JPH08173471A - シート状発熱体 - Google Patents

シート状発熱体

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JPH08173471A
JPH08173471A JP12202194A JP12202194A JPH08173471A JP H08173471 A JPH08173471 A JP H08173471A JP 12202194 A JP12202194 A JP 12202194A JP 12202194 A JP12202194 A JP 12202194A JP H08173471 A JPH08173471 A JP H08173471A
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sheet
heating element
heat
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nonwoven fabric
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JP12202194A
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Yasuhiko Koiso
保彦 小礒
Yoshiki Matsumoto
喜基 松本
Masayuki Fujisawa
正幸 藤沢
Isao Nagatsu
功 長津
Mamoru Takahashi
守 高橋
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Japan Pionics Ltd
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Japan Pionics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気と接触することにより発熱する発熱組成
物を用いた発熱体であって、発熱組成物の片寄りがな
く、薄型で柔軟性を有し、しかも、発熱特性が優れたシ
ート状発熱体を得る。 【構成】 支持体として、熱で膨張し空隙が増加する不
織布を用い、その空隙に発熱組成物を保持せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート状発熱体に関し、
さらに詳細には発熱組成物の移動、片寄りがなく、薄型
で柔軟性を有するシート状発熱体に関する。
【0002】
【従来の技術】採暖手段の一つとして鉄粉などの被酸化
性金属を主成分とし、空気と接触して発熱する発熱組成
物が通気性を有する袋に収納された発熱体がかいろなど
として広く利用されている。しかしながら、これらの発
熱体は使用が簡単であるという利点はあるが。人体に装
着した場合などには、運動時のみならず、静止状態にお
いても発熱組成物が重力で袋の下方に片寄り、形状変化
による違和感を生じるほか、発熱特性自体も変化して性
能が低下するという問題点がある。これらの欠点を改善
するための手段の一つとして、発熱組成物を支持体など
に保持または挟持させてシート状とする種々の試みがな
されている。
【0003】例えば、発熱組成物を、金網、プラスチ
ックスなどの網状物に保持させる方法(特開昭53−8
4246号公報)、活性炭繊維不織布などに塩化物、
水など酸化助剤を含浸させたものにアルミ箔などの金属
箔を重ね合わせる方法(特開昭63−37181号公
報)、酸化助剤を含浸させた和紙の上に発熱剤を散布
した後、これを加圧してシート状に成型する方法(実開
昭64−42018号公報)、植物系繊維を含む熱融
着繊維製不織布を複数枚重ね合わせ、その中に化学発熱
剤を分散させる方法(特開平2−142561号公
報)、繊維が不規則に積層されて多数の微細な空隙の
あるシート状の支持体に発熱剤を分散保持させる方法
(特開平3−152894号公報)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
にはシート状発熱体の製造上、あるいは得られた発熱体
としてそれぞれ次のような問題点がある。 金網、プラスチックなどの網状物に保持させた場合に
は、シート状になったとしても剛性が大きくなり、実用
的な柔らかさが得られず、しかも、発熱組成物の粉末が
離脱しやすい。 酸化助剤を含浸させた活性炭繊維不織布等にアルミ箔
などの金属箔を重ね合わせたものは粉末に比べて金属の
表面積が著しく小さいため、優れた発熱性能が得られ
ず、また、枚数を増やすと厚みが増し、柔軟性がなくな
る。 また、紙の上に発熱剤を散布し、加圧してシート状と
したものは、折り曲げや振動などによって、発熱剤が容
