JPH08166529A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JPH08166529A
JPH08166529A JP6308905A JP30890594A JPH08166529A JP H08166529 A JPH08166529 A JP H08166529A JP 6308905 A JP6308905 A JP 6308905A JP 30890594 A JP30890594 A JP 30890594A JP H08166529 A JPH08166529 A JP H08166529A
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JP
Japan
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cam
cam ring
lens barrel
optical axis
ring
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Application number
JP6308905A
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English (en)
Inventor
Keiichiro Kaneko
啓一郎 金子
Toshikazu Tanaka
寿和 田中
Atsushi Kajitani
淳 梶谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視野切換えまたは焦点調節のあるレンズ鏡筒
において、レンズ移動用のカム筒のカム溝とカムピンの
間にある隙間を小さくしてレンズの位置を一意的に定
め、結像位置がずれることを無くし、これによる追尾性
能の劣化を防ぐ。また、振動、衝撃などの外力に対する
カム溝やカムピン部分の耐久性を向上させる。 【構成】 カム溝を有する固定枠と、回転方向に摺動可
能に嵌合するカムリングを二重にし、第一のカムリング
と第二のカムリングに回転方向又は光軸方向に弾性力を
与える弾性部材を設ける。また駆動用歯車との間にある
バックラッシュも無くすよう二重歯車とし、各部の隙間
量を最適にするための調整機構を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば航空機に搭載
して目標を捜索または追尾する赤外線撮像装置などの光
学系レンズ鏡筒において、ズーミングまたはピント調整
のためにレンズ群を光軸方向に移動する機構に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図15は従来のレンズ鏡筒のズーミング
またはピント調整機構を示す断面図である。図において
1は第1の可動レンズ群、2は第2の可動レンズ群であ
る。一般に第1の可動レンズ群及び第2の可動レンズ群
を光軸方向に動かすことによりズーミングまたはピント
調整を行なっている。3は第1の可動枠、4は第2の可
動枠であり、第1の可動枠3は第1の可動レンズ群1を
保持し、第2の可動枠4は第2の可動レンズ群2を保持
している。5は第1のカムピンであり、第1の可動枠3
に取付けられ、6は第2のカムピンであり第2の可動枠
4に取付けられている。7は固定枠でありネジ8により
メインボディー9に固定されている。固定枠7には2箇
所光軸方向に溝10、11があり、10は第1の溝であ
り第1のカムピン5が挿入されており、11は第2の溝
であり第2のカムピン6が挿入されており、第1の可動
レンズ群1および第2の回転方向を規制している。また
12は固定枠7の内筒であり、第1の可動枠3の外筒1
3および第2の可動枠4の外筒14と係合しあい可動時
のガイドになっている。15はカムリングであり歯車1
6を介してモータ17により回転運動を行う。ただし光
軸方向は固定枠7とメインボディー9で位置決めされて
いる。カムリング15には第1のカム溝18および第2
のカム溝19があり、第1のカム溝18には第1のカム
ピン5が挿入され、第2のカム溝19には第2のカムピ
ン6が挿入されている。20は撮像装置に係合するマウ
ントでありネジ21によりメインボディー9に取付けら
れている。図8は固定枠7とカムリング15の外観図で
あり、固定枠7にある第1の溝10と第2の溝11の形
状およびカムリング15にある第1のカム溝18と第2
のカム溝19の形状を示す。
【0003】従来のレンズ鏡筒は上記のように構成され
ている。次に動作について説明する。ズーミングの信号
によりモータ17が回転すると、その回転力は歯車16
を介してカムリング15に伝わりカムリング15が回転
する。カムリング15には第1のカム溝18および第2
のカム溝19があり、それぞれのカム溝も回転する。第
1のカム溝18には第1のカムピン5が挿入され、第2
のカム溝19には第2のカムピン6が挿入されているた
め第1のカムピン5および第2のカムピン6には回転力
が加わる。しかし第1のカムピン5は固定枠7の第1の
溝10にも挿入されており、第2のカムピン6は固定枠
7の第2の溝11にも挿入されているため回転が規制さ
れて回転はせずそれぞれのカム溝にそって光軸方向に移
動力を受ける。この移動力によって第1の可動枠3およ
び可動枠4は固定枠7の内筒12をガイドに所定の位置
に移動し所望のズーム倍率または合焦状態の光学系を構
成することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の鏡
筒においては以下のような問題点があった。まず、第一
の課題として、前記カム溝と前記カムピンの双方には製
造上加工公差が必要で滑らかな摺動特性を得るためには
ある程度大きな隙間を設けざるを得ないのが実情であっ
た。しかしながら、前記カム溝と前記カムピンの間の隙
間があることによってレンズの位置が一意的に定まらず
その結果像の位置がわずかにずれるため遠方の物体を正
確に追尾し続けることが困難であると言う問題があっ
た。また、このような隙間のある部分は振動、衝撃など
の外力によって損傷を受け易く、耐久性が不十分である
という問題があった。
【0005】本発明になる鏡筒はかかる問題点を解決す
るために成されたものであり、前記カム溝と前記カムピ
ンの間の隙間を機構的に抑さえて小さくすることによっ
