JPH08233518A - 三次元形状測定装置 - Google Patents

三次元形状測定装置

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JPH08233518A
JPH08233518A JP7061745A JP6174595A JPH08233518A JP H08233518 A JPH08233518 A JP H08233518A JP 7061745 A JP7061745 A JP 7061745A JP 6174595 A JP6174595 A JP 6174595A JP H08233518 A JPH08233518 A JP H08233518A
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JP
Japan
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measured
dimensional shape
shape data
measurement
distance sensor
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JP7061745A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sato
剛 佐藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 煩雑な作業を完全に又はほとんど行わずに、
被測定物によってそれぞれ異なる三次元形状を測定す
る。 【構成】 演算・制御部20は、レーザー変位計16と
被測定物17との間の相対位置が所定の複数の位置にな
るように制御しながら、レーザー変位計16の出力を取
り込んで、予備測定を行う。次に、演算・制御部20
は、予備測定により得た三次元形状データに基づいて、
被測定物17の所望の複数の箇所の形状データを得るの
に必要な、レーザー変位計16と被測定物17との間の
複数の相対位置を示す位置情報を得る。最後に、演算・
制御部20は、レーザー変位計16と被測定物17との
間の相対位置が前記位置情報により示される相対位置と
なるように制御しながら、レーザー変位計16の出力を
取り込んで、本測定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー変位計等の光
距離センサを用いて、被測定物の三次元形状を測定する
三次元形状測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被測定物に対して照射光を照射する照射
部と被測定物からの反射光を受光する受光部とを備えた
光距離センサを用いて、非接触で被測定物の三次元形状
を測定することが、従来から広く行われている。この方
法は、接触式プローブによる測定に必ず付随するプロー
ブの接触圧による被測定物の変形、プローブ先端の接触
球の半径の補正等がなく、簡易で、精度も比較的良い方
法として広く知られている。
【0003】このような光距離センサの一つとして、三
角測量の原理を利用するとともにレーザー光を用いた三
角測距式レーザー変位計がある。
【0004】図7は、一般的な三角測距式レーザー変位
計1の測定原理を示す説明図である。
【0005】図7に示すように、このレーザー変位計1
は、被測定物6に対してスポット状のレーザー光(拡が
りのないレーザービーム)を照射する照射部2と、被測
定物6からの反射光を受光する受光部3とを備えてい
る。受光部3は、受光位置に応じた信号を出力するPS
D(position sensitive device、半導***置検出器)
やCCDなどの1次元受光センサ4と、前記反射光(被
測定物6上の照射光による像)を前記1次元受光センサ
4の受光面上に投影させる受光レンズ5とから構成され
ている。
【0006】このレーザー変位計1によれば、照射部2
から発したレーザー光は、被測定物6に照射され、その
反射光が受光レンズ5を介し受光センサ4により受光さ
れる。このとき、図7に示すように、被測定物6の面の
位置に応じて、受光センサ4に入る反射光の位置が変化
する。したがって、受光センサ4から、被測定物6上の
レーザー光照射位置までの距離を示す出力が得られる。
【0007】なお、前記レーザー変位計1において、前
記照射部2としてスリット状のレーザー光を照射するも
のを用いるとともに、前記受光センサとして2次元受光
センサを用いたレーザー変位計も、知られている。この
レーザー変位計は、前記レーザー変位計1と同一の原理
に基づくものであるが、スリット状のレーザー光により
照射された被測定物6上の線状の照射位置(光切断線の
位置)の距離が、一括して前記2次元受光センサの出力
として得られるものである。
【0008】そして、前述したようなレーザー変位計等
の光距離センサを用いた従来の三次元形状測定装置で
は、被測定物の形状に関わらず、光距離センサと被測定
物との間の相対位置を常に予め定めた所定の複数の相対
位置となるように変更しながら、光距離センサと被測定
物との間の前記所定の複数の相対位置に応じた光距離セ
ンサの出力に基づいて、被測定物の三次元形状データを
作製していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の三次元形状測定装置においては、被測定物の面の傾
斜によっては測定不能の箇所(形状データを得ることが
できない箇所)が出てくる場合が多かった。
【0010】これは、光距離センサにおいては、光の照
射方向及び被測定物からの反射光の受光方向と、被測定
物の測定点の面の傾きとの関係によっては、測定不能の
場合があるからである。
【0011】例えば、図7に示すレーザー変位計1を用
いた場合、図7に示すように、レーザー変位計1の照射
光軸及び受光光軸に対して被測定物6の面の法線の傾斜
が小さいときには、レーザー変位計1の受光部3は、被
測定物6から十分な量の反射光を受けることができ、そ
の測定点(照射部2からの光が照射された点)の測定が
可能である。
【0012】一方、図8に示すように、レーザー変位計
1の照射光軸及び受光光軸に対して被測定物6の面の法
線の傾斜が大きいときには、レーザー変位計1の受光部
3は、被測定物6から十分な量の反射光を受けることが
できず、その測定点(照射部2からの光が照射された
点)の測定が不可能となる。具体的には、図8に示すよ
うに、受光部3が照射部2に対して右側に位置し、被測
定物6の面が左側に大きく傾いている場合、被測定物6
