JPH08213835A - ２周波共用アンテナ - Google Patents
２周波共用アンテナInfo
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- JPH08213835A JPH08213835A JP4244095A JP4244095A JPH08213835A JP H08213835 A JPH08213835 A JP H08213835A JP 4244095 A JP4244095 A JP 4244095A JP 4244095 A JP4244095 A JP 4244095A JP H08213835 A JPH08213835 A JP H08213835A
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- patch antenna
- circular patch
- circular
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Abstract
(57)【要約】
【目的】デュプレクサ等の高価で形状の大きな信号分離
手段を付加することなく送受信可能な、高いアイソレー
ションを有する２周波共用アンテナを提供することを目
的とする。 【構成】下側主表面に接地導体２を有する第１の誘電体
層１の上側主表面に第１の円形パッチアンテナ１４を具
備し、第１の誘電体層１の上には第２の誘電体層５が配
設されその上側主表面に前記第１の円形パッチアンテナ
１４と同心円状に第２の円形パッチアンテナ６を形成
し、前記第１の誘電体層１内にフィルター素子１６を具
備せしめ該フィルタ素子１６を介して前記円形パッチア
ンテナ６に給電する２周波共用アンテナである。
手段を付加することなく送受信可能な、高いアイソレー
ションを有する２周波共用アンテナを提供することを目
的とする。 【構成】下側主表面に接地導体２を有する第１の誘電体
層１の上側主表面に第１の円形パッチアンテナ１４を具
備し、第１の誘電体層１の上には第２の誘電体層５が配
設されその上側主表面に前記第１の円形パッチアンテナ
１４と同心円状に第２の円形パッチアンテナ６を形成
し、前記第１の誘電体層１内にフィルター素子１６を具
備せしめ該フィルタ素子１６を介して前記円形パッチア
ンテナ６に給電する２周波共用アンテナである。
Description
【０００２】
【産業上の利用分野】本発明は通信機器用のアンテナ、
殊に、航空機等に搭載可能な２周波共用アンテナに関す
る。
殊に、航空機等に搭載可能な２周波共用アンテナに関す
る。
【０００３】
【従来技術】従来より、移動体通信の分野に於いては送
受信兼用の２周波共用アンテナが用いられている。図
４、５は夫々従来の２周波共用アンテナの構成を示す平
面図及びＡ−Ａ′断面図である。同図に示すように第１
の誘電体基板１の下側の主表面には接地導体２が、上側
の主表面には円環形状の放射導体からなる円環パッチア
ンテナ３が前記接地導体２と平行に配置されている。ま
た、放射導体３の内径に等しい直径を有する円筒形状の
導体４により円環パッチアンテナ３の内周と接地導体２
とは電気的に接続されている。更に、上記第１の誘電体
基板１上には第２の誘電体基板５が配設され、その上面
には前記円環パッチアンテナ３と同心円状に配置した円
形状放射導体からなる円形パッチアンテナ６が前記接地
導体２と平行に配置されている。これら２つのパッチア
ンテナ３、６には夫々給電用同軸ケーブル７、８の中心
導体９、１０が接続されており、該中心導体９、１０を
絶縁部材を介して円筒状に包囲する給電用同軸ケーブル
７、８の接地導体部は何れも前記第１の誘電体基板１の
接地導体２に電気的に接続される。前記中心導体９は第
１の誘電体基板１を貫通する給電線１１を介して円環パ
ッチアンテナ３と電気的に接続（図４中白抜き円）さ
れ、前記中心導体１０は円環パッチアンテナ３の内径の
内側を通り且つ２つの誘電体基板を貫通する給電線１２
を介して円形パッチアンテナ６とその中心から所定距離
ずれた位置で電気的に接続（図４中黒円）されている。
尚、これらの接続点を一般にアンテナへの給電点と称す
る。以上のように構成すれば、給電用同軸ケーブル７を
介して円環パッチアンテナ３を、給電用同軸ケーブル８
