JPH08174368A - 溶断加工機 - Google Patents

溶断加工機

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Publication number
JPH08174368A
JPH08174368A JP6335652A JP33565294A JPH08174368A JP H08174368 A JPH08174368 A JP H08174368A JP 6335652 A JP6335652 A JP 6335652A JP 33565294 A JP33565294 A JP 33565294A JP H08174368 A JPH08174368 A JP H08174368A
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JP
Japan
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toothed
belt
support
toothed belt
fusing
Prior art date
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Application number
JP6335652A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Oketani
哲也 桶谷
Ko Nunome
興 布目
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Howa Machinery Ltd
Original Assignee
Howa Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で保守作業を軽減できる、適正な加工精
度を有する溶断加工機を得る。 【構成】 支持体10を、機枠1の前後に取り付けた歯
付プーリ23、33に巻回した歯付ベルト40により前
後方向のガイドレール9に沿って案内し、トーチヘッド
50も支持体本体14に沿って周回移動する歯付ベルト
駆動で左右方向のガイドレール51に沿って案内する。
歯付ベルト40、64には、夫々その歯付ベルト40、
64が移動させる全移動部材70、80の慣性力より大
きな張力を与え、移動停止時に、歯付ベルト40、64
が、対応する移動部材70、80の慣性力に打ち勝つよ
うにすることで、位置精度を溶断加工に適した精度に保
つ。歯付ベルト40は、2本の汎用長さの駆動用歯付ベ
ルト40aを、接続ベルト42を含むつなぎ部材41で
互いに接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザ加工機、プラ
ズマ加工機などの溶断加工機に関し、特に、トーチヘッ
ドを有する前後方向に移動する支持体の移動機構及び支
持体に沿って左右移動するトーチヘッドの移動機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記のような溶断加工機では、加
工テーブル上を片持ち状態でまたぐようにした支持体
を、機枠の前後方向に設けたガイドレールに沿って前後
方向に移動させ、また、この支持体に沿ってトーチヘッ
ドを左右に移動させるのに、夫々の移動方向に沿った長
い送りねじを有する送りねじ機構を採用したもの(実開
昭63−174970号)や、夫々の移動方向に沿った
長いラックに、モータで駆動されるピニオンをかみあわ
せたラック、ピニオン機構を採用したもの(特公昭60
−6750号)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような送りねじ
機構や、ラック、ピニオン機構では、支持体の前後移
動、切断トーチを有するトーチヘッドの左右移動を、極
めて精度良く行い得るが、溶断加工機においては、加工
の性質上、他の工作機械、例えば、マシニングセンタな
どの加工主軸の加工位置の位置精度(少なくとも、10
