JPH08181730A - ディジタル自動利得制御回路 - Google Patents

ディジタル自動利得制御回路

Info

Publication number
JPH08181730A
JPH08181730A JP31968094A JP31968094A JPH08181730A JP H08181730 A JPH08181730 A JP H08181730A JP 31968094 A JP31968094 A JP 31968094A JP 31968094 A JP31968094 A JP 31968094A JP H08181730 A JPH08181730 A JP H08181730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gain control
data
input data
digital
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31968094A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Yoneda
誠良 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP31968094A priority Critical patent/JPH08181730A/ja
Publication of JPH08181730A publication Critical patent/JPH08181730A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は低Eb/No時でもクロック再生及
びキャリア再生の特性の劣化をもたらすことなく、誤り
訂正においても、符号化利得を理論値通り得ることがで
きるディジタル自動利得制御回路を提供することを目的
とする。 【構成】 利得制御入力データ算出回路23は、ディジ
タル復調器14から出力される2系統の復調データから
それぞれの復調データの大きさの和の平均の期待値から
のずれを算出する。初期利得制御入力データ算出回路2
2は、上記の復調データのそれぞれの2乗の和から期待
値の2乗の2倍の値を差し引く演算を行う。スイッチ回
路24は搬送波引き込み過程では初期利得制御入力デー
タ算出回路22の出力を選択し、搬送波が引き込まれた
状態では利得制御入力データ算出回路23の出力を選択
する。制御電圧算出回路25は、スイッチ回路24の出
力データに基づいて制御電圧を算出して乗算器26へ供
給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル自動利得制御
回路に係り、特に位相変調方式で変調された信号を受信
復調するディジタル復調器で用いられるディジタル自動
利得制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディジタル信号を伝送する場
合、送信側ではベースバンド帯のディジタル信号を変調
信号として搬送波に種々の変調方式のうち所定の変調方
式を施して変調波を生成し、その変調波を伝送系へ送信
する。受信側では伝送系を経て受信した上記の変調波に
対して、ディジタル復調器内のディジタル自動利得制御
(AGC)回路によりレベル補正した後、搬送波再生、
及びクロック再生を行い、伝送されたベースバンド帯の
ディジタル信号を復調信号として再生する。また、畳み
込み符号化/ビタビ復号方式を代表とする誤り訂正が施
されている場合、復調信号に対して誤り訂正復号処理が
行われる。
【0003】このようなディジタル信号通信システムに
おいて用いられる変調方式として、BPSK(Bina
ry Phase Shift Keying)方式や
QPSK(Quadrature Phase Shi
ft Keying)方式などの位相変調(位相偏移変
調)方式が知られている。周知のように、BPSK方式
の変調波は、変調信号である2値のディジタル信号の”
1”、”0”が搬送波の位相の0度、180度に対応さ
れている。また、QPSK方式の変調波は、変調信号で
ある2値のディジタル信号の2ビットの値の組合せの4
値が、それぞれ搬送波の位相の0度、90度、180度
及び270度に対応されている。
【0004】このうち、QPSK方式の変調波を復調す
るディジタル復調器により復調されたディジタル信号の
信号点は、X−Y表示すると図3に黒丸で示すように、
4つの象限にそれぞれ信号点が1つずつ位置する。ま
た、黒丸の周囲の部分は雑音を示す。ディジタル復調器
では、受信変調波の振幅が大きく変動すると、受信信号
の信号点が上記の4つの信号点のうち本来の信号点位置
から大きくずれ、ビットエラー率(BER)特性が劣化
する。
【0005】従って、ビットエラー率特性を改善し、ク
ロック再生(補正)やキャリア再生(補正)の機能を十
分に維持するためには、受信変調波の振幅変動を補正
し、信号振幅レベルを一定に制御するためのディジタル
AGC回路が用いられる。このディジタルAGC回路に
よるレベル補正は、従来、ディジタル復調器においては
復調データの同相成分Pと直交成分Qとを利用し、復調
