発明において、走行
する線状体の周囲を回転する回転板に対して検査手段を
設けた取付板を線状体に対して遠近調節自在に配設した
ことを特徴とする線状体の表面検査装置を請求項2の発
明とするものであり、又請求項1、2の発明の何れかに
おいて、検査手段の受光器で受光した光を電気信号に変
換して無線で送信する回転側の発信器と該発信器からの
電気信号を受信する固定側の受信器とで構成され、該受
信器で波形補正をかけて走行する線状体の弛みに起因す
るノイズを消去する手段を備えたことを特徴とする線状
体の表面検査装置である。更に、請求項1、2、3の発
明の何れかにおいて、検査手段で線状体の表面を同一ビ
ーム径で走査し、ビームの照射位置に関係なく一定の検
出感度が得られるようにした手段を備えた線状体の表面
検査装置である。そして、以上のような発明において、
必要に応じて走行する線状体の表面の発見された傷部分
をマーキングする手段を検査手段の他に備えたことを特
徴とするものである。
【0005】
【作用】長尺の線状体は検査手段の前後に配設された案
内ロールで支持されて、揺動、ならびに弛みを極力少な
くしながら走行せしめられ、投光器と受光器よりなる検
査手段を前記案内ロールと案内ロールとの間で線状体の
周囲を回動させながら線状体の表面上の照度が均一でか
つ、同一ビーム径となるように投光器からレーザ光線を
照射し、線状体に正反射した反射光を受光器で受けて電
気信号に変換し、該信号を発信器から受信器に伝送して
ケーブルの弛みによるノイズを補正して被検査物の全周
面の傷を高精度に検査し、必要に応じて検査で発見した
傷の個所にジェットインク方式でマーキングするもので
ある。
【0006】
【実施例】本発明になる線状体の表面検査装置の実施例
を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本装置全体
の概略図である。図において(1)はケーブル巻取機
(図示せず)で引っ張られ所定の速度で矢印方向に水平
に走行する長尺のケーブルで、(A)はレーザ光を照射
する投光器(2)と被検査物である線状体(1)の表面
で正反射したレーザ光を受光する受光器(3)とを備え
た検査手段であり、(B)は上記検査手段(A)を線状
体(1)の周囲を回転せしめる回転手段であり、(C)
は走行するケーブルの揺動並びに弛みを最小限に押え込
むための案内ロールよりなる揺動防止手段である。投光
器(2)と受光器(3)は略半円盤状でその中心部が半
円に削取された取付板(4)の側面の所定位置に配設さ
れているが、ケーブル表面の傷の形状によって投光器
(2)と受光器(3)の配設位置は調節可能となってい
る。そして取付板(4)は中央に開孔部(5)を有する
ドーナッツ状の回転板(6)と所定の間隔をおいて上下
方向に摺動自在に取付けられている。図2は取付板
(4)と回転板(6)が調整具(7)で取付けられた状
態を示すもので、取付板(4)の裏面と回転板(6)の
表面にそれぞれ突出した凸部に螺子が噛合している。
又、取付板(4)の裏面に固設するガイド(図示せず)
は、回転板(6)の表面に垂直方向に固設レール(8)
に嵌合しているので、螺子を調整して被検査物であるケ
ーブルの径が太いと取付板(4)をガイドに沿って上方
に上昇させ、ケーブルの径が細いと取付板(4)をガイ
ドに沿って下方に下降させる。(9)は取付板(4)と
一体となって回転する回転板(6)に取付けられたバラ
ンスウエイトで、回転する検査手段(A)とバランスを
保つために取付けられている。
【0007】次に回転手段(B)について説明すると、
(10)は架台(11)に載置されたモータで、該モー
タ(10)の駆動軸と回転筒(12)にはベルト(3
3)が張設している。回転筒(12)は軸受(13)・
スリップリング(14)・軸受(13)を介して前記し
た回転板(6)の裏面と連結しているので、モータ(1
0)を作動すると回転板(6)は回転し、回転板(6)