00分の1mm単位)に比較して、その位置精度は、1
0分の1mm単位と、全く位置精度のオーダーが異なっ
ているにもかかわらず、送り方向全長に延びる送りねじ
軸やラックの加工に手間のかかる前記のような送りねじ
機構や、ラック、ピニオン機構を使用していたので、溶
断加工機が過剰品質となり、溶断加工機全体のコスト高
につながる問題があった。また、このような送りねじ機
構等では、その組付けの際に、高精度であるために組付
け精度も高くする必要があって、組付作業が煩わしい問
題や、これらの機構では、円滑な作動のために潤滑を考
えねばならず、保守が煩わしい問題もあった。また、送
りねじ機構等では、その重量が大きいので、機械全体の
重量が大きくなり、運搬、据付けに手間がかかる問題も
あった。この発明の目的は、前記のような送り装置のコ
ストを低減して、溶断加工機に求められる停止精度を充
分に確保し、しかも、過剰な品質とならない、安価で、
軽量な溶断加工機を提供することにある。また、前記の
支持体は、ガイドレールで案内されているが、このガイ
ドレールは、実開昭63−174970号では、機枠の
側枠に側方に向いて取り付けてあり、また、特公昭60
−6750号では、上向きに取り付けてあるので、加工
時に発生する塵埃が上方から舞い落ちると付着し易い問
題もあった。この発明の他の目的は、塵埃が付着しにく
い、レール取付構造を有する溶断加工機を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決のため
に、請求項1では、機枠に、前後動装置によって支持体
を加工テーブル上方において前後移動するように設け、
支持体に、左右動装置によってトーチヘッドを支持体に
沿って左右移動するように設け、トーチヘッドに溶断ト
ーチを昇降するように設けた溶断加工機において、前後
動装置は、機枠の前後に設けた歯付プーリと、歯付プー
リ間に巻回され、前記支持体に連結される歯付ベルト
と、支持体を含む前後方向の全移動部材の慣性を考慮し
て、前記歯付ベルトに所定張力を与える張力付与手段
と、歯付プーリに連結された前後動用駆動源とを備えて
いることを特徴とする。
【0005】また、請求項2では、歯付ベルトは、汎用
長さの複数本の駆動用歯付ベルトを、つなぎ部材で互い
に連結してエンドレスに構成されていることを特徴とす
る。また、請求項3では、歯付プーリの一方を回転自在
に支持するブラケットを、機枠の一端に前後方向位置調
整自在に設け、このブラケットに、張力調整用のボルト
を螺合し、このボルトと機枠間に張力設定用のばねを介
在して張力付与手段を構成したことを特徴とする。ま
た、請求項4では、請求項2において、端部を突き合わ
せた隣合う駆動用歯付ベルト間にまたがって、駆動用歯
付ベルトの歯と噛み合う接続ベルトと、この接続ベルト
と駆動用歯付ベルトを、ベルトの厚さ方向から挾持する
挾持部材とからつなぎ部材を構成し、挾持部材は、接続
ベルトの背面に当て付けられる基板を備えると共に、こ
の基板の両側を屈曲して前記各ベルトの幅方向両側を囲
む支持壁を有する断面コ字状の取付部材と、駆動用歯付
ベルトの背面に当て付けられ、取付部材の支持壁端と対
向する挾持基板と、両者を結合する結合ボルトとから成
り、前記支持壁の長さは、接続ベルトと駆動用歯付ベル
トとの結合ボルトによる締め付け量を規制する長さであ
ることを特徴とする。
【0006】請求項5では、支持体の前後移動装置に加
えて、トーチヘッドの左右移動装置にも、歯付ベルト駆
動装置を採用したことを特徴とする。請求項6では、前
記他の目的の解決のために、機枠の側枠の一方に沿って
前後方向に設けたガイドレールに案内子を案内させ、こ
の案内子に上方へ伸びる支持体基部を連結し、この支持
体基部の上端に、加工テーブル上方へ張り出し、機枠の
他方の側枠上方まで伸びる支持体本体を連結し、支持体
本体の先端には、機枠の他側枠上面を転動する補助ロー
ラを設けて支持体を構成し、この支持体本体に左右方向
にガイドレールを延設し、このガイドレールにトーチヘ