データの2乗平均が一定レベルになるように(入力信号
平均電力が一定になるように)行われる。このレベル補
正動作を次式で表すものとする。
【0006】AVE{P2+Q2}=一定 ここで、AVE{X}はXの平均値を示す(以下、同
じ)。
【0007】以下、QPSK方式の復調について説明す
る。送信データが[−1又は1]のランダムデータの場
合、復調データ(P,Q)の振幅分布は次式で表される
ような、図4に示す正規分布と考えることができる。
【0008】
【数1】 ただし、上式中、σ1はPの標準偏差、σ2はQの標準偏
差、μ1はPの平均(期待値)、μ2はQの平均(期待
値)であり、これらは定数である。また、ρは相関係数
であり、ここではPとQは互いに独立であるので、ρ=
0である。また、−∞<P,Q<∞、σ1=σ2>0、μ
1=μ2>0の関係がある。更に、μ1及びμ2の前の符号
は図3の第1象限ではμ1及びμ2共に負、第2象限では
μ1が正でμ2が負、第3象限ではμ1及びμ2共に正、第
4象限ではμ1が負でμ2が正である。
【0009】上記の数式で説明してもよいが、ここでは
分かり易いように、以下図を用いて説明することとす
る。復調データ(P,Q)の分布は、ビット当りのエネ
ルギー対雑音電力密度比(Eb/No)が高いとき、つ
まりノイズ(雑音電力)が少ない状態のときに図5
(A)に示すような分布を示す。なお、図5では正負で
対称であるので、正部のみ示してある。
【0010】一方、Eb/Noが低いとき、すなわち、
ノイズが多い状態のときには、復調データ(P,Q)の
分布は図5(B)に示すように、分散σ2 が大きい状態
となる。ところが、分散σ2が大きくなると、 AVE{P2+Q2}=一定 という条件を維持しようとすると、図5(C)に示すよ
うに、平均μ1及びμ2は小さくなる方向に移動する。つ
まり、低Eb/No状態になるほど、復調座標分布は全
体的に原点に近付くことになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のディ
ジタル自動利得制御回路では、振幅レベルの2乗平均が
一定レベルになるように制御を行っているため、ノイズ
フリーに近い高Eb/No時と、低Eb/No時とを比
較した場合、Eb/Noが悪くなるに従い、単にノイズ
成分により復調データの振幅、位相成分のばらつきが大
きくなってくるだけでなく、復調データ座標分布が全体
的に原点に近付く(平均値が原点に近付く)ことにな
る。
【0012】この場合、符号の反転等は生じることはな
いが、平均振幅レベルが小さくなるため、復調データ
(P,Q)の振幅値の加減演算からキャリア位相、クロ
ック位相の誤差を求めているような場合、正しい誤差値
を示さず、キャリア再生、クロック再生の特性劣化をも
たらすという問題がある。
【0013】更に、復調データに対し、ビタビ復号等の
誤り訂正処理を行う場合において、軟判定処理を行う場
合、誤り訂正復号器に入力される復調データ振幅レベル
と誤り訂正復号器の入力レンジが一致しているとき(誤
り訂正復号器の入力レンジが±2αのとき、入力データ
の平均値をμとすると、図6に実線で示すようにα=μ
のとき)、符号化利得は最大となるが、図6に破線で示
すように、誤り訂正復号器の入力レンジと入力される復
調データ振幅レベルが一致していないときには符号化利
得は小さくなり、そのため期待した符号化利得が得られ
なくなる。このため、軟判定誤り訂正を行う場合、低E
b/No時のビットエラー率(BER)特性は期待する
符号化利得が得られないという問題がある。
【0014】なお、従来より雑音による影響を極力除去
した制御電圧を復調データから生成して、受信PSK変
調波に雑音が重畳した低Eb/Noの状態であっても、
受信PSK変調波を増幅するAGC増幅器を制御するこ
とにより、受信PSK変調波を雑音に影響されることな
く一定レベルに制御するようにしたAGC回路も知られ
ているが(特開平4−335174号公報)、復調信号
電力に基づいて演算操作が多数回必要であるという問題
がある。
【0015】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
少ない演算回数で低Eb/No時でもクロック再生及び
キャリア再生の特性の劣化をもたらすことのないディジ
タル自動利得制御回路を提供することを目的とする。
【0016】また、本発明の他の目的は、ビタビ復号等
の誤り訂正においても、常に符号化利得を理論値通り得
ることができるディジタル自動利得制御回路を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、ベースバンド帯のディジタル信号で搬送波
を位相変調して得られた変調波を復調して元のディジタ
ル信号の復調データを得るディジタル復調器に用いられ
るディジタル自動利得制御回路において、ディジタル復
調器より出力される同相成分の復調データと直交成分の
復調データとからそれぞれの復調データの大きさの和の
平均の期待値からのずれを利得制御入力データとして算
出する利得制御入力データ算出手段と、ディジタル復調
器より出力される同相成分の復調データと直交成分の復