に取付けられた検査手段(A)を配設した取付板(4)
も一体となってケーブル(1)の周囲を回転するもので
ある。図3は上記した、既に周知のスリップリング(1
4)の模式図で、回転する検査手段(A)への給電をお
こなうものであって、(15)は回転筒(12)の周囲
に対面して立設する円盤状の2枚の絶縁板で、該絶縁板
(15)・(15)の外周で若干の間隔をもって円筒状
の固定カバー(16)が軸受(13)・(13)に固設
している。(17)は回転筒(12)の周囲に固設する
樹脂部で、該樹脂部(17)の周囲よりリング(18)
が複数基立設している。(19)はリング(18)に固
設して立設する銅合金リングである。(20)はその先
端が回転する銅合金リング(19)の表面に接触するよ
うに固定カバー(16)からスプリングで押しつけられ
ているブラシである。図では上下2本を1組とするブラ
シ(20)が3組固定カバー(16)から垂設してお
り、内1組はアース用となっている。(21)・(2
1)は2本1組とするブラシ(20)・(20)とそれ
ぞれ接続し、その後端は架台(11)に載置された電源
(図示せず)に接続している配線であり、(22)・
(22)は銅合金リング(19)・(19)とそれぞれ
接続し、その先端は樹脂部(17)・軸受(13)の開
孔部を通って前記した検査手段(A)にそれぞれ接続し
ている配線である。図面左側に図示された2本1組とす
るブラシ(20)・(20)はそれぞれ互いに接続し、
その後端は配線(21a)で架台(11)を経て大地に
アースされており、銅合金リング(19)に接続してい
る配線(22a)は前記配線(22)のノイズフィルタ
ー(22b)に接続している。したがって、ブラシ(2
0)に接続する一方の配線(21)・(21)は固定側
の電源に、他方の配線(22)・(22)は検査手段
(A)にそれぞれ接続しており、回転筒(12)が回転
すると軸受(13)に固設する固定カバー(16)から
スプリングで押しつけられて垂設するブラシ(20)が
回転筒(12)と一体となって回転する銅合金リング
(19)と接触しているので、固定側の電源からスリッ
プリングを経て常時回転している検査手段(A)に容易
に給電することができるものである。
【0008】次に揺動防止手段(C)について説明する
と、(23)は架台(11)先端部に立設し、中心部が
開孔した案内板(24)に芯棒とニードルベアリングを
介して取付けられた案内ロールで、該案内ロール(2
3)は2本1組となってそれぞれ若干位置をずらして略
V字状に案内板(24)に取付けられている。同様に、
回転板(6)の開孔部(5)の後方に位置し、回転する
取付板(4)や検査手段(A)及び検査手段と対称的な
回転板の位置に配設されたバランスウエイト(9)に支
障のないように2本の案内ロール(23a)が芯棒とニ
ードルベアリングを介して支持筒(31)に取付けられ
ている。図4は案内ロール(23a)が取付けられてい
る位置を示すもので、(32)はモータ(10)で回動
する回転筒(12)の先に立設する固定台で、該固定台
(32)に固設する円筒状の支持筒(31)が回転板
(6)方向に回転筒(12)内に挿入されている。(2
3a)は前記した如く2本を1組とする案内ロール(2
3)と同一の機能を有する案内ロールで、該案内ロール
(23a)は芯棒(43)とニードルベアリングを介し
て支持筒(31)の先端で若干位置をずらして略V字状
に付設している。(図5) したがって、図面矢印方向に走行するケーブル(1)
は、その側底部を略V字状に配置された2本の案内ロー
ル(23)表面と接触しながら案内板(24)の開孔を
潜り、更に開孔部(5)内に位置する同様の構造になる
案内ロール(23a)に接触しているので、案内ロール
(23)と案内ロール(23a)との距離は短く、案内
ロールはそれぞれ略V字状に配置されているので2次元
方向の揺動は抑制され、案内ロール(23)と案内ロー
ル(23a)との間を走行するケーブル(1)はほとん