易に剥がれるため、実用的でない。 さらに、不織布を複数枚重ね合わせ、その中に化学発
熱剤を分散させたものは、不織布として、溶融温度の異
なる素材からなる繊維を用いて作られた不織布を使用す
る必要があるほか、発熱組成物の保持量が少ない。
【0005】また、繊維が不規則に積層されて多数の
微細な空隙のあるシートー状の支持体に発熱組成物を分
散保持させる方法は、均一に分散でき、確実に保持しう
る点で優れた方法である。しかしながら、発熱組成物を
シート状支持体に保持させるには、発熱組成物の容積よ
りもかなり大きな空隙を持つ素材を用い、発熱組成物を
保持させたのち圧着して所望の厚さにしなければなら
ず、このため支持体として空隙容積の大きなものを必要
とする不都合があった。すなわち生産される発熱体に比
べ、素材段階での支持体の容積が大きいために、素材の
運送、および生産工程中での供給取扱上において大きな
支障があった。このように、シート状発熱体として、発
熱組成物の保持が容易で、かつ、保持量が大きく、得ら
れた発熱体が柔軟で、さらに、発熱組成物の支持体とし
ての容積が小さな物を使用することができる方法はな
く、その解決が強く望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決し、発熱組成物が確実に保持されて移動する
ことがなく、厚みが薄く柔軟で、しかも優れた発熱性能
を有するシート状発熱体を得るべく研究を重ねた結果、
熱で膨張する不織布を使用することにより、目的を達成
しうることを見いだし、本発明に到達した。すなわち、
本発明は多数の空隙を有するシート状の支持体に、被酸
化性金属粉を主成分とし、空気と接触して発熱する発熱
組成物を保持せしめてなるシート状発熱体において、支
持体として、加熱することにより膨張し空隙率が増加す
る不織布を用いることを特徴とするシート状発熱体であ
る。
【0007】本発明においては、支持体として、加熱す
ることにより、体積が膨張し、その空隙率が増大する不
織布が用いられる。このような不織布としては、例えば
溶融温度の異なる2種類以上の成分から形成された複合
繊維を含んだ不織布があり、不織布を製造する際、ある
いは不織布としたのち、加熱下でのクレープの付与、ま
た加熱、加圧下で圧縮することなどにより、不織布に歪
みを持たせた不織布である。これらの不織布は原料段階
での容積が小さく、素材の運送、生産工程中での供給取
扱が容易である。一方、発熱体の製造時には、不織布を
加熱して膨張させ、空隙を増大させた状態で発熱組成物
を分散保持させることにより、保持量が大で、均一に保
持させることができる。
【0008】本発明において、加熱することにより膨張
する不織布としては、通常は、溶融温度の異なる2種類
以上の合成樹脂を1つの紡糸口金から同時に紡糸し、貼
り合わせ構造としたもの、または芯鞘構造の繊維とした
いわゆる複合繊維を含むものなどである。これらの不織
布は、加熱下でのクレープの付与、または加熱圧縮など
により、歪みが付与され、本発明における不織布として
用いられる。そして発熱体に使用するときには、加熱に
より繊維に加えられていた歪みが解消する方向に変形
し、これにより不織布が膨張し、空隙率が増大すること
となる。
【0009】不織布の素材としては、例えば、ポリアミ
ド、ポリアクリル、ポリイミド、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等がある。ま
た複合繊維としては、これらの中で溶融温度の異なる2
種類以上の合成樹脂の組み合わせから形成された繊維で
あり、例えばポリエステルとポリエチレンとの複合繊
維、ポリスチレンとポリプロピレンとの複合繊維、ポリ
エステルとポリスチレンとの複合繊維のように異種類の
樹脂から成る複合繊維、およびナイロン6とナイロン6
6のように、ポリアミドとポリアミド、ポリエステルと
ポリエステル、ポリアクリルとポリアクリル、ポリプロ
ピレンとポリプロピレンなどのような同種類の合成樹脂
から成る複合繊維である。
【0010】不織布として、上記の複合繊維にその他の
繊維が混紡されたものであってもよく、それらの繊維と
しては天然繊維、合成繊維いずれであってもよく、例え
ば、綿繊維、木材繊維、レーヨン、ポリエステル繊維、
ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、などが用いられ
る。不織布製作における、複合繊維とその他の繊維との
混紡率については特に制限はなく、熱で膨張する特性を
発揮できる比率であればよい。
【0011】不織布の製造方法としては、乾式法、湿式
法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブロー
