JPH08215Y2 - 電動式チルトステアリング装置 - Google Patents

電動式チルトステアリング装置

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JPH08215Y2
JPH08215Y2 JP1989068065U JP6806589U JPH08215Y2 JP H08215 Y2 JPH08215 Y2 JP H08215Y2 JP 1989068065 U JP1989068065 U JP 1989068065U JP 6806589 U JP6806589 U JP 6806589U JP H08215 Y2 JPH08215 Y2 JP H08215Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両用の電動式チルトステアリング装置の
改良に関するものである。
ここに「電動式チルトステアリング装置」とは、ステ
アリングホイールが電動モータの駆動によって傾動(チ
ルト)されるようになっているものである。
(従来技術及びその問題点) 従来から知られている電動式チルトステアリング装置
としては、上部コラムに固定したチルトピンにウォーム
ホイールを取付け、このウォームホイールにウォームを
噛み合せ、このウォームをモーターにより駆動すること
により上部コラムを傾動させるものがある。しかし、こ
の従来例は、ウォームギヤのバックラッシュが拡大され
てハンドルホイールの部分のガタとなるので、剛性感に
かけるという欠点を有する。
また、他の従来例としては、ステアリングホイールが
固定された上部ステアリング軸を回転可能に支承する上
部コラムを固定ブラケットに枢着し、固定ブラケットに
支持されたねじ軸にナット部材を螺合させ、このナット
部材と上部コラムとをリンク機構により接続し、電動モ
ータでねじ軸を回転させるようになっているものがあ
る。ナット部材はねじ軸の回転につれて軸方向に移動
し、リンクを介して上部コラムが枢動され、その結果ス
テアリングホイールがチルトされるのである(例えば、
特開昭58-33570号号及び特開昭59-230861号)。このチ
ルト装置は、上部コラムに与える力がナットで受けら
れ、ウォームギヤーのバックラッシュの影響が出ないと
いう利点を有する。
しかし、リンクの支点が二カ所あり、各支点は各々す
きま嵌合となっているので、二つの支点のすきまが合計
された量がガタとして出る。そのため、構造が複雑にな
り、結合箇所が多くなり、ステアリングホイールのガタ
が多くなり、ガタ感が出易くかつ剛性が低くなり、スペ
ース及びコスト的にも不利であるという問題点がある。
従来のようなチルト装置では、上部コラムが回動的に
移動するので、上部コラムの特定点の移動軌跡は円弧を
描くことになり、リンクを用いないでナットを直接上部
コラムに結合させると、ねじ軸になるナット部材の移動
方向と上部コラムに規制されたナット部材の移動方向と
は一致しない。そのため、固定ブラケットへのナット部
材の固定部、ナット部材とねじ軸との螺合部及びねじ軸
と上部コラムとの連結部等に無理な力がかかり、スムー
ズなチルトは困難である。
本願の出願人は、上記従来例における欠点を解消すべ
く、先に実願昭61-145861号において電動式チルトステ
アリング装置を出願した。
この出願は、ステアリングホイール上端部に固定したス
テアリング軸を回転自在に支持する上部コラムが、車体
部分に固定された固定ブラケットにチルトピンにより枢
着され、該上部コラムは、一部において該上部コラムに
連結され、ほかの一部において動力源に作動的に連結さ
れた動力伝達部材を介して前記チルトピンのまわりに傾
動自在とされている電動式チルトステアリング装置にお
いて、前記動力伝達部材と前記固定ブラケットとの間
に、前記動力伝達部材が前記上部コラムの傾動方向に揺
動することを許容する調心機構を設けたのである。
この先行例によれば、チルト時に動力伝達部材及びこ
れらに関連する部材との間に無理な力が加わらなくなる
ので、ガタ感がなくなる等の効果が得られる。しかし、
その後の研究により、動力伝達部材の揺動時即ちステア
リングホイールのチルト時における抵抗に関してなお改
良の余地のあることが判明した。
本考案は、以上の事情を背景にして、調心機能を備
え、かつチルト時における傾動抵抗が極力小さくされ
た、電動式チルトステアリング装置を提供することを目
的としてなされたものである。上記目的を達成するため
に、本考案においては、前記先行例と同様の電動式チル
トステアリング装置において、前記動力伝達部材と前記
固定ブラケットとの間に、前記動力伝達部材が前記上部
コラムの傾動方向に揺動することを許容する調心機構
