JPH0821545B2 - 半導体ウエハの処理方法 - Google Patents

半導体ウエハの処理方法

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JPH0821545B2
JPH0821545B2 JP3297186A JP3297186A JPH0821545B2 JP H0821545 B2 JPH0821545 B2 JP H0821545B2 JP 3297186 A JP3297186 A JP 3297186A JP 3297186 A JP3297186 A JP 3297186A JP H0821545 B2 JPH0821545 B2 JP H0821545B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、減圧下で処理が行われる処理技術、特に、
真空ポンプからのオイル蒸気の処理室へのバックディフ
ュージョンを回避する技術に関し、例えば、半導体装置
の製造において、ウエハ上にポリシリコンをデポジショ
ンする減圧CVD処理技術に利用して有効なものに関す
る。
〔従来の技術〕
半導体装置の製造において、ウエハ上にポリシリコン
をデポジションする減圧CVD装置として、ウエハが収容
されているプロセスチューブを油回転ポンプを用いて高
真空に排気した後、高温下で多量のモノシラン(SiH4
ガスを供給するように構成されているものがある。
なお、減圧CVD技術を述べてある例としては、株式会
社工業調査会発行「電子材料1985年11月号別冊」昭和60
年11月20日発行P56〜P64、がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、このような減圧CVD装置においては、液体窒
素によるコールドトラップを設備することができないた
め、プロセスチューブへの油回転ポンプからのオイル蒸
気のバックディフュージョン現象が起こり、パターンの
微細下に伴って層間耐圧の低下によるディスターブ不良
が発生するという問題点があることが、本発明者によっ
て明らかにされた。
本発明の目的は、オイル蒸気のバックディフュージョ
ン現象による障害を防止することができる処理技術を提
供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろ
う。
〔問題点を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち代表的なものの概
要を説明すれば、次の通りである。
処理室を真空排気する真空排気装置に、オイルや水銀
等のような拡散して作用する吸引媒体やシール材を用い
ないオイルフリの真空ポンプを設備するとともに、この
真空ポンプにより処理室の真空状態を作り出すようにし
たものである。
〔作用〕
この処理方法における真空ポンプにはオイルや水銀等
のような真空媒体が使用されていないため、当該吸引媒
体の拡散物質(蒸気)が高真空に排気された状態の処理
室に逆流するという現象は、必然的に起き得ない。した
がって、オイル蒸気のバックディフュージョン現象に伴
う被処理物の汚染等のような二次的障害の派生は未然に
回避されることになる。
また、オイルフリ真空ポンプの回転数を処理室の真空
状態に基づいてフィールドバック制御することにより、
処理ガス供給中においても処理室を所望の真空状態に維
持することができるため、当該処理室において最適な処
理が実施されることになる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例であるポリシリコンのデポ
ジション処理方法に使用される減圧CVD装置を示す模式
図、第2図はそれに使用されるオイルフリ真空ポンプの
全体構造を示す縦断面図、第3図(a)は第2図の遠心
圧縮ポンプ段の詳細を示す縦断面図、同図(b)および
(c)は第3図(a)のIII b矢視図およびIII c矢視
図、第4図(a)は第2図の円周流圧縮ポンプ段の詳細
を示す縦断面図、同図(b)および(c)は第4図
(a)のIV b矢視図およびIV c視図、第5図はその作用
