JPH08179563A - 電子写真用カラートナーおよびこれを用いたフルカラー画像の定着方法 - Google Patents

電子写真用カラートナーおよびこれを用いたフルカラー画像の定着方法

Info

Publication number
JPH08179563A
JPH08179563A JP6320746A JP32074694A JPH08179563A JP H08179563 A JPH08179563 A JP H08179563A JP 6320746 A JP6320746 A JP 6320746A JP 32074694 A JP32074694 A JP 32074694A JP H08179563 A JPH08179563 A JP H08179563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
color
fixing
image
full
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6320746A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Kubo
雅彦 久保
Takatomo Fukumoto
貴智 福元
Hiroyuki Murakami
博之 村上
Takashi Nishino
隆 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
Priority to JP6320746A priority Critical patent/JPH08179563A/ja
Publication of JPH08179563A publication Critical patent/JPH08179563A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 混色性、透明性および定着後の表面の平坦性
が良好な電子写真用カラートナーと、フルカラー画像の
定着方法とを提供する。 【構成】 周波数1000Hzの動的変化応力を加え、
貯蔵弾性率G’が5×104 dyn/cm2 であるときの温度
をT1 ℃、T1 +20℃のときの貯蔵弾性率G'をA(dyn
/cm2) としたとき、次式(1) : 【数1】 を満たす電子写真用カラートナーと、一対のローラを有
し、トナー像と直接接触する一方のローラの弾性部に凹
部が生じる定着装置を用いるフルカラー画像の定着方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用カラートナ
ーとそのカラートナーを用いたフルカラー画像の定着方
法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電子
写真におけるフルカラー画像は、イエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)の3色またはこれにブラック
を加えた4色からなるトナーを重ね合わせることによっ
て形成される。すなわち、前記各トナー毎に帯電、露
光、現像、転写のプロセスを繰り返し、被転写体上に複
数色のトナーからなるトナー像を形成し、次いでこのト
ナー像を溶融・混合(混色)させて被転写体上に定着さ
せることによってフルカラー画像を形成している。
【0003】前記トナー像を定着させる方法としては、
通常、少なくとも一方が熱源を有する一対のローラを用
いて被転写体を圧接することにより、トナー像を被転写
体上に圧着させる方法(熱ローラ法)が用いられてお
り、被転写体上に形成されたトナー像が一対のローラ間
を通過する間に、トナーの混色とトナー像表面の平坦化
が行われている。
【0004】前記定着において、トナーの混色が不十分
であれば、トナー画像の透明性が低下してカラー画像の
色調が損なわれたり、トナーの混色性が低下してカラー
画像の色再現性が劣ってしまう等の問題が生じてしま
う。しかし、トナー担持面とローラが接触する時間、す
なわち実効定着時間は、通常1×10-2〜5×10-2
程度と極めて短い。そこで、従来より、定着時に急激に
粘度が低下するという特性が電子写真用カラートナーに
求められている。
【0005】しかしながら、通常、トナーには樹脂粒子
などが使用されているために粘弾性体としての特性を有
しているにも関わらず、従来のトナーでは、トナーの粘
性だけを考慮し、トナーが有する弾性特性を考慮してい
なかった。従って、トナーの粘度を急激に低下させるこ
とによって十分な混色が行えるようにはなるものの、平
坦化されたトナー像の表面に、トナーの弾性の影響で、
定着後凹凸が生じるという問題が起こる。トナー像の表
面に生じた凹凸は光を乱反射させるため、得られるカラ
ー画像から光沢が失われるなどの原因になり、画像の品
質の観点から好ましくない。
【0006】また、熱ローラ方式による従来の定着方法
には、トナーが定着ローラに付着してオフセットが生じ
やすいという問題があった。本発明の目的は、十分な混
色性と透明性を有しており、かつ得られるトナー像の表
面が平坦で、光沢のある高品質なカラー画像を形成する
ことのできる電子写真用カラートナーおよびこれを用い
たフルカラー画像の定着方法を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、オフセットを防止す
ることのできるフルカラートナーの定着方法を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記課題を解決するために、トナーにおける動的粘
弾性特性の温度依存性に注目して鋭意研究を重ねた結
果、少なくともイエロー(Y)用トナー、マゼンタ
(M)用トナーおよびシアン(C)用トナーからなるカ
ラートナーであって、これらのトナーに周波数1000
Hzの動的変化応力を加え、トナーの貯蔵弾性率G’が
5×104 dyn/cm2 であるときの温度をT1 ℃、
1+20℃のときのトナーの貯蔵弾性率G’をA(d
yn/cm2 )としたとき、次式(1) :
【0009】
【数2】
【0010】を満たす電子写真用カラートナーは、十分
な混色性と透明性を有しており、かつ表面が平坦なトナ
ー像を得ることができるという新たな事実を見出し、本
発明の電子写真用カラートナーを完成するに至った。さ
らに、本発明者らは、上記本発明の電子写真用カラート
ナーを用いて被転写体上に形成されたトナー像を一対の