ど揺動することがなく、又、ケーブル(1)の自重によ
る弛みもほとんどないものであり、そしてその間を走行
するケーブル(1)の周囲を検査手段が回転して検査す
るので、高精度な傷検査が可能となるものである。上記
したように支持筒(31)は片持ちでケーブルを支持し
ているので、製作にあたっては充分その強度を吟味する
必要がある。
【0009】図6で検査手段(A)について説明する
と、(4)は中心部が半円に削取された略半円盤状の取
付板で、該取付板(4)の所定の位置に直交して投光器
(2)と受光器(3)がそれぞれ配置されている。
(1)は走行するケーブルである。箱状の投光器(2)
にはレーザ光源(S)・レンズ(34)・ポリゴンミラ
ー(25)・Fθレンズ(26)・反射ミラー(27)
が内蔵されており、また受光器(3)にはフレネルレン
ズ(29)・反射ミラー(28)・受光素子(30)が
内蔵されている。したがって、例えば半導体のレーザ光
源(S)から照射されたレーザ光は、レンズ(34)で
ビーム径を調整(集光)し、反時計方向に回転する正八
角形状のポリゴンミラー(25)に投光してレーザビー
ムをケーブルの長手方向の表面に走査せしめ、Fθレン
ズ(26)でケーブル表面のレーザ光のビーム径を同一
とする。これによって検査手段で線状体の表面を同一ビ
ーム径で走査し、ビームの照射位置に関係なく、一定の
検出感度がえられるようになる。反射ミラー(27)を
配置したのはレーザの光路を変えることによって装置全
体をコンパクトにするためである。一方、ケーブル
(1)で反射したレーザ光はフレネルレンズ(29)で
集光され、反射ミラー(28)で光路は変更されて受光
素子(30)に達する。受光素子(30)ではレーザか
ら受けた光を、電気信号に変換し、回転する取付板
(4)に固設した発信器(図示せず)から固定側の受信
器に無線で送信される。受信器で受信した信号は欠陥判
定処理装置で処理され、ケーブル表面に欠陥があると、
その個所に照射されたレーザ光は散乱してフレネルレン
ズに入光される光量が減り、その結果受光素子の出力信
号も減少するので欠陥部分を容易に検知することができ
る。
【0010】又、50Φのケーブルの重量は約10Kg/m
もあるので、上記したように2本1組のV字状の案内ロ
ール2組でガイドすることによってケーブルは不規則な
揺動はほとんど発生しないが、自重による僅かな弛みが
生じる可能性がある。図7の(イ)は案内ロールと案内
ロールの間を走行するケーブルは一切の弛みはなく、2
個所に傷がある際の出力信号である。図7の(ロ)はケ
ーブルが若干弛んでいた結果、ノイズが入り、2個所の
傷が鮮明に捉えられない状態を示している。これに対処
するために、固定側の受信器で、例えば図7の(ハ)に
示すような補正波形を出力信号にかけることにより図7
の(イ)に示すような非常にフラットな波形を有する信
号を得ることができるので、細少な傷とノイズの識別が
容易におこなうことができる。なお、図7の(イ)に示
すフラットな波形を有する信号を得ることができるよう
にたわんだケーブルの周囲を回転する検査手段のケーブ
ルに対する角度位置が変わってくると図7の(ハ)に示
す補正波形が変わってくる。当然ながらケーブルはロッ
ト毎に製造され、1ロットの長さは非常に長いものであ
り、同一ロットのケーブルのスペックは同一なので、所
定の速度で走行するケーブルの案内ロールと案内ロール
の間の弛みも一定と考えられる。したがって、検査に入
る前に試験的に検査手段をケーブル周囲に1〜2回転さ
せて受光器でケーブルの弛みの程度を検知し、その情報
を発信器から受信器に発信し、受信器の波形補正回路に
かけて補正波形を抽出し、受信器にインプットしてお
く。その結果、検査に入ってケーブルに僅かな弛みがあ
っても補正波形にかけることにより、弛みを起因とする
ノイズは消去され、傷の信号のみが鮮明に出力されてく
るものである。
【0011】次に図8に示す波形補正回路について説明
