JPH0819168A - 直流送電線の保護継電方法およびその装置 - Google Patents

直流送電線の保護継電方法およびその装置

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JPH0819168A
JPH0819168A JP6150076A JP15007694A JPH0819168A JP H0819168 A JPH0819168 A JP H0819168A JP 6150076 A JP6150076 A JP 6150076A JP 15007694 A JP15007694 A JP 15007694A JP H0819168 A JPH0819168 A JP H0819168A
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signal
power
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JP6150076A
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Kenichi Kuroda
憲一 黒田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定
することなく直流送電線を有効に保護する直流送電線の
保護継電方法を得る。 【構成】 順変換器端において直流送電線の電流がある
一定の大きさ以上の電流変化率で増加した後の所定の時
間内に前記電流変化率が一定の大きさ以上で減少すると
共に、逆変換器端において前記直流送電線の電流がある
一定の大きさ以上の電流変化率で減少した後の所定の時
間内に前記電流変化率が一定の大きさ以上で増加したと
きに前記直流送電線の故障と判定し、直流送電線の保護
動作に移行する構成を備えた直流送電線の保護継電方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、直流送電系統におけ
る直流線路の故障に対しその直流送電系統を有効に保護
する直流送電線の保護継電方法および直流送電線の保護
継電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から交流送電系統において行われて
いるように、直流送電系統においてもその線路内で短絡
あるいは地絡事故などの故障が発生した場合、速やかに
それら故障を検出し故障区間を除去して直流送電系統を
保護する必要がある。従来のこのような直流送電系統を
保護するための直流送電線の保護継電方法あるいは直流
送電線の保護継電装置には、電流変化量方向比較方式が
用いられている。図9はこのような電流変化量方向比較
方式が用いられた直流送電線の保護継電方法あるいは直
流送電線の保護継電装置の構成を示す系統図である。図
において1は交流電力を直流電力に変換する順変換器、
2は直流電力を交流電力に変換する逆変換器、3と4は
交流電源である。5と6は直流リアクトル、7と8は直
流電流検出器、9と10は直流送電線である。11は短
絡あるいは地絡事故などの故障が発生した場合、それら
故障を検出し故障区間を除去して直流送電線9,10を
保護する保護継電装置である。12と13は電流変化方
向検出装置であり、直流電流の増減を検出する。14は
順変換器1側の直流電流の増加と逆変換器2側の直流電
流の減少を同時に検出した場合に直流線路事故と判別す
る事故判別装置、15は電流変化方向検出装置13が検
出した直流電流の増減データを事故判別装置14に送出
する伝送装置である。
【0003】次に、動作について説明する。このような
直流送電系統において、直流電流検出器7、8に流れる
電流は定常時には等しいが、図7に示すように直流線路
事故発生時には順変換器1側の直流電流は増加し、逆変
換器2側の直流電流は減少する。保護継電装置11は、
順変換器1側の直流電流の増加と逆変換器2側の直流電
流の減少が同時に発生した場合に、直流線路9,10の
事故が発生したと判定し直流送電系統の保護動作を行
う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の直流送電線の保
護継電方法あるいは直流送電線の保護継電装置は以上の
ように構成されているので、逆変換器2の転流失敗時に
は図8に示すような直流電流が流れるため、直流電流の
増減についての情報の伝送遅れ時間や線路のインダクタ
ンス成分などの影響により、順変換器1側の直流電流の
増加と逆変換器2側の直流電流の減少が同時に発生した
ようにみなされることがあり、直流線路事故が発生した
と誤判定する場合が生ずる問題点があった。
【0005】請求項1から請求項4の発明は上記のよう
な問題点を解消するためになされたもので、逆変換器の
転流失敗を直流線路事故と誤判定することなく直流送電
系統を有効に保護する直流送電線の保護継電方法を得る
ことを目的とする。
【0006】請求項5から請求項8の発明は、逆変換器
の転流失敗を直流線路事故と誤判定することなく直流送
電系統を有効に保護する直流送電線の保護継電装置を得
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る直
流送電線の保護継電方法は、順変換器端において直流送
電線の電流がある一定の大きさ以上の電流変化率で増加
した後の所定の時間内に前記電流変化率が一定の大きさ
以上で減少すると共に、逆変換器端において前記直流送
電線の電流がある一定の大きさ以上の電流変化率で減少
した後の所定の時間内に前記電流変化率が一定の大きさ
以上で増加したときに前記直流送電線の故障と判定し、
直流送電系統の保護動作に移行する構成を備えたもので
ある。
【0008】請求項2の発明に係る直流送電線の保護継
電方法は、順変換器端において直流送電線の電流がある
一定の大きさ以上の変化量で増加した後の所定の時間内
に前記電流の変化量が一定の大きさ以上で減少すると共
に、逆変換器端において前記直流送電線の電流がある一
定の大きさ以上の変化量で減少した後の所定の時間内に
前記電流の変化量が一定の大きさ以上で増加したときに
前記直流送電線の故障と判定し、直流送電系統の保護動
作に移行する構成を備えたものである。