調データのそれぞれの2乗の和から期待値の2乗の2倍
の値を差し引く演算を行い、得られた値を初期利得制御
入力データとして出力する初期利得制御入力データ算出
回路と、搬送波引き込み過程では初期利得制御入力デー
タを選択し、搬送波が引き込まれた状態では利得制御入
力データを選択する選択手段と、選択手段の出力データ
に基づいて制御電圧を算出する制御電圧算出回路と、制
御電圧に相当する利得でディジタル復調器の入力信号の
振幅を制御する振幅制御手段とから構成したものであ
る。
【0018】また、本発明では、利得制御入力データ算
出手段を、ディジタル復調器より出力される同相成分の
復調データと直交成分の復調データのそれぞれの絶対値
を算出する絶対値算出回路と、絶対値算出回路の出力信
号の和から期待値を差し引いた値を算出して利得制御入
力データとして出力する利得制御入力データ算出回路と
より構成し、振幅制御手段を受信変調波より得られたデ
ィジタル実虚信号と前記制御電圧算出回路よりの制御電
圧とを乗算し、その乗算結果をディジタル復調器へ供給
する乗算器とより構成することが、簡単な演算処理によ
り振幅レベルの制御ができるので望ましい。
【0019】
【作用】本発明では、搬送波が引き込まれた状態(搬送
波同期状態)では、ディジタル復調器より出力される同
相成分の復調データと直交成分の復調データとから利得
制御入力データ算出手段によりそれぞれの復調データの
大きさの和の平均の期待値からのずれを利得制御入力デ
ータとして算出し、これを選択手段を介して制御電圧算
出回路に供給し、制御電圧算出回路で算出した制御電圧
に相当する利得でディジタル復調器の入力信号の振幅を
制御するようにしたため、上記のそれぞれの復調データ
の振幅の平均値をほぼ上記の期待値に維持することがで
きる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。図
1は本発明の一実施例のブロック図を示す。同図に示す
ように、本実施例のディジタルAGC回路20は、中間
周波信号(IF信号)入力端子11よりのIF信号を増
幅及び周波数変換する低雑音増幅器・周波数変換器1
2、A/D変換器13、ディジタル復調器14、復調デ
ータ出力端子15a、15b、スイッチ切換制御信号作
成部16を有する受信機内に設けられている。この受信
機は各種の位相変調方式で変調された各変調波の受信に
適用可能であるが、ここでは主としてQPSK方式で変
調された変調波の受信を例にとって説明する。
【0021】ここで、周知のように、QPSK方式は2
系列の2値ディジタル信号のそれぞれで位相が90度互
いに異なる二つの搬送波のそれぞれを2相位相変調して
直交関係にある二つの被変調波を生成した後、これら被
変調波を加え合わせて4相位相変調波として送信するデ
ィジタル信号の変調方式である。
【0022】ディジタルAGC回路20は、絶対値算出
回路21、初期利得制御入力データ算出回路22、利得
制御入力データ算出回路23、スイッチ回路24、制御
電圧算出回路25及び乗算器26より構成されている。
スイッチ回路24は切換端子24a及び24bを有し、
スイッチ切換制御信号作成部16よりのスイッチ切換制
御信号に基づいて、切換端子24a及び24bの一方の
入力信号を共通端子24cを介して制御電圧算出回路2
5へ供給する。
【0023】制御電圧算出回路25は、スイッチ回路2
4の出力データと定数との乗算結果の累積値を1から差
し引いた値を算出し、この値を利得Gに相当する制御電
圧として乗算器26へ出力する。このディジタルAGC
回路20は、乗算器26による乗算演算により、ディジ
タル復調器14に供給される受信ディジタル信号が一定
振幅となるようにレベル補正を行う。この乗算器26に
よるレベル補正の値は、復調データ(軟データP及び
Q)をもとに作られる。
【0024】次に、本実施例の動作について説明する。
QPSK方式の変調波は、図示しないアンテナにより受
信された後、高周波部で増幅及びIF信号に変換された
後、入力端子11を介して低雑音増幅器・周波数変換器
12に供給され、ここで低雑音増幅され、更にベースバ
ンド信号に周波数変換される。このベースバンド信号
は、A/D変換器13に供給されてディジタル実虚信号
に変換された後、乗算器26で後述する制御電圧算出回
路25よりの制御電圧と乗算されてからディジタル復調
器14に供給される。
【0025】このディジタル復調器14は、入力ディジ
タル実虚信号に対して互いに90度位相の異なる再生用
搬送波を用いた公知の同期検波等により、同相成分の復
調データPと直交成分の復調データQを復調して出力端
子15a及び15bへ出力する一方、スイッチ切換制御
信号作成部16に供給する。
【0026】また、本実施例では、上記の復調データP
及びQは、絶対値算出回路21及び初期利得制御入力デ
ータ算出回路22にそれぞれ入力される。絶対値算出回
路21は上記の復調データP及びQをそれぞれ入力信号
として受け、入力信号の絶対値|P|及び|Q|を算出
する。
【0027】ここで、ディジタル復調器14の出力復調
データP及びQの振幅レベルを一定に保つためには、次
【0028】
【数2】 の値の平均が零になるように制御を行えばよい。そこ