を説明するための線図である。
本実施例において、減圧CVD装置は石英ガラスを用い
て略円筒形状に形成されているプロセスチューブ1を備
えており、このプロセスチューブ1の内部室は処理室2
を実質的に形成している。プロセスチューブ1の外部に
はヒータ3が設備されており、ヒータ3は後記するコン
トローラに制御されて処理室2を加熱し得るように構成
されている。
プロセスチューブ1の一端には炉口4が開設されてお
り、炉口4にはキャップ5がこれを開閉し得るように取
り付けられている。キャップ5にはガス供給口6が開設
されており、この供給口6にはガス供給装置7が接続さ
れている。ガス供給装置7は処理ガス源8と、不活性ガ
スとしての窒素ガス源9と、その他のガス源10と、各ガ
ス供給量をそれぞれ調節するための各エアバルブ8a、9
a、10aと、各供給系を開閉するための各バルブ8b、9b、
10bを備えている。
プロセスチューブ1の他端には排気口12が開設されて
おり、排気口12には真空排気装置13が接続されている。
真空排気装置13は後記するオイルフリ真空ポンプ14と、
このポンプ14を回転駆動する手段としてのモータ15と、
このモータ15の回転数を制御するためのインバータ16
と、ポンプ14へ異物が侵入するのを防止するためのトラ
ップ17と、真空排気系全体を開閉するエアバルブ18とを
備えており、この排気装置13には処理室2の内圧を測定
する手段としての真空計19が接続されている。
また、この減圧CVD装置はコンピュータ等からなるコ
ントローラ20を備えており、コントローラ20は予め設定
されたシーケンスおよび真空計19等からの測定データに
基づき前記インバータ16およびヒータ3等を制御するこ
とにより、後述するような作用を実現するように構成さ
れている。
前記オイルフリ真空ポンプ14は第2図〜第4図に示さ
れているように構成されている。すなわち、この真空ポ
ンプは、吸気口21Aおよび排気口21Bを有するハウジング
21と、このハウジング21内に軸受25を介して回転自在に
支持された回転軸22と、吸気口21A側から排気口21B側に
至る間のハウジング21内に順次配設さた遠心圧縮ポンプ
段23および円周流圧縮ポンプ段24とを備えている。回転
軸22はこれに連結したモータ15により駆動されるように
なっており、モータ15はインバータ16によりその回転数
を制御されるように構成されている。
前記遠心圧縮ポンプ段23は、第3図(a)および
(b)に示されているように、表面に回転方向に対して
内向きの羽根26が複数突設されているとともに、回転軸
22に取付けられているオープン羽根車23Aと、第3図
(a)および(c)に示されているように、ハウジング
21の内壁に取付られているとともに、前記羽根車23Aの
裏面(羽根26が設けられていない面)と対向する面に回
転方向に対して内向きの羽根27を複数個突設されている
固定円板23Bとを交互に並列に配置されて構成されてい
る。
前記円周流圧縮ポンプ段24は、第4図(a)および
(b)に示されているように、回転軸22に取付けられて
いるとともに、外周面に複数個の羽根28を放射状に形成
されている羽根車24Aと、第3図(a)および(c)に
示されているように、ハウジング21の内壁に取付けら
れ、かつ前記羽根車24Aの表面(羽根28が設けられてい
る面)と対向する面にU字状の溝29を有する固定円板24
Bとを交互に並列に配置して構成されているとともに、
第4図(a)および(c)に示されているように前記溝
29の終端部に孔29aを穿設されて通風路30を形成されて
いる。
ここで、前記構成にかかるオイルフリ真空ポンプの作
用について説明する。
ポンプ運転初期の過度状態においては、ポンプ内部は
全体が大気圧に近い高い圧力下にあり、基体の流れは粘
性流となるため、遠心圧縮ポンプ段23は遠心圧縮機とし
て作用する。すなわち、遠心圧縮ポンプ段羽根車23Aは
圧縮機羽根車として働き、羽根車23Aと固定円板23Bの間
の羽根27にはさまれて形成される流路は、流れを外径か
ら内径側に案内するリターンタンネルとして働く。ま
