JPH08181643A - 衛星通信用通信可能時間通知方式 - Google Patents

衛星通信用通信可能時間通知方式

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JPH08181643A
JPH08181643A JP6335161A JP33516194A JPH08181643A JP H08181643 A JPH08181643 A JP H08181643A JP 6335161 A JP6335161 A JP 6335161A JP 33516194 A JP33516194 A JP 33516194A JP H08181643 A JPH08181643 A JP H08181643A
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satellite
time
communication
earth station
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Application number
JP6335161A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Ito
泰彦 伊藤
Hideo Kobayashi
英雄 小林
Hideyuki Shinonaga
英之 篠永
Hiroyasu Ishikawa
博康 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KDDI Corp
Original Assignee
Kokusai Denshin Denwa KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】非静止衛星を利用する移動体衛星通信システム
で、建物の室内の端末から通信を行う場合、建物による
衛星信号のブロッキングの影響により通信可能となる視
野が大きく制限されることを考慮して、地球局の運用者
に対して通信可能な時刻および時間帯等の通信可能とな
る時間に関する情報提供を行うことのできる衛星通信可
能時間通知方式を提供する。 【構成】地球局から衛星を観測できる可視空間領域(ス
カイライン)の検出結果、あるいは非静止衛星からの送
信信号の受信履歴を用いて、地球局において通信可能と
なる時刻、および時間帯を検出し、通信可能となる時間
に関する情報を地球局の運用者に対して提供可能となる
ように構成されている。更に、地球局から各方位に対す
る通信可能時間率を導出することにより、地球局の運用
者に対して最高の通信可能時間率を達成可能な方位を事
前に通知するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非静止衛星を用いて衛
星通信を行う固定衛星通信システム、移動体衛星通信シ
ステム、パーソナル衛星通信システム等の衛星通信シス
テムに関するもので、特に衛星通信用通信可能時間通知
方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年,米国およびヨーロッパ諸国で、主
として移動体衛星通信サービスを目的とする非静止軌道
を周回する非静止衛星を利用した商用サービスの提案・
検討が多くなされている。
【0003】米国では、モトローラ社が1998年から
の商用化を目指し、衛星高度約780kmの低高度軌道
(LEO:Low Earth Orbit)に総数6
6機の周回衛星を配置して全世界規模のパーソナル衛星
通信システムを実現するイリジウム計画を提案してい
る。その他、高度1,289kmの低高度軌道に総数4
8機の衛星を配置し、全世界を連続的にカバーする移動
体衛星通信システムであるQualcom社のグローバ
ルスターや、高度10,370kmの中高度軌道(ME
O:Medium Earth Orbit)に総数1
2機の衛星を配置し、世界主要9地域をカバーするグロ
ーバルネットワークの構成を目的とするTRW社のオデ
ッセイシステム等が米国においては提案されており、こ
れらシステムの実現に向けての動きが活発化しつつあ
る。
【0004】一方、ヨーロッパ諸国でもこれら非静止衛
星を用いる移動体衛星通信システムに関心を抱いてお
り、特にESA(ヨーロッパ宇宙機関)では、高緯度地
域に適した長楕円軌道(HEO:Highly Ell
iptical Orbit)を利用するARCHIM
EDES計画の提案・検討を行っている。更に、国際的
な移動体衛星通信機構であるINMARSATでは、2
000年以降のサービス開始を目指して、衛星高度1
0,355kmの中高度軌道に10機の衛星を配置し、
全世界に携帯端末によるパーソナル衛星通信サービスを
提供することを目的とするINMARSAT−Pシステ
ムの検討・開発が盛んに行われている。
【0005】ところで、上記に示した非静止衛星を用い
る移動体衛星通信システムでは、静止軌道を利用する従
来の衛星通信システムとは異なり、以下のような特徴を
有する。 (1)時間の経過とともに、地上のユーザーから見える
衛星の配置が変わる。 (2)ユーザーが通信開始時に利用する非静止衛星の位
置が時間の経過とともに可視仰角の範囲を外れる可能性
があるため、通信を行う非静止衛星の切り替えを必要と
する場合がある。 (3)ユーザーが存在する位置(緯度・経度)により、
ユーザーから観測できる非静止衛星の衛星仰角および衛
星方位が異なるため、非静止衛星が観測できる空間領域
がある特定の衛星仰角および特定の衛星方位にのみ制限
される可能性がある。 (4)ユーザーが存在する場所の周囲の環境により、ユ
ーザーが通信を行うことのできる時間率、時刻、連続通
信が可能な時間長等が異なる。例えば、ユーザーがビル