で、利得制御入力データ算出回路23は、次式により利
得制御データΔを算出し、このデータをスイッチ回路2
4の切換端子24bに供給する。
【0029】
【数3】 搬送波が引き込まれた状態にあるとき、つまり復調デー
タをX−Y座標表示したとき、図2(A)に示すような
4点に復調データの信号点が集中しているときに、上記
のΔの平均値が零に保たれるように制御を行うことによ
り、復調データの平均値がほぼ一定値(期待値)”μ”
に維持することができ、これにより前記の従来の課題を
解決することができる。
【0030】ただし、搬送波が引き込み過程にあると
き、つまり、復調データをX−Y座標表示したときに、
図2(B)に示すように復調データが離散して存在して
いないとき、利得制御入力データ算出回路23により算
出された利得制御入力データΔを一定に保とうとする
と、このディジタルAGC回路20によるレベル補正が
正しく行われず、振幅レベルに揺らぎ(振幅変動)が生
じ、クロック再生、キャリア再生に影響して引き込み特
性が悪くなる。
【0031】そこで、本実施例では従来方式と同様に、
初期利得制御入力データ算出回路22により、ディジタ
ル復調器14の出力復調データP及びQに基づいて、 Δ=P2+Q2−2μ2 (3) なる演算を行って算出した値Δを、搬送波引き込み過程
(搬送波非同期状態時)の利得制御入力データとしてス
イッチ回路24の切換端子24aに入力する。
【0032】スイッチ回路24はスイッチ切換制御信号
作成部16よりのスイッチ切換制御信号により、搬送波
引き込み過程(搬送波非同期状態時)である時には切換
端子24aに入力されている初期利得制御入力データ算
出回路22の出力初期利得制御入力データを選択して共
通端子24cより制御電圧算出回路25へ供給し、搬送
波が引き込まれた状態(搬送波同期状態時)である時に
は、切換端子24bに入力されている利得制御入力デー
タ算出回路23の出力利得制御入力データΔを選択して
共通端子24cより制御電圧算出回路25へ供給する。
【0033】ここで、スイッチ切換制御信号作成部16
は搬送波が引き込まれた状態(搬送波同期状態時)か、
搬送波引き込み過程(搬送波非同期状態時)かを以下の
方法で検出して、その検出状態に応じた論理値のスイッ
チ切換制御信号を生成する。すなわち、搬送波が引き込
まれた状態(搬送波同期状態時)では、復調データは図
2(A)に示すような信号点配置を示す(QPSKの場
合)。一方、搬送波引き込み過程(搬送波非同期状態
時)では、復調データは図2(B)に示したような分布
を示す。
【0034】そこで、スイッチ切換制御信号作成部16
は、例えば位相誤差平均 AVE{P−Q} を設定した閾値と比較することにより、同期状態、非同
期状態の判断を行い(BPSKの場合は、AVE{Q}
を閾値と比較する)、判断結果に応じて論理値”1”又
は”0”のスイッチ切換制御信号を作成してスイッチ回
路24へ出力する。なお、同期状態、非同期状態を判断
するアルゴリズムは、他にも種々提案されており、その
処理のいずれでもスイッチ切換制御信号作成部16に適
用できる。
【0035】制御電圧算出回路25は、このようにして
スイッチ回路24により選択された、(2)式又は
(3)式で表される利得制御入力データΔを入力信号と
して受け、次式に基づいて近似的に制御電圧である利得
(具体的には、乗算器26にてディジタル実虚信号と乗
算を行う値)Gを求めることができる。
【0036】
【数4】 ただし、上式中、βは定数である。
【0037】この利得Gの算出に際しては、復調データ
(軟データ)P及びQに基づいて(2)、(3)及び
(4)式の演算だけを行うことで求められ、殆ど加減算
及び乗算で、除算は”2”を除数とする極めて簡単な除
算だけでよいため、前記公開公報記載の従来回路に比し
演算回数が少なく簡単に制御電圧(利得)Gを算出する
ことができる。
【0038】この制御電圧(利得)Gは、乗算器26に
供給されて、ディジタル実虚信号と乗算された後にディ
ジタル復調器14に供給されることが繰り返されること
により、搬送波引き込み過程では(3)式に示したΔが
零に保たれるような制御が実行され、また搬送波が引き
込まれた状態では、(2)式に示したΔの平均値が零に
保たれるように制御が行われる。
【0039】これにより、搬送波引き込み過程では、復
調データ(軟データ)P及びQの平均値は、低Eb/N
o時は高Eb/No時に比し、前記したように小さめの
値となるが、利得制御入力データ算出回路23で求めた
(2)式の利得制御入力データを(4)式に用いて利得
制御した場合のような、復調データ(軟データ)P及び
Qの振幅レベルの揺らぎ(振幅変動)は生じないため、
引き込み特性はその場合よりもよく、また従来回路と比
較して引き込み特性が劣化することもない(同一の引き
込み特性を示す)。
【0040】一方、搬送波引き込み状態では、(2)式
に示したΔの平均値が零に保たれるように制御が行われ
る結果、復調データ(軟データ)P及びQの振幅レベル
を一定に保つことができる。従って、低Eb/No時で
も平均振幅レベルが小さくなってしまうことによるクロ
ック再生、キャリア再生の特性の劣化を生じることな