を介して円形パッチアンテナ６を励振することができ
る。ここで、円環パッチアンテナ３の共振周波数と円形
パッチアンテナ６の共振周波数とを異ならせ、夫々を送
信周波数及び受信周波数として用いることによって、上
記アンテナを２周波共用アンテナとして用いることがで
きる。尚、周知の通り、円形（円環）パッチアンテナの
共振周波数は放射導体の直径、厚み、及び誘電体基板の
誘電率によって決定されるから、必要とされる共振周波
数に応じて適宜設計すればよい。
受信兼用の２周波共用アンテナが用いられている。図
４、５は夫々従来の２周波共用アンテナの構成を示す平
面図及びＡ−Ａ′断面図である。同図に示すように第１
の誘電体基板１の下側の主表面には接地導体２が、上側
の主表面には円環形状の放射導体からなる円環パッチア
ンテナ３が前記接地導体２と平行に配置されている。ま
た、放射導体３の内径に等しい直径を有する円筒形状の
導体４により円環パッチアンテナ３の内周と接地導体２
とは電気的に接続されている。更に、上記第１の誘電体
基板１上には第２の誘電体基板５が配設され、その上面
には前記円環パッチアンテナ３と同心円状に配置した円
形状放射導体からなる円形パッチアンテナ６が前記接地
導体２と平行に配置されている。これら２つのパッチア
ンテナ３、６には夫々給電用同軸ケーブル７、８の中心
導体９、１０が接続されており、該中心導体９、１０を
絶縁部材を介して円筒状に包囲する給電用同軸ケーブル
７、８の接地導体部は何れも前記第１の誘電体基板１の
接地導体２に電気的に接続される。前記中心導体９は第
１の誘電体基板１を貫通する給電線１１を介して円環パ
ッチアンテナ３と電気的に接続（図４中白抜き円）さ
れ、前記中心導体１０は円環パッチアンテナ３の内径の
内側を通り且つ２つの誘電体基板を貫通する給電線１２
を介して円形パッチアンテナ６とその中心から所定距離
ずれた位置で電気的に接続（図４中黒円）されている。
尚、これらの接続点を一般にアンテナへの給電点と称す
る。以上のように構成すれば、給電用同軸ケーブル７を
介して円環パッチアンテナ３を、給電用同軸ケーブル８
を介して円形パッチアンテナ６を励振することができ
る。ここで、円環パッチアンテナ３の共振周波数と円形
パッチアンテナ６の共振周波数とを異ならせ、夫々を送
信周波数及び受信周波数として用いることによって、上
記アンテナを２周波共用アンテナとして用いることがで
きる。尚、周知の通り、円形（円環）パッチアンテナの
共振周波数は放射導体の直径、厚み、及び誘電体基板の
誘電率によって決定されるから、必要とされる共振周波
数に応じて適宜設計すればよい。
【０００４】更に、図６に示す如く、このような２周波
共用アンテナにおいて、円環パッチアンテナ３の中心か
ら接続点までの距離が給電用同軸ケーブル７と同じであ
って異なる位置（図中白抜き四角）に、円形パッチアン
テナ６の中心から接続点までの距離が給電用同軸ケーブ
ル８と同じであって異なる位置に、各々少なくとも１つ
の給電用同軸ケーブルを追加接続（図中黒四角）した多
点給電型２周波共用アンテナが提案されている。例え
ば、実開平２ー３５５１４号公報にも開示されているよ
うに、これら給電用同軸ケーブルへの給電の位相をずら
すことにより円偏波を発生させることが可能となり、送
信用アンテナと受信用アンテナの円偏波を同一の方向、
例えば左旋円偏波とすることによって、送信アンテナと
受信アンテナの間で例えば３０dB程度のアイソレーショ
ンを確立することができる。尚、円偏波は、円形又は円
環状放射導体の外周部分に切り欠けを形成することによ
って１つの給電点であっても発生できることが知られて
いる。
共用アンテナにおいて、円環パッチアンテナ３の中心か
ら接続点までの距離が給電用同軸ケーブル７と同じであ
って異なる位置（図中白抜き四角）に、円形パッチアン
テナ６の中心から接続点までの距離が給電用同軸ケーブ
ル８と同じであって異なる位置に、各々少なくとも１つ
の給電用同軸ケーブルを追加接続（図中黒四角）した多
点給電型２周波共用アンテナが提案されている。例え
ば、実開平２ー３５５１４号公報にも開示されているよ
うに、これら給電用同軸ケーブルへの給電の位相をずら
すことにより円偏波を発生させることが可能となり、送
信用アンテナと受信用アンテナの円偏波を同一の方向、
