JPH08160414A - カラー液晶表示装置 - Google Patents

カラー液晶表示装置

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JPH08160414A
JPH08160414A JP6301080A JP30108094A JPH08160414A JP H08160414 A JPH08160414 A JP H08160414A JP 6301080 A JP6301080 A JP 6301080A JP 30108094 A JP30108094 A JP 30108094A JP H08160414 A JPH08160414 A JP H08160414A
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JP
Japan
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liquid crystal
display device
crystal display
polarizing plate
color liquid
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JP6301080A
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English (en)
Inventor
Yoji Ito
洋士 伊藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視野角,明るさ,コントラスト,及び耐久性
の改良され、かつ薄型軽量のツイステッドネマティック
液晶を用いるフルカラーの液晶表示装置を提供する。 【構成】 少なくとも2枚の、透明なプラスチックフィ
ルムから成る電極基板間にツイステッドネマティック液
晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された2
枚の偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と該偏光板
の間に位相差板を配置して成るカラー液晶表示装置にお
いて、該偏光板の透過率が39.5%以上である、また
は偏光度が特定の式を満足するものである等の特定の偏
光板であり、該位相差板が支持体上に円盤状化合物を含
む層を有するものであるカラー液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視野角,コントラス
ト,明るさ,耐湿熱耐久性に優れ、かつ薄型軽量のカラ
ー液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置としては、分子配列のねじ
れ角が90゜以上の液晶を介して、対向するストライプ
状の複数の電極を、互いに交差するように配置させ、こ
れらの交差する部分で画素を形成する、単純マトリクス
型と、液晶分子の配列のねじれ角が90゜で、薄層トラ
ンジスターあるいはダイオードを用いる三端子方式、あ
るいは二端子方式の非線形能動素子を有する画素電極
と、この画素電極と対向電極とで画素を形成するアクテ
ィブマトリクス型が提案されている。これらの液晶表示
装置のうち、ワードプロセッサ、パソコン、あるいはT
Vモニター等の表示装置は、主流であるCRTから、薄
型軽量、低消費電力という大きな利点を持つ液晶表示装
置のうち、高画質で応答速度の速いアクティブマトリク
ス型に変換されつつある。
【0003】このアクティブマトリクス型は、基本的に
はねじれ角が90゜のネマティック液晶を用いたツイス
テッドネマチック型(以下、TNと呼ぶ)液晶セルを用
いるものであり、非線形素子として、三端子方式の薄層
トランジスターを使用するTFT−LCDと、二端子方
式のMIM素子を使用するMIMーLCDとが、現在主
流となっている。
【0004】TFT−LCDやMIM−LCDは、少な
くとも、各画素ごとに駆動用のTFT、あるいはMIM
素子を備えたTN型液晶セルと、透過軸が液晶セルの光
入射側の基板のラビング方向と直交または平行するよう
に配置された偏光子、および透過軸が液晶セルの光出射
側の基板のラビング方向と平行または直交するように配
置された検光子とから構成されており、応答速度が速く
(数十ミリ秒)、高い表示コントラストを示すことから
他の方式と比較しても、最も有力な方式である。 しか
し、これらの液晶表示装置は、ねじれ角が90゜のネマ
ティック液晶を用いているため、表示方式の原理上、視
角によりコントラストが低下するという大きな問題点が
あった。
【0005】これに対し、特開平4−229828号、
特開平4−258923号公報などに見られるように、
一対の偏光板とTN型液晶セルの間に、位相差板を配置
することによって視野角を拡大しようとする方法が提案
されている。上記特許公報で提案された位相差板は、液
晶セルに対して、垂直な方向の位相差はほぼゼロのもの
であり、真正面からは何ら光学的な作用を及ぼさない
が、傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで発現する
位相差を補償するものである。しかし、この方法では視
野角、とくに、画面法線方向から上下方向または左右方
向に傾けたときのコントラストの低下を改良できず、C
RTの代替としては、全く対応できないのが現状であ
る。
【0006】特開平4−366808号、特開平4−3
66809号公報では、光学軸が傾いたカイラルネマチ
ック液晶を含む液晶セルを位相差板として用い、視野角