て、レンズの位置を実質上一意的に定めるとともに、振
動、衝撃などの外力に対する耐久性を高めようとするも
のである。
【0006】第二の課題として、前記鏡筒のカムリング
を外部から歯車により動力を伝えて回転させる場合にお
いては前記のように前記カム溝と前記カムピンの間の隙
間を無くしたとしても前記カムリングに設けられた歯車
部位と外部から動力を伝える歯車の間にバックラッシュ
がある。このため、外部から動力を伝える歯車を固定し
た状態においても、その歯車間にあるバックラッシュ分
カムリングが回転するためレンズの位置が一意的に定ま
らず、その結果像の位置がわずかにずれ、したがって遠
方の物体を正確に追尾し続けることが困難であると言う
問題があった。
【0007】本発明の実施例1及び実施例2に係る鏡筒
はかかる問題点を解決するために成されたものであり、
前記カム溝と前記カムピンの間の隙間をなくし、かつこ
れと同時に、前記カムリングに設けられた歯車部位と外
部から動力を伝える歯車の間のバックラッシュを小さく
することによってレンズの位置を実質上一意的に定めよ
うとするものである。
【0008】第三の課題として、前記鏡筒のカムリング
を外部から歯車により動力を伝えて回転させる場合にお
いて前記請求項2になるレンズのように前記カム溝と前
記カムピンの間の隙間及び前記カムリングに設けられた
歯車部位と外部から動力を伝える歯車の間のバックラッ
シュを小さくすることができる。しかしながら、厳密に
は製造上加工公差によって生ずる前記カム溝と前記カム
ピンの間の隙間量と前記歯車間のバックラッシュ量が異
なるためその差異に相当する分が隙間量として残る。ま
た、この差異を小さくするために製造上の加工公差を制
御することは困難で、各部品の加工後の精度を精密に測
定し、部品を選択的に組み立てるなどの策を講ずること
はできるとしてもコスト的に不利であるという問題があ
る。
【0009】本発明の実施例1及び実施例2に係る鏡筒
はかかる問題点を解決するために成されたものであり、
前記鏡筒のカムリングを外部から歯車により動力を伝え
て回転させる場合において、部品加工上の公差などの制
約にかかわらず、また、コスト的にも有利に前記カム溝
と前記カムピンの間の隙間量と前記歯車間のバックラッ
シュ量の差異をなくし、その結果、最終的に残る前記カ
ム溝と前記カムピンの間の隙間及び前記カムリングに設
けられた歯車部位と外部から動力を伝える歯車の間のバ
ックラッシュを実質上なくそうとするものである。
【0010】第四の課題として変倍機能のあるレンズに
おいて通常見られるように、リード角が一定でないカム
溝を有するカムリングの場合、カム溝の角度によって前
記第一のカムリングと前記可動レンズ群の可動範囲全域
を通して前記可動枠を駆動するための負荷トルクが変動
するという問題がある。その結果、駆動源の出力トルク
で決まる規定トルク以内に規制することができないとい
う問題点があった。
【0011】本発明の実施例3及び実施例4に係る鏡筒
はかかる問題を解決するためになされたもので、前記可
動レンズ群の可動範囲全域を通して、最も隙間が少なく
かつ駆動源の出力トルクで決まる規定トルク以内に規制
し、画像のぶれやぼけをなくすとともに、耐久性を向上
させようとするものである。
【0012】第五の課題として鏡筒が振動、衝撃などの
外力にさらされる場合、前記カムピンと前記第一のカム
リング、及び前記第二のカムリングのカム溝にかかる応
力が大きいため、前記カムピンや前記第一のカムリン
グ、及び前記第二のカムリングのカム溝部が比較的簡単
に変形し、耐久性が弱いという問題点があった。
【0013】本発明の実施例5に係る鏡筒はかかる問題
を解決するためになされたもので前記カムピンと前記第
一のカムリング、及び前記第二のカムリングのカム溝に
かかる応力を小さくし、前記カムピンや前記第一のカム
リング、及び前記第二のカムリングのカム溝部が簡単に
変形することを防ぎ、耐久性を向上させようとするもの
である。
【0014】第六の課題として、変倍機能のあるレンズ
において通常見られるように、リード角が一定でないカ
ム溝を有するカムリングで前記弾性部材が前記第一のカ
ムリングと前記第二のカムリングの間に回転方向の弾性
力を働かせている場合、カム溝の角度によって前記可動
枠を駆動するための負荷トルクが変動するという問題に
加えて、前記カムリングの回転角度に対する前記可動枠
の位置の感度が高く、誤差要因を加速的に増大させ、従
って制御回路の許容誤差を最も誤差要因の大きな位置の
水準に合わせる必要があるため制御設計を困難にし、前
記可動枠の必要な位置決め精度に対して十分な信頼性が
得られない。または、この信頼性を高めるためには複雑
な制御回路を必要とするため製造コストの増加を招く要
因となる。
【0015】本発明の実施例6に係るレンズはかかる問
題点を解決するために成されたもので、カムリングの回
転方向の位置によって前記可動枠を駆動するための負荷
トルクが変動しないレンズ鏡筒を構成しようとするもの
である。
【0016】第七の課題として、変倍機能のあるレンズ
において通常見られるように、二つ以上のレンズ群が前
記カムリングの回転に伴って前記カム溝に導かれて光軸
方向に移動する鏡筒に前記弾性部材が前記第一のカムリ
ングと前記第二のカムリングの間に回転方向の弾性力を
働かせている場合、二つのレンズ群のストローク全域を
通じて、レンズ群の移動方向がそのストロークの半ばか
ら変化する場合がある。このような場合には、レンズ群
の移動方向が変化する位置において可動枠にかかるカム
ピンを規制する第一の可動枠と第二の可動枠の溝の左右
いずれの面に前記カムピンが接するかが一意的に定まら
ないためレンズ位置が定まらず、結像位置がずれるため
に遠方の物体を正確に追尾できないという問題がある。
【0017】本発明の実施例7及び実施例8に係る鏡筒
はかかる問題を解決するためになされたもので、変倍機
能のあるレンズにおいて通常見られるように、レンズ群
の移動方向がそのストロークの半ばから変化する場合に
おいても、各レンズ群の位置を一意的に決定でき、結像
位置がずれず遠方の物体を正確に追尾できる鏡筒を提供
しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の実施例1になる