【0009】請求項3の発明に係る直流送電線の保護継
電方法は、順変換器端における直流送電線の電流がある
一定の大きさ以上の変化率で増加すると共に、逆変換器
端における前記直流送電線の電流がある一定の大きさ以
上の変化率で減少し、さらに前記直流送電線の直流電圧
がある一定以上の電圧変化率で推移したときに、前記直
流送電線の故障と判定し、直流送電系統の保護動作に移
行する構成を備えたものである。
【0010】請求項4の発明に係る直流送電線の保護継
電方法は、順変換器端における直流送電線の電流がある
一定の大きさ以上の変化量で増加すると共に、逆変換器
端における前記直流送電線の電流がある一定の大きさ以
上の変化量で減少し、さらに前記直流送電線の直流電圧
がある一定以上の電圧変化率で変化したときに、前記直
流送電線の故障と判定し、直流送電系統の保護動作に移
行する構成を備えたものである。
【0011】請求項5の発明に係る直流送電線の保護継
電装置は、順変換器端において電流変化率検出装置から
一定の大きさ以上の変化率で直流送電線の電流が増加し
たことを示す第1の信号が出力された後、ホールド装置
が前記第1の信号を保持している所定の時間内にある一
定の大きさ以上の変化率で直流送電線の電流が減少した
ことを示す第2の信号が出力されると共に、逆変換器端
において電流変化率検出装置から出力された前記第2の
信号をホールド装置が保持している所定時間内に前記第
1の信号が出力されたことを判定して保護動作信号を出
力する判定手段を備える構成にしたものである。
【0012】請求項6の発明に係る直流送電線の保護継
電装置は、順変換器端において電流変化量検出装置から
一定の大きさ以上の変化量で直流送電線の電流が増加し
たことを示す第1の信号が出力された後、ホールド装置
が前記第1の信号を保持している所定の時間内に、一定
の大きさ以上の変化量で直流送電線の電流が減少したこ
とを示す第2の信号が出力されると共に、逆変換器端に
おいて前記電流変化量検出装置から出力される前記第2
の信号をホールド装置が保持している所定時間内に前記
第1の信号が出力されたことを判定して保護動作信号を
出力する判定手段を備える構成にしたものである。
【0013】請求項7の発明に係る直流送電線の保護継
電装置は、順変換器端において電流変化率検出装置から
一定の大きさ以上の変化率で直流送電線の電流が増加し
たことを示す第1の信号が出力されたこと、および逆変
換器端において前記電流変化率検出装置から一定の大き
さ以上の変化率で直流送電線の電流が減少したことを示
す第2の信号が出力されたこと、および電圧変化率検出
装置が前記直流送電線の直流電圧のある一定以上の電圧
変化率を検出したこと、以上の条件が共に成立すること
を基に保護動作信号を出力する判定手段を備える構成に
したものである。
【0014】請求項8の発明に係る直流送電線の保護継
電装置は、順変換器端において電流変化量検出装置から
一定の大きさ以上の変化量で直流送電線の電流が増加し
たことを示す第1の信号が出力されたこと、および逆変
換器端において前記電流変化量検出装置から一定の大き
さ以上の変化量で直流送電線の電流が減少したことを示
す第2の信号が出力されたこと、および電圧変化率検出
装置が前記直流送電線の直流電圧のある一定以上の電圧
変化率を検出したこと、以上の条件が共に成立すること
を基に保護動作信号を出力する判定手段を備える構成に
したものである。
【0015】
【作用】請求項1の発明における直流送電線の保護継電
方法は、順変換器端における直流送電線の電流がある一
定の大きさ以上の電流変化率で増加した後、さらに所定
の時間内に一定の大きさ以上で減少する一方、逆変換器
端における前記直流送電線の電流の電流変化率が前記順
変換器端とは逆の推移を示したときに直流送電線の故障
と判定し、直流送電系統の保護動作に移行し、逆変換器
の転流失敗と異なることを判別し、逆変換器の転流失敗
を直流線路事故と誤判定することなく直流送電系統の保
護を有効に行うように作用する。
【0016】請求項2の発明における直流送電線の保護
継電方法は、順変換器端における直流送電線の電流があ
る一定の大きさ以上の電流変化量で増加した後、さらに
所定の時間内に一定の大きさ以上で減少する一方、逆変
換器端における前記直流送電線の電流の電流変化量が前
記順変換器端とは逆の推移を示したときに直流送電線の
故障と判定し、直流送電系統の保護動作に移行し、逆変
換器の転流失敗と異なることを判別し、逆変換器の転流
失敗を直流線路事故と誤判定することなく直流送電系統
の保護を有効に行うように作用する。
【0017】請求項3の発明における直流送電線の保護
継電方法は、直流線路事故のときに直流送電線の直流電
圧の電圧変化率が逆変換器の転流失敗のときの電圧変化
率より大きいことに着目し、順変換器端における直流送
電線の電流がある一定の大きさ以上の変化率で増加し、
さらに逆変換器端における前記直流送電線の電流がある
一定の大きさ以上の変化率で減少し、さらに前記直流送
電線の直流電圧の変化がある一定以上の電圧変化率で推
移したときに、逆変換器の転流失敗と異なる直流送電線
の故障と判定し、直流送電系統の保護動作に移行し、逆
変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定することなく
直流送電系統の保護を有効に行うように作用する。
【0018】請求項4の発明における直流送電線の保護
継電方法は、直流線路事故のときの直流送電線の直流電
圧の電圧変化率が逆変換器の転流失敗のときの直流電圧
の電圧変化率より大きいことに着目し、順変換器端にお
ける直流送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化量
で増加し、さらに逆変換器端における前記直流送電線の
電流がある一定の大きさ以上の変化量で減少し、さらに
前記直流送電線の直流電圧がある一定以上の電圧変化率
で推移したときには、逆変換器の転流失敗と異なる前記
直流送電線の故障と判定し、直流送電系統の保護動作に
移行し、逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定す
ることなく直流送電系統の保護を有効に行うように作用
する。
【0019】請求項5の発明における直流送電線の保護