を改良しようとしているが、2層液晶方式となりコスト
が高く、非常に重たいものとなっている。
【0007】また、特開平6ー75116号、および本
発明者らによる特開平6ー214116号公報におい
て、光学的に負の一軸性を示し、その光軸が傾斜してい
る位相差板を用いることにより、TN型LCDの視角特
性を改良する方法が提案されている。この方法によれば
視野角は従来のものと比べ、改善はされるが、それでも
CRT代替を検討するほどの広い視野角は実現困難であ
った。
【0008】そこで本発明者らは、特願平6ー1265
21号明細書において、光学的に負の一軸性でその光軸
がフイルムの法線方向から傾斜している光学異方素子、
および光学的に負の一軸性でその光軸がフイルムの法線
方向にある光学異方素子の特性をあわせ持つ位相差板に
より、TN型LCDの視角特性が著しく改善される事を
見いだした。
【0009】しかし、これらの方法は、白黒表示におけ
るコントラストから見た視角改良効果を確認しただけで
あり、フルカラーで階調表示を行うカラー液晶表示装置
の総合的な表示品位即ち視角,明るさ,コントラスト,
及び耐久性の改良については、何等言及されていなっか
った。更に、これらの方法は光学的に等方性のガラス電
極基板を用いたものであり、特開昭55−38562
号、同59−40624号、特開平5−273533号
公報にあるようなプラスチック基板の場合、その製造方
法上、概ね面配向しているため、上述のガラス電極基板
に比べ視角特性は悪いであろうことが予測される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、視
角,明るさ,コントラスト,及び耐久性が改良され、か
つ薄型軽量のツイステッドネマティック液晶を用いるフ
ルカラーの液晶表示装置を提供する事である。
【0011】
【課題を解決するための手段】これらの目的は、(1)
少なくとも2枚の透明なプラスチックフィルムから成
る電極基板間にツイステッドネマティック液晶を挟持し
てなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏光板
と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板の間に位相差
板を配置して成る液晶表示装置において、該偏光板の可
視光透過率Tが39.5%以上で,かつ該位相差板が支
持体上に少なくとも一層の円盤状化合物を含む層を有す
る事を特徴とするカラー液晶表示装置。 (2) 少なくとも2枚の透明なプラスチックフィルム
から成る電極基板間にツイステッドネマティック液晶を
挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の
偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板の間に
位相差板を配置して成る液晶表示装置において、該偏光
板の偏光度Pが式を満足し,かつ該位相差板が支持体
上に少なくとも一層の円盤状化合物を含む層を有する事
を特徴とするカラー液晶表示装置。 式:P=√{(TP−TC)/(TP+TC)}≧0.950 (但し,TPは平行透過率、TCは直行透過率) (3) 少なくとも2枚の透明なプラスチックフィルム
から成る電極基板間にツイステッドネマティック液晶を
挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の
偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板の間に
位相差板を配置して成る液晶表示装置において、少なく
とも一枚の該偏光板に反射防止層を設け、かつ該位相差
板が支持体上に少なくとも一層の円盤状化合物を含む層
を有する事を特徴とするカラー液晶表示装置。 (4) 少なくとも2枚の透明なプラスチックフィルム
から成る電極基板間にツイステッドネマティック液晶を
挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の
偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板の間に
位相差板を配置して成る液晶表示装置において、該偏光
板を60℃、90%RHの環境下に500時間放置した
際の可視光透過率変化及び偏光度変化が2%以下で、か
つ該位相差板が支持体上に少なくとも一層の円盤状化合
物を含む層を有する事を特徴とするカラー液晶表示装
置。 (5) 該プラスチックフィルムの面内の主屈折率を、
nx,ny,厚さ方向の主屈折率をnzとし、フィルム
の厚さをdとした時、{(nx+ny)/2−nz}×
dの値が0nm乃至400nmであることを特徴とする
(1)、(2)、(3)、又は(4)に記載のカラー液
晶表示装置。 (6) 該偏光板が二色性染料を含有することを特徴と
する(1)、(2)、(3)、(4)又は(5)に記載
のカラー液晶表示装置。 (7) 該位相差板が支持体上に、少なくとも光学的に
負の一軸性でその光軸がフイルムの法線方向から5゜〜
50゜傾斜している光学異方性層を有する事を特徴とす
る(1)乃至(6)に記載のカラー液晶表示装置。 (8) 該円盤状化合物を含む層において、該円盤状化
合物のチルト角が、該層の厚さ方向で連続的に変化して
いることを特徴とする(1)乃至(6)に記載のカラー
液晶表示装置。 (9) 該円盤状化合物のチルト角が、該位相差板面に
対して垂直な同一面内で、かつ厚さ方向で、連続的に、
単調増加、あるいは単調減少していることを特徴とする
(8)に記載のカラー液晶表示装置。 (10) 該円盤状化合物の連続的に変化するチルト角
