JPH08160664A - 電子写真用現像剤の製造方法 - Google Patents

電子写真用現像剤の製造方法

Info

Publication number
JPH08160664A
JPH08160664A JP29958194A JP29958194A JPH08160664A JP H08160664 A JPH08160664 A JP H08160664A JP 29958194 A JP29958194 A JP 29958194A JP 29958194 A JP29958194 A JP 29958194A JP H08160664 A JPH08160664 A JP H08160664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
kneading
mixed
materials
mixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29958194A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanjirou Okamoto
完志郎 岡本
Masa Nakamura
雅 中村
Yasushi Sakida
裕史 崎田
Toshihiko Murakami
登司彦 村上
Yoshiaki Akazawa
良彰 赤沢
Katsuaki Sumida
克明 隅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP29958194A priority Critical patent/JPH08160664A/ja
Publication of JPH08160664A publication Critical patent/JPH08160664A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電制御剤をトナー中に均一に分散させ、か
つ、帯電制御剤の帯電付与能力を保持させて、トナーに
均一な帯電性能を付与することができるトナーの製造方
法を提供する。 【構成】 本発明の電子写真用現像剤の製造方法は、電
子写真用現像剤の原料を混合する混合工程と混合された
材料を混練する混練工程との間に、該混合工程で混合さ
れた材料に含まれる空気を抜く脱気工程が設けられたこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電制御剤の均一な分
散及び帯電制御剤の性能保持を達成することができる電
子写真用現像剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用現像剤(以下、トナーとい
う)の帯電性能を保持するという観点から、トナー中に
含まれている機能性材料、特に帯電制御剤(以下、cc
aという)の分散性の向上及びccaの性能保持が求め
られている。そこで、従来より、トナーの帯電性能を保
持するために、ccaの添加量の調整、混練条件の最適
化が行われてきた。例えば、ccaの分散性を向上させ
てトナーへの均一な帯電量を付与させるのに、混練工程
中で溶融状態のトナー材料への負荷を大きくするという
方法が主に採られてきた。ここで、一般的にトナー材料
への負荷を上げる方法としては、混練時の温度を下げ
る、混練時のスクリュー回転数を上げる、トナー材料の
充填率を上げる(スクリューのパターンを変える等)、
混練時間を長くする等が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法では、ccaにかかる負荷が大きくなると
ともに、トナー材料全体が高温になってしまう。この
時、cca周辺の雰囲気に酸素ガスが多く存在すると、
ccaはこの酸素ガスと熱とにより変化し、本来のcc
aとしての帯電付与能力が低下してしまうという問題が
ある。したがって、均一な帯電性能を有するトナーを得
るのは困難であった。なお、上述したccaの劣化メカ
ニズムは未だ完全に解明されていない。
【0004】本発明は、前記従来の問題点を解決すべく
なされたものであり、ccaをトナー中に均一に分散さ
せ、かつ、ccaの帯電付与能力を保持させて、トナー
に均一な帯電性能を付与することができるトナーの製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、トナ
ーの原料を混合する混合工程と、混合された材料を混練
する混練工程と、混練された材料を粉砕する粉砕工程
と、粉砕された材料を分級する分級工程とから主になる
トナーの製造方法において、前記混合工程と前記混練工
程との間に、該混合工程で混合された材料に含まれる空