ッドを案内し、トーチヘッドに溶断トーチを昇降可能に
設けた溶断加工機において、機枠の一方の側枠からさら
に側方へ側枠に沿って前後方向に延びる取付枠を突設
し、この取付枠の下面にガイドレールを設け、このガイ
ドレールに吊り下げ式に案内子を案内させ、この案内子
の下方に、前後方向に周回可能な歯付のエンドレスべル
トを設け、このエンドレスベルトを案内子に連結すると
共に、エンドレスベルトに所定張力を与える張力付与手
段を設けたことを特徴とする。
【0007】
【作用】請求項1の構造では、支持体は歯付プーリによ
り前後方向に移動する歯付ベルトによって移動される。
ベルト駆動のために、潤滑が不要であり、また、送りね
じ機構などにくらべ、コストが低減され、機械重量を軽
くでき、運搬、据付が容易となる。また、歯付ベルトに
は、支持体を含む前後方向の全移動部材の慣性を考慮し
た所定張力が与えられているので、所定の移動速度で移
動している移動部材を所定の停止時間で前述した停止精
度で停止させたり、あるいは、停止している移動部材を
所定の立上り時間で所定の移動速度にまで立上げること
ができ、適正な機械性能を有する溶断加工機を得ること
ができる。
【0008】請求項2の構造では、前後方向の移動量が
大きいとき、これに対応する長さの1本の連続した歯付
ベルトが、汎用品としては通常市販されていないので、
それより短い汎用長さの歯付ベルトを複数本つなぎ合わ
せることで、一層のコスト低減及び、ベルトの入手まで
の期間を短くでき、機械の製造期間を短縮できる。請求
項3では、歯付ベルトに与える張力を、ばねの圧縮量に
より作業者が知ることができ、張力付与作業が容易とな
る。
【0009】また、請求項4では、歯付ベルト相互をつ
なぐときに、接続ベルトと駆動用歯付ベルトを厚み方向
で圧縮しすぎることなく接続でき、接続部でのこれらの
ベルトに厚さ方向で過大な圧縮力による傷みが生じるこ
とを防止できて、つないだベルトであっても、ベルト寿
命を損なうことがない。さらに請求項5では、支持体の
前後移動装置と、トーチヘッドの左右移動装置の両方を
歯付ベルト駆動機構としたことにより、請求項1のもの
にくらべ、さらにコスト低減、保守作業の軽減を図るこ
とができる。請求項6では、支持体用のガイドレールが
1本で、しかも、それが、取付枠の下面に下向きについ
ているために、切断トーチで加工時に発生する塵埃の、
ガイドレールへの直接の付着が少なく、ガイドレールに
よる移動を円滑に保ち得る。
【0010】
【実施例】図1,2において、機枠1は前後方向の側枠
2a、2bと、左右方向の連結枠3a、3bと、上下方
向の縦枠4が枠組みされ、その内側に、前後方向に沿っ
て多数の垂直支持板5が上側の連結枠3a上に支持さ
れ、その上面がワークを載置する加工テーブル6となっ
ている。図2で機枠1の右側上部の側枠2aの上面に
は、連結板7が機台の長手方向に沿って所定間隔で、側
枠2aより更に側方へ突設されている。これらの連結板
7の下面には、側枠2aに平行に、側枠2aの全長に亘
って取付枠8が一体に取付けてある。取付枠8の下面に
は、取付枠8の全長に亘ってガイドレール9が溶着して
ある。
【0011】次に支持体10について説明する。支持体
10において、前後2つの案内子11が、前記ガイドレ
ール9に、吊り下げ状態で前後方向移動自在に案内され
ている。これらの案内子11の下面には、側方へ伸びる
連結板12が接続され、この連結板12には、上下、前
後方向の枠材13a、13bを四角に枠組し、上部枠材
13b上面に側枠2a上方へ伸びる取付板13cを一体
に備えたL字状の支持体基部13の下端部が連結してあ
る。取付板13cの上面(支持体基部13の上端)に
は、支持体本体14の基端部が溶着され、支持体本体1
4は前記加工テーブル6上方へ張り出し、機枠1の図2
における左側の側枠2a上方まで伸びている。この支持
体本体14の先端部には、ブラケット15が固着され、
このブラケット15下端には、補助ローラ16が回転自
在に支持してある。補助ローラ16は、図2の左側の上
