JPH08198903A - ポリマーラテックスの製造方法 - Google Patents

ポリマーラテックスの製造方法

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JPH08198903A
JPH08198903A JP2890395A JP2890395A JPH08198903A JP H08198903 A JPH08198903 A JP H08198903A JP 2890395 A JP2890395 A JP 2890395A JP 2890395 A JP2890395 A JP 2890395A JP H08198903 A JPH08198903 A JP H08198903A
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parts
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polymer latex
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Akihiro Toritani
明弘 鳥谷
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単分散の大粒径ポリマーラテックスを安定
に、かつ生産性よく製造できる方法を提供する。 【構成】 疎水性単量体(またはそれを主成分量として
含む単量体混合物)を乳化剤不存在下の水性媒体中で重
合して、ポリマーラテックスを製造するにあたり、
(1)上記の単量体または単量体混合物を初期添加用単
量体[I]と、滴下用単量体[II]とに分割し、(2)
水性媒体中に重合系のpHが4以上に保持されるように
緩衝液を添加し、(3)この緩衝液の添加された水媒体
を70〜85℃に加温し、不活性雰囲気下で撹拌しなが
ら、特定量の過硫酸塩開始剤[III] を添加した後、直ち
に初期添加用単量体[I]を一括添加して保持し、
(4)続いてこの重合系に特定量の過硫酸塩開始剤[I
V]を添加した後、直ちに滴下用単量体[II]を一定時
間かけて滴下し、一定時間保持する、ことを特徴とする
ポリマーラテックスの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマーラテックスの
製造方法に関し、より詳しくはポリマー改質剤、艶消し
剤、および化粧品、トナー、塗料等の添加剤、さらには
医薬材料として有用な、単分散の大粒径ポリマーラテッ
クスを安定に、かつ生産性良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
からソープフリー乳化重合法(乳化剤不存在下の乳化重
合法)による、大粒径ポリマーラテックスの製造方法は
数多く報告されている。例えば特公昭49−5615号
公報においては、水性媒体中において疎水性単量体を重
合させる際に、まずアクリル酸エステルまたはメタクリ
ル酸エステル等を重合してシード粒子を造り、その後、
疎水性単量体を重合させる方法が、また特公平1−36
484号公報においては、スチレンと少量のスチレンス
ルホン酸塩とを、乳化剤の不存在下で原子価が2価の金
属塩の酸化物または水酸化物を含有する水溶液中で、過
硫酸塩を開始剤として共重合させる方法が、さらに特公
平4−19242号公報においては、疎水性単量体を乳
化剤不存在下に重合させる際に、メルカプトアルカノー
ル化合物の存在下に重合させる方法が開示されている。
【0003】しかしながら、これらの方法により疎水性
モノマーから、平均粒径0.5μm以上のポリマーラテ
ックスを製造するには、煩雑な操作を必要とするかもし
くは長時間にわたる重合時間が必要となる。
【0004】例えば、特公昭49−5615号公報に開
示されている方法においては、得られるラテックスの平
均粒径は0.4μmが限界であり、さらに約0.4μm
のラテックス粒子を製造するのに2段階重合を必要と
し、しかも10時間以上の重合時間(実施例2)を必要
としている。
【0005】また、特公平4−19242号公報に開示
されている方法においても、得られる粒径は0.4μm
以下であり、さらに最も大きな粒子(0.367μm)
の得られている実施例1においても、24時間という長
い重合時間を要し、得られるポリマー収率も93%と低
いものである。
【0006】さらに、特公平1−36484号公報に開
示されている方法では、平均粒径0.5μm以上の大粒