例えば左旋円偏波とすることによって、送信アンテナと
受信アンテナの間で例えば３０dB程度のアイソレーショ
ンを確立することができる。尚、円偏波は、円形又は円
環状放射導体の外周部分に切り欠けを形成することによ
って１つの給電点であっても発生できることが知られて
いる。
【０００５】ところが、上述ような構成の２周波共用ア
ンテナを長距離間の移動体通信用のアンテナとして用い
る場合、受信する信号が長い伝送路中で減衰し極めて微
弱になっている可能性が高いため、送信と受信の間のア
イソレーションをより高くして、送信アンテナから受信
アンテナへの信号の回り込み現象を極限することが必要
となってきた。これを解決するために特開平５ー１７５
７２７号公報に開示されているようなアイソレーション
改善手段が提案されている。例えば、図７に示すよう
に、上述したような２周波共用アンテナに於いて、円形
（円環）パッチアンテナの中心を基準として、円形パッ
チアンテナ６の給電点と円環パッチアンテナ３の給電点
との相対角度Θｒを変化させることにより、円形パッチ
アンテナ６と円環パッチアンテナ３のアイソレーション
が変化し、相対角度Θｒを最適値に選択することによっ
て最大で約５５dB程度のアイソレーションが得られる。
ンテナを長距離間の移動体通信用のアンテナとして用い
る場合、受信する信号が長い伝送路中で減衰し極めて微
弱になっている可能性が高いため、送信と受信の間のア
イソレーションをより高くして、送信アンテナから受信
アンテナへの信号の回り込み現象を極限することが必要
となってきた。これを解決するために特開平５ー１７５
７２７号公報に開示されているようなアイソレーション
改善手段が提案されている。例えば、図７に示すよう
に、上述したような２周波共用アンテナに於いて、円形
（円環）パッチアンテナの中心を基準として、円形パッ
チアンテナ６の給電点と円環パッチアンテナ３の給電点
との相対角度Θｒを変化させることにより、円形パッチ
アンテナ６と円環パッチアンテナ３のアイソレーション
が変化し、相対角度Θｒを最適値に選択することによっ
て最大で約５５dB程度のアイソレーションが得られる。
【０００６】しかしながら、２周波共用アンテナに要求
されるアイソレーションは更に高くなっており、上述し
たような手法のみでは対応しきれないと云うのが現状で
あり、実際には図８に示すように送信と受信を分離する
ためにストリップライン等で構成されるデュプレクサ１
３等の信号分離手段を通信装置内に設けなければなら
ず、高価で大きな形状となるため通信装置の小形化及び
低価格化に適さないという欠点があった。
されるアイソレーションは更に高くなっており、上述し
たような手法のみでは対応しきれないと云うのが現状で
あり、実際には図８に示すように送信と受信を分離する
ためにストリップライン等で構成されるデュプレクサ１
３等の信号分離手段を通信装置内に設けなければなら
ず、高価で大きな形状となるため通信装置の小形化及び
低価格化に適さないという欠点があった。
【０００７】
【発明の目的】デュプレクサ等の高価で形状の大きな信
号分離手段を付加することなく送受信可能な、高いアイ
ソレーションを有する２周波共用アンテナを提供するこ
とを目的とする。
号分離手段を付加することなく送受信可能な、高いアイ
ソレーションを有する２周波共用アンテナを提供するこ
とを目的とする。
【０００８】
【発明の概要】下側主表面に接地導体を有する第１の誘
電体層の上側主表面に第１の円形パッチアンテナを具備
し、第１の誘電体層の上には第２の誘電体層が配設され
その上側主表面に前記第１の円形パッチアンテナと同心
円状に第２の円形パッチアンテナを形成した２周波共用
アンテナに於いて、前記第１の誘電体層内にフィルター
素子を具備せしめ該フィルタ素子を介して前記円形パッ
チアンテナに給電するよう構成したものである。
電体層の上側主表面に第１の円形パッチアンテナを具備
し、第１の誘電体層の上には第２の誘電体層が配設され
その上側主表面に前記第１の円形パッチアンテナと同心
円状に第２の円形パッチアンテナを形成した２周波共用
アンテナに於いて、前記第１の誘電体層内にフィルター
素子を具備せしめ該フィルタ素子を介して前記円形パッ
チアンテナに給電するよう構成したものである。
