JP2005520209A - 光学補償フィルム、偏光板および画像表示装置 - Google Patents

光学補償フィルム、偏光板および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

レターデーション値Re(= (nx-ny)×d)が0〜100nmの範囲で、かつレターデーション値Rth(={(nx+ny)/2−nz}×d)が70〜500nmの範囲にあるポリマーフィルムと、その上方に、液晶性化合物を含む光学異方性層とを含む光学補償シートを開示する。前記ポリマーフィルムは、光弾性係数10×10-122/N以下で、且つJIS Z0208試験法により測定した透湿度が1g/m2・24hrs以下、70〜500nmであるポリマーからなる。また、前記光学補償フィルムを含む偏光板および装置も開示する。

Description

本発明は、軽量かつ耐久性に優れる光学補償フィルム、およびそれを用いた偏光板、画像表示装置に関する。
液晶表示装置はCRTと比較して薄型、軽量、低消費電力等の優れた特徴を持ち、ノートパソコン、モニター、テレビ、PDA、携帯電話、カーナビ、ビデオカメラなどで広く使われている。しかし現在液晶表示装置の主流であるTNモードにおいては、原理的に見る方向によって表示色やコントラストが変化する等の、視野角特性の問題があった。この視野角特性を改良し、表示品位の高い液晶表示装置を実現するために、特許第2587398号公報では、ディスコティック液晶をハイブリッド配向させた光学補償フィルムを、偏光板と液晶セルの間に挿入することが記載されている。しかしこの方法では、光学補償フィルムおよび粘着剤のために、液晶表示装置自体が厚くなる等の問題点があった。また、特開平7−191217号公報および欧州特許0911656A2号明細書には、透明支持体上にディスコティック液晶からなる光学異方性層を塗設した光学補償フィルムを偏光膜の片面の保護フィルムとする楕円偏光板を用いることにより、液晶表示装置の厚さを厚くすることなく、視野角を改良し得ることが記載されている。
ところが、これらの光学補償フィルムは、高温高湿等、厳しい環境下で使用されると、応力および歪みが発生し、その箇所に位相差が発生しやすい。この位相差により、液晶表示装置に額縁状の光漏れ(透過率の上昇)が生じ、液晶表示装置の表示品位が低下することが分かってきた。特に、17インチ以上の大型液晶表示装置の場合は、光漏れを完全になくすことは困難である。また、前記光学補償フィルムを偏光膜に貼り合わせ、偏光膜の保護フィルムとしても機能させることにより、さらに簡易な構造の液晶表示装置とすることが提案されている。しかし、光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムとして機能させると、上記問題が生じるのに加えて、高温高湿で使用されることによって光学補償フィルムが水分を透過させ、この水分がさらに偏光膜の光学特性を低下させるという問題が生じることがある。従って、光学補償フィルムには、高温および高湿等の厳しい使用条件でも光学的特性が低下せず、水分を透過させない耐久性が要求されている。
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、画像表示装置に用いた場合に、視野角の改良に寄与するとともに、前記画像表示装置が厳しい条件下で使用されても、光漏れなどによって表示品位が低下するのを軽減するのに寄与する光学補償フィルムおよび偏光板を提供することを課題とする。また、本発明は、厳しい条件下で使用された際に生じる光学的特性の変化が少ない、耐久性に優れた光学補償フィルムおよび偏光板を提供することを課題とする。また、本発明は、視野角が広く、且つ厳しい条件下で使用された場合に生じる光漏れによる表示品位の低下が軽減された耐久性に優れる画像表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、光漏れとなる光学補償フィルムの光学特性変化の原因について検討した結果、以下の二つのことが原因であるとの知見を得た。一つは画像表示装置の厳しい使用条件(高温、高湿)で、ポリマーフィルムが膨張あるいは収縮し、光学補償フィルムの光学特性が変化することであり、もう一つは、画像表示装置のバックライトの点灯により、光学補償フィルムの面内に温度分布が生じ、その熱歪みにより光学特性が変化することである。
この知見に基づきさらに検討を重ねた結果、光学補償フィルムの光学特性の変化は、光弾性係数および透湿度と関係していることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成するに到った。
一側面において、本発明は、下記式(I)により定義されるReレターデーション値が0〜100nmの範囲で、かつ下記式(II)により定義されるRthレターデーション値が70〜500nmの範囲にあるポリマーフィルムと、その上方に、液晶性化合物を含む光学異方性層とを有し、前記ポリマーフィルムが、光弾性係数10×10-122/N以下で、且つJIS Z0208試験法により測定した透湿度が1g/m2・24hrs以下あるポリマーからなる光学補償フィルム;
(I) Re=(nx−ny)×d
(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
式中、nxおよびnyはそれぞれポリマーフィルムの面内の遅相軸方向および進相軸方向の屈折率であり、nzはポリマーフィルムの厚み方向の屈折率である。
好ましい態様として、前記ポリマーの比重が1.20以下である前記光学補償フィルム;前記ポリマーが、環状ポリオレフィン系のポリマーである前記光学補償フィルム;前記環状ポリオレフィン系ポリマーがテトラシクロドデセン類から選ばれるモノマーの開環重合によって得られたポリマー、又はテトラシクロドデセン類から選ばれたモノマーとノルボルネンから得られたモノマーとの開環共重合体を水素添加反応させて得られた重合体である前記光学補償フィルム;前記ポリマーフィルムが、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を含む前記光学補償フィルム;前記芳香族化合物が、少なくとも一つの1,3,5−トリアジン環を有する化合物である前記光学補償フィルム;前記ポリマーフィルムが、熱伝導性粒子を含有し、その熱伝導率が1W/(m・K)以上である前記光学補償フィルム;前記ポリマーフィルムの少なくとも一方の表面に、熱伝導粒子を含有する熱伝導層を有し、該熱伝導層を有するポリマーフィルムの熱伝導率が1W/(m・K)以上である前記光学補償フィルム;前記液晶化合物が、ディスコティック液晶化合物から選ばれた化合物である前記光学補償フィルム;前記ポリマーフィルムが、延伸ポリマーフィルムである前記光学補償フィルムが提供される。
