JPH0817767A - 半導体ウエハのブレーキング方法および装置 - Google Patents

半導体ウエハのブレーキング方法および装置

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JPH0817767A
JPH0817767A JP6169990A JP16999094A JPH0817767A JP H0817767 A JPH0817767 A JP H0817767A JP 6169990 A JP6169990 A JP 6169990A JP 16999094 A JP16999094 A JP 16999094A JP H0817767 A JPH0817767 A JP H0817767A
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JP
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semiconductor wafer
wafer
push
notch
fixing sheet
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JP6169990A
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Makoto Nakajima
誠 中嶋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペレットに損傷を与えず、正確にブレーキン
グできる半導体ウエハのブレーキング技術を提供する。 【構成】 半導体ウエハ30の裏面に貼着されたウエハ
固定シート32を真空吸着して半導体ウエハを保持し、
かつ、半導体ウエハの表面のペレット31間の分割ライ
ン上に形成されている切り欠き33の両側を押さえ部材
11で押さえるようにした状態で、半導体ウエハの裏面
方向から切り欠き33の部位に突き上げローラ18を突
き上げて半導体ウエハを劈開させる。 【効果】 半導体ウエハの切り欠きの両側が押さえ部材
で押さえられている状態で、切り欠き部が突き上げられ
るため、劈開位置以外のペレットに影響することなく、
劈開力を劈開位置の切り欠き部にのみ効率的に加えるこ
とができる。その結果、ペレットの損傷を抑制すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウエハ固定シートが貼
着された半導体ウエハを複数の半導体ペレット(以下、
ペレットという。)に分割するブレーキング技術に関
し、例えば、半導体装置の製造工程において、半導体ウ
エハを個々のペレットに分割するのに利用して有効な技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程は、半導体ウエハ
の表面に半導体集積回路や光半導体回路等が作り込まれ
る前工程と、半導体ウエハが各ペレット毎に分割された
後、リードフレーム等に組み付けられ、さらにペレット
に電気的接続が行われた後、樹脂封止等が行われる後工
程と、に大別される。
【0003】一般に、前記半導体装置の製造工程におけ
る後工程において、半導体ウエハを各ペレット毎に分割
する工程は、次のような作業によって実施される。
【0004】まず、分割された各ペレットが離散しない
ようにするために、半導体ウエハの裏面に合成樹脂製の
ウエハ固定シートが貼着される。次に、この半導体ウエ
ハが個々のペレットに分割される。
【0005】すなわち、ダイヤモンドブレードを用い、
次の、あるいはが実施される。 半導体ウエハの厚さの半分程度まで切り込みを入れ
る(ハーフダイシング方法)。 半導体ウエハの厚さ方向に若干切り残す(セミフル
ダイシング方法)。 完全に切断分離する(フルダイシング方法)。
【0006】または、ダイヤモンド工具を用い、次の
が実施される。 半導体ウエハ表面に比較的浅い切り欠きを直線状に
付加する(スクライブ方法)。
【0007】上記〜の方法において、のフルダイ
シング方法はブレーキング工程を必要としない。しか
し、この方法は他に比べて切削時間が長いという欠点が
あるため、、またはの方法が多用されている。
【0008】そのため、上記、またはの方法で、
半導体ウエハの表面に切り欠きを形成し、次に、その付
加された切り欠きを起点として、半導体ウエハのペレッ
ト間を結晶軸方向に劈開させることにより、個々のペレ
ットに分離するためのブレーキングと呼ばれる作業が次
に実施される。