からの反射光は照射部2に対してほとんど左側に片寄っ
てしまい、受光部3は形状データを取得するのに十分な
量の反射光を受けることができない。
【0013】そのため、従来の三次元形状測定装置で
は、測定不能の箇所が生じた場合には、被測定物を載物
台等に載せる時に被測定物を載せる位置、角度等を変化
させて、測定をやり直し、正確に測定できるまでこの作
業を繰り返すということが行われていた。あるいは、そ
れでも測定が不能の箇所がある場合には、測定を断念し
なければならなかった。
【0014】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、煩雑な作業を完全に又はほとんど行
わずに、被測定物によってそれぞれ異なる三次元形状を
測定できる三次元形状測定装置を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様による三次元形状測定装置は、
光距離センサと、前記光距離センサと前記被測定物との
間の相対位置を変更させる位置変更手段と、前記光距離
センサと前記被測定物との間の相対位置が、所定の複数
の相対位置となるように、前記位置変更手段を制御する
第1の制御手段と、前記光距離センサと前記被測定物と
の間の前記所定の複数の相対位置に応じた前記光距離セ
ンサの出力に基づいて、前記被測定物の第1の三次元形
状データを作製する第1の三次元形状データ作製手段
と、前記第1の三次元形状データに基づいて、前記被測
定物の所望の複数の箇所の形状データを得るのに必要
な、前記光距離センサと前記被測定物との間の複数の相
対位置を示す位置情報を得る手段と、前記位置情報に基
づいて、前記光距離センサと前記被測定物との間の相対
位置が前記位置情報により示される複数の相対位置とな
るように、前記位置変更手段を制御する第2の制御手段
と、前記位置情報により示される複数の相対位置に応じ
た前記光距離センサの出力に基づいて、第2の三次元形
状データを作製する第2の三次元形状データ作製手段
と、を備えたものである。
【0016】また、本発明の第2の態様による三次元形
状測定装置は、前記第1の態様による三次元形状測定装
置において、前記所定の複数の相対位置の密度を、前記
位置情報により示される複数の相対位置の密度より粗く
したものである。
【0017】本発明の第3の態様による三次元形状測定
装置は、光距離センサと、前記光距離センサと前記被測
定物との間の相対位置を変更させる位置変更手段と、前
記光距離センサと前記被測定物との間の相対位置が、所
定の複数の相対位置となるように、前記位置変更手段を
制御する第1の制御手段と、前記光距離センサと前記被
測定物との間の前記所定の複数の相対位置に応じた前記
光距離センサの出力に基づいて、前記被測定物の第1の
三次元形状データを作製する第1の三次元形状データ作
製手段と、前記第1の三次元形状データに関して、前記
被測定物における形状データを得るべきであった箇所の
うちに形状データを得ることができなかった箇所があっ
たか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により、
前記被測定物における形状データを得るべきであった箇
所のうちに形状データを得ることができなかった箇所が
あったと判定された場合に、前記第1の三次元形状デー
タに基づいて、当該箇所の形状データを得るのに必要
な、前記光距離センサと前記被測定物との間の相対位置
を示す位置情報を得る手段と、前記位置情報に基づい
て、前記光距離センサと前記被測定物との間の相対位置
が前記位置情報により示される相対位置となるように、
前記位置変更手段を制御する第2の制御手段と、前記位
置情報により示される相対位置に応じた前記光距離セン
サの出力に基づく形状データと前記第1の三次元形状デ
ータとを合成して、第2の三次元形状データを作製する
第2の三次元形状データ作製手段と、を備えたものであ
る。
【0018】
【作用】前記第1の態様によれば、第1の制御手段及び
第1の三次元形状データ作製手段により、いわば被測定
物の三次元形状の予備測定が行われることになる。
【0019】この予備測定中は、被測定物の形状に関わ
らず、前記第1の制御手段により、光距離センサと被測
定物との間の相対位置が所定の複数の相対位置となるよ
うに変更されるので、従来の三次元形状測定装置により
得られた三次元形状データと同様に、測定不能の箇所が
出てくる場合がある。しかし、測定不能点が被測定物全
体に及ぶことはなく、通常は被測定物の一部のみが測定
不能となるに留まる。したがって、測定不能点があって
も、予備測定により得られた三次元形状データにより、
測定不能点近傍の形状は判っており、測定不能点近傍の
面の傾き方向を知ることができる。ある点での測定を不
能としている原因は、既に説明したようにその点の面の
傾きであるから、光距離センサによる光の照射及び受光
の被測定物の当該測定点の面に対する角度を変化させる
ように、光距離センサと被測定物との相対位置を変えれ
ば、測定不能点の測定を可能にすることができる。この
ため、予備測定により得られた第1の三次元形状データ
に基づいて、被測定物の所望の複数の箇所の形状データ
を得るのに必要な、光距離センサと被測定物との間の複
数の相対位置を示す位置情報を得ることができるのであ
る。
【0020】そして、前記第1の態様によれば、このよ
うな位置情報を得て、該位置情報に基づいて、第2の制
御手段及び第2の三次元形状データ作製手段により、い
わば被測定物の三次元形状の本測定が行われることにな
る。
【0021】したがって、前記第1の態様によれば、被
測定物の三次元形状の本測定時には測定不能点が全く出
てこないか、あるいは測定不能点が出てくる可能性があ
るにしても、その原因は予備測定により得られた第1の
三次元形状データに基づく被測定物の面の傾きの推定の
誤差によるものであるから、測定不能点が出てくる可能
性は極めて低い。このため、前記従来の三次元形状測定
装置においては頻繁に必要であった、被測定物を位置や
角度を変えて載物台に載せ直して再度測定するという煩
雑な作業を完全に排除するか又は極めて少なくすること
ができる。
【0022】ところで、前記第1の態様においては、前
記予備測定は前記位置情報を得るためにのみ行われるの
で、前記予備測定においては、前記本測定と同じ密度で
測定点を測定する必要はない。そして、前記予備測定に
おいて、前記本測定と同じ密度で測定点を測定すると、
測定時間が長くなってしまう。そこで、前記第2の態様
のように、第1の三次元形状データの作製に関連した所