く、また、ビタビ復号等の誤り訂正において、軟判定に
よる符号化利得を理論値通り得ることができる。
【0041】なお、ディジタルAGC回路20を例えば
ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)で構成す
る場合、除算演算が可能であれば、実施例で説明したよ
りも複雑な演算ができるため、より精度の高い利得制御
を行うことができる。
【0042】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、例えばQPSK方式以外のBPSK方
式、π/4シフトQPSK方式、オフセットQPSK方
式などの他の位相変調方式にも適用できる。ここで、π
/4シフトQPSK方式は図3に示したような信号平面
上の同じ4つの信号点のうちの一つを伝送するQPSK
方式と異なり、ある時刻では直交する2チャネルの信号
の信号平面上の4つの信号点のうちの一つを伝送し、次
の時刻では上記の4つの信号点を信号平面上π/4シフ
トした4つの信号点のうちの一つを伝送する方式であ
る。
【0043】また、オフセットQPSK方式は、同相チ
ャネルと直交チャネルの2系列の2値ディジタル信号の
変化点が同一時刻で生じるQPSK方式に対し、2系列
のデータの変化点が互いのデータの伝送期間の中央で生
じるようにした変調方式である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
搬送波が引き込まれた状態(搬送波同期状態)では、復
調データの電力レベルを一定にする従来回路と異なり、
ディジタル復調器より出力される同相成分の復調データ
と直交成分の復調データの振幅の平均値をほぼ期待値に
維持するように制御するため、低Eb/No時において
も復調データの平均振幅レベルが小さくなってしまうこ
とによるクロック再生、キャリア再生の特性の劣化を生
じることを防止できる。
【0045】また、本発明によれば、搬送波が引き込ま
れた状態(搬送波同期状態)では、復調データの振幅レ
ベルの平均値を一定に維持するように制御しているた
め、ビタビ復号等の誤り訂正において軟データを用いる
際に、中心(平均)レベルの整合性を維持でき、よって
軟判定による符号化利得を理論値通り得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】図1の動作説明用の信号点配置図である。
【図3】QPSK方式の信号点配置図である。
【図4】QPSK方式の復調データの振幅分布を示す図
である。
【図5】復調データの分布の各例を示す図である。
【図6】軟判定入力レンジと入力信号レベルの整合性を
説明する図である。
【符号の説明】
11 IF信号入力端子 12 低雑音増幅器・周波数変換器 13 A/D変換器 14 ディジタル復調器 15a、15b 復調データ(軟データ)出力端子 16 スイッチ切換制御信号作成部 20 ディジタルAGC回路 21 絶対値算出回路 22 初期利得制御入力データ算出回路 23 利得制御入力データ算出回路 24 スイッチ回路 25 制御電圧算出回路 26 乗算器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースバンド帯のディジタル信号で搬送
    波を位相変調して得られた変調波を復調して元のディジ
    タル信号の復調データを得るディジタル復調器に用いら
    れるディジタル自動利得制御回路において、 前記ディジタル復調器より出力される同相成分の復調デ
    ータと直交成分の復調データとからそれぞれの復調デー
    タの大きさの和の平均の期待値からのずれを利得制御入
    力データとして算出する利得制御入力データ算出手段
    と、 前記ディジタル復調器より出力される同相成分の復調デ
    ータと直交成分の復調データのそれぞれの2乗の和から
    期待値の2乗の2倍の値を差し引く演算を行い、得られ
    た値を初期利得制御入力データとして出力する初期利得
    制御入力データ算出回路と、 搬送波引き込み過程では前記初期利得制御入力データを
    選択し、搬送波が引き込まれた状態では前記利得制御入
    力データを選択する選択手段と、 該選択手段の出力データに基づいて制御電圧を算出する
    制御電圧算出回路と、 該制御電圧に相当する利得で前記ディジタル復調器の入
    力信号の振幅を制御する振幅制御手段とを有することを
    特徴とするディジタル自動利得制御回路。
  2. 【請求項2】 前記利得制御入力データ算出手段は、前
    記ディジタル復調器より出力される同相成分の復調デー
    タと直交成分の復調データのそれぞれの絶対値を算出す
    る絶対値算出回路と、該絶対値算出回路の出力信号の和
    から前記期待値を差し引いた値を算出して前記利得制御
    入力データとして出力する利得制御入力データ算出回路
    とよりなり、 前記振幅制御手段は受信変調波より得られたディジタル
    実虚信号と前記制御電圧算出回路よりの制御電圧とを乗
    算し、その乗算結果を前記ディジタル復調器へ供給する