気を抜く脱気工程が設けられたことを特徴とするトナー
の製造方法である。
【0006】請求項2の発明は、トナーの原料を混合す
る混合工程と、混合された材料を混練する混練工程と、
混練された材料を粉砕する粉砕工程と、粉砕された材料
を分級する分級工程とから主になるトナーの製造方法に
おいて、前記混合工程と前記混練工程との間に、該混合
工程で混合された材料の嵩密度を大きくする嵩密度増加
工程が設けられたことを特徴とするトナーの製造方法で
ある。
【0007】請求項3の発明は、請求項2において、前
記嵩密度増加工程が、前記混合工程で混合された材料を
前記混練工程に搬送するための搬送路に螺旋板を備えた
ものであることを特徴とするトナーの製造方法である。
【0008】請求項4の発明は、請求項2において、前
記嵩密度増加工程が、前記混合工程で混合された材料を
前記混練工程に搬送するための搬送路に傾斜板を備えた
ものであることを特徴とするトナーの製造方法である。
【0009】請求項5の発明は、トナーの原料を混合す
る混合工程と、混合された材料を混練する混練工程と、
混練された材料を粉砕する粉砕工程と、粉砕された材料
を分級する分級工程とから主になるトナーの製造方法に
おいて、前記混合工程と前記混練工程との間に、該混合
工程で混合された材料に不活性ガスを吹き付ける吹き付
け工程が設けられたことを特徴とするトナーの製造方法
である。
【0010】請求項6の発明は、請求項5において、前
記吹き付け工程が、前記混練工程で用いられる混練機の
材料供給口から不活性ガスを前記混合工程で混合された
材料に吹き付けるものであることを特徴とするトナーの
製造方法である。
【0011】請求項7の発明は、請求項5において、前
記吹き付け工程が、前記混練工程で用いられる混練機の
スクリューから不活性ガスを前記混合工程で混合された
材料に吹き付けるものであることを特徴とするトナーの
製造方法である。
【0012】請求項8の発明は、トナーの原料を混合す
る混合工程と、混合された材料を混練する混練工程と、
混練された材料を粉砕する粉砕工程と、粉砕された材料
を分級する分級工程とから主になるトナーの製造方法に
おいて、前記混練工程で用いられる混練機のスクリュー
から前記混合工程で混合された材料に含まれる空気を抜
くことを特徴とするトナーの製造方法である。
【0013】請求項9の発明は、請求項8において、前
記混練機のスクリューが、前記混合工程で混合された材
料に含まれる空気を抜く脱気部分と、該材料に不活性ガ
スを吹き付ける吹き付け部分とを備えていることを特徴
とするトナーの製造方法である。
【0014】なお、本発明に用いられるトナーの原料
は、周知のものでよく、主に結着樹脂、着色剤、ワック
ス及びccaから構成されている。すなわち、トナーに
含有される結着樹脂として、例えば、スチレンーアクリ
ル系共重合体を用いることができる。スチレンーアクリ
ル系共重合体としては、スチレンーアクリル酸メチル共
重合体、スチレンーアクリル酸エチル共重合体、スチレ
ンーアクリル酸n−ブチル共重合体、スチレンーアクリ
ル酸イソブチル共重合体、スチレンーアクリル酸n−オ
クチル共重合体、スチレンーアクリル酸ドデシル共重合
体、スチレンーアクリル酸2−クロル−エチル共重合
体、スチレンーアクリル酸フェニル共重合体、スチレン
ーα−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレンーメ
タアクリル酸メチル共重合体、スチレンーメタアクリル
酸エチル共重合体、スチレンーメタアクリル酸ブチル共
重合体等を例示することができる。これらの共重合体は
単独で、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
【0015】また、上記スチレンーアクリル系共重合体
と他の樹脂との混合物もトナーの結着樹脂成分として使
用することができる。上記スチレンーアクリル系共重合
体と混合することのできる他の樹脂としては、ビニルナ
フタリン、たとえば塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビ
ニルなどのハロゲン化ビニル類、たとえば酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルな
どのビニルエステル類、たとえばアクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸2−クロル−エチル、アクリル酸フェニ
ル、α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなど
のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミ
ド、たとえばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル
類、たとえばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類、たとえばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾ
ール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンな
どのN−ビニル化合物などの単量体を重合させた単独重
合体またはこれらの単量体を2種以上組み合せて共重合
させた共重合体あるいは、たとえばロジン変性フェノー
ルホルマリン樹脂、油変性エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、セルローズ樹脂、ポリエーテル樹脂などの非ビニ
ル系熱可塑性樹脂等がある。
【0016】また、トナーに含有される着色剤として
は、顔料または染料が使用され、たとえばカーボンブラ
ック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイル
ブルー、クロームイエロー、ウルトラマリンブルー、デ
ュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブル
ーケロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリ
ーンオクサレート、ランプブラック、ローズベンガルお
よびそれらの混合物が使用される。
【0017】トナーに含有されるワックス成分として、
ポリアルキレンワックスを用いることができ、具体的に
は、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、
ポリブテンワックス、ポリヘキセンワックス、エチレン
ープロピレン共重合体ワックス、エチレンーブテン共重
合体ワックス、これらの熱変成物ワックス等の一種又は
二種以上の混合物をワックスとして用いることができ
る。さらに、トナーに含有されるccaとしては、ニグ
ロシン染料、4級アンモニウム塩、アゾ系含金染料等を
例示することができる。
【0018】また、本発明にかかるトナーの製造方法に
おいて、吹き付け工程で用いられる不活性ガスとして
は、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス等のいわ
ゆる希ガスの他、窒素ガス等も用いることができる。こ
れらのうちで、窒素ガスは、一般的に安価で入手が容易
である点で、好ましい。
【0019】
【作用】請求項1の発明によれば、混合工程と混練工程
との間に、該混合工程で混合されたトナー材料に含まれ
る空気を抜く脱気工程が設けられているので、トナー材
料中に含まれる不要な空気が除去されるとともに、トナ
ー材料の嵩密度が増加し、トナー材料中に分散している
cca周辺の雰囲気中の酸素濃度が減少する。
【0020】請求項2の発明によれば、混合工程と混練
工程との間に、該混合工程で混合されたトナー材料の嵩
密度を大きくする嵩密度増加工程が設けられているの
で、トナー材料中に含まれる不要な空気が除去され、ト
ナー材料中に分散しているcca周辺の雰囲気中の酸素
濃度が減少する。
【0021】請求項3の発明によれば、嵩密度増加工程
が、混合工程で混合されたトナー材料を混練工程に搬送
するための搬送路に螺旋板を備えたものであるので、混
合されたトナー材料はその材料相互間距離をほとんど変
えることなく搬送される。
【0022】請求項4の発明によれば、嵩密度増加工程
が、混合工程で混合されたトナー材料を混練工程に搬送
するための搬送路に傾斜板を備えたものであるので、混
合されたトナー材料はその材料相互間距離をほとんど変
えることなく自重落下により搬送される。
【0023】請求項5の発明によれば、混合工程と混練
工程との間に、該混合工程で混合されたトナー材料に不
活性ガスを吹き付ける吹き付け工程が設けられているの
で、トナー材料中に含まれる不要な空気が不活性ガスで
置換され、トナー材料中に分散しているcca周辺の雰
囲気中の酸素濃度が相対的に減少する。
【0024】請求項6の発明によれば、吹き付け工程
が、混練工程で用いられる混練機の材料供給口から不活
性ガスを混合工程で混合されたトナー材料に吹き付ける
ものであるので、混合工程で用いられる混合機内でトナ
ー原料中の空気を不活性ガスで置換するのに比べ、少量
の不活性ガスでトナー材料中の空気が置換される。
【0025】請求項7の発明によれば、吹き付け工程
