JPH08220013A - 二値化閾値決定装置 - Google Patents

二値化閾値決定装置

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JPH08220013A
JPH08220013A JP7030864A JP3086495A JPH08220013A JP H08220013 A JPH08220013 A JP H08220013A JP 7030864 A JP7030864 A JP 7030864A JP 3086495 A JP3086495 A JP 3086495A JP H08220013 A JPH08220013 A JP H08220013A
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JP7030864A
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Takao Omae
貴雄 大前
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オペレータの経験に基づいたプリント基板画
像の二値化閾値の決定を自動化する技術を提供し、それ
によってオペレータによる二値化閾値の決定の個人差を
なくし、素早く、安定した2値画像を得る。 【構成】 プリント基板の基材部の仮の濃度分布の範囲
をi≦tnとし、その内の所定の偏差値αの濃度をtn+1
として、i≦tn+1の濃度範囲を基材部の次の仮の濃度
分布の範囲とする。この処理を繰り返し、次第に基材部
の濃度分布の仮の上限値を下げて行き、最終的にこの上
限値の変化が小さくなり、ほぼ収束したと考えられる基
材部の濃度分布の上限値tnを二値化閾値の推奨値tmと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリント基板の画像
信号を二値化するための閾値を決定する装置の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント基板の外観検査等を行う場合に
は、プリント基板上の導電パターンや穴(スルーホー
ル)を読み取り装置により読み取る。すなわち反射光及
び透過光源によりプリント基板に光を照射し、その反射
光及び透過光をCCD等の画像読み取り手段により読取
ってアナログ信号を得る。このアナログ信号は導電パタ
ーンと穴に対する連続信号であり、画像処理部が扱える
デジタル情報ではない。そこで、得られたアナログ信号
をデジタル二値信号に変換する必要がある。すなわち
「基材」か「パターン」か、「穴」か「穴でない」か、
という二値信号にしなければならない。そのために、得
られたアナログ信号を所定の値を閾値として「1」か
「0」のデジタル二値信号に変換する。
【0003】この様子を示したのが図9であり、この図
9はプリント基板PKの反射光についての二値化処理を
表している。図示しない反射用光源から発せられた入射
光ILはプリント基板PK表面で反射され、CCD等の
読み取り手段によって、アナログ信号ASに変換され
る。その様子は図の9(b)のグラフに示されており、
このグラフの横軸はプリント基板PKのそれぞれの位置
に対応している。このグラフから分かるように、パター
ン部Pは明るく基材部Bは暗くなっている。このアナロ
グ信号を、パターン部Pを「1」、基材部Bを「0」と
するようなデジタル二値信号に変換するために、閾値t
0以上を「1」、それ以下を「0」とする。この様子は
図9(c)に示されている。
【0004】このような閾値t0を適切に定めることが
できるかどうかは後工程における外観検査の精度に大き
な影響があるため、この閾値t0の決定にあたっては、
本スキャンの前にプリスキャンを行い、その結果から濃
度ヒストグラムを作成し、それを基に閾値t0を求め
る。図10は画像濃度ヒストグラムによる閾値の決定状
況を表している。図10(a)は反射光による濃度ヒス
トグラムであり、図10(b)は透過光による濃度ヒス
トグラムである。これらの図をみるとプリント基板PK
の濃度ヒストグラムは明るい側と暗い側に1つずつピー
クをもったグラフであることが分かる。図10(a)で
はピークRP1は基材部Bの信号の分布であり、ピーク
RP2はパターン部Pの信号の分布である。このうち、
ピークRP2はピークRP1に比べて一般にピークの高
さが低く、裾が広がっている。これは導電パターン表面
の凹凸や、エッチファクターによるエッジの肩だれの影