部側枠2aの上面に沿って機枠1の前後方向全長に亘っ
て設けた案内レール17上を転動するようになってい
る。
【0012】前記ガイドレール9の下方には、支持体1
0の前後動装置20が設けてある。前後動装置20にお
いて、機枠1の後部の縦枠4(図1で右側のもの)の側
面には、ブラケット21が固着してある。図3に示すよ
うに、ブラケット21は、フォーク状支持部22を備
え、このフォーク状支持部22に原動側の歯付プーリ2
3が回動自在に支持してある。歯付プーリ23は、前後
動用駆動源としての駆動モータ(例えばサーボモータ)
24の出力軸に接続されている。
【0013】一方、機枠1の前部の縦枠4(図1で左側
のもの)には、その側面に前後動装置20における張力
付与手段30を介して従動側の歯付プーリ33が取り付
けてある。この張力付与手段30において前部の縦枠4
の側面には、上下一対のL字状部材31aの前端を連結
板31bで接続した取付けブラケット31が固着してあ
る。上下のL字状部材31aの間には、一対の側板32
aをリブ材32bで連結したブラケット32が前後方向
移動自在に嵌め込まれている。ブラケット32の後端
(図1で右端)には、前記原動側の歯付プーリ23と機
枠1の左右方向で同位相となる位置に、前記従動側の歯
付プーリ33が回動自在に支持してある。前記ブラケッ
ト32のリブ材32bの一方には、連結板31bの貫通
孔31cを挿通した張力調整用のボルト34が螺合さ
れ、ボルト34と連結板31b(即ち、機枠1)との間
に、張力設定用のばね35が介在してある。この張力設
定用のばね35は、前記原動側と、従動側の歯付プーリ
23、33間に巻回された歯付ベルト40に、所定の張
力を付与する調整作業の時に役立つ。即ち、歯付ベルト
40をたるまない程度に巻回した状態において(このと
き、ベルト張力は極めて小さい)、ばね35を自由長の
状態として組付けを行い(ボルト34が図1の2点鎖線
の位置)、その状態からばね35のばね定数に基づい
て、予め付与すべき張力を生じる移動量だけボルト34
をねじこんでばね35を圧縮することにより、ブラケッ
ト32をばね力で前方に引っ張ることができ、作業者は
ボルト34の捩じ込み量から張力を容易に知ることがで
き、常に安定して張力を歯付ベルト40に与えることが
できる。このようなばね35を用いない場合、例えばブ
ラケット32を前方にボルトで直接ひっぱるようにした
場合には、どの程度の張力が歯付ベルト40に付与され
たかが、作業者に判りにくい。こうして張力を与えた後
に、ブラケット32を固定するために、L字状部材31
aの一方に設けた前後方向の長孔31dを介して、固着
ボルト36をリブ材32bに螺着し、また、ナット37
を連結板31bに対して締め付ける。なお、ばね35に
よる張力が充分に大きいときには、ブラケット32を、
このように固定しなくてもよい。
【0014】前後の歯付プーリ23、33に巻回される
歯付ベルト40は、複数本(ここでは2本)の駆動用歯
付ベルト40a、40aをつなぎ部材41で互いに連結
して、エンドレスに構成してある。駆動用歯付ベルト4
0aは夫々同じ長さを有し、かつ、ベルトメーカーに特
別に注文することなく、短期で入手できる長さの汎用の
駆動用歯付ベルトである。駆動用歯付ベルト40aをつ
なぐつなぎ部材41は、歯付ベルト40の下側移行部A
においては図4、5に示すように、また、上側移行部B
においては図6に示すように、端部を突き合わせた隣合
う駆動用歯付ベルト40a間にまたがって、駆動用歯付
ベルト40aの歯40bと噛み合う接続ベルト42と、
この接続ベルト42と駆動用歯付ベルト40aを、ベル
トの厚さ方向から挾持する挾持部材43とから構成され
ている。所定の動力を確実に伝達するために、ベルト強
度を考慮して必要とされる噛み合い歯数は、本実施例で
は、隣合う駆動用歯付ベルト40aにおいて、それぞれ
6歯である。
【0015】下側移行部Aにおけるつなぎ部材41にお
いて、挾持部材43は、接続ベルト42の背面42aに
当て付けられる基板44aを備えると共に、この基板4