法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法など特に制限
はなく、空隙率の高い不織布が得られればいかなる方法
であってもよい。これらの方法で得られた不織布に歪み
をもたせる方法としては、不織布とする際、あるいは不
織布としたのち、不織布に加熱下でクレープの付与、ま
たは加熱圧縮することなどによって行うことができる。
不織布に歪みをもたせる際の加熱温度は、圧力、圧縮保
持時間などの条件によって異なるが、一般には、複合繊
維を構成する樹脂であって熱変形温度の低いほうの合成
樹脂の熱変形温度近傍、あるいは熱変形温度よりも+5
0〜−60℃の温度で行われる。また、圧力として、特
に制限はないが、加熱ロールの場合には0.01〜30
kg/cmである。
【0012】これらの不織布を発熱組成物の支持体とし
て使用する際には、加熱し膨張させて用いられるから、
その体積の増加割合の大きいものほど好ましいが、一般
的には1.2〜10倍、好ましくは2〜6倍程度であ
る。また加熱前における不織布の厚さとしては0.1〜
5mm、また、その坪量としては10〜200g、好ま
しくは20〜100gである。加熱前の空隙率としては
60〜99%であり、好ましくは70〜98%である。
【0013】不織布は使用の直前において、加熱し膨張
させて用いられるが、加熱方法としては、加熱オーブン
中を通過させる方法、ホットエアー吹き出し加熱器部分
を通過させる方法、そのほか赤外線加熱炉あるいはヒー
トロールで加熱する方法などが用いられる。これらのう
ちで不織布を均一に膨張させうる点で、加熱オーブン中
を通過させる方法、ホットエアー吹き出し加熱器部分を
通過させる方法などが好ましい。不織布を膨張させると
きの加熱温度としては、複合繊維の種類に応じて定めら
れるが、加熱温度が高すぎる場合には、不織布の繊維が
溶けること、また低すぎる場合には、不織布が十分に膨
らまないおそれがあることから、通常は60〜200℃
であり、好ましくは 80〜170℃である。またその
加熱時間は、実用上、通常は0.5〜200秒程度であ
る。
【0014】本発明において、支持体となる不織布の空
隙に保持される発熱組成物は被酸化性金属粉、活性炭、
無機電解質、水などの混合物である。金属粉としては鉄
粉、アルミニウム粉などであるが、通常は鉄粉が用いら
れ、還元鉄粉、アトマイズド鉄粉、電解鉄粉などであ
る。無機電解質としては、アルカリ金属、アルカリ土類
金属、重金属の塩化物などが好ましく、例えば、NaC
l,KCl,CaCl2 ,MgCl2 ,FeCl3など
が用いられる。活性炭は反応助剤および保水剤として使
用され、通常は椰子殻炭、木粉炭、ピート炭などであ
る。
【0015】また、これらの発熱組成物中の被酸化性金
属粉、無機電解質、活性炭などの粒度としてはは60メ
ッシュ以下、好ましくは100メッシュ以下の粒度のも
のを50%以上含むものが好ましい。発熱組成物の配合
割合は支持体となる不織布の性状、目的とする発熱性能
などによって異なり一概に特定はできないが、例えば金
属粉が100重量部に対し、活性炭が5〜20重量部、
無機電解質が1.5〜10重量部、水が25〜60重量
部である。この他、所望により、さらにパーライト、バ
ーミキュライト、吸水性樹脂などの保水剤や水素発生抑
制剤、固結防止剤などを混合することもできる。
【0016】発熱組成物を支持体に保持させる方法とし
ては例えば、鉄粉、活性炭、無機電解質、水などを混
合した状態のものを支持体の上に分散させて振動を与え
るか、押しつけるなどの方法によって保持させてもよ
く、また、鉄粉、活性炭、無機電解質など粉末原料の
混合物を支持体の上に広げて振動を与えて内部の空隙に
進入させ保持させたのち、これに水を散布してもよく、
あるいは鉄粉、活性炭など無機電解質を除く粉末原料
の混合物を支持体の上に広げて振動を与えて内部の空隙
に進入保持させたのち、これに食塩などの無機電解質水
溶液を散布して含浸させてもよい。これらのうちでも水
分を含まない状態の方が支持体内部の空隙に進入しやす
い点で及びが好ましく、さらには、無機電解質を全
体に均一に浸透しうる点などからの方法が特に好まし
い。
【0017】支持体に対する発熱組成物の保持量は、支
持体の厚さ(目的とする発熱体の厚さ)、発熱性能等に
応じて定められるが、通常は支持体1m2 当たり500
〜10000g、好ましくは1000〜5000gであ
る。保持量が500gよりも少ないと、発熱温度、発熱
持続時間が低下し、一方、保持量が10000gよりも
多くなると発熱体の厚みが増し、薄型で柔軟なシートの
形成が困難となる。
【0018】本発明において、発熱組成物を支持体に保
持させる際、支持体の空隙が大きい場合には、発熱組成
物の一部が支持体から脱落することを防止するなどの目