や高架等の建築物が乱立する都市内で停止した状態で通
信を行う場合、ある時刻において非静止衛星からの衛星
信号が建築物等により遮断されていても、時間の経過と
ともに衛星配置が変化するため、通信が可能となる時間
帯が存在する。逆にある時刻において通信が可能な状態
であっても、時間の経過とともに衛星信号が遮断され、
通信断となる場合も存在する。尚、静止衛星を利用する
移動体衛星通信システムの場合、ユーザーの位置に応じ
て、通信が可能なエリアと不可能なエリアに固定的に区
分される。
【0006】上記(2)については、移動地球局と地上
の通信網との回線接続を行う陸上地球局において、ユー
ザーから送信される衛星信号の受信レベルを常時監視
し、その受信レベルが規定閾値を下回った場合に受信可
能な別の非静止衛星にチャネルを切り替える手法や、移
動地球局が陸上地球局から送信される衛星信号の受信レ
ベルを常時監視し、その受信レベルが規定閾値を下回っ
た場合に受信可能な別の非静止衛星にチャネルを切り替
えることを陸上地球局に要求する手法など、様々な手法
が考えられている。上記(4)の衛星信号のブロッキン
グについては、衛星回線品質を大幅に劣化させる要因で
あり、現在もこの問題に対処するための様々な検討・提
案がなされているが、何れも直接的な解決策ではなく、
最良の手法というものは特に確立していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記に示したような非
静止衛星を利用する衛星通信システムの地球局、すなわ
ち通信端末をホテルやビルディング等の室内で利用する
場合、建物による衛星信号のブロッキングの影響が問題
となる。すなわち、屋外で端末を利用する場合に比べて
視野が狭まる(半分以下)ため、通信可能となる時間帯
が制限を受ける。一方、室内から通信を行うユーザーに
とっては、 (1)現時点における通信の可否 (2)通信が不可能である場合、通信が可能となるまで
に待たなければならない時間 (3)通信が可能である場合、連続通信が可能な時間長 といった通信時間に関する情報が極めて重要であり、ユ
ーザーの行動スケジュールを大きく左右する要因とな
る。例えば、室内に存在するユーザーの通信の要求度と
しては、以下のものが想定される。 (a)緊急の音声通話およびデータ通信(即時性が要求
され、最も通信の要求度が高い。) (b)通常の音声通話およびデータ通信(即時性は要求
されないが、制限された時間内に必ず通信を行わなけれ
ばならない。例えば、定期的な業務連絡やファイル転
送、仕事上の電子メールのやりとり等がある。) (c)重要度の低い音声通話およびデータ通信及び通信
の要求度が低く、ユーザーの判断に左右される通信(例
えば家族や友達への連絡、プライベートの電子メールの
やりとり等がある。)
【0008】ここで、例えば室内の窓際に置いている通
信端末をユーザーが確認したところ、通信が不可能であ
ることが判明したとする。このとき、「通信が可能とな
る時刻、並びに通信が可能な時間帯」に関する情報が極
めて重要となる。すなわち、現時点で通信が不可能であ
っても、例えば1時間後に通信が可能となることが事前
にわかるのであれば、効率的なスケジュール管理が行え
るとともに、ユーザーに対して安心感を与えることがで
きる。逆に、数時間に亘って通信が不可能であることが
事前にわかるのであれば、時間を無駄にすることなく、
ユーザーが自分自身の判断により行動を起こすことがで
きる。一方、室内の窓際に置いている通信端末をユーザ
ーが確認したところ、通信が可能であることが判明した
場合には、「現時刻から連続通信が可能な時間長」に関
する情報が極めて重要になる。すなわち、現時点で通信
が可能であっても、例えばFAX送信やデータファイル
転送を行う場合には、ある程度長い時間に亘って連続通
信が可能でなければならない。従って、現時刻から連続
通信が可能な時間長が事前に分かるのであれば、通信断
を生じることなく、データ伝送を終了することができ
る。ここで、上記の運用例はビルディング等の建築物の
室内においてユーザーが通信端末を利用することを想定
しているが、衛星信号のブロッキングの影響により通信
時間が制限される問題は室内で運用する場合にのみ限定
されるものではなく、例えば丘陵地や山間部、渓谷、森
林地帯といった視野が制限される屋外において衛星通信
を行う場合においても大きな問題となる。すなわち、視
野が山や樹木により制限をうける場所では、室内から衛
星通信を行う場合と同様に、通信時間に関する情報が極
めて重要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている非静止衛星を利用する衛星通信システムで
は、上記のような通信時間に関する情報提供を行う手法
が全く提案されておらず、通信の可能性および連続性が
保証されていない。従って、ユーザーは通信端末を持ち
ながら、いつ通信を行うことができるのか分からず、た
とえ通信が可能であったとしても、通信中に突然回線が
遮断され、通信を完了しないまま連絡が取れなくなって
しまうといった多くの障害が発生する可能性がある。
【0010】また、赤道に対して傾斜した軌道面に非静
止衛星を配置する衛星通信システムでは、地球上におけ
るユーザーの位置により、ある特定の方位に衛星が到来
しないという特徴を有している。そのため、通信端末を
室内において運用する場合には、通信端末を設置する窓
の位置によって通信可能な時間率が大きく異なるという
現象が生じる可能性がある。しかしながら、これまでこ
の問題に対処するための具体的な手法というものは提案
されていない。そのため、例えばホテルの部屋の窓の向
きが真北と真東の2つであったとき、端末を真北の窓に
置く場合と真東に置く場合とでは、通信が全く行えない
状況とある程度通信が可能である状況の極端な2つのケ