する。先ず、ケーブル表面からの反射光は、受光器
(3)によって光から電気信号に変換される。ケーブル
表面を順次走査していくので、ケーブルにたわみがある
と乗算器(35)の入力(X)の波形(図8のロ)がえ
られる。乗算器(35)と誤差増幅器(36)で制御ル
ープ(42)を構成している。そして誤差増幅器のマイ
ナス側において設定した図8の(ハ)に示す矩形波を入
力し、乗算器(35)の出力と比較する。その差電圧は
誤差増幅器(36)により増幅(P)し、必要に応じて
積分(I)動作が加えられ、制御電圧(入力Y)がえら
れる。その場合、誤差増幅器(36)の出力である制御
電圧のラインにはスイッチ(S1 )があり、ケーブル1
回転の波形補正データ収集中は測定前側の接点に接続さ
れている。以上のような動作を高速に行うことで乗算器
(35)の出力は設定電圧に近い図8の(ニ)に示す矩
形波がえられる。誤差増幅器(36)の出力はA/D変
換器(37)にも接続されていて、しかも、波形補正デ
ータ収集中はスイッチ(S 2 )が測定前側の接点に接続
されており、角度センサー(40)からの出力、例えば
0°のデータとしてメモリー(38)に記憶される。同
様にして各角度毎に測定してメモリされる。以上のよう
な動作は検査に入る前に試験的に検査手段をケーブルの
周囲に1〜2回回転させて受光器(3)でケーブルの弛
みの程度を検知し、その情報を波形補正回路にかけて補
正波形を抽出し、メモリにインプットしておく動作であ
る。次に測定に入ると、スイッチ(S1 )(S2 )は測
定中側の接点に接続されるので、角度センサー(40)
から制御回路(44)でメモリ内(38)に記憶されて
いる制御電圧が読み出され、D/A変換器(39)によ
りアナログの制御電圧(Y)として受光器からの信号
(X)と乗算器(35)で乗算され、傷がある場合波形
補正出力(41)として図7の(イ)に示す波形がえら
れる。したがって検査に入ってケーブルに僅かな弛みが
あっても、補正波形にかけることにより、弛みを起因と
するノイズは消去され、傷の信号のみが鮮明に出力され
るものである。
【0012】本発明は以上の構成になっているので、そ
の動作について説明する。導体に半導電層・絶縁体・遮
蔽層・防食層などを被覆する各工程を経て製造されるケ
ーブルは、必要に応じて各工程終了後、その表面に何ら
かの傷などが生じていないかどうかチェックする必要が
ある。そしてケーブルの表面を検査するために該ケーブ
ルを本検査装置に導入するに際しては、ケーブルを上方
から垂直方向に下方へ導入してもよいし、また実施例で
示すように水平方向から導入しても構わない。導入にあ
たって、まず手作業かあるいはハンドリフターでケーブ
ルの先端を引っ張って案内板(24)・開孔部(5)に
挿入し、該先端をケーブル巻取機に連結する。検査手段
(A)は投光器(2)と受光器(3)で構成され、投光
器と受光器は線状体に対してハの字形の所定の位置で取
付板(4)に固定されており、該取付板(4)は回転板
(6)に摺動自在に配設されているので、ケーブル表面
に照射したレーザ光が所定の距離に位置する受光器に正
反射して受光できるように被検査物であるケーブルの径
に応じて調整具(7)で取付板(4)を位置決めする。
そして所定の速度でモータ(10)を作動して検査手段
(A)をケーブル周囲に回転せしめると、ケーブルは2
基の案内ロール(23)・(23a)で案内されてお
り、2基の案内ロールの間はそれほど長くはないので、
ケーブルは不規則な揺動は起こさず、またほとんど弛み
も生じない。しかし、ケーブルが僅かでも弛んでいる
と、ケーブル表面で正反射したレーザ光が受光できなく
なるので、検査手段(A)を試験的に1〜2回程度回転
させて反射光を受光器で受光し、電気信号に変換して発
信器から受信器に発信し、受信器の波形補正回路にかけ
て補正波形を抽出して補正パターンを受信器に記憶して
おく。その結果ケーブルに弛みがあるとそれによるノイ