径ラテックスが得られてはいるが、0.7μmの粒子を
製造するのに24時間(実施例1)、0.96μmの粒
子を製造するのに30時間(実施例2)という長い重合
時間を要している。
【0007】この様に、疎水性モノマーから短時間で平
均粒径が0.5μm以上のポリマーラテックスを製造す
る方法については、現在までに報告されていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる欠点
を解決せんとして鋭意研究を行った結果、乳化剤不存在
下の乳化重合においては重合開始直後に粒子数が決ま
り、以後ほとんど粒子数に変化がない事を見出し、重合
開始時の単量体量と開始剤量の比で粒子数、すなわち最
終粒径をコントロールし、重合後期に開始剤を追加して
重合時間を短縮する事により、疎水性モノマーから短時
間で平均粒径0.5μm以上のポリマーラテックスが製
造できる方法を見い出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、水に対する溶解度が
水100重量部に対して、1重量部以下の疎水性ビニル
系単量体またはその疎水性ビニル系単量体を主成分量と
する他の共重合可能なビニル系単量体との単量体混合物
を、乳化剤不存在下の水媒体中で重合し、ポリマーラテ
ックスを製造するにあたり、(1)まず、上記の単量体
または単量体混合物を初期添加用単量体[I]と、滴下
用単量体[II]とに分割し、(2)次いで、水媒体中に
重合系のpHが4以上に保持されるように緩衝液を添加
し、(3)この緩衝液の添加された水媒体を70〜85
℃に加温し不活性雰囲気下で撹拌しながら、過硫酸塩開
始剤[III] 0.05〜0.20重量部(上記初期添加用
単量体[I]100重量部に対して)を添加した後、直
ちに上記初期添加用単量体[I]を一括添加して一定時
間保持し、(4)続いてこの重合系に再度過硫酸塩開始
剤[IV]0.1〜0.3重量部(上記滴下用単量体[I
I]100重量部に対して)を添加した後、直ちに上記
滴下用単量体[II]を一定時間かけて滴下し、一定時間
保持する、ことを特徴とするポリマーラテックスの製造
方法にある。
【0010】本発明において使用される単量体または単
量体混合物は、水に対する溶解度が20℃において、水
100重量部に対し1重量部以下の疎水性ビニル系単量
体または該疎水性ビニル系単量体を主成分量とする他の
共重合可能なビニル系単量体との単量体混合物からな
る。
【0011】本発明において用いられる疎水性ビニル系
単量体としては、例えばスチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン等のアルケニルベンゼン類;n−ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の
アクリル酸アルキルエステル類;エチルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート等のメタクリル酸
アルキルエステル類;ブタジエン、イソプレン、クロロ
プレン等の共役ジエン単量体等が挙げられる。これらの
単量体は1種でまたは2種以上を併用して用いられる。
【0012】また本発明において、上記の疎水性ビニル
系単量体と併用して用いられる他の共重合可能な単量体
としては、例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート等のアクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステル類;ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリル
酸ヒドロキシアルキルエステル類;グリシジルメタクリ
レート、グリシジルアクリレート等の(メタ)アクリル
酸グリシジル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等のシアン化ビニル単量体;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、酢酸ビニルあるいはジビニルベンゼン、アリルメ
タクリレート等の非共役ジビニル化合物等が挙げられ
る。これらの単量体は1種でまたは2種以上を併用して
用いられる。
【0013】単量体混合物における疎水性ビニル系単量
体と他の共重合可能なビニル系単量体との割合は、疎水
性ビニル系単量体が50重量%以上で、他の共重合可能