ースに分かれる場合がある。また、衛星が到来しない方
向にのみ可視空間が存在する場合には通信が不可能とな
るが、ユーザーはそのことを事前に知ることができない
といった問題が発生する。
【0011】本発明の目的は、通信開始前及び通信中に
通信可能な時間についての情報を知ることができる衛星
通信用通信可能時間通知方式を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、次に要約された新規な特徴的手法を採用
している。
【0013】すなわち,非静止衛星から伝送される送信
信号がユーザーの運用する地球局において受信可能であ
る可視空間領域、すなわち地球局からのスカイラインを
地球局が検出し、その可視空間領域に関する情報、並び
に地球局の位置情報および非静止衛星の軌道情報を用い
て導出される地球局から観測可能な非静止衛星の仰角、
方位角等の衛星情報とを用いて、地球局において衛星信
号が受信可能な非静止衛星の通過時刻を事前に把握し、
地球局と非静止衛星との間の通信が可能となる時間帯に
関する情報を検出することにより、ユーザーに対して衛
星通信が可能となる時刻、時間帯、利用可能な時間率な
どの様々な情報を提供することができる。
【0014】また、非静止衛星からの送信信号が地球局
において受信可能である空間可視領域を地球局が検出す
る手法として、地球局から観測できる空中部分と地上の
建造物、樹木、丘陵地等の遮蔽物体との境界線、すなわ
ち地球局からのスカイラインを光電素子、あるいは赤外
線装置といった空間領域に存在する物体の陰影を認識す
ることができる手段を用いて検出し、そのスカイライン
に関する情報と、地球局の位置情報および非静止衛星の
軌道情報を用いて導出される地球局から観測可能な非静
止衛星の仰角、方位角等の衛星情報とを用いて、地球局
において衛星信号が受信可能な非静止衛星の通過時刻を
事前に把握し、地球局と非静止衛星との間の通信が可能
となる時間帯に関する情報を検出することができる。
【0015】また、非静止衛星からの送信信号が地球局
において受信可能である時間帯を地球局が検出する手法
として、衛星信号の受信の有無の履歴を地球局において
記録し、ある特定の非静止衛星からの送信信号が受信可
能であった場合、その衛星信号の受信時刻における地球
局から非静止衛星への衛星仰角および衛星方位を地球局
の位置情報と非静止衛星の軌道情報を用いて検出し、そ
の非静止衛星と同じ衛星方位で、かつ衛星仰角がその非
静止衛星よりも高い全ての非静止衛星の送信信号が地球
局において受信可能であることを認識すると同時に、該
当する非静止衛星が上記の非静止衛星の衛星方位に到来
する時刻を通信可能時刻として検出し、一方、ある別の
特定の非静止衛星からの送信信号が受信不可能であった
場合、その時刻における地球局からその特定の非静止衛
星への衛星仰角および衛星方位を地球局において検出
し、その特定の非静止衛星と同じ衛星方位で、かつ衛星
仰角がその特定の非静止衛星よりも低い全ての非静止衛
星の送信信号が地球局において受信不可能であることを
認識すると同時に該当する非静止衛星が前記の特定の非
静止衛星の衛星方位に到来する時刻を通信不可能時刻と
して検出し、地球局において衛星信号が受信可能な非静
止衛星の通過時刻を時間の経過とともに把握し、地球局
と非静止衛星との間の通信が可能となる時間帯に関する
情報を検出することができる。
【0016】また、地球局の位置情報と、非静止衛星の
軌道情報を用いて導出される地球局から観測可能な非静
止衛星の仰角、方位角等の衛星情報とを用いて、可視空
間領域が特定方向のみに限定されている場所に地球局を
設置する場合について、その地球局の設置場所からの各
方位における通信可能時間率を導出し、ユーザーに対し
て最高の通信可能時間率を達成できる方位を事前に通
知、あるいは全ての方位に関する通信可能時間率を事前
に通知することができる。
【0017】更に、非静止衛星からの送信信号の受信結
果に基づいて時間の経過とともに導出される地球局にお
ける通信可能時間率が、事前に設定している任意の単位
時間内の通信可能時間率の最低値を下回っている場合、
地球局の利用者に対して警告を発することができる。
【0018】
【作用】地球局の運用者であるユーザーが通信を試みた
時点で通信が不可能、すなわち可視空間領域に衛星が存
在していなかったとしても、事前に通信が可能となる時
刻、並びに通信が可能な時間帯が分かるため、ユーザー
が効率的なスケジュール管理が行えることができる。逆
に、数時間に亘って通信が不可能であることが事前に分
かるため、時間を無駄にすることなく、ユーザーが自分
自身の判断により行動のスケジュールを決定する事がで
きる。一方、地球局の運用者であるユーザーが通信を試
みた時点で通信が可能、すなわち可視空間領域に衛星が
存在していた場合、現時刻から連続通信が可能な時間長
が事前に分かるため、通信断を生じることなく目的とす
る通信を完了することができる。
【0019】また、地球局の運用者であるユーザーの可
視空間領域が通信端末の設置方向にのみ制限されていた
としても、通信可能な時間率が最も高い方位を事前に検
出できるため、ユーザーに対して高い確率で通信の保証
を行うことができる。更に、ユーザーの可視空間領域が
特定の方向にのみ制限されていたとしても、各方位にお
いて通信が可能となる時刻および時間長を事前に把握で
きるため、最短の待ち時間で通信を行うことができる。
【0020】
【実施例】図1は、本発明方式が適用されうる衛星通信
システムの利用形態を表しており、1および2は時間の
経過とともに位置が移動する非静止衛星、3,4,5は
ビルディング、6はユーザーが存在する建物の一室に配
置されている窓、7は衛星通信システムの通信端末を各
々表す。ここで、通信端末7から望める視野は、窓6か