定の複数の相対位置の密度は前記位置情報により示され
る複数の相対位置の密度より粗くすること、すなわち、
予備測定における測定点の密度を本測定における測定点
の密度より粗くすることが、測定時間を短縮する上で、
好ましい。しかし、予備測定における測定点の密度をあ
まり粗くしてしまうと、被測定物の面の傾きの推定の誤
差があまりに大きくなって本測定時に測定不能点が出て
くる可能性が大きくなってしまうので、被測定物の面の
傾きの推定の誤差が大きくならない程度に、予備測定に
おける測定点の密度を粗くすることが好ましい。
【0023】また、前記第3の態様によれば、第1の制
御手段及び第1の三次元形状データ作製手段により、い
わば被測定物の三次元形状の最初の本測定が行われるこ
とになる。この最初の本測定自体は、前記第1の態様に
よる予備測定と同一であるが、その測定結果である第1
の三次元形状データが、最終的な測定結果の全部又は一
部として用いられるので、最初の本測定と言える。
【0024】そして、判定手段により前記最初の本測定
中に測定不能箇所があったか否かが判定され、測定不能
箇所がなかった場合には、前記最初の本測定により得ら
れた第1の三次元形状データが最終的な測定結果とな
る。
【0025】一方、最初の本測定中に測定不能箇所があ
った場合には、前記第1の三次元形状データに基づい
て、当該測定不能箇所を得るのに必要な、光距離センサ
と被測定物との間の相対位置を示す位置情報を得る。こ
のような位置情報が得られる理由は、前記第1の態様に
おいて位置情報を得ることができた理由と同様である。
そして、得られた位置情報に基づいて、第2の制御手段
及び第2の三次元形状データ作製手段により、前記測定
不能箇所の形状データを得るいわば補足的な本測定が行
われ、この形状データと前記第1の形状データとが第2
の三次元形状データ作製手段により合成され、最終的な
測定結果である第2の三次元形状データが作製される。
【0026】したがって、前記第3の態様によっても、
被測定物を位置や角度を変えて載物台に載せ直して再度
測定するという煩雑な作業を完全に排除するか又は極め
て少なくすることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の種々の実施例による三次元形
状測定装置について、図面を参照して説明する。なお、
以下の本実施例では、被測定物は、歯科用作業模型とす
る。もっとも、被測定物はこれに限定されるものではな
く、本発明による三次元形状測定装置は他の任意のもの
も測定することができる。
【0028】まず、本発明の第1の実施例による三次元
形状測定装置について、図1及び図2を参照して説明す
る。
【0029】図1は、本発明の第1の実施例による三次
元形状測定装置の全体構成を模式的に示す図である。
【0030】本実施例による三次元形状測定装置は、図
1に示すように、本体基盤(図示せず)の上に取り付け
られX方向に移動可能なXステージ11と、Xステージ
11上に取り付けられX方向と垂直なY方向に移動可能
なYステージ12と、Yステージ12上に取り付けられ
X方向に延びる回転軸13cの回りに回動可能な回転ス
テージ13と、回転ステージ13の上方において前記本
体基盤に取り付けられX−Y平面に垂直なZ方向に移動
可能なZステージ14と、Zステージ14に取り付けら
れY方向に延びる回転軸15cの回りに回動可能な回転
ステージ15と、回転ステージ15に取り付けられた光
距離センサとしてのレーザー変位計16とを備えてい
る。被測定物17は回転ステージ13の上に置かれる。
本実施例では、これらのステージ11〜15が、レーザ
ー変位計16と被測定物17との間の相対位置を変更さ
せる位置変更手段を構成している。
【0031】なお、図1において、各ステージ11〜1
5の動きの理解を容易にするため、Xステージ11の固
定部を11a、Xステージ11の可動部を11b、Yス
テージ12の固定部を12a、Yステージ12の可動部
を12b、回転ステージ13の固定部を13a、回転ス
テージ13の可動部を13b、Zステージ14の固定部
を14a、Zステージ14の可動部を14b、回転ステ
ージ15の固定部を15a、回転ステージ15の可動部
を15bで、それぞれ示している。
【0032】レーザー変位計16は、図7に示した変位
計1と同様の構成を有している。すなわち、レーザー変
位計16は、被測定物17に対してスポット状のレーザ
光を照射する照射部16aと、被測定物17からの反射
光を受光する受光部16bと、を有している。
【0033】また、本実施例による三次元形状測定装置
は、図1に示すように、各ステージ11〜15の駆動モ
ータ(図示せず)を駆動するモータ駆動回路18と、レ
ーザー変位計16を駆動するセンサ駆動回路19と、各
種の演算及び制御を行う演算・制御部20と、測定者が
演算・制御部20に各種の指令を与えるためのキーボー
ド等の入力装置21と、各ステージ11〜15の位置
(又は駆動量)を検出するエンコーダ等の位置検出器
(図示せず)と、を備えている。
【0034】演算・制御部20は、図示しない記憶装置
やCPU等を内臓したマイクロコンピュータ等から構成
され、モータ駆動回路18及びセンサ駆動回路19の動
作を制御する駆動制御部としての機能や、レーザー変位
計16からの出力及び前記位置検出器からの出力(各ス
テージの位置検出信号)に基づいて三次元形状データを
作製する三次元形状データ作製部としての機能や、後述
する各種の機能を担う。
【0035】なお、本実施例では、演算・制御部20で
最終的に作製された三次元形状データは、これを利用す
るCAD装置22に供給されるようになっている。
【0036】次に、本実施例による三次元形状測定装置
の動作の一例について、図1及び図2を参照して説明す
る。図2は、演算・制御部20の主要な動作を示すフロ
ーチャートである。
【0037】まず、被測定物17である歯科用の模型の
測定に必要な測定箇所は歯の交合面及び側面であるか
ら、測定不要な面が下になるように、測定者が被測定物
17を接着剤(図示せず)で回転ステージ13に仮止め
する。
【0038】次に、測定者は、入力装置21により演算
・制御部20に指令を与えることにより、初期設定を行
う。すなわち、演算・制御部20は、入力装置21から
の指令に従って、モータ駆動回路18を介して各ステー
ジ11〜15を制御し、回転ステージ13は水平位置の
まま、回転ステージ15はレーザー変位計16の照射部
16aからのレーザ照射光がX−Y平面に垂直となる原
点位置、Zステージ14は、標準的な被測定物がレーザ
ー変位計16の受光部16bの受光レンズ(図示せず)