【０００９】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図１、２は夫々本発明に係る２周波共用ア
ンテナの実施例の構成を示す平面図及びＢ−Ｂ′断面図
である。同図に示すように第１の誘電体基板１の下側の
主表面には接地導体２が形成されており、上側の主表面
には円形状の放射導体からなる第１の円形パッチアンテ
ナ１４が接地導体２と平行に配置されている。更に、第
１の円形パッチアンテナ１４と同じ中心を有し適当な直
径を有する円筒形状導体１５により第１の円形パッチア
ンテナ１４と接地導体２とが電気的に接続されている。
また、上記第１の誘電体基板１上には第２の誘電体基板
５が配設され、その上部には前記第１の円形パッチアン
テナ１４と同心円状に配置した円形状放射導体からなる
第２の円形パッチアンテナ６が接地導体２と平行に配置
されるよう形成されている。この２周波送受信共用アン
テナにおいて、各パッチアンテナには中心からの距離が
同じで異なる位置に複数の給電点（図１では各円形パッ
チアンテナに２つの給電点）を設け、位相の異なる信号
を給電することによって送信アンテナと受信アンテナの
円偏波を互いに同一の方向、例えば左旋円偏波となるよ
う構成した上で、第１の円形パッチアンテナ１４と第２
の円形パッチアンテナ６の相対角度Θｒを適当に選ぶ
と、フィルター１６がない場合には、送信アンテナと受
信アンテナの間で５５dB程度のアイソレーションを確立
することができることは既に説明したとおりである。
に説明する。図１、２は夫々本発明に係る２周波共用ア
ンテナの実施例の構成を示す平面図及びＢ−Ｂ′断面図
である。同図に示すように第１の誘電体基板１の下側の
主表面には接地導体２が形成されており、上側の主表面
には円形状の放射導体からなる第１の円形パッチアンテ
ナ１４が接地導体２と平行に配置されている。更に、第
１の円形パッチアンテナ１４と同じ中心を有し適当な直
径を有する円筒形状導体１５により第１の円形パッチア
ンテナ１４と接地導体２とが電気的に接続されている。
また、上記第１の誘電体基板１上には第２の誘電体基板
５が配設され、その上部には前記第１の円形パッチアン
テナ１４と同心円状に配置した円形状放射導体からなる
第２の円形パッチアンテナ６が接地導体２と平行に配置
されるよう形成されている。この２周波送受信共用アン
テナにおいて、各パッチアンテナには中心からの距離が
同じで異なる位置に複数の給電点（図１では各円形パッ
チアンテナに２つの給電点）を設け、位相の異なる信号
を給電することによって送信アンテナと受信アンテナの
円偏波を互いに同一の方向、例えば左旋円偏波となるよ
う構成した上で、第１の円形パッチアンテナ１４と第２
の円形パッチアンテナ６の相対角度Θｒを適当に選ぶ
と、フィルター１６がない場合には、送信アンテナと受
信アンテナの間で５５dB程度のアイソレーションを確立
することができることは既に説明したとおりである。
【００１０】更に、前記円筒形状導体１５により囲まれ
た部分には２つの誘電体フィルター１６、１６が、絶縁
性を有する充填剤１７により封入されている。例えば、
第２の円形パッチアンテナ６に給電する一方の給電用同
軸ケーブル８の中心導体１０は、前記誘電体フィルター
１６の１つを介して第２の誘電体基板５を貫通する給電
線１２により中心から円周方向にずれた位置にて第２の
円形パッチアンテナ６に電気的に接続される。尚、給電
線１２と第１の円形パッチアンテナ１４が電気的に接続
しないよう第１の円形パッチアンテナ１４の適所には貫
通孔を設けてある。一方、第１の円形パッチアンテナ１
４に給電するための給電用同軸ケーブル７の中心導体９
は、第１の誘電体基板１を貫通する給電線１１を介して
第１の円形パッチアンテナ１４の中心から円周方向にず
れた位置にて第１の円形パッチアンテナ１４に電気的に
接続される。この例では、前記第２の円形パッチアンテ
ナ６を受信周波数に第１の円形パッチアンテナ１４を送
信周波数として用いる。多給電型の円形パッチアンテナ
に於いては他の給電用同軸ケーブルも同様に円形パッチ
アンテナと接続するものとし、受信側アンテナの給電点
毎に誘電体フィルタを具備している。給電用同軸ケーブ
ルの接地用導体は何れも第１の円形パッチアンテナ１４
下面の接地導体２に電気的に接続する。