ら見える約180度以内の方位に制限されており、更に
前方に乱立するビルディング群3〜5により、可視空間
領域は特定の仰角、並びに方位にのみ限定される。図で
は、ある時刻における衛星配置を表しているが、この時
刻においては、非静止衛星1からの送信信号が、ビルデ
ィング3によりブロッキングされ、通信端末7では衛星
信号8が受信できない状況にある。一方、非静止衛星2
からの送信信号はビルディング等によりブロッキングさ
れず、通信端末7では衛星信号9を受信することがで
き、非静止衛星2との間で通信を行うことができる。
【0021】図2は、ユーザーが存在する建物の室内か
ら、窓6を介して望める視野を示したものであり、通信
端末7の視野は窓6のある方向の約180度以内に制限
されている。更に、窓6の前方向に位置しているビルデ
ィング群3〜5により、通信端末7から望める可視空間
領域は特定の方位、仰角方向にのみ限定されることは図
から明白である。ここで、可視空間領域認識用外部素子
10を窓6の方向に設置することにより、約180度の
視野に存在する物体の有無を画像情報として可視空間領
域認識装置11に取り込むことができる。ここで、可視
空間領域認識用外部素子10としては、汎用のCCDカ
メラや赤外線素子、ラジオメーター等の様々なものが考
えられ、これらの外部素子10から得られる画像情報を
もとに可視空間領域、すなわち通信端末7からのスカイ
ラインは、可視空間領域認識装置11により、容易に検
出することができる。ここで、図2の通信形態における
通信端末7からのスカイラインの検出結果を、図3に示
す。
【0022】図3は、図1の通信形態において通信端末
7から望める視野を極座標で表しており、座標系の角度
成分は方位を、座標系の等高線は仰角を各々表してい
る。尚、中心に近づくにつれて通信端末7からの視野の
仰角が90度に近づくことになる。また、ユーザーが存
在する部屋は、北の方向に窓6が配置されており、通信
端末7は窓6のそばに配置されていると仮定する。この
場合、通信端末7からの視野は北の方向に開けている
が、図1のビルディング3,4,5により視野が特定の
空間領域に限定される。図3において、網掛けで表され
ている部分は、通信端末7の視野が建物等の影響により
遮られている領域を示している。特に12,13,14
で示される網掛けの部分は、各々3,4,5のビルディ
ングによりブロッキングされる空間領域を表している。
従って、網掛けの部分と空白の部分の境界が通信端末7
からのスカイラインを表し、空白の部分が可視空間領域
となる。
【0023】次に、図4は非静止衛星を利用する衛星通
信システムの衛星軌道の一例を示したものであり、通信
端末7を中心として、その場所から観測できる複数個の
非静止衛星の軌道軌跡20〜34を通信端末7からの方
位と仰角で表したものである。座標系は図3と同じ座標
系であり、通信端末7の視野が360度の全空間領域で
完全に開けている場合(但し、仰角5度以上)に観測で
きる衛星軌道を表している。図の軌道例では、通信端末
7から見て真東の方向に高仰角の非静止衛星が比較的多
く集中し、西方向の視野領域では低仰角の非静止衛星も
多く飛来することが分かる。
【0024】次に、図5は図4の衛星軌道を図1の通信
形態に適用した場合の、通信端末7から観測できる実際
の衛星軌道を表したものである。尚、ユーザーは建物の
室内に存在しているため、通信端末7を中心として南方
向は完全に視野が遮断されており、北方向に飛来する非
静止衛星のみ観測することが可能である。但し、ビルデ
ィング3〜5によって衛星信号がブロックされる12〜
14の網掛けの部分に飛来する衛星は、通信端末7から
は観測することができない。ここで、通信端末7は自分
自身の位置情報と非静止衛星の軌道情報を用いて、図4
に示した非静止衛星の衛星軌道を簡単に計算することが
可能であり、全ての非静止衛星の仰角および方位、並び
にその座標に位置する正確な時刻を事前に認識すること
ができる。従って、スカイラインと衛星軌道との接点を
検出することにより、該当する非静止衛星が通信端末7
から見え始める正確な時刻、および非静止衛星が建物の
陰に隠れたり、地平線に沈むことにより見えなくなる正
確な時刻、並びに観測可能な連続時間長を同時に導出す
ることができる。
【0025】尚、通信端末の位置情報は、端末自身が有
する測位機能により導出する手法や、陸上地球局でユー
ザーの位置をモニターしておき、その情報を下り方向の
通信回線を用いて通知する手法など、様々な方法が考え
られるが、ここでは既存の技術との位置づけにより、通
信端末7は自分自身の位置情報を何らかの手段によって
得ているものと仮定する。尚、非静止衛星の軌道情報に
ついても、通信端末7の有する記憶素子に事前に書き込
む手法や、陸上地球局から非静止衛星の軌道情報を制御
チャネルを用いて放送し、端末が軌道情報を受信・解読
する手法など、様々な方法が考えられるが、同様に本発
明では既存の技術との位置づけにより、通信端末7は非
静止衛星の軌道情報を何らかの手段によって得ているも
のと仮定する。また、非静止衛星の仰角および方位とい
った衛星の位置情報は通信端末7で計算する必要はな
く、別途外部装置(例えば可視空間領域認識装置等)に
おいて計算する手法等も考えられる。
【0026】図5において、通信端末7から通信可能な
非静止衛星の軌道は23,24,29の半分程度と25
〜28,30の一部、更に22,31のごく一部に限ら
れており、これらを時間軸上に表したものが、図6のス
ケジュール表となる。図6は通信端末7を利用して室内
に存在するユーザーが衛星通信を行うことが可能な時間
帯を24時間のスケールで表したものであり、スケジュ
ール表の黒色の部分が通信可能な時間帯、白色の部分が
通信不可能な時間帯を各々表している。図のように、通
信可能な時間帯と通信が不可能な時間帯が交互に現れ、