は、動力伝達部材の他端に螺合され動力源に連結された
ナット部材と、固定ブラケットに固定され調心面を有す
る調心部と、ナット部材と調心部との間に介装されたス
ラスト軸受とから成り、スラスト軸受と調心部との摺接
面には摩擦係数の小さい材料から成る皮膜をコーティン
グしたのである。
このようにすれば、上記皮膜をコーティングしたことに
より、スラスト軸受と調心部との摺接時の抵抗が小さく
なるので、動力伝達部材の揺動抵抗、ひいては上部コラ
ムの傾動抵抗が小さくなる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面をもとに説明する。
第1図及び第2図に示すように、車両の車体部分10に
は横断面コ字形の固定ブラケット12が固定され、この固
定ブラケット12には下部コラム14が固定されるととも
に、チルトピン16によって上部コラム18がチルト可能に
取り付けられている。上部コラム18に固定されたピン20
がブラケット12に形成された円弧穴22内に伸びており、
円弧穴22の側縁とピン20との当接によって上部コラム18
の傾動が規制されるようになっている。下部コラム14及
び固定ブラケット12内を下部ステアリング軸24が伸びて
おり、その下端部(第2図中左端部)は車輪の転蛇装置
(不図示)に連結されるようになっている。
一方、下部ステアリング軸24の上端部はユニバーサル
ジョイント26を介して上部ステアリング軸28に連結され
ている。上部ステアリング軸28の上端部(第2図中右端
部)にはステアリングホイール30が固定されている。ス
テアリングホイール30を回転操舵すれば、上部ステアリ
ング軸28、ユニバーサルジョイント26及び下部ステアリ
ング軸24によりトルクが伝達され、その結果車輪(図示
せず)が転舵されることになる。
第2図及び第3図に示すように、上記固定ブラケット
12の下面にはハウジング32が固定されており、雄ねじ38
を有するねじ軸40がハウジング32から上部コラム18の側
の伸びており、雄ねじ38にはナット部材44の雌ねじ45が
螺合されている。ナット部材44の軸方向中間部には、外
側に凸となるように緩やかに湾曲した歯を有するギヤー
46が形成されている。
ハウジング32は奥部が湾曲部52とされ、入口部に調心
座金54が配置されている。湾曲部又は調心座金の内側面
は、ナット部材44を中心とする円弧面53又は55に形成さ
れている。そして、ナット部材44と湾曲部52又は調心座
金54との間には夫々スラスト玉軸受58、60が配置されて
いる。各スラスト玉軸受は、ナット部材44に当接する内
輪61と、湾曲部52又は調心座金54に対して摺動可能な外
輪62と、両輪間に配置された鋼球63とからなる。スラス
ト玉軸受58、60は、ハウジング32の入口部に螺合された
カバー56により軸方向から予圧され、組立て状態に維持
されている。
湾曲部52及び調心座金54の円弧面53、55、及びスラス
ト玉軸受58、60の外輪62の円弧面63には、テトロン(商
標名)等の合成樹脂から成る皮膜80がコーティングされ
ている。
上記ナット部材44のギヤー46には、ハウジング32に固
定された電動モータ60の出力軸62に形成されたウォーム
ギヤー64が噛合しており、電動モータ60を駆動すると、
出力軸62は回転されウォームギヤー64の回転はナット部
材44に伝達されるとともに減速され、ナット部材44の回
転によりねじ軸40が軸方向(第2図中左右方向、第3図
中紙面と垂直な方向)に移動するようになっている。
第2図において、前記上部コラム18の下面には両端を
折り曲げ横断面コ字形のブラケット70が固定されてお
り、その折曲げ部の間にねじ軸40の他端部が伸び、この
ねじ軸の端部はピン72によりブラケット70に枢着されて
いる。
次に本実施例の作動について説明する。
運転者が所定のスイッチ(図示せず)を操作すると、
電動モータ60が作動してウォームギヤー64が回転し、ウ
ォームギヤーとナット部材44との噛合及びナット部材44
のとねじ軸40との螺合を介して、ねじ軸40が軸方向に移
動される。
ここで、ねじ軸40が第2図中左方向に移動した場合を
考えると、ピン72が左方向に移動するのでブラケット70
及び上部コラム18が一体的にチルトピン16のまわりに右
旋され、その結果上部ステアリング軸28及びステアリン
グホイール30の位置がより下方の位置にセットされるこ
とになる。ステアリングホイール30のチルト量は、電動
モータ60によるねじ軸40の移動量によって決定され、中
立位置からの下方への最大チルト量は上部コラムのピン
20が円弧穴22の右方側縁に当接することにより決定され
る(この時ホイール30は第1図中30aにて示す位置にあ