た、羽根車23Aが圧縮作用をするので、遠心圧縮ポンプ
段23Aとしては、圧力損失部としてよりは圧縮機として
大流量を流す作用をすることができる。
円周流圧縮ポンプ段24の圧縮比が大きくなって、円周
流圧縮ポンプ段の入口の圧力が充分に低くなった定常状
態、すなわち、この圧力が数Torr以下になった定常状態
においては、遠心圧縮ポンプ段23の入口、すなわち、真
空ポンプの吸気口21Aの付近の基体の流れは、中間流な
いしは分子流となり、遠心圧縮ポンプ段23はジーグバー
ン分子ポンプとして作用する。すなわち、羽根26を有す
る羽根車23Aは、螺旋溝を加工した回転円板として作用
し、固定円板23Bの裏面(羽根27が設けられていない
面)との組み合わせで、内径側から外径側に向けて圧縮
作用をするジーグバーン分子ポンプとして働く。また、
複数個の羽根27が設けられた固定円板23Bは、螺旋溝を
加工した固定円板として作用し、羽根車23Aの裏面(羽
根車26が設けられていない面)との組み合わせて、外径
側から内径側に向けて圧縮作用をするジーグバーン分子
ポンプとして働く。
また、同じく定常状態においては、前記円周流圧縮ポ
ンプ段24に流入する気体は前記遠心圧縮ポンプ段23にお
いて充分に圧縮されているため、体積流量は殆ど零に近
い。すなわち、円周流圧縮ポンプ段24は、締切状態に近
い状態で運転されることになるが、円周流圧縮ポンプは
締切状態で高い圧縮比が得られるという特性があるた
め、少ない段数で充分低い到達圧力に達することができ
る。
ちなみに、遠心圧縮ポンプ段23、並びに円周流圧縮ポ
ンプ段24の段数およびポンプ回転数は、定常運転状態に
おいて、両段の境の圧力が粘性流と中間流との切替わり
点、すなわち、数Torrになるように設定される。通常、
遠心圧縮ポンプ段を1〜3段、円周流圧縮ポンプ段を6
〜10段組み合わせることにより、ポンプの吸気口21Aの
圧力は、後記するCVD処理を実現可能な10-3〜10-4Torr
に達しせしめることができる。
前述により明らかなように、この真空ポンプによれ
ば、吸気口側に設けられた遠心圧縮段ポンプ段が、過度
状態においては遠心圧縮機として、定常状態においては
ジーグバーン分子ポンプとして働くという二重の作用を
するので、排気口圧力を大気圧付近に保て、ポンプ運転
初期の過度状態において大きな排気速度が得られる。
しかも、この真空ポンプは油回転ポンプや拡散ポンプ
の場合のようなオイルや水銀等の吸引媒体を使用しない
ため、清浄な真空状態を作り出すことができる。すなわ
ち、拡散ポンプにおいては、オイルや水銀等を拡散させ
てこの蒸気を補助ポンプで吸引することにより、高真空
状態を作り出すため、また、油回転ポンプにおいてはシ
ール材としてのオイルが蒸発するため、高真空状態にお
いて蒸気がバックディフュージョンする現象が起きる。
これに対して、前記オイルフリ真空ポンプではこのよう
な吸引媒体を使用せずに直接高真空状態を作り出すこと
ができるため、当該媒体のバックディフュージョン現象
も当然的に起こり得ない。
次に、第5図を参考にして、前記構成にかかる減圧CV
D装置を使用した場合の本発明にかかる処理方法の一実
施例を説明する。
ここで、第5図は前記構成にかかる減圧CVD装置によ
る処理方法の一実施例であるポリシリコン成膜プロセス
を示すシーケンスフロー図であり、(a)は窒素ガスの
供給、(b)はモノシランの供給、(c)は前記オイル
フリ真空ポンプの回転数、(d)は処理室の圧力推移を
それぞれ示す線図である。
ポリシリコンを成膜すべき被処理物としてのウエハ31
は複数枚がボート32上に立てて整列保持された状態で、
炉口からプロセスチューブ1の処理室2内に収容され
る。
ウエハ31が収容されて炉口4がキャップ5により閉塞
されると、コントローラ20により、ガス供給装置7のメ
インバルブ11が閉止されるとともに、真空排気装置13の
バルブ18が全開され、第5図(d)に示されているよう
に、処理室2内が急速に真空排気される。同時に、処理
室2内のウエハ31はヒータ3によって所定温度まで加熱
される。
このとき、第5図(d)に示されているように、処理