他の側面において、本発明は、二の表面を有する偏光膜と、前記二の表面のそれぞれに設けられた二の保護フィルムとを有し、前記二の保護フィルムの少なくとも一方が前記ポリマーフィルムである偏光板を提供する。
また他の側面において、本発明は、二枚の偏光板と、該二枚の偏光板に挟持される液晶セルと、前記二枚の偏光板の一方と前記液晶セルとの間に狭持される、前記光学補償フィルムとを有する画像表示装置を提供する。
発明の実施の形態
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
[光学補償フィルム]
本発明の光学補償フィルムは、ポリマーフィルムと、その上に液晶性化合物を含む光学異方性層を有する。以下、本発明の光学補償フィルムに使用可能な種々の材料およびその製造方法について説明する。
前記ポリマーフィルムに用いられるポリマーは、633mmの波長における光弾性係数が10×10-122/N以下であり、かつJIS Z0208試験法によって測定された透湿度が1g/m2・24hrs以下である。光弾性係数および透湿度が前記範囲のポリマーを用いると、高温高湿の環境下で使用した場合に生じる光学特性の変化を軽減することができ、耐久性に優れた光学補償フィルムとなる。本発明に用いられるポリマーの光弾性係数は、好ましくは7×10-122/Nである。本発明に用いられるポリマーの前記透湿度は、好ましくは0.6g/m2・24hrsである。
なお、本発明において、透湿度の測定は、JIS Z0202試験法を用い、測定対象のポリマーを厚さ300μmのフィルムとし、温度40℃および相対湿度90%の条件で行うものとする。
本発明に用いられるポリマーの比重は1.2以下であるのが好ましい。比重が前記範囲であるポリマーを用いると、光学特性を所望の範囲に維持しつつ、重量を減少させることができ、偏光板、画像表示装置の軽量化に寄与する。
光弾性係数および透湿度が前記範囲となるポリマーの好ましい具体例としては、アクリル系樹脂(例えばポリメチルメタクリレート)、環状ポリオレフィン(例えばJSRから市販されているアートンG、アートンF、日本ゼオンから市販されているゼオノア1020R、1060R、1420R、1600R、ゼオネックス480、480R、280R、490R、E48R、E28R、RS820)等が挙げられる。中でも環状ポリオレフィンが好ましい。環状ポリオレフィンの中でも、特にテトラシクロドデセン類の開環重合体またはテトラシクロドデセン類とノルボルネン類の開環共重合体を水素添加させて得られた重合体を構成成分とするポリマーが特に好ましい。即ち、特公平2−9619号および特開平9−263627号の各公報に詳細が記載されている、テトラシクロドデセン(別称ジメタノ―1,4,5,8―オクタヒドロ―1,2,3,4,4a,5,8,8a―ナフタレン)類の開環重合体またはテトラシクロドデセン類とノルボルネン(別称ビシクロ―〔2・2・1〕―ヘプテン―2)類の開環共重合体を水素添加させて得られた重合体は、吸湿性が極めて小さく、透明性、成形加工性、耐水性に優れていることから、特に好ましい。この重合体におけるテトラシクロドデセン骨格の割合は、耐熱性の点で通常は50モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上であり、重合体の分子量は、開環重合時にオレフインあるいはシクロオレフイン等を添加して調節することができるが、一般に1000〜50万、好ましくは1万〜10万である。
ポリマーフィルムは、溶液流延法、または溶融製膜法を利用して作製することができる。フィルムの面状からすると溶液流延法によるのが好ましいが、溶媒を用いない溶融製膜法は、生産性およびコストの点で優れている。
溶液流延法では、ポリマーを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフィルムを製造する。溶液流延法での乾燥は、ドラム(またはバンド)面での乾燥と、フィルム搬送時の乾燥に大きく分かれる。ドラム(またはバンド)面での乾燥時には、使用している溶媒の沸点を越えない温度(沸点を越えると泡となる)でゆっくりと乾燥させることが好ましい。また、フィルム搬送時の乾燥は、ポリマーのガラス転移点±30℃で行うことが好ましく、±20℃で行うことが更に好ましい。
前記ポリマーフィルムは後述する光学異方性層とともに、画像表示装置の光学補償をするためには、レターデ−ションを所定の範囲に調整する必要がある。また、熱、応力あるいは歪みに起因する画像表示装置の光漏れを防止し、表示品位を維持するには、ポリマーフィルムの厚み、熱伝導率、熱膨張率等のそれぞれを適当な範囲とする。
以下、本発明に用いられるポリマーフィルムの諸特性の好ましい範囲について説明する。また、溶液流延法により作製されたポリマーフィルムは、後述するように、ポリマー溶液の調製に用いた溶媒の残留量によっても特性が変化するので、溶媒の残留量の好ましい範囲についても以下に説明する。
本発明において、ポリマーフィルムのReレターデーション値およびRthレターデーション値は、それぞれ、下記式(I)および(II)で定義される。
(I) Re=(nx−ny)×d
(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
式中、nxおよびnyはそれぞれポリマーフィルムの面内の遅相軸方向および進相軸方向の屈折率であり、nzはポリマーフィルムの厚み方向の屈折率であり、dはポリマーフィルムの厚さを表す。
本発明では、ポリマーフィルムのReレターデーション値を0〜100nmの範囲に、そして、Rthレターデーション値を70〜500nmの範囲に調整する。
本発明の光学補償フィルムの二枚を、TNモードの液晶表示装置に用いる場合、ポリマーフィルムのRthレターデーション値は70〜250nmであるのが好ましく、光学補償フィルムを一枚用いる場合には、ポリマーフィルムのRthレターデーション値は150〜400nmであるのがより好ましい。
また、本発明の光学補償フィルムの二枚を、OCBモードの液晶表示装置に用いる場合、ポリマーフィルムのReレターデーション値は30〜50nm、Rthレターデーション値は150〜200nmであるのが好ましく、光学補償フィルムを一枚用いる場合には、ポリマーフィルムのReレターデーション値は、50〜100nm、Rthレターデーション値は300〜500nmであるのがより好ましい。
本発明では、ポリマーフィルムのReレターデーション値およびRthレターデーション値を調整するために、後述するレターデーション制御剤を用いるのが好ましい。レターデーション制御剤は、ポリマー中に溶解および/または分散させてフィルム中に含有させることができる。
