JPH08200177A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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Publication number
JPH08200177A
JPH08200177A JP7007547A JP754795A JPH08200177A JP H08200177 A JPH08200177 A JP H08200177A JP 7007547 A JP7007547 A JP 7007547A JP 754795 A JP754795 A JP 754795A JP H08200177 A JPH08200177 A JP H08200177A
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JP
Japan
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fuel
pressure
control
valve
pipe
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Application number
JP7007547A
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English (en)
Inventor
Kenji Funai
賢二 船井
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】エネルギロスを防止すると共に、各気筒間での
燃料噴射量のばらつきの発生を防止した燃料噴射装置を
得る。 【構成】高圧燃料を蓄圧する燃料用蓄圧配管41から供
給される高圧燃料によりノズルニードル9を摺動させて
開弁する燃料噴射弁1を備えている。また、燃料用蓄圧
配管1の燃料圧よりも低い圧力の燃料を蓄圧する制御用
蓄圧配管45からの燃料によりノズルニードル9に閉弁
方向の作用力を生じさせる作動室31を形成し、作動室
31と制御用蓄圧配管45若しくは低圧側とを選択的に
連通する制御弁38を配設し、制御弁38により制御用
蓄圧配管45と作動室31とを連通して燃料噴射弁1を
閉弁する。更に、両蓄圧配管41,45の圧力差が所定
値以上となったときに連通する開閉弁85を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼルエンジン等
の内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディーゼルエンジン等に使用
される、高圧燃料を蓄圧する蓄圧配管を備え、この蓄圧
配管の高圧燃料を噴射する燃料噴射装置が知られてい
る。このような燃料噴射装置として、特開平2−196
48号公報に記載されているように、蓄圧配管から燃料
噴射弁に供給される高圧燃料によりノズルニードルに開
弁方向の作用力を生じさせ、また、ノズルニードルに閉
弁方向の作用力を生じさせる作動室を形成する。
【0003】この作動室と蓄圧配管からの燃料を減圧す
る減圧弁とを接続、あるいは作動室と低圧側とを接続す
る制御弁を設け、制御弁により作動室と蓄圧配管とを減
圧弁を介して連通して燃料噴射弁を閉弁するように構成
したものが知られている。これにより、制御弁は減圧弁
により減圧された燃料の圧力に対抗する作用力で開閉で
きるので、制御弁を小型化することができた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来のものでは、高圧燃料を減圧弁で減圧しているの
で、減圧弁が発熱し、高圧を低圧に減圧することによる
エネルギロスを招くという問題があった。また、多気筒
の内燃機関で、燃料噴射弁1本につき減圧弁を1つ設け
ると、各減圧弁の性能のばらつきにより、燃料噴射弁毎
の作動室圧がばらつきやすく、各気筒間の燃料噴射量が
不均一になる場合があるという問題があった。
【0005】そこで本発明は上記の課題を解決すること
を目的とし、エネルギロスを防止すると共に、各気筒間
での燃料噴射量のばらつきの発生を防止した燃料噴射装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明は課題を解決するための手段として次の構成