最悪の場合、1時間近くも通信が不可能な状態が連続す
ることが分かる。しかしながら、本スケジュール表を用
いることにより、衛星通信システムの通信端末を利用す
るユーザーは事前に通信が可能となる時刻、時間帯、お
よび連続通信が可能な時間長、通信が可能な時間率等を
知ることができるため、効率的な時間設定を行うことが
可能となる。
【0027】次に、非静止衛星からの送信信号が地球局
において受信可能である時間帯を地球局が検出する手法
として、衛星信号の受信の有無の履歴を利用する手法の
実施例について以下に説明する。まず、前提として以下
の項目を想定する。 (1)通信端末7を有する地球局は、非静止衛星から送
信される衛星信号を受信することにより、どの非静止衛
星が観測可能な状態であるのか認識することができる。 (2)地球局は何らかの手法(例えば、地球局が保有す
る記憶素子に事前に記録、あるいは軌道情報を非静止衛
星から放送し、地球局がそれを受信および解読する手法
等)により、衛星軌道情報を常時認識することができ
る。 (3)地球局は何らかの手法(例えば、通信時に陸上地
球局で地球局の位置を検出し、その情報を地球局に転送
し、地球局が保有する記憶素子に記録すること、あるい
は、ユーザーが手入力する手法や独立した測位システム
を利用すること等)により、自分自身の位置を認識して
いる。尚、地球局が自分自身の位置を認識していなくて
も、非静止衛星が観測できる時間長や時刻等の組み合わ
せから地球局の位置を推定する方法なども採用すること
ができる。 (4)地球局は精度の良い時計を有する。 (5)地球局の通信端末、あるいは通信端末と有線また
は無線により接続されているアンテナ部分(高周波部
分)は窓際に置いた状態から移動させない(半固定状
態)。尚、視野の状態がほとんど変化しないような場
所、例えば遠方に山脈が連なる草原地帯を移動する場合
や、道の両側にほぼ一定の建物が連続する市街地の道路
を一定方向に走行する場合には、通信端末、あるいはア
ンテナを固定することなく、ユーザーが移動しながら本
手法を適用することが可能である。
【0028】このとき、以下の手順により、通信端末7
が陸上地球局との間で通信が可能となる時刻、時間帯、
および時間長に関するデータを検出することができる。
地球局において衛星信号が受信可能な非静止衛星の通過
時刻を時間の経過とともに把握し、地球局と非静止衛星
との間の通信が可能となる時間帯に関する情報を検出す
ることにある。 (1)ある非静止衛星からの送信信号が受信可能であっ
た場合、その衛星信号を受信している時刻における地球
局から非静止衛星への衛星仰角および衛星方位を、地球
局の位置情報と非静止衛星の軌道情報を用いて導出す
る。 (2)衛星信号が受信可能な(1)の非静止衛星と同じ
衛星方位で、かつ衛星仰角がその非静止衛星よりも高い
全ての非静止衛星の送信信号が地球局において受信可能
であることを認識する。但し、建物の形状から高仰角の
衛星の信号がブロッキングされる可能性もあるため、場
合によっては仰角に上限を設定する必要が生じることも
あると考えられる。 (3)(2)の結果に伴い、該当する非静止衛星が
(1)の非静止衛星の方位に到来する時刻を通信可能時
刻として検出する。 (4)(2)の結果において、対象となる非静止衛星と
同じ方位ではあるが、その非静止衛星よりも仰角の低い
非静止衛星については、通信が確実に行えるかどうか不
確定であるため、その時間帯は通信が行える可能性を有
する時刻として認識する。 (4)一方、非静止衛星からの送信信号が受信不可能で
あった場合、その時刻における地球局から観測不可能な
非静止衛星への衛星仰角および衛星方位を地球局におい
て検出する。 (5)衛星信号が受信不可能な(4)の非静止衛星と同
じ衛星方位で、かつ衛星仰角がその非静止衛星よりも低
い全ての非静止衛星の送信信号が地球局において受信不
可能であることを認識する。 (6)(5)の結果に伴い、該当する衛星が(4)の非
静止衛星の方位に到来する時刻を通信不可能時刻と検出
する。 (7)(4)の結果において、対象となる非静止衛星と
同じ方位ではあるが、その非静止衛星よりも仰角の高い
非静止衛星については、通信が確実に行えないかどうか
不確定であるため、その時間帯は通信が行える可能性の
少ない時刻として認識する。 (8)時間の経過とともに不確定な時間帯が減少し、非
静止衛星が一周期分周回することにより、通信可能な時
間帯、および通信が不可能な時間帯を完全に把握するこ
とができる。
【0029】以上の手順を用いた場合の具体的な実施例
を図7および図8を用いて行う。図7は、本手順を図1
の通信形態に適用した場合の衛星軌道に関する実施例を
示しており、図においてユーザーが送信端末を窓際に設
置した後、衛星軌道40を周回する非静止衛星からの送
信信号が、ある一定の時間に亘って初めて受信可能であ
ったとする。この場合、衛星軌道40が受信可能であっ
た方位角52の範囲内に存在し、かつ、衛星仰角が衛星
軌道40より高仰角(約20度以上)の非静止衛星は全
て受信可能であると認識し、この条件を満足する衛星軌
道41〜44を通過する非静止衛星の通過時間を通信可
能時間帯として検出する。同様に、ある一定時間経過後
に、衛星軌道45が受信可能であったとすると、この非
静止衛星が受信可能であった方位角53の範囲内に存在
し、かつ、衛星仰角が45の衛星軌道より高仰角(約3
0〜65度以上)となる衛星軌道46〜51を認識し、
これらの軌道を周回する非静止衛星の通過時間を通信可
能時間帯として検出する。
【0030】図8は、図7の実施例で示した手順によ
り、衛星信号の受信開始時点からの時間経過とともに順
次更新される通信可能時間スケジュール表の作成過程の
実施例を表したものであり、スケジュール表は24時間