的で、支持体の下に目の細かな不織布あるいは紙などを
重ね合わせた状態で、発熱組成物を保持させることが好
ましい。このようにして発熱組成物を保持したままの状
態で全体を熱圧着することにより、シート状発熱体とし
て用いてもよいが、加工時および使用時を含めて発熱組
成物の離脱を確実に防止する目的などから、その上面に
も不織布、または通気性フイルムなどを重ね合わせて被
覆することが好ましい。
【0019】被覆材の材質としては、発熱組成物の離脱
を防ぎ、発熱に必要な空気の通気量を確保しうるもので
あればよく、合成繊維、天然繊維の不織布あるいは織
布、紙、通気加工された各種合成樹脂フィルムおよびこ
れらの複合シートなどを用いることができる。例えば、
紙、または綿、パルプ、麻、毛、レーヨンなどの天然繊
維の単独または混紡不織布、織布、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ナイロン、ポリアクリル、ポリエステル、
ポリ塩化ビニルなどの合成繊維の単独または混紡不織
布、織布など、また、合成樹脂フイルムでは例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニルなどのフイルムに針、レーザーなど
で細孔を設けて通気性を持たせたもの、あるいは、元来
多数の微細孔を有する延伸微多孔質フイルムなどが用い
られるほか、前記の支持体と同材質の不織布も使用でき
る。これらは単独、または適宜くみあわせて使用される
が、被覆加工性の面からは支持体と接する側に融点が低
い繊維またはフイルムを、他の側には非溶融性または融
点の高い繊維またはフイルムを配した被覆材などが好ま
しい。
【0020】本発明において、発熱組成物を保持した支
持体は、被覆材使用の有無に係わらず、熱融着すること
により所定の厚さのシート状に加工される。熱融着の方
法としては、支持体、または支持体に被覆材を重ね合わ
せた状態、あるいは支持体を被覆材を用いた偏平状の袋
内に収納した状態で加熱ロールを通すか、またはプレス
機により加熱圧縮することなどによって行うことができ
る。熱融着を行う場合の、温度、圧力の条件としては、
支持体および被覆材の種類、圧縮保持時間によって異な
るが、加熱ロールによる場合には、通常は温度70〜2
00℃、圧力0.005〜30kg/cm程度である。
これによって支持体が圧縮された状態で固着され、薄型
のシート状になると同時に発熱組成物が強固に保持され
る。
【0021】シート状とされた発熱体の厚さは、目的と
する発熱性能、用途などによって選ばれるが、シート状
としての特性を活用できるよう、なるべく薄くなるよう
に設計され、通常は6mm以下、好ましくは4mm以下
である。このようにして得られたシート状発熱体は、そ
の状態のまま、あるいは使用目的に応じた発熱量が得ら
れるように、通気孔が設けられたポリエチレンと不織布
とのラミネートフイルム、または微細孔を有する通気性
フイルムからなる袋に収納し、さらに保存のため非通気
性の袋に密封し、かいろや医療用の発熱袋として使用さ
れる。
【0022】次に本発明を図面によって例示し、さらに
具体的に説明する。図1は本発明で用いられる支持体1
の断面図の例を示すものである。図2は図1の支持体1
を加熱で膨張させた支持体1’の断面図であり、2は繊
維、3は空隙を示す。図3は図2の支持体に発熱組成物
4を保持させた状態の断面図である。図4は図3の両面
に被覆材5、5を重ね合わせたのち、加熱圧着ロールに
て熱融着して得られたシート状発熱体6である。図5
は、本発明を実施する場合の工程の例を示すものであ
る。図中の7は本発明で用いられる支持体のロール、8
は被覆材のロールであり、ロール部9を経たのち、加熱
炉10を通過する過程で熱膨張させられ、支持体1’と
なる。支持体1’の下面には目の細かい不織布あるいは
紙などの被覆材5が重ね合わされて、粉体充填部11に
導かれ、発熱組成物が保持され、さらに上面に被覆材5
が重ね合わされて、加熱圧着ロール12にて熱融着され
たのち、裁断部13にて所望の大きさに切断され、つい
で塩水散布部14にて、電解質水溶液が散布され、シー
ト状発熱体6とされる。このようにして得られたシート
状発熱体は、使用目的に応じて、通気性を調整した袋に
入れ、さらには非通気性の袋に密封するなどの方法を講
じて、かいろや医療用具として用いられる。
【0023】実施例1 図5に示す装置において、支持体として厚さ1.5m
m,坪量37.8g/m2 でポリエステルとポリエチレ
ンからなる複合繊維で形成された熱膨張性不織布1を1
3.5m/minの速度で、150℃に設定された加熱
オーブン中を通すことにより、厚さが7mmに膨張し
た。不織布1’の下面に被覆材5としてテッシュペーパ