において、低チルト角側の角度が0°乃至85°であ
り、高チルト角側の角度が5°乃至90°であることを
特徴とする(9)に記載のカラー液晶表示装置。によっ
て達成された。
【0012】本発明のカラー液晶表示装置において視角
が改良された事については以下のように推定している。
例えば、本発明のカラー液晶表示装置において、偏光子
と検光子の透過軸がほぼ直交しているノーマリーホワイ
トのモードでは、黒表示部は液晶に電圧が印加されてい
る状態であり、視角を大きくする事に伴って、この黒表
示部からの光の透過率が著しく増大し、コントラストの
急激な低下を招いている。この時TN型液晶セル内部の
液晶分子の配列は、近似的に光学軸がセルの法線方向か
ら傾いたものと、法線方向を向いたものとの混合と見な
す事が出来る。
【0013】液晶セル内部の液晶分子は、正の一軸性光
学異方体と見なせるのであれば、それによる複屈折を補
償するためには、同じように、セルの法線方向から傾い
た負の光学異方体と、法線方向を向いた負の一軸性光学
異方体とを用いる事が必要である。本発明における位相
差板は、光学的に負の一軸性でその光軸がフイルムの法
線方向から5゜から50゜傾斜している光学異方素子
と、光学的に負の一軸性でその光軸がフイルムの法線方
向にある光学異方素子とを組み合わせたもの、あるい
は、少なくとも、円盤状化合物から形成される層の該円
盤状化合物のチルト角が、該層の厚さ方向で連続的に変
化している光学補償素子と光学的に負の一軸性でその光
軸がフィルムの法線方向にある光学異方素子とを組み合
わせたものである。更には、本発明の透明プラスチック
フィルムもその光軸がフイルムの法線方向にある光学異
方素子とみなすことが出来る。これにより、ねじれ角が
90゜のネマティック液晶を用いている事による表示方
式の原理上、視角により画質が低下するという本質的な
問題が解決され、視角によるコントラスト低下ばかりで
なく、階調の反転、さらには色味変化等の問題点が改良
された。但し、ここで言う円盤状化合物のチルト角と
は、該化合物の円盤面に対する法線と光学異方素子面に
対する角度のことを言う。
【0014】本発明のカラー液晶表示装置において明る
さ,コントラストが改良された事については以下のよう
に推定している。透過型の液晶表示装置の場合にはバッ
クライトが発する可視光線,反射型液晶表示装置の場合
には,反射板によって反射された可視光線がそれぞれブ
ラックマトリックスや偏光板での吸収によって減光する
事によって明るさが低下している。また,偏光板の偏光
度が低かったり,表面の反射率が高かったりすると,コ
ントラストが低下する。本発明者らは,TFT等のツイ
ストネマチック液晶を用いたフルカラー液晶表示装置に
本発明の位相差板を用いた場合の本来有するべき広視野
角,高明度,高コントラストが,実際に得られない原因
を究明した結果,偏光板の透過率,偏光度の向上や,表
面の反射防止によって,飛躍的に液晶表示装置の明るさ
やコントラストを改良できる事をつきとめた。
【0015】本発明のカラー液晶表示装置において耐久
性が改良された事については以下のように推定してい
る。本発明の位相差板単体での耐湿熱耐久性試験の結果
では,円盤状化合物の架橋が十分な場合にはほとんど光
学特性が変化しないにもかかわらず,液晶表示装置の耐
久性が十分でなく,明るさやコントラスト,視角の低
下,及び着色等の問題点が生ずる.偏光板の耐久性を向
上する事によって,飛躍的に液晶表示装置の耐湿熱耐久
性を改良できる事をつきとめた。
【0016】以下に本発明の偏光板について詳しく説明
する。偏光板の材質については特に限定はなく,一般に
はポリビニルアルコール系,部分ホルマール化ポリビニ
ルアルコール系,エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケ
ン化フイルム等の親水性高分子フイルムにヨウ素及び/
または水溶性または非水溶性二色性染料を吸着させて延
伸したもの,ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ
塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン配向フイルム
などからなる偏光板が用いられる。また以上の吸収の二
色性を利用したものに限らず例えば特開平4−2121
04号公報にあるような光学異方性媒体内で光が2つの
偏光に分離するという複屈折現象を利用したものも好ま
しく用いられる。
【0017】透過率については39.5%以上が好まし
く,より好ましくは43%以上である。また偏光度につ
いては0.95以上が好ましく,より好ましくは0.9
9以上である。但し,透過率(T)はJIS Z870
1に基づいて,T=K∫S(λ)y(λ)τ(λ)dλ
で定義され,ここに,K=100/∫S(λ)y
(λ)τ(λ)dλ,S(λ):色の表示に用いる標準
の光の分光分布,y(λ):XYZ系における等色関
数,τ(λ):分光透過率 である。透過率を向上する
ための具体的方法については特に制限はないが,一般に
ヨウ素や二色性染料の量を増やすと偏光度は高くなるが
透過率は低くなる。透過率と偏光度を両立させる手段と
しては,例えば特開平2−204907号公報,等に記
載されている。偏光度を向上するための具体的方法につ
いても特に制限はないが,例えば特開昭64−8420
3号公報,特開平2−204907号公報等に記載され
ている水に変えて有機溶媒を用いて製膜したポリビニル
アルコール系フイルムを用いる方法や特開平5−232
316号公報等に記載されているポリビニルアルコール
系フイルムの一軸延伸温度を高めて均一に延伸する方法
等がある。本発明の反射防止膜を設けるための具体的方