ズは補正波形で消去されるものである。回転する検査手
段(A)への給電は、回転筒に固設する銅合金リングと
固定側の固定カバーよりなるスリップリングで行われ
る。投光器は走行するケーブルの周囲を回転し、該投光
器からケーブルの表面をくまなくスパイラル状にレーザ
光を照射し、正反射したレーザ光は受光器で受光されて
電気信号に変換され、該信号は回転側の発信器から固定
側の受信器に発信され、該受信器でケーブルの弛み分を
補正してケーブルの全周面の傷の有無が欠陥処理装置で
検査される。検査の結果、所定範囲以上の傷などが検知
されると、そのケーブルは使用不可能となり、切断・除
去して処理される。したがって、必要に応じて本検査装
置の後方に既に公知のインクジェットプリンターを配置
し、投光器(2)と受光器(3)とからなる検査手段と
インクジェットプリンターとの間隔と線状体(1)の走
行速度とを勘案して検知された傷がインクジェットプリ
ンターのところにきたときプリントするという位置にイ
ンクジェットプリンターを配置する。そして検知された
傷の個所にインクを吹き付けておいて検査終了後、ある
いは検査と平行してその部分を切断・除去するものであ
る。
【0013】本実施例では、被検査物であるケーブルは
160Φ、ケーブルの走行速度は20m/m 、半導体レー
ザから照射されたレーザビームの波長は680nm、ビー
ム径は0.1〜0.5mm、ポリゴンミラーの回転速度は
MAXで10,000rpm 、フレネルレンズでの集光巾
は350mm、スリットサイズは20mmであった。その結
果、ケーブル表面の0.3mmまでの傷が検出された。本
実施例では被検査物を電線ケーブルとして説明したが、
当然ながらレーザ光を反射する線状体ならば被検査物を
限定するものではなく、また本実施例では水平方向に走
行する被検査物を検査しているが、垂直方向に降下する
被検査物を検査することも可能であり、又調整具で取付
板を調整することによってケーブルの径はかなりの範囲
にわたって対応することができるし、投光器と受光器と
の位置を調節することによって傷の深度にも対応するこ
とができるものである。
【0014】本発明は請求項1乃至5に記載された発明
を特徴とするものであるが、好ましい実施態様は投光器
と受光器とよりなる検査手段が線状体に対してハの字形
に配置された取付板が走行する線状体の周囲を回転する
回転板に対して調整具を介して線状体に遠近調節自在に
取付られると共に、検査手段と対称的な位置にバランス
ウエイトを回転板に設け、更に線状体は検査手段が回動
する前後位置に設けられたV字状の案内ロールにガイド
されるように構成した線状体の表面検査装置であり、こ
れによって投光器から照射されたレーザ光が線状体で正
反射して受光器で受光されると共に検査手段がバランス
よく回動し、更に線状体は短かい距離の間の案内ロール
に支持されて、走行する線状体の揺動ならびに弛みを線
状体の径に応じて最小限に押え込むことができるという
目的を達成できる。又、投光器と受光器とからなる検査
手段のうち、投光器はレーザビームを線状体の長手方向
に走査するポリゴンミラーからなる走査手段と線状体の
表面のレーザ光を同一ビーム径とするFθレンズ等から
なる集光手段で構成された線状体の表面検査装置であっ
て、線状体の表面を同一ビーム径で走査でき、ビームの
照射位置に関係なく、一定の検出感度がえられ、高精度
に走査できるという目的を達成できる。更に予め補正波
形を抽出した補正パターンを記録した波形補正回路を有
する受信器で走行する線状体の弛みに起因するノイズを
消去する手段を構成した線状体の表面検査装置であっ
て、線状体の弛み分を補正して線状体の全周面の傷の有
無を検査できるという目的が達成できる。又、補正回路
は受光器からの受信信号に制御電圧を乗算する乗算器と
検査前に設定値と比較して各角度毎の誤差値を検出する
回路と、検出した誤差値を記憶するメモリと、検査中に
前記メモリを乗算器に切換えるスイッチとからなり、前
