JPH08215470A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機

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JPH08215470A
JPH08215470A JP7161159A JP16115995A JPH08215470A JP H08215470 A JPH08215470 A JP H08215470A JP 7161159 A JP7161159 A JP 7161159A JP 16115995 A JP16115995 A JP 16115995A JP H08215470 A JPH08215470 A JP H08215470A
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JP
Japan
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drum
fluid
washing machine
balance
type washing
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JP7161159A
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English (en)
Inventor
Kanji Yoshimoto
幹治 由本
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)
  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストが低く、機体は重くなくて移動が容易
であり、脱水時の振動騒音を小さくできるドラム式洗濯
機を提供する。 【構成】 ドラム8の外周部にバランス流体を注入する
複数の流体室A1,A2を設け、これらは互いに等間隔
をなしかつ回転軸Cから等距離をなすように配置する。
ドラム8の脱水中の重心の偏りを感知してその偏った側
とは逆側の流体室A1またはA2に対してバランス流体
を給排制御する制御弁V1,V2,ポンプ20および制
御装置を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドラム式洗濯機に関
し、さらに詳しくは、ドラムの重量バランスのずれを補
正する機能を備えたドラム式洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術によるドラム式洗濯機は、例え
ば、図11に示されるものがある。これにおいては、筐
体1に吊バネ2及び振動減衰ダンパー3で吊支持され円
筒壁4と円盤5からなる水槽6の中心軸受部7に、洗濯
物収容用ドラム8の基盤9の中心に固定された水平のド
ラム回転軸Cが回転自在に装着され、洗濯物の洗い、濯
ぎもしくは遠心脱水および乾燥をなすよう構成されてい
る。
【0003】なお、前記ドラム8は、円盤形基盤9、円
環形前壁10、円筒形多孔壁11、前記基盤9、前壁1
0及び多孔壁11の内側に互いに等間隔を置いて突設さ
れた複数の洗濯物掻き上げバッフル12とからなってい
る。14は駆動モータとその駆動プーリ、15は回転軸
Cに固定された従動プーリ、16はプーリ14,15に
掛けられたベルト、11aは多孔壁11の小孔である。
【0004】上記洗濯機において、ドラム8の中に衣類
(洗濯物)を入れて、洗いを開始する。洗い終了後また
は濯ぎ終了後、排水し脱水を開始する。その場合、ドラ
ム8を低速から徐々に加速し高速回転にする。洗濯物は
ドラム外周面に張り付き、遠心力により脱水される。し
かし衣類は大きな物もあり、ドラムの下側に留まったも
のがドラム外周面に張り付いていくので、衣類が均等に
張り付くことは少なく、偏りが発生する。このため、ド
ラムの回転軸Cに対して重量バランスがとれず、回転に
伴って振動が発生する。その振動を吸収するため重りを