法についても特に制限はないが,例えば特開平5−29
5519号公報等に記載されている。
【0018】車載や屋外での液晶表示装置の利用を考え
ると耐湿熱耐久性が必要とされるが,偏光板を60℃9
0%RHの環境下に500時間放置した際の可視光透過
率変化及び偏光度変化が2%以下で有る事が好ましい。
素材としてはヨウ素系よりも二色性染料が好ましいが,
ヨウ素系での耐久性向上の手段としては例えば特開昭6
2−180303号公報,特開平4−351640号公
報等に記載されているコバルトイオンやジルコニウムイ
オンを含有させる方法がある。また例えば特開平4−3
51640号公報等に記載されている二色性染料を用い
ると一般に耐久性に優れるが,更に例えば特開平4−3
51640号公報等に記載されている非水溶性二色性染
料と紫外線吸収剤を用いる方法がある。
【0019】以下に本発明における透明プラスチックフ
ィルムについて詳しく説明する。本発明の透明プラスチ
ックフィルムの素材は光透過率が80%以上であること
に加えて、正面での光学特性が等方性即ち、正面レタ−
デ−ションがゼロに近いことが好ましい。従って、ゼオ
ネックス(日本ゼオン)、ARTON(日本合成ゴ
ム)、フジタック(富士写真フィルム)などの商品名で
売られている固有複屈折率が小さい素材から形成された
プラスチックフィルムが好ましい。しかし、ポリカ−ボ
ネ−ト、ポリアリレ−ト、ポリスルフォン、ポリエ−テ
ルスルフォンなどの固有複屈折率の大きい素材であって
も製膜時に分子配向を制御することによって正面の光学
特性を等方的にすることも可能であり、それらも好適に
利用できる。具体的には、面内の主屈折率をnx,n
y、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをdとしたとき、 0≦|nx−ny|×d≦50 (nm) より好ましくは、 0≦|nx−ny|×d≦20 (nm) であり、(nx+ny)/2>nz,{(nx+ny)
/2−nz}×dの値が0乃至400nmの条件を満た
すことが好ましい。さらに好ましくは0乃至200nm
である。
【0020】以下に本発明における位相差板について詳
しく説明する。本発明の位相差板を構成している、光学
的に負の一軸性で、その光軸がフイルムの法線方向から
5゜から50゜傾斜している光学異方素子は、光透過率
が80%以上であるとともに、フイルム面内の主屈折率
をnx’、ny’、厚み方向の屈折率をnz’、厚さを
d’とした時、三軸の主屈折率の関係が nz’<n
y’=nx’ を満たし、式 {(nx’+ny’)/
2−nz’}×d’ で表されるレタデーションが50
nmから400nmである事が好ましい。但し、n
x’、ny’の値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等し
ければ十分である。具体的には、以下の範囲であれば問
題はない。 |nx’−ny’|/|nx’−nz’|≦0.2 また光軸がフイルムの法線方向となす角については、5
゜から50゜である事がさらに好ましい。この光学異方
素子を作成する方法としては、特願平6ー126521
号明細書に記載されている様に、円盤状化合物を斜めに
配向する、フイルムの両面にせん断力をかけて歪を付与
する、あるいはアゾベンゼン等の光異性化化合物に偏光
を照射する等が挙げられる。以下にその作成方法につい
て説明する。本発明における円盤状化合物がディスコテ
ィック液晶の場合、これらを含む層において、該円盤状
化合物の光軸のチルト角を厚さ方向で連続的に変化させ
るためには、下記の処理が必要となる。一般に、ネマチ
ック液晶を用いた液晶セルの場合、該液晶層の両側を、
ラビング処理した配向膜で挟むことにより、液晶分子の
光軸が一定の方向へ配向している。すなわち、液晶層の
両側にある配向膜の配向規制力により、液晶分子は厚さ
方向で均一な配向をしているわけであり、該配向膜の配
向規制力を両側でアンバランスにすることにより、厚さ
方向で連続的に分子の配向を変化させることが出来る。
この考え方は、ディスコティック液晶にも応用すること
が出来る。具体的には、ラビングした有機配向膜あるい
は無機配向膜の形成された基板にディスコティック液晶
を塗布し、該液晶相の片側を開放系(空気層)のまま液
晶相、より好ましくはディスコティックネマチック相形
成温度まで昇温することである。これにより該液晶は、
厚さ方向に連続的に変化した斜め配向をし、その後の冷
却により配向を保ったまま、常温では固体状態をとる。
この場合、配向膜近傍でのチルト角は、ディスコティッ
ク液晶素材、配向膜素材、ラビング等でコントロールす
ることが出来、そのチルト角は、0°乃至85°が好ま
しく、0°乃至50°が更に好ましい。また、空気層近
傍のチルト角は、ディスコティック液晶素材、可塑剤、
バインダー、界面活性剤、等でコントロールすることが
出来、更には、これら可塑剤、バインダー、界面活性
剤、等で厚さ方向の配向変化の度合いをコントロールす
ることが出来る。これら可塑剤の好ましい例としては、
使用するディスコティック液晶と相溶するものであれば
特に制限はなく、耐熱性付与の観点からは、反応性の置
換基を有することが好ましい。また、ディスコティック
液晶に対する添加量は、重量比で0.1wt%乃至50
wt%が好ましい。また、バインダーの好ましい例とし
ては、使用するディスコティック液晶の配向を著しく阻
害するものでなければ特に制限はなく、市販のポリマー
を使用することが出来る。本発明者の鋭意研究の結果、
セルロース系高分子誘導体が極めて好ましいことが見い
だされた。
【0021】本発明の円盤状化合物とは、例えば、C.
Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.
71巻、111頁(1981年)に記載されている、ベ
ンゼン誘導体や、B.Kohneらの研究報告、Ang
ew.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載
されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの
研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁
(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.A
m.Chem.Soc.116巻、2655頁(199
4年)に記載されているアザクラウン系やフェニルアセ
チレン系マクロサイクルなどが挙げられ、一般的にこれ
らを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキ
シ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその直鎖として放射
状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般的にデ
ィスコティック液晶と呼ばれるものが含まれる。ただ
し、分子自身が負の一軸性を有し、一定の配向を付与で
きるものであれば上記記載に限定されるものではない。
また、本発明において、円盤状化合物から形成したと
は、最終的にできた物が前記化合物である必要はなく、
例えば、前記低分子ディスコティック液晶が熱、光等で
反応する基を有しており、結果的に熱、光等で反応によ
り重合または架橋し、高分子量化し液晶性を失ったもの
も含まれるものとする。
【0022】つぎに、本発明における円盤状化合物と
は、下記に列挙する様なディスコティック液晶、および
他の低分子化合物やポリマーとの反応により、もはや液
晶性を示さなくなったディスコティック液晶の反応生成
物等のように、分子自身が光学的に負の一軸性を有する
化合物全般を意味する。
【0023】
【化1】
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】
【化4】
【0027】本発明に用いるディスコティック液晶のデ
ィスコティックネマティック液晶相−固相転移温度とし
ては、好ましくは室温以上300℃以下、特に好ましく
は室温以上170℃以下である。
【0028】上記の有機配向膜として用いるポリマーと
しては、ポリイミド、ポリスチレン誘導体など、また水
溶性のものとしては、ゼラチン、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。こ
れらは全てラビング処理を施すことにより、ディスコテ
ィック液晶を斜めに配向させることができる。中でもア
ルキル変性のポリビニルアルコールは特に好ましく、デ
ィスコティック液晶を均一に配向させる能力に優れてい
ることを本発明者らは発見した。これは配向膜表面のア
ルキル鎖とディスコティック液晶のアルキル側鎖との強
い相互作用のためと推察している。上記アルキル変性ポ
リビニルアルコールは、下記に列記するような末端にア
ルキル基を有するものであり、けん化度80%以上、重
合度200以上が好ましい。また、側鎖にアルキル基を
有するポリビニルアルコールも有効に用いることができ
る。市販品として、クラレ製 MP103、MP20
3、R1130などが入手可能である。
【0029】また、LCDの配向膜として広く用いられ
ているポリイミド膜も有機配向膜として好ましく、これ
はポリアミック酸(例えば、日立化成製 LQ/LXシ
リーズ、日産化学製 SEシリーズ等)を基板面に塗布
し100〜300℃で0.5〜1時間焼成の後ラビング
する事により得られる。
【0030】また、前記ラビング処理は、LCDの液晶
配向処理工程として広く普及しているものと同一な工程
であり、配向膜の表面を紙やガーゼ,フェルト,ラバ
ー、或いはナイロン,ポリエステル繊維などを用いて一
定方向にこすることにより配向を得る方法である。一般
的には長さと太さが均一な繊維を平均的に植毛した布な
どを用いて数回程度ラビングを行う。
【0031】また、無機斜方蒸着膜の蒸着物質としては
SiOを代表としTiO2、MgF2、ZnO2等の金属
酸化物やフッ化物、Au,Al等の金属が挙げられる。
尚、金属酸化物は高誘電率のものであれば斜方蒸着物質
として用いることができ、上記に限定されるものではな
い。蒸着膜の形成には基盤固定型の方法とフィルムへの
連続蒸着型の方法の両者が使え、蒸着物質としてSiO
を例にとると蒸着角度αが約65〜88゜において、デ
ィスコティック液晶はその光学軸が蒸着粒子カラムの方
向とおよそ直交する方向に均一配向する。
【0032】上記配向膜は、その上に塗設されたディス
コティック液晶分子の配向方向を決定する作用がある
が、ディスコティック液晶の配向性は配向膜に依存する
ためその組合わせを最適化する必要がある。また均一配
向をしたディスコティック液晶分子はフイルムの法線と
ある角度をもって配向するが、傾斜角は配向膜によって
はあまり変化せず、ディスコティック液晶分子固有の値
をとることが多い。ディスコティック液晶を二種以上あ
るいはディスコティック液晶に似た化合物を混合すると
その混合比により傾斜角を調整する事ができる。従っ
て、斜め配向の傾斜角制御にはディスコティック液晶を
選択する、或いは混合するなどの方法がより有効であ
る。
【0033】またディスコティック液晶を斜めに配向さ
せる別の方法として、磁場配向や電場配向が挙げられ
る。この場合には、ディスコティック液晶を塗布した基
板を加熱しながら、所望の角度で磁場、あるいは電場を
かける事が必要となる。このようにして得られる円盤状
化合物の斜め配向が、高温、高湿下でも維持できるよう
にするためには、あらかじめ円盤状化合物に、重合性不
飽和基、エポキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル
基等の官能基を持たせ、熱、あるいは光重合開始剤によ
