JPH08177987A - 変速装置 - Google Patents

変速装置

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JPH08177987A
JPH08177987A JP6325254A JP32525494A JPH08177987A JP H08177987 A JPH08177987 A JP H08177987A JP 6325254 A JP6325254 A JP 6325254A JP 32525494 A JP32525494 A JP 32525494A JP H08177987 A JPH08177987 A JP H08177987A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1段で高い減速比を得ることができ、起動時
には出力軸のバックラッシュのない安定した回転が得ら
れ、シンプルな構造で耐久性に優れ、しかも安価に製作
できる変速装置を提供する。 【構成】 ケーシングに固定された第1の歯車12と、
出力軸7とバネ性を有する伝達部材10を介して一体的
に回転すると共に、該第1の歯車と歯数差を有し、中心
を共有して離隔配置された第2の歯車11と、該入力軸
と一体に回転しながら該第2の歯車部の一部を該第1の
歯車に押圧噛合させる押圧手段とを有し、該押圧手段で
該第2の歯車を押圧することでその回転軸を中心として
揺動させる変速装置であって、該第1の歯車または該第
2の歯車のいずれか一方を弾性部材で形成したことをこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一段で高い減速比を得
ることができる変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高速回転を低速回転にするため、
種々の減速機構が提案されており、以下に示すような変
速装置が知られている。
【0003】(1)第1の従来例 平,傘,ウォーム歯車等、複数段の歯車列を用いる場
合、あるいは遊星歯車を用いて減速する変速装置。
【0004】(2)第2の従来例 歯数差を利用して減速する機構の一つであるハーモニッ
クドライブ機構を用いた変速装置。
【0005】(3)第3の従来例 歯数差を利用して減速する機構の他の一つである、特開
昭63−214544号に記載の弾性変形可能なウエー
ブ歯車を用いた変速装置。
【0006】(4)第4の従来例 歯数差を利用して減速する機構の他の一つである、特開
平4−191546号,特開平5−99283号に記載
のユニバーサルジョイント、あるいはボールを用いて揺
動傘歯車をピポット動作させた変速装置。
【0007】上記した第3の従来例の変速装置を図5に
示す。図5において、30はウエーブ歯車で、端面の周
辺部に歯部30Aが形成されている。31は変速歯車
で、端面の周辺部に歯部30Aと歯数の異なる歯部31
Aが形成されている。32は入力軸をなすモーターの回
転軸、33はアーム、34はアーム33の先端部に設け
られたコロ、35はシャーシである。この変速装置は、
コロ34に押圧されたウエーブ歯車30が弾性変形を受
け、その歯部30Aのが変速歯車31の歯部31Aに噛
合していて、アーム3を回転軸を中心に回転させると、
噛み合い位置は順次移って行くことになる。
【0008】ここで、ウエーブ歯車30を回転方向に固
定しているとすれば、変速歯車31が歯車の1ピッチづ
つしごかれて回転することになる。したがって、例えば
ウエーブ歯車30の歯数が64で、変速歯車31の歯数
が66の場合、アーム33が1回転すると、変速歯車3
1は、歯数差が2歯あるため、歯数差分回転させられた
ことになる。すなわち、1/33(2/66)回転した
ことになる。
【0009】上記した第4の従来例の変速装置を図6に
示す。図6において、40はケーシング、41は入力
軸、42は入力ローター、43は入力歯車、44は回転
軸受球、45は出力軸、46は回転止めローラーピン、
47はスリット溝、48は出力側歯車を示す。入力軸4
1が回転すると、入力軸41に固定され、傾斜端面が形
成された入力ローター42も回転し、接触摺動している
入力側歯車43は回転軸受球44を中心に揺動する。
【0010】入力側歯車43は外周に取り付けられた回
転止めローラーピン46がケーシング40に設けられた
スリット溝47に嵌入しているため回転はしない。入力
側歯車43の背面に接触摺動する入力ローター42が1
回転すると、入力側歯車43は揺動し、入力側歯車43
と一部で噛み合う出力側歯車48は歯数差分だけ回転す