付けている。
【0005】また、本願出願人は、特開平3−2287
97号で「アクティブ・バランス・ユニット」をすでに
開示した。この技術は、バランス重りと、単数ないし複
数の遊星歯車機構を組み合わせたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の洗
濯機においては、次の問題点がある。
【0007】(1)脱水時の振動の悪影響を緩和するた
め重りを付けているが、その分だけ構造を丈夫にしなけ
ればならず、コストが高くなり、また洗濯機が重くなっ
て移動が困難となり、堅固な設置場所でないと置けない
等の不具合がある。
【0008】(2)重量バランスのずれが大きすぎる場
合は、脱水を停止し、再度給水を行い、衣類をほぐして
から排水し、再び脱水を開始する。それでも重量バラン
スのずれが大きすぎる場合は、再度脱水を停止し再度給
水を行い、衣類をほぐしてから排水し、再び脱水を開始
することになり、洗濯時間が長くなり、水や電力消費が
大きくなり、大きなロスが発生する。
【0009】(3)衣類の含水の程度には差があり、高
速回転で脱水中に衣類からの脱水が進むと、重量バラン
スがずれて振動が大きくなる場合がある。この場合、ド
ラムの回転数を下げて、振動を小さくして脱水を続ける
などしており、衣類の脱水効率が悪く、十分な脱水がで
きなかった。
【0010】(4)脱水時の振動により騒音が発生した
り、設置している床を振動させ、ユーザーに大きな不快
感を与える。
【0011】(5)特開平3−228797号の技術
は、バランス重りと、単数ないし複数の遊星歯車機構を
組み合わせたものであるため、その構造は複雑でコスト
が高くなり、その制御ソフトも複雑で、商品化はかなり
困難である。
【0012】そこで、本発明は、コストが低く、機体は
重くなくて移動が容易であり、脱水時の振動騒音を小さ
くできるドラム式洗濯機の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、ドラム式洗濯機において、ドラム8にバランス流
体を注入する複数の流体室A1,A2が設けられ、これ
らは互いに等間隔をなしかつドラム回転軸Cから等距離
をなすように配置され、ドラム8の脱水中の重心の偏り
を感知してその偏った側とは逆側の流体室A1,A2に
対してバランス流体を給排制御する補正装置が設けられ
ている。
【0014】そして、補正装置において、ドラム回転軸
Cにバランス流体を通す通路B1,B2が流体室A1,
A2に対応して形成され、各通路B1,B2の途中には
それぞれ回転軸Cの中心から等距離となるよに制御弁V
1,V2が設けられ、流体室A1,A2と回転軸Cの通
路B1,B2は制御パイプ18で接続され、各制御弁V
1,V2は、ドラム8の中速回転時の遠心力で弁子v
1,v2を開き、静止時または低速回転時に回転軸Cの
上方に来たとき重力により弁子v1,v2を開き、その
他の状態で弁子v1,v2を閉じるよう作動する重錘2
7を有する構造とされている。
【0015】さらに、ドラム8の振動を検出する振動検
出器33が設けられ、ドラム8の加速回転時または高速
回転時に振動の強さがあるレベルを越えているときバラ
ンス流体を供給し、振動の強さがあるレベル以下になっ
たときバランス流体の供給を停止し、脱水終了時に流体
室A1,A2内のバランス流体を排出するように制御し
ている。
【0016】
【作用】上記課題解決手段において、脱水時に衣類がド
ラム8の円周面に張り付いた状態の重心が、水平の回転
軸Cからずれている場合、ドラム8の回転数の増加に伴
って回転軸Cが偏心し、重心方向にずれた状態で回転を
しようとする力が働く。丁度、回転軸がずれた独楽(こ
ま)を回しているような状態になり、ドラム8の重心が
上に来るときは、ドラム8と水槽6に下向きの力が働
き、ドラム8の重心が右に来るときは、ドラム8と水槽
6に左向きの力が働き、ドラム8の重心が下に来るとき
は、ドラム8と水槽6に上向きの力が働き、ドラム8の
