JPH08233746A - 表面汚染評価装置及び表面汚染評価方法 - Google Patents

表面汚染評価装置及び表面汚染評価方法

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JPH08233746A
JPH08233746A JP3507395A JP3507395A JPH08233746A JP H08233746 A JPH08233746 A JP H08233746A JP 3507395 A JP3507395 A JP 3507395A JP 3507395 A JP3507395 A JP 3507395A JP H08233746 A JPH08233746 A JP H08233746A
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JP
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infrared light
wafer
evaluated
light
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JP3507395A
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Noriyuki Miyata
典幸 宮田
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半導体基板等の表面が汚染されていないかどう
かを光学的な手段により検出する表面汚染評価装置に関
し、CやHの結合分子が主体となっている基板表面の微
量な汚染物を基板対応で確実に検出し、迅速に良否判定
する。 【構成】赤外光を出射する光源11と、赤外光が入射さ
れる被評価基板29を載置する基板保持具13と、被評
価基板29内部に赤外光減衰層を形成する手段55と、
被評価基板29で反射してきた赤外光を分光する分光器
25とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面汚染評価装置及び
表面汚染評価方法に関し、より詳しくは、半導体基板等
の表面が汚染されていないかどうかを光学的な手段によ
り検出する表面汚染評価装置及び表面汚染評価方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、デバイスの微細化に伴い、様々な
汚染が問題になってきている。例えば、微量な金属やレ
ジスト残渣、大気中の浮遊物等の汚染が半導体装置の特
性に影響を及ぼし始めている。金属汚染されたウエハに
半導体素子を作成した場合、PN接合のリーク電流の増
加や逆方向阻止電圧の低下を招く。
【0003】また、大気中の浮遊物等で汚染されたウエ
ハに半導体素子を作成した場合、パターニングにおいて
ピンホール等の原因となり、或いは不純物の拡散におい
て拡散層の不均一が生じ、逆方向阻止電圧の低下やリー
ク電流の増大を招く。更に、レジスト残渣で汚染された
ウエハに半導体素子を作成するため加工を施した場合、
例えば加熱処理が加えられることにより、ウエハの導電
率の変調をきたし、半導体素子の電圧や電流が設計値通
りに作成されなくなる。
【0004】金属汚染に関しては、全反射蛍光X線分析
により充分な感度で検出が可能であり、確実なウエハ管
理が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レジス
ト残渣や大気中の浮遊物が汚染源となるカーボン(C)
や水素(H)の結合分子が主体となっている汚染物に関
しては、現在、問題となっている有機物汚染の吸着量
は、微量であるため、問題となるレベルでの赤外吸収
は、充分な検出感度が得られていない。
【0006】感度向上のため、例えば図6に示すATR
法(全反射減衰法:Attenuated Total Reflection )と
呼ばれる方法がある。ATR法は、基板1上に台形状の
ゲルマニウム(Ge)結晶2を押しつけてGe結晶2の
端部斜面から赤外光を入射し、Ge結晶2表面で生じる
複数回のエバネセント光の減少を検出する。この方法に
より、Ge結晶2/基板1の界面にある有機物を検出す
ることが可能となる。続いて検出した反射光を分光して
その吸収ピークデータを取得した上で基板上の汚染物を
特定し、良否を判断している。
【0007】しかし、基板1上にGe結晶2を押しつけ
る必要があり、ウエハ表面を汚染したり、傷つけたりす
る危険性がある。このため、測定後のウエハを使用する
ことができないので、ウエハ管理がモニタ管理となり、
個々のウエハに対応した管理ができない。また、測定の
前の作業に手間がかかる。しかも、取得データをいちい
ち分析して良否を判断し、製造プロセスにフィードバッ
クしているので、評価に時間や手間が掛かる。このた
め、量産規模での汚染物の評価法としては適当ではな
い。
【0008】本発明は、係る従来例の問題点に鑑みて創
作されたものであり、CやHの結合分子が主体となって
いる基板表面の微量な汚染物を基板対応で確実に検出
し、迅速に良否判定することができる表面汚染評価装置
及び表面汚染評価方法を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1に、赤