【0009】従来、このブレーキング作業はゴム板等の
適当な硬度を有するステージ上に、半導体ウエハを切り
欠きを付加した面を下にして載せ、半導体ウエハの裏面
方向からゴム、金属、プラスチック等の材質からなるロ
ーラを押し付け、適当な圧力を加えながら擦るようにし
て行われている。
【0010】なお、この種のブレーキング方法を述べて
ある例としては、特公平2−59636号公報、特公平
2−60076号公報、がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ブレーキング方法においては、次のような問題点が生じ
ることが本発明者によって明らかにされた。
【0012】 ローラとゴム板等のステージを用いた
方法では、真に力を加えるべき切り欠き部に対し力が効
率的に伝わらず、無理な力が半導体ウエハのペレットに
加わることによって、ペレットに損傷を与えるおそれが
ある。
【0013】 上記の傾向は、ペレットの寸法が小さ
くなるほど顕著になり、場合によっては割れ残りが生じ
る。
【0014】 これを完全に分割するため、さらにロ
ーラがけを継続すると、既に割れたペレット同士が接触
し、割れ、欠け等の損傷が多発する傾向にある。
【0015】 従来の対策としては、ペレットの寸法
に応じて、ローラ径を変更することにより、半導体ウエ
ハに与える局部変形の曲率をペレットの寸法が小さくな
るにつれて小さくしていたが、ローラの撓みや保持方法
の困難さから限界があった。特に、1mm角以下のペレ
ットに分割する際には、ペレットに損傷を与えることが
多く、問題となっていた。
【0016】本発明の目的は、ペレットに損傷を与えず
に正確にブレーキングすることができる半導体ウエハの
ブレーキング技術を提供することにある。
【0017】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0019】すなわち、半導体ウエハの裏面に半導体ウ
エハよりも大きな大きさのウエハ固定シートが貼着さ
れ、かつ、半導体ウエハの表面にペレット間の分割ライ
ン上に沿って切り欠きが形成されている半導体ウエハ
を、個々のペレットに分割する半導体ウエハのブレーキ
ング方法において、前記半導体ウエハの周辺のウエハ固
定シート部分を真空吸着して半導体ウエハを保持し、か
つ、半導体ウエハの表面における切り欠きの両側に押さ
え部材を当接させた状態で、前記半導体ウエハの裏面方
向から切り欠き部位置に突き上げ部材を相対的に突き上
げて半導体ウエハを劈開させることを特徴とする。
【0020】
【作用】前記した手段によれば、半導体ウエハの表面に
形成されている切り欠きの両側に押さえ部材が当接され
た状態で、突き上げ部材が切り欠き部位置に相対的に突
き上げられることにより、半導体ウエハを劈開するた
め、他の切り欠き部やペレットに影響することなく、劈
開力を所望の切り欠き部にのみ効率的に加えることがで
きる。その結果、ペレットの割れや欠け等の損傷を抑制
できる。
【0021】
【実施例】図1は本発明の一実施例である半導体ウエハ
のブレーキング装置を示し、(a)は平面図、(b)は
(a)のb−b線断面図である。図2はブレーキング時
の拡大部分図である。
【0022】本実施例に係るブレーキング装置のワーク
である半導体ウエハは、前工程において次のような作業
によって製造される。まず、半導体ウエハ30は、一部
が切り欠かれて平坦面(オリエンテーションフラット)
30aを有している略円板形状に形成され、各ペレット
31毎に、トランジスタやダイオード、半導体集積回
路、光半導体回路等が作り込まれる。なお、図1(a)
において、半導体ウエハ30は上半分のみが表示されて
いる。
【0023】次に、半導体ウエハ30にはウエハ固定シ
ート32が裏面に貼着される。ウエハ固定シート32は
合成樹脂等のような伸縮性を有する材料を用いられて、
半導体ウエハ30よりも大径の円形薄膜形状に形成され
ており、片側表面に適当な接着剤が塗布されている。シ
ート基材としては、例えば、塩化ビニールシートやポリ
エステルシート等が一般に使用されている。
【0024】続いて、ダイシングあるいはスクライブ等
の方法が使用されて、半導体ウエハ30の表面の各ペレ
ット31間の分割ライン上に切り欠き33が形成され
る。本実施例においては、複数列の切り欠き33が半導
体ウエハ30の表面に格子状に形成されており、切り欠
き33の深さは半導体ウエハ30の厚さの略半分に設定
されている。
【0025】本実施例に係る半導体ウエハのブレーキン
グ装置はウエハ保持ユニット1を備えており、そのユニ