重心が左に来るときは、ドラム8と水槽6に右向きの力
が働き、水槽6の軸受け7は、ドラム8の回転に同期し
て円運動を行うことになる。これらの力は低速回転では
小さく、高速回転になるにしたがって大きくなる。
【0017】この状態で、振動を検出する振動検出器3
3の出力から、振動の強さと回転数を検出し、振動の強
さがあるレベルを越えて重心のずれが大きいと判定した
場合、回転軸Cの中心の円運動の作用を重錘27に利か
せた開閉構造により、重心と逆方向の制御弁V1,V2
を開き、バランス流体を重心と逆方向の流体室A1,A
2に送り込み、ドラム8の全体のバランスを改善させ振
動を小さくし、振動の強さがあるレベル以下になったと
き、バランス流体の供給を停止する。脱水終了時には、
流体室A1,A2内のバランス流体を排出して重量バラ
ンス補正機能を初期状態に戻し、次の動作に備える。
【0018】
【実施例】以下、図面により、実施例を説明する。図1
〜図6は、本発明の第一実施例のドラム式洗濯機を示し
ており、図1は全体の縦断側面図、図2は全体の縦断正
面図、図3は制御弁におけるドラム低速回転時の縦断面
図、図4は制御弁における中速回転時の縦断面図、図5
は制御回路のフローチャート、図6は制御装置の構成図
である。
【0019】図示の洗濯機において、ドア1a付きの筐
体1に4本の吊バネ2及び振動減衰ダンパー3で吊支持
され円筒壁4と円盤5からなる水槽6の中心軸受部7
に、洗濯物収容用ドラム8の基盤9の中心に固定された
水平のドラム回転軸Cが回転自在に装着され、洗濯物の
洗い、濯ぎもしくは遠心脱水および乾燥をなすよう構成
されている。
【0020】なお、前記ドラム8は、円盤形基盤9、円
環形前壁10、円筒形多孔壁11、前記基盤9、前壁1
0及び多孔壁11の無孔部の内側に互いに等間隔を置い
て突設された複数の洗濯物掻き上げバッフル13とから
なっている。14は駆動モータとその駆動プーリ、15
は回転軸Cに固定された従動プーリ、16はプーリ1
4,15に掛けられたベルトである。
【0021】そして、前記ドラム8の各バッフル13の
内部には、比重の高い食塩水または水等のバランス流体
が入る複数の流体室A1,A2が設けられ、これらは互
いに等間隔をなしかつ前記回転軸Cから等距離をなすよ
うに配置されている。
【0022】そして、脱水中のドラム8の重心の偏りを
感知してその偏った側とは逆側の流体室A1またはA2
に対してバランス流体を給排制御する補正装置が下記の
とおり制御弁、制御装置等により構成されている。
【0023】すなわち、ドラム回転軸Cにバランス流体
を通す通路B1,B2が前記流体室A1,A2に対応し
て形成され、該各通路B1,B2の途中にはそれぞれ前
記回転軸Cの中心から等距離となるように弁筐17内に
制御弁V1,V2が設けられ、流体室A1,A2と回転
軸Cの通路B1,B2は制御パイプ18で接続され、流
体室A1,A2の底壁a1,a2と制御パイプ18の先
端部18aは、流体室A1,A2が回転軸Cの上方に来
たときバランス流体が回転軸方向に流れ出すような方向
に傾斜されている。
【0024】前記各制御弁V1,V2は、ドラム中速回
転時(回転数n3)の遠心力で開き(図4)、静止時ま
たは低速回転時(回転数n1)に回転軸Cの上方に来た
とき重力の作用により開き(図3)、その他の状態で閉
じる弁子v1,v2を有する構造とされ、水槽6の下部
にはバランス流体を蓄えるタンク19(図1)と、バラ
ンス流体を送り出すポンプ20と、排出弁21とが設け
られ、ポンプ出口と制御弁V1,V2のある通路B1,
B2とが導入パイプ22と回転時にシールするパッキン
22a(図3,4)を介して接続されている。
【0025】前記制御弁V1,V2の構造は、図3,4
のように、回転軸Cの前記通路B1,B2を横断するス
リット23と、該スリット23に沿って移動する開口2
4付き弁子v1,v2と、板バネ製アームバネ25と、
アーム26と、重錘27とからなり、アームバネ25の
一端は回転軸Cの取付座10aに回転軸Cと平行に固定