る。
【0011】例えば、入力側歯車43の歯数が100
で、出力側歯車48の歯数が99の場合、入力側歯車4
3が揺動を1回すると、出力側歯車48との歯数差が1
歯あるため、歯数差分余分に噛み合うことになる。すな
わち、1/100回転したことになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例では以下のような問題点が指摘されている。
【0013】(1)第1の従来例 平,傘ギア、あるいは遊星ギアを用いると、歯車1段当
たりの減速比として、1/2〜1/3が適当であり、高
減速を得ようとしたとき、複数段の歯車列が必要とな
り、大型化する難点がある。
【0014】また、ウォームギアを用いた場合、1段で
高減速が得られるが、一般に伝達効率が40%と悪い。
【0015】(2)第2の実施例 ハーモニックドライブ機構を用いたものは、1段で高減
速比が得られるものの、厚みを薄く作ることが困難であ
り、ボールベアリングを用いる等、部品点数が多くな
り、高価となる難点がある。
【0016】(3)第3の従来例 弾性変形可能なウェーブ歯車を特徴としており、歯車に
弾性体を用い、絶えず変形させ、相対する歯車に無理矢
理噛み合わせて用いるため、この弾性部材の機械的強度
から、また構成する部品の体格から見て、低トルクでし
かも回転精度、耐久性のあまりいらない、例えば民生用
でしかも小型の製品に適用される。
【0017】(4)第4の従来例 剛性のある部材で形成された揺動歯車,出力傘歯車を用
い、揺動歯車を回転方向に、ユニバーサルジョイントあ
るいはボールを用いたピボット軸受とピンを用いて規制
を行ない、また対向する出力傘歯車の軸が出力軸となっ
ているが、この構成では、揺動歯車および出力傘歯車を
形成している部材の剛性、特に出力軸側からの高負荷に
も耐えられる機構、また構成する部品の体格から見て、
高トルクでしかも耐久性のいる、例えば産業用でしかも
重機械用の製品を対象とする。
【0018】よって、小型の変速装置として用いる場
合、小型化、特に薄型になりにくく、回転規制ににロー
ラーピンを用いているため、回転中にローラーピンが揺
動しながらケーシングのスリット溝に当たり、ガタが発
生し易く、これが起動時のバックラッシュによるガタ発
生や回転ムラにつながる。
【0019】本出願に係る発明の目的は、1段で高い減
速比を平歯車に近い伝達効率で得ることができ、起動時
には出力軸のバックラッシュのない安定した回転が得ら
れ、シンプルな構造で耐久性に優れ、しかも安価に製作
できる変速装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段および作用】本出願に係る
発明の目的を実現する第1の構成は、請求項1に記載の
ように、入力軸と一体的に回転する第1の歯車と、出力
軸とバネ性を有する伝達部材を介して一体的に回転する
と共に、該第1の歯車と歯数差を有し、中心を共有して
離隔配置された第2の歯車と、該入力軸と一体に回転し
ながら該第2の歯車部の一部を該第1の歯車に押圧噛合
させる押圧手段とを有し、該押圧手段で該第2の歯車を
押圧することでその回転軸を中心として揺動させる変速
装置であって、該第1の歯車または該第2の歯車のいず
れか一方を弾性部材で形成したことをことを特徴とする
変速装置にある。
【0021】この構成では、押圧手段の回転に伴い、伝
達部材の曲げ変形で第2の歯車が揺動運動しながら第1
の歯車と順次噛み合い、入力軸が1回転すると、第2の
歯車は第1の歯車との歯数差分だけ回転し、高減速比が
得られる。また歯車自体を曲げ弾性変形させないので、
高トルクの変速にも適用でき、また伝達効率も良く、1
段で高い減速比を平歯車に近い伝達効率で得られるの
で、変速装置自体の小型化、簡素化と共に、それを用い
る機器の小型化が可能になる。しかも、部品点数が少な
く、組立も容易であり、安価に製作することができる。
【0022】特に、第1の歯車あるいは第2の歯車を弾
性部材で形成しているので、歯車間のバックラッシュを
吸収することができ、また振動や騒音を低減することが
できる。
【0023】本出願に係る発明の目的を実現する第2の
構成は、請求項2に記載のように、請求項1において、
第2の歯車の揺動中心を安定させる安定化手段を有する
ことを特徴とする変速装置にある。
【0024】この構成では、第2の歯車は第1の歯車に
対する噛み合いが良好となり、回転ムラのない安定した
回転出力が得られる。
【0025】本出願に係る発明の目的を実現する第3の
構成は、請求項3に記載のように、請求項1または2に