の焦点深度の中に収まる原点位置にセットする。また、
レーザー変位計16の照射部16aからのレーザ照射光
が被測定物17に照射される範囲に来るように、Xステ
ージ11、Yステージ12を用いて、被測定物17を移
動させる。
【0039】次に、測定者は、入力装置21により、演
算・制御部20に測定開始指令を与える。
【0040】演算・制御部20は、測定開始指令に応答
して、まず、図2中のステップ31で予備測定を行う。
すなわち、演算・制御部20は、モータ駆動回路18に
駆動制御信号を与えて、レーザー変位計16と被測定物
17(本実施例では、被測定物17が載置される回転ス
テージ13の可動部13b)との間の相対位置が所定の
複数の相対位置となるように、各ステージ11〜15を
制御(第1の制御)しながら、前記所定の複数の相対位
置に応じたレーザー変位計16の出力を取り込んで被測
定物17の第1の三次元形状データを作製する。なお、
演算・制御部20は、測定開始指令に応答して、センサ
駆動回路19に駆動制御信号を与えて、測定が終了する
まで、レーザー変位計16の照射部16aからレーザー
光が照射されるようにする。
【0041】具体的には、例えば、以下のようにして予
備測定が行われる。
【0042】まず、前記初期設定状態において、被測定
物17の上面を測定する。すなわち、前記初期設定状態
からXステージ11、Yステージ12を1mm程度の幅
で動かしながら被測定物17の上面を全域にわたって格
子状に測定する。次に、被測定物17の前面を測定する
ために、回転ステージ13を所定量回転させ、被測定物
17の前面が上方に来るようにする。その後、同様に、
Xステージ11、Yステージ12を動かしながら測定
し、被測定物17の前面の全域の測定が終了したら、被
測定物17の背面の測定に移る。回転ステージ13を所
定量回転させ、背面が上方になるようにし、この状態
で、同様にXステージ11、Yステージ12を動かしな
がら測定する。次に、被測定物17の右側面を測定する
ため、まず、回転ステージ15を回転させ、照射レーザ
光が被測定物17の右側面に垂直に近い角度で当たるよ
うな角度に設定する。この状態で、Xステージ11、Y
ステージ12、Zステージ14をレーザ光が被測定物1
7に当たるように動かし、Zステージ14、Yステージ
12を1mm程度の幅で動かしながら測定する。最後
に、被測定物17の左側面を測定するため、まず、回転
ステージ15を回転させ、照射レーザ光が被測定物17
の左側面に垂直に近い角度で当たるような角度に設定す
る。この状態で、Xステージ11、Yステージ12、Z
ステージ14をレーザ光が被測定物17に当たるように
動かし、Zステージ14、Yステージ12を1mm程度
の幅で動かしながら測定する。これにより、被測定物1
7の予備測定が終了する。
【0043】これで、被測定物17の予備測定は終了
し、被測定物17の第1の三次元形状データが得られ、
被測定物17の形状が判ったことになる。
【0044】次に、演算・制御部20は、図2中のステ
ップ32で、前記予備測定により得られた第1の三次元
形状データに基づいて、被測定物17の所望の複数の箇
所の形状データを得るのに必要な、レーザー変位計16
と被測定物17との間の複数の相対位置を示す位置情報
を得る。
【0045】前記予備測定では、被測定物17の形状に
よっては、測定点の面の傾きにより、反射光がレーザ変
位計16の受光部16bに測定に十分な量返ってこない
場合があり、受光量が大幅に低下するため、その測定点
は測定不能となる。しかし、測定不能点が被測定物17
全体に及ぶことはなく、通常は被測定物の一部のみが測
定不能となるに留まる。したがって、測定不能点があっ
ても、その近傍の形状は判っており、当然、測定不能点
近傍の面の傾き方向も判っており、測定不能点近傍の面
の傾きを知ることができる。ある点での測定を不能とし
ている原因は、その点の面の傾きであるから、レーザー
変位計16によるレーザー光の照射及び受光の被測定物
17の当該測定点の面に対する角度を変化させれば、測
定不能点の測定を可能にすることができる。このため、
予備測定により得られた第1の三次元形状データに基づ
いて、被測定物17の所望の複数の箇所の形状データを
得るのに必要な、レーザー変位計16と被測定物17と
の間の複数の相対位置を示す位置情報を得ることができ
るのである。
【0046】具体的には、例えば、演算・制御部20
は、次のようにして前記位置情報を得ることができる。
【0047】まず、前記予備測定における測定不能点
(必要であれば、その周囲の本測定しようとする点も含
む)の面の角度を、当該測定不能点近傍の測定可能であ
った測定点の形状データから算出し、この角度に応じて
当該測定不能点の面の法線に対してレーザー変位計16
の照射光軸及び受光光軸の傾斜が小さくなるような各ス
テージ11〜15の位置を演算する。この測定不能点
(必要であれば、その周囲の本測定しようとする点も含
む)以外については、予備測定において測定可能であっ
たことから、後述する本測定においても、予備測定と同
様に各ステージ11〜15を移動させることにより、測
定可能である。そして、このような移動パターンを示す
情報(これは、レーザー変位計16と被測定物17との
間の相対位置を示す情報に相当することになる。)は、
演算・制御部20内の記憶装置に予め記憶されている。
そこで、本実施例では、前述のようにして演算した各ス
テージ11〜15の位置と、前記測定不能点以外に関す
る前記移動パターンを、前記位置情報とする。なお、予
備測定時に測定不能点がない場合には、演算・制御部2
0内の記憶装置に予め記憶されていた移動パターンを前
記位置情報とする。
【0048】もっとも、前記予備測定により得られた第
1の三次元形状データに基づいて、被測定物の所望の測
定点の全てに関して、当該測定点の面の角度を算出し、
この角度に応じて当該測定点の面の法線に対してレーザ
ー変位計16の照射光軸及び受光光軸の傾斜が可能な限
り小さくなるような各ステージ11〜15の位置を演算
し、これらの演算結果を前記位置情報としてもよい。こ
の場合には、後述する本測定時に、被測定物の所望の測
定点の全てに関して、当該測定不能点の面に対するレー
ザー変位計16の照射光軸及び受光光軸の角度の最適化
を図り、レーザー変位計16の受光部16aによる反射
光の受光光量を大きくすることができるので、計測精度
を向上することができるという利点がある。
【0049】次に、演算・制御部20は、図2中のステ
ップ33で本測定を行う。すなわち、演算・制御部20
は、ステップ32で得た位置情報に基づいて、モータ駆