継電装置は、順変換器端において一定の大きさ以上の変
化率で直流送電線の電流の増加が検出されたことを示す
第1の信号が出力された後に、ある一定の大きさ以上の
変化率で直流送電線の電流が減少したことを示す第2の
信号が所定の時間内に出力されると共に、逆変換器端に
おいて一定の大きさ以上の変化率で直流送電線の電流の
減少が検出されたことを示す第2の信号が出力された後
に、ある一定の大きさ以上の変化率で直流送電線の電流
が増加したことを示す第1の信号が所定の時間内に出力
されたときに、逆変換器の転流失敗と異なる前記直流送
電線の事故と判定し、逆変換器の転流失敗を直流線路事
故と誤判定することなく直流送電系統の保護を有効に行
うように作用する。
【0020】請求項6の発明における直流送電線の保護
継電装置は、順変換器端において一定の大きさ以上の変
化量の直流送電線の電流の増加が検出されたことを示す
第1の信号が出力された後に、ある一定の大きさ以上の
変化量で直流送電線の電流が減少したことを示す第2の
信号が所定の時間内に出力されると共に、逆変換器端に
おいて一定の大きさ以上の変化量の直流送電線の電流の
減少が検出されたことを示す第2の信号が出力された後
に、ある一定の大きさ以上の変化量で直流送電線の電流
が増加したことを示す第1の信号が所定の時間内に出力
されることで、逆変換器の転流失敗と異なる前記直流送
電線の事故と判定し、逆変換器の転流失敗を直流線路事
故と誤判定することなく直流送電系統の保護を有効に行
うように作用する。
【0021】請求項7の発明における直流送電線の保護
継電装置は、順変換器端において一定の大きさ以上の変
化率の直流送電線の電流の増加が検出されたことを示す
第1の信号が出力されると共に、逆変換器端における直
流送電線の電流の変化率の推移が前記順変換器端におけ
る電流の変化率の推移と逆であり、さらに前記直流送電
線の直流電圧がある一定以上の電圧変化率で推移したと
きには、逆変換器の転流失敗と異なる前記直流送電線の
故障であると判定し、直流送電線系統の保護動作に移行
し、逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定するこ
となく直流送電系統の保護を有効に行うように作用す
る。
【0022】請求項8の発明における直流送電線の保護
継電装置は、順変換器端において一定の大きさ以上の変
化量の直流送電線の電流の増加が検出されたことを示す
第1の信号が出力されると共に、逆変換器端における直
流送電線の電流の変化量の推移が前記順変換器端におけ
る電流の変化量の推移と逆であり、前記直流送電線の直
流電圧がある一定以上の電圧変化率で推移したときに
は、逆変換器の転流失敗と異なる前記直流送電線の故障
であると判定し、直流送電系統の保護動作に移行し、逆
変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定することなく
直流送電系統の保護を有効に行うように作用する。
【0023】
【実施例】
実施例1.以下、請求項1および請求項5の発明の一実
施例を図について説明する。図1は本発明の一実施例で
ある直流送電線の保護継電方法が用いられる直流送電線
の保護継電装置の構成を示す系統図である。図1におい
て図9と同一または相当の部分については同一の符号を
付し説明を省略する。図において21は直流送電線9,
10に短絡あるいは地絡事故などの故障が発生した場
合、それら故障を検出し故障区間を除去し、直流送電線
9,10を保護する直流送電線の保護継電装置である。
22は順変換器1端の直流電流の変化率を電流の変化の
大きさと、その変化に要した時間とから検出し、ある一
定以上の大きさの変化率で直流電流が増加したときに第
1の信号を出力し、またある一定以上の大きさの変化率
で直流電流が減少したときには第2の信号を出力する電
流変化率検出装置であって、この実施例では順変換器側
電流変化率検出装置が使われている。23は逆変換器2
端の直流電流の変化率を電流の変化の大きさと、その変
化に要した時間とから検出し、ある一定以上の大きさの
変化率で直流電流が増加したときに第1の信号を出力
し、またある一定以上の大きさの変化率で直流電流が減
少したときには第2の信号を出力する電流変化率検出装
置であって、この実施例では逆変換器側電流変化率検出
装置が使われている。24は順変換器側電流変化率検出
装置22から出力された電流の変化率に関する信号をあ
る一定時間保持するホールド装置であって、この実施例
では順変換器側ホールド装置使われている。25は逆変
換器側電流変化率検出装置23から出力される電流の変
化率に関する信号をある一定時間保持するホールド装置
であって、この実施例では逆変換器側ホールド装置が使
われている。
【0024】26は順変換器側電流変化率検出装置22
から出力される第1の信号と、順変換器側ホールド装置
24において前記第1の信号をある一定時間保持してい
る間に出力される第2の信号とを基に、電流の増減を示
すピークパターンを判別する判定手段であって、この実
施例では順変換器側電流変化パターン判別装置が使われ
ている。27は逆変換器側電流変化率検出装置23から
出力される第2の信号と、逆変換器側ホールド装置25
において前記第2の信号をある一定時間保持している間
に出力される前記第1の信号とを基に、電流の増減を示
すピークパターンを判別する判定手段であって、この実
施例では逆変換器側電流変化パターン判別装置が使われ
ている。29は、逆変換器側電流変化パターン判別装置
27から伝送装置28を介して送られてきた逆変換器2
端の直流電流の増減を示すピークパターン判別結果と、
順変換器側電流変化パターン判別装置26が出力する順
変換器1端の直流電流の増減を示すピークパターン判別
結果から、両者のピークパターン判別結果が同位相であ
るか逆位相であるかを判断することで、逆変換器2の転
流失敗と直流送電線9,10の故障とを判別し、直流送
電線の故障のときに保護動作信号を出力する判定手段で
あって、この実施例では事故判別装置が使われている。
【0025】次に、動作について説明する。図7に示し
たように直流線路事故時には順変換器1側の直流電流は
一定時間内に増加してから減少するが、逆変換器2側の
直流電流は減少してから増加する。一方、逆変換器2の