鏡筒は前記固定枠に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸
を中心に回転する第一のカムリングと、前記第一のカム
リングに摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回
転する第二のカムリングを設けるとともに、前記第一及
び第二のカムリングに固定され、前記第一及び第二のカ
ムリングを回転方向に弾性力を与える弾性部材を具備す
るものである。
【0019】また、前記第一のカムリング及び前記第二
のカムリングの端部に歯車部位を設け、外部から伝えら
れる回転力を前記第一及び第二のカムリングの歯車部位
に噛合する歯車を介して伝達し、これにより光軸と平行
な軸を中心に前記第一のカムリング及び前記第二のカム
リングを回転させる構造をとるものである。
【0020】さらに、前記歯車の回転中心を調整可能に
する偏心部材を設けることによって、前記カムリングに
設けられた歯車部位と外部から動力を伝える歯車の間の
バックラッシュ量を調節可能にするものである。
【0021】本発明の実施例2に係る鏡筒には、前記歯
車部位の少なくとも一方に回転方向の位置調整機構を設
けるものである。
【0022】本発明の実施例3になる鏡筒は、前記第一
のカムリングと第二のカムリングの両方に回転方向で接
する楔板と、前記第一または第二のカムリングにネジ係
合し、前記楔板に押ネジとして働き、前記第一のカムリ
ングと第二のカムリングの回転方向の相対位置を調整す
ることができるネジを具備するものである。
【0023】本発明の実施例4になる鏡筒は、前記第一
のカムリングと第二のカムリングのいずれかに取り付け
られ、前記第一及び第二のカムリングの回転方向に軸を
有するネジシャフトと、前記第一のカムリングと第二の
カムリングのいずれかに取り付けられ、前記ネジシャフ
トにネジ係合し、前記第一のカムリングと第二のカムリ
ングの回転方向の相対位置を調整することができるフロ
ーティングナットを具備するものである。
【0024】本発明の実施例5に係る鏡筒は前記可動枠
に回転可能に固定され、前記固定枠、前記第一のカムリ
ング、及び前記第二のカムリングのカム溝に係合する長
円形断面の筒形のカムピンのリングを設けるものであ
る。
【0025】本発明の実施例6に係る鏡筒はリード角一
定のら旋状のカム溝を有し、前記固定枠に摺動可能に嵌
合し、光軸と平行な軸を中心に回転する前記第一のカム
リング、及びリード角一定のら旋状のカム溝を有し、前
記第一のカムリングに摺動可能に嵌合し、光軸と平行な
軸を中心に回転する第二のカムリングを設けるものであ
る。
【0026】本発明の実施例7に係る鏡筒は前記固定枠
に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する
第一のカムリングと、前記第一のカムリングに摺動可能
に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する第二のカム
リングを設けるとともに、前記第一及び第二のカムリン
グに固定され、前記第一及び第二のカムリングを光軸方
向に弾性力を与える弾性部材を具備するものである。
【0027】本発明の実施例8に係る鏡筒は、少なくと
も二つ以上の可動枠を有する鏡筒において、前記固定枠
に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する
第一のカムリングと、前記第一のカムリングに摺動可能
に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する第二及び第
三のカムリングと、前記第一及び第二のカムリングに固
定され、前記第一及び第二のカムリングを回転方向に弾
性力を与える弾性部材と、前記第一及び第三のカムリン
グを光軸方向に弾性力を与える弾性部材を設けるもので
ある。
【0028】
【作用】本発明の実施例1になる鏡筒においては前記弾
性部材が前記第一のカムリング及び第二のカムリングを
回転方向に引きつけることによって、前記第一のカムリ
ングのカム溝及び前記第二のカムリングのカム溝の双方
が回転方向の反対方向から前記カムピンに接触し、前記
カム溝と前記カムピンの間の隙間が無くなる。
【0029】また、前記第一のカムリング及び前記第二
のカムリングの端部に歯車部位を設け、外部から伝えら
れる回転力を前記第一及び第二のカムリングの歯車部位
に噛合する歯車を介して伝達させ、光軸と平行な軸を中
心に前記第一のカムリング及び前記第二のカムリングを
回転させる。このとき前記第一のカムリング端部の歯車
部位及び第二のカムリング端部の歯車部位の間でも前記
弾性部材による回転方向の弾性力が作用しているため前
記第一及び第二のカムリング端部の歯車部位と外部から
回転力を伝える歯車の間に生ずるバックラッシュをも小
さくする作用がある。
【0030】さらに、前記歯車の回転中心を調整可能に
する偏心部材を設けた。これにより、前記偏心部材の偏
心部位を中心に前記偏心部材を回転させ、前記第一及び
第二のカムリングの歯車部位の回転軸と前記歯車の回転
軸との中心間距離を調節することができる。このことに
よって前記カムリングの歯車部位と前記歯車の間のバッ
クラッシュ量を調節することが可能である。以上のこと
によって、部品加工上の公差などの制約にかかわらず、
また、コスト的にも有利に前記カム溝と前記カムピンの
間の隙間量と前記歯車間のバックラッシュ量の差異をな
くし、その結果、最終的に残る前記カム溝と前記カムピ
ンの間の隙間及び前記カムリングに設けられた歯車部位
と外部から動力を伝える歯車の間のバックラッシュを極
めて小さいものにすることができる。
【0031】本発明の実施例2に係る鏡筒においては前
記歯車部位の少なくとも一方に回転方向の位置調整機構
を設けることにより、前記第一のカムリング及び第二の
カムリングのカム溝と、これらに係合するカムピンの間
の隙間がなくなる位置において、前記歯車間のバックラ
ッシュ量をも同時に0になるよう調節することができ
る。このことによって部品加工上の公差などの制約にか
かわらず、また、コスト的にも有利に前記カム溝と前記
カムピンの間の隙間量と前記歯車間のバックラッシュ量
の差異をなくし、その結果、最終的に残る前記カム溝と
前記カムピンの間の隙間及び前記カムリングに設けられ