る、重合性不飽和基のラジカル重合、あるいは光酸発生
剤によるエポキシ基の開環重合、多価イソシアナート、
多価エポキシ化合物による架橋反応等によって、円盤状
化合物自身を架橋する事が好ましい。この時同様の官能
基を有する別の化合物を含有させてもかまわない。
【0034】また本発明における、該光学異方素子は、
少なくとも透明フイルムの両面にせん断力を加える工程
を経る事よっても得られる。具体的には、周速が異なる
2つのロ−ル間に、熱可塑性樹脂からなり、光透過性を
有するフイルムを挟み、該フイルムにせん断力を付与す
ることによって、得る事が出来る。ここで使用される熱
可塑性樹脂としては、光の透過率が70%、より好まし
くは85%であれば、全く問題なく、特に他の制約はな
い。具体的には、ポリカ−ボネ−ト、ポリアリレ−ト、
ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチ
レンナフタレ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリ
ルスルホン、ポリビニルアルコ−ル、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロ−ス
系重合体、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、二元
系、三元系各種重合体、グラフト共重合体、ブレンド物
等が好適に利用される。
【0035】さらに本発明における、該光学異方素子
は、光異性化物質に偏光を照射する事によっても得る事
が出来る。ここで光異性化物質とは、光により立体異性
化または構造異性化を起こすものであり、好ましくは、
さらに別の波長の光または熱によってその逆異性化を起
こすものである。これらの化合物として一般的には、構
造変化と共に可視域での色調変化を伴うものは、フォト
クロミック化合物としてよく知られているものが多く、
アゾベンゼン化合物、ベンズアルドキシム化合物、アゾ
メチン化合物、フルギド化合物、ジアリ−ルエテン化合
物、ケイ皮酸系化合物、レチナ−ル系化合物、ヘミチオ
インジゴ化合物等が挙げられる。
【0036】本発明の位相差板を構成する支持体は、光
学的に負の一軸性でその光軸がフイルムの法線方向にあ
ることが好ましく、また光透過率が80%以上であると
同時に、フイルム面内の主屈折率をnx、ny、厚み方
向の主屈折率をnz、フイルムの厚みをdとしたとき、
三軸の主屈折率の関係が nz<ny=nx を満足
し、式 {(nx+ny)/2ーnz}×d で表され
るレタデーションが20nmから400nmである事が
好ましい。但し、nxとnyの値は厳密に等しい必要は
なく、ほぼ等しければ十分である。具体的には、|nx
ーny|/|nx−nz|≦0.2 であれば実用上問
題はない。 |nxーny|×d で表される正面レタ
デーションは、50nm以下である事が好ましく、20
nm以下である事がさらに好ましい。
【0037】該光学異方素子は、ゼオネックス(日本ゼ
オン)、ARTON(日本合成ゴム)、トリアセチルセ
ルロース(ダイセル)などの固有複屈折率が小さい素
材、あるいは、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポ
リスルフォン、ポリエーテルスルフォンなどの固有複屈
折率が大きい素材を、溶液流延、溶融押し出し等によっ
て製膜し、それをさらに縦、横方向に延伸することによ
って作成する事が出来る。
【0038】以下に本発明のツイステッドネマチック液
晶セルについて説明する。液晶の素材については特に限
定は無いがΔndは300nm以上900nm以下が好
ましい。またツイスト角は90度が一般的だが70度以
上100度以下の範囲で好適に用いられる。またプレチ
ルトは5度以下が好ましく、セルギャップは3μm以上
6μmが好ましい。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 位相差板(RF−1)の作製 トリアセチルセルロースが17.4wt%、トリフェニ
ルホスフェートが2.6wt%となるようにメチレンク
ロライドとメタノールの重量比9対1の混合溶媒中に溶
かしたドープを有効長6mのステンレスバンド上に2m
/分の速度で乾燥膜厚が127μmになるように流延
し、はぎ取った後、60℃〜120℃の熱風で乾燥し
た。一方の側にゼラチン層(0.1μm)を塗設し、次
に塗設したゼラチン層の上に長鎖アルキル変性ポバール
(クラレ(株)製MP−203)を塗布し、60℃の温
風で90秒間乾燥させた後、ラビング処理を行い配向膜
を形成した。面内の主屈折率をnx’、ny’、厚さ方向
の屈折率をnz’、厚さをd’とした時、トリアセチル
セルロースフィルムは、|nx’−ny’|×d’=5n
m、{(nx’+ny’)/2−nz’}×d’=70n
mであり、ほぼ負の一軸性であり、光軸がほぼフイルム
法線方向にあった。
【0040】この配向膜上に、前記円盤状化合物TE−
8(m=4)が27.0wt%、アロニックスM−1
01(東亜合成(株)製)が6.8wt%、イルガキュ
ア907(日本チバガイギー(株)製)が0.3wt
%、CAB531(イーストマンケミカル(株)製)が
0.1wt%となるようにメチルエチルケトン中に溶か
した液をバーコーターにより7cc/m2塗布して、
2.5μ厚の円盤状化合物を含む層を有したフィルムを
作成した。このフィルムを120℃に設定された恒温槽
に2分間入れてディスコティック液晶を形成、熟成させ
た後に、引き続き120℃の条件下で水銀灯(400ワ
ット)を30秒間照射し、室温まで放冷する事により、
位相差板(RF−1)を得た。このようにして得られた
本発明の該円盤状化合物を含む層について、ラビング軸
を含み位相差板に垂直な面において、あらゆる方向から
レターデーション値を島津製作所製エリプソメーター
(AEP−100)で測定した。この測定値より、チル
ト角が20°から50°まで連続的に変化していること
がわかった。
【0041】以上のようにして得られた本発明の位相差
板のトリアセチルセルロース支持体側に粘着剤を塗布し
たのち、反対側のディスコティック液晶層に日東電工
(株)製の偏光板NPF−F1225DU(T=44.