おいて、第1の歯車あるいは第2の歯車を構成する弾性
部材は、ゴムまたはポリウレタンであることを特徴とす
る変速装置にある。
【0026】この構成では、特殊な弾性部材を用いるこ
となく良好な弾性力が得られる。
【0027】本出願に係る発明の目的を実現する第4の
構成は、請求項4に記載のように、請求項1、2または
3において、第1の歯車の歯形は略傘歯車形状であるこ
とを特徴とする変速装置にある。
【0028】この構成では、第2の歯車は第1の歯車に
対する噛み合いが良好となり、回転ムラのない安定した
回転出力が得られる。
【0029】本出願に係る発明の目的を実現する第5の
構成は、請求項5に記載のように、請求項1、2または
3において、第1の歯車の歯形は平面形状であることを
特徴とする変速装置にある。
【0030】この構成では、第1の歯車の構成を簡単化
できる。
【0031】本出願に係る発明の目的を実現する第6の
構成は、請求項6に記載のように、請求項1、2、3、
4または5において、押圧手段は回転軸に対して傾斜し
た傾斜面を有していて、該傾斜面を摺動面として第2の
歯車に押圧させることを特徴とする変速装置にある。
【0032】この構成では、押圧手段の構成を簡単化で
きる。
【0033】本出願に係る発明の目的を実現する第7の
構成は、請求項7に記載のように、請求項1、2、3、
4または5において、押圧手段はラジアル軸受であるこ
とを特徴とする変速装置にある。
【0034】この構成では、低摩擦で第2の歯車を押圧
することができる。
【0035】本出願に係る発明の目的を実現する第8の
構成は、請求項8に記載のように、請求項1、2、3、
4、5、6または7において、第1の歯車の歯形は傘歯
車であることを特徴とする変速装置にある。
【0036】この構成では、揺動運動する第2の歯車は
第1の歯車に対して確実に噛み合うことができる。
【0037】本出願に係る発明の目的を実現する第9の
構成は、請求項9に記載のように、請求項1、2、3、
4、5、6、7または8において、第1の歯車を弾性部
材で形成したことを特徴とする変速装置にある。
【0038】この構成では、揺動運動しない第1の歯車
をその厚み方向に弾性変形させるので、伝達効率への影
響は特にない。
【0039】本出願に係る発明の目的を実現する第10
の構成は、請求項10に記載のように、歯数を異にし、
対向する面に歯車が形成された第1の歯車および第2の
歯車と、回転する入力軸に設けられ、前記第2の歯車の
端部を前記第1の歯車に噛合させるために前記第2の歯
車の一端部を押圧する押圧部材と、前記第2の歯車に設
けられた出力軸とを有し、前記第1と第2の歯車のうち
少なくともいずれか一方が弾性部材で形成されているこ
とを特徴とする変速装置にある。
【0040】この構成では、押圧手段の回転に伴い、第
2の歯車が揺動運動しながら第1の歯車と順次噛み合
い、入力軸が1回転すると、第2の歯車は第1の歯車と
の歯数差分だけ回転し、高減速比が得られる。また1段
で高い減速比を得られるので、変速装置自体の小型化、
簡素化と共に、それを用いる機器の小型化が可能にな
る。しかも、部品点数が少なく、組立も容易であり、安
価に製作することができる。
【0041】特に、第1の歯車あるいは第2の歯車を弾
性部材で形成しているので、歯車間のバックラッシュを
吸収することができ、また振動や騒音を低減することが
できる。
【0042】本出願に係る発明の目的を実現する第11
の構成は、請求項11に記載のように、請求項10にお
いて、前記第2の歯車と前記出力軸とは可撓性を有する
部材で連結されていることを特徴とする変速装置にあ
る。
【0043】この構成では、可撓性を有する部材によ
り、バックラッシュのない回転出力を得ることができ、
しかも音、振動に対する遮音、制振効果も得られる。
【0044】本出願に係る発明の目的を実現する第12
の構成は、請求項12に記載のように、請求項10また
は11において、前記第1の歯車は固定されていること
を特徴とする変速装置にある。
【0045】この構成では、例えばケーシング等の固定
部材に第1の歯車が固定されることにより、第2の歯車
の歯の一部が順次第1の歯車の歯の一部に噛合し、入力
軸が1回転すると、第2の歯車はその歯数差分だけの回
転が保証される。
【0046】
【実施例】図1は本発明による変速装置の第1の実施例
を示す。
【0047】1はケーシングで、モータ本体2の先端部
に同軸的に固定されている。モータ本体2の回転軸(入
力軸)2aはケーシング1内に挿入され、回転軸2aの
先端部にロータ3がネジ止めにより固定されている。こ
のロータ3には支持軸5がモータ本体2の回転軸2aと