前記レターデーション制御剤は、ポリマーフィルムのレターデーションを所望の範囲に調整するために用いられる。前記レターデーション制御剤としては、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を用いるのが好ましい。本明細書において、「芳香族環」には、芳香族炭化水素環に加えて芳香族性ヘテロ環を含む意味で用いる。前記芳香族化合物としては、特開2001−166144号公報に記載されている円盤状化合物からなるセルロースエステルフィルム用レターデ−ション制御剤が好ましい。また、レターデーション制御剤の分子量は、300〜800であるのが好ましい。
前記レターデーション制御剤は、ポリマーの重量に対して0.01〜20重量%で使用するのが好ましく、0.05〜15重量%で使用するのがより好ましく、0.1〜10重量%で使用するのがさらに好ましい。二種類以上の化合物を併用してもよい。
本発明に用いるポリマーフィルムの熱伝導率は1W/(m・K)以上であることが好ましい。熱伝導率が前記範囲であると、光学補償フィルムの面内に生じる温度分布を均一にすることができ、このことによって光学特性の変化および表示装置の光漏れを著しく低減することができる。熱伝導率の値は、高ければ高いほど好ましいが、後述する高熱伝導性粒子を添加する方法では、10W/(m・K)以下であるのが一般的である。本発明において、ポリマーフィルムの熱伝導率は、以下のようにして測定した値をいうものとする。即ち、ポリマーフィルムをTO−3型ヒーターケースと銅板との間に挟み、フィルム厚みの10%を圧縮する。次いで銅製ヒーターケースに電力5Wをかけて4分間保持し、銅製ヒーターケースと銅板との温度差を測定する。測定した温度差の値を下式に用いて、熱伝導率を算出することができる。
熱伝導率{W/(m・K)}={電力(W)×厚み(m)}/{温度差(K)×測定面積(m2)}
前記ポリマーフィルムの熱伝導率を制御するために、ポリマーフィルム中に高熱伝導性粒子を含有させるのが好ましい。また、熱伝導率を制御するために、ポリマーフィルムの一方の面に、高熱伝導性粒子を含む熱伝導層を別に設けてもよい。熱伝導層は高熱伝導性粒子を含むポリマーを、ポリマーと共流延することにより設けてもよいし、ポリマーフィルムの表面に前記粒子を含有する塗布液を塗布して設けてもよい。使用可能な高熱伝導性粒子としては、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化マグネシウム、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭素、ダイヤモンド、および金属などを挙げることができる。フィルムの透明性を損なわないために、透明な粒子を用いることが好ましい。高熱伝導性粒子の平均粒径は0.05〜80μmの範囲にあることが好ましく、0.1〜10μmの範囲にあることがさらに好ましい。また球状の粒子を用いてもよいし、針状の粒子を用いてもよい。
高熱伝導性粒子のポリマーフィルムへの添加量は、ポリマーの重量に対して5〜100重量%の範囲にあることが好ましい。添加量が5重量%未満であると熱伝導の向上が乏しく、また50重量%を超えると生産性が悪化し、ポリマーフィルムが脆くなる傾向がある。
本発明に用いられるポリマーフィルムは、吸湿膨張係数を30×10-5/%RH以下であるのが好ましく、15×10-5/%RH以下であるのがより好ましく、10×10-5/%RH以下であるのがさらに好ましい。吸湿膨張係数が前記範囲であると、高湿度下で使用した場合にも、ポリマーフィルムが歪むのを軽減することができ、高湿度下で使用した場合の額縁状の光漏れ(透過率上昇)を防止することができる。なお、吸湿膨張係数は小さい方が好ましいが、通常は、1.0×10-5/%RH以上の値である。
吸湿膨張係数は、一定温度下で相対湿度を変化させた時の、試料長さの変化量を示す。具体的には、作製したポリマーフィルムから幅5mm、長さ20mmの試料を切り出し、片方の端を固定して25℃、20%RH(R0)の雰囲気下にぶら下げた。他方の端に0.5gの重りをぶら下げて、10分間放置し長さ(L0)を測定する。次に、温度は25℃のまま、湿度を80%RH(R1)にして、長さ(L1)を測定する。吸湿膨張係数は測定値から下記式によって算出することができる。測定は同一試料につき10サンプル行い、平均値を採用する。
吸湿膨張係数[/%RH]={(L1−L0)/L0}/(R1−R0
本発明者の検討により、ポリマーフィルムの吸湿による寸度変化を小さくするためには、ポリマーフィルム中の自由体積を小さくすればよいことが判明した。この自由体積の大きさに大きく影響を与えるのは、溶液流延法においては、製膜後にフィルム中に残留するポリマー溶液(ドープ)の調製に用いた溶媒の残留量である。この残留溶媒量は少ない方が寸度変化は少ない。残留溶媒を減らすための一般的手法は、ドープを流延して製膜した後、該膜を高温かつ長時間で乾燥することであるが、あまり長時間乾燥すると、当然のことながら生産性が低下する。残留溶媒の量は、0.01〜1重量%の範囲にあることが好ましく、0.02〜0.07重量%の範囲にあることがさらに好ましく、0.03〜0.05重量%の範囲にあることが最も好ましい。ポリマーフィルム中の残留溶媒量は、一定量の試料をクロロホルムに溶解し、ガスクロマトグラフ(GC18A、島津製作所(株)製)を用いて測定することができる。
ポリマーフィルムの弾性率は、3000MPa以下であることが好ましく、2500MPa以下であることがさらに好ましい。
ポリマーフィルムの歪みを小さくするには、ポリマーフィルムを延伸することによりポリマー分子の面配向を高めることが有効である。また、ポリマーフィルムのレターデーションを調整するのにも有効である。ポリマー分子の面配向を高めるためには、二軸延伸するのが好ましい。二軸延伸には、同時二軸延伸法と逐次二軸延伸法があるが、連続製造の観点から逐次二軸延伸方法が好ましく、ドープを流延した後、バンドもしくはドラムよりフィルムを剥ぎ取り、幅方向(長手方法)に延伸した後、長手方向(幅方向)に延伸される。幅方向に延伸する方法は、例えば、特開昭62−115035号、特開平4−152125号、同4−284211号、同4−298310号、同11−48271号などの各公報に記載されている。延伸は、常温または加熱条件下で実施する。加熱温度は、フィルムのガラス転移温度以下であることが好ましい。
ポリマーフィルムを溶液流延法で作製する場合、製膜後に膜を乾燥する工程で延伸することもできる。特に溶媒が残存する場合は有効である。長手方向の延伸の場合、例えば、フィルムの搬送ローラーの速度を調節して、フィルムの剥ぎ取り速度よりも巻き取り速度の方を速くすることで連続的に延伸することができる。幅方向の延伸の場合、フィルムの巾をテンターで保持しながら搬送して、テンターの巾を徐々に広げることによって延伸できる。フィルムの乾燥後に、延伸機を用いて延伸すること(好ましくはロング延伸機を用いる一軸延伸)もできる。フィルムの延伸倍率(元の長さに対する延伸による増加分の比率)は、5〜15%であるのが好ましく、10〜40%であるのがさらに好ましく、15〜35%であるのが最も好ましい。