なビニル系単量体が50重量%以下である。
【0014】本発明の方法は、上記の単量体または単量
体混合物を出発原料として用い、上記(1)〜(4)の
工程で行われる。
【0015】まず、上記(1)の工程においては、上記
の単量体または単量体混合物の一部を初期に一括添加
し、残量部を後期に滴下させるために、初期添加用単量
体[I]と、滴下用単量体[II]とに分割する。
【0016】初期添加用単量体[I]と滴下用単量体
[II]との分割割合は、特に限定されないが、初期添加
用単量体[I]5〜25重量%に対し、滴下用単量体
[II]95〜75重量%の範囲が好ましく、特に好まし
くは初期添加用単量体[I]10〜15重量%に対し、
滴下用単量体[II]90〜85重量%となる範囲であ
る。
【0017】初期添加用単量体[I]の量が5重量%未
満の場合、あるいは単量体の全量を初めから滴下により
添加する場合には、重合開始剤直後の系中の単量体(あ
るいは単量体混合物)の絶対量が少ないため、開始剤の
絶対量を極めて少なくする必要があり、その結果溶存酸
素の影響を受け易く、粒径のコントロールが困難とな
る。
【0018】一方、初期添加用単量体[I]の量が25
重量%を越えると、得られた粒子の単分散性が損なわれ
るだけでなく、撹拌機の撹拌軸等にポリマーの凝集物が
析出・付着するようになる。
【0019】次いで、上記(2)の工程においては、重
合系のpHが4以上に保たれるように、水媒体中に緩衝
液を添加する必要がある。重合系のpHが4未満では、
過硫酸塩開始剤の副分解反応が起こり易くなり、得られ
るラテックスの安定性が極端に悪くなる。添加される緩
衝液の種類および量については特に限定されないが、具
体的に例示すると、ホウ酸−水酸化ナトリウム、ホウ酸
−炭酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム−水酸化ナト
リウム等が挙げられる。
【0020】次に、上記(3)の工程においては、上記
(2)の工程で得られたpH4以上の水媒体を70〜8
5℃に加温し不活性雰囲気下で撹拌しながら、過硫酸塩
開始剤[III] を添加した後、直ちに上記初期添加用単量
体[I]を一括添加して一定時間保持される。
【0021】上記(3)の工程におけるpH4以上の水
媒体の加温は70〜85℃の範囲にすることが好まし
く、70℃未満では重合時間が長くなり、一方、85℃
を越えると過硫酸塩開始剤の分解速度が高すぎて、過硫
酸塩開始剤の失活により、重合の完結が行えない場合が
ある。
【0022】上記(3)の工程で添加される過硫酸塩開
始剤[III] は、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過
硫酸バリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩であ
り、これらのうち過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
の使用が好ましい。
【0023】過硫酸塩開始剤 [III]の添加量は、上記初
期添加用単量体[I]100重量部に対して0.05〜
0.2重量部の範囲である。過硫酸塩開始剤[III] の添
加量が0.05重量部未満では得られたラテックスの安
定性が極めて悪くなり、場合によっては重合の途中に凝
集・固化が起るようになる。一方、その添加量が0.2
重量部を越える場合には、平均粒径0.5μm以上の大
粒径のラテックスを得ることが困難となる。
【0024】(3)の工程においては、過硫酸塩開始剤
[III] の添加後、直ちに上記の初期添加用単量体[I]
が一括して添加されるが添加終了後、一定時間好ましく
は15〜30分間保持される。保持時間が15分未満で
は目標とする大粒径のラテックスが得られなかったり、
得られたラテックスの単分散性が損なわれたり、あるい
は得られたラテックスの安定性が悪い等の不都合が生じ
易くなる。また、一方保持時間が30分を越えても重合
時間が長くなるのみで特にメリットは得られない。
【0025】(4)の工程は、(3)の工程に続いて行
われ、重合系に再度過硫酸塩開始剤[IV]が滴下用単量
体[II]の滴下直前に添加される。添加される過硫酸塩
開始剤[IV]は、上記(3)の工程で用いられるものと
同じものであり、その添加量は滴下用単量体[II]10
0重量部に対し0.1〜0.3重量部の範囲である。
【0026】過硫酸塩開始剤[IV]の添加量が0.1重
量部未満では、重合時間の短縮効果が小さく、また過硫