    乗算器とよりなることを特徴とする請求項1記載のディ
    ジタル自動利得制御回路。
  3. 【請求項3】 前記制御電圧算出回路は、前記選択手段
    の出力データと定数との乗算結果の累積値を1から差し
    引いた値を算出し、この値を利得に相当する制御電圧と
    して出力することを特徴とする請求項1又は2記載のデ
    ィジタル自動利得制御回路。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は、前記ディジタル復調器
    より出力される同相成分の復調データと直交成分の復調
    データに基づいて搬送波引き込み状態であるか否かを検
    出してその検出結果に応じたスイッチ切換制御信号を出
    力するスイッチ切換制御信号作成部と、該スイッチ切換
    制御信号作成部からの該スイッチ切換制御信号により前
    記利得制御入力データ算出回路と前記初期利得制御入力
    データ算出回路の出力データの一方を選択するスイッチ
    回路とよりなることを特徴とする請求項1記載のディジ
    タル自動利得制御回路。
JP31968094A 1994-12-22 1994-12-22 ディジタル自動利得制御回路 Pending JPH08181730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31968094A JPH08181730A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 ディジタル自動利得制御回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31968094A JPH08181730A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 ディジタル自動利得制御回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08181730A true JPH08181730A (ja) 1996-07-12

Family

ID=18112998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31968094A Pending JPH08181730A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 ディジタル自動利得制御回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08181730A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002077769A (ja) * 2000-06-13 2002-03-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd デジタル放送受信装置
US6483883B1 (en) 1998-05-20 2002-11-19 Nec Corporation Automatic gain control type demodulation apparatus having single automatic gain control circuit
JP2007312430A (ja) * 1999-08-31 2007-11-29 Interdigital Technol Corp 適応型rf増幅器前置リミタ
JP2008131511A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Fujitsu Ltd 受信同期制御装置、受信同期制御方法およびそのためのプログラム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61278218A (ja) * 1985-06-04 1986-12-09 Fujitsu Ltd デ−タ受信装置のタイミング再生方法
JPH04122153A (ja) * 1990-09-13 1992-04-22 Fujitsu Ltd 4相psk復調器のagc回路
JPH06216954A (ja) * 1993-01-20 1994-08-05 Nec Corp バースト信号用agc回路
JPH06216955A (ja) * 1993-01-20 1994-08-05 Nec Corp バースト信号用agc回路
JPH06338917A (ja) * 1993-05-28 1994-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 自動利得制御回路

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61278218A (ja) * 1985-06-04 1986-12-09 Fujitsu Ltd デ−タ受信装置のタイミング再生方法
JPH04122153A (ja) * 1990-09-13 1992-04-22 Fujitsu Ltd 4相psk復調器のagc回路