を取った。即ち、高圧燃料を蓄圧する燃料用蓄圧配管か
ら燃料噴射弁に供給される高圧燃料によりノズルニード
ルに開弁方向の作用力を生じさせ前記燃料噴射弁を開弁
して燃料を噴射供給する燃料噴射装置において、前記燃
料用蓄圧配管の燃料圧よりも低い圧力の燃料を蓄圧する
制御用蓄圧配管を設け、該制御用蓄圧配管からの燃料に
より前記ノズルニードルに前記開弁方向作用力以上の閉
弁方向の作用力を生じさせる作動室を形成し、該作動室
と前記制御用蓄圧配管若しくは低圧側とを選択的に連通
する制御弁を配設し、該制御弁により前記制御用蓄圧配
管と前記作動室とを連通して前記燃料噴射弁を閉弁する
ことを特徴とする燃料噴射装置の構成がそれである。
【0007】また、前記燃料用蓄圧配管と前記制御用蓄
圧配管とは、それぞれ別の燃料ポンプに接続された構成
としてもよく、更には、前記燃料ポンプは吐出量可変ポ
ンプで構成されると共に、前記制御用蓄圧配管の燃料圧
を検出する制御用圧力検出手段と、該制御用圧力検出手
段により検出された圧力に基づいて、前記燃料ポンプの
吐出量を制御して前記制御用蓄圧配管の圧力を、前記燃
料用蓄圧配管の燃料圧よりも低い所定の目標圧力に制御
する制御手段とを備えた構成としてもよい。
【0008】あるいは、前記燃料用蓄圧配管と前記制御
用蓄圧配管とを、前記両蓄圧配管の圧力差が所定値以上
となったときに連通する開閉弁を介して接続した構成と
してもよい。
【0009】
【作用】前記構成を有する燃料噴射装置は、燃料用蓄圧
配管が高圧燃料を蓄圧し、制御用蓄圧配管が燃料用蓄圧
配管の燃料圧よりも低い圧力の燃料を蓄圧する。そし
て、制御弁が作動室と制御用蓄圧配管とを連通すると、
作動室に制御用蓄圧配管の燃料圧が導入され、作動室が
ノズルニードルに閉弁方向の作用力を生じさせて、燃料
噴射弁を閉弁する。また、制御弁が作動室を低圧側に連
通すると、燃料用蓄圧配管からの高圧燃料によるノズル
ニードルへの開弁方向の作用力により、燃料噴射弁が開
弁する。
【0010】また、両蓄圧配管をそれぞれ別の燃料ポン
プに接続すると、燃料ポンプの容量を制御用蓄圧配管の
燃料圧に応じたものとすることができる。更に、燃料ポ
ンプが吐出量可変ポンプであるものでは、制御用圧力検
出手段が、制御用蓄圧配管の燃料圧を検出し、制御手段
が、検出された圧力に基づいて、燃料ポンプの吐出量を
制御して、制御用蓄圧配管の圧力を、燃料用蓄圧配管の
燃料圧よりも低い目標圧力に制御する。
【0011】あるいは、開閉弁を備えたものでは、何等
かの原因で制御用蓄圧配管の圧力が低下したときに、開
閉弁が燃料用蓄圧配管と制御用蓄圧配管とを連通し、制
御用蓄圧配管の圧力を確保して、燃料噴射弁が閉弁でき
なくなるのを防止する。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図1に示すように、1は燃料噴射弁で、燃料
噴射弁1の本体2aに内装された弁ケーシング2b内に
は、弁体摺動孔3および燃料溜り室5が形成され、先端
には前記燃料溜り室5に連通するノズル孔7が形成され
ている。前記弁体摺動孔3には、ノズルニードル9の大
径部11が摺動自在に嵌合されている。このノズルニー
ドル9は、大径部11の上部に連結部13、下部に小径
部15及び弁体部17が一体形成され、この弁体部17
によりノズル孔7が開閉される。
【0013】前記ノズルニードル9の連結部13の先端
には、ピストンピン21が嵌着されており、ピストンピ
ン21の先端に当接してピストン23が設けられてい
る。また、本体2aとピストンピン21との間にはスプ
リング25が介装されている。前記ピストン23は、本
体2a内に摺動自在に嵌合されており、ピストン23及
び本体2aに囲まれた作動室31が形成されている。こ
の作動室31に燃料を給排することにより、燃料圧の作
用を受けてピストン23を摺動させることができるよう
に構成されている。後述する制御用蓄圧配管45から作
動室31に供給される燃料の圧力により、ピストン23
に生じる作用力が、後述するノズルニードル9の開弁方
向の作用力を上回るように、ピストン23の直径が形成
されている。
【0014】また、作動室31は、弁座27を介してタ