酸塩開始剤の添加量が0.3重量部を越える場合には、
得られたラテックスの単分散性が損なわれる事がある。
【0027】さらに重合時間の短縮を行いたい場合は、
滴下終了後から一定時間後に追加の過硫酸塩開始剤を添
加するのが有効である。この際、追加の過硫酸塩開始剤
量は全単量体(初期添加用単量体[I]+滴下用単量体
[II])の添加量100重量部に対して、0.02〜
0.2重量部の範囲が好ましく、滴下終了時から1時間
以上保持した後に投入するのが好ましい。また、追加の
過硫酸塩開始剤は少量ずつ適量を数回にわけて分割添加
してもよい。
【0028】(4)の工程においては、過硫酸塩開始剤
[IV]の添加後に、滴下用単量体[II]が滴下される
が、滴下に要する時間は特に限定されないが、2〜3時
間の範囲が好ましい。滴下時間が2時間未満の場合は、
得られたラテックスの単分散性が損なわれたり、安定性
が悪くなる事がある。また、3時間以上かけて滴下して
も、重合時間を延ばすだけで特にメリットはない。
【0029】本発明において、滴下終了後の保持時間
は、2〜6時間が好ましい。保持時間が2時間未満で
は、最終の重合率が低くなる事があり、一方、6時間を
越えて保持しても重合時間を延ばすだけで特にメリット
はない。
【0030】(4)の工程における重合温度は70〜8
5℃の範囲である。
【0031】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限
されるものではない。なお、実施例および比較例中の
「部」は「重量部」を示す。また、実施例および比較例
中で示した測定値は、以下の評価法に従って測定した値
である。
【0032】(1)平均粒径および粒径分布 ラテックス0.01ccを200ccの脱イオン水で希
釈し、そのラテックス溶液を、25℃においてレーザー
回析式粒度分布計(LA−910:堀場製作所製)で測
定して求めた。なお、平均粒径はメジアン径を採用し
た。
【0033】(2)重合率 ガスクロマトグラフにより、ラテックス中の未反応単量
体量を測定し、仕込み単量体量から反応(重合)した単
量体量の割合を求めた。
【0034】[実施例1]下記の工程によりポリマーラ
テックスを製造した。
【0035】(1)工程 n−ブチルアクリレート300部とスチレン300部と
からなる単量体混合物600部を、初期添加用単量体
[I]60部と滴下用単量体[II]540部とに分割
し、その分割した単量体混合物のそれぞれを窒素置換し
た。
【0036】(2)工程 脱イオン水1800部に、ホウ酸5.4部および炭酸ナ
トリウム0.54部を溶解し、3リットルのフラスコ中
に入れ窒素置換した。
【0037】(3)工程 次いでそのフラスコ中の脱イオン水を80℃まで昇温
し、窒素ガス流入下で撹拌しながら過硫酸塩開始剤[II
I] として、過硫酸カリウム(以下、KPSと略称す
る。)0.1部を窒素置換した脱イオン水50部に溶解
して加えた。その後直ちに上記(1)工程の初期添加用
単量体[I]60部を加え、窒素雰囲気下で撹拌しなが
ら、20分間保持した。
【0038】(4)工程 続いて過硫酸塩開始剤[IV]として、KPS1.0部を
窒素置換した脱イオン水50部に溶解させたものを添加
した。その後直ちに上記(1)工程の滴下用単量体[I
I]540部の滴下を開始し、150分間かけて滴下し
た。滴下終了時点から、窒素雰囲気下で150分間撹拌
保持した後、再度KPS0.4部を窒素置換した脱イオ
ン水50部に溶解させたものを添加した。その後さらに
窒素雰囲気下で150分間撹拌保持した後冷却して重合
を終了させた。
【0039】得られたポリマーラテックスの評価結果を
表1に、またそれの粒径分布を図1に示す。
【0040】[実施例2〜3]単量体組成を表1のよう
に変更した以外は実施例1と全く同様な方法を繰り返し
てポリマーラテックスを得た。得られたポリマーラテッ
クスの評価結果を表1に、またそれの粒径分布を図2お
よび図3に示す。
【0041】[比較例1]下記の工程によりポリマーラ
テックスを製造した。
【0042】(1)工程 n−ブチルアクリレート300部とスチレン300部と
からなる単量体混合物600部を調合し窒素置換した。
【0043】(2)工程 脱イオン水1800部に、ホウ酸5.4部および炭酸ナ
トリウム0.54部を溶解し、3リットルのフラスコ中
に入れ窒素置換した。
【0044】(3)工程 次いでそのフラスコ中の脱イオン水を80℃まで昇温
し、窒素ガス流入下で撹拌しながら過硫酸塩開始剤[II