のスケールで表現している。ここで、65〜69のブロ
ックで表現される時間帯は、それぞれ「通信の行える時
間」、「通信の行えない時間」、「通信の行える可能性
の高い時間」、「通信の行える可能性が低い時間」、お
よび「通信の行える可能性が不明な時間」を表してい
る。図において、61は衛星信号の受信開始時刻を表し
ており、60の受信開始時点では通信可能時間に関する
情報は何ら得られていない。次に、62は受信開始時刻
から数十分経過した時点における通信可能時間スケジュ
ール表の状態を表したものであり、通信の可能性の有無
が判明している時間長は極めて少ない。63は数時間経
過した後のスケジュール表の状態であり、かなりの時間
帯において通信の可能性の有無の判別が行われており、
地球局を運用するユーザーは、このスケジュール表を用
いて通信が可能となる時刻、時間長をある程度推定する
ことができる。最後に、64は全ての非静止衛星が一周
期分、地球の回りを周回した際に得られる通信可能時間
スケジュール表の完成時の状態を表したものである。本
スケジュール表を用いることにより、衛星通信システム
の通信端末を利用するユーザーは事前に通信が可能とな
る時刻、時間帯、および連続通信が可能な時間長、通信
可能な時間率等を知ることができるため、効率的な時間
設定を行うことが可能となる。尚、本スケジュール表は
図8のように、グラフィックとして表現する必然性はな
く、地球局のディスプレイ表示により、通信可能となる
時刻の表示、あるいは通信可能と予測される時間帯の表
示、通信不可能な時間帯の表示等をメッセージ形式によ
り表現することが可能であるとともに、その他あらゆる
表現方法(音声による通知等)が考えられる。
【0031】次に、通信端末7を設置する場所の決定方
法についての具体的な実施方法について説明する。ま
ず、地球局では何らかの手段により事前に得られている
自局の位置情報および非静止衛星の軌道情報を用いて導
出される地球局から観測可能な非静止衛星の仰角、方位
角等の衛星情報、並びに、それらの非静止衛星が到来す
る時刻を用いて各方位ごとの通信が可能となる時間率
(例えば通信端末7を東西南北、北東、北西、南東、南
西の八方向に対して180度の視野で設置した場合の各
方位における時間率)を導出する。以上のようにして得
られる通信可能時間率を用いて、可視空間領域が設置方
向のみに限定されている地球局の通信端末(あるいはア
ンテナ)を任意の方向に設置する状況において、ユーザ
ーに対して最高の通信可能時間率を達成できる方位を事
前に通知することができる。尚、地球局を運用するユー
ザーに対して、通信端末7の設置方向に関する情報の提
供方法としては、例えば地球局が方位磁石を有すること
により、地球局を窓の方向に設置した場合に、その方向
における通信可能な時間率をメッセージとして表示する
手法や、通信端末を設置した方向が通信可能時間率の極
めて低い方位の場合にはブザー音により警告をユーザー
に対して発する手法等などを採用することができる。
【0032】更に、非静止衛星からの送信信号が地球局
において受信可能である時間帯を地球局が検出する手法
として、衛星信号の受信の有無の履歴を利用する手法を
適用する場合、非静止衛星からの送信信号の受信結果に
基づいて時間の経過とともに導出される地球局における
通信可能時間率が、事前に設定している任意の単位時間
内の通信可能時間率の最低値を下回っている場合、地球
局の利用者に対して警告音を発したり、警告メッセージ
をディスプレイに表示するといった手法をとることがで
きる。
【0033】最後に、本発明を実現するために必要な地
球局の構成例を図9に示す。但し、図9は本発明に直接
関係する部分だけを示したものであり、衛星通信システ
ムの地球局に通常必要となる装置、回路等は省略してい
る。図において、可視空間領域認識用外部素子93は約
180度の視野に存在する物体の有無を画像情報94と
して検出することができ、その画像情報94は可視空間
領域認識装置95に入力される。ここで、可視空間領域
認識用外部素子93としては、汎用のCCDカメラや赤
外線素子、ラジオメーター等の様々なものが用いられ
る。次に、可視空間領域認識装置95では、画像情報9
4をもとに、可視空間領域、すなわち通信端末7からの
スカイラインを認識し、そのスカイライン情報96は、
可視空間領域認識装置95の構成要素である可視空間領
域検出回路92に入力される。可視空間領域検出回路9
2ではスカイライン情報を通信端末7を中心とする極座
標系に変換し、その可視空間領域情報91を可視衛星検
出回路90に転送する。尚、本発明方式を実現する際に
は、可視空間領域認識装置95および可視空間領域検出
装置92は通信端末7とは分離独立した装置として利用
され、可視空間領域検出装置92と通信端末7との間は
ケーブル等によって接続される運用形態になるものと予
想される。
【0034】一方、通信端末7は、自分自身の位置情報
と非静止衛星の軌道情報を用いて、図4に示した非静止
衛星の衛星軌道を簡単に計算することが可能であり、全
ての非静止衛星の仰角および方位、並びにその座標に位
置する正確な時刻を事前に認識することができる。ここ
で、通信端末7が非静止衛星の軌道情報を取得する手段
としては、非静止衛星から送信される衛星信号に非静止
衛星の軌道情報を載せ、通信端末7ではアンテナ70に
より衛星信号を受信し、衛星信号受信回路71により情
報データ信号72を検出した後、衛星軌道情報検出回路
73により衛星軌道情報75,76を取得することがで
きる。あるいは、衛星軌道情報記憶回路82に全ての非
静止衛星の軌道情報を事前に書き込む手法や、必要に応
じて非静止衛星から伝送される軌道情報を受信、データ
更新を行うといった手法等も用いられる。また、通信端
末の位置情報は、測位機能を有する地球局位置検出回路