室2は大気圧になっているが、前述したように、オイル
フリ真空ポンプ14は真空排気初期の過渡期には遠心圧縮
ポンプ段23が粘性流領域において作用するため、メカニ
カルブースタポンプやロータリーポンプ等のような粘性
流領域で有効な補助ポンプを必要とせずに、処理室2を
直接的に真空排気することができる。
そして、コントローラ20に予め設定されている値、す
なわち、粘性流が中間流ないしは分子流領域に切替わり
オイルフリ真空ポンプ14における遠心圧縮段ポンプ段23
がジーグバーン分子ポンプとして作用する圧力値(数To
rr)が、真空計19によって測定されると、第5図(c)
に示されているように、コントローラ20はインバータ16
を介してモータ15の回転数を一定に制御し、真空ポンプ
14を定常状態に移行せしめるとともに、これを維持せし
める。この制御により、第5図(d)に示されているよ
うに、処理室2の内圧は所定の圧力、約3×10-3Torrに
維持せしめられる。
所定のリークチェックが実施された後、コントローラ
20により供給装置7の窒素ガス源9の窒素ガスバルブ9b
が開けられるとともに、バルブ9aが適当量開けられ、第
5図(a)に示されているように、所定量の窒素ガスが
処理室2に供給される。処理室2に供給された窒素ガス
は処理室2内の汚染物質と共に、排気装置13により排気
されて行く。したがって、処理室2の内圧は、第5図
(d)に示されているように、予め設定された圧力に上
昇された後、一定に維持されることになる。この設定圧
力は前記オイルフリ真空ポンプ14がジーグバーン分子ポ
ンプとして作用するために必要な圧力(数Torr)以下と
される。
ちなみに、窒素ガスに乗って排気される汚染物質はト
ラップ17により捕集されるため、オイルフリ真空ポンプ
14に異物が流れ込んでその機能を損なわれる危険は回避
される。
コントローラ20に予め設定されている所定時間が経過
すると、コントローラ20により供給装置7の窒素ガスバ
ルブ9bは閉止される。これにより、第5図(d)に示さ
れているように、処理室2内の窒素ガスが完全に排気さ
れると、処理ガス源8の処理ガスバルブ8bが開けられる
とともに、バルブ8aが適当量開けられ、第5図(b)に
示されているように、ポリシリコン膜デポジション処理
用の処理ガスとしてのモノシランガスが所定量所定時間
供給される。このモノシランガスとヒータ3の加熱とに
よりCVD反応が起こり、ウエハ31上にポリシリコンが成
膜処理されて行く。
このCVD反応による成膜処理中、オイルフリ真空ポン
プ14は真空排気を持続するが、第5図(d)に示されて
いるように、コントローラ20によりフィードバック制御
されるため、第5図(d)に示されているように、処理
室2の真空状態は処理が最適に実行される所定の圧力
(例えば、0.3Torr)に維持される。
すなわち、モノシランガスが処理室2に供給される
と、その内圧は上昇しこれは真空計19により測定され
る。モノシランガス供給後、最適のCVD反応に必要な目
標値(例えば、0.3Torr)以下の圧力が真空計19により
測定されると、コントローラ20はインバータ16を介して
モータ15の回転数を減速制御することにより、真空ポン
プ14の排気能力をジーグバーン分子ポンプ作用を維持し
得る範囲内において抑制させる。この排気能力低下とモ
ノシランガスの供給との相関関係によって処理室2の内
圧が上昇し、前記目標値以上の圧力が真空計19により測
定されると、コントローラ20はインバータ16を介してモ
ータ15の回転数を増速制御することにより、真空ポンプ
14の排気能力を増強させる。以後、このようなフィード
バック制御が繰り返えされることにより、処理室2の真
空状態はモノシランガスの供給下において理想の真空状
態に維持され、最適のCVD反応による成膜処理が実施さ
れる。
所定の成膜処理が終了すると、コントローラ20によ
り、処理ガス源8のバルブ8aが閉止されて第5図(c)
に示されているように、モノシランガスの供給が停止さ
れるとともに、第5図(c)に示されているように、オ