動回路18に駆動制御信号を与えて、レーザー変位計1
6と被測定物17との間の相対位置が前記位置情報によ
り示される複数の相対位置となるように、各ステージ1
1〜15を制御(第2の制御)しながら、前記複数の相
対位置に応じたレーザー変位計16の出力を取り込んで
被測定物17の第2の三次元形状データを作製する。
【0050】具体的には、例えば、以下のようにして本
測定が行われる。
【0051】本測定では、前記予備測定で測定不能とな
った点を除いて、所定の細かいピッチ(例えば、0.2
mmピッチ)でXステージ11、Yステージ12、Zス
テージ14を動かしながら前記予備測定の時と同じ手順
で測定を行う。予備測定における測定不能点では、レー
ザ変位計16の受光部16bの受光量が大きくなるよう
に各ステージ11〜15を動かして測定することにな
る。
【0052】この本測定により得られた前記第2の三次
元形状データが最終的な測定結果となり、本測定が終了
すると、被測定物17の三次元形状の測定が完了する。
【0053】以上説明した本実施例によれば、予め予備
測定が行われ、予備測定により得られた三次元形状デー
タに基づいて本測定が行われるので、本測定時には測定
不能点が全く出てこないか、あるいは測定不能点が出て
くる可能性があるにしても、その原因は予備測定により
得られた第1の三次元形状データに基づく被測定物17
の面の傾きの推定の誤差によるものであるから、測定不
能点が出てくる可能性は極めて低い。このため、被測定
物17を位置や角度を変えて回転ステージ13に載せ直
して再度測定するという煩雑な作業を完全に排除するか
又は極めて少なくすることができる。
【0054】また、本実施例では、予備測定における測
定点の密度(ピッチ約1mm)が本測定における測定点
の密度(ピッチ0.2mm)より粗くされているので、
予備測定における測定点の密度を本測定における密度と
同一にする場合に比べて、測定時間を短縮することがで
きる。
【0055】次に、本発明の第2の実施例による三次元
形状測定装置について、図1及び図3を参照して説明す
る。
【0056】本実施例による三次元形状測定装置は、演
算・制御部20の動作を除いて、前記第1の実施例によ
る三次元形状測定装置と同一である。したがって、図1
は、第2の実施例による三次元形状測定装置の全体構成
を模式的に示す図でもあり、重複した説明は省略する。
【0057】本実施例では、演算・制御部20は、図3
に示すような動作を行う。図3は本実施例おける演算・
制御部20の主要な動作を示すフローチャートである。
【0058】次に、本実施例による三次元形状測定装置
の動作の一例について、図1及び図3を参照して説明す
る。
【0059】まず、測定者は、前記第1の実施例の場合
と同様に、被測定物17を回転ステージ13に仮止め
し、初期設定を行う。
【0060】次に、測定者は、入力装置21により、演
算・制御部20に測定開始指令を与える。
【0061】演算・制御部20は、測定開始指令に応答
して、まず、図3中のステップ41で最初の本測定を行
う。すなわち、演算・制御部20は、モータ駆動回路1
8に駆動制御信号を与えて、レーザー変位計16と被測
定物17(本実施例では、被測定物17が載置される回
転ステージ13の可動部13b)との間の相対位置が所
定の複数の相対位置となるように、各ステージ11〜1
5を制御(第1の制御)しながら、前記所定の複数の相
対位置に応じたレーザー変位計16の出力を取り込んで
被測定物17の第1の三次元形状データを作製する。
【0062】具体的には、例えば、この最初の本測定
は、前記第1の実施例における予備測定と同様にして行
われる。ただし、本実施例では、前記第1の三次元形状
データは最終測定結果として用いられるので、測定ピッ
チは約1mmではなく例えば0.2mmとされる。
【0063】次に、演算・制御部20は、図3中のステ
ップ42で、前記最初の本測定により得られた第1の三
次元形状データに関して、被測定物17における形状デ
ータを得るべきであった箇所のうちに形状データを得る
ことができなかった箇所があったか否か、すなわち、最
初の本測定において測定不能点があったか否かを判定す
る。なお、測定不能点であるか否かは、レーザー変位計
16の出力が所定量以上の反射光を受けないことを示し
たか否かによって、判別することができる。
【0064】そして、ステップ42で測定不能点がなか
ったと判定されると、前記第1の三次元形状データが最
終の測定結果とされ、被測定物17の三次元形状の測定
が完了する。
【0065】一方、ステップ42で測定不能点があった
と判定されると、演算・制御部20は、図3中のステッ
プ43で、前記最初の本測定により得られた第1の三次
元形状データに基づいて、当該測定不能点の形状データ
を得るのに必要な、レーザー変位計16と被測定物17
との間の複数の相対位置を示す位置情報を得る。
【0066】具体的には、例えば、前記最初の測定にお
ける測定不能点の面の角度を、当該測定不能点近傍の測
定可能であった測定点の形状データから算出し、この角
度に応じて当該測定不能点の面の法線に対してレーザー
変位計16の照射光軸及び受光光軸の傾斜が小さくなる
ような各ステージ11〜15の位置を演算する。この演
算により得た位置が前記位置情報に相当する。
【0067】次に、演算・制御部20は、図3中のステ
ップ44で補足的な本測定を行う。すなわち、演算・制
御部20は、ステップ43で得た位置情報に基づいて、
モータ駆動回路18に駆動制御信号を与えて、レーザー
変位計16と被測定物17との間の相対位置が前記位置
情報により示される複数の相対位置となるように、各ス
テージ11〜15を制御(第2の制御)しながら、前記
位置情報が示す相対位置に応じたレーザー変位計16の
出力を取り込むことによって、最初の本測定における測
定不能点の形状データを補足的に得る。引き続いて、演
算・制御部20は、このステップ44において、この補
足的に得た形状データと前記最初の本測定により得た第
1の三次元形状データとを合成して、被測定物17の第
2の三次元形状データを作製し、被測定物17の三次元
形状の測定を完了する。
【0068】ステップ42で測定不能点があったと判定
された場合には、このようにして得られた第2の三次元
形状データが最終的な測定結果となる。
【0069】したがって、本実施例によっても、前記第
1の実施例と同様に、被測定物17を位置や角度を変え
て回転ステージ13に載せ直して再度測定するという煩
雑な作業を完全に排除するか又は極めて少なくすること
ができる。
【0070】次に、本発明の第3の実施例による三次元