84により導出する手法や、陸上地球局で地球局の位置
を監視し、その位置情報を下り方向の通信回線を用いて
通知し、通信端末7では地球局位置情報検出回路74に
より地球局の位置情報77を取得する手法等様々な方法
が用いられる。
【0035】次に、衛星軌道演算回路81では、衛星軌
道情報検出回路73あるいは衛星軌道情報記憶回路82
から与えられる衛星軌道情報75あるいは83と時計7
9から得られる絶対時刻情報80を用いて、地心座標系
による非静止衛星の任意の時刻における位置計算を行う
ことができる。また、衛星仰角/方位演算回路88で
は、地球局位置情報検出回路74、あるいは地球局位置
検出回路84から与えられる通信端末7の位置情報77
あるいは85と、衛星軌道演算回路81から与えられる
非静止衛星の位置情報86を用いて、地球局すなわち通
信端末7を中心として、任意の時刻における全ての非静
止衛星への衛星仰角、並びに衛星方位を導出することが
できる。更に、可視衛星検出回路90では、可視空間領
域検出回路92から導出される可視空間領域情報91
と、衛星仰角/方位演算回路88によって導出される非
静止衛星の仰角、方位、および時刻情報89を用いて、
通信端末7から望めるスカイラインと衛星軌道との接点
の方位、仰角、および時刻を検出することができる。次
に、スカイラインと衛星軌道の接点情報97、並びに時
計79から得られる絶対時刻87を用いて、衛星可視時
刻検出回路98により通信が可能となる正確な時刻情報
101、衛星可視時間長検出回路99により現時刻から
継続通信が可能な継続時間長および通信が可能である時
間帯を示す衛星可視時間長情報102、並びに、方位別
時間率演算回路100により任意の方位に端末を設置し
た場合に得られる通信可能時間率情報103を同時に各
々導出することができる。最後に、これら通信時間に関
する情報101,102,103は、通信可能時刻表示
装置104、通信可能時間帯表示装置105、通信可能
時間長表示装置106、並びに方位別時間率表示装置1
07により、ディスプレイ等で地球局の運用者に通知さ
れる。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り次の利点が得られる。 (1)通信可能な時間帯が事前に把握できるため、地球
局のユーザーが効率的なスケジュール管理を行うことが
できる。 (2)現時点で通信不可能でも、次に通信可能となる時
刻が事前に把握できるため、ユーザーに対して安心感を
与えることができる。 (3)数時間に亘って通信が不可能である場合、そのこ
とが事前に分かるため、時間を無駄にすることなく、ユ
ーザーが自分自身の判断により行動を起こすことができ
る。 (4)連続通信が可能な時間長が事前に分かるため、通
信断を生じることなくユーザーが目的とする通信を完了
することができる。 (5)ユーザーの可視空間領域が端末の設置方向にのみ
制限されている場合、通信時間率が最も高い方位を事前
に検出できるため、ユーザーに対して高い確率で通信の
保証を行うことができる。 (6)ユーザーの可視空間領域が特定の方向にのみ制限
されている場合、最短の待ち時間で通信が可能となる方
位をユーザーに対して知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による衛星通信の運用形態例を示す略図
である。
【図2】本発明による衛星通信の運用形態例を示す略図
である。
【図3】本発明による地球局における可視空間領域の具
体例を示す図である。
【図4】本発明による非静止衛星を利用する衛星通信シ
ステムの衛星軌道例を示す図である。
【図5】本発明による通信可能となる衛星軌道例を示す
図である。
【図6】本発明により作成される通信時間のスケジュー
ル表例を示す図である。
【図7】本発明による通信可能となる衛星軌道の決定法
の具体例を示す図である。
【図8】本発明による通信可能となる衛星軌道の決定法
により作成される通信時間のスケジュール表例を示す図
である。
【図9】本発明による地球局の実施例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1,2 非静止衛星 3〜5 ビルディング 6 窓 7 通信端末 8,9 衛星信号 10 可視空間領域認識用外部素子 11 可視空間領域認識装置 12〜14 衛星信号ブロッキング領域 20〜34 衛星軌道 40〜51 衛星軌道の一部 52,53 可視衛星方位角 60 衛星信号受信開始状態 61 衛星信号受信開始時刻 62 衛星信号受信開始後数十分経過状態 63 衛星信号受信開始後数時間経過状態 64 通信時間スケジュール表完成状態 65 通信の行える時間 66 通信の行えない時間 67 通信の行える可能性が高い時間 68 通信の行える可能性の低い時間 69 通信の行える可能性が不明な時間 70 アンテナ 71 衛星信号受信回路 72 情報データ信号 73 衛星軌道情報検出回路 74 地球局位置情報検出回路 75,76 衛星軌道情報 77 地球局位置情報 79 時計 80 絶対時刻情報 81 衛星軌道演算回路 82 衛星軌道情報記憶回路 83 衛星軌道情報 84 地球局位置検出回路 85 地球局位置情報 86 衛星位置情報 87 絶対時刻情報 88 衛星仰角/方位演算回路 89 衛星仰角/方位/時刻情報 90 可視衛星検出回路 91 可視空間領域情報 92 可視空間領域検出回路 93 可視空間領域認識用外部素子 94 画像情報 95 可視空間領域認識装置 96 スカイライン情報 97 スカイライン−衛星軌道接点情報 98 衛星可視時刻検出回路 99 衛星可視時間長検出回路 100 方位別時間率演算回路 101 衛星可視時刻情報 102 衛星可視時間長情報 103 方位別時間率情報 104 通信可能時刻表示装置 105 通信可能時間帯表示装置 106 通信可能時間長表示装置 107 方位別時間率表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 博康 東京都新宿区西新宿二丁目3番2号 国際 電信電話株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上との通信機能を有する非静止衛星