流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下で行ってもよいし、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
本発明に用いるポリマーフィルムは、製造された後、巻き取られた状態で保管および搬送することができる。使用される巻き取り機は、一般的に使用されているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
本発明に用いられるポリマーフィルムは、後述する液晶性化合物を含む光学異方性層を設けるために、表面処理を施されているのが好ましい。具体的方法としては、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、酸処理、アルカリ処理または紫外線照射処理が挙げられる。また、特開平7−333433号公報に記載のように、下塗り層を設けることも好ましい。
フィルムの平面性を保持する観点から、これらの表面処理時の温度は、ポリマーのTg(ガラス転移温度)以下、具体的には170℃以下とすることが好ましい。
本発明に用いられるポリマーフィルムの表面エネルギーは、55mN/m以上であることが好ましく、60mN/m〜75mN/mであることが更に好ましい。固体の表面エネルギーは、「ぬれの基礎と応用」(リアライズ社 1989.12.10発行)に記載のように接触角法、湿潤熱法、および吸着法により求めることができる。本発明のポリマーフィルムの場合、接触角法により表面エネルギーを測定するのに適している。具体的には、本発明において、表面エネルギーが既知である2種の液滴の接触角により算出することができる。ポリマーフィルム上の液滴の接触角は、液滴の表面とフィルム表面との交点において、液滴に引いた接線とフィルム表面とのなす角である。フィルム表面とその様な接線との間には二つの角度が存在するが、液滴を含む方の角を接触角と定義する。
本発明の光学補償フィルムは、作製したポリマーフィルム上に、液晶性化合物から形成された光学異方性層を積層して作製されるが、表面処理を行ったポリマーフィルムと、その上に設ける光学異方性層との間に、配向膜を設けることが好ましい。配向膜は用いられる液晶性化合物を一定の方向に配向させる働きをする。従って、配向膜は本発明の光学補償フィルムを製造する上では必要であるが、液晶性化合物を配向後に、その配向状態に固定してしまえば、配向膜はなくてもよい。即ち、配向膜は光学補償フィルムの構成要素としては必須のものではなく、配向状態が固定された配向膜上の光学異方性層のみをポリマーフィルム上に転写して光学補償フィルムを作製することも可能である。
配向膜は、液晶性化合物の配向方向を制御するのに寄与する。配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。本発明において、配向膜はポリマーのラビング処理により形成することが好ましい。
配向膜としては、ポリビニルアルコール誘導体が好ましい。中でも疎水性基が結合している変性ポリビニルアルコールが特に好ましい。配向膜は、一種類のポリマーから形成することもできるが、架橋された二種類のポリマーからなる層をラビング処理することにより形成することもできる。少なくとも一種類のポリマーとして、それ自体架橋可能なポリマーか、架橋剤により架橋されるポリマーのいずれかを用いることが好ましい。配向膜は、官能基を有するポリマーまたはポリマーに官能基を導入し、光、熱、pH変化等によってポリマー間で反応させて形成するか、あるいは、反応活性の高い架橋剤を用いてポリマー間に架橋剤に由来する結合を導入して、ポリマー間を架橋することにより作製することができる。
配向膜の架橋は、上記ポリマーまたはポリマーと架橋剤との混合物を含む配向膜塗布液を、ポリマーフィルム上に塗布した後、所望により加熱等することで実施できる。最終商品(光学補償フィルム)で耐久性が確保できればよいので、配向膜をポリマーフィルム上に塗設した後、光学補償フィルムを得るまでのいずれの段階で架橋処理を行ってもよい。配向膜上に形成される液晶性化合物からなる層(光学異方性層)の配向性を考慮すると、配向膜上で液晶性化合物を配向させた後に、充分な架橋を行うことも好ましい。配向膜の架橋は、ポリマーフィルム上に配向膜塗布液を塗布し、加熱乾燥することで行われるのが一般的である。この塗布液の加熱温度を低く設定して、後述の光学異方性層を形成する際の加熱処理の段階で配向膜の充分な架橋を行うのが好ましい。配向膜としては、特許第2587398号公報に記載されているものが好ましい。
配向膜の膜厚は、0.1〜10μmであるのが好ましい。加熱乾燥は、加熱温度20〜110℃で行うことができる。充分な架橋を形成させるためには、加熱温度は60〜100℃の範囲にあることが好ましく、80〜100℃の範囲にあるのが好ましい。乾燥時間は1分〜36時間、好ましくは5〜30分間である。pHも、使用する架橋剤に最適な値に設定することが好ましく、架橋剤としてグルタルアルデヒドを使用した場合は、pH4.5〜5.5の範囲にあることが好ましく、特にpH5であることが好ましい。
ラビング処理としては、LCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理方法を利用することができる。即ち、配向膜の表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムあるいはナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより、液晶性化合物を配向させる方法である。一般的には、長さおよび太さが均一な繊維を平均的に植毛した布などを用いて数回程度配向膜を擦ることで実施できる。
本発明において、液晶性化合物から形成される光学異方性層は、ポリマーフィルム上に設けられた配向膜の上に形成されることが好ましい。
光学異方性層に用いる液晶性化合物には、棒状液晶性化合物および円盤状液晶性化合物が含まれ、それらは高分子液晶でも低分子液晶でもよく、さらに、低分子液晶が架橋され液晶性を示さなくなったものも含まれる。中でも、円盤状液晶性化合物が好ましい。
光学異方性層は、液晶性化合物および必要に応じてモノマー、重合開始剤、界面活性剤等を含む塗布液を、配向膜の上に塗布、配向させることで作製される。光学異方性層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜15μmであることがさらに好ましく、1〜10μmであることが最も好ましい。