ット本体2は環状の円盤部材で構成されている。ユニッ
ト本体2には真空吸着用の孔3が円周方向に等間隔をお
いて複数個、肉厚方向に貫通するように開設されてお
り、これらの孔3は真空源4に接続されている。真空源
4への接続回路には開閉弁4aが介設されており、この
弁4aにより真空の接続およびその解除が行われるよう
になっている。また、ユニット本体2の下面には吸着パ
ッド5が環状に埋設固定されており、この吸着パッド5
を介して、半導体ウエハ30の周辺のウエハ固定シート
32部分が真空吸着されることにより、半導体ウエハ3
0がユニット本体2に保持されるように構成されてい
る。
【0026】ウエハ保持ユニット1内の上方位置には、
光反射形センサ6が設置されている。センサ6は一定間
隔を保って2個、設けられており、半導体ウエハ30の
基準位置となる平坦面30aあるいは同一直線上にある
切り欠き33を検出可能なように構成されている。
【0027】ウエハ保持ユニット1内の下方位置にはシ
ート引伸しユニット7が設けられており、そのユニット
本体8は環状の円盤部材で構成されている。ユニット本
体8は、その下面がエアシリンダまたはバネ等の適当な
上下動手段9に支持されて、上下動可能に構成されてお
り、上下動手段9はその下端部が回転テーブル10上に
支持されている。シート引伸しユニット本体8はウエハ
保持ユニット本体2と同心状に配置されており、その外
径はウエハ保持ユニット本体2の内径よりもウエハ固定
シート32の略厚さ分、小さく形成されている。したが
って、シート引伸しユニット本体8がウエハ保持ユニッ
ト本体2内へ上昇すると、半導体ウエハ30が固定され
ていないウエハ固定シート32部分が、シート引伸しユ
ニット本体8のウエハ保持ユニット本体2における下面
からの上昇分、引き延ばされる。なお、半導体ウエハ3
0が固定されているウエハ固定シート32部分にも張力
が加えられるが、半導体ウエハ30とウエハ固定シート
32との粘着力のため、半導体ウエハ30が固定されて
いるウエハ固定シート32部分は引き伸ばされることは
ない。
【0028】ウエハ保持ユニット本体2内には押さえ部
材11が設けられている。押さえ部材11は水平に配置
されている断面矩形の細長い板状体11aと、その両端
部の上面にそれぞれ垂直に起立して設けられている一対
の支持板11bとを備え、半導体ウエハ30の直径より
も若干長い長さを有している。この押さえ部材11は、
各支持板11bの部分にベアリング12が取り付けられ
ており、これらの支持板11bの部分が、後記するX−
Y移動テーブル19から延びている一対の支持アーム
(図示せず)の先端部にそれぞれ回動可能に保持されて
いる。押さえ部材11が回動可能に支持されていること
により、後記する半導体ウエハ30の劈開時における半
導体ウエハ30の変形を吸収できるように考慮されてい
る。なお、押さえ部材11の支持アームは適当な手段に
よって上下動可能に構成されている。
【0029】押さえ部材11の細長い板状体11aには
長手方向の略全長にわたってスリット13が形成されて
おり、スリット13の下部はスリット幅が下面側に向か
って漸次大きくなるようなテーパ部13aに形成されて
いる。このスリット13は後記する突き上げユニット1
7による半導体ウエハ30の劈開時におけるウエハ劈開
部分の持ち上がりに対する逃げを形成している。スリッ
ト13およびテーパ部13aの幅はペレット31の寸法
に応じて変更するのがよい。
【0030】ウエハ保持ユニット1の上方には、非粘着
性の保護テープ14が巻かれている供給ロール15と、
そのテープを巻き取る巻き取りロール16とが離間して
設けられており、供給ロール15と巻き取りロール16
間において垂れ下がった保護テープ14が、半導体ウエ
ハ30の劈開時にウエハ固定シート32に固定されてい
る半導体ウエハ30の表面を覆って保護するように構成
されている。
【0031】したがって、半導体ウエハ30の劈開時
は、押さえ部材11が下降して保護テープ14を介して
半導体ウエハ30の表面上に当接され、押さえ部材11
のスリット13に半導体ウエハ30の表面に形成されて
いる複数列の切り欠き33のうちの1列の切り欠き33
が臨むように配置される。
【0032】なお、保護テープ14は、1枚の半導体ウ
エハ30の劈開後、使用済分だけ巻き取りロール16に
よって順次巻き取られるように構成されている。
【0033】シート引伸しユニット本体8内には突き上
げユニット17が設けられており、突き上げユニット1
7は上部に突き上げローラ18を備えている。突き上げ