直交する方向に回転軸2aに対して植設され、ラジアル
軸受4が支持軸5に止めネジ6により固定されている。
7はモータ軸2と同軸的に配置された出力軸で、ケーシ
ング1のケーシング蓋8にラジアル軸受9を介して取り
付けられている。
【0048】10はバネ性を有する薄板で形成された円
板形状の伝達部材で、ネジ10aにより出力軸7の一端
部に同軸的に固定され、外周部には揺動歯車11が固定
されている。伝達部材10は、図4の(a)に示すよう
に、中央部にネジ10a用のネジ孔10bが形成される
とともに、外周部に揺動歯車用のネジ孔10cが形成さ
れ、これらのネジ孔の間に、円弧形状の孔部10d、あ
るいは半円形状の孔部10eを形成し、曲げ変形を許容
し、周方向には変形がないようにしている。
【0049】なお、この伝達部材10は、金属、合成樹
脂等の弾性変形可能な材料で形成されている。
【0050】11は、円環部の片面側に放射状の傘歯
車、あるいは三角歯等の傘歯車に近似した歯車部(歯数
1 )が形成された揺動歯車で、伝達部材10の外周部
に固定されている。この揺動歯車11は該歯車部の他面
側11aがラジアル軸受4の外周面に当接されており、
他面側11aはラジアル軸受4との当接を良好とするた
めに傾斜面に形成している。なお、揺動歯車11は、金
属、あるいは合成樹脂等の適切な材料で形成されてい
る。
【0051】12は、ゴム、ポリウレタン等の弾性体で
形成された円環形状の固定歯車で、ケーシング蓋8に焼
き付け、あるいは接着等で固定されている。この固定歯
車12は、揺動歯車11の歯車部と対向して、揺動歯車
11の歯車部と歯数差を有する歯車部(歯数n2 )が形
成されている。固定歯車12の歯車部に対して、揺動歯
車11の歯車部は、ラジアル軸受4,支持軸5,止めネ
ジ6で構成される押圧機構により、伝達部材10を弾性
変形させて一部の歯車が固定歯車12の歯車部に噛合し
ている。この固定歯車を弾性体で形成することにより、
押圧手段により揺動歯車11を固定歯車12に噛合させ
る際、双方の歯車部をガタなく噛合させるようにしてい
る。なお、揺動歯車11をゴム、ポリウレタン等の弾性
体、あるいはOリング等で形成しても同様の効果が得ら
れる。
【0052】上記した構成の本実施例は、モータの回転
軸2aが回転すると、ラジアル軸受4等で構成される押
圧手段も回転軸2aと一体に回転する。そして、ラジア
ル軸受4が後方より歯車11の端部を押圧し、伝達部材
10を弾性変形させながら揺動歯車11を丁度揺動運動
させるようにして歯車11の歯をケーシング1に固定さ
れた固定歯車12の歯車部に順次噛合させる。
【0053】ここで、揺動歯車11の歯数n1 を51、
固定歯車12の歯数n2 を50とした場合、揺動歯車1
1が揺動を1回転すると、固定歯車12との歯数差が1
歯あるため、歯数差分だけ余計に噛合することになる。
すなわち、回転軸2aが1回転すると、揺動歯車11が
1/50回転される。揺動歯車11と固定歯車12とを
連結する伝達部材10は、その弾性力により揺動時の曲
げ歪みを吸収し、回転を出力軸7に正確に伝達する。ま
た、変速装置を構成する部品の許容誤差、組み立て調整
等によって生じるバックラッシュは、固定歯車12を弾
性体で形成したので、固定歯車12の厚み方向における
弾性変形で吸収され、またこれにより振動の発生や騒音
の発生も低減される。
【0054】図2は本発明の第2の実施例を示す。
【0055】上記した第1の実施例では、押圧手段をラ
ジアル軸受4,支持軸5,および止めネジ6により構成
しているが、本実施例では、モータの回転軸回転軸2a
に円筒形の押圧部材20を固定し、この押圧部材20の
開放端面20aを斜めに切断した切り口の形状に形成し
揺動歯車11の他面側と当接させ、固定歯車12の歯車
部の一部と順次噛合するようにしている。
【0056】なお、押圧部材20の開放端面20aにス
ラスト軸受を設け、固定歯車12との摺動抵抗を小さく
するようにしても良い。
【0057】また、押圧部材20と揺動歯車11は、高
トルク変速用には、焼き付け防止のために金属同志、あ
るいは異種材料、例えば金属と合成樹脂、又低トルク用
には合成樹脂同志の組み合わせ等、使用目的に応じて適
切な材料で形成することができる。
【0058】さらに、上記した第1、第2の実施例にお
いて、押圧手段を含めたロータは、特に図示していない
バランサー等により回転バランスが取られている。
【0059】図3は本発明の第3実施例を示す。
【0060】上記した第1、第2の実施例では、揺動歯
車11は伝達部材10の弾性力のみで順次傾動を行う揺