ンク29に連通した戻し通路32に接続されており、弁
座27には、本体2aに摺動可能に支承された弁体33
が着座・離間可能に配置されている。弁体33は、スプ
リング35の付勢力により弁座27に着座する方向に作
用力を受け、ソレノイドコイル37への通電による吸引
力により離間方向に作用力を受けるように構成されてい
る。尚、本実施例では、弁体33、スプリング35、ソ
レノイドコイル37により制御弁38が構成されてい
る。
【0015】一方、燃料溜り室5は、高圧通路39を介
して燃料用蓄圧配管41に接続されており、作動室31
は低圧通路43を介して制御用蓄圧配管45に接続され
ている。燃料用蓄圧配管41には、燃料用蓄圧配管41
内の燃料圧を検出する燃料用圧力センサ47が取り付け
られており、制御用蓄圧配管45には、制御用蓄圧配管
45内の燃料圧を検出する制御用圧力センサ49が取り
付けられている。尚、低圧通路43にはオリフィス51
が介装されている。
【0016】両蓄圧配管41,45は、それぞれの供給
通路53,55を介してそれぞれ別々の燃料ポンプ5
7,59に接続されており、両燃料ポンプ57,59は
同一のボディ61に組み込まれている。両燃料ポンプ5
7,59は、同一構成であるので、一方の燃料ポンプ5
9について、図4に基づいて詳細に説明する。
【0017】燃料ポンプ59は、ボディ61に形成され
た摺動孔62に摺動自在に挿入されたプランジャ63を
備え、プランジャ63は図示しない内燃機関によって回
転駆動される回転軸65の回転により往復動されるよう
に構成されている。この摺動孔62とプランジャ63と
により加圧室67が形成されており、加圧室67はチェ
ック弁69を介して供給通路55に接続されている。
【0018】摺動孔62は弁座71を介して排出孔73
に連通されており、排出孔73は図示しないタンク等の
低圧側に接続されている。また、ボディ61に摺動可能
に支承された弁体75が、弁座71に着座・離間可能に
配置されており、スプリング77の付勢力により弁座7
1から離間する方向の作用力を受け、ソレノイドコイル
79への通電による吸引力により弁座71に着座する方
向の作用力を受けるように構成されている。尚、本実施
例では、弁座71、弁体75、スプリング77、ソレノ
イドコイル79によりポンプ弁81を構成している。他
方の燃料ポンプ57も同様のポンプ弁83を備えてい
る。
【0019】一方、燃料用蓄圧配管41と制御用蓄圧配
管45とは、図3に示すように、開閉弁85が介装され
た接続通路87により接続されている。開閉弁85は、
弁本体89の摺動孔91に弁体93のピストン部95が
摺動可能に挿入されており、摺動孔91とピストン部9
5とにより圧力室97が形成されている。圧力室97
は、接続通路87を介して制御用蓄圧配管45に連通さ
れている。
【0020】弁体93は、ピストン部95に連接して小
径部99が形成され、小径部99に連接して弁体部10
1が形成されている。弁体部101に対抗して弁本体8
9に弁座103が形成されており、弁座103を介して
貯留室105と燃料用蓄圧配管41に連通した接続通路
87とが連通されている。
【0021】また、貯留室105は、絞り107が介装
された連通通路109を介して制御用蓄圧配管45に接
続されている。尚、圧力室97内にはスプリング110
が挿入されて、弁体部101を弁座103に着座する方
向に付勢している。ピストン部95の小径部99側に形
成される背圧室111は、戻り通路113を介してタン
ク29に接続されている。
【0022】この開閉弁85の弁体93には、下記式で
示すように、図3に示す閉弁した状態のときに、開弁方
向の力として、燃料用蓄圧配管41に接続された接続通
路87の燃料圧PH による作用力と、貯留室105の燃
料圧PL2による作用力とを受ける。ここで、dv1は小径
部99の直径、ds は弁座103の直径である。
【0023】
【数1】
【0024】開弁前の定常的な状態では、圧力室97内
の燃料圧と貯留室105内の燃料圧とはほぼ等しい(P
L1=PL2)。従って、弁体部101が弁座103から離
間し始めるときの燃料用蓄圧配管41の燃料圧PH (=
開弁圧PHO)は、下記式により求められる。
【0025】
【数2】
【0026】また、同様に、弁体部101が弁座103
から離間した開弁時の状態を考えると、下記式の関係が