響で、パターン部Pの明るさの分布が広い範囲に及んで
いるためである。また、図10(b)ではピークTP1
は基材部Bの信号の分布であり、ピークTP2は穴部分
の信号の分布である。この透過光の濃度ヒストグラムで
は、2つのピークが互いにはっきり分かれている。以上
のように透過光による画像信号の場合は、図10(b)
のように2つのピークがはっきり分かれているため、二
値化閾値tの決定に問題はあまりないが、反射光による
画像信号の場合は、図10(a)のように2つのピーク
があまりはっきり分かれていないため、閾値を決めるの
は簡単ではなく、従来から各種の方法が用いられてき
た。その主なものとして、モード法、P−タイル法、微
分ヒストグラム法、判別分析法等が知られている。図1
0(a)の閾値t0はモード法で求めたものである。こ
のモード法は、2つのピークの間の谷に当たる濃度を閾
値t0とする方法である。
【0005】ところで、プリント基板PKは図9(a)
のように、一般にパターン部Pの断面は裾の広がった台
形をしている。したがってモード法で求めた閾値t0に
よって二値化を行うとパターンのボトムまで捉えられ
ず、実際のパターン幅より細く二値化されるため実際に
は欠陥ではないものを断線や細り欠陥として捉えてしま
うことがある。また、逆に基材部Bの表面に薄いパター
ンが存在していて実際には短絡しているような場合に、
モード法で求めた閾値t0によって二値化を行っている
ために、2値画像にパターンとして現れず、その欠陥を
見逃してしまうなどの問題がある。
【0006】そこでパターン部Pのボトムまでをパター
ンとして捉えるために、経験的に基材部Bの濃度分布近
くまで閾値を下げることが行われており、その閾値tQ
は図9および図10(a)に示されている。こうするこ
とにより、パターン部Pの表面状態による影響や、パタ
ーン部Pのくびれ等の影響を排除した2値画像信号を得
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
閾値tQを設定するとき、閾値tQを閾値t0近くに設定
すると、上記の閾値t0のときのように、二値化の際に
パターンのボトムまで捉えられず、実際のパターン幅よ
り細く二値化されるため、実際には欠陥ではないものを
断線や細り欠陥として捉えてしまうことがあり、逆に、
あまり低い濃度に閾値tQを設定してしまうと、基材部
分までもパターンとして二値化してしまうことになり、
正常なパターンを短絡等の欠陥と捉えてしまうなどの問
題がある。ところが現状では、このような重要な閾値t
Qの決定をオペレータの経験に基づいて手動で行ってい
る。そのため経験の少ないオペレータは、適切な濃度に
閾値tmを設定するのが困難であり、またそのため何度
か設定しなおすことによって作業時間が増大したり、オ
ペレータによって閾値tQに個人差が生じるなどの問題
があった。
【0008】
【発明の目的】この発明は、従来技術における上述の問
題の克服を意図しており、実際のパターンの幅よりも細
くパターンをとらえてしまう事態を防止しつつ、オペレ
ータの経験に基づいた二値化閾値の決定を自動化する技
術を提供し、それによってオペレータによる二値化閾値
の決定の個人差をなくし、迅速に、安定した2値画像を
得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の装置
は、基材上に所定の導電パターンが形成されたプリント
基板につき、前記プリント基板の多値またはアナログの
画像信号を二値化信号へと変換する際に使用される二値
化閾値を決定する装置であって、前記画像信号の分布を
カウントすることにより、前記基材からの画像信号に対
応した基材ピークと、前記導電パターンからの画像信号
に対応したパターンピークとを有する統計分布を求める
統計分布取得手段と、当該パターンピークから前記基材
ピークに向かう方向において、前記統計分布の変化が所
定の程度にまで急峻に上昇し始める画像レベルを前記基
材ピークのテイル端点と見なして、当該画像レベルを前
記二値化閾値として決定する二値化閾値決定手段とを備
える。
【0010】さらに、この発明の第2の装置は、請求項
1の装置において、前記二値化閾値決定手段は、前記テ
イル端点の初期値を設定して仮のテイル端点とする初期
値設定手段と、前記仮のテイル端点を抽出端点として前
記統計分布から前記基材ピークの範囲を抽出し、当該範
囲内の統計分布において所定の偏差値に相当する画像レ
ベルを新たな仮のテイル端点とすることによって、仮の