外光を出射する光源と、前記赤外光が入射される被評価
基板を載置する基板保持具と、前記被評価基板内部に赤
外光減衰層を形成する手段と、前記被評価基板で反射し
てきた赤外光を分光する分光器とを有する表面汚染評価
装置によって達成され、第2に、前記被評価基板への前
記補助光の入射経路上に赤外光吸収体が介在することを
特徴とする第1の発明に記載の表面汚染評価装置によっ
て達成され、第3に、被評価基板内に赤外光減衰層を形
成した状態で前記被評価基板に赤外光を入射し、反射し
てきた前記赤外光を分光し、分光データから前記被評価
基板表面の汚染の有無を評価することを特徴とする表面
汚染評価方法によって達成され、第4に、前記被評価基
板の表面に赤外光が入射する角度は、80度以上90度
未満であることを特徴とする第3の発明に記載の表面汚
染評価方法によって達成され、第5に、前記被評価基板
内に前記赤外光減衰層を形成している間、前記被評価基
板の裏面に冷媒を通流させることにより前記被評価基板
を冷却することを特徴とする第3又は第4の発明に記載
の表面汚染評価方法によって達成され、第6に、補助光
を前記被評価基板内に照射することにより電子及び正孔
を励起し、前記電子及び正孔が過剰に存在する前記赤外
光減衰層を形成することを特徴とする第3乃至第4の発
明のいずれかに記載の表面汚染評価方法によって達成さ
れ、第7に、前記冷媒は前記赤外光吸収体として機能す
ることを特徴とする第6の発明に記載の表面汚染評価方
法によって達成される。
【0010】
【作用】本発明においては、赤外光を出射する光源と、
赤外光が入射される被評価基板を載置する基板保持具
と、被評価基板内部に赤外光減衰層を形成する手段と、
被評価基板で反射してきた赤外光を分光する分光器とを
有している。従って、ATR法と異なり、被評価基板に
は何も加工を施さなくてもよいので加工のための手間や
時間も掛からない。
【0011】ところで、元の被評価基板が赤外光の透過
性を有するものである場合、被評価基板の底面に到達
し、被評価基板の底面からの反射光を生じて誤差の原因
になる。本発明では、被評価基板内部に赤外光減衰層を
形成する手段を有するので、赤外光を照射している間に
被評価基板内部に赤外光減衰層を形成しておくことによ
り、被評価基板内部に入射してきた赤外光は底面に到達
する前に減衰させられるため、被評価基板の底面からの
反射光も生じない。
【0012】これにより、被評価基板からの反射光は被
評価基板の表面の汚染情報のみが含まれるようになるた
め、誤差が低減し、検出感度が向上する。また、被評価
基板内部に赤外光減衰層を形成するには、被評価基板と
して半導体基板を用いた場合、例えば、バンドギャップ
よりも高いエネルギスペクトルを含む補助光を被評価基
板に照射すればよい。これにより、電子及び正孔が励起
されて、過剰の電子及び正孔が存在する層が被評価基板
内部に形成される。この層は赤外光を減衰させることが
実験により確認された。
【0013】更に、補助光の照射のとき被評価基板が発
熱して汚染分子の構造変化、熱離脱等が生じるので、こ
れを防止するため、基板保持具に貫通穴を形成し、或い
は前記基板保持具に管を設け、そこに冷媒を通流させる
とよい。このとき、基板保持具の裏面から補助光を照射
することにして、基板保持具及び管のうち少なくとも被
評価基板への補助光の入射経路上にある部分を透明部材
で形成し、冷媒として冷却水を用いると、冷却水は赤外
光吸収体として機能する。これにより、補助光が被評価
基板に到達する前に補助光中の赤外光が吸収・減衰され
るため、測定すべき反射光の中に迷光となる赤外光が混
在するのを防止することが出来、測定データのSN比の
低下を防止することができる。また、冷媒としてヘリウ
ムを用いてもよいが、ヘリウムは赤外光を減衰しないの
で、補助光照射手段と被評価基板の間に赤外光吸収体を
介在させることが好ましい。
【0014】更に、被評価基板表面に入射角度、例えば
80〜90度で赤外光を入射させているので、被評価基
板表面での赤外光の照射面積が大きくなる。このため、
照射面積内に含まれる検出に係る汚染物量が多くなる。
しかも、被評価基板表面での電界成分は、入射光と反射
光の電界成分のベクトル的な加算となるため、大きい入
射角度の場合、垂直入射に比べて、電界成分は2倍に近
くなる。このため、汚染物による吸収強度は4倍程度に
増加し、検出感度が増す。従って、赤外光を照射中に被
評価基板内部に赤外光減衰層を形成することを併用すれ
ば、被評価基板からの反射光は被評価基板の表面の汚染
情報のみが含まれるようになるため、誤差が低減し、更
に検出感度が増す。
【0015】
【実施例】次に、図面を参照しながら本発明の実施例に
係る表面汚染評価装置及び表面汚染評価方法について説
明する。 (1)本発明の第1の実施例に係る表面汚染評価装置に
ついての説明 図1は本発明の第1の実施例に係る表面汚染評価装置に
ついて示す断面図である。
【0016】同図において、13は評価すべきウエハ
(被評価基板)29、例えばシリコンウエハを載置する
石英(透明部材)からなる基板保持具で、ウエハ29は
周辺部数カ所で不図示のネジ止め式のフック等により固
定される。基板保持具13内部には冷却水(冷媒)55
の通流路(貫通穴)51を有し、通流路51とつながっ
た注水口52から冷却水55が入り、排水口53から出