成り立つ。ここで、開弁後の燃料用蓄圧配管41に接続
した接続通路87の燃料圧をPH ’、圧力室97の燃料
圧をPL1’、スプリング110の付勢力をたわみによる
増加分を考慮してFs ’となったとして示す。また、こ
の状態では、貯留室105内の燃料圧PL2と燃料用蓄圧
配管41に接続した接続通路87の燃料圧PH ’とはほ
ぼ等しい。
【0027】
【数3】
【0028】従って、開弁している状態から弁体部10
1が弁座103に着座し始めるときの燃料用蓄圧配管4
1の燃料圧PH (=閉弁圧PHC)は、下記式により求め
られる。
【0029】
【数4】
【0030】ここで、圧力室97の燃料圧PL1’は、燃
料用蓄圧配管41に接続した接続通路87の燃料圧PH
’と、絞り107の直径d0 の関数であるので、閉弁
圧PHCが燃料用蓄圧配管41に接続した接続通路87の
燃料圧PH ’より小さくなるように(PHC<PH ’)、
絞り107の直径d0 を設定すれば、一旦、弁体部10
1が弁座103から離間すると、開弁した状態を維持す
る。
【0031】よって、燃料用蓄圧配管41から接続通路
87、連通通路109、絞り107を介して制御用蓄圧
配管45に燃料が供給される定常的な流れが発生し、制
御用蓄圧配管45の燃料圧は脈動の少ない安定した圧力
となる。尚、本実施例では、このような絞り107に形
成している。
【0032】これとは逆に、閉弁圧PHCが燃料用蓄圧配
管41に接続した接続通路87の燃料圧PH ’より大き
くなるように(PHC>PH ’)、絞り107の直径d0
を設定すれば、弁体部101は弁座103に着座と離間
を繰り返す。よって、燃料用蓄圧配管41から接続通路
87、連通通路109、絞り107を介して制御用蓄圧
配管45に燃料が間欠的に供給され、制御用蓄圧配管4
5の燃料圧は脈動する。
【0033】図2に示すように、本実施例では、多気筒
内燃機関に適用されており、燃料用蓄圧配管41及び制
御用蓄圧配管45に、6個の燃料噴射弁1が接続されて
いる。そして、各燃料噴射弁1の制御弁38は、電子制
御回路150に接続されると共に、両圧力センサ47,
49、ポンプ弁81,83も電子制御回路150に接続
されている。
【0034】電子制御回路150は、周知のCPU15
2、ROM154、RAM156等を中心に論理演算回
路として構成され、外部と入出力を行う入出力回路15
8がコモンバス160を介して相互に接続されている。
CPU152は、両圧力センサ47,49からの燃料圧
の入力信号を入出力回路158を介して入力し、これら
の信号及びROM154、RAM156内のデータや予
め記憶された制御プログラムに基づいてCPU152
は、入出力回路158を介して各制御弁38、ポンプ弁
81,83に駆動信号を出力する。
【0035】次に、前述した本実施例の燃料噴射装置の
作動について、図5に示すフローチャートと共に説明す
る。まず、図示しない内燃機関が運転されて、回転軸6
5が回転されると、プランジャ63が往復動される。そ
して、内燃機関の回転数やアクセル開度等の運転状態を
示すパラメータを読み込み(ステップ200)、これら
のパラメータに基づいて、予め設定された燃料用蓄圧配
管41と制御用蓄圧配管45との燃料圧の目標圧力を算
出する(ステップ210)。
【0036】次に、燃料用圧力センサ47と制御用圧力
センサ49により検出される現在の実際の燃料圧を読み
込む(ステップ220)。そして、燃料用蓄圧配管41
と制御用蓄圧配管45との燃料圧を、目標圧力にするた
めに必要な燃料ポンプ57,59からの吐出量を算出す
る(ステップ230)。
【0037】続いて、算出した吐出量に応じて、ポンプ
弁81,83のソレノイドコイル79に通電するタイミ
ングを算出する(ステップ240)。本実施例の燃料ポ
ンプ57,59では、ポンプ弁81,83が閉弁された
後に、加圧された燃料が加圧室67からチェック弁6
9、供給通路53,55を介して両蓄圧配管41,45
に供給される。
【0038】弁体75が弁座71に着座するタイミング
が遅くなると、吐出量が減少し、タイミングが速くなる
と吐出量が増加する。ステップ240により算出したタ
イミングでソレノイドコイル79に通電指令を出力して
(ステップ250)、弁体75を弁座71に着座させ