た歯車部位と外部から動力を伝える歯車の間のバックラ
ッシュを極めて小さいものにすることができる。
【0032】本発明の実施例3になる鏡筒においては前
記楔板によって前記第一のカムリング及び第二のカムリ
ングの回転方向の相対位置を微妙に調整することによっ
て、前記第一のカムリングのカム溝及び前記第二のカム
リングのカム溝と前記カムピンの間の隙間を極めて小さ
くすることが可能になる。
【0033】本発明の実施例4になる鏡筒においては前
記フローティングナットとネジシャフトを設けたことに
よって前記第一のカムリング及び第二のカムリングの回
転方向の相対位置を微妙に調整することができる。これ
によって、前記第一のカムリングのカム溝及び前記第二
のカムリングのカム溝と前記カムピンの間の隙間を極め
て小さくすることが可能になる。
【0034】本発明の実施例5に係る鏡筒においては前
記可動枠に回転可能に固定され、前記固定枠、前記第一
のカムリング、及び前記第二のカムリングのカム溝に係
合する長円形断面の筒形のカムピンのリングを有する。
これにより前記カムピンと前記第一のカムリング、及び
前記第二のカムリングのカム溝の間の接触面積が大きく
なり、前記カムピンと前記第一のカムリング、及び前記
第二のカムリングのカム溝の間にかかる応力を小さくす
ることができる。
【0035】本発明の実施例6に係る鏡筒においては前
記第一のカムリング、及び前記第二のカムリングのら旋
状のカム溝のリード角を一定とすることにより、カム溝
の角度によって前記弾性体の変形量が一定のため、弾性
力に変化が生じず、前記可動枠を駆動するための負荷ト
ルクが変動しない。これによって前記可動枠の必要な位
置決め精度に対して十分な信頼性を得て、複雑な制御回
路を必要としないレンズ鏡筒を構成することができる。
【0036】本発明の実施例7に係る鏡筒においては前
記弾性部材が前記第一のカムリング及び第二のカムリン
グを光軸方向に引きつけることによって、前記第一のカ
ムリングのカム溝及び前記第二のカムリングのカム溝の
双方が光軸方向の互いに反対の方向から前記カムピンに
接触し、前記カム溝と前記カムピンの間の隙間が無くな
る。
【0037】本発明の実施例8に係る鏡筒においては、
前記第二のカムリングが前記弾性部材によって回転方向
に力を受け、前記第一のカムリングとの間で隙間を小さ
くするように作用する。また、前記第三のカムリングが
前記弾性部材によって光軸方向に力を受け、前記第一の
カムリングとの間で隙間を小さくするように作用する。
【0038】
【実施例】
実施例1 図1はこの発明の実施例1に係る鏡筒の一例を示す図で
ある。この実施例においては二つの可動レンズ群を持つ
視野切換えのレンズ可動部にこの発明が適用されてい
る。図において、1〜14及び16、17、20、21
は従来の装置と同じである。15は第一のカムリング、
22は第二のカムリング、23は第三のカムリング、2
4は第二のカムリング22のカム溝、25は第三のカム
リング23のカム溝である。26は第一のカムリングの
歯車部位、27は第三のカムリングの歯車部位、28は
偏心部材である。
【0039】図2はこの発明の実施例1に係る鏡筒の断
面図を示す図である。この実施例においては周方向に3
つのカム溝、カムピン、及び弾性部材が設けられてい
る。図において同一番号は同一の機能を持つ同一の部品
または部位であることを示す。29は第一の弾性部材で
あり、第一のカムリング15と第二のカムリング22の
間に回転方向の収縮力を与えている。
【0040】図3はこの発明の実施例1に係る鏡筒のカ
ムリングの展開図を示す図である。30は第二の弾性部
材であり、第一のカムリング15と第三のカムリング2
3に回転方向の収縮力を与えている。
【0041】図4(a)及び図4(b)はこの発明の実
施例1に係る鏡筒の偏心部材の拡大図である。31はモ
ータを偏心部材に固定するネジ、32は偏心部材を鏡筒
のメインボディーに固定するクランプ、33はクランプ
固定ネジ、34は偏心部材外周、35は偏心部材内周、
36は偏心部材腕部位である。
【0042】次に各部の働きについて説明する。第一の
カムリング15はら旋状のカム溝を有し、固定枠7に回
転方向に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回
転する。第二のカムリング22は第一のカムリング15
に回転方向に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心
に回転する。第一のカムピン5は第一のカムリング15
のカム溝18、および第二のカムリング22のカム溝2
4に係合し、第一のカムリング15の回動に伴って、第
一の可動枠3を光軸方向に移動することができる。第三
のカムリング23は第一のカムリング15に回転方向に
摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する。
第二のカムピン6は第一のカムリング15のカム溝1
9、および第三のカムリング23のカム溝25に係合
し、第一のカムリング15の回動に伴って、第二の可動
枠4を光軸方向に移動することができる。第一のカムリ
ングの歯車部位26と第三のカムリングの歯車部位27
は、歯車16と噛合しており、モータ17による回転駆
動力は歯車16、第一のカムリングの歯車部位26と第
三のカムリングの歯車部位27を介して第一のカムリン
グ15及び第三のカムリング23に伝えられる。
【0043】図2及び図3において示すように、第二の
カムリング22は、第一の弾性部材29によって回転方
向に弾性力を受けている。このためカムピン5は第一の
カムリングのカム溝18と第二のカムリングのカム溝2
4に反対方向から挟まれるように接触している。同様に
第三のカムリング23は、第二の弾性部材36によって
回転方向に弾性力を受けている。このためカムピン6は
第二のカムリングのカム溝19と第二のカムリングのカ
ム溝25に反対方向から挟まれるように接触している。
【0044】図4(a)及び(b)において28は偏心
部材である。モータ17は偏心部材28にネジ31によ
って固定されており、偏心部材28は鏡筒のメインボデ
ィー9に回転可能に嵌合し、さらにクランプ32及びク
ランプ用ネジ33によって固定されている。偏心部材2
8の外周34は内周35に対し偏心しており、偏心部材