テイル端点の更新を行なう更新手段と、前記仮のテイル
端点が収束するまで前記更新を繰返し、収束した時点に
おける仮のテイル端点の画像レベルを前記二値化閾値と
して採用する繰返し手段とを有する。
【0011】
【作用】この発明の請求項1および請求項2の装置によ
れば、プリント基板の多値またはアナログの画像信号の
統計分布は、図10(a)で例示したように基材ピーク
とパターンピークとを有する。そしてそれらの間の区間
では基材ピークの端部とパターンピークの端部とが混在
しているが、その区間のうち基材ピークが急峻に立ち上
り始める位置はパターンピークの影響がほとんどなく、
実質的に基材ピークのみとなる境界であると考えられて
いる。そこで、この発明では基材ピークが急峻に立ち上
がり始める位置をとらえて、それを2値化閾値として採
用する。
【0012】このため、パターンからの画像信号のほと
んどがパターンとして認識されるとともに、基材からの
信号の影響が過剰に反映されてしまう事態を防止でき
る。
【0013】特に、請求項2の発明では、上記のように
基材ピークが急峻に立ち上がり始める位置を特定するに
あたって、基材ピークでの偏差値を使用した収束演算を
採用する。このため、統計学的に特に適切な値を2値化
閾値として決定可能である。
【0014】
【実施例】
【0015】
【1.装置配列】図1は、この発明の実施例である2値
化閾値決定装置を組み込んだプリント基板検査装置10
0の概念的ブロック図である。この装置100は画像読
み取り部1を備えており、この画像読み取り部1は、基
材上に導電パターン(以下「パターン」と略記)が形成
されたプリント基板の画像を光電的に読取るためのCC
Dアレイ等を有している。この画像読み取り部1で得ら
れた画像はアナログ画像信号であるが、この信号はA/
D変換回路2において多値のデジタル画像信号に変換さ
れる。
【0016】この装置100ではプリント基板のプリス
キャンと本スキャンとを行うが、このうち前者は2値化
閾値の決定などの準備処理のためのものであり、後者は
実際にプリント基板の画像を2値化して外観検査を行う
ためのものである。プリスキャン時にはA/D変換回路
2で得られた多値のデジタル画像信号はヒストグラム作
成回路3(統計分布取得手段)に与えられ、このヒスト
グラム作成回路3では画像信号のレベルごとに画素出現
頻度を表現するヒストグラムを作成する。CPU5は後
述するプロセスに従ってこのヒストグラムから2値化閾
値を決定し、その値を「推奨値」として表示部4に表示
させる。オペレータがこの推奨値を採用する旨を操作部
6から指示することによって、この推奨値としての2値
化閾値が2値化回路10に設定される。なお、オペレー
タは操作部6の操作によって上記推奨値を修正すること
も可能である。
【0017】一方、本スキャン時にはA/D変換回路2
で得られた多値のデジタル画像信号が2値化回路10に
与えられ、上記のようにして2値化回路10に設定され
ている2値化閾値を使用してそのデジタル画像信号の2
値化を行う。このようにして得られたデジタル2値信号
は検査部11に伝送され、比較検査やDRC(デザイン
ルールチェック)検査など、周知の種々の外観検査が自
動的に実行される。
【0018】なお、後述するフローチャートで実行され
る処理のうち、特にその処理主体を指摘していない処理
については、CPU5がソフトウェア的に実行する。
【0019】
【2.処理手順】以下にこの装置によって、二値化閾値
を決定する手順を図2のフローチャートに従って説明し
ていく。まずステップS1では画像読み取り部1により
プリント基板のパターンを読み取る。図3は画像読み取
り部1の装置構成を示している。まずオペレータは画像
読み取りの対象となるプリント基板PKを搬送テーブル
Tに載置する。次にオペレータはプリント基板PK上の
読み取り領域(長方形)を操作部6によって入力する。
その後、オペレータは画像読み取り開始の指示を操作部
6より入力する。すると搬送テーブルTが駆動し始め、
それと同時に光源RLが点灯し、それらによるプリント
基板PKの反射光はレンズLによってCCDの位置に集
光される。このとき搬送テーブルTが移動することによ
って、プリント基板PK上の各サンプルポイントからの
反射光を、CCDはアナログ信号ASに光電変換する。
この得られたアナログ信号ASはA/D変換回路2によ
って8ビットのデジタル信号(0〜255の濃度値)に
変換される。
【0020】つぎにステップS2では、ヒストグラム作
成回路3において、送られたデジタル信号を基に濃度ヒ