形状測定装置について、図4及び図5を参照して説明す
る。
【0071】図4は、本発明の第3の実施例による三次
元形状測定装置の全体構成を模式的に示す図である。
【0072】本実施例による三次元形状測定装置は、図
4に示すように、本体基盤(図示せず)の上に取り付け
られX方向に移動可能なXステージ51と、Xステージ
51上に取り付けられX方向に延びる回転軸53cの回
りに回動可能な回転ステージ53と、回転ステージ53
の上方において前記本体基盤に取り付けられXステージ
51表面に垂直なZ方向に移動可能なZステージ54
と、Zステージ54に取り付けられY方向に延びる回転
軸55cの回りに回動可能な回転ステージ55と、回転
ステージ55に取り付けられた光距離センサとしてのレ
ーザー変位計56とを備えている。被測定物57は回転
ステージ53の上に置かれる。本実施例では、これらの
ステージ51,53〜55が、レーザー変位計56と被
測定物57との間の相対位置を変更させる位置変更手段
を構成している。
【0073】なお、図4において、各ステージ51,5
3〜55の動きの理解を容易にするため、Xステージ5
1の固定部を51a、Xステージ51の可動部を51
b、回転ステージ53の固定部を53a、回転ステージ
53の可動部を53b、Zステージ54の固定部を54
a、Zステージ54の可動部を54b、回転ステージ5
5の固定部を55a、回転ステージ55の可動部を55
bで、それぞれ示している。
【0074】レーザー変位計56は、図7に示した変位
計1と基本的には同様の構成を有しているが、被測定物
57に対して回転軸55cの延びる方向に拡がったスリ
ット状のレーザ光を照射する照射部56aと、被測定物
57からの反射光を受光する受光部56bと、を有して
いる。受光部56bは、図面には示していないが、2次
元受光センサを有しており、受光部56bとして例えば
CCDカメラを用いることができる。
【0075】また、本実施例による三次元形状測定装置
は、図4に示すように、各ステージ51,53〜55の
駆動モータ(図示せず)を駆動するモータ駆動回路58
と、レーザー変位計56を駆動するセンサ駆動回路59
と、各種の演算及び制御を行う演算・制御部60と、測
定者が演算・制御部60に各種の指令を与えるためのキ
ーボード等の入力装置61と、各ステージ51,53〜
55の位置(又は駆動量)を検出するエンコーダ等の位
置検出器(図示せず)と、を備えている。
【0076】演算・制御部60は、図示しない記憶装置
やCPU等を内臓したマイクロコンピュータ等から構成
され、モータ駆動回路58及びセンサ駆動回路59の動
作を制御する駆動制御部としての機能や、レーザー変位
計56からの出力及び前記位置検出器からの出力(各ス
テージの位置検出信号)に基づいて三次元形状データを
作製する三次元形状データ作製部としての機能や、後述
する各種の機能を担う。
【0077】なお、本実施例では、演算・制御部60で
最終的に作製された三次元形状データは、これを利用す
るCAD装置62に供給されるようになっている。
【0078】次に、本実施例による三次元形状測定装置
の動作の一例について、図4及び図5を参照して説明す
る。図5は、演算・制御部60の主要な動作を示すフロ
ーチャートである。
【0079】まず、被測定物57である歯科用の模型の
測定に必要な測定箇所は歯の交合面及び側面であるか
ら、測定不要な面が下になるように、測定者が被測定物
57を接着剤(図示せず)で回転ステージ53に仮止め
する。
【0080】次に、測定者は、入力装置61により演算
・制御部60に指令を与えることにより、初期設定を行
う。すなわち、演算・制御部60は、入力装置61から
の指令に従って、モータ駆動回路58を介して各ステー
ジ51,53〜55を制御し、回転ステージ53は水平
位置のまま、回転ステージ55はレーザー変位計56の
照射部56aからのレーザ照射光がXステージ51表面
に垂直となる原点位置、Zステージ54は、標準的な被
測定物がレーザー変位計56の受光部56bの受光レン
ズ(図示せず)の焦点深度の中に収まる原点位置にセッ
トする。また、レーザー変位計56の照射部56aから
のスリット状のレーザ照射光が被測定物57に照射され
る範囲に来るように、Xステージ51を用いて、被測定
物57を移動させる。
【0081】次に、測定者は、入力装置61により、演
算・制御部60に測定開始指令を与える。
【0082】演算・制御部60は、測定開始指令に応答
して、まず、図5中のステップ71で予備測定を行う。
すなわち、演算・制御部60は、モータ駆動回路58に
駆動制御信号を与えて、レーザー変位計56と被測定物
57(本実施例では、被測定物57が載置される回転ス
テージ53の可動部53b)との間の相対位置が所定の
複数の相対位置となるように、各ステージ51,53〜
55を制御(第1の制御)しながら、前記所定の複数の
相対位置に応じたレーザー変位計56の出力を取り込ん
で被測定物57の第1の三次元形状データを作製する。
なお、演算・制御部60は、測定開始指令に応答して、
センサ駆動回路59に駆動制御信号を与えて、測定が終
了するまで、レーザー変位計56の照射部56aからレ
ーザー光が照射されるようにする。
【0083】具体的には、例えば、以下のようにして予
備測定が行われる。
【0084】まず、前記初期設定状態において、被測定
物57の上面を測定する。すなわち、前記初期設定状態
からXステージ51を1mm程度の幅で動かしながら被
測定物57の上面を全域にわたって測定する。次に、被
測定物57の前面を測定するために、回転ステージ53
を所定量回転させ、被測定物57の前面が上方に来るよ
うにする。その後、同様に、Xステージ51を動かしな
がら測定し、被測定物57の前面の全域の測定が終了し
たら、被測定物57の背面の測定に移る。回転ステージ
53を所定量回転させ、背面が上方になるようにし、こ
の状態で、同様にXステージ51を動かしながら測定す
る。次に、被測定物57の右側面を測定するため、ま
ず、回転ステージ55を回転させ、スリット状の照射レ
ーザ光が被測定物57の右側面に垂直に近い角度で当た
るような角度に設定する。この状態で、Xステージ5
1、Zステージ54をレーザ光が被測定物57に当たる
ように動かし、Zステージ54を1mm程度の幅で動か
しながら測定する。最後に、被測定物57の左側面を測
定するため、まず、回転ステージ55を回転させ、スリ
ット状の照射レーザ光が被測定物57の左側面に垂直に
近い角度で当たるような角度に設定する。この状態で、
Xステージ51、Zステージ54をレーザ光が被測定物