本発明において前記光学異方性層としては、特許第2587398号公報に記載の光学異方性層が好ましく適用される。
前記光学異方性層には、円盤状液晶性化合物を用いるのが好ましい。円盤状液晶性化合物には、ディスコティック液晶が含まれる。光学異方性層は、円盤状液晶性化合物、および後述する重合開始剤および任意の添加剤(例、可塑剤、モノマー、界面活性剤、セルロースエステル、1,3,5−トリアジン化合物、カイラル剤)を含む液晶組成物(塗布液)を、配向膜の上に塗布し、円盤状液晶性化合物を配向させることによって作製できる。
円盤状(ディスコティック)液晶性化合物の例としては、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.71巻、111頁(1981年)に記載されているベンゼン誘導体、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.122巻、141頁(1985年)、Physics lett,A,78巻、82頁(1990)に記載されているトルキセン誘導体、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載されたシクロヘキサン誘導体およびJ.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻、2655頁(1994年)に記載されているアサ゛クラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイクルなどを挙げることができる。さらに、円盤状液晶性化合物としては、一般的にこれらを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその側鎖として放射線状に置換された構造のものも含まれ、液晶性を示す。但し分子自身が負の一軸性を有し、一定の配向を付与できるものであればこれらに限定されるものではない。
また、本発明において、円盤状液晶性化合物から形成する光学異方性層は、最終的にできた物が前記化合物である必要はなく、例えば、低分子の円盤状液晶性化合物が熱、光等で反応する基を有しており、結果的に熱、光等で反応により重合または架橋し、高分子量化し液晶性を失ったものも含まれる。円盤状液晶性化合物を重合により固定するためには、円盤状液晶性化合物の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合により配向状態が乱れることがあり、それを防ぐために、円盤状コアと重合性基との間に、スペーサー(連結基)を導入するのが好ましい。円盤状液晶性化合物の好ましい例は、特開平8−50206号公報に、また円盤状液晶性化合物の重合については、特開平8−27284号公報に記載がある。
本発明において、円盤状液晶性化合物の円盤面のポリマーフィルム面とのなす角度(傾斜角)は、光学異方性層の深さ方向で異なっている。すなわち傾斜角は、光学異方性層の底面からの距離の増加とともに変化しており、その変化としては、連続的増加、連続的減少、間欠的増加、間欠的減少、連続的増加と連続的減少を含む変化、および増加および減少を含む間欠的変化などを挙げることができるが、間欠的変化は、厚さ方向の途中で傾斜角が変化しない領域を含んでいる。傾斜角は、傾斜角が変化しない領域を含んでいても、全体として増加または減少していることが好ましい。さらに傾斜角は全体として増加しているのが好ましく、特に連続的に変化するのが好ましい。
配向膜側の円盤状単位の傾斜角は、一般に円盤状液晶性化合物あるいは配向膜の材料を選択することにより、またはラビング処理方法の選択により調整することができる。また、表面側(空気側)の円盤状単位の傾斜角は、一般に円盤状液晶性化合物あるいは円盤状液晶性化合物とともに使用する他の化合物を選択することにより調整することができる。円盤状液晶性化合物とともに使用する化合物の例としては、可塑剤、界面活性剤、重合性モノマーおよびポリマーなどを挙げることができる。更に、傾斜角の変化の程度も、上記と同様の選択により調整できる。
前記光学異方性層は、円盤状液晶性化合物以外に他の添加剤を含有していてもよい。前記円盤状液晶性化合物とともに使用可能な可塑剤、界面活性剤および重合性モノマーとしては、円盤状液晶性化合物と相溶性を有し、円盤状液晶性化合物の傾斜角を変化させるか、あるいは配向を阻害しない限り、どのような化合物も使用することができる。これらの中で、重合性モノマー(例、ビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基およびメタクリロイル基を有する化合物)が好ましい。上記化合物の添加量は、円盤状液晶性化合物に対して、一般的には1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。また反応性官能基数が4以上のモノマーを混合して用いることで配向膜と光学異方性層との間の密着性を高めることができる。
円盤状液晶性化合物とともに使用するポリマーとしては、円盤状液晶性化合物と相溶性を有し、円盤状液晶性化合物に傾斜角の変化を与えられる限り、どのようなポリマーでも使用することができる。ポリマーの例としては、セルロースエステルを挙げることができる。セルロースエステルの好ましい例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロースおよびセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。円盤状液晶性化合物の配向を阻害しないように、上記ポリマーの添加量は、円盤状液晶性化合物に対して一般的には0.1〜10重量%が好ましく、0.1〜8重量%であるのがより好ましく、0.1〜5重量%がさらに好ましい。
本発明において、光学異方性層は一般的には、円盤状液晶性化合物および他の化合物を溶媒に溶解した溶液を配向膜上に塗布し、乾燥し、次いでディスコティックネマチック相形成温度まで加熱し、その後、配向状態(ディスコティックネマチック相)を維持して冷却することにより得られる。あるいは、上記光学異方性層は、円盤状液晶性化合物および他の化合物(更に、例えば重合性モノマー、光重合開始剤)を溶媒に溶解した溶液を配向膜上に塗布し、乾燥し、次いでディスコティックネマチック相形成温度まで加熱した後、重合させ(UV光の照射等により)、さらに冷却することにより得られる。
本発明に用いられる円盤状液晶性化合物のディスコティックネマティック液晶相−固相転移温度としては、70〜300℃が好ましく、特に70〜170℃が好ましい。
本発明においては、配向させた液晶性化合物を、維持固定することが好ましい。固定化は、重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20重量%であることが好ましく、0.5〜5重量%であることがさらに好ましい。