記メモリの制御電圧を乗算器により受光器からの受信信
号に乗算して設定値に近似した波形補正出力を出力する
ようにした線状体の表面検査装置で、線状体の弛みに起
因するノイズを消去する目的を達成できる。その他、本
発明の精神の範囲内において任意に設計変更しうる。
【0015】
【発明の効果】本発明になる線状体の表面検査装置は、
投光器と受光器よりなるコンパクトに構成された検査手
段を、案内ロールと案内ロールでガイドされた線状体の
周囲を回転せしめながら、線状体の全周囲の表面傷を検
査するものであって、案内ロールと案内ロールの間は概
して狭いので揺動することがなく、又線状体の自重によ
る弛みが生じても補正パターンで弛みによるノイズは消
去され、取付板の位置を調整することによって所定範囲
の径の線状体にも対応することができるものであり、簡
単な操作で自動的に長尺の線状体の表面の傷を高精度に
検査することができるので、本装置を導入することによ
り生産性は向上し、高品質の線状体が得られるものであ
って、例えば電力ケーブルの製造工程に本装置を導入す
ることにより、ケーブルの欠陥は事前に検知され、不慮
の事故を未然に防ぐことができるもので、その効果は頗
る大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置全体の斜面図
【図2】取付板と回転板との取付構造図
【図3】スリップリング装置の模式図
【図4】回転板駆動部分の説明図
【図5】線状体の方向に沿ってみた案内ロール取付構造
【図6】検査手段の説明図
【図7】波形説明図
【図8】波形補正の回路図
【符号の説明】
A 検査手段 B 回転手段 C 揺動手段 1 線状体 2 投光器 3 受光器 4 取付板 5 開孔部 6 回転板 7 調整具 8 レール 9 バランスウエイト 10 モータ 11 架台 12 回転筒 13 軸受 23 案内ロール 23a 案内ロール 24 案内板 25 ポリゴンミラ 26 Fθレンズ 27 反射ミラー 28 反射ミラー 29 フレネルレンズ 30 受光素子 31 支持筒

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投光器と受光器とよりなる検査手段が案
    内ロールと案内ロールとの間において走行する線状体の
    周囲を回転して線状体表面の傷の有無を検査することを
    特徴とする線状体の表面検査装置。
  2. 【請求項2】 走行する線状体の周囲を回転する回転板
    に対して検査手段を設けた取付板を線状体に対して遠近
    調節自在に配設したことを特徴とする請求項1記載の線
    状体の表面検査装置。
  3. 【請求項3】 検査手段の受光器で受光した光を電気信
    号に変換して無線で送信する回転側の発信器と該発信器
    からの電気信号を受信する固定側の受信器とで構成さ
    れ、該受信器で波形補正をかけて走行する線状体の弛み
    に起因するノイズを消去する手段を備えたことを特徴と
    する請求項1又は2記載の線状体の表面検査装置。
  4. 【請求項4】 検査手段で線状体の表面を同一ビーム径
    で走査し、ビームの照射位置に関係なく一定の検出感度
    が得られるようにした手段を備えた、請求項1、2、3
    の何れかに記載の線状体の表面検査装置。
  5. 【請求項5】 走行する線状体の表面の発見された傷部
    分をマーキングする手段を検査手段の他に設けたことを
    特徴とする請求項1、2、3、4の何れかに記載の線状
    体の表面検査装置。
JP3522595A 1995-02-23 1995-02-23 線状体の表面検査装置 Withdrawn JPH08233751A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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