ていく。通流路(貫通穴)51全体の平面形状は渦巻き
状、或いはジグザグ状その他が適用できる。
【0017】上記冷却水55により試験中のウエハ29
が冷却される。試験中のウエハ29は下記に説明する補
助光等の照射により発熱する場合が多く、熱により調査
すべき汚染物が変質したり、脱離したりするのを防止す
るためである。54は基板保持具13の基板載置面と反
対側に設けられた補助光光源で、例えばキセノンランプ
が用いられる。シリコンのバンドギャップ(常温で、凡
そ1.12eV)よりも大きいエネルギスペクトルを含
む補助光をウエハ29の裏面からウエハ29に照射す
る。この補助光により価電子帯の電子が伝導帯に励起さ
れるとともに、電子の抜けた跡に正孔が生ずる。これに
より、過剰の電子及び正孔が存在する層(赤外光減衰
層)がウエハ29内部に形成される。この場合、補助光
のスペクトルのうち赤外域の光は十分に過剰な電子及び
正孔が存在する層では減衰されるもののそれ以外の領域
ではウエハ29を容易に透過し、この透過光が測定すべ
き赤外光に混在することになる。これにより信号対雑音
比(S/N比)の低下を招く。これを防止するため、ウ
エハ29と補助光光源54の間に赤外光吸収体を設け、
補助光のスペクトルのうち赤外域の光を減衰させる必要
がある。実施例の場合、基板保持具13内を通流する冷
却水55に赤外光吸収体の役割を兼ねさせている。
【0018】11は試験用の赤外光を出射する光源であ
る。ウエハ29表面への赤外光の入射角度を80〜90
°とするような位置に設けられる。振動数ほぼ4000〜40
0 cm-1の範囲をカバーすることができる。25はウエ
ハ29で反射してきた赤外光を分光する分光器と、分光
器で分光された光を焦電効果により光電変換する検出器
の両方が集合された光検出器である。なお、光検出器2
5として、例えばMCT(Hg−Cd−Te)検出器又
はTGS(トリグリシンスルフェート:(NH2CH 2COOH)3H
2SO4)検出器(ともに商品名)を有するFTIR装置が
用いられる。光検出器25は分光器のみから構成されて
いてもよい。
【0019】上記の表面汚染評価装置では、ウエハ29
表面への入射角度を80〜90°と大きくしている。そ
の理由について図6(b),(c)を参照しながら説明
する。第1の理由は、図6(b)に示すように、垂直入
射や入射角度の小さい入射に比べてウエハ29上の照射
面が大きくなるためである。これにより、より多くの汚
染物質が、かつより広範囲の種類の汚染物質が照射面に
含まれるようになるため、検出感度が向上し、検出範囲
が広がる。第2の理由は、図6(c)に示すように、ウ
エハ29表面での電界成分は、入射光と反射光の電界成
分のベクトル的な加算となるため、大きい入射角度の場
合、垂直入射に比べて、電界成分は2倍に近くなる。こ
のため、汚染物による吸収強度は4倍程度に増加し、検
出感度が増す。
【0020】また、図3は計算により求めた、赤外光吸
収層の吸収係数をパラメータとする表面感度の入射角度
依存性を示す特性図である。横軸はリニア目盛りで表し
た入射角度θ1〔°〕を示し、縦軸はリニア目盛りで表
した表面感度(Rs−Ro)を示す。ここで、汚染物質
として屈折率(net)1.5,吸収係数(ket)0.1
9を有する、膜厚5Åのエチレン層を想定した。また、
シリコンウエハは屈折率nsi=3.43を有するものと
し、赤外光減衰層の吸収係数を種々変えた。更に、Rs
は上記エチレン層が表面に存在するシリコンウエハに赤
外光を照射したときの反射率、Roは清浄なシリコンウ
エハに赤外光を照射したときの反射率である。
【0021】計算結果によれば、入射角度が80°を越
えると表面感度が急激に上がる。この結果も上記の考え
を裏付けている。次に、過剰の電子及び正孔が存在する
層(赤外光減衰層)をウエハ29内部に形成する理由に
ついて説明する。上記図3から、赤外光減衰層の吸収係
数が大きくなるほど、表面感度が高くなることが分か
る。このことを更に明瞭に示すため、図3を書き直して
吸収係数に対する表面感度の依存性とした。これを図4
に示す。図4の横軸は対数目盛りで表した吸収係数を示
し、縦軸はリニア目盛りで表した表面感度(Rs−R
o)を示す。
【0022】これらの図から、表面感度を向上させるに
は、被評価基板として赤外光の吸収係数の高い物質を用
いればよい。しかし、被評価基板としてのシリコンウエ
ハでは赤外光の吸収係数は一定であり、あまり高くな
い。従って、シリコンウエハ内部に吸収係数の高い赤外
光減衰層を予め設けておくか、外部的から作用させてそ
のような層を形成してやればよいことになる。本願発明
者は、補助光を照射してウエハ29内部に電子及び正孔
を励起し、これにより形成された過剰の電子及び正孔の
存在する層で赤外光が大幅に減衰する、即ち吸収係数
(k)及び屈折率(n)が高くなることを実験により見
いだした。
【0023】次に、上記の表面汚染評価装置を用いてウ
エハ表面の汚染を評価した結果について図2を参照しな
がら説明する。評価すべきウエハ26として4インチの
シリコンウエハを大気中に1カ月間放置することにより
汚染させたものを用いた。図2は波数〔cm-1〕と吸収
強度〔任意単位〕の関係について示す特性図である。補
助光照射の有無による比較データを取得した。