ー(坪量20g/m2 )を重ね合わせ、粉体充填部11
に導き、鉄粉(100メッシュアンダー95%以上)8
8重量部、活性炭(100メッシュアンダー90%以
上)10重量部、および高吸水性樹脂2重量部を混合し
て得られた粉体混合物を、0.142g/cm2 の割合
で散布し、不織布に保持させた。粉体は不織布の空隙に
ほぼ均一に取り込まれた。
【0024】次に、上記被覆材と同じ被覆材を支持体の
上面に重ね合わせたのち、200℃、線圧10kg/c
mに設定されたエンボス加熱圧着ロール12にて熱融着
させ、次いで裁断部13にて、大きさ85×135m
m、厚さ1.7mmに裁断した。このようにしたのち、
塩水散布部14にて、8.4%食塩水溶液を685g/
2 の割合で散布保持させ、シート状発熱体6を得た。
この発熱体は、柔軟で、しかも発熱組成物の片寄りや脱
落を生じなかった。この発熱体を片面が透湿度800g
/m2 dayのポリプロピレン製微多孔フイルム、他面
がポリエチレンとナイロン不織布のラミネートフィルム
で構成された偏平状の内袋に収納してシート状発熱袋と
した。このものをさらに非通気性の外袋に密封した。
【0025】2日後に、シート状発熱袋を外袋から取り
出して室温20℃、相対湿度65%の室内で、JIS
S−4100の発熱試験法に基ずいて発熱性能の測定を
おこなった。その結果、図6に示したような発熱性能が
得られた。すなわち、8.5分で40℃を超え、70分
後には約57℃に達した。そして40℃以上の発熱持続
時間は約12時間であった。また、このシート状発熱袋
を外袋から取り出し、人体に装着した場合には、約14
時間にわたり快適な温度を持続し、この間常に柔軟なシ
ート状が維持された。
【0026】
【発明の効果】本発明は、発熱組成物の支持体として、
熱で膨張し、空隙率が増加する不織布を用いるものであ
り、それによって、発熱組成物を支持体に保持させるこ
とが容易となり、薄型で柔軟性が大きく優れた発熱性能
を有するシート状発熱体が得られるとともに、支持体と
して原材料段階での容積が小さく、素材の運送、および
生産工程中での供給および取扱が容易となった。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】熱で膨張する支持体の断面図。
【図2】熱で膨張させた支持体の断面図。
【図3】支持体に発熱組成物を保持させた状態の断面
図。
【図4】シート状発熱体の断面図。
【図5】本発明を実施するための工程図の例。
【図6】発熱曲線図。
【符号の説明】
1 支持体 1’加熱により膨張した支持体 2 繊維 3 空隙 4 発熱組成物 5 被覆材 6 シート状発熱体 7 支持体のロール 8 被覆材のロール 9 ロール 10 加熱炉 11 粉体充填部 12 加熱圧着ロール 13 切断部 14 塩水散布部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長津 功 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 (72)発明者 高橋 守 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の空隙を有するシート状の支持体
    に、被酸化性金属粉を主成分とし、空気と接触して発熱
    する発熱組成物を保持せしめてなるシート状発熱体にお
    いて、支持体として、加熱することにより膨張し空隙率
    が増加する不織布を用いることを特徴とするシート状発
    熱体
  2. 【請求項2】 不織布が溶融温度の異なる2種以上の合
    成樹脂を用いて紡糸された複合繊維を含むものである請
    求項1に記載のシート状発熱体
  3. 【請求項3】 不織布の厚さが0.5〜5mm,坪量が
    10〜200g/m2 ,空隙率が60%以上である請求
    項1に記載のシート状発熱体
  4. 【請求項4】 複合繊維が、ポリエステル、ポリアクリ
    ル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
    スチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩
    化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアセタールから選ばれ
    る2種以上が用いられた繊維からなる請求項2に記載の
    シート状発熱体
JP12202194A 1994-05-12 1994-05-12 シート状発熱体 Pending JPH08173471A (ja)

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