    と、該非静止衛星との通信を行うことが可能な送受信装
    置を有する地球局と、地上の通信網と接続され該地球局
    との通信を該非静止衛星を介して行うことが可能な陸上
    地球局とから構成される衛星通信システムにおいて、 該非静止衛星から伝送される送信信号が該地球局におい
    て受信可能である可視空間領域、すなわち該地球局にお
    けるスカイラインを該地球局自身が検出することによ
    り、 該可視空間領域に関する情報と、該地球局の位置情報と
    該非静止衛星の軌道情報を用いて導出される該地球局か
    ら観測可能な非静止衛星の仰角、方位角等の衛星情報と
    を用いて、該地球局において該非静止衛星からの送信信
    号が受信可能な非静止衛星の通過時刻を前記通信の開始
    前に把握し、該地球局と該非静止衛星との間の通信が可
    能となる時間帯に関する情報を検出し、 該地球局の利用者に対して該地球局を用いた衛星通信が
    可能となる時刻、時間帯、利用可能な時間率などの情報
    を提供することが可能なるように構成されたことを特徴
    とする衛星通信用通信可能時間通知方式。
  2. 【請求項2】 非静止衛星から伝送される送信信号が地
    球局において受信可能である空間可視領域を該地球局が
    検出する手法として、該地球局から観測できる空中部分
    と地上の建造物、樹木、丘陵地等の遮蔽物体との境界線
    である該地球局からのスカイラインを検出する手段を用
    い、該スカイラインに関する情報と、該地球局の位置情
    報と該非静止衛星の軌道情報とに基づいて導出される該
    地球局から観測可能な非静止衛星の仰角、方位角等の衛
    星情報とを用いて、該地球局において衛星信号が受信可
    能な非静止衛星の通過時刻を前記通信の開始前に把握
    し、該地球局と該非静止衛星との間の通信が可能となる
    時間帯に関する情報を検出することを特徴とする請求項
    1に記載の衛星通信用通信時間検出方式。
  3. 【請求項3】 非静止衛星から伝送される送信信号が地
    球局において受信可能である時間帯を該地球局が検出す
    る手法として、該非静止衛星から伝送される送信信号の
    受信の有無の履歴を該地球局において記録し、ある特定
    の非静止衛星からの送信信号が受信可能であった場合、
    その時刻における該地球局からの該特定非静止衛星への
    衛星仰角および衛星方位を該地球局の位置情報と該非静
    止衛星の軌道情報を用いて該地球局において検出し、該
    特定非静止衛星と同じ衛星方位で、かつ衛星仰角が該特
    定非静止衛星よりも高い全ての非静止衛星の送信信号が
    該地球局において受信可能であることを認識すると同時
    に該当する非静止衛星が該特定非静止衛星の該衛星方位
    に到来する時刻を通信可能時刻として検出し、ある別の
    特定非静止衛星からの送信信号が受信不可能であった場
    合、その時刻における該地球局からの該別の特定非静止
    衛星への衛星仰角および衛星方位を該地球局において検
    出し、該別の特定非静止衛星と同じ衛星方位で、かつ衛
    星仰角が該別の特定非静止衛星よりも低い全ての非静止
    衛星の送信信号が該地球局において受信不可能であるこ
    とを認識すると同時に該当する非静止衛星が該別の特定
    非静止衛星の該衛星方位に到来する時刻を通信不可能時
    刻として検出し、該地球局において衛星信号が受信可能
    な非静止衛星の通過時刻を時間の経過とともに把握し、
    該地球局と該非静止衛星との間の通信が可能となる時間
    帯に関する情報を検出することを特徴とする請求項1に
    記載の衛星通信用通信可能時間通知方式。
  4. 【請求項4】 地上との通信機能を有する非静止衛星
    と、該非静止衛星との通信を行うことが可能な送受信装
    置を有する地球局と、地上の通信網と接続されており、
    該地球局との通信を該非静止衛星を介して行うことが可
    能な陸上地球局とから構成される衛星通信システムにお
    いて、 該地球局の位置情報と、該非静止衛星の軌道情報を用い
    て導出される該地球局から観測可能な非静止衛星の仰
    角、方位角等の衛星情報とを用いて、可視空間領域が特
    定方向のみに限定されている場所に該地球局を設置する
    場合について、該地球局の設置場所からの各方位におけ
    る通信可能時間率を導出し、該地球局の利用者に対して
    最高の通信可能時間率を達成できる方位を前記通信の開
    始前に通知、あるいは全ての方位に関する通信可能時間
    率を該通信の開始前に通知するように構成されたことを
    特徴とする衛星通信用通信可能時間通知方式。
  5. 【請求項5】 非静止衛星からの送信信号の受信結果に
    基づいて時間の経過とともに導出される該地球局におけ
    る通信可能時間率が、前記通信の開始前に設定している
    任意の単位時間内の通信可能時間率の最低値を下回って
    いる場合、該地球局の利用者に対して警告を発するよう
    に構成された請求項3に記載の衛星通信用通信可能時間
    通知方式。
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