JPH06216954A (ja) * 1993-01-20 1994-08-05 Nec Corp バースト信号用agc回路
JPH06216955A (ja) * 1993-01-20 1994-08-05 Nec Corp バースト信号用agc回路
JPH06338917A (ja) * 1993-05-28 1994-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 自動利得制御回路

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6483883B1 (en) 1998-05-20 2002-11-19 Nec Corporation Automatic gain control type demodulation apparatus having single automatic gain control circuit
JP2007312430A (ja) * 1999-08-31 2007-11-29 Interdigital Technol Corp 適応型rf増幅器前置リミタ
JP2002077769A (ja) * 2000-06-13 2002-03-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd デジタル放送受信装置
JP2008131511A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Fujitsu Ltd 受信同期制御装置、受信同期制御方法およびそのためのプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3200547B2 (ja) Cdma方式移動通信システム
US7630455B2 (en) Apparatus and method for digital wireless communication
JP2643792B2 (ja) 復調装置
GB2580494A (en) Improved device and method for demodulating information
US5550506A (en) DQPSK demodulator capable of improving a symbol error rate without decreasing a transmission rate
US20070036248A1 (en) Frequency offset estimator
EP0736986A1 (en) Data reception apparatus, data transmission apparatus and method thereof which use reference data inserted into a transmission signal in order to estimate the transmission channel quality
JP3166705B2 (ja) 無線装置及び送信方法
JP5046114B2 (ja) 多値qam復調装置とその復調方法及び無線通信システム
US7804918B2 (en) Apparatus for independently extracting streams from hierarchically-modulated signal and performing soft-decision, and method thereof
JP3348660B2 (ja) シンボル同期装置および周波数ホッピング受信装置
JP2003018230A (ja) 復調装置、放送システム及び半導体デバイス
JP3205313B2 (ja) Psk復調器及びpsk復調方法並びに位相雑音検出方法
EP0987863B1 (en) Soft decision method and apparatus for 8PSK demodulation
JPH08181730A (ja) ディジタル自動利得制御回路
EP1051006A2 (en) Method and system for carrier recovery of a suppressed carrier modulated signal
US7027529B1 (en) Demodulation method and demodulation apparatus
JP2000134273A (ja) 無線通信装置
JP3178138B2 (ja) フレーム同期回路及びフレーム同期方法
JP3006382B2 (ja) 周波数オフセット補正装置
EP1047235A1 (en) Carrier phase estimator device and demodulator
JP3355147B2 (ja) 自動周波数制御方式
JP2001345869A (ja) キャリア再生回路とデジタル信号受信装置
JP3980017B2 (ja) 送信装置及び通信方法
JP3660930B2 (ja) 無線通信装置における自動周波数制御信号発生回路、受信装置、基地局装置、無線送受信システム、及び周波数誤差検出方法