ローラ18は水平で、押さえ部材11と同一方向に配置
されている。突き上げユニット17は適当な手段によっ
て上下動可能に構成されており、突き上げローラ18は
半導体ウエハ30の直径よりも若干長い長さに設定され
ている。
【0034】突き上げユニット17はX−Y移動テーブ
ル19上に搭載されており、X−Y移動テーブル19に
は前述したように支持アームによって押さえ部材11が
上下動可能に接続されている。そして押さえ部材11に
設けられているスリット13の直下位置に突き上げユニ
ット17の突き上げローラ18が配置されており、押さ
え部材11と突き上げユニット17は移動テーブル19
によって一緒に移動し、かつ、回転テーブル10によっ
て一緒に回転する。
【0035】また、半導体ウエハ30の基準位置となる
平坦面30aからの切り欠き33位置が、予め入力した
切り欠き位置設計データに基づき算出され、突き上げユ
ニット17が順次、切り欠き位置の直下位置に移動テー
ブル19によって移動され、各切り欠き33位置で突き
上げられ、半導体ウエハ30を劈開して、個々のペレッ
ト31に分割するように構成されている。
【0036】次に、前記構成に係る半導体ウエハのブレ
ーキング装置が使用されて、前記のように製造されたワ
ークとしての半導体ウエハ30を個々のペレット31に
分割する半導体ウエハのブレーキング方法について説明
する。
【0037】まず、半導体ウエハ30が切り欠き33が
上側になるようにしてウエハ保持ユニット1の下面に配
され、半導体ウエハ30の周辺のウエハ固定シート32
部分が吸着パッド5を介してウエハ保持ユニット本体2
の下面に真空吸着される。
【0038】次に、一対の光反射形センサ6によって、
半導体ウエハ30の基準位置となる平坦面30aが検出
される。続いて、両センサ6の出力に基づいて、押さえ
部材11のスリット13および突き上げユニット17の
突き上げローラ18が半導体ウエハ30の平坦面30a
に対して平行に配置されるように、回転テーブル10が
回転されて、θアライメントが実施される。
【0039】次に、半導体ウエハ30の基準位置となる
平坦面30aからの切り欠き33位置が、予め入力した
切り欠き位置設計データに基づき算出され、突き上げユ
ニット17が最初の切り欠き33位置へ移動テーブル1
9によって移動され、突き上げローラ18が1列の切り
欠き33の直下位置に配置される。このとき、押さえ部
材11も突き上げユニット17と一緒に移動されて、押
さえ部材11のスリット13の直下位置に、突き上げロ
ーラ18の真上位置に配置されている1列の切り欠き3
3が配置される。
【0040】次に、シート引伸しユニット本体8がウエ
ハ保持ユニット本体2内を所定高さ、上昇される。これ
によって、半導体ウエハ30が固定されていないウエハ
固定シート32部分は、シート引伸しユニット本体8の
ウエハ保持ユニット本体2における下面からの上昇分だ
け、引き伸ばされ、ウエハ固定シート32は張力が付与
された状態で保持される。
【0041】次に、押さえ部材11が下降して半導体ウ
エハ30の表面に当接される。この状態で、押さえ部材
11のスリット13に、半導体ウエハ30の表面に形成
されている1列の切り欠き33部が臨むように配置さ
れ、切り欠き33の両側における半導体ウエハ30の表
面部分に押さえ部材11の下面が当接する。
【0042】次に、突き上げユニット17が上昇され、
突き上げローラ18が半導体ウエハ30の裏面から半導
体ウエハ30の切り欠き33の部分を突き上げる。この
とき、突き上げローラ18は半導体ウエハ30の厚さの
半分程度まで上昇される。この突き上げローラ18の突
き上げによって、半導体ウエハ30は切り欠き33の位
置を起点として劈開される。
【0043】この際、半導体ウエハ30の表面に形成さ
れている切り欠き33の両側に押さえ部材11が当接し
た状態で、突き上げユニット17が切り欠き33の部位
を突き上げることによって、半導体ウエハ30を劈開す
るため、劈開位置以外の切り欠き33の部位やペレット
31に影響することなく、劈開力を劈開位置の切り欠き
33の部位にのみ効率的に加えることができ、ペレット
31の割れや欠け等の損傷を抑制できる。
【0044】また、押さえ部材11は回転可能に支持さ
れていることにより、突き上げユニット17の突き上げ
による半導体ウエハ30の変形を吸収することができ
る。
【0045】また、シート引伸しユニット7によってウ
エハ固定シート32に加えられている張力と、半導体ウ
エハ30とウエハ固定シート32との粘着力による力と