4aの両側を屈曲して前記各ベルト40a、42の幅方
向両側を囲む支持壁44bを有する断面コ字状の取付部
材44と、駆動用歯付ベルト40aの背面40cに当て
付けられ、取付部材44の支持壁端44cと対向する挾
持基板45と、両者を結合する結合ボルト46とから成
り、前記支持壁44bの長さは、接続ベルト42と駆動
用歯付ベルト40aとの結合ボルト46による締め付け
量を規制する長さに設定してあり、支持壁端44cが挾
持基板45に当接するまでしか、結合ボルト46をねじ
込めないようになっており、結合ボルト46によって接
続ベルト42と駆動用歯付ベルト40aが過大に圧縮さ
れて、各ベルト42、40aが損傷することを防止して
いる。また、初期の組付け状態では、前記取付部材44
の支持壁端44cと挾持基板45間には、わずかな隙間
が存在するように結合ボルト46を締め付け、その後
に、このつなぎ部材41によるベルト40a、42相互
の結合状態を調整できるようにしてある。また、上側移
行部Bのつなぎ部材41では、図6に示すように、支持
体10の連結板12に中間板47をボルト連結して挾持
基板45を構成し、結合ボルト46を連結板12に螺合
し、接続ベルト42と駆動用歯付ベルト40aとを取付
部材44と中間板47との間に挾持すると共に、駆動用
歯付ベルト40aを支持体10に連結している。
【0016】支持体10の前後方向移動量は、こうした
溶断加工機においては、左右、上下の移動量に比べて相
当長く、本実施例においては、3m以上ある。従って、
歯付ベルト40の全長は、6mを越える長さが必要であ
り、歯付ベルト40において、連続した一本のベルト長
さが、このように極めて長いものはメーカーに特別に注
文しないと入手できないが、2本の汎用長さの駆動用歯
付ベルト40a、40aを2本つなぐようにしたこと
で、ベルトの入手に要する期間が通常と変わりなく、し
かも安価に入手でき、機械の製作期間が延びることがな
い。
【0017】次にトーチヘッド50について説明する。
前記支持体本体14の上面に左右方向に溶着したガイド
レール51に、案内子52が左右方向移動自在に案内し
てある。この案内子52には、トーチヘッドベース53
が一体固着してあり、前記案内子52と共に、トーチヘ
ッド50を構成している。トーチヘッドベース53に
は、溶断トーチ54を下端に有する昇降ヘッド55が、
トーチヘッドベース53に設けた上下方向のガイドレー
ル56に沿って、昇降モータ57により回転される送り
ねじ機構58により、前記加工テーブル6に対して昇降
するようになっている。このトーチヘッド50を左右移
動させる左右動装置60は、支持体本体14上に設けて
あり、支持体本体14の基端部(図2の右端)に取り付
けたブラケット61に回動可能に設けた駆動側歯付プー
リ62と、支持体本体14の先端部に設けられ、前記前
後動装置20における張力付与手段30と同様の張力付
与手段30Aを介して回動自在に取り付けた従動側歯付
プーリ63と、これらの駆動側、従動側歯付プーリ6
2、63に巻回されたエンドレスの左右動用の歯付ベル
ト64と、支持体基部13の取付板13c上に固着した
モータブラケット65に取り付けられ、前記駆動用歯付
プーリ62に連結してある左右動用駆動源としての駆動
モータ(たとえばサーボモータ)66とから成ってい
る。歯付ベルト64は、トーチヘッド50の左右移動量
が、前後方向移動量ほど大きくないため、一本のベルト
から構成してあり、その途中部分が、前記前後動装置2
0における上側移行部Bのつなぎ部材41と同様のつな
ぎ部材41Aを用いて、トーチヘッドベース53の上面
に連結してある。つなぎ部材41Aは、トーチヘッドベ
ース53の上面が歯付ベルト64の背面に直接当て付け
られている点でつなぎ部材41と異なっている。また、
張力付与手段30Aは、取付ブラケット31、ブラケッ
ト32の形状がわずかに異なっているのみである。
【0018】そして、前後動装置20の張力付与手段3
0により前後動用の歯付ベルト40に付与される張力