が、混練工程で用いられる混練機のスクリューから不活
性ガスを混合工程で混合されたトナー材料に吹き付ける
ものであるので、トナー材料が若干圧縮されており、少
量の不活性ガスでトナー材料中の空気が置換される。
【0026】請求項8の発明によれば、混練工程で用い
られる混練機のスクリューから混合工程で混合されたト
ナー材料に含まれる空気が抜かれるので、混練直前でト
ナー材料の脱気が行われ、トナー材料中に含まれる不要
な空気が除去され、トナー材料中に分散しているcca
周辺の雰囲気中の酸素濃度が減少する。
【0027】請求項9の発明によれば、混練機のスクリ
ューが、混合工程で混合されたトナー材料中に含まれる
空気を抜く脱気部分と、該材料に不活性ガスを吹き付け
る吹き付け部分とを備えているので、混練直前でトナー
材料の脱気が行われ、トナー材料中に含まれる不要な空
気が除去されるとともに、さらにトナー材料中に残存し
ている不要な空気が不活性ガスで置換される。
【0028】
【実施例】次に、実施例、比較例により本発明をさらに
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何
等限定されるものではない。また、各実施例、比較例に
おいて得られたトナーについて行われた嵩密度、下地カ
ブリ、逆チャージ量及びトナー飛散量の測定方法を以下
に示す。 1.嵩密度 嵩密度とは、単位体積あたりの重量をいう。 2.下地カブリ 下地カブリはZ−1001DP(日本電色工業社(株)
製)を用いて測定された。また、下地カブリ値は以下の
ようにして求めた。 (コピー前の白色度)−(コピー後の白色度)=下地カ
ブリ値
【0029】3.逆チャージ量 逆チャージ量はE−SPART(ホソカワミクロン
(株)製)にて測定され、トナー粒子それぞれの帯電量
を量り、そのうちの逆チャージ(負帯電)しているトナ
ー粒子の個数比率から求められた。 4.トナー飛散量 公知の方法により求めた。
【0030】実施例1 トナー原料として以下のものを用いた。 スチレンーアクリル酸n−ブチル共重合体樹脂 100重量部 ポリプロピレンワックス 2重量部 ポリエチレンワックス 1重量部 カーボンブラック 6重量部 帯電制御剤 2重量部
【0031】以上のトナー原料を、図1に示す混合機1
(ヘンシェル型ミキサー)にて混合した後、混合済みト
ナー材料を混合済み材料タンク2に排出した。従来であ
れば、次に、混合済みトナー材料を定量供給機3により
材料供給口4を通じて混練機5に供給するのであるが
(自然落下による供給)、本実施例では混合済みトナー
材料を定量供給機3により図2に示すクリバック比重増
加機6(栗本鉄鋼社製、KV−90)に供給した。クリ
バック比重増加機6において、トナー材料を真空ポンプ
7により真空脱気し、トナー材料に含まれる空気を減少
させた後、混練機5に供給した。そして、混練機5にて
トナー材料を溶融混練し、トナー化を行った。
【0032】図3は、図2のクリバック比重増加機の要
部断面図である。図3に示すように、フィルター9の内
部をスクリュー8により輸送されるトナー材料は、輸送
中にトナー材料の粒子間の空気を真空ポンプ7により吸
引脱気される。これにより、トナー材料の嵩密度も徐々
に増加する。本実施例で得られた脱気後の混合済みトナ
ー材料の嵩密度は、従来に比べ約10%増加した。ま
た、得られたトナーの下地カブリは0.50、逆チャー
ジ量は2.3%、さらにトナー飛散量も20mgと良好
な結果が得られた。
【0033】なお、図4及び図5に、逆チャージ量と雰
囲気圧力との関係、逆チャージ量と嵩密度との関係をそ
れぞれ示す。図4より明らかなように、760mmHg
の場合はトナー材料の脱気は行われておらず(通常の製
造条件)、例えば550mmHgの場合は材料の脱気が
行われており、材料中の空気(酸素)濃度は30%減少
したことになる。なお、脱気時の圧力が550mmHg
以下、すなわち、空気濃度が30%以上減少すれば、本
発明の効果が見られた。また、図5に示すように、脱気
を行わない場合は、嵩密度の増加量は0%であり、脱気
を行うにつれて嵩密度の増加量は大きくなる。嵩密度の
増加量が7〜8%以上であれば本発明の効果が見られ
た。
【0034】実施例2 実施例1と同様のトナー原料からトナーを調製した。た
だし、混合済みトナー材料を混練機へ供給する方法とし
て、図1の材料供給口4の中に、図6に示すような螺旋
板10又は図7に示すような傾斜板11を設け、定量供
給機3から混練機5へ、この材料供給口4を通じて、混
合済みトナー材料を供給した。これにより、混練機スク
リュー12でのトナー材料の舞い上がりによる空気の巻
き込みが減少した。得られたトナーの下地カブリは0.