され、他端はアーム26の一端に接着され、アーム26
の他端には重錘27が接着される。そして、アーム26
のバネ25との接着部分の近傍に弁子v1,v2の頭部
が当接している。弁子v1,v2の軸中心側には、弁バ
ネ28が設けられ、アームバネ25の材質と形状を選
び、重錘27に軸中心方向へ1G〜0.5G(Gは重力
の加速度の単位)の力が加わった場合、アームバネ25
が十分たわむように設計されている。
【0026】前記アーム26の中央部付近の回転軸Cと
反対側に、支点棒29が、回転による遠心力でアーム2
6が回転軸Cからある程度離れたら当たるように回転軸
Cに固定される。回転数が増加した場合、重錘27に大
きな遠心力が働く。すなわち、遠心力は、rω2に比例
する(rは重錘の回転半径、ωは角速度)。このため、
回転数が増加したとき、遠心力はその2乗に比例して大
きくなり、図4の上側の制御弁V1のようにアームバネ
25がS字状に変形し、支点棒29を支点として重錘2
7が外向きに、アーム26のバネ側が軸中心方向に振ら
れるよう支点棒29の位置を調整して、5G〜50Gの
力が重錘27に加わった場合この状態となるように構成
されている。
【0027】この制御弁V1,V2は、水槽6の外側に
配されており、洗浄液や洗濯汚水が付着して、故障や誤
動作を引き起こすことを防止している。
【0028】また、図1において、前記流体室A1,A
2の出口部には、バランス流体をはじく性質で複数の微
小孔を有する表面材30を設け、その微小孔を介して吸
排気パイプ31の一端が接続され、該吸排気パイプ31
の他端は開口31aとされ、回転軸C部分において水槽
6の外側に開口されている。このように、流体室A1,
A2の出口部と吸排気パイプ31との間に表面材30を
介装することにより、流体室A1,A2内のバランス流
体による吸排気パイプ31のつまりを防止できる。
【0029】次に、図6において、制御装置を説明する
と、脱水時にドラム8の回転すなわち駆動モータ14の
回転を制御するモータ制御部32と、ドラム8の回転軸
Cの軸受部7(水槽6と一体)の振動を検出する検出バ
ネ33aと圧力センサ33b(図1)からなる振動検出
器33のデータ変換部34と、排出弁制御部35及びポ
ンプ制御部36と、これらと接続されたマイクロコンピ
ュータ利用の制御回路37とからなり、これは、脱水開
始後ドラム8の回転を加速し、回転数がある値n2にな
ったときに、振動の強さすなわち振幅があるレベルm3
を越えている場合、排出弁21を閉じ、ポンプ20を駆
動し、振幅があるレベルm2以下になったとき排出弁2
1を開き、ポンプ20を停止するよう構成されている。
【0030】さらに、前記制御装置は、高速回転脱水中
に、振幅があるレベルm4を越えている場合、回転を減
速し、回転数がある値n2になったとき、排出弁21を
閉じ、ポンプ20を駆動して徐々に回転を加速し、振幅
があるレベルm2以下になったとき排出弁21を開き、
ポンプ20を停止するよう構成されている。さらにま
た、脱水終了時に排出弁21を開き、ドラム8の回転を
低速回転(回転数n1)に下げて所定時間駆動するよう
構成されている。
【0031】上記において、回転数n1,n2,n3の
関係は、n1<n2<n3となり、振幅のレベルm2,
m3,m4の関係は、m2<m3<m4となる。
【0032】次に、上記洗濯機の動作を、主として図5
のフローチャートにより説明する。まず、ドラム8の中
に洗濯物を入れて、洗いを開始する。洗い終了後または
濯ぎ終了後は排水し、脱水を開始する。この場合、ドラ
ム8の回転を低速から徐々に加速する。衣類はドラム8
の多孔壁11の内面に張り付き、遠心力により脱水され
る。しかし衣類には大きな物もあり、ドラム8の下部に
留まったものが多孔壁11内面に張り付いていくので、
衣類が均等に張り付くことは少なく、偏りが発生し、ド
ラム8の回転軸Cに対して重量バランスがとれなくな
る。
【0033】衣類がドラム8の多孔壁11に張り付いた
状態の重心が、回転軸Cの中心からずれている場合、回