ローラで加熱・加圧して定着させるフルカラー画像の定
着方法であって、前記一対のローラが表面に弾性層を有
し、かつ少なくとも一方のローラの内部に熱源が設けら
れており、前記トナー像と直接接触する一方のローラに
他方のローラに食い込むことにより前記一方のローラに
凹部を形成されているときは、定着時にオフセットが生
じないという新たな事実を見出し、本発明のフルカラー
トナーの定着方法を完成するに至った。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。図
1のグラフは、本発明の電子写真用カラートナーに周波
数1000Hzの動的変化応力を加えたときの動的粘弾
性特性と温度との関係、および本発明のトナーの粘度と
温度との関係を示す一例である。このグラフおいて、貯
蔵弾性率G’(dyn/cm2 )が低下し始め、さらに
損失弾性率G''(dyn/cm2 )および粘度η’(d
yn・s/cm2 )が極大を示す温度の付近にトナーの
融点があり、このトナーの融点以上の温度で、貯蔵弾性
率G’が損失弾性率G''よりも低い値を示していること
から、トナーは弾性体としての性質よりも粘性体として
の性質を強く示していることがわかる。
【0012】トナーの粘弾性特性と温度およびトナーの
粘度と温度との関係が、図1のグラフで示されるトナー
は、定着時においてトナーの粘度が十分に低下するた
め、トナーの混色も十分に行うことができ、かつトナー
の弾性特性が顕著には現れないので、トナー像の表面に
凹凸が生じることがない。本発明の電子写真用カラート
ナーの動的粘弾性特性は、周波数1000Hzの動的変
化応力を加えた場合において、G’が5.0×104
yn/cm2 (図1には、その対数であるlogBで示
した)であるときの温度をT1 ℃とし、T 1 +20℃の
ときのG’をAとしたときに、logB(すなわち、l
og(5.0×104 ))とlogAとの差が1.2以
上、1.8以下である。この範囲すなわち前記式(1) で
表される範囲が1.2よりも小さい場合には、トナーの
溶融・混色が不十分になったり、トナー像の表面に凹凸
が生じ、光沢のないくすんだ画像になる恐れがある。一
方、式(1) の範囲が1.8より大きい場合には、オフセ
ットを生じる恐れがある。
【0013】本発明のカラートナーに用いられるトナー
粒子としては、乾式現像法で使用されている従来公知の
トナーがいずれも使用可能である。かかるトナーは、通
常、定着用樹脂中に着色剤などの添加剤を分散させて製
造される。定着用樹脂は、その動的粘弾性特性が本発明
のカラートナーの動的粘弾性特性に大きな影響を与える
ことから、定着用樹脂自体の動的粘弾性特性が前記式
(1)を満足していることが好ましい。
【0014】本発明に使用可能な定着用樹脂としては、
例えばポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリ
−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重
合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチ
レン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレ
ン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸
エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン
−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタク
リル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロロアクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アク
リル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂(スチレ
ンまたはスチレン置換体を含む単独重合体または共重合
体)、ポリ塩化ビニル、低分子用ポリエチレン、低分子
量ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポ
リウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレ
ン樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。また、これ
らは単独または2種以上混合して用いられる。
【0015】着色剤としては、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)およびブラックの所望の色に応
じて種々の着色剤が使用される。イエロー(Y)トナー
用着色剤としては、例えばカラーインデックスによって
分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピ
グメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー1
2、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメ
ントイエロー17等のアゾ系顔料や、黄色酸化鉄、黄土
などの無機系顔料などが挙げられる。また、染料として
は、例えばC.I.アシッドイエロー1等のニトロ系染
料や、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベ
ントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、
C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベント
イエロー19、C.I.ソルベントイエロー21等の油
溶性染料が挙げられる。この中でも特に、C.I.ピグ
メントイエロー12等のベンジジン系の顔料がイエロー
系着色剤としての色味の点で好適に使用される。
【0016】マゼンタ(M)トナー用着色剤としては、
例えばC.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメ
ントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.