60、逆チャージ量は3.5%、さらにトナー飛散量も
115mgと良好な結果が得られた。
【0035】実施例3 実施例1と同様のトナー原料からトナーを調製した。た
だし、混合済みトナー材料を混練機へ供給する際に、図
8に示すように、材料供給口4の一側面に設けられたガ
ス導入口13から不活性ガスとして窒素ガスを混合済み
トナー材料に吹き付けた。得られたトナーの下地カブリ
は0.55、逆チャージ量は2.5%、さらにトナー飛
散量も25mgと良好な結果が得られた。したがって、
トナー材料中に分散しているcca回りの酸素ガス濃度
が実質的に減少していることが判明した。
【0036】実施例4 実施例1と同様のトナー原料からトナーを調製した。た
だし、混合済みトナー材料を混練する際に、図9に示す
ように、混練機スクリュー14から不活性ガスとして窒
素ガスをトナー材料に吹き付けた。すなわち、本実施例
にかかる混練機スクリュー14の中心には、ガスを導入
するガス導入管15が形成され、さらに該ガス導入管1
5から四方にガスが排出できるように、混練機スクリュ
ー14の表面にはガス導入管15と連通する複数のガス
排出口16が設けられている。得られたトナーの下地カ
ブリは0.55、逆チャージ量は3.0%、さらにトナ
ー飛散量も67mgと良好な結果が得られた。したがっ
て、トナー材料中に分散しているcca回りの酸素ガス
濃度が実質的に減少していることが判明した。
【0037】実施例5 実施例1と同様のトナー原料からトナーを調製した。た
だし、混合済みトナー材料を混練する際に、図10に示
すように、混練機スクリュー17からトナー材料に含ま
れる空気を抜きながら混練した。すなわち、本実施例に
かかる混練機スクリュー17の中心には、ガスを排出す
るガス排出管19が形成され、さらに混練機スクリュー
17の表面には、前記ガス排出管19と連通する複数の
ガス吸引口18が設けられている。得られたトナー材料
の嵩密度は、従来に比べ約7%増加した。また、得られ
たトナーの下地カブリは0.60、逆チャージ量は3.
0%、さらにトナー飛散量も54mgと良好な結果が得
られた。
【0038】実施例6 実施例1と同様のトナー原料からトナーを調製した。た
だし、混合済みトナー材料を混練する際に、図11に示
すように、溶融前に混練機スクリュー20からトナー材
料の脱気を行った後、トナー材料に不活性ガスとして窒
素ガスを吹き付けた。すなわち、本実施例にかかる混練
機スクリュー20は、脱気部分と吹き付け部分とを備え
ており、この脱気部分の混練機スクリュー20の中心に
は、ガスを排出するガス排出管21が形成され、さらに
混練機スクリュー20の表面には、前記ガス排出管21
と連通する複数のガス吸引口22が設けられている。一
方、吹き付け部分の混練機スクリュー20の中心には、
ガスを導入するガス導入管23が形成され、さらに該ガ
ス導入管23から四方にガスが排出できるように、混練
機スクリュー20の表面にはガス導入管23と連通する
複数のガス排出口24が設けられている。得られたトナ
ーの下地カブリは0.50、逆チャージ量は2.2%、
さらにトナー飛散量も22mgと良好な結果が得られ
た。
【0039】比較例1 実施例1と同様のトナー原料からトナーを調製した。た
だし、図1に示す従来の製造工程によりトナー化を行っ
た。得られたトナーの下地カブリは1.20、逆チャー
ジ量は9.5%、さらにトナー飛散量も450mgと良
好でない結果が得られた。
【0040】比較例2 実施例1と同様のトナー原料からトナーを調製し、製造
工程を実施例3と同様にした。ただし、不活性ガスの代
わりに酸素ガスをトナー材料に吹き付けた。得られたト
ナーの下地カブリは3.50、逆チャージ量は20.2
%、さらにトナー飛散量も980mgと良好でない結果
が得られた。
【0041】上記実施例及び比較例より、トナーの下地
カブリ、逆チャージ量及びトナー飛散量は、酸素濃度に
支配されることが判明した。上記で得られた各実施例及
び比較例のトナーの諸性質を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、混合工程と混
練工程との間に、該混合工程で混合されたトナー材料に
含まれる空気を抜く脱気工程を設けることにより、トナ
ー材料中に含まれる不要な空気が除去されるとともに、
トナー材料の嵩密度が増加し、トナー材料中に分散して
いるcca周辺の雰囲気中の酸素濃度が減少して、cc
aの熱劣化を防止することができる。その結果、トナー
の帯電量分布のシャープ化が可能となり、コピー後の下
地カブリの低減、トナーの飛散量低減を図ることができ
る。
【0044】請求項2の発明によれば、混合工程と混練
工程との間に、該混合工程で混合されたトナー材料の嵩
密度を大きくする嵩密度増加工程を設けることにより、
トナー材料中に含まれる不要な空気が除去され、トナー