転流失敗時には図8に示すように、順変換器1側の直流
電流も逆変換器2側の直流電流も、ある一定時間内に増
加してから減少する。つまり直流線路事故時には順変換
器側電流変化パターン判別装置26と逆変換器側電流変
化パターン判別装置27から出力される直流電流の増減
を示すピークパターン判別結果は逆位相、転流失敗時に
は同位相である。
【0026】このような順変換器1側と逆変換器2側の
直流電流のピークパターンの相違に着目し、順変換器側
電流変化率検出装置22から出力される第1の信号を順
変換器側ホールド装置24に一定時間保持しておき、そ
の間に出力される第2の信号と、逆変換器側電流変化率
検出装置23から出力される第2の信号を逆変換器側ホ
ールド装置25に一定時間保持しておく間に出力される
第1の信号とのアンド条件が成立するか否かを判定する
ことで、事故判別装置29は順変換器側電流変化パター
ン判別装置26と逆変換器側電流変化パターン判別装置
27から夫々出力される順変換器1側と逆変換器2側で
の直流電流の変化の増減の方向を含むピークパターン判
別結果が同位相であるか逆位相であるかを判断し、順変
換器1側と逆変換器2側の両方の直流電流がある一定時
間以内に増加してから減少する同位相であることを両者
のピークパターン判別結果が示しているときには、直流
線路事故ではない逆変換器2の転流失敗であると判別
し、保護動作をロックする。
【0027】また、順変換器1側の直流電流の増減が、
ある一定時間以内に増加してから減少するピークパター
ンを有し、また逆変換器2側の直流電流の増減が、ある
一定時間以内に減少してから増加するピークパターンを
有し、両者のピークパターンが逆位相であることを前記
両者のピークパターン判別結果が示している場合には直
流線路事故であると判定して保護動作信号を出力し、直
流系統の保護動作を行う。
【0028】なお、以上説明した実施例では、順変換器
1側と逆変換器2側の直流電流の変化率を検出し、その
直流電流の変化率が推移する際のその変化率の大きさ,
電流変化のパターン,順序から直流線路事故であると判
定する一連の動作を、順変換器1側と逆変換器2側とに
夫々設けられた順変換器側電流変化率検出装置22,逆
変換器側電流変化率検出装置23と、順変換器側ホール
ド装置24,逆変換器側ホールド装置25と、順変換器
側電流変化パターン判別装置26,逆変換器側電流変化
パターン判別装置27とにより実行するように構成した
が、順変換器側電流変化率検出装置22と逆変換器側電
流変化率検出装置23とを1つの電流変化率検出装置と
し、また、順変換器側ホールド装置24と逆変換器側ホ
ールド装置25とを1つのホールド装置とし、また順変
換器側電流変化パターン判別装置26と逆変換器側電流
変化パターン判別装置27とを1つの電流変化パターン
判別装置として構成し、これら電流変化率検出装置とホ
ールド装置と電流変化パターン判別装置とをCPUがマ
ルチタスキングにより制御する構成にしてもよい。この
場合、直流電流検出器7,8で検出される直流電流の検
出データは時分割多重方式により伝送装置を介して収集
され、あるいは直流電流検出器7と直流電流検出器8に
夫々専用に布設された信号線により収集される。また、
信号線への電磁誘導などによるノイズの影響を低減する
ために、信号線に光ファイバを用いることも可能であ
る。
【0029】図2は、以上説明した直流送電線の保護継
電装置の保護継電動作を示すフローチャートである。
【0030】以上説明したように本実施例によれば、順
変換器1側と逆変換器2側での直流電流の変化率,推移
の順序,ピークパターンを検出し、順変換器1側におけ
る直流電流の変化率の大きさがある一定の大きさ以上で
あり、さらにその極性が正から負に変化するピークパタ
ーンを有していると共に、逆変換器2側における直流電
流の変化率の大きさがある一定の大きさ以上であり、そ
の極性が負から正に変化するピークパターンを有してい
るときに直流線路事故であると判定して保護動作信号を
出力するので、逆変換器の転流失敗と直流線路事故との
判別を確実に行うことができ、直流送電系統を有効に保
護することが可能である。
【0031】実施例2.次に、請求項2および請求項6
の発明の一実施例を図について説明する。図3は本発明
の一実施例である直流送電線の保護継電方法が用いられ
る直流送電線の保護継電装置の構成を示す系統図であ
る。図3において図1と同一または相当の部分について
は同一の符号を付し説明を省略する。図において31は
直流送電線9,10に短絡あるいは地絡事故などの故障
が発生した場合、それら故障を検出し故障区間を除去
し、直流送電線9,10を保護する直流送電線の保護継
電装置である。32は順変換器1端の直流電流のある一
定以上の変化量を検出し、ある一定以上の変化量で増加
したときには第1の信号を出力し、またある一定以上の
変化量で減少したときには第2の信号を出力する電流変
化量検出装置であって、この実施例では順変換器側電流
変化量検出装置が使われている。33は逆変換器2端の
直流電流のある一定以上の変化量を検出し、ある一定以
上の変化量で増加したときには第1の信号を出力し、ま
たある一定以上の変化量で減少したときには第2の信号
を出力する電流変化量検出装置であって、この実施例で
は逆変換器側電流変化量検出装置が使われている。
【0032】34は順変換器側電流変化量検出装置32
から出力される順変換器1端の直流電流の変化量に関す
る前記第1の信号と、順変換器側ホールド装置(ホール
ド装置)35において前記第1の信号をある一定時間保
持している間に得られる前記第2の信号とを基に、電流
の増減を示すピークパターンを判別する判定手段であっ
て、この実施例では順変換器側電流変化パターン判別装
置が使われている。36は逆変換器側電流変化量検出装
置33から出力される逆変換器2端の直流電流の変化量
に関する前記第2の信号と、逆変換器側ホールド装置
(ホールド装置)37において前記第2の信号をある一
定時間保持している間、得られる前記第1の信号とを基
に、電流の増減を示すピークパターンを判別する判定手
段であって、この実施例では逆変換器側電流変化パター
ン判別装置が使われている。38は、逆変換器側電流変
化パターン判別装置36から伝送装置28を介して送ら