I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッ
ド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソル
ベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、
C.I.ディスパーズレッド15等が挙げられる。この
中でも特に、C.I.ピグメントレッド122等のキナ
クリドン系顔料がマゼンダ系着色剤としての色味の点で
好適に使用される。
【0017】シアン(C)トナー用着色剤としては、例
えばC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメン
トブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.
I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー
25、C.I.ダイレクトブルー86等が挙げられる。
この中でも特に、C.I.ピグメントブルー15等の銅
フタロシアニン顔料がシアン系着色剤としての色味の点
で好適に使用される。
【0018】着色剤の添加量は、定着用樹脂100重量
部に対して1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部
である。着色剤以外の代表的な添加剤としては、電荷制
御剤、オフセット防止剤(離型剤)が挙げられる。電荷
制御剤は、トナーを2成分系現像剤として使用する場合
において、トナーの摩擦帯電性を制御することを目的と
して配合される。また、電荷制御剤はトナーの帯電特性
に応じて、正電荷制御用と負電荷制御用がある。
【0019】正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基
性窒素原子を有する有機化合物、たとえば塩基性染料、
アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合
物、アミノシラン類、ニグロシンベースなどが挙げられ
る。負電荷制御用の電荷制御剤としては、オイルブラッ
ク、スピロンブラック等の油溶性染料、含金属アゾ染
料、ナフテン酸金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、
脂肪酸石鹸、樹脂酸石鹸などが挙げられる。
【0020】電荷制御剤の添加量は、定着樹脂100重
量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜
8重量部である。オフセット防止剤は、トナーにオフセ
ット防止効果を付与するために配合されるものであっ
て、例えば脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂
肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、
シリコーンオイル、各種ワックス等が挙げられる。中で
も、重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪
族系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプ
ロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワック
ス、炭素数が4以上のオレフィン単位からなる低分子量
のオレフィン重合体、シリコーンオイル等の1種または
2種以上の組み合わせが適当である。
【0021】オフセット防止剤の添加量は、定着用樹脂
100重量部に対して、0.1〜100重量部、好まし
くは0.5〜8重量部である。その他、必要に応じて安
定剤などの種々の添加剤を適宜配合してもよい。トナー
粒子の粒径は、本発明では特に限定されないが、平均粒
径が3〜30μmのものが使用される。また、高画質の
画像を得るためには粒径が9μm以下の小粒径トナーが
好ましい。かかる小粒径トナーの粒径は、画質の向上を
考慮すると、上記範囲内でも特に4〜9μmであるのが
好ましく、6〜8μmであるのがさらに好ましい。ただ
し、本発明の構成は、上記小粒径以外の通常の電子写真
用トナーにも適用することができ、その場合のトナー粒
子の粒径は、上記範囲以上であってもよい。
【0022】本発明の電子写真用カラートナーは、上記
例示の定着用樹脂および着色剤などの添加剤を乾式ブレ
ンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって均
質に予備混合して得られた混合物を、例えばバンバリー
ミキサー、ロール、一軸または二軸の押出混練機などの
混練装置を用いて均一に溶融混練した後、得られた混練
物を冷却して粉砕し、必要に応じて分級することによっ
て製造される。また、得られたトナーには、流動性向上
などの目的で外添剤を添加してもよい。
【0023】本発明のフルカラー画像の定着に使用する
定着装置の一例を図2に示す。この定着装置には、トナ
ー像に直接接触する定着ローラ1と、トナー像と直接接
触しない加圧ローラ2とからなる一対のローラがあり、
これらは互いに圧接されている。また、前記定着ローラ
1と加圧ローラ2の双方とも、弾性層3と赤外線ランプ
等の熱源4とを有している。
【0024】また、定着ローラ1の弾性層31は、加圧
ローラの弾性層32よりも硬度が低いか、あるいは弾性
層が同じ材料からなる場合には定着ローラの弾性層31
の方が加圧ローラの弾性層32よりも厚くなっている。
このために、ローラを互いに圧接した場合に、加圧ロー
ラ2が食い込んで定着ローラの弾性層31に凹部5が生
じている。
【0025】定着ローラ1および加圧ローラ2に使用さ
れる弾性層31,32としては、従来より熱ローラに使
用されている種々のゴムが使用可能であり、例えばシリ
コーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。定着ローラの
弾性層に凹部を形成させるには、例えば定着ローラと加
圧ローラの弾性層が同種のゴムであれば、定着ローラの