【0024】次の条件で測定を行った。即ち、ウエハ2
9を基板保持具13に載置し、基板保持具13には流量
3リットル/分の冷却水55を流した。ウエハ26への
赤外光の入射角度を80°とし、光検出器25としてM
CT検出器を有するFTIR装置を用いた。また、補助
光光源54として300Wのキセノンランプを用いた。
【0025】結果によれば、補助光を照射した場合、照
射しない場合に比べて吸収強度が大幅に大きくなる。こ
れにより、検出感度が大幅に向上する。以上のように、
本発明の第1の実施例に係る表面汚染評価装置において
は、補助光光源54を有するので、測定用の赤外光を照
射している間に過剰の電子及び正孔が存在する赤外光減
衰層をウエハ29内部に形成することにより、ウエハ2
9内部に入射してきた赤外光を減衰させ、ウエハ29の
表面の汚染情報のみを含む反射光を検出するようにし
て、誤差を低減し、検出感度を向上させることができ
る。
【0026】更に、基板保持具13内に冷媒を通流させ
てウエハ29を冷却しているので、補助光の照射のとき
ウエハ29が発熱して汚染分子の構造変化、熱脱離等が
生じるのを防止することができる。また、補助光光源5
5とウエハ29の間に赤外光吸収体である冷却水56を
介在させることにより、補助光がウエハ29に到達する
前に補助光中の赤外光が吸収・減衰されるため、測定す
べき反射光の中に迷光となる赤外光が混在するのを防止
することが出来、測定データのSN比が高くなる。
【0027】なお、上記の実施例では、被評価基板29
としてシリコンウエハを用いているが、他の半導体ウエ
ハを用いてもよいし、半導体のみならず絶縁膜或いは導
電体その他を用いてもよい。また、補助光光源54とし
てキセノンランプを用いているが、水銀ランプ等を用い
てもよい。
【0028】更に、ウエハ29を冷却する冷媒としてヘ
リウムを用いてもよい。この場合、ヘリウムは赤外光を
吸収しないので、ウエハ29と補助光光源54の間に赤
外光を吸収するMgFやCaF(赤外光吸収体)等を介
在させることが必要である。また、基板保持具13に貫
通穴による通流路51を形成しているが、基板載置面に
冷媒が通流する管を埋め込んでもよい。
【0029】(2)本発明の第2の実施例に係る表面汚
染評価装置についての説明 本発明の第2の実施例に係る表面汚染評価装置について
図5(a),(b)を参照しながら説明する。図5
(a)は上面図、図5(b)は側面図である。第2の実
施例に係る表面汚染評価装置は第1の実施例に係る表面
汚染評価装置を自動化したものである。更に、検出感度
向上のため、被評価基板上で赤外光を複数回反射させる
ようにしたものである。
【0030】図5(a),(b)において、11は第1
の実施例で説明したと同様な赤外光を出射する光源であ
る。12は評価すべきウエハ(被評価基板)29を導入
し、そのウエハ29表面に赤外光を照射するための円筒
状の室壁を有する測定室(室)であり、測定室12の中
央部には、第1の実施例で説明したと同様な、ウエハ2
9を保持する基板保持具13と、その裏面の補助光光源
54とが設置されている。
【0031】基板保持具13及び補助光光源54は位置
調整手段14に固定されている。その位置調整手段14
は、ウエハ29を保持する基板保持面と、基板保持面に
平行なX軸を中心に基板保持面を回動し、又は基板保持
面に平行で、かつX軸に直交するY軸を中心に基板保持
面を回動させることにより基板保持面の傾きを調整する
手段15と、かつ基板保持面の高さを調整する手段16
と、両手段15,16を駆動する駆動手段17とを有す
る。駆動手段17として、例えばステッピングモータ
(DCサーボモータ)がある。これらの手段を用いてウ
エハ29表面への赤外光の入射角度等を調整することに
より、最大の反射光強度が得られるようにすることが可
能である。
【0032】18は円筒状の測定室12の内壁面に沿っ
て周回するように連続的に設置されたミラー(反射板)
である。ミラー18は、ウエハ29表面で反射した赤外
光を受け、その赤外光を反射して基板保持具13に保持
されたウエハ29表面にほぼ80°〜90°の入射角度
で再入射させるような角度を保持して設けられている。
なお、ミラー18a〜18fは、図6(a)に示すように、
室壁の周囲の必要な箇所だけに分離して設置されていて
もよい。
【0033】また、室壁の一部には開口19が形成され
ており、この開口19を介して光源11から出射した赤
外光が通過し、かつウエハ29表面での最終回の反射光
が通過する。20は測定室12に設置されたウエハ搬送
アーム(基板搬送手段)であり、ミラー18下部の室壁
の一部に形成された開閉自在のウエハ搬入/搬出口(基
板搬入/搬出口)21を介して室外のウエハを室内に搬
入したり、測定が終わった室内のウエハを室外に搬出す
る。
【0034】22は開口19を介して測定室12に連接
する赤外光導入/導出室であり、室壁には赤外光の入射
側に形成された透過窓30と、出射側に形成された透過
窓31とを有し、室内に入射した赤外光を開口19を介
して測定室12に導入するミラー23aと、測定室12内
で生成された反射光を開口19を介して分光器25に導
くミラー23bが設置されている。また、測定室12内を
窒素ガスで置換し、室内の環境を清浄にするための窒素
ガスを導入するガス導入口24が設けられている。な