転数の増加に伴って回転の中心が偏心し、重心方向にず
れた状態で回転をしようとする力が働き、水槽6の軸受
部7は、ドラム8の回転に同期して円運動を行うことに
なる。この状態において、振動を検出する振動検出器3
3の出力の振幅から、振動の強さを検出し、その周期か
ら回転数を検出することができる。
【0034】その回転数がある値n2(補正開始回転
数)になったときに、振幅があるレベルm3を越えてい
る場合、ドラム8の重心のずれが大きいと判定し、排出
弁21を閉じ、ポンプ20を駆動し、回転数を徐々に上
げる。
【0035】このとき、ドラム8と一体的に制御弁V
1,V2も回転しており、制御弁V1,V2を制御する
重錘27のなかで、ドラム8の重心から遠いものは、回
転中心からの半径が最も大きくなり、重錘27にかかる
遠心力も最大となり、回転数が増加していくと、最も早
く作動し(図4の上側の制御弁V1のような状態)、制
御弁V1の弁子v1または制御弁V2の弁子v2を開
く。このため、バランス流体は重心と逆側の流体室A1
またはA2に送り込まれ、遠心力で流体室の外周面に広
がりその量が増す。バランス流体が注入されるにしたが
って、その流体室の内部の空気は表面材30の微小孔か
ら吸排気パイプ31を経て外部に放出される。バランス
流体の重量が増すことによりドラム全体の重量バランス
は改善され、重心は回転軸Cの中心方向に補正され、回
転の中心は回転軸Cの中心に近付き、振幅が減少する。
【0036】振幅があるレベルm2以下になると、排出
弁21を開き、バランス流体ポンプ20を停止する。こ
のあと回転数を上げて、衣類の脱水を行う。
【0037】そして、ドラム8は高速回転となり、脱水
が進み、重量バランスがずれて、振幅があるレベルm4
以上に大きくなった場合、ドラム8の回転数を下げて減
速し、制御弁V1,V2を閉じ、回転数がある値n2
(補正開始回転数)になったとき、上記と同様に次の制
御を行う。すなわち、排出弁21を閉じ、ポンプ20を
駆動し、徐々に回転数を上げる。すると、上記と同様に
ドラム8の重心と逆側の流体室A1またはA2にバラン
ス流体が注入され、ドラム全体の重量バランスは改善さ
れ、重心は回転軸Cの中心方向に補正され、回転の中心
は回転軸Cの中心に近付き、振幅が減少する。
【0038】振幅があるレベルm2以下になると、排出
弁21を開き、バランス流体ポンプ20を停止する。こ
のあと回転数を上げて、再び衣類の脱水を行う。
【0039】所定の脱水を終了した場合、ドラム8の回
転数を下げて、補正解除のための低速回転(回転数n
1)を所定時間だけ行う。この時には、重錘27にかか
る遠心力は非常に小さくなっているので、図3に示すよ
うに上側になった重錘27は重力により下がり、制御弁
V1またはV2の弁子v1またはv2を開き、流体室A
1またはA2に入っているバランス流体が重力により降
下し、開いた排出弁21を通りタンク19に戻る。流体
室内部には、外部の空気が吸排気パイプ31を経て表面
材30の微小孔から吸い込まれる。
【0040】なお、第一実施例においては、流体室A
1,A2の2個をバッフル13に夫々設けた場合につい
て説明したが、多孔壁11の内側にまたは多孔壁11の
外側に、あるいはドラム8の基盤9の内側にまたは外側
に流体室を複数設けてもよい。このとき、流体室は2〜
8個が適しており、これらは回転軸Cを中心に等角度に
配置する。
【0041】次に、図7,8により、第二実施例を説明
すると、これは、バランス流体として水道水を用いた例
であり、バランス流体を蓄えるタンクは設けず、バラン
ス流体を送り出すポンプに代えて、水道水を供給するパ
イプ37と水道水弁38が設けられ、弁筐17内の制御
弁V1,V2および回転軸Cの通路B1,B2に接続さ
れる。そして、そのパイプ37の途中に分岐点を介して
排水パイプ39と排出弁40が設けられ、前記分岐点と
弁筐17の間にフレキシブルパイプ41が設けられ、回
転軸Cの振動に対処している。
【0042】図8の制御装置において、水道水弁38お