る)。また、これに対応するピン72の揺動角度は第2図
中αで示されている。
一方、ステアリングホイール30の上方へのチルトは、
電動モータ60をスイッチオの操作により上記と逆方向に
回転させて、ねじ軸40を第2図中右方向に移動させ、上
部コラム18及び上部ステアリング軸28等をチルトピン16
のまわりに左旋することにより達成される。ステアリン
グホイール30の中立位置からの上方へのチルト量は、ピ
ン20が円弧穴22の左方側縁に当接することにより決定さ
れ、この時のホイール30の位置が第1図中30bで示して
ある。またこれに対応するピン72の揺動角度は第2図中
βで示してある。
ねじ軸40の移動によるブラケット70の傾動時には、ピ
ン72はチルトピン16を中心とする円弧上を移動すること
になり、ピン72即ちねじ軸40の他端部は、ねじ軸40の軸
方向と略直交する方向(上部コラム18の傾動方向)に僅
かに変位し、その結果ねじ軸40全体としてはハウジング
32に収容された部分を中心として僅かに揺動されること
になる。従って、この時ねじ軸40とこれに関連する部材
32、70等との間に無理な力が生ずることはない。
上記いずれの方向への揺動時においても、ねじ軸40は
ハウジング32に対して円滑に揺動する。その理由は、ス
ラスト玉軸受58、60と湾曲部52及び調心部54との間の摺
動面53、63に低摩擦係数の合成樹脂皮膜80をコーティン
グしたからである。
なお、本考案は、上記実施例の他にも、特にナット部
材の構成はその趣旨を損ねない範囲内において適時変
更、改良が可能であることは言うまでもない。例えば、
前記実施例では、調心座金及びスラスト玉軸受の外輪の
双方に合成樹脂をコーティングしたが、いずれか一方の
みコーティングしても良い。合成樹脂の種類としては、
摩擦係数の小さいものであれば、テフロン以外にも任意
に選択、変更できる。
(考案の効果) 以上述べてきたように、ステアリングホイールをチル
トさせるための力を上部コラムに伝達する動力伝達部材
と固定ブラケットとの間に調心機構を設け、しかもこの
調心機構を構成するスラスト軸受と調心部との摺接面に
は摩擦係数の小さい材料から成る皮膜を施した。これに
より、動力伝達部材の揺動抵抗、即ち上部コラム及びス
テアリングホイールのチルト時の抵抗が小さくなる。ま
た、電動モータにかかる負担が小さくなるので電動モー
タを小形化することができ、配置スペースが小さくてす
み、消費電力が低減でき、発生する音のレベルを下げる
ことができる。
さらに、調心機構を構成するスラスト軸受及び調心部
に皮膜をコーティングする作業は容易であり、そのため
の費用も安価である。また、皮膜をコーティングするこ
とにより、ナット部材、スラスト軸受及び調心部の寸法
管理が楽になる(製造寸法のバラツキを皮膜で調整でき
る)。
こうして、全体として高性能で安価な電動チルトステ
アリング装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す概略外観図、第2図は第
1図の要部断面図、第3図は第2図におけるIII-III線
断面図である。 [主要部分の符号の説明] 10……ステアリングホイール 12……固定ブラケット 16……チルトピン 18……上部コラム 40……ねじ軸(動力伝達部材) 44……ナット部材 58、60……スラスト軸受 52、54……調心部 53、55、63……円弧(摺接)面 80……皮膜

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイール上端部に固定したス
    テアリング軸を回転自在に支持するコラムが、車体部分
    に固定された固定ブラケットにチルトピンにより枢着さ
    れ、該上部コラムは、一端において該上部コラムに連結
    され、他端において動力源に作動的に連結された動力伝
    達部材を介して前記チルトピンのまわりに傾動自在とさ
    れている電動式チルトステアリング装置において、 前記動力伝達部材と前記固定ブラケットとの間に、前記
    動力伝達部材が前記上部コラムの傾動方向に揺動するこ
    とを許容する調心機構が設けられ、該調心機構は、前記
    動力伝達部材の他端に螺合され前記動力源に連結された
    ナット部材と、前記固定ブラケットに固定され円弧面を
    有する調心部と、前記ナット部材と前記調心部との間に
    介装されたスラスト軸受とから成り、該スラスト軸受と
    該調心部との摺動面には摩擦係数の小さい材料から成る
    皮膜をコーティングしたことを特徴とする電動チルトス
    テアリング装置。
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