は、歯付ベルト40の上側、下側ベルトにおいて、歯付
ベルト40が移動、停止させる移動部材70、即ち、支
持体10及び支持体10上に載置された全ての部材、装
置(当然、トーチヘッド50やその左右動装置60、溶
断トーチ54等も含まれる)の前重量と、その移動部材
70を移動させるときの最高速度と、停止状態の移動部
材70を最高速度まで立ち上がらせたり、あるいは、最
高速度で移動している移動部材70を停止させたりする
に要する予め設定する時定数(例えば0.5秒といっ
た)から求められる、移動部材70の慣性力より大きな
力となるように設定される。これにより、立上り時、及
び停止時には、移動部材70の慣性力よりベルト張力が
大きいために、歯付ベルト40が移動部材70の慣性力
により伸びることがないので、歯付ベルト40の移動に
遅れることなく確実に移動部材70全体が追従でき、そ
の結果、溶断トーチ54の前後方向の停止精度が低下す
ることがない。
【0019】同様に、左右動装置60の張力付与手段3
0Aにおいては、トーチヘッド50を含む、トーチヘッ
ド50に取り付けられた部材、装置の前重量と、最高左
右移動速度、及び、停止、発進時の時定数から求まるト
ーチヘッド5と共に左右移動する左右方向に移動する全
移動部材80の慣性力を考慮した張力が、左右動用の歯
付ベルト64に付与されることになる。
【0020】このように構成されたプラズマ加工機で
は、加工テーブル6上にワークを載置し、このワークに
対し、前後動装置20で支持体10を前後方向に移動さ
せ、支持体10上を左右動装置60でトーチヘッド50
を左右動させ、トーチヘッド50に対して溶断トーチ5
4を昇降させて、溶断トーチ54により、ワークを所定
形状に溶断する。支持体10は、支持体10を含む前後
方向の移動部材70の慣性力に打ち勝つだけの張力が与
えられているので、移動から停止、停止から移動すると
き、移動部材70の慣性力で歯付ベルト40が伸びない
ため、歯付ベルト40の移動に移動部材70が完全に追
従し、前後方向の停止精度が保証される。この作用は、
左右動装置60でも全く同様であり、かくして、溶断ト
ーチ54は、送りねじ機構や、ラックピニオン機構とい
った高価で、組付けに手間のかかる装置を用いることな
く、溶断加工に充分な位置精度で位置決めされる。ま
た、ベルト駆動であるから、潤滑が不要となり、保守、
点検の煩わしさがない上に、送りねじ機構等に比べて、
装置重量が軽いため、機械全体の重量軽減にも寄与で
き、組立て、或は機械の据付け作業が楽に行い得る。
【0021】溶断トーチ54による溶断中に、加工に伴
う塵埃が発生するが、前後方向のガイドレール9が、ひ
さしのように側方へ張り出している取付枠8の下面に下
向き取り付けてあるので、上方へ舞い上がった塵埃が舞
い落ちても、ガイドレール9には極めて付着しにくく、
支持体10の前移動を損なうおそれが少なくなる。な
お、図示を省略したが、機枠の内側において加工テーブ
ル6の下方には、塵埃吸引装置が設けてあり、下方へ落
ちる塵埃を吸引している。本実施例では、前後動装置2
0の歯付ベルト40を2本の汎用長さの駆動用歯付ベル
ト40aをつなぐことで、ベルトの入手期間が長くなる
ことを回避したが、前後方向の移動ストロークが、本実
施例のものよりさらに長いような機台においては、3
本、4本といった、汎用長さの駆動用歯付ベルトを互い
につないでエンドレスの歯付ベルトが構成されることは
言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上のように本願請求項1では、溶断加
工機の支持体の前後動装置を、歯付ベルトによるベルト
駆動装置とし、このベルトに支持体を含み前後方向に移
動する全移動部材の慣性を考慮した張力を付与するよう
にしたので、潤滑が不要であり、コストが低減され、機
械重量を軽くでき、運搬、据付が容易となり、所定の移
動速度で移動している移動部材を所定の停止時間で、溶
断加工機に要求される比較的ラフな停止精度で停止させ
たり、あるいは、停止している移動部材を所定の立上り