れてきた逆変換器2端の直流電流の増減を示すピークパ
ターン判別結果と、順変換器側電流変化パターン判別装
置34が出力する順変換器1端の直流電流の増減を示す
ピークパターン判別結果とから、同時に送られてくる両
者のピークパターン判別結果が同位相であるか逆位相で
あるかを判別することで、逆変換器2の転流失敗と直流
送電線9,10の故障とを判別し、直流送電線の故障の
ときには保護動作信号を出力する判定手段であって、こ
の実施例では事故判別装置が使われている。
【0033】実施例1では、電流の変化率を求めるため
に電流の変化の大きさとその変化に要した時間とに関す
る情報が必要であるが、本実施例では電流の変化の大き
さだけで電流の変化の方向を知ることができるため、電
流変化率検出装置よりも簡単な構成の順変換器側電流変
化量検出装置32と逆変換器側電流変化量検出装置33
により直流電流の変化量を求め、電流の変化方向に関す
る情報を得ることができる。
【0034】本実施例の動作は、順変換器側電流変化量
検出装置32から出力された前記第1の信号を順変換器
側ホールド装置35に、また逆変換器側電流変化量検出
装置33から出力された前記第2の信号を逆変換器側ホ
ールド装置37に夫々一定時間保持しておき、その間に
出力された第2の信号と第1の信号とのアンド条件が成
立するか否かを判定することで、事故判別装置38は順
変換器側電流変化パターン判別装置34と逆変換器側電
流変化パターン判別装置36から夫々出力された順変換
器1側と逆変換器2側での直流電流の変化量の増減の方
向を示すピークパターン判別結果が同位相であるか逆位
相であるかを判別し、同位相である場合には、直流線路
事故ではなく、逆変換器2の転流失敗であると判断し、
保護動作をロックする。
【0035】また、前記ピークパターン判別結果が逆位
相であるときには直流線路事故であると判定して保護動
作信号を出力し、直流送電系統の保護動作を行う。
【0036】以上説明したように本実施例によれば、順
変換器1側における直流電流の変化量が増加する方向か
ら減少する方向に変化するピークパターンを有している
と共に、逆変換器2側における直流電流の変化量が減少
する方向から増加する方向に変化するピークパターンを
有しているときに直流線路事故であると判定して保護動
作信号を出力するので、逆変換器の転流失敗と直流線路
事故との判別を確実に行うことができ、直流送電系統を
有効に保護することが可能である。
【0037】実施例3.次に、請求項3および請求項7
の発明の一実施例を図について説明する。図4は本発明
の一実施例である直流送電線の保護継電方法が用いられ
る直流送電線の保護継電装置の構成を示す系統図であ
る。図4において図1と同一または相当の部分について
は同一の符号を付し説明を省略する。図において40は
直流送電線9,10の直流電圧を検出する直流電圧検出
器、41は直流電圧検出器40が検出した直流電圧のあ
る一定以上の大きさの変化率を検出したときに電圧変化
検出信号を出力する電圧変化率検出装置、42は順変換
器側電流変化率検出装置22で検出された第1の信号
と、電圧変化率検出装置42で検出された電圧変化検出
信号と、逆変換器側電流変化率検出装置23で検出され
た第2の信号を基に、直流送電線の故障を判定し直流送
電線の保護動作信号を出力する事故判別装置(判定手
段)である。
【0038】43は、順変換器側電流変化率検出装置2
2と逆変換器側電流変化率検出装置23と電圧変化率検
出装置41と事故判別装置42などからなり、順変換器
1端における直流送電線の電流がある一定の大きさ以上
の変化率で増加すると共に、逆変換器2端における直流
送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化率で減少
し、さらに直流送電線の直流電圧がある一定以上の電圧
変化率で変化したときに、前記直流送電線の故障と判定
し直流送電線の保護動作信号を出力する直流送電線の保
護継電装置である。
【0039】次に、本実施例の動作について説明する。
直流線路事故時には順変換器1側の直流電流は増加し、
逆変換器2側の直流電流は減少し、直流電圧は大きな変
化率で急激に低下する。一方、逆変換器2の転流失敗時
には直流送電線の直流電圧は比較的小さな変化率で推移
するので、本実施例では順変換器1側の直流電流の増加
と逆変換器2側の直流電流の減少がある一定以上の大き
さの変化率で検出されると共に、電圧変化率検出装置4
1によりある一定の大きさ以上の変化率で直流電圧が減
少したことを検出した場合に直流線路事故であると判定
し、直流送電線の保護動作を行う。
【0040】図5は、以上説明した直流送電線の保護継
電装置の事故検出保護動作を示すフローチャートであ
る。
【0041】本実施例によれば、順変換器1側と逆変換
器2側での直流電流の変化率を検出し、順変換器1側に
おける直流電流の変化率がある一定の大きさ以上でその
直流電流が増加する方向に推移すると共に、逆変換器2
側における直流電流の変化率がある一定の大きさ以上で
その直流電流が減少する方向に推移し、さらにある一定
の大きさ以上の変化率で直流電圧が減少したことを検出
した場合に直流線路事故であると判定して保護動作信号
を出力するので、逆変換器の転流失敗と直流線路事故と
の判別を確実に行うことができ、直流送電系統を有効に
保護することが可能である。
【0042】実施例4.次に、請求項4および請求項8
の発明の一実施例を図について説明する。図6は本発明
の一実施例である直流送電線の保護継電方法が用いられ
る直流送電線の保護継電装置の構成を示す系統図であ
る。図6において図3および図4と同一または相当の部
分については同一の符号を付し説明を省略する。
【0043】本実施例の直流送電線の保護継電装置は、
図4に示す順変換器側電流変化率検出装置22と逆変換
器側電流変化率検出装置23に替えて順変換器側電流変
化量検出装置32と逆変換器側電流変化量検出装置33
により直流電流の変化量を求める構成にしたものであ
り、順変換器1側の直流電流の増加と逆変換器2側の直
流電流の減少が検出され、電圧変化率検出装置によって
ある一定の大きさ以上の変化率で直流電圧が減少したこ
とが検出された場合には直流線路事故であると判定し直
流送電系統の保護を行うものである。