28の取り付け方向を偏心部材28の腕部位36によっ
て偏心部材28の外周34の中心周りに回転させること
によりモータ17の回転軸の位置を調節でき、モータ1
7の回転軸と第一のカムリングの歯車部位26及び第三
のカムリングの歯車部位27の距離を調節することがで
きる。
【0045】実施例2 図5はこの発明の実施例2に係る鏡筒の一例を示す図で
ある。図において1〜26は実施例1と同じである。3
7は第三のカムリング23付随の歯車、38は第三のカ
ムリング23の固定ネジである。カムリング23に対し
て回転可能に嵌合する。第三のカムリング23付随の歯
車の固定ネジ38は第三のカムリング23付随の歯車3
9を第三のカムリング23に対して固定する。この発明
によれば前記第一のカムリング15のカム溝19及び第
三カムリング23のカム溝25と、これらに係合するカ
ムピン5の間の隙間がなくなる位置において、第一のカ
ムリングの歯車部位26、第三のカムリングの歯車部位
27、及び第三のカムリング23付随の歯車37の間の
バックラッシュがなくなる位置で第三のカムリング23
付随の歯車37を第三のカムリング23に対して固定す
る。
【0046】実施例3 図6及び図7は本発明の実施例3に係る鏡筒の一例を示
す図である。図において1〜26は実施例1と同じであ
る。39は第一の楔板、40は第二の楔板、41及び4
2は楔板の高さ調整用ネジである。第一の楔板39は第
二のカムリング22の凸部と、第一のカムリング15の
穴部の間に挟まれており、第二の楔板40は第三のカム
リング23の凸部と第一のカムリング15の穴部の間に
挟まれてそれぞれ弾性部材29と30の弾性力を受けて
いる。楔板の高さ調整用ネジ41は第二のカムリング2
2にネジ結合し、第一の楔板39を上部から押してい
る。また42は第三のカムリング23にネジ結合し、第
一の楔板40を上部から押している。
【0047】次に各部の働きについて説明する。楔板3
9の高さ調整用ネジ41の回転により第一の楔板35の
高さを押しネジ効果で調整することができ、その結果、
第二のカムリング22の第一のカムリング15に対する
回転方向の位置を調整することができる。また、同様に
楔板の高さ調整用ネジ42の回転により第一の楔板39
の高さを押しネジ効果で調整することができ、その結
果、第三のカムリング23の第一のカムリング15に対
する回転方向の位置を調整することができる。
【0048】実施例4 図8及び図9は本発明の実施例4に係る鏡筒の一例を示
す図である。図において1〜26は実施例1と同じであ
る。43は第一のネジシャフト、44は第二のネジシャ
フト、45及び46はフローティングナット、47及び
48は第二及び第三のカムリングの板部位、49及び5
0は第一及び第二の固定ナット、51、及び52は第一
及び第二の止め輪である。
【0049】これらの各部品は構成も機能も同じ対であ
るので、以下ではその一方だけを例にとって説明する。
第一のネジシャフト43は第二のカムリング22に固定
されており、フローティングナット45と噛み合ってい
る。止め輪51で第二のカムリングの板部位と係合して
おり、軸方向に動かないようになっている。ただし軸回
りの回転は可能である。固定ナット49を締めることに
より、フローティングナット45とダブルナット効果に
なり、フローティングナット45の緩み止めとして働
く。
【0050】実施例5 図10はこの発明の実施例5に係る鏡筒の一例を示す図
である。図において1〜14、及び16〜21は実施例
1と全く同じである。53、54は第一及び第二のカム
フォロワ、55、56は第一及び第二のブッシュ、5
7、58は第一及び第二のブッシュ固定ネジである。こ
れらの各部品は構成も機能も同じ対であるので、以下で
はその一方だけを例にとって説明する。
【0051】これらの各部品は構成も機能も同じ対であ
るので、以下ではその一方だけを例にとって説明する。
図11はこの発明に係る鏡筒の前記対の一方を示す詳細
図である。図において4、7、15、23は実施例1と
全く同じである。カムフォロワ54は長円形断面の部位
と円形断面の部位からなり、長円形断面の部位は第一の
カムリング15のカム溝19と第三のカムリング23の
カム溝25に摺動可能に嵌合している。また円形断面の
部位はカムリング7のガイド溝11に摺動可能に嵌合し
ている。ブッシュ56はカムフォロワ54に回転可能に
嵌合し、ブッシュ固定ネジ58によって可動枠4に固定
されている。
【0052】第一のカムリング15と第三のカムリング
23の回動にともなって、カムフォロワ54は第一のカ
ムリング15の第二のカム溝19と第三のカムリング2
3のカム溝25にならってブッシュ56に対して回転し
ながら、カムリング7のガイド溝11内を光軸方向に移
動し可動枠4を光軸方向へ移動させる。
【0053】実施例6 図12は本発明の実施例6に係る鏡筒の一例を示す図で
あり、実施例1における固定枠7、第一のカムリング1
5、第二のカムリング22、第三のカムリング23、の
一部を展開した図である。図において、5、6、7、1
0、11、15、28、29は実施例1に示されている
ものと同じである。ここで第一のカムリング15の第一
のカム溝18及び第二のカム溝19、並びに第二のカム
リングのカム溝24及び第三のカムリングのカム溝25
はいずれもリード角が一定である。従って、回転駆動源
から伝えられるトルクは常に一定の割合でカムピンに推
力として働き、レンズを駆動するためのトルクも常に一
定である。
【0054】実施例7 図13は本発明の実施例7に係る鏡筒の一例を示す図で
あり、固定枠7、第一のカムリング15、第二のカムリ
ング22、第三のカムリング23の一部を展開したもの
である。図において、5、6、7、10、11、15、
28、29は実施例1に示されているものと同じであ
る。59は第一の弾性部材、60は第二の弾性部材であ
る。
【0055】第二のカムリング22は、第一の弾性部材
59によって光軸方向に収縮力を受けている。このため
カムピン5は第一のカムリングのカム溝18と第二のカ
ムリングのカム溝24に反対方向から挟まれるように接
触している。同様に第三のカムリング23は、第二の弾
性部材60によって光軸方向に弾性力を受けている。こ
のためカムピン6は第二のカムリングのカム溝19と第
二のカムリングのカム溝25に反対方向から挟まれるよ