液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。
照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2であるのが好ましく、20〜5000mJ/cm2であるのがより好ましく、100〜800mJ/cm2であるのがさらに好ましい。また、光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
以上のようにして、ポリマーフィルム上に光学異方性層を設けることにより本発明の光学補償フィルムを作製することができる。光学異方性層の上に保護層を設けてもよい。本発明の光学補償フィルムは、偏光板の部材として、また画像表示装置の部材として用いることができる。特に、液晶表示装置に用いると、視野角の改善に寄与する。さらに、画像表示装置が厳しい条件下(外力の負荷、高温度、高湿度)で使用された場合にも、光漏れなどに起因する表示品位の低下を軽減するのに寄与する。また、偏光板および画像表示装置に用いた場合に、その薄手化および軽量化に寄与する。特に、本発明の光学補償フィルムは単独で、または偏光膜と貼り合わせた偏光板としての形態で、画像表示装置、特に透過型液晶表示装置に用いることが好ましい。
以下、本発明の光学補償フィルムを偏光板および画像表示装置に適用した実施の形態についてそれぞれ説明する。
[偏光板]
本発明の偏光板の一実施形態は、偏光膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の少なくとも一方が本発明の光学補償フィルムである偏光板である。一方のみの保護膜として、本発明の光学補償フィルムを用いることもできるし、双方の保護膜として本発明の光学補償フィルムを用いることもできる。一方のみの保護膜とする態様では、他方の保護膜は、通常のセルロースアセテートフイルムを用いることができる。
本発明には偏光膜として、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜およびポリエン系偏光膜のいずれも使用することができる。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造することができる。
また、偏光板の耐久性には保護フィルムの耐久性(耐温湿熱性)が重要である。すなわち画像表示装置の使用条件(高湿下)により、水分が偏光膜中に入ることで偏光能が低下することがある。本発明では光学補償フィルムのポリマーフィルムとして、透湿度が所定の範囲のポリマーからなるポリマーフィルムを用いている。本発明の光学補償フィルムを構成するポリマーフィルムが、テトラシクロドデセン類の開環重合体またはテトラシクロドデセン類とノルボルネン類の開環共重合体を水素添加反応させて得られた重合体からなると、透湿性が著しく低く、偏光板の保護フィルムとしてより好ましい。
[画像表示装置]
本発明の画像表示装置の一実施形態は、二枚の偏光板と、前記二枚の偏光板に挟持された液晶セルと、前記偏光板と前記液晶セルとに挟持された本発明の光学補償フィルムを少なくとも一枚有する画像表示装置であり、好ましくは液晶表示装置であり、より好ましくは透過型液晶表示装置である。前記偏光板は、偏光膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる。本発明の光学補償フィルムは、液晶セルと一方の偏光板との間に一枚配置してもよいし、あるいは液晶セルと双方の偏光板との間に二枚配置してもよい。前記液晶セルは、二枚の電極基板の間に液晶を担持している。
本発明の光学補償フィルムは種々のモードの液晶セルと組合わせて用いることができ、例えば、TNモード、OCBモードの液晶セルと組合わせて用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
[実施例1]
(ポリマーフィルムの作製)
「ゼオノア1020R」(日本ゼオン製)100重量部、メチレンクロライド200重量部からなる組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、ポリマー溶液を調製した。別のミキシングタンクに、下記式で表されるレターデーション制御剤16重量部、メチレンクロライド100重量部からなる組成物を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション制御剤溶液を調製した。
このポリマー溶液474重量部にレターデーション制御剤溶液63重量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション制御剤の添加量は、ポリマー100重量部に対して、5.5重量部であった。
Figure 2005520209
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延し、残留溶媒量が15重量%のフィルムを、150℃の条件下、倍率120%で一軸延伸し、本発明のポリマーフィルム(PF−01)を作製した。
このポリマーフィルム(PF−01)について、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)により、波長550nmにおけるReレターデーション値およびRthレターデーション値を測定した。結果を表1に示す。
さらに、作製したポリマーフィルムの膜厚を、デジタル膜厚計(K−402B、アンリツ(株)製)により、面積1平方メートル(1m×1m)中を100点測定した。平均値は62.0μmであり、標準偏差は1.5μmであった。
(配向膜の作製)
次いで作製したポリマーフィルムにコロナ処理を行った後、下記構造式で表される変性ポリビニルアルコール10重量部、水371重量部、メタノール119重量部、およびグルタルアルデヒド(架橋剤)0.5重量部からなる組成の塗布液を、#16のワイヤーバーコーターで塗布し(塗布量28mL/m2)、60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥して本発明のポリマーフィルム上に配向膜を設けた。
Figure 2005520209
(光学補償フィルムの作製)
配向膜を設けたポリマーフィルムの、長手方向と45゜の方向にラビング処理を行った。下記構造式で表されるディスコティック液晶性化合物を41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)0.23g、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)0.90g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45gを102gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで塗布した(塗布量5mL/m2)。
これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、ディスコティック液晶性化合物を配向させた。次に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射しディスコティック液晶性化合物を重合させた。その後、室温まで放冷して、光学補償フィルム(KH−01)を作製した。
Figure 2005520209
[実施例2]
(ポリマーフィルムの作製)
「ゼオノア1020R」(日本ゼオン製)150重量部、メチレンクロライド350重量部からなる組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、ポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液474重量部に実施例1と同じレターデーション制御剤溶液36重量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション制御剤の添加量は、ポリマー100重量部に対して、3.5重量部であった。
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延し、バンド上での膜面温度が40℃となってから、70℃の温風で1分間乾燥し、バンドからフィルムを剥ぎ取った。次いでこのフィルムを140℃の乾燥風で10分間乾燥し、残留溶媒量が0.3重量%であるポリマーフィルム(PF−02;厚さ 50μm)を作製した。
作製したポリマーフィルム(PF−02)について、実施例1のポリマーフィルムと同様にして光学特性を測定した。結果を表1に示す。
(配向膜を設けたポリマーフィルムの作製)
作製したポリマーフィルムにコロナ処理をした後、実施例1と全く同様にして配向膜を設けたポリマーフィルムを作製した。
(光学補償フィルムの作製)
配向膜を設けたポリマーフィルムの長手方向と平行にラビング処理を行い、実施例1で用いたディスコティック液晶性化合物41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45gを102gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3.6のワイヤーバーで塗布した(塗布量6.3mL/m2)。
これを130℃の恒温ゾーンで2分間加熱し、ディスコティック液晶性化合物を配向させた。次に、60℃の雰囲気下で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射しディスコティック液晶性化合物を重合させた。その後、室温まで放冷して、光学異方性層を形成し、本発明の光学補償フィルム(KH−02)を作製した。
[実施例3]
(ポリマーフィルムの作製)
「ゼオノア1020R」(日本ゼオン製)100重量部、メチレンクロライド(第1溶媒)300重量部、および窒化ホウ素粉末30重量部からなる組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、ポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液474重量部に実施例1で用いたレターデーション制御剤溶液36重量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション制御剤の添加量は、ポリマー100重量部に対して、3.5重量部であった。
得られたドープを用い、実施例2と全く同様にして、本発明のポリマーフィルム(PF−03)を作製した(厚さ:50μm)。
得られたポリマーフィルム(PF−03)の熱伝導率を測定したところ、1.2W/(m・K)であった。実施例1と同様にして、光学特性を測定した。結果を表1に示す。
(配向膜の作製)
作製したポリマーフィルムにコロナ処理をした後、実施例1と全く同様にして配向膜を設けたポリマーフィルムを作製した。
(光学補償フィルムの作製)
ポリマーフィルムPF−03を用いた以外は、実施例2と全く同様にして、本発明の光学補償フィルム(KH−03)を作製した。
[比較例1]
(ポリマーフィルムの作製)
ポリカーボネート樹脂(ピュアエース:帝人化成製)100重量部、メチレンクロライド350重量部からなる組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、ポリマー溶液(ドープ)を調製した。
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延し、バンド上での膜面温度が40℃となってから、40℃の温風で1分間乾燥し、バンドからフィルムを剥ぎ取った。次いでフィルムを150℃の条件下、テンター延伸により、搬送方向に垂直な方向に25%延伸した後、10分間乾燥し、さらに残留溶媒量が7.0重量%の状態で搬送方向に25%延伸して、比較例のポリマーフィルム(PFH―1;厚さ80μm)を作製した。作製したポリマーフィルム(PFH―1)について、光学特性を測定した。結果を表1に示す。
(配向膜の作製)
作製したポリマーフィルムにコロナ処理をした後、実施例1と全く同様にして配向膜を設けたポリマーフィルムを作製した。
(光学補償フィルムの作製)
比較例1のポリマーフィルムを用いた以外は、実施例1と全く同様にして、比較例の光学補償フィルム(KHH−1)を作製した。
Figure 2005520209
[実施例4]
延伸したポリビニルアルコールフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、実施例1で作製した光学補償フィルム(KH−01)のポリマーフィルム側にコロナ処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を塗工してこの偏光膜の片側に貼り付けた。また市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)にケン化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付け、本発明の偏光板(PP−01)を作製した。
ポリマーフィルムとして(KH−02)、(KH−03)および(KHH−1)を用いた以外は全く同じにして、本発明の偏光板(PP−02)、(PP−03)および比較例の偏光板(PPH−1)を作製した。
[実施例5]