お、室内を適当な圧力にするため不要な窒素ガスを排出
するための排気口が設けられてもよい。
【0035】25は測定室12から出射した赤外光を分
光する分光器と、分光器で分光された光を焦電効果によ
り光電変換する検出器の両方が集合された光検出器であ
る。光検出器25からのデータがコンピュータ28に送
られる。26はウエハ搬入/搬出口21の近くに設置さ
れた未測定のウエハを格納するウエハ収納具、27は測
定済のウエハを格納するウエハ収納具である。
【0036】28は測定を制御するコンピュータ(制御
/判定手段)で、光源11,基板保持具13の駆動部,
ウエハ搬送アーム20の駆動部及びウエハ搬入/搬出口
21の開閉駆動部を適宜作動させる。また、光検出器2
5からの分光データを取り込み、例えば、清浄なウエハ
からの反射光の分光データと評価すべきウエハからの反
射光の分光データとの差によりウエハ29表面の汚染の
有無を判定する。従って、ウエハの材質により影響を受
けず、汚染物のみを選択的に検出することができる。
【0037】なお、上記の表面汚染評価装置において、
ウエハ収納具26,27は清浄な測定室12内に設置さ
れていないが、ウエハ収納具26,27は測定室12内
に設置されてもよいし、測定室12と別の清浄な室に設
置されてもよい。また、分光機能を有する分光器と光電
変換する機能を有する検出器とが集合された光検出器2
5が出射側に設けられているが、分光器と検出器とを分
離し、分光器のみを光源11のすぐ後に設置し、分光さ
れた光を測定室12に入射するようにしてもよい。この
とき、光電変換する機能を有する検出器のみが出射側に
設置されることになる。
【0038】更に、基板保持具13が測定室12内に設
置され、測定室12内を窒素ガスで置換することが可能
であるが、基板保持具13が設置された測定室12に排
気口を設け、この排気口に測定室12内を減圧する排気
装置が接続されるようにしてもよい。これにより、測定
室12内の浮遊物を除去して測定室12内を清浄にする
ことができ、過誤の汚染物評価を避けることができる。
【0039】次に、測定室12内のミラーとウエハ29
との間の詳細な位置関係及び赤外光の照射方法の一例に
ついて図6(a)を参照しながら説明する。図6(a)
ではミラー18a〜18fは室壁の周囲の必要な箇所、即ち
6箇所だけに個々に分離して設置されているが、図1の
ように連続的に設置されていても図6(a)と全く同じ
ように赤外光を反射する。
【0040】図6(a)の上図はミラー18a,18dとウ
エハ29との位置関係を示す側面図であり、入射光と反
射光とを含む面(入射面)においてウエハ29表面に垂
直な方向から測った入射角度(第3の入射角度)θ3
80度以上,90度未満になるようにミラー18a〜18f
の角度が設定されている。このように、ウエハ29表面
への入射角度を大きくする理由は第1の実施例で説明し
た理由と同様である。
【0041】図6(a)の下図は測定室12の上面図で
あり、ミラー18a〜18fは室壁の周囲の必要な箇所、即
ち6箇所だけに個々に分離して設置されている。ウエハ
29表面での反射光を第2の入射角度θ2 をもって反射
板に入射させることにより、ミラー18a〜18fからの反
射光はウエハ29表面の異なる箇所に入射する。従っ
て、汚染物の種類をより広範囲に検出できる。更に、ウ
エハ29表面での反射を3回以上、この場合7回繰り返
すことにより、吸収を受けていない反射光の強度と吸収
を受けた反射光の強度の差が増倍され、一層検出感度が
増す。
【0042】次に、図6(a)に示す表面汚染評価装置
を用いてウエハ表面に赤外光を照射する方法について説
明する。まず、光源11からの赤外光を透過窓30を介
してミラー23aに入射する。赤外光はミラー23aで反射
され、反射光はウエハ29に約85°の入射角度(第1
の入射角度)θ1 で入射する。更に、入射した赤外光は
ウエハ29表面で反射して第4のミラー18dに所定の入
射角度(第2の入射角度)θ2 で入射する。
【0043】入射した赤外光は第4のミラー18d面で反
射してウエハ29表面に約85°の入射角度(第3の入
射角度)θ3 で再び入射する。更に、入射した赤外光は
ウエハ29表面で反射して第4のミラー18dとはほぼ対
向する室壁面上に設置された第1のミラー18aに所定の
入射角度(第2の入射角度)θ2 で入射し、反射する。
このとき、赤外光は第1のミラー18aに所定の入射角度
(第2の入射角度)θ 2 で入射しているので、入射方向
と異なる方向に反射され、従ってウエハ29表面で前の
照射領域とは異なる領域を照射する。
【0044】ウエハ29表面で再び反射された赤外光
は、第5のミラー18e−ウエハ29−第2のミラー18b
−ウエハ29−第6のミラー18f−ウエハ29−第3の
ミラー18fという順序で上記と同様の反射を繰り返した
後、ミラー23b及び透過窓31を経て光検出器25に入
射する。次に、上記の表面汚染評価方法により試料面で
の赤外光の反射回数による感度比較について実験した結
果について説明する。
【0045】図8は、試料としてイソプロピルアルコー
ル(汚染物)を塗布したシリコン基板を用い、試料面で
の赤外光の反射回数が17回の場合と7回の場合とを比
較した結果について示す分光特性図である。図4におい
て、横軸は比例目盛りの波数(cm-1)を表し、縦軸は