材料中に分散しているcca周辺の雰囲気中の酸素濃度
が減少し、ccaの熱劣化を防止することができる。そ
の結果、トナーの帯電量分布のシャープ化が可能とな
り、コピー後の下地カブリの低減、トナーの飛散量低減
を図ることができる。さらに、トナー材料の嵩密度が大
きいために、混練機への材料供給量を増やすことがで
き、生産性の向上も図ることができる。
【0045】請求項3の発明によれば、嵩密度増加工程
として、混合工程で混合されたトナー材料を混練工程に
搬送するための搬送路に螺旋板を備えることにより、混
合されたトナー材料は螺旋板の面上に沿って混練機まで
搬送されるため、単なる自然落下による搬送方法に比し
て、搬送中、材料相互間距離をほとんど変えることなく
搬送することができ、トナー材料中への不要な空気の混
入を防止し、トナー材料の嵩密度を増加させることがで
きる。
【0046】請求項4の発明によれば、嵩密度増加工程
として、混合工程で混合されたトナー材料を混練工程に
搬送するための搬送路に傾斜板を備えることにより、混
合されたトナー材料は傾斜板上に沿って混練機まで搬送
されるため、単なる自然落下による搬送方法に比して、
搬送中、材料相互間距離をほとんど変えることなく搬送
することができ、トナー材料中への不要な空気の混入を
防止し、トナー材料の嵩密度を増加させることができ
る。
【0047】請求項5の発明によれば、混合工程と混練
工程との間に、該混合工程で混合されたトナー材料に不
活性ガスを吹き付ける吹き付け工程を設けることによ
り、トナー材料中に含まれる不要な空気を不活性ガスで
置換することができ、トナー材料中に分散しているcc
a周辺の雰囲気中の酸素濃度が相対的に減少し、cca
の熱劣化を防止することができる。その結果、トナーの
帯電量分布のシャープ化が可能となり、コピー後の下地
カブリの低減、トナーの飛散量低減を図ることができ
る。
【0048】請求項6の発明によれば、吹き付け工程と
して、混練工程で用いられる混練機の材料供給口から不
活性ガスを、混合工程で混合されたトナー材料に吹き付
けることにより、混合工程で用いられる混合機内でトナ
ー原料中の空気を不活性ガスで置換するのに比べ、少量
の不活性ガスでトナー材料中の空気を置換することがで
きる。
【0049】請求項7の発明によれば、吹き付け工程と
して、混練工程で用いられる混練機のスクリューから不
活性ガスを、混合工程で混合されたトナー材料に吹き付
けることにより、トナー材料が若干圧縮されているた
め、少量の不活性ガスでトナー材料中の空気を置換する
ことができる。また、付随的効果として、不活性ガスの
吹き付けにより、トナー材料の圧縮が促進され、混練の
効率が向上する。
【0050】請求項8の発明によれば、混練工程で用い
られる混練機のスクリューから混合工程で混合されたト
ナー材料に含まれる空気を抜くことにより、混練直前で
トナー材料の脱気を行うことができ、トナー材料中に含
まれる不要な空気を除去し、トナー材料中に分散してい
るcca周辺の雰囲気中の酸素濃度が減少するため、c
caの熱劣化を防止することができる。その結果、トナ
ーの帯電量分布のシャープ化が可能となり、コピー後の
下地カブリの低減、トナーの飛散量低減を図ることがで
きる。
【0051】請求項9の発明によれば、混練機のスクリ
ューに、混合工程で混合されたトナー材料中に含まれる
空気を抜く脱気部分と、該材料に不活性ガスを吹き付け
る吹き付け部分とを設けることにより、混練直前でトナ
ー材料の脱気を行うことができ、トナー材料中に含まれ
る不要な空気を除去することができるとともに、さらに
トナー材料中に残存している不要な空気を不活性ガスで
置換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のトナーの製造方法における混合工程と混
練工程を示す説明図である。
【図2】本発明にかかるトナーの製造方法における脱気
工程を示す説明図である。
【図3】本発明の脱気工程に用いられるクリバック比重
増加機の要部断面図である。
【図4】本発明にかかるトナーの製造方法における逆チ
ャージ量と雰囲気圧力との相関関係を示す図である。
【図5】本発明にかかるトナーの製造方法における逆チ
ャージ量と嵩密度増加量との相関関係を示す図である。
【図6】内部に螺旋板が設けられた材料供給口を有する
混練機の要部概略図である。
【図7】内部に傾斜板が設けられた材料供給口を有する
混練機の要部概略図である。
【図8】一側面にガス導入口が設けられた材料供給口を
有する混練機の要部概略図である。
【図9】不活性ガスを排出するガス排出口を有する混練
機スクリューの要部概略図である。
【図10】空気を吸引するガス吸引口を有する混練機ス
クリューの要部概略図である。
【図11】空気を吸引するガス吸引口と不活性ガスを排