た部分には２つの誘電体フィルター１６、１６が、絶縁
性を有する充填剤１７により封入されている。例えば、
第２の円形パッチアンテナ６に給電する一方の給電用同
軸ケーブル８の中心導体１０は、前記誘電体フィルター
１６の１つを介して第２の誘電体基板５を貫通する給電
線１２により中心から円周方向にずれた位置にて第２の
円形パッチアンテナ６に電気的に接続される。尚、給電
線１２と第１の円形パッチアンテナ１４が電気的に接続
しないよう第１の円形パッチアンテナ１４の適所には貫
通孔を設けてある。一方、第１の円形パッチアンテナ１
４に給電するための給電用同軸ケーブル７の中心導体９
は、第１の誘電体基板１を貫通する給電線１１を介して
第１の円形パッチアンテナ１４の中心から円周方向にず
れた位置にて第１の円形パッチアンテナ１４に電気的に
接続される。この例では、前記第２の円形パッチアンテ
ナ６を受信周波数に第１の円形パッチアンテナ１４を送
信周波数として用いる。多給電型の円形パッチアンテナ
に於いては他の給電用同軸ケーブルも同様に円形パッチ
アンテナと接続するものとし、受信側アンテナの給電点
毎に誘電体フィルタを具備している。給電用同軸ケーブ
ルの接地用導体は何れも第１の円形パッチアンテナ１４
下面の接地導体２に電気的に接続する。
【００１１】このように、誘電体フィルター１６を挿入
することによりアイソレーションの作用が増大されるこ
ととなり、より大きなアイソレーションが送信と受信間
で得られることになる。また、誘電体フィルタがパッチ
アンテナの給電点に近接配置されることから給電点との
配線距離が著しく短くなり、伝送ロスを極限することが
できる。
することによりアイソレーションの作用が増大されるこ
ととなり、より大きなアイソレーションが送信と受信間
で得られることになる。また、誘電体フィルタがパッチ
アンテナの給電点に近接配置されることから給電点との
配線距離が著しく短くなり、伝送ロスを極限することが
できる。
【００１２】誘電体フィルターは一般的に、角柱状の誘
電体（例えばセラミック）の周囲に接地電極が貼り付け
られており、該角柱状誘電体の中心にはこれを貫通する
孔が形成され、その内面には円筒状の電極が貼り付けら
れている。図３（ａ）は３つの誘電体フィルタをコンデ
ンサを介して並列に接続して１つのフィルタユニットを
構成した例を示す図である。同図（ｂ）は同図（ａ）の
誘電体フィルタに於いて、１つの誘電体の外形寸法が４
ｍｍ×４ｍｍ×５ｍｍであり、誘電体の誘電率εr が９
０〜１００であった場合についてシミュレーションで求
めたフィルター特性図である。この図３に示した誘電体
フィルタを、図１、２の２周波共用アンテナの誘電体フ
ィルタ１６として用いたときのアイソレーションについ
てシミュレーションを行った。例えば、航空衛星通信の
分野で一般的に用いられる受信帯域が1525〜1559MHzで
あって、送信帯域が1626.5〜1660.5MHzである通信装置
の２周波共用アンテナに適用した場合を考えると、図３
（ｂ）よりフィルタの減衰特性はこれら両者の周波数帯
域間で約３０dB程度確保されている事実からも明らかな
ように総合で約８５dB程度のアイソレーションがとれる
ことになる。例えば、航空衛星通信の分野では９０dB程
度の送受信間アイソレーションが要求されているが、誘
電体フィルタの最適設計を行いフィルタの減衰量を若干
高くすることで、デュプレクサなしにこの規格を満足す
る２周波共用アンテナが実現できるのである。
電体（例えばセラミック）の周囲に接地電極が貼り付け
られており、該角柱状誘電体の中心にはこれを貫通する
孔が形成され、その内面には円筒状の電極が貼り付けら
れている。図３（ａ）は３つの誘電体フィルタをコンデ
ンサを介して並列に接続して１つのフィルタユニットを
構成した例を示す図である。同図（ｂ）は同図（ａ）の
誘電体フィルタに於いて、１つの誘電体の外形寸法が４
ｍｍ×４ｍｍ×５ｍｍであり、誘電体の誘電率εr が９
０〜１００であった場合についてシミュレーションで求
めたフィルター特性図である。この図３に示した誘電体
フィルタを、図１、２の２周波共用アンテナの誘電体フ
ィルタ１６として用いたときのアイソレーションについ
てシミュレーションを行った。例えば、航空衛星通信の
分野で一般的に用いられる受信帯域が1525〜1559MHzで