の平衡状態は、切り欠き33の部分が劈開された時点で
部分的に破られるため、劈開された切り欠き33の位置
のウエハ固定シート32部分が伸びて、劈開された切り
欠き33の位置の両側に配置しているペレット31列と
ペレット31列の間が離れる。そのため、次列の切り欠
き33の劈開動作時に、劈開された位置の隣接するペレ
ット31列が接触するのを防止することができる。
【0046】上記において、突き上げローラ18の突き
上げ量が過多であると、劈開されたペレット31が隣の
ペレットに接衝することにより、チッピングを発生す
る。また、突き上げ量が不足すると、劈開しない。
【0047】次に、押さえ部材11が上昇され、突き上
げユニット17は下降され、突き上げユニット17およ
び押さえ部材11は、予め入力した切り欠き位置設計デ
ータに基づき算出された切り欠き位置に基づいて、次列
の切り欠き33位置へ移動テーブル19によって移動さ
れる。そして、前記動作が繰り返されることにより、切
り欠き33を起点として半導体ウエハ30は劈開され
る。
【0048】同一方向の切り欠き33列について全て劈
開された後、押さえ部材11と突き上げユニット17は
回転テーブル10によって90°回転され、もう一方向
の切り欠き33列が前記と同様にして順次劈開される。
【0049】以上のようにして、半導体ウエハ30は全
ての切り欠き33を起点として劈開され、個々のペレッ
ト31に分割される。
【0050】前記実施例によれば次の効果が得られる。 半導体ウエハ30の表面に形成されている切り欠き
33の両側に押さえ部材11が当接された状態で、突き
上げユニット17が切り欠き33部に突き上げられるこ
とによって半導体ウエハ30を劈開するため、劈開位置
以外の切り欠き33の部分やペレット31に影響するこ
となく、劈開力を劈開位置の切り欠き33の部位にのみ
効率的に加えることができ、ペレット31の割れや欠け
等の損傷を抑制できる。
【0051】 押さえ部材11が回転可能に支持され
ていることにより、突き上げユニット17の突き上げに
よる半導体ウエハ30の変形を吸収することができる。
【0052】 シート引伸しユニット7によってウエ
ハ固定シート32に張力が加えられていることにより、
劈開時に、劈開された切り欠き33の位置のウエハ固定
シート32の部分が伸びて、劈開された切り欠き33の
両側に配置しているペレット31列とペレット31列の
間が離れる。そのため、次列の切り欠き33の劈開動作
時に、劈開された切り欠き位置の両側に配置しているペ
レット31列とペレット列31とが接触するのを防止す
ることができる。
【0053】 半導体ウエハ30に貼着されているウ
エハ固定シート32を真空吸着することによって、半導
体ウエハ30を固定するステージを省略することができ
るため、半導体ウエハ30の表面がステージに面接触す
ることがなくなる。これによって、半導体ウエハ30の
表面への擦り傷や、導電性異物の付着を防止することが
できる。
【0054】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0055】例えば、突き上げユニットにおいて半導体
ウエハを突き上げる先端部はローラとせず、幅方向に断
面逆V字形の尖った形状としてもよく、またその先端を
滑らかな円弧状に形成してもよい。
【0056】押さえ部材に形成したスリットに代えて、
押さえ部材の下面に断面逆V字形等の長溝を形成するこ
とにより、突き上げユニットによる半導体ウエハの劈開
時におけるウエハ劈開部分の持ち上がりに対する逃げを
形成するようにしてもよい。断面逆V字形等の長溝の方
がスリットよりも小さな幅のものを製作しやすい利点が
ある。
【0057】また、押さえ部材は一体の部材にスリット
等を形成したものではなく、切り欠きの両側にそれぞれ
当接する一対の分離した部材としてもよい。
【0058】光反射形センサの代わりに、画像認識装置
等の非接触形の位置検出手段を使用することもできる。
【0059】また、上記実施例では、突き上げユニット
をウエハ保持ユニット本体に対して移動するように構成
したが、突き上げユニットに対してウエハ保持ユニット
本体を移動するように構成することもできる。
【0060】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である略円形
の半導体ウエハを縦横に分割する場合について説明した
が、本発明は特に小信号トランジスタ、光半導体素子、
ダイオード等の2mm以下のペレットが形成されている
半導体ウエハの分割に利用して有効である。