うに接触している。
【0056】以上、この発明の実施例1から実施例7に
おいては二つの可動レンズ群を持つ視野切換えのレンズ
可動部にこの発明が適用された場合について説明、ある
いは図示したが、可動レンズ群が一群のみの場合は第三
のカム筒に係る一連の部品が不要なのみでその他は全く
同様の機構で鏡筒を構成することができる。したがって
可動レンズ群が一群のみであっても、あるいは何群あろ
うとも、本発明になる機構の適用が可能であることは実
施例1の場合と同様である。
【0057】実施例8 図14は本発明の実施例8に係る鏡筒の一例を示す図で
あり、固定枠7、第一のカムリング15、第二のカムリ
ング22、第三のカムリング23の一部を展開したもの
である。図において、5、6、7、10、11、15、
28、29は実施例1に示されているものと同じであ
る。61は第一の弾性部材、62は第二の弾性部材であ
る。
【0058】第二のカムリング22は、第一の弾性部材
61によって回転方向に収縮力を受けている。このため
カムピン5は第一のカムリングのカム溝18と第二のカ
ムリングのカム溝24に反対方向から挟まれるように接
触している。同様に第三のカムリング23は、第二の弾
性部材62によって光軸方向に弾性力を受けている。こ
のためカムピン6は第一のカムリングのカム溝19と第
二のカムリングのカム溝25に反対方向から挟まれるよ
うに接触している。
【0059】
【発明の効果】本発明の実施例1に係る鏡筒は前記固定
枠に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転す
る第一のカムリングと、前記第一のカムリングに摺動可
能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する第二のカ
ムリングを設けるとともに、前記第一及び第二のカムリ
ングに固定され、前記第一及び第二のカムリングを回転
方向に弾性力を与える弾性部材を具備したことにより、
前記カム溝と前記カムピンの間の隙間を極めて小さく
し、このことによってレンズの位置を実質上一意的に定
めることができる。その結果、像の位置がずれることが
なく、遠方の物体も正確に追尾し続けることができる。
【0060】また、前記第一のカムリング及び前記第二
のカムリングの端部に歯車部位を設け、回転力を外部か
ら伝える歯車を前記第一及び第二のカムリングの歯車部
位に噛合させ、光軸と平行な軸を中心に前記第一のカム
リング及び前記第二のカムリングを回転させる。このと
き前記第一のカムリング端部の歯車部位及び第二のカム
リング端部の歯車部位の間でも前記弾性部材による回転
方向の弾性力が作用しているため前記第一及び第二のカ
ムリング端部の歯車部位と外部から回転力を伝える歯車
の間に生ずるバックラッシュをも小さくする作用があ
る。このことによってレンズの位置を実質上一意的に定
めることができ、その結果、像の位置がずれることがな
く、遠方の物体も正確に追尾し続けることができる。
【0061】さらに、前記歯車に対して回転可能に嵌合
する軸部位と、前記軸部位に偏心するつば部位から成る
偏心部材を設けたことにより、前記偏心部材を前記つば
部位を中心に回転させることによって、前記第一及び第
二のカムリングの歯車部位の回転軸と前記歯車の回転軸
との中心間距離を調節することができ、その結果、前記
カムリングの歯車部位と前記歯車の間のバックラッシュ
量を調節することが可能である。したがって前記第一の
カムリング及び第二のカムリングのカム溝と、これらに
係合するカムピンの間の隙間がなくなる位置において、
前記歯車間のバックラッシュ量をも同時に0になるよう
中心間距離を調節することができ、その結果、最終的に
残る前記カム溝と前記カムピンの間の隙間及び前記カム
リングに設けられた歯車部位と外部から動力を伝える歯
車の間のバックラッシュを極めて小さいものにすること
ができ、その結果、像の位置がずれることがなく、遠方
の物体も正確に追尾し続けることができる。
【0062】本発明の実施例2に係る鏡筒においては前
記歯車部位の少なくとも一方に回転方向の位置調整機構
を設けたことにより、前記第一のカムリング及び第二の
カムリングのカム溝と、これらに係合するカムピンの間
の隙間がなくなる位置において、前記歯車間のバックラ
ッシュ量をも同時に0になるよう調節することができ
る。このことによって部品加工上の公差などの制約にか
かわらず、また、コスト的にも有利に前記カム溝と前記
カムピンの間の隙間量と前記歯車間のバックラッシュ量
の差異をなくし、その結果、最終的に残る前記カム溝と
前記カムピンの間の隙間及び前記カムリングに設けられ
た歯車部位と外部から動力を伝える歯車の間のバックラ
ッシュを極めて小さいものにすることができる。
【0063】本発明の実施例3に係る鏡筒は前記固定枠
に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する
第一のカムリングと、前記第一のカムリングに摺動可能
に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する第二のカム
リングを設けるとともに、前記第一及び第二のカムリン
グの回転方向の相対位置を調整することができる楔板を
具備したことにより、前記カム溝と前記カムピンの間の
隙間を極めて小さくし、このことによってレンズの位置
を実質上一意的に定めることができる。その結果、像の
位置がずれることがなく、遠方の物体も正確に追尾し続
けることができる。
【0064】本発明の実施例4に係る鏡筒は前記固定枠
に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する
第一のカムリングと、前記第一のカムリングに摺動可能
に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する第二のカム
リングを設けるとともに、前記第一及び第二のカムリン
グの回転方向の相対位置を調整することができるフロー
ティングナットとネジシャフトを具備したことにより、
前記カム溝と前記カムピンの間の隙間を極めて小さく
し、このことによってレンズの位置を実質上一意的に定
めることができる。その結果、像の位置がずれることが
なく、遠方の物体も正確に追尾し続けることができる。