あって、送信帯域が1626.5〜1660.5MHzである通信装置
の２周波共用アンテナに適用した場合を考えると、図３
（ｂ）よりフィルタの減衰特性はこれら両者の周波数帯
域間で約３０dB程度確保されている事実からも明らかな
ように総合で約８５dB程度のアイソレーションがとれる
ことになる。例えば、航空衛星通信の分野では９０dB程
度の送受信間アイソレーションが要求されているが、誘
電体フィルタの最適設計を行いフィルタの減衰量を若干
高くすることで、デュプレクサなしにこの規格を満足す
る２周波共用アンテナが実現できるのである。
【００１３】尚、以上本発明を誘電体基板上に形成した
円形パッチアンテナを用いた２周波共用アンテナを例と
して説明してきたが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではなく、略円形（例えば正多角形）の放射
導体からなるパッチアンテナであってもよく、或いは、
円環状のパッチアンテナで構成してもよい。また、必ず
しも誘電体基板を用いることはなく、パッチアンテナと
接地導体とが互いにほぼ平行となるように挿入或いは充
填された誘電体層が具備されていればよい。また、実施
例に於いては第１の誘電体基板内に誘電体フィルタを配
設したが、これのみならず第２の誘電体基板或いは両者
にまたがって配設してもよく、誘電体フィルタ以外の如
何なるフィルタ、例えば圧電フィルタ等であってもよ
い。更に、航空衛星通信に用いる場合について説明した
が、高周波帯域を利用して通信を行う分野のアンテナに
適用可能であることは言うまでもない。
円形パッチアンテナを用いた２周波共用アンテナを例と
して説明してきたが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではなく、略円形（例えば正多角形）の放射
導体からなるパッチアンテナであってもよく、或いは、
円環状のパッチアンテナで構成してもよい。また、必ず
しも誘電体基板を用いることはなく、パッチアンテナと
接地導体とが互いにほぼ平行となるように挿入或いは充
填された誘電体層が具備されていればよい。また、実施
例に於いては第１の誘電体基板内に誘電体フィルタを配
設したが、これのみならず第２の誘電体基板或いは両者
にまたがって配設してもよく、誘電体フィルタ以外の如
何なるフィルタ、例えば圧電フィルタ等であってもよ
い。更に、航空衛星通信に用いる場合について説明した
が、高周波帯域を利用して通信を行う分野のアンテナに
適用可能であることは言うまでもない。
【００１４】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、２周波共
用アンテナの誘電体基板或いは誘電体層内部にフィルタ
ーを配設したことにより、アンテナのみで送信と受信の
アイソレーションを大幅に向上させることができる。特
に、９０dB程度以上の送受信間アイソレーションが求め
られている衛星通信用の移動体アンテナとして用いる場
合は、送信と受信の分離用に用いられるデユプレクサの
帯域通過フィルターの仕様を緩和する、もしくはデュプ
レクサ自体をなくすことができ、アンテナ給電系のコス
トを低下、さらに移動体通信用機器に不可欠な小型化を
行なう上で著しい効果を奏する。
用アンテナの誘電体基板或いは誘電体層内部にフィルタ
ーを配設したことにより、アンテナのみで送信と受信の
アイソレーションを大幅に向上させることができる。特
に、９０dB程度以上の送受信間アイソレーションが求め
られている衛星通信用の移動体アンテナとして用いる場
合は、送信と受信の分離用に用いられるデユプレクサの
帯域通過フィルターの仕様を緩和する、もしくはデュプ
レクサ自体をなくすことができ、アンテナ給電系のコス
トを低下、さらに移動体通信用機器に不可欠な小型化を
行なう上で著しい効果を奏する。
【００１５】
【図１】本発明に係る２周波共用アンテナの上面図。
【図２】本発明に係る２周波共用アンテナのＢ−Ｂ′断
面図。
面図。
【図３】（ａ）、（ｂ）は夫々誘電体フィルターの外観
図及びシミュレーションにより求めた誘電体フィルター
のフィルター特性図。
図及びシミュレーションにより求めた誘電体フィルター
のフィルター特性図。
【図４】従来の２周波共用アンテナの上面図。