【0061】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0062】半導体ウエハの周辺のウエハ固定シート部
分を真空吸着して半導体ウエハを保持し、かつ、半導体
ウエハの表面における切り欠きの両側に押さえ部材を当
接させた状態で、前記半導体ウエハの裏面方向から切り
欠き部位置に突き上げ部材を相対的に突き上げて半導体
ウエハを劈開させることにより、半導体ウエハの切り欠
き位置に適正なブレーキング圧力を作用させることがで
きるため、半導体ウエハを各ペレット毎に良好に分割す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である半導体ウエハのブレー
キング装置を示し、(a)は平面図、(b)は(a)の
b−b線断面図である。
【図2】ブレーキング時の拡大部分図である。
【符号の説明】
1…ウエハ保持ユニット、2…ユニット本体、3…孔、
4…真空源、4a…開閉弁、5…吸着パッド、6…光反
射形センサ、7…シート引伸しユニット、8…ユニット
本体、9…上下動手段、10…回転テーブル、11…押
さえ部材、11a…細長い板状体、11b…支持板、1
2…ベアリング、13…スリット、13a…テーパ部、
14…保護テープ、15…供給ロール、16…巻き取り
ロール、17…突き上げユニット、18…突き上げロー
ラ、19…X−Y移動テーブル、30…半導体ウエハ、
30a…平坦面、31…ペレット、32…ウエハ固定シ
ート、33…切り欠き。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハの裏面に半導体ウエハより
    も大きな大きさのウエハ固定シートが貼着され、かつ、
    半導体ウエハの表面にペレット間の分割ライン上に沿っ
    て切り欠きが形成されている半導体ウエハを、個々のペ
    レットに分割する半導体ウエハのブレーキング方法にお
    いて、 前記半導体ウエハの周辺のウエハ固定シート部分を真空
    吸着して半導体ウエハを保持し、かつ、半導体ウエハの
    表面における切り欠きの両側に押さえ部材を当接させた
    状態で、前記半導体ウエハの裏面方向から切り欠き部位
    置に突き上げ部材を相対的に突き上げて半導体ウエハを
    劈開させることを特徴とする半導体ウエハのブレーキン
    グ方法。
  2. 【請求項2】 半導体ウエハの裏面に半導体ウエハより
    も大きな大きさのウエハ固定シートが貼着され、かつ、
    半導体ウエハの表面にペレット間の分割ライン上に沿っ
    て切り欠きが形成されている半導体ウエハを、個々のペ
    レットに分割する半導体ウエハのブレーキング装置にお
    いて、 前記半導体ウエハの周辺のウエハ固定シート部分を真空
    吸着して半導体ウエハを保持するウエハ保持手段と、 半導体ウエハの表面における切り欠きの両側に押さえ部
    材を当接させ、突き上げ部材による相対的な突き上げ時
    に切り欠き部の両側を押さえる押さえ手段と、 半導体ウエハの裏面方向から切り欠き部位置に突き上げ
    部材を相対的に突き上げて半導体ウエハを劈開させる突
    き上げ手段とを備えており、 前記押さえ部材および突き上げ部材が半導体ウエハの複
    数の切り欠き位置に順次配置され、半導体ウエハの複数
    の切り欠き部を順次、劈開可能に構成されていることを
    特徴とする半導体ウエハのブレーキング装置。
  3. 【請求項3】 前記ウエハ固定シートが伸縮可能な材料
    から形成されており、半導体ウエハに固定されたウエハ
    固定シートに張力を加える張力付与手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項2記載の半導体ウエハのブレーキ
    ング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101226578B1 (ko) * 2005-06-10 2013-01-28 하마마츠 포토닉스 가부시키가이샤 웨이퍼 절단 방법
KR20160102336A (ko) * 2015-02-20 2016-08-30 가부시기가이샤 디스코 웨이퍼의 분할 장치 및 분할 방법
CN109346438A (zh) * 2018-09-20 2019-02-15 业成科技(成都)有限公司 自动推挤晶圆之治具

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