【0044】図6において52は順変換器側電流変化量
検出装置32から出力される第1の信号と、電圧変化率
検出装置41から出力される電圧変化検出信号と、逆変
換器側電流変化量検出装置33から出力される第2の信
号を基に、直流送電線の故障を判定し直流送電線の保護
動作信号を出力する事故判別装置(判定手段)である。
【0045】53は、順変換器側電流変化量検出装置3
2と逆変換器側電流変化量検出装置33と電圧変化率検
出装置41と事故判別装置52などからなり、順変換器
1端における直流送電線の電流がある一定の大きさ以上
の変化量で増加すると共に、逆変換器2端における直流
送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化量で減少
し、さらに直流送電線の直流電圧がある一定以上の電圧
変化率で変化したときに、前記直流送電線の故障と判定
し直流送電線の保護動作信号を出力する直流送電線の保
護継電装置である。
【0046】以上説明したように本実施例によれば、順
変換器1側と逆変換器2側での直流電流の変化量を検出
し、順変換器1側における直流電流がある一定の大きさ
以上の変化量で増加する方向に推移すると共に、逆変換
器2側における直流電流がある一定の大きさ以上の変化
量で減少する方向に推移し、さらにある一定の大きさ以
上の変化率で直流電圧が減少したことを検出した場合に
直流線路事故であると判定して保護動作信号を出力する
ので、逆変換器の転流失敗と直流線路事故との判別を確
実に行うことができ、直流送電系統を有効に保護するこ
とが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、順変換器端において直流送電線の電流がある一定の
大きさ以上の変化率で増加した後の所定の時間内に前記
電流変化率が一定の大きさ以上で減少すると共に、逆変
換器端において前記直流送電線の電流がある一定の大き
さ以上の電流変化率で減少した後の所定の時間内に前記
電流変化率が一定の大きさ以上で増加したときに前記直
流送電線の故障と判定し、直流送電線の保護動作に移行
するように構成したので、逆変換器の転流失敗を直流線
路事故と誤判定することなく直流送電系統を有効に保護
する直流送電線の保護継電方法が得られる効果がある。
【0048】請求項2の発明によれば、順変換器端にお
いて直流送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化量
で増加した後の所定の時間内に前記電流変化量が一定の
大きさ以上で減少すると共に、逆変換器端において前記
直流送電線の電流がある一定の大きさ以上の電流変化量
で減少した後の所定の時間内に前記電流変化量が一定の
大きさ以上で増加したときに前記直流送電線の故障と判
定し、直流送電線の保護動作に移行するように構成した
ので、逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定する
ことなく直流送電系統を有効に保護する直流送電線の保
護継電方法が得られる効果がある。
【0049】請求項3の発明によれば、順変換器端にお
ける直流送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化率
で増加すると共に、逆変換器端における前記直流送電線
の電流がある一定の大きさ以上の変化率で減少し、前記
直流送電線の直流電圧の変化がある一定以上の電圧変化
率で推移したときに、前記直流送電線の故障と判定し、
直流送電線の保護動作に移行するように構成したので、
逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定することな
く直流送電系統を有効に保護する直流送電線の保護継電
方法が得られる効果がある。
【0050】請求項4の発明によれば、順変換器端にお
ける直流送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化量
で増加すると共に、逆変換器端における前記直流送電線
の電流がある一定の大きさ以上の変化量で減少し、さら
に前記直流送電線の直流電圧の変化がある一定以上の電
圧変化率で推移したときに、前記直流送電線の故障と判
定し、直流送電線の保護動作に移行するように構成した
ので、逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定する
ことなく直流送電系統を有効に保護する直流送電線の保
護継電方法が得られる効果がある。
【0051】請求項5の発明によれば、順変換器端にお
いて電流変化率検出装置から出力される第1の信号がホ
ールド装置において保持される所定の時間内に出力され
た第2の信号と、逆変換器端において電流変化率検出装
置から出力される前記第2の信号がホールド装置で保持
される所定の時間内に出力された前記第1の信号とのア
ンド条件の成立を判定し保護動作信号を出力する判定手
段を備え、該判定手段から出力される保護動作信号によ
り前記直流送電線の保護動作を行うように構成したの
で、逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定するこ
となく直流送電系統を有効に保護する直流送電線の保護
継電装置が得られる効果がある。
【0052】請求項6の発明によれば、順変換器端にお
いて電流変化量検出装置から出力される第1の信号がホ
ールド装置により保持される所定の時間内に出力された
第2の信号と、逆変換器端において電流変化量検出装置
から出力される前記第2の信号をホールド装置が保持す
る所定の時間内に出力された前記第1の信号とのアンド
条件の成立を判定し保護動作信号を出力する判定手段と
を備え、該判定手段から出力される保護動作信号により
前記直流送電線の保護動作を行うように構成したので、
逆変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定することな
く直流送電系統を有効に保護する直流送電線の保護継電
装置が得られる効果がある。
【0053】請求項7の発明によれば、順変換器端にお
いて電流変化率検出装置からの第1の信号の出力と、逆
変換器端において電流変化率検出装置からの第2の信号