【0065】本発明の実施例5に係る鏡筒は前記可動枠
に回転可能に固定され、前記固定枠、前記第一のカムリ
ング、及び前記第二のカムリングのカム溝に係合する長
円形断面の筒形のカムピンのリングを設けたことにより
前記カムピンと前記第一のカムリング、及び前記第二の
カムリングのカム溝の間の接触面積が大きくなる。この
ため前記カムピンと前記第一のカムリング、及び前記第
二のカムリングのカム溝の間にかかる応力が小さくな
り、前記カムピンや前記リング、前記第一のカムリン
グ、及び前記第二のカムリングのカム溝部が簡単に変形
することを防ぎ、その結果、振動や衝撃などを受ける使
用環境下における耐久性を向上させることができる。
【0066】本発明の実施例6に係るレンズは前記第一
のカムリング、及び前記第二のカムリングのら旋状のカ
ム溝のリード角を一定としたことにより、カム溝の角度
によって前記弾性体の変形量が一定のため、弾性力に変
化が生じず、前記可動枠を駆動するための負荷トルクが
変動しない。これによって前記可動枠の必要な位置決め
精度に対して十分な信頼性を得て、複雑な制御回路を必
要としないレンズ鏡筒を構成することができる。
【0067】本発明の実施例7に係る鏡筒は前記固定枠
に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する
第一のカムリングと、前記第一のカムリングに摺動可能
に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する第二のカム
リングを設けるとともに、前記第一及び第二のカムリン
グに固定され、前記第一及び第二のカムリングを光軸方
向に弾性力を与える弾性部材を具備したことにより、前
記カム溝と前記カムピンの間の隙間を極めて小さくし、
このことによってレンズの位置を実質上一意的に定める
ことができる。その結果、像の位置がずれることがな
く、遠方の物体も正確に追尾し続けることができる。
【0068】本発明の実施例8に係る鏡筒は、前記固定
枠に摺動可能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転す
る第一のカムリングと、前記第一のカムリングに摺動可
能に嵌合し、光軸と平行な軸を中心に回転する第二及び
第三のカムリングと、前記第一及び第二のカムリングに
固定され、前記第一及び第二のカムリングを回転方向に
弾性力を与える弾性部材と、前記第一及び第三のカムリ
ングを光軸方向に弾性力を与える弾性部材を有すること
により、前記第二のカムリングが前記弾性部材によって
回転方向に力を受け、前記第一のカムリングとの間で隙
間を小さくし、かつ、前記第三のカムリングが前記弾性
部材によって光軸方向に力を受け、前記第一のカムリン
グとの間で隙間を小さくすることにより各レンズ群の位
置を一意的に決定でき、結像位置がずれず、また、振
動、衝撃などの外力に対する耐久性も改善することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す図である。
【図2】この発明の実施例1の断面を示す図である。
【図3】この発明の実施例1におけるカムリングの展開
図を示す図である。
【図4】この発明の実施例1における偏心部位の詳細を
示す図である。
【図5】この発明の実施例2における歯車部位の詳細を
示す図である。
【図6】この発明の実施例3を示す図である。
【図7】この発明の実施例3における楔板の詳細を示す
図である。
【図8】この発明の実施例4を示す図である。
【図9】この発明の実施例4におけるフローティングナ
ットの詳細を示す図である。
【図10】この発明の実施例5を示す図である。
【図11】この発明の実施例5におけるカムフォロワの
詳細を示す図である。
【図12】この発明の実施例6における鏡筒の一例を示
す図である。
【図13】この発明の実施例7におけるカムリングの展
開図を示す図である。
【図14】この発明の実施例8におけるカムリングの展
開図を示す図である。
【図15】従来の鏡筒を示す図である。
【符号の説明】
1 第一の可動レンズ群 2 第二の可動レンズ群 3 第一の可動枠 4 第二の可動枠 5 第一のカムピン 6 第二のカムピン 7 固定枠 8 ネジ 9 メインボディー 10 第一の溝 11 第二の溝 12 内筒 13 可動枠3の外筒 14 可動枠4の外筒 15 第一のカムリング 16 歯車 17 モータ 18 第一のカム溝 19 第二のカム溝 20 マウント 21 ネジ 22 第二のカムリング 23 第三のカムリング 24 第二のカムリングのカム溝 25 第三のカムリングのカム溝 26 第一のカムリングの歯車部位 27 第三のカムリング歯車部位 28 偏心部材 29 第一の弾性部材 30 第二の弾性部材 31 モータ固定ネジ 32 クランプ 33 クランプ固定ネジ 34 偏心部材外周 35 偏心部材内周 36 偏心部材腕部位 37 第三のカムリング付随の歯車 38 固定ネジ 39 第一の楔板 40 第二の楔板 41 第一の楔板の高さ調整用ネジ 42 第二の楔板の高さ調整用ネジ 43 第一のネジシャフト 44 第二のネジシャフト 45 第一のフローティングナット 46 第二のフローティングナット 47 第二のカムリングの板部位 48 第三のカムリングの板部位 49 第一の固定ナット 50 第二の固定ナット 51 第一の止め輪 52 第二の止め輪 53 第一のカムフォロワ 54 第二のカムフォロワ 55 第一のブッシュ 56 第二のブッシュ 57 第一のブッシュ固定ネジ 58 第二のブッシュ固定ネジ 59 第一の弾性部材 60 第二の弾性部材 61 第一の弾性部材 62 第二の弾性部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視野切換え、または焦点調節機能のある
    レンズ鏡筒において、鏡筒のメインボディーに固定さ
    れ、光軸方向に直線またはら旋状のカム溝を有する固定
    枠と、ら旋状のカム溝を有し、前記固定枠に光軸方向を
    軸とする回転方向に摺動可能に嵌合する第一のカムリン
    グと、ら旋状のカム溝を有し、前記第一のカムリングに
    光軸方向を軸とする回転方向に摺動可能に嵌合する第二
    のカムリングと、内部に一枚以上のレンズを収納し、光
    軸方向に移動することができるレンズ可動枠と、前記レ
