JPH08158473A - プレキャスト梁と柱との接合構造および接合方法 - Google Patents
プレキャスト梁と柱との接合構造および接合方法Info
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- JPH08158473A JPH08158473A JP33091494A JP33091494A JPH08158473A JP H08158473 A JPH08158473 A JP H08158473A JP 33091494 A JP33091494 A JP 33091494A JP 33091494 A JP33091494 A JP 33091494A JP H08158473 A JPH08158473 A JP H08158473A
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Abstract
積載荷重の構造物に適用することができ、しかも施工工
期を一層短縮することが可能で、かつ施工上の安全性に
も優れるPC梁と柱との接合構造および接合方法を得
る。 【構成】 柱10の上面に、中央部分15が上端筋12
を内包した全断面積を有するとともに、端部に上端筋1
2が露出するまでコンクリートが欠截された段部17を
有するPC梁11の端部が載置され、プレキャスト梁1
1の内側端部11aの上端筋12に継手筋19が接続さ
れ、かつ外側端部11aの上端筋12に定着筋21が接
続され、柱10の上面とPC梁11の端面11aとの間
および段部17上に現場打ちコンクリートが打設されて
なることを特徴とする。
Description
キャスト梁を柱に一体的に接合する構造およびその接合
方法に関するものである。
プレキャスト梁は、工場においてオートクレープ養生に
よるプレキャストによって強度に優れる部材を一体成形
することができるうえ、これにプレストレスを加えるこ
とにより耐引張り力や耐曲げ力に優れる高強度の梁が得
られることから、体育館や倉庫といった、構造上比較的
スパンの長い架構を必要とする各種の構造物に使用され
ている。図4および図5は、従来のこの種のプレキャス
ト(以下、PCと略称する。)梁と柱との接合構造を示
すものである。図4および図5において、図中符号1は
柱を示すものであり、この柱1の上面には、一対のPC
梁2、2の端部が所定の間隔をおいて対向載置されてい
る。このPC梁2は、その上面から上端筋3…と、この
上端筋3…を囲繞する肋筋4…の上部を露出させるとと
もに、端面から下端筋5…を延出させてプレキャストさ
れたものであり、内部に直線状に挿通されたPC鋼棒6
により、プレストレスが加えられている。
から延出する上記下端筋5が上方に向けて屈曲され、か
つ上端筋3…同士が継手筋7を介して接合されたうえ
で、上記柱1の上面とPC梁2、2の端面間にコンクリ
ートが打設されることにより一体的に接合される。この
際に、併せて各PC梁2、2の上面にもコンクリートが
打設されることにより床レベルLまで床スラブ8が敷設
される。このような構成からなるPC梁2を柱1に一体
的に接合する構造は、上述したように、PC梁2が有す
る特性により、比較的スパンの長い架構を構築する場合
に好適であるとともに、さらに梁全体を現場打ちコンク
リートによって構築するRC構造と比較して、現場にお
ける施工工期を短縮することができるといった利点もあ
る。
来の柱1とPC梁2との接合構造にあっては、PC梁2
が、全長にわたって上面から上端筋3…および肋筋4の
上部を露出させてプレキャストされているため、後に現
場打ちコンクリートによって敷設される床スラブ8の部
分には、PC鋼棒6によって加えられるプレストレスが
作用しておらず、よって梁の全断面にわたってプレキャ
ストおよびプレストレスによる高強度の利点を得ること
ができないという問題点があった。加えて、梁としてプ
レキャスト造のものを用いているとはいえ、施工現場に
おいて、PC梁2の全長にわたって床スラブ8を打設す
る必要があるため、当該コンクリートの打設作業が依然
として現場施工の短縮化を妨げる一因になるとともに、
PC梁2の上面から突出する肋筋4…等が施工時におけ
る作業者の通行を妨げるという問題点もあった。
との接合構造が有する各種の課題を有効に解決すべくな
されたもので、優れた強度を得ることができて長スパ
ン、重積載荷重の構造物に適用することができ、しかも
施工工期を一層短縮することが可能であるとともに、施
工上の安全性にも優れるプレキャスト梁と柱との接合構
造および接合方法を提供することを目的とするものであ
る。
に係るプレキャスト梁と柱との接合構造は、柱の上面
に、中央部分が上端筋を内包した全断面積を有するとと
もに、端部に上記上端筋が露出するまでコンクリートが
欠截された段部を有するプレキャスト梁の上記端部が載
置され、上記プレキャスト梁の内側の端部において上端
筋に継手筋が接続され、かつ外側の端部において上端筋
に定着筋が接続され、柱の上面とプレキャスト梁の端面
との間および段部上に現場打ちコンクリートが打設され
てなることを特徴とするものである。
求項1に記載のプレキャスト梁が、上記両端面間に挿通
されたPCストランドケーブルによってプレストレスが
導入されていることを特徴とするものである。
柱との接合方法は、柱を立設した後に、当該柱の上面
に、プレストレスが導入され、中央部分が上端筋を内包
して床レベルまでの全断面積を有するとともに、端部に
上記上端筋が露出するまでコンクリートが欠截された段
部を有するプレキャスト梁の端部を載置し、上記プレキ
ャスト梁の端面から延出する下端筋を柱と上記端面との
間の空間に配筋するとともに、上記上端筋に継手筋およ
び定着筋を接続し、次いで上記プレキャスト梁の端面お
よび上記段部上面にコンクリートを打設して、柱とプレ
キャスト梁とを一体に接合することを特徴とするもので