ストグラムデータを作成する。このヒストグラム作成回
路3の構成を示したブロック図が図4である。ヒストグ
ラム作成回路3は0から255の濃度値の範囲にあわせ
て256個の16ビットカウンタから構成されている。
カウンタ制御回路CCに入力されたデジタル信号DSは
そこで0〜255のそれぞれの濃度値に応じたカウンタ
に送られ、そこでカウントされていく。そして全サンプ
ルポイントの濃度値をカウントすれば濃度ヒストグラム
が完成する。
【0021】ところでこのとき、プリント基板PK全体
の全サンプルポイントをサンプリングの対象とすると、
サンプル数が多すぎて16ビットカウンタではオーバー
フローしてしまうことがある。例として400×400
mm角の読み取り領域の濃度ヒストグラムを作成する場
合を考える。この実施例では、1サンプルポイントの大
きさは、16×16μmである。したがってこの領域を
全てサンプリングすると、総サンプリング数は、 (400,000/16)2 = 625,000,000 となる。よって、0〜255の濃度値に均等に全データ
が分布したとすると、1濃度値当りの分布度数は 625,000,000/256 = 2,441,406 となり、16ビットカウンタではオーバーフローしてし
まい、正確な濃度ヒストグラムが得られない。そこでこ
の実施例では読み取り領域の大きさによらず総サンプリ
ング数を一定にすることにより、この不具合を解消して
いる。その方法を示した図が図5である。この図5に示
したように読み取り領域IRに対してX軸およびY軸を
採る。この図5で、小さな正方形1つが1サンプルポイ
ントを表していて、この例では16×16μmの大きさ
である。したがって、このときの読み取り領域IRの範
囲は、(Xmin,Ymin)〜(Xmax,Ymax)と表される。
そしてX方向のサンプリングを間引いて行い、総サンプ
リング数を一定にする。図5の例では3列とばしにサン
プリングしている。このように、この実施例では、総サ
ンプリング数を一定にするためにサンプリングを間引い
て行うが、この間引き具合の決定は、自動的にCPU5
で行われる。
【0022】つぎに、図2のステップS3の処理に移
る。このステップS3では判別分析法により二値化閾値
の初期値t0を求める。この処理の詳細を示したフロー
チャートが図6である。まずステップS31でステップ
S2で求めた濃度ヒストグラムh(i)をもとに全サンプ
リング数TSを求める。つぎにステップS32では濃度
ヒストグラムh(i)をもとに、濃度平均値rmと分散S
を求める。そしてステップS33で全サンプリング数T
Sと、濃度平均値rmと分散Sを用いて、全濃度域を2
つの領域(クラス)に分け、その2つのクラスの濃度平
均値の分散であるクラス間分散を最大にするように濃度
値iを求め、それを二値化閾値の初期値t0とする。こ
れにより図10(a)で示したように、基材部Bの分布
のピークRP1(「基材ピーク」に相当)とパターン部
PのピークRP2(「パターンピーク」に相当)との間
の谷の位置に二値化閾値の初期値t0を設定する。な
お、判別分析法による二値化閾値の設定の詳細は、大津
展之著”判別および最少2乗基準に基づく自動しきい値
選定法”電子通信学会論文誌(D)Vol.J63-D,No42 PP.349
-356,April1980等に示されている。
【0023】これで図2のステップS3の処理は終わ
り、以下のステップで二値化閾値の初期値t0を基に二
値化閾値の推奨値tmを求めていく。この二値化閾値の
推奨値tmを求める方法は以下の通りである。すなわ
ち、プリント基板PKは基材部Bとパターン部Pの2つ
の部分から成っており、したがって基材部B以外の部分
をパターン部Pと判断できる。そこで比較的明るさの安
定している基材部Bの濃度分布に着目し、その分布の様
子から基材部Bの明るさの上限値(「テイル端点」に相
当)を二値化閾値の推奨値tmとして求める。具体的に
は、基材部Bの仮の濃度分布の範囲をi≦tnとし、そ
の内の所定の偏差値αの濃度をtn+1として、i≦tn+1
の濃度範囲を基材部Bの次の仮の濃度分布の範囲とす
る。この処理を繰り返すことによって次第に基材部Bの
濃度分布の仮の上限値を下げて行き、最終的にこの上限
値の変化が小さくなり、ほぼ収束した(濃度分布が立ち
上がっている付近)と考えられる基材部Bの濃度分布の
上限値tNを二値化閾値の推奨値tmとするものである。
【0024】実際の処理としては、まずステップS4で
n=0すなわちtn=t0とする。つぎに、ステップS5