イルフリ真空ポンプ14は元の排気能力まで増強される。
これにより、第5図(d)に示されているようにアフタ
真空排気が実施される。
所定のアフタ真空排気時間が経過すると、コントロー
ラ20により窒素ガス源9のバルブ9a、9bが開けられ、第
5図(a)に示されているように、窒素ガスが所定量供
給される。
同時に、コントローラ20により真空排気装置13におけ
るバルブ18が閉じられるとともに、第5図(c)に示さ
れているように、オイルフリ真空ポンプ14の回転数は次
第に減速されて行き、その途中においてそれまでの中間
流ないしは分子流領域の真空排気作用から粘性流領域の
真空排気作用に切り替わり、続いて、初期回転速度に維
持されて、次回の処理に待機させられる。
その後、キャップ5が取り外されてウエハ31が炉口4
から引き出され、所定のCVD処理が終了する。
ところで、ポリシリコンのデポジションに使用される
モノシランガスの沸点温度は液体窒素の温度よりも高い
ため、減圧CVD装置の真空排気装置には液体窒素が使用
されているコールドトラップを適用することができな
い。けだし、コールドトラップにおいてモノシランガス
がトラップされることにより、排気系が急速に詰まって
しまうためである。
このように、真空排気装置にコールドトラップが介設
されていないと、第5図(d)に示されているように、
処理室がCVD反応による成膜処理の前後において真空に
排気された時、真空ポンプとして油回転ポンプが使用さ
れている場合、オイルが処理室にバックディフュージョ
ンしてしまう。その結果、処理室内がオイルにより汚染
され、種々の二次的障害が発生する、二次的障害として
は、オイルのウエハへの付着による製品の特性不良の発
生や、処理ガスがオイルと接触することにより、腐食性
の液体になりプロセスチューブを腐食させたり、ポンプ
のオイルを劣化させて蒸気圧を低下させたりする等の障
害がある。
しかし、本実施例においては、前述したように、吸引
媒体が全く使用されないオイルフリ真空ポンプ14により
処理室2が直接真空排気されるため、オイルが処理室2
にバックディフュージョンする現象は当然起こり得ず、
その二次的障害も未然に回避されることになる。
次に、本発明の処理方法を適用した処理装置を用いて
形成する半導体装置の製造工程を第6図(a)〜(l)
を用いて順次説明する。なお、以下においては半導体素
子の例として金属−酸化膜−半導体構造(Metal Oxide
Semiconductor Structer)のMOSトランジスタの製造
工程について説明するが、バイポーラトランジスタの製
造工程に適用しても良いことは言うまでもない。
(a).第6図(a)はP型シリコン単結晶半導体基板
100を示している。この基板100はオイルフリ真空ポンプ
を用いた単結晶半導体成長装置により形成されたシリコ
ン単結晶半導体をウエハ状に分割して形成したものであ
り、きわめて品質が高い。
(b).第6図(b)は基板100を熱処理し、基板100主
面にシリコン酸化膜(絶縁膜)101を形成した状態を示
す。このシリコン酸化膜101はオイルフリ真空ポンプを
用いた熱処理装置を用いて形成したもので、オイル蒸気
のバックディフュージョンのない清浄な雰囲気で形成さ
れており、膜質はきわめて良い。
(c).第6図(c)は、耐酸化マスクとしてのシリコ
ンナイトライド膜102をシリコン酸化膜101上に選択形成
した状態を示す。このシリコンナイトライド膜102はオ
イルフリ真空ポンプを用いたプラズマCVD装置により形
成したもので、膜質はきわめて良い。
(d).第6図(d)は、シリコンナイドライド膜102
を耐酸化マスクとして熱処理し、基板100表面のシリコ
ン酸化膜101を選択成長させ、フィールド酸化膜103を形
成した状態を示す。この熱処理はオイルフリ真空ポンプ
を用いた熱処理装置により形成される。
(e).第6図(e)は、シリコンナイドライド膜102
とシリコン酸化膜103とを除去し、基板100表面を露出さ
せた状態を示す。この露出された基板100表面には後述
の如きMOSトランジスタが形成される。
(f).第6図(f)は、MOSトランジスタのゲート酸