る。
【0039】そして、前述したステップ200以下の処
理を繰り返し実行して、燃料用蓄圧配管41と制御用蓄
圧配管45との燃料圧を、目標圧力となるように制御す
る。制御用蓄圧配管45の目標圧力は、燃料用蓄圧配管
41の目標圧力よりも低い圧力に予め設定されている。
【0040】こうして、燃料圧が制御され、燃料噴射弁
1の制御弁38に所定のタイミングでソレノイドコイル
37の通電信号が出力されると、ソレノイドコイル37
がスプリング35の付勢力に抗して弁体33を吸引す
る。これにより、弁体33は、弁座27から離間して、
作動室31と低圧側のタンク29とを戻し通路32を介
して連通する。
【0041】よって、作動室31内の燃料圧が低下し、
ノズルニードル9は、燃料溜り室5に高圧通路39を介
して導入される燃料用蓄圧配管41の高圧燃料の燃料圧
が作用しているので、開弁方向の作用力が上回り、ノズ
ルニードル9が摺動して、ノズル孔7と燃料溜り室5と
が連通され、燃料が噴射される。
【0042】そして、ソレノイドコイル37への通電が
停止されると、弁体33はスプリング35の付勢力によ
り摺動されて、弁座27に着座する。よって、作動室3
1には、低圧通路43、オリフィス51を介して、制御
用蓄圧配管45から燃料が供給される。
【0043】これにより、作動室31の燃料圧は、オリ
フィス51の開度に応じて制御用蓄圧配管45の燃料圧
にまで上昇する。この燃料圧が、ピストン23に閉弁方
向の作用力として作用し、この作用力が燃料溜り室5の
燃料圧による開弁方向の作用力を上回り、ノズルニード
ル9が摺動して、ノズル孔7を閉塞し、燃料噴射が停止
される。
【0044】このように、制御弁38は、圧力が低い制
御用蓄圧配管45の燃料圧を切り換えるので、小型のも
のでよい。しかも、制御用蓄圧配管45には、燃料ポン
プ59からの燃料が供給され、減圧弁により減圧した燃
料を供給しなくてもよいので、減圧による減圧弁の発熱
等のエネルギロスを防止することができる。
【0045】また、各気筒の燃料噴射弁1が共通の制御
用蓄圧配管45に接続されているので、各燃料噴射弁1
に供給される燃料圧が均一となり、作動室31の燃料圧
がばらつかず、各燃料噴射弁1から噴射される燃料量の
ばらつきが防止される。更に、制御用蓄圧配管45の目
標圧力を変えることにより、ノズルニードル9の摺動速
度を変えて、燃料用蓄圧配管41の燃料圧が一定の状態
で、噴射パターンを変化させることもできる。
【0046】一方、何等かの原因で、制御用蓄圧配管4
5内の燃料圧が異常に低下したときには、開閉弁85の
圧力室97の燃料圧が低下すると、弁体93は燃料用蓄
圧配管41の燃料圧により、開弁方向の作用力が、圧力
室97の燃料圧とスプリング110の付勢力との作用力
を上回る。これにより、弁体93が摺動して、弁体部1
01が弁座103から離間し、貯留室105と燃料用蓄
圧配管41とを弁座103、接続通路87を介して連通
する。
【0047】よって、燃料用蓄圧配管41内の燃料が、
接続通路87、弁座103、連通通路109、絞り10
7を介して制御用蓄圧配管45に供給され、制御用蓄圧
配管45の燃料圧の低下を防止する。これにより、作動
室31の燃料圧の低下が防止されるので、作動室31の
燃料圧の低下によりノズルニードル9が摺動して開弁状
態となったままで燃料噴射が行われるのを防止すること
ができる。
【0048】例えば、図6のタイムチャートに示すよう
に、何等かの原因で燃料ポンプ59から燃料が吐出され
なくなると、制御用蓄圧配管45の燃料圧が低下する。
これにより、圧力室97の燃料圧が低下し、弁体93が
摺動して、貯留室105と燃料用蓄圧配管41とを弁座
103、接続通路87を介して連通する。よって、燃料
用蓄圧配管41内の燃料が制御用蓄圧配管45に供給さ
れ、制御用蓄圧配管45の燃料圧が目標圧力に維持され
る。従って、作動室31の燃料圧の低下による燃料の噴
き放しを防止できる。
【0049】以上本発明はこの様な実施例に何等限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々なる態様で実施し得る。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の燃料噴射装