時間で所定の移動速度にまで立上げることができ、適正
な機械性能を有する溶断加工機を得ることができる。
【0023】請求項2の構造では、前後方向の移動量が
大きいとき、これに対応する長さの1本の連続した歯付
ベルトを特注することなく、短い汎用長さの歯付ベルト
を複数本つなぎ合わせることで、一層のコスト低減及
び、ベルトの入手までの期間を短くでき、機械の製作期
間を短縮できる。請求項3では、歯付ベルトに与える張
力を、ばねの圧縮量により作業者が知ることができ、張
力付与作業を容易にできる。
【0024】請求項4では、歯付ベルト相互をつなぐと
きに、接続ベルトと駆動用歯付ベルトを厚み方向で圧縮
しすぎることなく接続できて、接続部でこれらのベルト
を傷めることなく接続でき、つないだベルトであって
も、ベルト寿命を損なうことがない。さらに請求項5で
は、支持体の前後移動装置と、トーチヘッドの左右移動
装置の両方を歯付ベルト駆動機構としたことにより、請
求項1のものにくらべ、さらにコスト低減、保守作業の
軽減を図ることができる。請求項6では、支持体用のガ
イドレールが1本で、しかも、それが、取付枠の下面に
下向きについているために、切断トーチで加工時に発生
する塵埃の、ガイドレールへの直接の付着が少なく、ガ
イドレールによる移動を円滑に保ち得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明を実施したプラズマ加工機において、
図2のI−I線に沿った断面図である。
【図2】図1のII−II線断面を縮小した図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】歯付ベルトの下側移行部のつなぎ部材の縦断面
図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】歯付ベルトの上側移行部のつなぎ部材の縦断面
図である。
【符号の説明】
1 機枠、 2a,2b 側枠、 9,51 ガイドレ
ール、11,52 案内子、 13 支持体基部、 1
4 支持体本体、16 補助ローラ、 20 前後動装
置、23,33,62,63 歯付プーリ、24 前後
動用駆動源、30,30A 張力付与手段、 32 ブ
ラケット、 34 ボルト、35 ばね、 40 歯付
ベルト、 40a 駆動用歯付ベルト、41 つなぎ部
材、 42 接続ベルト、 43 挾持部材、44 取
付部材、 44a 基板、 44b 支持壁、 44c
支持壁端、45 挾持基板、 46 結合ボルト、
50 トーチヘッド、54 溶断トーチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機枠に、前後動装置によって支持体を加
    工テーブル上方において前後移動するように設け、支持
    体に、左右動装置によってトーチヘッドを支持体に沿っ
    て左右移動するように設け、トーチヘッドに溶断トーチ
    を昇降するように設けた溶断加工機において、前後動装
    置は、機枠の前後に設けた歯付プーリと、歯付プーリ間
    に巻回され、前記支持体に連結される歯付ベルトと、支
    持体を含む前後方向の全移動部材の慣性を考慮して、前
    記歯付ベルトに所定張力を与える張力付与手段と、歯付
    プーリに連結された前後動用駆動源とを備えていること
    を特徴とする溶断加工機。
  2. 【請求項2】 歯付ベルトは、汎用長さの複数本の駆動
    用歯付ベルトを、つなぎ部材で互いに連結してエンドレ
    スに構成されていることを特徴とする請求項1記載の溶
    断加工機。
  3. 【請求項3】 歯付プーリの一方を回転自在に支持する
    ブラケットを、機枠の一端に前後方向位置調整自在に設
    け、このブラケットに、張力調整用のボルトを螺合し、
    このボルトと機枠間に張力設定用のばねを介在して張力
    付与手段を構成したことを特徴とする請求項1記載の溶
    断加工機。
  4. 【請求項4】 端部を突き合わせた隣合う駆動用歯付ベ