任意単位の吸収強度を表す。図8に示す結果によれば、
17回反射の場合は7回反射の場合と比較して、吸収強
度を示すピークが大幅に高くなっており、感度が上がっ
ていることを示している。
【0046】以上のように、本発明の第2の実施例に係
る表面汚染評価装置によれば、赤外光を出射する光源1
1と、赤外光が入射されるウエハ29を保持する基板保
持具13と、ウエハ29表面で反射された赤外光を受
け、かつ受けた赤外光を反射して大きい入射角度でウエ
ハ29表面に再び入射させるような角度に置かれたミラ
ー18又は18a〜18fと、反射光を検出して分光する光
検出器(又は分光器)25とを有している。
【0047】従って、ATR法と異なり、評価すべきウ
エハ29には何も加工を施さず、かつウエハ29に損傷
を与えることもないので、良と判定されたウエハ29は
そのまま使用することができる。また、加工のための手
間や時間も掛からない。また、ウエハ29内部に赤外光
減衰層を形成する補助光光源54を有するので、赤外光
を照射している間にウエハ29内部に赤外光減衰層を形
成しておくことにより、ウエハ29内部に入射してきた
赤外光は底面に到達する前に減衰させられるため、ウエ
ハ29の底面からの反射光も生じない。
【0048】これにより、ウエハ29からの反射光はウ
エハ29表面の汚染情報のみが含まれるようになるた
め、誤差が低減し、検出感度が一層向上する。更に、室
内を窒素置換して清浄にすることが可能な測定室12に
基板保持具13が設置されているので、清浄な環境でウ
エハ29表面の汚染測定ができる。このため、過誤の評
価も防げる。
【0049】また、基板保持具13の位置を調整する駆
動手段17,ウエハ搬送アーム20及び光源11の動作
を制御するとともに、光検出器25に取得された分光デ
ータを解析し、ウエハ29表面の汚染の有無を判定する
コンピュータ28とを有するので、自動測定が可能であ
り、評価時間の短縮が図れる。従って、量産工程への導
入が可能である。例えば、ウエハの受入れ検査,ホトリ
ソグラフィー工程後のウエハ検査,ウエハ洗浄後の検査
等への導入が考えられる。 (3)本発明の第3の実施例に係る表面汚染評価方法に
ついての説明 図5及び図6(a)の表面汚染評価装置を用いた、本発
明の第3の実施例に係る表面汚染評価方法について図
5,図6(a),図6(b),図7のフローチャート及
び図9を参照しながら説明する。
【0050】まず、清浄なウエハを用いて標準分光デー
タを取得する。そのための第1の作業として、最大の分
光感度が得られるようにするため、ウエハの高さ及びウ
エハ表面の傾きの調整を行う。以下、調整の方法につい
て説明する。即ち、測定室12内に、常時、窒素を導入
して、測定室12内を常に清浄な雰囲気に保持する。続
いて、ウエハ収納具26にウエハを搬入した後、ウエハ
収納具26内に窒素を導入し、ウエハ収納具26内を清
浄な雰囲気にする。
【0051】次に、コンピュータ28からの信号により
ウエハ搬入/搬出口21を開けてウエハ搬送アーム20
によりウエハ収納具26から清浄なウエハを取り出す。
続いて、ウエハ搬入/搬出口21を通過してウエハを測
定室12内の基板保持具13の基板保持面上に搬送し、
基板保持面に載置する。このとき、ウエハは減圧による
吸着手段等により基板保持面に固定される。その後、ウ
エハ搬入/搬出口21はコンピュータ28からの信号に
より閉じられる。
【0052】次いで、コンピュータ28からの信号によ
り、冷却水55を基板保持具13に流すとともに、補助
光光源54を点灯し、ウエハ29裏面から補助光を照射
する。冷却水55により補助光のうち赤外域の光は冷却
水55により吸収され、ウエハ29裏面に到達しない。
一方、シリコンのバンドギャップよりも大きいエネルギ
スペクトルを有する光はウエハ29内部に進入し、電子
及び正孔を励起して電子及び正孔が過剰に存在する層
(赤外光減衰層)がウエハ29内部に形成される。ウエ
ハ29は補助光の照射によりエネルギを吸収するため発
熱するが、冷却水55により冷却されるので、ウエハ2
9温度は上昇しない。このため、汚染物の変質や脱離等
が生じない。
【0053】更に、コンピュータ28からの信号によ
り、光源11を点灯する。赤外光は測定室12内に入射
され、(1)で説明したと同様にしてウエハ表面での7
回の反射を繰り返し、光検出器25に入射する。このと
き、ウエハ29内部の赤外光減衰層により赤外光が減衰
するので、ウエハ29表面に照射される試験用の赤外光
のうち、ウエハ29内部に進入したものは減衰し、ウエ
ハ29表面で反射されたもののみが光検出器25に帰っ
てくる。
【0054】次に、基板保持具13の上下の位置及び基
板保持面の傾きを調整し、光検出器25からの出力が最
大となるようにウエハ29位置を決定する。続いて、最
大の分光感度となるウエハ位置を保持した状態で、コン
ピュータ28からの信号により光源11を点灯し、赤外
光を測定室12に入射する。上記したように、赤外光は
測定室12内のウエハ表面上で7回の反射を繰り返して
光検出器25に入射する。
【0055】光検出器25に入射した赤外光は分光さ
れ、かつ光電変換されて分光データが取得される。分光
データはコンピュータ28に取り込まれ、基準分光デー
タとして保存される。清浄なウエハ表面には汚染物質が
存在しないので、ウエハがシリコンウエハの場合、分光