では、基材部Bの仮の濃度分布の範囲i≦tn内の平均
の濃度値Mを求める。すなわち濃度ヒストグラムh(i)
を用いて
【0025】
【数1】
【0026】という計算になる。ここでΣの和の範囲が
0≦i≦tnであることに注意されたい。さらにステッ
プS6ではその範囲の濃度分布の標準偏差Sを求める。
これを濃度ヒストグラムh(i)を用いて式で表すと、
【0027】
【数2】
【0028】となる。つぎにステップS7で偏差値αに
相当する濃度値tn+1を求める。これを式で表すと
【0029】
【数3】
【0030】となる。ここでαは、たとえば、70≦α
≦90を満たす任意の値である。そしてステップS8で
tnが収束したかどうかを判定する。すなわちたとえば
2≦β≦5を満たす任意の微小値βに対して、
【0031】
【数4】
【0032】を満たせば、ステップS10の処理を行
い、逆に満たさなければステップS9の処理を行う。す
なわち、tnが収束しない間はステップS9でnをイン
クリメントし、ステップS5〜S7の処理を繰り返す。
そして最終的にtn,tn-1,…が収束すれば、ステップ
S10での仮の閾値tNを二値化閾値の推奨値tmとす
る。このときのt0〜tmを反射光による濃度ヒストグラ
ムh(i)と重ねて示したのが、図7である。tnが初期値
t0の基材部Bの分布のピークRP1とパターン部Pの
ピークRP2との間の谷の位置から、次第に基材部Bの
分布の裾の部分の推奨値tmに向かって収束していく様
子が分かる。以上により二値化閾値の推奨値tmが求め
られるが、ちなみにこの実施例ではα=85,β=2と
することによって、経験則的に最適であると考えられる
二値化閾値とほぼ同じ濃度に二値化閾値の推奨値tmを
決めることができた。
【0033】最後にステップS11では得られた二値化
閾値の推奨値tmが表示された表示部4の画像を見なが
ら、オペレータが手動で二値化閾値を修正する。図8は
その時の表示部4の画面の様子である。まず、ヒストグ
ラム表示部HDには反射光の濃度ヒストグラムと、現在
の二値化閾値を表す縦線カーソルVCが表示されてい
る。また、表示されている二値化閾値の現在値N1、そ
の現在値の示す濃度の分布度数N2、二値化閾値の推奨
値N3、縦と横の表示倍率N4およびN5が、画面下段
に数値で示されている。そして、この二値化閾値の推奨
値を変更したい事情があるときには、オペレータはマウ
スでスライダSLをドラッグすることにより、縦線カー
ソルVCの表示を移動させることができ、適切な位置に
二値化閾値を修正する事ができる。なお縦線カーソルV
Cの表示を移動させると、それに応じて二値化閾値の現
在値N1、その現在値の示す濃度の分布度数N2も変化
する。さらにより詳しく濃度ヒストグラムh(i)の分布
状況を見たい場合は、図示しない表示倍率切替えのオプ
ションボタンで、濃度ヒストグラムh(i)の表示倍率を
最高8倍まで上げられる。
【0034】以上のようにして確定した二値化閾値の値
は図1の2値化回路10に転送されて、本スキャン時の
二値化において使用される。
【0035】
【3.変形例】この実施例では二値化閾値の初期値t0
を求めるのに、判別分析法を用いたが、P−タイル法や
微分ヒストグラム法等の他の方法を用いても良い。
【0036】また、この実施例では濃度ヒストグラムの
サンプリングを間引いて行い、総サンプリング数を一定
にしているが、間引かないで全サンプリングポイントを
サンプリングして、濃度ヒストグラムを作成しても良
い。
【0037】さらに、この実施例では画像読み取り部1
で読み取ったアナログ信号ASを多値のデジタル信号に
変換した後に2値化しているが、アナログ信号を直接に
2値化する際の閾値設定にもこの発明は適用可能であ
る。
【0038】上記実施例では基材ピークに関する偏差値
を利用した繰返し収束演算によって2値化閾値を決定し
ているが、基材ピークが急峻に立ち上がる位置として、
微分係数が所定の比較的大きな値以上となり始める位置
を求めるような変形も請求項1の発明の範囲に含まれ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項2の発明では、基材ピークが急峻に立ち上がり始め
る位置をとらえて、それを2値化閾値として採用するた
め、パターンからの画像信号のほとんどがパターンとし
て認識されるとともに、基材からの信号の影響が過剰に
反映されてしまう事態を防止できる。
【0040】したがって、実際のパターン幅よりも細く
パターンをとらえてしまう事態を防止しつつ、2値化閾