よび水道水弁制御部42が、バランス流体用ポンプ及び
その制御部の代わりに設けられている。その他の構成及
び作用は第一実施例と同様である。
【0043】したがって、第二実施例の場合は、バラン
ス流体用ポンプを駆動する代わりに水道水弁38を開
き、ポンプを停止する代わりに、水道水弁38を閉じる
ことにより、水道水によって重量バランスを補正するこ
とが可能となる。
【0044】図9,10により、第三実施例を説明する
と、ドラム8の基盤9の外側(または内側)の外周部
(中間部でもよい)に、バランス流体を注入する4個の
流体室A1〜A4が設けられ、これらは互いに等間隔を
なしかつ前記回転軸Cから等距離をなすように配置さ
れ、脱水中のドラム8の重心の偏りを感知してその偏っ
た側とは逆側の流体室A1〜A4に対してバランス流体
の給排を制御する補正装置が設けられ、各流体室A1〜
A4に対応する制御弁V1〜V4が回転軸Cの中心から
等距離となるように弁筐17内に配置されている。その
他の構成及び作用は第一、二実施例と同様である。
【0045】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明では、ドラムの脱水中の重心の偏りを感知して
その偏った側とは逆側の流体室に対してバランス流体を
給排制御するので、脱水回転におけるドラムの重心の偏
りによって振動が発生したとき、ドラム全体の重量バラ
ンスを改善して振動を小さくすることができる。これに
より、脱水回転時の振動により騒音を発生させたり、設
置している床を振動させたりすることを防止できる。
【0047】また、脱水時の振動の悪影響を緩和するた
めの重りをつける必要がなくなり、簡単な構造で軽い機
器を製造できるので、移動が容易となり、設置場所の制
約が少なくなる。
【0048】請求項2の発明では、ドラムに形成された
バッフルに流体室が設けられているので、バランス効果
も良く、流体室によるドラムの容積減少を少なくするこ
とができる。
【0049】請求項3の発明では、ドラム回転時の遠心
力や自重により弁子を開閉するといった簡単かつ安価な
構造で、しかも確実に作動する制御弁を提供できる。
【0050】請求項4の発明では、タンク内に蓄えられ
たバランス流体を使用すると、バランス流体の種類等を
任意に設定できる。そこで、比重の高いバランス流体を
使用すると、流体室に給排制御するバランス流体の量を
少なくすることができるので、ドラムの流体室の容積を
小さくすることができて大容量の洗濯物を収容できる。
しかも、ドラムの設計の自由度を高めることができる。
【0051】請求項5の発明では、バランス流体として
水道水を使用すると、コストの高い特別なバランス流
体、バランス流体を蓄えるタンクやバランス流体を送り
出すポンプ等が不要となり、軽くコストの安い機器を提
供できる。
【0052】請求項6の発明では、脱水初期におけるド
ラムの加速回転時にドラム全体の重量バランスを改善す
ることができるので、従来のようにドラムの重量バラン
スが大きくずれたときに、脱水を停止し、再度給水を行
い、衣類をほぐしてから排水し、再び脱水を開始するこ
とにより、洗濯時間が長くなったり、水や電力消費が大
きくなるといったムダを防止できる。
【0053】また、脱水中におけるドラムの高速回転時
にドラム全体の重量バランスを改善することができるの
で、従来のようにドラムの高速回転時に衣類からの脱水
が進み、ドラムの重量バランスがずれたときに、ドラム
の回転数を下げて、振動を小さくして脱水を続けること
により、衣類の脱水効率が悪くなるといった不具合を防
止できる。
【0054】請求項7の発明では、脱水終了時には重量
バランス補正機能が初期状態に戻されるので、脱水を繰
り返す場合でも、次の動作に悪影響を及ぼすことなく、
重量バランス機能は正常に働く。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドラム式洗濯機の第一実施例における
全体の縦断側面図