出するガス排出口とを有する混練機スクリューの要部概
略図である。
【符号の説明】
1 混合機 2 材料タンク 3 定量供給機 4 材料供給口 5 混練機 6 クリバック比重増加機 7 真空ポンプ 8 スクリュー 9 フィルター 10 螺旋板 11 傾斜板 12 混練機スクリュー 13 ガス導入口 14 混練機スクリュー 15 ガス導入管 16 ガス排出口 17 混練機スクリュー 18 ガス吸引口 19 ガス排出管 20 混練機スクリュー 21 ガス排出管 22 ガス吸引口 23 ガス導入管 24 ガス排出口
フロントページの続き (72)発明者 村上 登司彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 赤沢 良彰 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 隅田 克明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真用現像剤の原料を混合する混合
    工程と、混合された材料を混練する混練工程と、混練さ
    れた材料を粉砕する粉砕工程と、粉砕された材料を分級
    する分級工程とから主になる電子写真用現像剤の製造方
    法において、前記混合工程と前記混練工程との間に、該
    混合工程で混合された材料に含まれる空気を抜く脱気工
    程が設けられたことを特徴とする電子写真用現像剤の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 電子写真用現像剤の原料を混合する混合
    工程と、混合された材料を混練する混練工程と、混練さ
    れた材料を粉砕する粉砕工程と、粉砕された材料を分級
    する分級工程とから主になる電子写真用現像剤の製造方
    法において、前記混合工程と前記混練工程との間に、該
    混合工程で混合された材料の嵩密度を大きくする嵩密度
    増加工程が設けられたことを特徴とする電子写真用現像
    剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記嵩密度増加工程は、前記混合工程で
    混合された材料を前記混練工程に搬送するための搬送路
    に螺旋板を備えたものであることを特徴とする請求項2
    記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記嵩密度増加工程は、前記混合工程で
    混合された材料を前記混練工程に搬送するための搬送路
    に傾斜板を備えたものであることを特徴とする請求項2
    記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 電子写真用現像剤の原料を混合する混合
    工程と、混合された材料を混練する混練工程と、混練さ
    れた材料を粉砕する粉砕工程と、粉砕された材料を分級
    する分級工程とから主になる電子写真用現像剤の製造方
    法において、前記混合工程と前記混練工程との間に、該
    混合工程で混合された材料に不活性ガスを吹き付ける吹
    き付け工程が設けられたことを特徴とする電子写真用現
    像剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記吹き付け工程は、前記混練工程で用
    いられる混練機の材料供給口から不活性ガスを前記混合
    工程で混合された材料に吹き付けるものであることを特
    徴とする請求項5記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記吹き付け工程は、前記混練工程で用
    いられる混練機のスクリューから不活性ガスを前記混合
    工程で混合された材料に吹き付けるものであることを特
    徴とする請求項5記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 電子写真用現像剤の原料を混合する混合
    工程と、混合された材料を混練する混練工程と、混練さ
    れた材料を粉砕する粉砕工程と、粉砕された材料を分級
    する分級工程とから主になる電子写真用現像剤の製造方
    法において、前記混練工程で用いられる混練機のスクリ
    ューから前記混合工程で混合された材料に含まれる空気
    を抜くことを特徴とする電子写真用現像剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記混練機のスクリューは、前記混合工
    程で混合された材料に含まれる空気を抜く脱気部分と、
    該材料に不活性ガスを吹き付ける吹き付け部分とを備え
    ていることを特徴とする請求項8記載の電子写真用現像