動運動を行っているが、本実施例では、出力軸7の一端
部に半球形状の半球コマ部22を形成し、この半球コマ
部22に嵌合する孔部23aを有する受け部材23を揺
動歯車11に固定している。
【0061】したがって、揺動歯車11の上記した揺動
運動は受け部材23が半球コマ部22との嵌合により規
制され、安定した揺動運動が得られる。
【0062】なお上記した各実施例において、押圧手段
にラジアル軸受4、押圧部材20を用いたが本発明はこ
れに限定されるものではなく、ボール等であっても良
い。
【0063】また、変速装置を構成する各部材間の結合
にビスを用いているが、量産性を考慮した場合、モール
ド成型法を用いて、一体成型、インサート結合等により
形成するようにしても良い。
【0064】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、押圧手
段の回転に伴い、伝達部材の曲げ変形で第2の歯車が揺
動運動しながら第1の歯車と順次噛み合い、入力軸が1
回転すると、第2の歯車は第1の歯車との歯数差分だけ
回転し、高減速比が得られる。1段で高い減速比を得ら
れるので、変速装置自体の小型化、簡素化と共に、それ
を用いる機器の小型化が可能になる。しかも、部品点数
が少なく、組立容易であり、安価に製作することができ
る。
【0065】特に、第1の歯車あるいは第2の歯車を弾
性部材で形成しているので、歯車間のバックラッシュを
吸収することができ、また振動や騒音を低減することが
できる。
【0066】請求項2に記載の発明によれば、第2の歯
車は第1の歯車に対する噛み合いが良好となり、回転ム
ラのない安定した回転出力が得られる。
【0067】請求項3に記載の発明によれば、特殊な弾
性部材を用いることなく良好な弾性力が得られる。
【0068】請求項4に記載の発明によれば、第2の歯
車は第1の歯車に対する噛み合いが良好となり、回転ム
ラのない安定した回転出力が得られる。
【0069】請求項5に記載の発明によれば、第1の歯
車の構成を簡単化できる。
【0070】請求項6に記載の発明によれば、押圧手段
の構成を簡単化できる。
【0071】請求項7に記載の発明によれば、低摩擦で
第2の歯車を押圧することができる。
【0072】請求項8に記載の発明によれば、揺動運動
する第2の歯車は第1の歯車に対して確実に噛み合うこ
とができる。
【0073】請求項9に記載の発明によれば、揺動運動
しない第1の歯車をその厚み方向に弾性変形させるの
で、伝達効率への影響は特にない。
【0074】請求項10に記載の発明によれば、押圧手
段の回転に伴い、第2の歯車が揺動運動しながら第1の
歯車と順次噛み合い、入力軸が1回転すると、第2の歯
車は第1の歯車との歯数差分だけ回転し、高減速比が得
られる。また1段で高い減速比を得られるので、変速装
置自体の小型化、簡素化と共に、それを用いる機器の小
型化が可能になる。しかも、部品点数が少なく、組立も
容易であり、安価に製作することができる。
【0075】特に、第1の歯車あるいは第2の歯車を弾
性部材で形成しているので、歯車間のバックラッシュを
吸収することができ、また振動や騒音を低減することが
できる。
【0076】請求項11に記載の発明によれば、可撓性
を有する部材により、バックラッシュのない回転出力を
得ることができ、しかも音、振動に対する遮音、制振効
果も得られる。
【0077】請求項12に記載の発明によれば、例えば
ケーシング等の固定部材に第1の歯車が固定されること
により、第2の歯車の歯の一部が順次第1の歯車の歯の
一部に噛合し、入力軸が1回転すると、第2の歯車はそ
の歯数差分だけの回転が保証される。
【0078】請求項10に記載の発明によれば、押圧手
段の回転に伴い、第2の歯車が揺動運動しながら第1の
歯車と順次噛み合い、入力軸が1回転すると、第2の歯
車は第1の歯車との歯数差分だけ回転し、高減速比が得
られる。また1段で高い減速比を得られるので、変速装
置自体の小型化、簡素化と共に、それを用いる機器の小
型化が可能になる。しかも、部品点数が少なく、組立も
容易であり、安価に製作することができる。
【0079】特に、第1の歯車あるいは第2の歯車を弾
性部材で形成しているので、歯車間のバックラッシュを
吸収することができ、また振動や騒音を低減することが
できる。
【0080】請求項11に記載の発明によれば、可撓性
を有する部材により、バックラッシュのない回転出力を
得ることができ、しかも音、振動に対する遮音、制振効
果も得られる。
【0081】請求項12に記載の発明によれば、例えば
ケーシング等の固定部材に第1の歯車が固定されること