値を自動化可能であり、オペレータの個人差を防止でき
るとともに、迅速に、安定した2値化閾値を得ることが
できる。
【0041】また、請求項2の発明では、上記のように
基材ピークが急峻に立ち上り始める位置を特定するにあ
たって、基材ピークでの偏差値を使用した収束演算を採
用する。このため、統計学的に特に適切な値を2値化閾
値として決定可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における二値化閾値決定装置を有するプ
リント基板検査装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例における二値化閾値決定装置の処理手順
を示すフローチャートである。
【図3】実施例における画像読み取り部の装置構成を示
す図である。
【図4】実施例におけるヒストグラム作成回路を示すブ
ロック図である。
【図5】実施例におけるヒストグラム作成時のデジタル
信号のサンプリング例の説明図である。
【図6】実施例における判別分析法による二値化閾値の
初期値の設定手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例における反射光の二値化閾値tnの推奨
値tmへの収束状況を示すグラフである。
【図8】実施例における表示部の画面表示例の説明図で
ある。
【図9】従来例における二値化閾値と二値化との関係を
示す説明図である。
【図10】従来例における反射光および透過光の濃度ヒ
ストグラムと二値化閾値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像読み取り部 2 A/D変換回路 3 ヒストグラム作成回路 4 表示部 5 CPU 6 操作部 100 プリント基板検査装置 t0 二値化閾値の初期値 tm 二値化閾値の推奨値 RP1 反射光による濃度ヒストグラムの基材部のピ
ーク RP2 反射光による濃度ヒストグラムのパターン部
のピーク TP1 透過光による濃度ヒストグラムの基材部のピ
ーク TP2 透過光による濃度ヒストグラムの穴部分のピ
ーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に所定の導電パターンが形成され
    たプリント基板につき、前記プリント基板の多値または
    アナログの画像信号を二値化信号へと変換する際に使用
    される二値化閾値を決定する装置であって、 前記画像信号の分布をカウントすることにより、前記基
    材からの画像信号に対応した基材ピークと、前記導電パ
    ターンからの画像信号に対応したパターンピークとを有
    する統計分布を求める統計分布取得手段と、 当該パターンピークから前記基材ピークに向かう方向に
    おいて、前記統計分布の変化が所定の程度にまで急峻に
    上昇し始める画像レベルを前記基材ピークのテイル端点
    と見なして、当該画像レベルを前記二値化閾値として決
    定する二値化閾値決定手段と、を備えることを特徴とす
    る二値化閾値決定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の装置において、 前記二値化閾値決定手段は、 前記テイル端点の初期値を設定して仮のテイル端点とす
    る初期値設定手段と、 前記仮のテイル端点を抽出端点として前記統計分布から
    前記基材ピークの範囲を抽出し、当該範囲内の統計分布
    において所定の偏差値に相当する画像レベルを新たな仮
    のテイル端点とすることによって、仮のテイル端点の更
    新を行なう更新手段と、 前記仮のテイル端点が収束するまで前記更新を繰返し、
    収束した時点における仮のテイル端点の画像レベルを前
    記二値化閾値として採用する繰返し手段と、を有するこ
    とを特徴とする二値化閾値決定装置。
JP7030864A 1995-02-20 1995-02-20 二値化閾値決定装置 Pending JPH08220013A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011007526A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Hitachi Ltd 検査パラメータ設定方法、検査性評価方法および検査システム

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