弾性層を加圧ローラの弾性層よりも厚く設定すればよ
く、定着ローラと加圧ローラの弾性層が異なるゴムであ
れば、定着ローラの弾性層を加圧ローラの弾性層の硬度
より低く設定すればよい。
【0026】定着時の加熱はローラ内の熱源を用いて行
われる。熱源としては、たとえば赤外線ランプなどが使
用可能である。尚、熱源は、一対のローラのうちの少な
くとも一方にあればよい。上記の定着装置を用い、被転
写体6上のトナー像7を定着するときの模式的断面図を
図3に示す。
【0027】尚、図4または図5に示すように、加圧ロ
ーラ2aの弾性層32aに凹部5aが生じている定着装
置を用いた場合は、オフセットが生じやすくなる。
【0028】
【実施例】
実施例1〜3および比較例1〜3トナーの作製 (イエロー用トナーの作製)ポリエステル樹脂100重
量部、着色剤(C.I.ピグメントイエロー17)10
重量部および電荷制御剤(サリチル酸の亜鉛化合物)
1.5重量部をヘンシェルミキサーで均一混合した後、
二軸押出機で加熱溶融・混練し、放冷した。
【0029】各実施例および比較例で使用したポリエス
テル樹脂の重量平均分子量と数平均分子量とを表1に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】こうして得られた混練品をカッティングミ
ルで粗粉砕した後、超音波式ジェットミルで微粉砕し、
アルピネ分級機で5μm以下の微粉を除去してイエロー
(Y)用カラートナーを得た。トナーの粒径は5〜20
μmの範囲に分布しており、平均粒径は10.0μmで
あった。 (シアン用トナーの作製)着色剤としてC.I.ピグメ
ントブルー15を用いた以外は上記と同様にして、各実
施例および比較例毎にシアン(C)用カラートナーを作
製した。トナーの動的粘弾性 上記各実施例および比較例で得られ
たトナーに周波数1000Hzの動的変化応力を加え、
このときの貯蔵弾性率G’をレオロジー社製の「MR3
00メリキッドメータ」を用いて測定し、貯蔵弾性率
G’が5.0×104 dyn/cm2であるときの温度
1 と、T1 +20℃のときの貯蔵弾性率Aを求めた。
【0032】その結果を下記の表2に示す。印刷試験I 上記実施例および比較例で得られたイエロー(Y)ある
いはシアン(C)のカラートナーとキャリアとを混合
し、それぞれの色の現像剤を作製した。キャリアにはフ
ェライト粒子を使用し、現像剤のトナー濃度は4.0%
に設定した。
【0033】次いで、図2に示すような定着ローラ1側
の弾性層31に凹部5が生じている定着装置を使用し、
被転写体(紙)上にイエロー(Y)とシアン(C)のト
ナーからなるカラー画像を形成した。 (混色性)上記のようにして得られたカラー画像に54
0nmの光を照射して分光反射特性を測定し、シアン
(C)用現像剤単色の画像における反射率と比較して、
その低下率(%)を求めた。
【0034】低下率が3%未満のときは、十分な混色性
が得られる。一方、低下率が5%以上であるときは、混
色性が不十分になるため、好ましくない。 (表面状態)定着後のトナーの状態を表面粗さ計
((株)小坂研究所製の「SE−3H」)で測定し、R
zとSmの比(Rz/Sm)を求めた。尚、Rzはトナ
ー表面の十点平均粗さを示し、Smはトナー表面の凹凸
の平均間隔を示す。
【0035】Rz/Smが0.04以下のときにはトナ
ー像の表面状態が良好であるが、0.06以上のときに
はトナー像の表面状態が粗く、画像の光沢が失われる。 (オフセット)定着後、オフセットの発生の有無を目視
で確認した。上記各評価の結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2より明らかなように、トナーの動的粘
弾性特性が前記式(1) を満足する実施例1〜3のカラー
トナーを、本発明の定着方法に従って定着させた場合
は、混色性、表面状態およびオフセットのすべての項目
について良好な結果が得られた。しかし、トナーの動的
粘弾性特性が前記式(1) の範囲よりも小さい比較例1〜
2のカラートナーは、混色性および表面状態が劣ってい
る。また、前記式(1) の範囲よりも大きい比較例3のカ
ラートナーは、オフセットが発生した。印刷試験II 上記実施例1〜3および比較例1〜3で得られたカラー
トナーを用い、図4に示す定着装置を用いて、フルカラ
ー画像の定着を行った。
【0038】この定着装置は、定着ローラ1a側の弾性
層31aがフッ素樹脂からなるために、加圧ローラ2a
側の弾性層32aに凹部5aが生じている。この結果、
いずれのトナーを用いた場合もオフセットが発生した。
【0039】
【発明の効果】本発明のトナーは、定着時の加熱でトナ
ーが十分に溶融・混色され、かつトナー像の表面を平坦
にすることができる。また、オフセットの発生を防ぐこ
ともできる。さらに、本発明のトナーの定着方法によっ
て上記トナーを定着した場合は、その効果が大きく、高
スピードの複写にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの粘弾性特性と温度との関係を示すグラ
フである。
【図2】本発明の実施例で用いた定着装置を示す模式図
である。
【図3】本発明の実施例で用いた定着装置における定着
の状態を示す模式図である。
【図4】印刷試験IIで用いた定着装置を示す模式図であ
る。
【図5】印刷試験IIで用いた定着装置における定着の状
態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 2 加圧ローラ 3 弾性層 31 弾性層 32 弾性層 4 熱源 5 凹部 6 被転写体 7 トナー像
フロントページの続き (72)発明者 西野 隆 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともイエロー(Y)用トナー、マゼ
    ンタ(M)用トナーおよびシアン(C)用トナーからな
    るカラートナーであって、これらのトナーに周波数10
    00Hzの動的変化応力を加え、トナーの貯蔵弾性率
    G’が5×104 dyn/cm 2 であるときの温度をT
    1 ℃、T1 +20℃のときのトナーの貯蔵弾性率G’を