5%、TP=38.5%、TC=1.4%、P=0.96
5)をその偏光軸がディスコティック液晶層の光軸をフ
ィルム面に正射影した方向と45゜の角度をなすように
貼り合わせ、楕円偏光板(DH−1)を得た。
【0042】楕円偏光板(DH−2)の作製 偏光板NPF−G1225DU(T=44.5%、TP
=38.5%、TC=0.4%、P=0.995)を用
いた事以外はDH−1と同様にして、楕円偏光板(DH
−2)を得た。
【0043】楕円偏光板(DH−3)の作製 反射防止層を有するNPF−G1225DUAG25
(T=38.5%、TP=38.5%、TC=0.2%、
P=0.995、ヘイズ9%)を用いた事以外はDH−
1と同様にして、楕円偏光板(DH−3)を得た。
【0044】楕円偏光板(DH−4)の作製 偏光板NPF−Q−10(T=43.0%、TP=3
1.5%、TC=5%、P=0.850、二色性染料タ
イプ)を用いた事以外はDH−1と同様にして、楕円偏
光板(DH−4)を得た。
【0045】プラスチック基板の作製 市販のARTONフィルムを熱処理することにより、|
nx’−ny’|×d’=5nm、{(nx’+ny’)/
2−nz’}×d’=40nmであり、ほぼ負の一軸性
を有し、光軸がほぼフイルム法線方向にある、厚みが1
50μmのプラスチック基板を作製し、液晶表示用電極
基板とした。
【0046】実施例1 液晶の異常光と常光の屈折率の差と液晶セルのギャップ
サイズの積が450nmで、ねじれ角が90度のTN型
液晶セルに、上述のプラスチック電極基板を装着し、液
晶セルを挟むようにして、楕円偏光板(DH−1)2枚
を偏光板の偏光軸が液晶セルのラビング軸と一致するよ
うに貼り付け、本発明のカラー液晶表示装置Aを作成し
た。
【0047】実施例2 楕円偏光板(DH−2)2枚を用いた事以外は実施例1
と同様にして、本発明のカラー液晶表示装置Bを作成し
た。
【0048】実施例3 楕円偏光板(DH−2)1枚を裏側即ちバックライト側
に用い、楕円偏光板(DH−3)1枚を表側即ち表示装
置の最外層に用いた事以外は実施例1と同様にして、本
発明のカラー液晶表示装置Cを作成した。
【0049】実施例4 楕円偏光板(DH−4)2枚を用いた事以外は実施例1
と同様にして、本発明のカラー液晶表示装置Dを作成し
た。
【0050】これらの液晶表示装置A、B、C,Dにつ
いて、目視評価の後、白表示、黒表示を行い、全方位で
のコントラスト比測定を行った。また60℃90%RH
の環境下に500時間放置した後同様の評価を行った。
その結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】楕円偏光板(DH−5)の作製 偏光板NPF−Q−10−39(T=39.0%、P=
0.930、二色性染料タイプ)を用いた事以外はDH
−1と同様にして、楕円偏光板(DH−5)を得た。
【0053】比較例1 シャープ(株)製TFT型液晶カラーテレビ6E−C3
の偏光板を剥がし、液晶セルを挟むようにして、(DH
−5)2枚を、偏光板の偏光軸がもとと変わらないよう
に互いに直交するように貼り付け、カラー液晶表示装置
Eを作成した。
【0054】これらの液晶表示装置Eについて、目視評
価の後、白表示、黒表示を行い、全方位でのコントラス
ト比測定を行った。また60℃、90%RHの環境下に
500時間放置した後同様の評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0055】表1より明らかなように、実施例の液晶表
示装置A、B,C,Dは、比較例の液晶表示装置E、F
に比べて、白黒表示における正面のコントラスト及びコ
ントラストから見た視角が大幅に改善されていることが
わかる。実施例の液晶表示装置A、B,C,Dでは、下
から見た場合、視角を大きくしたときに黒表示部での反
転がみられたが、上、左右から見た場合は、黒表示部で
の反転は見られず、また画像の黄変も僅かであり、視角
による画質の低下は、少なかった。比較例の液晶表示装
置Eでは、視角による画質の低下は、少なかったが正面
のコントラストが低く、ぼけた感じがした。また実施例
の液晶表示装置Dは耐久性試験後も全く画質の低下は観
測されなかった。
【0056】
【本発明の効果】本発明によれば、プラスチック基板を
用いたTN型液晶セルを有するカラー液晶表示装置、特
にTFTの様な非線形能動素子を有する液晶表示装置の
コントラスト、明るさ、視角特性及び/または耐久性が
改善され、視認性にすぐれる高品位の液晶表示装置を工
業的に提供することができる。また、本発明をMIMな
どの3端子素子、TFDなどの2端子素子を用いたアク
ティブマトリクス液晶表示素子に応用しても優れた効果
が得られることは言うまでもない。また、液晶表示装置
自身の重量も、プラスチックセルを用いることにより、
十分に軽量化され、落下等の耐衝撃性に対しても効果が
あった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚の透明なプラスチックフ
    ィルムから成る電極基板間にツイステッドネマティック
    液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された
    2枚の偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板
    の間に位相差板を配置して成る液晶表示装置において、
    該偏光板の可視光透過率Tが39.5%以上で,かつ該