の出力と、電圧変化率検出装置が直流送電線の直流電圧
のある一定以上の電圧変化率を検出したことが共に成立
することを条件に保護動作信号を出力する判定手段とを
備え、該判定手段から出力される保護動作信号により前
記直流送電線の保護動作を行うように構成したので、逆
変換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定することなく
直流送電系統を有効に保護する直流送電線の保護継電装
置が得られる効果がある。
【0054】請求項8の発明によれば、順変換器端にお
いて電流変化量検出装置からの第1の信号の出力と、逆
変換器端において電流変化量検出装置からの第2の信号
の出力と、電圧変化率検出装置が直流送電線の直流電圧
のある一定以上の電圧変化率を検出したことが共に成立
することを条件に保護動作信号を出力する判定手段を備
え、該判定手段から出力される保護動作信号により前記
直流送電線の保護動作を行うように構成したので、逆変
換器の転流失敗を直流線路事故と誤判定することなく直
流送電系統を有効に保護する直流送電線の保護継電装置
が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1および請求項5の発明の一実施例で
ある直流送電線の保護継電方法が用いられる直流送電線
の保護継電装置の構成を示す系統図である。
【図2】 請求項1および請求項5の発明の一実施例で
ある直流送電線の保護継電方法およびその方法が用いら
れる直流送電線の保護継電装置の動作を示すフローチャ
ートである。
【図3】 請求項2および請求項6の発明の一実施例で
ある直流送電線の保護継電方法が用いられる直流送電線
の保護継電装置の構成を示す系統図である。
【図4】 請求項3および請求項7の発明の一実施例で
ある直流送電線の保護継電方法が用いられる直流送電線
の保護継電装置の構成を示す系統図である。
【図5】 請求項3および請求項7の発明の一実施例で
ある直流送電線の保護継電方法が用いられる直流送電線
の保護継電装置の保護継電動作を示すフローチャートで
ある。
【図6】 請求項4および請求項8の発明の一実施例で
ある直流送電線の保護継電方法が用いられる直流送電線
の保護継電装置の構成を示す系統図である。
【図7】 直流送電系統における直流線路事故時の順変
換器側と逆変換器側の直流電流と直流電圧の変化を示す
波形図である。
【図8】 直流送電系統における転流失敗時の順変換器
側と逆変換器側の直流電流と直流電圧の変化を示す波形
図である。
【図9】 従来の直流送電線の保護継電装置の構成を示
す系統図である。
【符号の説明】
1 順変換器、2 逆変換器、9,10 直流送電線、
21,31,53 保護継電装置、7,8 直流電流検
出器、22 順変換器側電流変化率検出装置、23 逆
変換器側電流変化率検出装置(電流変化率検出装置)、
24,35 順変換器側ホールド装置、25,37 逆
変換器側ホールド装置(ホールド装置)、26,34
順変換器側電流変化パターン判別装置、27,36 逆
変換器側電流変化パターン判別装置、29,38,4
2,52 事故判別装置(判定手段)、32 順変換器
側電流変化量検出装置、33 逆変換器側電流変化量検
出装置(電流変化量検出装置)、40 直流電圧検出
器、41 電圧変化率検出装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を前記直流送電線の電圧や電流を基に検出し、
    故障の発生した直流送電系統を保護する直流送電線の保
    護継電方法において、前記順変換器端において前記直流
    送電線の電流がある一定の大きさ以上の電流変化率で増
    加した後の所定の時間内に前記電流変化率が一定の大き
    さ以上で減少すると共に、前記逆変換器端において前記
    直流送電線の電流がある一定の大きさ以上の電流変化率
    で減少した後の所定の時間内に前記電流変化率が一定の
    大きさ以上で増加したときに前記直流送電線の故障と判
    定し、直流送電系統の保護動作に移行することを特徴と
    する直流送電線の保護継電方法。
  2. 【請求項2】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を前記直流送電線の電圧や電流を基に検出し、
    故障の発生した直流送電系統を保護する直流送電線の保
    護継電方法において、前記順変換器端において前記直流
    送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化量で増加し
    た後の所定の時間内に前記電流の変化量が一定の大きさ
    以上で減少すると共に、前記逆変換器端において前記直
    流送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化量で減少
    した後の所定の時間内に前記電流の変化量が一定の大き
    さ以上で増加したときに前記直流送電線の故障と判定
    し、直流送電系統の保護動作に移行することを特徴とす
    る直流送電線の保護継電方法。
  3. 【請求項3】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を前記直流送電線の電圧や電流を基に検出し、
    故障の発生した直流送電系統を保護する直流送電線の保
    護継電方法において、前記順変換器端における前記直流
    送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化率で増加す
    ると共に、前記逆変換器端における前記直流送電線の電
    流がある一定の大きさ以上の変化率で減少し、前記直流
    送電線の直流電圧がある一定以上の電圧変化率で推移し
    たときに、前記直流送電線の故障と判定し、直流送電系
    統の保護動作に移行することを特徴とする直流送電線の
    保護継電方法。
  4. 【請求項4】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を前記直流送電線の電圧や電流を基に検出して
    故障の発生した直流送電系統を保護する直流送電線の保