置は、制御用蓄圧配管に、減圧弁により減圧した燃料を
供給することなく、独自の燃料ポンプから燃料を供給す
る構成とすることができるので、減圧によるエネルギロ
スを防止することができる。また、各気筒の燃料噴射弁
が共通の制御用蓄圧配管に接続されているので、各燃料
噴射弁に供給される燃料圧が均一となり、作動室の燃料
圧がばらつかず、噴射される燃料量のばらつきが防止さ
れるという効果を奏する。更に、制御手段により燃料ポ
ンプからの吐出量を変更して、制御用蓄圧配管の目標圧
力を変え、噴射パターンを変化させることができる。し
かも、燃料用蓄圧配管と制御用蓄圧配管とを連通する開
閉弁を備えることにより、制御用蓄圧配管に何等かの原
因で燃料が供給されなくなったときに、燃料用蓄圧配管
から制御用蓄圧配管に燃料を供給して、開弁状態となっ
たままで燃料噴射が行われるのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての燃料噴射装置の燃料
噴射弁を断面で示す概略構成図である。
【図2】本実施例の燃料噴射装置の全体概略構成図であ
る。
【図3】本実施例の開閉弁の断面図である。
【図4】本実施例の燃料ポンプの要部断面図である。
【図5】本実施例の電子制御回路で行われる圧力制御処
理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本実施例の各部の圧力と弁の開閉状態を示すタ
イムチャートである。
【符号の説明】
1…燃料噴射弁 9…ノズルニードル 31…作動室 38…制御弁 41…燃料用蓄圧配管 45…制御用蓄圧配管 47…燃料用圧力センサ 49…制御用圧力センサ 57,59…燃料ポンプ 81,83…ポンプ弁 85…開閉弁 150…電子制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 55/02 350 E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧燃料を蓄圧する燃料用蓄圧配管から
    燃料噴射弁に供給される高圧燃料によりノズルニードル
    に開弁方向の作用力を生じさせ前記燃料噴射弁を開弁し
    て燃料を噴射供給する燃料噴射装置において、 前記燃料用蓄圧配管の燃料圧よりも低い圧力の燃料を蓄
    圧する制御用蓄圧配管を設け、 該制御用蓄圧配管からの燃料により前記ノズルニードル
    に前記開弁方向作用力以上の閉弁方向の作用力を生じさ
    せる作動室を形成し、該作動室と前記制御用蓄圧配管若
    しくは低圧側とを選択的に連通する制御弁を配設し、該
    制御弁により前記制御用蓄圧配管と前記作動室とを連通
    して前記燃料噴射弁を閉弁することを特徴とする燃料噴
    射装置。
  2. 【請求項2】 前記燃料用蓄圧配管と前記制御用蓄圧配
    管とは、それぞれ別の燃料ポンプに接続されたことを特
    徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料ポンプは吐出量可変ポンプで構
    成されると共に、 前記制御用蓄圧配管の燃料圧を検出する制御用圧力検出
    手段と、 該制御用圧力検出手段により検出された圧力に基づい
    て、前記燃料ポンプの吐出量を制御して前記制御用蓄圧
    配管の圧力を、前記燃料用蓄圧配管の燃料圧よりも低い
    所定の目標圧力に制御する制御手段とを備えたことを特
    徴とする請求項2記載の燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記燃料用蓄圧配管と前記制御用蓄圧配
    管とを、前記両蓄圧配管の圧力差が所定値以上となった
    ときに連通する開閉弁を介して接続したことを特徴とす
    る請求項1、請求項2又は請求項3記載の燃料噴射装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010019077A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蓄圧式燃料噴射装置の燃料噴射弁装置および燃料噴射弁構造

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