データの4000〜400 cm-1の範囲では汚染物を示す吸収
ピークは現れない。なお、ウエハとしてシリコン酸化膜
の形成されたシリコンウエハを用いた場合、波数1000〜
1300cm-1近辺にSiOピークが、波数3100〜3800cm
-1近辺に,SiOHピーク等が現れる。
【0056】次に、コンピュータ28からの信号により
ウエハ搬入/搬出口21が開くとともに、ウエハ搬送ア
ーム20が作動し、清浄なウエハを搬出するとともに、
評価すべきウエハ29をウエハ収納具26から測定室1
2内の基板保持具13の基板保持面に搬送する。次い
で、評価すべきウエハ29について、上記と同様にして
最大感度が得られるウエハ位置の決定後、分光データを
取得する。このとき、評価すべきウエハ29表面上にC
−H結合等を含む汚染物が存在している場合、表1に示
すように、結合分子に相当する波数のところに吸収ピー
クが現れる。
【0057】
【表1】
【0058】続いて、分光データをコンピュータ28に
取り込み、図5に示すように、評価すべきウエハ29か
らの反射光の分光データと清浄なウエハからの反射光の
分光データの差をとる。これにより、汚染物を表す分子
結合に相当する波数のところにのみ吸収ピーク(吸収強
度)が現れる。良品と判定する吸収強度の上限値を判定
基準として予めコンピュータに入力しておき、この基準
と上記のようにして取得された汚染を示す吸収ピークと
を比較することによりウエハ29表面汚染の良否を判定
する。
【0059】なお、良品は製造工程でそのまま使用す
る。一方、不良とされたウエハは洗浄するか、廃棄す
る。洗浄したウエハは再度上記の評価をした上で良品と
なれば使用する。以上のように、本発明の第3の実施例
に係る表面汚染評価方法によれば、評価すべきウエハ2
9には何も加工を施さず、かつウエハ29に損傷を与え
ることもないので、良と判定されたウエハ29はそのま
ま使用することができる。また、加工のための手間や時
間も掛からない。
【0060】また、ウエハ29内部に赤外光減衰層を形
成しているので、ウエハ29表面に照射される試験用の
赤外光のうち、ウエハ29表面で反射されたもののみが
光検出器25に入射する。これにより、ウエハ29の表
面の汚染情報のみが評価対象となるので、精度が良く、
また、測定データのSN比が高くなる。更に、基板保持
具13内に冷却水55を通流させて、ウエハ29を冷却
しているので、補助光の照射のときウエハ29が発熱す
ることによる汚染分子の構造変化や熱離脱等が生じるの
を防止することができる。このとき、冷却水55は赤外
光吸収体として機能するので、補助光がウエハ29に到
達する前に補助光中の赤外光が吸収・減衰される。これ
により、測定すべき反射光の中に迷光となる赤外光が混
在するのを防止することが出来、測定データのSN比が
高くなる。
【0061】更に、ウエハ29に85°の大きい入射角
度θ1 及びθ3 で赤外光を入射させているので、高い検
出感度が得られる。また、ウエハ29表面での反射光を
第2の入射角度θ2 をもってミラー18a〜18fに入射さ
せることにより、ミラー18a〜18fからの反射光はウエ
ハ29表面の異なる領域に入射する。従って、より多く
の種類の汚染物を検出できる。更に、ウエハ29表面で
の反射を7回繰り返しているので、吸収を受けていない
反射光の強度と吸収を受けた反射光の強度との差が増倍
され、検出感度が一層増す。
【0062】更に、清浄なウエハからの反射光の分光デ
ータと評価すべきウエハ29からの反射光の分光データ
との差によりウエハ29表面の汚染の有無を判定してい
る。従って、ウエハ29の材質により影響を受けず、汚
染物のみを選択的に検出することができる。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、赤外
光を出射する光源と、赤外光が入射される被評価基板を
載置する基板保持具と、被評価基板内部に赤外光減衰層
を形成する手段と、被評価基板で反射してきた赤外光を
分光する分光器とを有している。
【0064】従って、評価すべき基板には何も加工を施
さず、かつ基板に損傷を与えることもないので、良と判
定された基板はそのまま使用することができる。また、
加工のための手間や時間も掛からない。また、被評価基
板内部に赤外光減衰層を形成する手段を有するので、赤
外光を照射している間に被評価基板内部に赤外光減衰層
を形成することにより、被評価基板内部に入射してきた
赤外光を減衰させ、被評価基板の表面の汚染情報のみを
含む反射光を検出するようにして、誤差を低減し、検出
感度を向上させることができる。
【0065】更に、基板保持具内に冷媒を通流させてい
るので、補助光の照射のとき被評価基板が発熱して汚染
分子の構造変化、熱脱離等が生じるのを防止することが
できる。また、補助光光源と被評価基板の間に赤外光吸
収体を介在させることにより、補助光が被評価基板に到
達する前に補助光中の赤外光が吸収・減衰されるため、
測定すべき反射光の中に迷光となる赤外光が混在するの
を防止することが出来、測定データのSN比が高くな
る。
【0066】更に、80〜90°という大きい入射角度
で基板に赤外光を入射させているので、基板表面での赤
外光の照射面積が大きくなり、このため、検出にかかる
汚染物の種類及び量が多くなる。しかも、大きい入射角