化膜104を形成した状態を示す。このゲート酸化膜104は
MOSトランジスタの特性を決定する重要な膜であるた
め、膜質はきわめて良好なものが要求される。本製造工
程においては、オイルフリ真空ポンプを用いた熱処理装
置でこのゲート酸化膜を形成するため、膜質は良い。そ
の結果、ゲート電極と基板100との電気的な導通(ショ
ート)不良は確実に防止できる。
(g).第6図(g)は、MOSトランジスタのゲート電
極材料として、例えば多結晶シリコン105を堆積した状
態を示す。この化結晶シリコン105は前述のようにオイ
ルフリ真空ポンプを用いた減圧CVD装置により形成す
る。その結果、その膜質はきわめて良い。
(h).第6図(h)は、多結晶シリコン105をオイル
フリ真空ポンプを用いたエッチング装置によりエッチン
グし、ゲート電極105aを形成し、さらにオイルフリ真空
ポンプを用いた熱処理装置によりこのゲート電極105aと
しての多結晶ポリシリコンを熱酸化し、シリコン酸化膜
106を形成した状態を示す。
(i).第6図(i)は、ゲート電極105aを不純物導入
阻止マスクとして用い、基板100表面に砒素(As)イオ
ンをゲート電極105aとセルフララインとに導入した状態
を示す。このイオン打込装置はオイルフリ真空ポンプを
備えており、その処理室はきわめて清浄であり、その中
で不純物導入が行われる。
(j).第6図(j)は、基板100表面に導入された砒
素(As)イオンを基板100内に拡散し、MOSトランジスタ
のソース(S)・ドレイン(D)領域を形成した状態を
示す。この拡散工程はオイルフリ真空ポンプを備えた熱
処理装置により行われる。
(k).第6図(k)は、表面保護膜109としてシリコ
ン酸化膜107、リンシリケートガラス(PSG)膜108を形
成した状態を示している。これらの表面保護膜はオイル
フリ真空ポンプを備えたCVD装置で形成され、それらの
膜質はきわめて良い。
(l).第6図(l)は、表面保護膜109にソース
(S)・ドレイン(D)領域を露出させるコンタクト孔
(cont)を開けた後、このソース(S)・ドレイン
(D)領域に電気的に接続する。例えば、アルミニュー
ム(Al)等で形成した電極110a、110bを形成した状態を
示す。このコンタクト孔(cont)は、レジストを耐エッ
チングマスクに設けたドライエッチング技術により形成
されており、そのドライエッチング装置はオイルフリ真
空ポンプを備えている。よって、エッチング室はきわめ
て清浄になっており、エッチングによりソース(S)・
ドレイン(D)領域の表面は汚染されない。さらに、電
極110a、110bの形成もオイルフリ真空ポンプを備えたス
パッタリング装置やエッチング装置を用いて行うため、
電極材料は汚染されずその純度は高い。よって、抵抗値
の電極が形成される。
以上のように、半導体装置としてのMOSトランジスタ
の製造工程全般において、オイルフリ真空ポンプを備え
た処理装置を用いた前述の処理方法のようにポンプの回
転数制御によって処理室内の真空状態を作り出すように
すると、処理室内部はオイル蒸気のバックディフュージ
ョンのない清浄な雰囲気になる。その結果、それらの処
理装置内で形成された半導体装置は汚染等の心配もな
く、特性、品質の向上が達成できる。
前記実施例から次のような効果が得られる。
(1) オイルや水銀等のような拡散する吸引媒体が全
く使用されないオイルフリ真空ポンプを用いることによ
り、高真空時における吸引媒体の処理室へのバックディ
フュージョン現象の危険を必然的に回避することができ
るため、当該現象に伴って派生する二次的障害を完全に
防止することができるとともに、処理並びに製品の品質
および信頼性を高めることができる。
(2) オイルフリ真空ポンプの回転数を処理室の真空
状態に基づいてフィードバック制御するように構成する
ことにより、処理ガス供給中においても処理室を所望の
真空状態に維持することができるため、当該処理につい
て最適状態を作り出すことができ、処理並びに製品の品
質および信頼性を高めることができる。
(3) オイルフリ真空ポンプを粘性流領域についての