    ルト間にまたがって、駆動用歯付ベルトの歯と噛み合う
    接続ベルトと、この接続ベルトと駆動用歯付ベルトを、
    ベルトの厚さ方向から挾持する挾持部材とからつなぎ部
    材を構成し、挾持部材は、接続ベルトの背面に当て付け
    られる基板を備えると共に、この基板の両側を屈曲して
    前記各ベルトの幅方向両側を囲む支持壁を有する断面コ
    字状の取付部材と、駆動用歯付ベルトの背面に当て付け
    られ、取付部材の支持壁端と対向する挾持基板と、両者
    を結合する結合ボルトとから成り、前記支持壁の長さ
    は、接続ベルトと駆動用歯付ベルトとの結合ボルトによ
    る締め付け量を規制する長さであることを特徴とする請
    求項2記載の溶断加工機。
  5. 【請求項5】 機枠には、前後動装置によって支持体を
    加工テーブル上方において前後移動するように設け、支
    持体には、左右動装置によってトーチヘッドを支持体に
    沿って左右移動するように設け、トーチヘッドには溶断
    トーチを昇降するように設けた溶断加工機において、前
    後動装置は、機枠の前後に設けた歯付プーリと、歯付プ
    ーリ間に巻回され、前記支持体に連結される歯付ベルト
    と、支持体を含む前後方向の全移動部材の慣性を考慮し
    て、前記歯付ベルトに所定張力を与える張力付与手段
    と、歯付プーリに連結された前後動用駆動源とを備え、
    左右動装置は、支持枠の左右端に設けた歯付プーリと、
    歯付プーリ間に巻回され、前記トーチヘッドに連結され
    る歯付ベルトと、トーチヘッドを含む左右方向の全移動
    部材の慣性を考慮して、前記歯付ベルトに所定張力を与
    える張力付与手段と、歯付プーリに連結された左右動用
    駆動源とを備えていることを特徴とする溶断加工機。
  6. 【請求項6】 機枠の側枠の一方に沿って前後方向に設
    けたガイドレールに案内子を案内させ、この案内子に上
    方へ伸びる支持体基部を連結し、この支持体基部の上端
    に、加工テーブル上方へ張り出し、機枠の他方の側枠上
    方まで伸びる支持体本体を連結し、支持体本体の先端に
    は、機枠の他側枠上面を転動する補助ローラを設けて支
    持体を構成し、この支持体本体に左右方向にガイドレー
    ルを延設し、このガイドレールにトーチヘッドを案内
    し、トーチヘッドに溶断トーチを昇降可能に設けた溶断
    加工機において、機枠の一方の側枠からさらに側方へ側
    枠に沿って前後方向に延びる取付枠を突設し、この取付
    枠の下面にガイドレールを設け、このガイドレールに吊
    り下げ式に案内子を案内させ、この案内子の下方に、前
    後方向に周回可能な歯付のエンドレスべルトを設け、こ
    のエンドレスベルトを案内子に連結すると共に、エンド
    レスベルトに所定張力を与える張力付与手段を設けたこ
    とを特徴とする溶断加工機。
JP6335652A 1994-12-20 1994-12-20 溶断加工機 Pending JPH08174368A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101141131B1 (ko) * 2010-03-09 2012-05-02 (주)제일포밍 샌드위치패널 절단기 이송장치
CN103264224A (zh) * 2013-06-09 2013-08-28 无锡洲翔激光设备有限公司 同步齿形带传输装置
CN106624520A (zh) * 2016-12-30 2017-05-10 张家港科康智能科技有限公司 一种圆筒薄壁直缝焊机行走机构
CN106736082A (zh) * 2016-12-30 2017-05-31 张家港科康智能科技有限公司 一种圆筒薄壁直缝焊机基座

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