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(AQUOS LC−20C1−S、シャープ(株)製)に設けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに実施例4で作製した偏光板(PP−02)を、光学補償フィルム側が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ貼り付け、本発明のTN型液晶表示装置(LCD−02)を作製した。観察者側の偏光板の透過軸とバックライト側の偏光板の透過軸が直交し、かつ液晶セルのラビング方向と光学異方性層のラビング方向とが逆平行となる様に配置した。
偏光板(PP−02)の代わりに、実施例4で作製した偏光板(PP−03)を用いた以外は、同様にして、TN型LCD−03を作製した。
作製した液晶表示装置LCD−02及びLCD−03について、測定機(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて、黒表示(L1)から白表示(L8)までの8段階で視野角を測定した。結果を第2表に示す。表2中の数字は、コントラスト比が10以上で黒側の階調反転(L1とL2との間の反転)のない範囲を示す。
Figure 2005520209
(額縁状の光漏れの評価)
温度25℃、相対湿度60%の環境条件において、作製した液晶パネルLCD−02および03にバックライトを配置して5時間連続点灯した後、全面黒表示状態を暗室にて目視で観察して光漏れを評価した。その結果額縁状の光漏れは生じなかった。
[実施例6]
ITO電極付きのガラス基板に、配向膜としてポリイミド膜を設け、ラビング処理を行った。得られた二枚のガラスをラビング方向が平行となるように向かい合わせ、セルギャップを6μmに設定し、Δnが0.1396の液晶性化合物(ZLI1132、メルク社製)を注入し、ベンド配向液晶セルを作製した。このベンド配向セルを挟む様に、実施例4で作製した偏光板(PP−01)を、光学異方性層側が液晶セル側で、かつ液晶セルのラビング方向と光学異方性層のラビング方向とが逆平行となる様に貼り合せ、OCBモードの液晶セルLCD―01を作製した。
偏光板PP−01の代わりに、偏光板PPH−1を用いた以外は、同様にしてOCB−モードLCD−04を作製した。
この液晶表示装置に55Hzで白表示2V、黒表示5Vの矩形波電圧を印加し、測定機(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて、黒表示(L1)から白表示(L8)までの8段階で視野角を測定した。結果を表3に示す。表2中の数字は、コントラスト比が10以上で黒側の階調反転(L1とL2との間の反転)のない範囲を示す。
Figure 2005520209
(額縁状の光漏れの評価)
温度25℃、相対湿度60%の環境条件において、作製した液晶パネルLCD−01および04にバックライトを配置して5時間連続点灯した後、全面黒表示状態を暗室にて目視で観察して光漏れを評価した。その結果、本発明のLCD−01では額縁状の光漏れは生じなかったが、比較例のLCD−04では、画面に額縁状(特に上下)の光漏れが発生し、貧弱な画質となっていた。
本発明は、画像表示装置に用いた場合に、視野角の改良に寄与するとともに、が厳しい条件下で使用されても、光漏れなどによって前記画像表示装置による画像の表示品位が低下するのを軽減するのに寄与する光学補償フィルムおよび偏光板を提供することができる。また、本発明は、厳しい条件下で使用された際に生じる光学的特性の変化が少ない、耐久性に優れた光学補償フィルムおよび偏光板を提供することができる。また、本発明は、視野角が広く、且つ厳しい条件下で使用された場合に生じる光漏れによる表示品位の低下が軽減された耐久性に優れる画像表示装置を提供することができる。

Claims (13)

  1. 下記式(I)により定義されるReレターデーション値が0〜100nmの範囲で、かつ下記式(II)により定義されるRthレターデーション値が70〜500nmの範囲にあるポリマーフィルムと、その上方に、液晶性化合物を含む光学異方性層とを有し、前記ポリマーフィルムが、光弾性係数10×10-122/N以下で、且つJIS Z0208試験法により測定した透湿度が1g/m2・24hrs以下、70〜500nmであるポリマーからなる光学補償フィルム;
    (I) Re=(nx−ny)×d
    (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
    式中、nxおよびnyはそれぞれポリマーフィルムの面内の遅相軸方向および進相軸方向の屈折率であり、nzはポリマーフィルムの厚み方向の屈折率、dは厚さである。
  2. 前記ポリマーの比重が1.20以下である請求項1の光学補償フィルム。
  3. 前記ポリマーが、環状ポリオレフィン系のポリマーである請求項1に記載の光学補償フィルム。
  4. 前記環状ポリオレフィン系ポリマーがテトラシクロドデセン類から選ばれるモノマーの開環重合によって得られたポリマー、又はテトラシクロドデセン類から選ばれたモノマーとノルボルネンから得られたモノマーとの開環共重合体を水素添加反応させて得られた重合体である請求項3に記載の光学補償フィルム。
  5. 前記ポリマーフィルムが、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を含む請求項1〜4のいずれかの光学補償フィルム。
  6. 前記芳香族化合物が、少なくとも一つの1,3,5−トリアジン環を有する化合物である請求項5に記載の光学補償フィルム。
  7. 前記ポリマーフィルムが、熱伝導性粒子を含有し、その熱伝導率が1W/(m・K)以上である請求項1〜6のいずれかの光学補償フィルム。
  8. 前記ポリマーフィルムの少なくとも一方の表面に、熱伝導粒子を含有する熱伝導層を有し、該熱伝導層を有するポリマーフィルムの熱伝導率が1W/(m・K)以上である請求項1〜6のいずれかの光学補償フィルム。
  9. 前記液晶化合物が、ディスコティック液晶化合物から選ばれた化合物である請求項1〜8のいずれかの光学補償フィルム。
  10. 前記ポリマーフィルムが、延伸ポリマーフィルムである請求項1〜9のいずれかに記載の光学補償フィルム。
  11. 二の表面を有する偏光膜と、前記二の表面のそれぞれに設けられた二の保護フィルムとを有し、前記二の保護フィルムの少なくとも一方が請求項1〜10のいずれか中に定義されるポリマーフィルムである偏光板。
  12. 二枚の偏光板と、該二枚の偏光板に挟持される液晶セルと、前記二枚の偏光板の一方と前記液晶セルとの間に狭持される、請求項1〜10のいずれかで定義される光学補償フィルムとを有する画像表示装置。
  13. 前記液晶セルが、TN−モード又はOCS−モードである請求項12に記載の装置。
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