真空排気作用(以下、通常の真空排気作用という。)
と、中間流ないしは分子流領域についての高真空排気作
用(以下、高真空排気作用という。)とが連続して行え
るように構成することにより、一系統の真空ポンプによ
って処理室を大気圧状態から高真空状態まで真空排気す
ることができるため、メカニカルブースタポンプやロー
タリーポンプ等のような通常の真空排気作用を行う補助
ポンプ、または、油拡散ポンプ等のような高真空排気作
用を行う高真空ポンプの併用を省略することができると
ともに、スペース効率を高め、処理室の多段化を促進さ
せることができる。
(4) 通常の真空排気作用と高真空排気作用との切
換、および各領域における排気速度の増減を回転数の増
減によって制御されるように、オイルフリ真空ポンプを
構成することにより、回転数の制御によって通常の真空
排気作用または高真空排気作用のいずれか、および所望
の排気速度を簡単に得ることができるため、処理を適正
化することができるとともに、処理シーケンス設計等を
簡単化することができる。
(5) 吸引側に遠心圧縮ポンプ段を、排気側に円周流
圧縮ポンプ段流圧縮ポンプ段をそれぞれ配設し、遠心圧
縮ポンプ段の回転体を複数個の後退羽根を有するオープ
ン形羽根車により構成するとともに、その固定体を外径
部における羽根の向きが回転方向に対して内向きである
羽根を前記羽根車の裏面に対向するように複数個取付け
られた固定円板から構成してオイルフリ真空ポンプを構
成することにより、通常の真空排気作用から高真空排気
作用までを一系統で、かつ、回転数の制御によって実現
することができる構造簡単な真空ポンプを具体的に得る
ことができる。
(6) オイルフリ真空ポンプをモータにより回転駆動
されるように構成するとともに、モータの回転数をイン
バータによって制御されるように構成することにより、
回転制御を簡単で精密かつ効率よく実行することができ
るため、処理を一層適正化することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき
具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可
能であることはいうまでもない。
例えば、オイルフリ真空ポンプは前記遠心圧縮ポンプ
段と円周流圧縮ポンプ段との組み合わせにより構成する
に限らず、遠心圧縮ポンプと、メカニカルブースタポン
プ、ロータリーポンプ、スクリューポンプ、スクロール
ポンプとの組み合わせや、スクロールポンプ同士の組み
合わせ、スクロールポンプとメカニカルブースタポンプ
等の組み合わせ等によって構成してもよい。要は、オイ
ル等吸引媒体を使用せずに回転によって高真空排気作用
を行うポンプと、同じく回転によって通常の真空排気作
用を行うポンプとを組み合わせればよい。
真空ポンプはモータにより回転駆動するように構成す
るに限らないし、インバータにより回転数を制御するよ
うに構成するに限らない。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発
明をその背景となった利用分野である減圧CVD処理に適
用した場合について説明したが、それに限定されるもの
ではなく、エピタキシャル処理、スパッタリング処理、
イオン打ち込み処理、蒸着処理、拡散処理、ドライエッ
チング処理、アッシャーを含むドライ洗浄処理等に適用
することができ、また、半導体装置を製造するものに限
らない。本発明は少なくとも、高真空排気される処理室
において処理を行う場合全般に適用することができる。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによ
って得られる効果を簡単に説明すれば、次の通りであ
る。
処理室を吸引媒体を用いないオイルフリの真空ポンプ
によって真空排気することにより、高真空に排気された
処理室へのオイル蒸気のバックディフュージョン現象を
防止することができるため、処理並びに製品の品質およ
び信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるポリシリコンのデポジ
ション処理方法に使用される減圧CVD装置を示す模式
図、 第2図はそれに使用されるオイルフリ真空ポンプの全体
構造を示す縦断面図、 第3図(a)は第2図の遠心圧縮ポンプ段の詳細を示す
縦断面図、 同図(b)および(c)は第3図(a)のIII b矢視図
およびIII c矢視図、 第4図(a)は第2図の円周流圧縮ポンプ段の詳細を示
す縦断面図、 同図(b)および(c)は第4図(a)のIV b矢視図お
よびIV c視図、 第5図は作用を説明するための線図、 第6図(a)〜(l)は本発明の処理装置を利用して形
成した半導体装置の製造工程を示す断面図である。 1……プロセスチューブ(処理室)、2……処理室、3
……ヒータ、4……炉口、5……キャップ、6……ガス
供給口、7……ガス供給装置、8……処理ガス源、9…
…窒素ガス(不活性ガス)源、12……排気口、13……真
空排気装置、14……オイルフリ真空ポンプ、15……モー
タ、16……インバータ、17……トラップ、18……エアバ
ルブ、19……真空計、20……コントローラ、21……ハウ
ジング、21A……吸気口、21B……排気口、22……回転
軸、23……遠心圧縮ポンプ段、23A……オープン形羽根
車、23B……固定円板、24……円周流圧縮ポンプ段、24A
……羽根車、24B……固定円板、26、27、28……羽根、3
1……ウエハ(被処理物)、32……ボート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日下 忠雄 群馬県高崎市西横手町111番地 株式会社 日立製作所高崎工場内 (72)発明者 富山 滋夫 東京都青梅市藤橋3丁目3番地2 日立東 京エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 坂本 裕彰 東京都青梅市藤橋3丁目3番地2 日立東 京エレクトロニクス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−170234(JP,A) 特開 昭49−100608(JP,A) 特開 昭61−247893(JP,A) 特公 昭57−59920(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理室内に半導体ウエハを挿入し、その処
    理室内に所望ガスを供給、かつその処理室内を減圧状態
    に維持して半導体ウエハ表面に膜を生成する半導体ウエ
    ハの処理方法であって、前記処理室内を減圧状態に維持
    するためにオイルフリ真空ポンプが用いられ、そのオイ
    ルフリ真空ポンプが、吸気口側に遠心圧縮ポンプ段を、
    排気口側に円周流圧縮ポンプ段をそれぞれ備えており、
    前記遠心圧縮ポンプ段の回転体が複数個の後退羽根を有
    するオープン形羽根車から構成されており、固定体が外
    径部における羽根の向きが回転方向に対して内向きであ
    る羽根を前記羽根車の裏面に対向するように複数個取付
    けられている固定円板から構成され、そのオイルフリ真
    空ポンプを外径側から内径側に向けて圧縮作用をするジ
    ーグバーン分子ポンプとして作用させて真空排気を行な
    うことを特徴とする半導体ウエハの処理方法。
JP3297186A 1986-02-19 1986-02-19 半導体ウエハの処理方法 Expired - Lifetime JPH0821545B2 (ja)

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US07/325,910 US5062771A (en) 1986-02-19 1989-03-20 Vacuum system with a secondary gas also connected to the roughing pump for a semiconductor processing chamber

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