57に当たるように動かし、Zステージ54を1mm程
度の幅で動かしながら測定する。これにより、被測定物
57の予備測定が終了する。
【0085】これで、被測定物57の予備測定は終了
し、被測定物57の第1の三次元形状データが得られ、
被測定物57の形状が判ったことになる。
【0086】次に、演算・制御部60は、図5中のステ
ップ72で、前記予備測定により得られた第1の三次元
形状データに基づいて、被測定物57の所望の複数の箇
所の形状データを得るのに必要な、レーザー変位計56
と被測定物57との間の複数の相対位置を示す位置情報
を得る。演算・制御部60は、具体的には、前記第1の
実施例において演算・制御60がステップ32で位置情
報を得たのと同様にして、前記位置情報を得る。
【0087】次に、演算・制御部60は、図5中のステ
ップ73で本測定を行う。すなわち、演算・制御部60
は、ステップ72で得た位置情報に基づいて、モータ駆
動回路58に駆動制御信号を与えて、レーザー変位計5
6と被測定物57との間の相対位置が前記位置情報によ
り示される複数の相対位置となるように、各ステージ5
1,53〜55を制御(第2の制御)しながら、前記複
数の相対位置に応じたレーザー変位計56の出力を取り
込んで被測定物57の第2の三次元形状データを作製す
る。
【0088】具体的には、例えば、以下のようにして本
測定が行われる。
【0089】本測定では、前記予備測定で測定不能とな
った点を除いて、所定の細かいピッチ(例えば、0.2
mmピッチ)でXステージ51、Zステージ54を動か
しながら前記予備測定の時と同じ手順で測定を行う。予
備測定における測定不能点では、レーザ変位計56の受
光部56bの受光量が大きくなるように各ステージ5
1,53〜55を動かして測定することになる。
【0090】この本測定により得られた前記第2の三次
元形状データが最終的な測定結果となり、本測定が終了
すると、被測定物57の三次元形状の測定が完了する。
【0091】以上説明した本実施例によれば、スリット
状のレーザー光を用いて測定しているが、前記第1の実
施例と同様に、被測定物57を位置や角度を変えて回転
ステージ53に載せ直して再度測定するという煩雑な作
業を完全に排除するか又は極めて少なくすることができ
る。
【0092】また、本実施例では、前記第1の実施例と
同様に、予備測定における測定点の密度(ピッチ約1m
m)が本測定における測定点の密度(ピッチ0.2m
m)より粗くされているので、予備測定における測定点
の密度を本測定における密度と同一にする場合に比べ
て、測定時間を短縮することができる。
【0093】次に、本発明の第4の実施例による三次元
形状測定装置について、図4及び図6を参照して説明す
る。
【0094】本実施例による三次元形状測定装置は、演
算・制御部60の動作を除いて、前記第3の実施例によ
る三次元形状測定装置と同一である。したがって、図4
は、第4の実施例による三次元形状測定装置の全体構成
を模式的に示す図でもあり、重複した説明は省略する。
【0095】本実施例では、演算・制御部60は、図6
に示すような動作を行う。図6は本実施例おける演算・
制御部60の主要な動作を示すフローチャートである。
【0096】次に、本実施例による三次元形状測定装置
の動作の一例について、図4及び図6を参照して説明す
る。
【0097】まず、測定者は、前記第1の実施例の場合
と同様に、被測定物57を回転ステージ53に仮止め
し、初期設定を行う。
【0098】次に、測定者は、入力装置61により、演
算・制御部60に測定開始指令を与える。
【0099】演算・制御部60は、測定開始指令に応答
して、まず、図6中のステップ81で最初の本測定を行
う。すなわち、演算・制御部60は、モータ駆動回路5
8に駆動制御信号を与えて、レーザー変位計56と被測
定物57(本実施例では、被測定物57が載置される回
転ステージ53の可動部53b)との間の相対位置が所
定の複数の相対位置となるように、各ステージ51,5
3〜55を制御(第1の制御)しながら、前記所定の複
数の相対位置に応じたレーザー変位計56の出力を取り
込んで被測定物57の第1の三次元形状データを作製す
る。
【0100】具体的には、例えば、この最初の本測定
は、前記第3の実施例における予備測定と同様にして行
われる。ただし、本実施例では、前記第1の三次元形状
データは最終測定結果として用いられるので、測定ピッ
チは約1mmではなく例えば0.2mmとされる。
【0101】次に、演算・制御部60は、図6中のステ
ップ82で、前記最初の本測定により得られた第1の三
次元形状データに関して、被測定物57における形状デ
ータを得るべきであった箇所のうちに形状データを得る
ことができなかった箇所があったか否か、すなわち、最
初の本測定において測定不能点があったか否かを判定す
る。なお、測定不能点であるか否かは、レーザー変位計
56の出力が所定量以上の反射光を受けないことを示し
たか否かによって、判別することができる。
【0102】そして、ステップ82で測定不能点がなか
ったと判定されると、前記第1の三次元形状データが最
終の測定結果とされ、被測定物57の三次元形状の測定
が完了する。
【0103】一方、ステップ82で測定不能点があった
と判定されると、演算・制御部60は、図6中のステッ
プ83で、前記最初の本測定により得られた第1の三次
元形状データに基づいて、当該測定不能点の形状データ
を得るのに必要な、レーザー変位計56と被測定物57
との間の複数の相対位置を示す位置情報を得る。
【0104】具体的には、例えば、前記最初の測定にお
ける測定不能点の面の角度を、当該測定不能点近傍の測
定可能であった測定点の形状データから算出し、この角
度に応じて当該測定不能点の面の法線に対してレーザー
変位計56の照射光軸及び受光光軸の傾斜が小さくなる
ような各ステージ51,53〜55の位置を演算する。
この演算により得た位置が前記位置情報に相当する。
【0105】次に、演算・制御部60は、図6中のステ
ップ84で補足的な本測定を行う。すなわち、演算・制
御部60は、ステップ83で得た位置情報に基づいて、
モータ駆動回路58に駆動制御信号を与えて、レーザー
変位計56と被測定物57との間の相対位置が前記位置
情報により示される複数の相対位置となるように、各ス
テージ51,53〜55を制御(第2の制御)しなが
ら、前記位置情報が示す相対位置に応じたレーザー変位
計56の出力を取り込むことによって、最初の本測定に
おける測定不能点の形状データを補足的に得る。引き続
いて、演算・制御部60は、このステップ84におい