    護継電方法において、前記順変換器端における前記直流
    送電線の電流がある一定の大きさ以上の変化量で増加す
    ると共に、前記逆変換器端における前記直流送電線の電
    流がある一定の大きさ以上の変化量で減少し、さらに前
    記直流送電系統の直流電圧がある一定以上の電圧変化率
    で推移したときに、前記直流送電線の故障と判定し、直
    流送電系統の保護動作に移行することを特徴とする直流
    送電線の保護継電方法。
  5. 【請求項5】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を検出して故障の発生した直流送電系統を保護
    する直流送電線の保護継電装置において、前記直流送電
    線の順変換器端および逆変換器端にそれぞれ設けられ、
    前記直流送電線の電流の変化率を検出し、ある一定の大
    きさ以上の変化率で電流が増加したときには第1の信号
    を出力し、また、ある一定の大きさ以上の変化率で電流
    が減少したときには第2の信号を出力する電流変化率検
    出装置と、前記第1の信号あるいは前記第2の信号をあ
    る一定時間保持するホールド装置と、前記順変換器端に
    おいて前記電流変化率検出装置から前記第1の信号が出
    力された後、前記ホールド装置が前記第1の信号を保持
    している所定の時間内に出力された前記第2の信号と、
    前記逆変換器端において前記電流変化率検出装置から前
    記第2の信号が出された後、前記ホールド装置が前記第
    2の信号を保持している所定時間内に出力された前記第
    1の信号とのアンド条件の成立を判定し保護動作信号を
    出力する判定手段とを備え、該判定手段から前記直流送
    電系統の保護動作を行うための保護動作信号を出力する
    ことを特徴とする直流送電線の保護継電装置。
  6. 【請求項6】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を検出して故障の発生した直流送電系統を保護
    する直流送電線の保護継電装置において、前記直流送電
    線の順変換器端および逆変換器端にそれぞれ設けられ、
    前記直流送電線の電流の変化量を検出し、ある一定の大
    きさ以上の変化量で電流が増加したときには第1の信号
    を出力し、また、ある一定の大きさ以上の変化量で電流
    が減少したときには第2の信号を出力する電流変化量検
    出装置と、前記第1の信号あるいは前記第2の信号をあ
    る一定時間保持するホールド装置と、前記順変換器端に
    おいて前記電流変化量検出装置から前記第1の信号が出
    力された後、前記ホールド装置が前記第1の信号を保持
    している所定の時間内に出力された前記第2の信号と、
    前記逆変換器端において前記電流変化量検出装置から前
    記第2の信号が出された後、前記ホールド装置が前記第
    2の信号を保持している所定時間内に出力された前記第
    1の信号とのアンド条件の成立を判定し保護動作信号を
    出力する判定手段とを備え、該判定手段から前記直流送
    電系統の保護動作を行うための保護動作信号を出力する
    ことを特徴とする直流送電線の保護継電装置。
  7. 【請求項7】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を検出して故障の発生した直流送電系統を保護
    する直流送電線の保護継電装置において、前記直流送電
    線の順変換器端および逆変換器端にそれぞれ設けられ、
    前記直流送電線の電流の変化率を検出し、ある一定の大
    きさ以上の変化率で電流が増加したときには第1の信号
    を出力し、また、ある一定の大きさ以上の変化率で電流
    が減少したときには第2の信号を出力する電流変化率検
    出装置と、前記直流送電系統の直流電圧の変化率を検出
    する電圧変化率検出装置と、前記順変換器端において前
    記電流変化率検出装置からの前記第1の信号の出力と、
    前記逆変換器端において前記電流変化率検出装置からの
    前記第2の信号の出力と、前記電圧変化率検出装置が前
    記直流送電系統の直流電圧のある一定以上の電圧変化率
    を検出したことが共に成立することを条件に保護動作信
    号を出力する判定手段とを備え、該判定手段から前記直
    流送電系統の保護動作を行うための保護動作信号を出力
    することを特徴とする直流送電線の保護継電装置。
  8. 【請求項8】 交流電力を順変換器により直流電力に変
    換し、これを直流送電線を介して受電端に送電し、受電
    端で逆変換器により再び交流電力に変換する直流送電系
    統の故障を検出して故障の発生した直流送電系統を保護
    する直流送電線の保護継電装置において、前記直流送電
    線の順変換器端および逆変換器端にそれぞれ設けられ、
    前記直流送電線の電流の変化量を検出し、ある一定の大
    きさ以上の変化量で電流が増加したときには第1の信号
    を出力し、また、ある一定の大きさ以上の変化量で電流
    が減少したときには第2の信号を出力する電流変化量検
    出装置と、前記直流送電系統の直流電圧の変化率を検出
    する電圧変化率検出装置と、前記順変換器端における前
    記電流変化量検出装置からの前記第1の信号の出力と、
    前記逆変換器端における前記電流変化量検出装置からの
    前記第2の信号の出力と、前記電圧変化率検出装置が前
    記直流送電系統の直流電圧のある一定以上の電圧変化率
    を検出したことが共に成立することを条件に保護動作信
    号を出力する判定手段とを備え、該判定手段から前記直
    流送電系統の保護動作を行うための保護動作信号を出力
    することを特徴とする直流送電線の保護継電装置。
JP6150076A 1994-06-30 1994-06-30 直流送電線の保護継電方法およびその装置 Pending JPH0819168A (ja)

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