により、第2の歯車の歯の一部が順次第1の歯車の歯の
一部に噛合し、入力軸が1回転すると、第2の歯車はそ
の歯数差分だけの回転が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による変速装置の第1の実施例を示す断
面図。
【図2】第2の実施例を示す断面図。
【図3】第3の実施例を示す断面図。
【図4】第1の実施例に示す伝達部材の平面図を示す。
【図5】第3の従来例を示す斜視図。
【図6】第4の従来例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 モータ本体 2a 回転軸(入力軸) 3 ローター 4 ラジアル軸受 5 支持軸 6 止めネジ 7 出力軸 8 ケーシング蓋 9 ラジアル軸受 10 伝達部材 11 揺動歯車 12 固定歯車 20 押圧部材 22 半球コマ部 23 受け部材

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と一体的に回転する第1の歯車
    と、出力軸とバネ性を有する伝達部材を介して一体的に
    回転すると共に、該第1の歯車と歯数差を有し、中心を
    共有して離隔配置された第2の歯車と、該入力軸と一体
    に回転しながら該第2の歯車部の一部を該第1の歯車に
    押圧噛合させる押圧手段とを有し、該押圧手段で該第2
    の歯車を押圧することでその回転軸を中心として揺動さ
    せる変速装置であって、該第1の歯車または該第2の歯
    車のいずれか一方を弾性部材で形成したことをことを特
    徴とする変速装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第2の歯車の揺動中
    心を安定させる安定化手段を有することを特徴とする変
    速装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、第1の歯車
    あるいは第2の歯車を構成する弾性部材は、ゴムまたは
    ポリウレタンであることを特徴とする変速装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、第1の
    歯車の歯形は略傘歯車形状であることを特徴とする変速
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3において、第1の
    歯車の歯形は平面形状であることを特徴とする変速装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5におい
    て、押圧手段は回転軸に対して傾斜した傾斜面を有して
    いて、該傾斜面を摺動面として第2の歯車に押圧させる
    ことを特徴とする変速装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4または5におい
    て、押圧手段はラジアル軸受であることを特徴とする変
    速装置。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6または7
    において、第1の歯車の歯形は傘歯車であることを特徴
    とする変速装置。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7また
    は8において、第1の歯車を弾性部材で形成したことを
    特徴とする変速装置。
  10. 【請求項10】 歯数を異にし、対向する面に歯車が形
    成された第1の歯車および第2の歯車と、回転する入力
    軸に設けられ、前記第2の歯車の端部を前記第1の歯車
    に噛合させるために前記第2の歯車の一端部を押圧する
    押圧部材と、前記第2の歯車に設けられた出力軸とを有
    し、前記第1と第2の歯車のうち少なくともいずれか一
    方が弾性部材で形成されていることを特徴とする変速装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記第2の歯車
    と前記出力軸とは可撓性を有する部材で連結されている
    ことを特徴とする変速装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11において、前記
    第1の歯車は固定されていることを特徴とする変速装
    置。
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