I] として、KPS1.2部を窒素置換した脱イオン水
50部に溶解したものを加えた。その後、直ちに上記
(1)工程の単量体混合物の全量を150分かけて滴下
し、滴下終了時点から、窒素雰囲気下で150分間撹拌
保持した。
【0045】(4)工程 続いて過硫酸塩開始剤[IV]として、KPS0.4部を
窒素置換した脱イオン水50部に溶解させたものを加え
た。その後、窒素雰囲気下で150分間撹拌保持した後
冷却して重合を終了させた。
【0046】得られたポリマーラテックスの評価結果を
表1に、またそれの粒径分布を図4に示す。
【0047】[比較例2]脱イオン水1800部に、ホ
ウ酸5.4部および炭酸ナトリウム0.54部溶解し、
n−ブチルアクリレート300部およびスチレン300
部とともに3リットルのセパラブルフラスコ中に入れ、
フラスコ内の脱イオン水および単量体混合物の窒素置換
を行った。
【0048】次いでフラスコの内容物を80℃まで昇温
し、撹拌下で、窒素ガスを流入しながら、KPS1.2
部を窒素置換した脱イオン水50部に溶解したものを添
加した。その後窒素雰囲気下で撹拌しながら300分間
保持したところ、撹拌翼軸部に大量のポリマーが付着
し、正常なポリマーラテックスを得ることができなかっ
た。
【0049】[比較例3]過硫酸塩開始剤[III]として
のKPS量を1.2部に、過硫酸塩開始剤[IV]として
のKPS量を0部に変更する以外は、実施例1と全く同
様に方法によりポリマーラテックスを得た。得られたポ
リマーラテックスの評価結果を表1に、またそれの粒径
分布を図5に示す。
【0050】[比較例4]n−ブチルアクリレート30
0部とスチレン300部との単量体混合物600部を、
初期添加用単量体[I]6部と滴下用単量体[II]59
4部とに分割した以外は、比較例3と全く同様の方法に
より、ポリマーラテックスを得た。得られたポリマーラ
テックスの評価結果を表1に、またそれの粒径分布を図
6に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、ポリマー改質剤、艶消
し剤、および化粧品、トナー、塗料等の添加剤、さらに
は医療用材料として有用である、平均粒径が0.5μm
以上の単分散の大粒径ポリマーラテックスを、疎水性単
量体(またはそれを主成分量として含むの単量体混合
物)から安定に、かつ単分散性を損ねることなく、短時
間で製造する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリマーラテックスの粒径
分布を示す図である。
【図2】実施例2で得られたポリマーラテックスの粒径
分布を示す図である。
【図3】実施例3で得られたポリマーラテックスの粒径
分布を示す図である。
【図4】比較例1で得られたポリマーラテックスの粒径
分布を示す図である。
【図5】比較例3で得られたポリマーラテックスの粒径
分布を示す図である。
【図6】比較例4で得られたポリマーラテックスの粒径
分布を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に対する溶解度が水100重量部に対
    して、1重量部以下の疎水性ビニル系単量体またはその
    疎水性ビニル系単量体を主成分量とする他の共重合可能
    なビニル系単量体との単量体混合物を、乳化剤不存在下
    の水媒体中で重合して、ポリマーラテックスを製造する
    にあたり、(1)まず、上記の単量体または単量体混合
    物を初期添加用単量体[I]と、滴下用単量体[II]と
    に分割し、(2)次いで、水媒体中に重合系のpHが4
    以上に保持されるように緩衝液を添加し、(3)この緩
    衝液の添加された水媒体を70〜85℃に加温し不活性
    雰囲気下で撹拌しながら、過硫酸塩開始剤[III] 0.0
    5〜0.20重量部(上記初期添加用単量体[I]10
    0重量部に対して)を添加した後、直ちに上記初期添加
    用単量体[I]を一括添加して一定時間保持し、(4)
    続いてこの重合系に再度過硫酸塩開始剤[IV]0.1〜
    0.3重量部(上記滴下用単量体[II]100重量部に
    対して)を添加した後、直ちに上記滴下用単量体[II]
    を一定時間かけて滴下し、一定時間保持する、ことを特
    徴とするポリマーラテックスの製造方法。
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