【図５】従来の２周波共用アンテナのＡ−Ａ′断面図。
【図６】従来の２周波共用アンテナの上面図。
【図７】従来の２周波共用アンテナの上面図。
【図８】従来の２周波共用アンテナを用いた送受信装置
のブロック図。
のブロック図。
１・・・第１の誘電体基板 ２・・・接地導体 ３・・・円環パッチアンテナ ４、１５・・・円筒形状の導体 ５・・・第２の誘電体基板 ６、１４・・・円形パッチアンテナ ７、８・・・給電用同軸ケーブル ９、１０・・・中心導体 １１、１２・・・給電線 １６・・・誘電体フィルター １７・・・充填剤
Claims (1)
- 【請求項１】下面に接地導体を有する第１の誘電体層の
上面に第１の円形パッチアンテナを、該第１の円形パッ
チアンテナの上面に第２の誘電体層を配設し、該第２の
誘電体層の上面には前記第１の円形パッチアンテナと同
心円状に第２の円形パッチアンテナを配置した２周波共
用アンテナに於いて、前記第１或いは第２の誘電体層内
にフィルター素子を具備せしめ該フィルター素子を介し
て円形パッチアンテナに給電したことを特徴とする２周
波共用アンテナ。 【０００１】
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4244095A JPH08213835A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | ２周波共用アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4244095A JPH08213835A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | ２周波共用アンテナ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08213835A true JPH08213835A (ja) | 1996-08-20 |
Family
ID=12636140
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4244095A Pending JPH08213835A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | ２周波共用アンテナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08213835A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6114998A (en) * | 1997-10-01 | 2000-09-05 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Antenna unit having electrically steerable transmit and receive beams |
| US6201504B1 (en) | 1997-07-15 | 2001-03-13 | Fuba Automotive Gmbh | Motor vehicle body of synthetic plastic with antennas |
| US6462719B1 (en) | 1999-12-28 | 2002-10-08 | Nec Corporation | Duplexer and antenna apparatus using the same |
| US6470174B1 (en) | 1997-10-01 | 2002-10-22 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Radio unit casing including a high-gain antenna |
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-
1995
- 1995-02-06 JP JP4244095A patent/JPH08213835A/ja active Pending
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