    剤の製造方法。
JP29958194A 1994-12-02 1994-12-02 電子写真用現像剤の製造方法 Pending JPH08160664A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29958194A JPH08160664A (ja) 1994-12-02 1994-12-02 電子写真用現像剤の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29958194A JPH08160664A (ja) 1994-12-02 1994-12-02 電子写真用現像剤の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08160664A true JPH08160664A (ja) 1996-06-21

Family

ID=17874495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29958194A Pending JPH08160664A (ja) 1994-12-02 1994-12-02 電子写真用現像剤の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08160664A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61103052A (ja) * 1984-10-24 1986-05-21 Nippon Seiko Kk トロイダル形無段変速機の変速装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61103052A (ja) * 1984-10-24 1986-05-21 Nippon Seiko Kk トロイダル形無段変速機の変速装置
JPH0470503B2 (ja) * 1984-10-24 1992-11-11 Nippon Seiko Kk

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3054883B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法及びそのための装置システム
EP0523653B1 (en) Pneumatic impact pulverizer
JPS61273556A (ja) 静電写真用乾式トナ−
EP0417561B1 (en) Collision-type gas current pulverizer and method for pulverizing powders
JPH08160664A (ja) 電子写真用現像剤の製造方法
JPH06230606A (ja) トナーの製造方法及びそのための製造装置システム
JP3352313B2 (ja) トナーの製造方法
JP3591010B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP3740202B2 (ja) トナーの製造方法
JPH1115196A (ja) トナーの製造方法及び製造システム
JP3486524B2 (ja) トナーの製造方法及び製造システム
JPH0895290A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP3451288B2 (ja) 衝突式気流粉砕機、微粉体製造装置及びトナーの製造方法
JPH11109678A (ja) トナーの分級方法
JP3603516B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP3953084B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法および静電荷像現像用トナー
JP3382468B2 (ja) トナーの製造方法
JP3155855B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JPH0792735A (ja) トナーの製造方法及びその製造装置
JPH06266158A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP3302270B2 (ja) トナーの製造方法
JPH1090934A (ja) トナーの製造方法
JP3220918B2 (ja) トナーの製造方法及びその製造装置
JPH0675428A (ja) 磁性粉含有微粒子の製造方法
JPH0619587B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法及びそのための製造装置