度の場合、垂直入射に比べて、基板表面での電界成分は
2倍に近くなり、汚染物による吸収強度は4倍程度に増
加するため、検出感度が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る表面汚染評価装置
の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る表面汚染評価装置
により取得された吸収強度について示す特性図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る表面感度の入射角
度及び吸収係数依存性の計算結果について示す特性図で
ある。
【図4】本発明の第1の実施例に係る表面感度の吸収係
数依存性の計算結果について示す特性図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る表面汚染評価装置
の構成図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る表面汚染評価装置
の測定室の詳細構成図及び作用・効果を説明する図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施例に係る表面汚染評価方法
について示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施例に係る表面汚染評価方法
を用いて試料面での赤外光の反射回数による感度比較に
ついて実験した結果について説明する特性図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る表面汚染評価方法
を用いて取得された分光データから分光データの差を算
出した結果についての説明図である。
【図10】従来例に係る表面汚染評価方法について示す
断面図である。
【符号の説明】 11 光源、 12 測定室(室)、 13 基板保持具、 14 位置調整手段、 15 傾きを調整する手段、 16 高さを調整する手段、 17 駆動手段、 18,18a〜18f ミラー(反射板)、 19 開口、 20 ウエハ搬送アーム(基板搬送アーム)、 21 ウエハ搬入/搬出口(基板搬入/搬出口)、 22 赤外光導入/導出室、 23a,23b ミラー、 24 ガス導入口、 25 光検出器、 26,27 ウエハ収納具、 28 コンピュータ(制御/判定手段)、 29 ウエハ(基板)、 30,31 透過窓、 51 通流路、 52 注水口、 53 排水口、 54 補助光光源、 55 冷却水(冷媒,赤外吸収体)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外光を出射する光源と、 前記赤外光が入射される被評価基板を載置する基板保持
    具と、 前記被評価基板内部に赤外光減衰層を形成する手段と、 前記被評価基板で反射してきた赤外光を分光する分光器
    とを有する表面汚染評価装置。
  2. 【請求項2】 前記被評価基板への前記補助光の入射経
    路上に赤外光吸収体が介在することを特徴とする請求項
    1に記載の表面汚染評価装置。
  3. 【請求項3】 被評価基板内に赤外光減衰層を形成した
    状態で前記被評価基板に赤外光を入射し、 反射してきた前記赤外光を分光し、分光データから前記
    被評価基板表面の汚染の有無を評価することを特徴とす
    る表面汚染評価方法。
  4. 【請求項4】 前記被評価基板の表面に赤外光が入射す
    る角度は、80度以上90度未満であることを特徴とす
    る請求項3に記載の表面汚染評価方法。
  5. 【請求項5】 前記被評価基板内に前記赤外光減衰層を
    形成している間、前記被評価基板の裏面に冷媒を通流さ
    せることにより前記被評価基板を冷却することを特徴と
    する請求項3又は請求項4に記載の表面汚染評価方法。
  6. 【請求項6】 補助光を前記被評価基板内に照射するこ
    とにより電子及び正孔を励起し、前記電子及び正孔が過
    剰に存在する前記赤外光減衰層を形成することを特徴と
    する請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の表面汚染
    評価方法。
  7. 【請求項7】 前記冷媒は前記赤外光吸収体として機能
    することを特徴とする請求項6に記載の表面汚染評価方
    法。
JP3507395A 1995-02-23 1995-02-23 表面汚染評価装置及び表面汚染評価方法 Withdrawn JPH08233746A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006184177A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Mitsubishi Electric Corp 赤外検査装置及び赤外検査方法
CN111624207A (zh) * 2020-05-26 2020-09-04 国网天津市电力公司电力科学研究院 利用双无人机测定光伏发电站光伏板覆灰程度的***及方法

Cited By (2)

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