    A(dyn/cm2 )としたとき、次式(1) : 【数1】 を満たすことを特徴とする電子写真用カラートナー。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電子写真用カラートナーを
    用いて被転写体上に形成されたトナー像を一対のローラ
    で加熱・加圧して定着させるフルカラー画像の定着方法
    であって、前記一対のローラが表面に弾性層を有し、か
    つ少なくとも一方のローラの内部に熱源が設けられてお
    り、前記トナー像と直接接触する一方のローラに他方の
    ローラがくい込むことにより前記一方のローラに凹部が
    形成されることを特徴とするフルカラー画像の定着方
    法。
JP6320746A 1994-12-22 1994-12-22 電子写真用カラートナーおよびこれを用いたフルカラー画像の定着方法 Pending JPH08179563A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6320746A JPH08179563A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 電子写真用カラートナーおよびこれを用いたフルカラー画像の定着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6320746A JPH08179563A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 電子写真用カラートナーおよびこれを用いたフルカラー画像の定着方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08179563A true JPH08179563A (ja) 1996-07-12

Family

ID=18124831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6320746A Pending JPH08179563A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 電子写真用カラートナーおよびこれを用いたフルカラー画像の定着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08179563A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11194542A (ja) * 1997-11-06 1999-07-21 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及び画像形成方法
US9052621B2 (en) 2012-01-30 2015-06-09 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11194542A (ja) * 1997-11-06 1999-07-21 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及び画像形成方法
US9052621B2 (en) 2012-01-30 2015-06-09 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6180298B1 (en) Multi-color toner set and method of forming multi-color images, using the multi-color toner set
US6194118B1 (en) Color toner and manufacturing method thereof and image forming method using the color toner
US7175959B2 (en) Toner and production process for the same
JP2009222956A (ja) 電子写真用フルカラートナーの製造方法
US8158323B2 (en) Method of manufacturing toner and toner produced by the method
US7871749B2 (en) Electrophotographic developing agent
KR20100089336A (ko) 전자 사진용 토너 및 그의 제조방법
CN100582954C (zh) 非磁性单组分调色剂及使用该调色剂的显影方法
US6846602B2 (en) Full-color toner for oil-less fixing
JP3096101B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びそれを用いた現像機、電子写真画像形成装置、並びに電子写真画像形成方法
JPH08179563A (ja) 電子写真用カラートナーおよびこれを用いたフルカラー画像の定着方法
JPH07219274A (ja) 電子写真用カラートナー及び定着方法
JP2604893B2 (ja) 電子写真用現像剤
JPH0588412A (ja) フルカラートナー及び画像形成方法
JPS61124958A (ja) 静電荷像現像用カラ−トナ−
JP2012068437A (ja) 静電荷像現像用シアントナー及びその製造方法
KR100739791B1 (ko) 전자사진용 현상제의 제조방법
JPH1069119A (ja) 静電荷像現像用トナー及び熱定着方法
JP7127646B2 (ja) マゼンタトナー
JP2741019B2 (ja) カラー現像方法
JPS61124957A (ja) 静電荷像現像用カラ−トナ−
JP2867781B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤
JPH07311479A (ja) カラートナー及び画像形成方法
JPH10254178A (ja) 電子写真用トナー
JP2679516B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