【図2】同じく全体の縦断正面図
【図3】同じく制御弁におけるドラム低速回転時の縦断
面図
【図4】同じく制御弁における中速回転時の縦断面図
【図5】同じく制御回路のフローチャート
【図6】同じく制御装置の構成図
【図7】本発明の第二実施例の全体の縦断側面図
【図8】同じく制御装置の構成図
【図9】本発明の第三実施例における全体の縦断側面図
【図10】同じく全体の縦断正面図
【図11】従来技術によるドラム式洗濯機の全体の縦断
正面図
【符号の説明】
A1,A2 流体室 B1,B2 通路 C ドラム回転軸 V1,V2 制御弁 v1,v2 弁子 6 水槽 8 ドラム 9 基盤 18 制御パイプ 20 ポンプ 27 重錘 33 振動検出器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽内で、洗濯物を収容したドラムをそ
    の基盤の中心に位置しかつ水平のドラム回転軸の周りに
    回転させて、洗濯物の遠心脱水をなすドラム式洗濯機に
    おいて、前記ドラムにバランス流体を注入する複数の流
    体室が設けられ、これらは互いに等間隔をなしかつ前記
    回転軸から等距離をなすように配置され、前記ドラムの
    脱水中の重心の偏りを感知してその偏った側とは逆側の
    流体室に対してバランス流体を給排制御する補正装置が
    設けられたことを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 【請求項2】 水槽内で、洗濯物を収容したドラムをそ
    の基盤の中心に位置しかつ水平のドラム回転軸の周りに
    回転させて、洗濯物の遠心脱水をなすドラム式洗濯機に
    おいて、前記ドラムに形成されたバッフルにバランス流
    体を注入する複数の流体室が設けられ、これらは互いに
    等間隔をなしかつ前記回転軸から等距離をなすように配
    置され、前記ドラムの脱水中の重心の偏りを感知してそ
    の偏った側とは逆側の流体室に対してバランス流体を給
    排制御する補正装置が設けられたことを特徴とするドラ
    ム式洗濯機。
  3. 【請求項3】 請求項1,2記載の補正装置において、
    ドラム回転軸にバランス流体を通す通路が前記流体室に
    対応して形成され、該各通路の途中にはそれぞれ前記回
    転軸の中心から等距離となるように制御弁が設けられ、
    流体室と回転軸の通路は制御パイプで接続され、前記各
    制御弁は、ドラム中速回転時の遠心力で弁子を開き、静
    止時または低速回転時に回転軸の上方に来たとき重力に
    より弁子を開き、その他の状態で弁子を閉じるよう作動
    する重錘を有する構造とされたことを特徴とするドラム
    式洗濯機。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の補正装置
    は、ポンプを用いてタンク内に蓄えられたバランス流体
    を給排制御することを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 【請求項5】 請求項1,2または3記載の補正装置
    は、バランス流体として水道水を給排制御することを特
    徴とするドラム式洗濯機。
  6. 【請求項6】 請求項1,2または3記載の補正装置に
    おいて、ドラムの振動を検出する振動検出器が設けら
    れ、ドラムの加速回転時または高速回転時に振動の強さ
    があるレベルを越えているときバランス流体を供給し、
    振動の強さがあるレベル以下になったときバランス流体
    の供給を停止する制御装置が設けられたことを特徴とす
    るドラム式洗濯機。
  7. 【請求項7】 脱水終了時に流体室内のバランス流体を
    排出すること特徴とする請求項6記載のドラム式洗濯
    機。
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