て、この補足的に得た形状データと前記最初の本測定に
より得た第1の三次元形状データとを合成して、被測定
物57の第2の三次元形状データを作製し、被測定物5
7の三次元形状の測定を完了する。
【0106】ステップ82で測定不能点があったと判定
された場合には、このようにして得られた第2の三次元
形状データが最終的な測定結果となる。
【0107】したがって、本実施例によっても、前記第
3の実施例と同様に、被測定物57を位置や角度を変え
て回転ステージ53に載せ直して再度測定するという煩
雑な作業を完全に排除するか又は極めて少なくすること
ができる。
【0108】以上、本発明の各実施例について説明した
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0109】例えば、前記各実施例では、単一の光距離
センサが用いられていたが、複数の光距離センサを用い
てもよい。
【0110】また、前記各実施例では、光距離センサと
被測定物との間の相対位置を変更させる位置変更手段と
してステージ11〜15又は51,53〜55が採用さ
れていたが、その相対位置を所望の三次元形状を得るの
に必要な位置にすることができれば、位置変更手段とし
て任意の構成を採用することができる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被測定物を位置や角度を変えて載物台等に載せ直して再
度測定するという煩雑な作業を完全に又はほとんど行わ
ずに、被測定物の三次元形状を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施例による三次元形
状測定装置の全体構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例における演算・制御部の
主要な動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施例における演算・制御部の
主要な動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第3及び第4の実施例による三次元形
状測定装置の全体構成を模式的に示す図である。
【図5】本発明の第3の実施例における演算・制御部の
主要な動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第4の実施例における演算・制御部の
主要な動作を示すフローチャートである。
【図7】一般的な三角測距式レーザー変位計の測定原理
を示す説明図である。
【図8】被測定物からの反射光の片寄りによる測定不能
の状況を示す説明図である。
【符号の説明】
11,51 Xステージ 12 Yステージ 13,53 回転ステージ 13c,53c 回転軸 14,54 Zステージ 15,55 回転ステージ 15c,55c 回転軸 16,56 レーザ変位計 16a,56a 照射部 16b,56b 受光部 17,57 被測定物 18,58 モータ駆動回路 19,59 センサ駆動回路 20,60 演算・制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光距離センサと、 前記光距離センサと前記被測定物との間の相対位置を変
    更させる位置変更手段と、 前記光距離センサと前記被測定物との間の相対位置が、
    所定の複数の相対位置となるように、前記位置変更手段
    を制御する第1の制御手段と、 前記光距離センサと前記被測定物との間の前記所定の複
    数の相対位置に応じた前記光距離センサの出力に基づい
    て、前記被測定物の第1の三次元形状データを作製する
    第1の三次元形状データ作製手段と、 前記第1の三次元形状データに基づいて、前記被測定物
    の所望の複数の箇所の形状データを得るのに必要な、前
    記光距離センサと前記被測定物との間の複数の相対位置
    を示す位置情報を得る手段と、 前記位置情報に基づいて、前記光距離センサと前記被測
    定物との間の相対位置が前記位置情報により示される複
    数の相対位置となるように、前記位置変更手段を制御す
    る第2の制御手段と、 前記位置情報により示される複数の相対位置に応じた前
    記光距離センサの出力に基づいて、第2の三次元形状デ
    ータを作製する第2の三次元形状データ作製手段と、 を備えたことを特徴とする三次元形状測定装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の複数の相対位置の密度は前記
    位置情報により示される複数の相対位置の密度より粗い
    ことを特徴とする請求項1記載の三次元形状測定装置。
  3. 【請求項3】 光距離センサと、 前記光距離センサと前記被測定物との間の相対位置を変
    更させる位置変更手段と、 前記光距離センサと前記被測定物との間の相対位置が、
    所定の複数の相対位置となるように、前記位置変更手段
    を制御する第1の制御手段と、 前記光距離センサと前記被測定物との間の前記所定の複
    数の相対位置に応じた前記光距離センサの出力に基づい
    て、前記被測定物の第1の三次元形状データを作製する
    第1の三次元形状データ作製手段と、 前記第1の三次元形状データに関して、前記被測定物に
    おける形状データを得るべきであった箇所のうちに形状
    データを得ることができなかった箇所があったか否かを
    判定する判定手段と、 前記判定手段により、前記被測定物における形状データ
    を得るべきであった箇所のうちに形状データを得ること
    ができなかった箇所があったと判定された場合に、前記
    第1の三次元形状データに基づいて、当該箇所の形状デ
    ータを得るのに必要な、前記光距離センサと前記被測定
    物との間の相対位置を示す位置情報を得る手段と、 前記位置情報に基づいて、前記光距離センサと前記被測
    定物との間の相対位置が前記位置情報により示される相
    対位置となるように、前記位置変更手段を制御する第2
    の制御手段と、 前記位置情報により示される相対位置に応じた前記光距
    離センサの出力に基づく形状データと前記第1の三次元
    形状データとを合成して、第2の三次元形状データを作
    製する第2の三次元形状データ作製手段と、 を備えたことを特徴とする三次元形状測定装置。
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