    ンズ可動枠に固定され、前記固定枠、第一のカムリン
    グ、および第二のカムリングのカム溝に摺動可能に係合
    するピンと、前記第一及び第二のカムリングに固定さ
    れ、前記第一及び第二のカムリングを回転方向に弾性力
    を与える弾性部材を有すレンズ可動部の機構を持つこと
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 前記第一のカムリング及び前記第二のカ
    ムリングにそれぞれ歯車部位を有し、前記第一及び第二
    のカムリングの歯車部位に噛合する歯車を有することを
    特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 前記第一及び第二のカムリングの歯車部
    位に噛合する歯車と、前記歯車の回転中心を調整可能に
    する偏心部材を有することを特徴とする請求項2記載の
    レンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 前記第一のカムリング及び前記第二のカ
    ムリングにそれぞれ歯車部位を有し、前記歯車部位の少
    なくとも一方に回転方向の位置調整機構を有することを
    特徴とする請求項2記載のレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 前記第一のカムリングと第二のカムリン
    グの両方に回転方向で接する楔板と、前記第一または第
    二のカムリングにネジ係合し、前記楔板に押ネジとして
    働き、前記第一のカムリングと第二のカムリングの回転
    方向の相対位置を調整することができるネジを具備した
    ことを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 前記第一のカムリングと第二のカムリン
    グのいずれかに取り付けられ、前記第一及び第二のカム
    リングの回転方向に軸を有するネジシャフトと、前記第
    一のカムリングと第二のカムリングのいずれかに取り付
    けられ、前記ネジシャフトにネジ係合し、前記第一のカ
    ムリングと第二のカムリングの回転方向の相対位置を調
    整することができるフローティングナットを具備したこ
    とを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
  7. 【請求項7】 前記可動枠に回転可能に固定され、前記
    固定枠、前記第一のカムリング、及び前記第二のカムリ
    ングのカム溝に係合する長円形断面の筒形のカムフォロ
    ワを有することを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡
    筒。
  8. 【請求項8】 リード角一定のら旋状のカム溝を有し、
    前記固定枠に摺動可能に嵌合し、光軸方向を軸とする回
    転方向に摺動可能に嵌合する第一のカムリングと、リー
    ド角一定のら旋状のカム溝を有し、前記第一のカムリン
    グに光軸方向を軸とする回転方向に摺動可能に嵌合する
    第二のカムリングを有することを特徴とする請求項1記
    載のレンズ鏡筒。
  9. 【請求項9】 視野切換え、または焦点調節機能のある
    レンズ鏡筒において、鏡筒のメインボディーに固定さ
    れ、光軸方向に直線またはら旋状のカム溝を有する固定
    枠と、ら旋状のカム溝を有し、前記固定枠に光軸方向を
    軸とする回転方向に摺動可能に嵌合する第一のカムリン
    グと、ら旋状のカム溝を有し、前記第一のカムリングに
    光軸方向を軸とする回転方向に摺動可能に嵌合する第二
    のカムリングと、内部に一枚以上のレンズを収納し、光
    軸方向に移動することができるレンズ可動枠と、前記レ
    ンズ可動枠に固定され、前記固定枠、第一のカムリン
    グ、および第二のカムリングのカム溝に摺動可能に係合
    するピンと、前記第一及び第二のカムリングに固定さ
    れ、前記第一及び第二のカムリングを光軸方向に弾性力
    を与える弾性部材を有すレンズ可動部の機構を持つこと
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  10. 【請求項10】 視野切換え、または焦点調節機能のあ
    る少なくとも二つ以上のレンズ可動枠を有する鏡筒にお
    いて、鏡筒のメインボディーに固定され、光軸方向に直
    線またはら旋状のカム溝を有する固定枠と、ら旋状のカ
    ム溝を有し、前記固定枠に光軸方向を軸とする回転方向
    に摺動可能に嵌合する第一のカムリングと、ら旋状のカ
    ム溝を有し、前記第一のカムリングに光軸方向を軸とす
    る回転方向に摺動可能に嵌合する第二のカムリングと、
    内部に一枚以上のレンズを収納し、光軸方向に移動する
    ことができるレンズ可動枠と、前記レンズ可動枠に固定
    され、前記固定枠、第一のカムリング、および第二のカ
    ムリングのカム溝に摺動可能に係合するピンと、前記第
    一及び第二のカムリングに固定され、前記第一及び第二
    のカムリングを回転方向に弾性力を与える弾性部材と、
    前記第一及び第三のカムリングに固定され、前記第一及
    び第三のカムリングを光軸方向に弾性力を与える弾性部
    材を有すレンズ可動部の機構を持つことを特徴とするレ
    ンズ鏡筒。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009053434A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Nidec Copal Corp カメラ用絞り装置
JP2021033126A (ja) * 2019-08-27 2021-03-01 株式会社タムロン 絞り調整装置、レンズ鏡筒及び光学機器
JP2021051127A (ja) * 2019-09-24 2021-04-01 株式会社タムロン レンズ鏡筒及び撮像装置

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