    位相差板が支持体上に少なくとも一層の円盤状化合物を
    含む層を有する事を特徴とするカラー液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも2枚の透明なプラスチックフ
    ィルムから成る電極基板間にツイステッドネマティック
    液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された
    2枚の偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板
    の間に位相差板を配置して成る液晶表示装置において、
    該偏光板の偏光度Pが式を満足し,かつ該位相差板が
    支持体上に少なくとも一層の円盤状化合物を含む層を有
    する事を特徴とするカラー液晶表示装置。 式:P=√{(TP−TC)/(TP+TC)}≧0.950 (但し,TPは平行透過率、TCは直行透過率)
  3. 【請求項3】 少なくとも2枚の透明なプラスチックフ
    ィルムから成る電極基板間にツイステッドネマティック
    液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された
    2枚の偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板
    の間に位相差板を配置して成る液晶表示装置において、
    少なくとも一枚の該偏光板に反射防止層を設け、かつ該
    位相差板が支持体上に少なくとも一層の円盤状化合物を
    含む層を有する事を特徴とするカラー液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも2枚の透明なプラスチックフ
    ィルムから成る電極基板間にツイステッドネマティック
    液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された
    2枚の偏光板と、少なくとも一方の該電極基板と偏光板
    の間に位相差板を配置して成る液晶表示装置において、
    該偏光板を60℃、90%RHの環境下に500時間放
    置した際の可視光透過率変化及び偏光度変化が2%以下
    で、かつ該位相差板が支持体上に少なくとも一層の円盤
    状化合物を含む層を有する事を特徴とするカラー液晶表
    示装置。
  5. 【請求項5】 該プラスチックフィルムの面内の主屈折
    率を、nx,ny,厚さ方向の主屈折率をnzとし、フ
    ィルムの厚さをdとした時、{(nx+ny)/2−n
    z}×dの値が0nm乃至400nmであることを特徴
    とする請求項1、2、3、又は4に記載のカラー液晶表
    示装置。
  6. 【請求項6】 該偏光板が二色性染料を含有することを
    特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のカラー
    液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 該位相差板が支持体上に、少なくとも光
    学的に負の一軸性でその光軸がフイルムの法線方向から
    5゜〜50゜傾斜している光学異方性層を有する事を特
    徴とする請求項1乃至6に記載のカラー液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 該円盤状化合物を含む層において、該円
    盤状化合物のチルト角が、該層の厚さ方向で連続的に変
    化していることを特徴とする請求項1乃至6に記載のカ
    ラー液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 該円盤状化合物のチルト角が、該位相差
    板面に対して垂直な同一面内で、かつ厚さ方向で、連続
    的に、単調増加、あるいは単調減少していることを特徴
    とする請求項8に記載のカラー液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 該円盤状化合物の連続的に変化するチ
    ルト角において、低チルト角側の角度が0°乃至85°
    であり、高チルト角側の角度が5°乃至90°であるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のカラー液晶表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000111914A (ja) * 1998-09-30 2000-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd セルロースの低級脂肪酸エステルフイルム用レターデーション上昇剤、光学補償シートおよび液晶表示装置
US6396553B1 (en) 1998-06-16 2002-05-28 Nec Corporation Twisted nematic liquid crystal display device with improved viewing angle characteristics
JP2009288816A (ja) * 2009-09-10 2009-12-10 Fujifilm Corp Vaモードの液晶表示装置

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