ある。
上端筋および下端筋を内包して切欠き部がなく、よって
外力に対して全断面積が有効に作用するため、PC梁全
体として、より高い耐引張り力や耐曲げ力を得ることが
でき、よって長スパンや重積載荷重の構造物に適用する
ことが可能となる。しかも、PC梁の端部と柱との間に
打設したコンクリートがPC梁端部において一体化され
るため、当該柱との接合部分においても十分な接合強度
を確保することができる。加えて、PC梁の中央部は、
上端筋、下端筋および肋筋が内包されている結果、全断
面積が有効で高強度を有しているので、梁上での作業荷
重に対して、従来用いられていた仮設用支保工を必要と
することなく、充分な安全性を得ることができる。
に、上記プレキャスト梁の両端面間に挿通したPCスト
ランドケーブルによって、当該プレキャスト梁にプレス
トレスを導入してプレストレスを加えることにより、上
記請求項1に記載の発明が奏する作用との相乗効果によ
り、一段と長スパンあるいは重積載荷重の構造物に好適
なものとなる。
合方法によれば、PC梁の中央部分が上端筋を内包して
床レベルまでの全断面積を有しているため、当該中央部
分においては、施工現場において梁上端筋の配設作業や
コンクリートを打設する必要がなく、よって従来のもの
と比べて現場作業が容易となり、かつ工期を短縮するこ
とが可能となる。
構造の一実施例を示すものである。図1において、図中
符号10が柱であり、この柱10の上面に、一対のPC
梁11、11の端部が所定の間隔をおいて対向載置され
ている。図1〜図3に示すように、このPC梁11は、
内部に上端筋12、下端筋13および肋筋14が配筋さ
れており、かつその中央部分15は、上端筋12および
肋筋14の上部をも内包して上面16が床レベルLまで
至る全断面積を有するように成形されている。他方、こ
のPC梁11の両端部には、上記上端筋12が露出する
までコンクリートが欠截されてなる段部17が形成され
ている。そして、上記PC梁11は、その両端面11a
間にU字状に挿通されたPCストランドケーブル18に
テンションが加えられることによってプレストレスが導
入されている。
aから延出するとともに、その先端部が上方に屈曲され
ており、他方上記端部11a同士が対向するPC梁11
の内側の端部11aにおいては、上端筋12が、隣接す
るPC梁11の上端筋12との間に介装された継手筋1
9の両端部と接合されることにより、互いに連結されて
いる。また、上記外柱10側に位置するPC梁11の外
側の端部11aにおいては、上端筋12に定着筋21が
接続され、この定着筋21の先端部は下方に向けて屈曲
され、上記外柱10に定着されている。なお、上記継手
筋19および定着筋21と上端筋12との接続は、図1
に示すような重ね継ぎの他、ガス圧接、エンクローズド
溶接あるいは機械式継手(スリーブ継手)によることが
できる。そして、上記柱10の上面とPC梁11、11
の端面11a、11aとの間およびPC梁11の段部1
7上に現場打ちコンクリートが打設されることにより、
PC梁11と柱10とが一体的に接合されるとともに、
上記段部17上に床スラブ20が敷設される。なお、図
中符号22は柱筋を、23はスラブ用接続筋をそれぞれ
示すものである。
接合方法について説明する。まず、予め内部に上端筋1
2、下端筋13および肋筋14を配筋するとともに、P
Cストランドケーブル18を長手方向にU字状に配設し
てPC梁11を成形する。この際に、上記PC梁11
は、その中央部分15が上記上端筋12を内包して上面
16が床レベルLまで至る全断面積を有し、かつその両
端部のコンクリートが、上記上端筋12が露出するまで
欠截されるように成形する。ここで、PCストランドケ
ーブル18は、PC梁11の断面下方に一直線状に配設
してもよい。一方、柱10は、施工現場において配筋後
コンクリートを打設するか、あるいはPC柱を立設する
ことによって構築する。
柱10の上面に、一対の上記PC梁11の端部を対向載
置し、柱10とPC梁11、11の端面11a、11a
との間の空間に、上記PC梁11の端面11aから延出
して上方に屈曲された下端筋13およびその他の所要の
鉄筋を配筋する。これと並行して、PC梁11の対向す
る内側の端部11aにおいては上端筋12、12同士を
継手筋19を介して互いに接合し、外側の端部11aに
おいては上端筋12に定着筋21を接続する。次いで、
上記PC梁11の端面11a間および上記段部17上面
にコンクリートを打設して、柱10とPC梁11、11
とを一体に接合する。これにより、上記柱10とPC梁
11との接合が完了する。
によれば、プレストレスが導入されたPC梁11の中央
部分15が、上端筋12…を内包して上面16が床レベ
ルLとなる全断面積を有する形状に成形されている結
果、PC梁11の中央部分15において、PCストラン
ドケーブル18によるプレストレスが上記全断面積にわ
たって有効に作用する。このため、PC梁11全体とし
て、より高い耐引張り力や耐曲げ力を得ることができ、
よってPC梁11特有の高強度と相俟って、長スパンや
重積載荷重の構造物の架構に適用することができる。こ
の際に、上記PC梁11にU字状に挿通させたPCスト
ランドケーブル18によってプレストレスを加えている
ので、高いプレストレスを加えることができ、よって上
述した中央部分15の全断面積にプレストレスを有効に
作用することができることとの相乗効果により、一段と
長スパンあるいは重積載荷重の構造物に好適なものとな
る。
2、下端筋13および肋筋14が内包されている結果、
全断面積が有効で高強度を有しているので、当該PC梁
11上での作業荷重に対して、従来用いられていた仮設
用支保工を必要とすることなく、充分な安全性を得るこ
とができるといった効果も奏する。
ば、PC梁11の中央部分15が上端筋12を内包して
床レベルLまでの全断面積を有しているため、中央部分
15においては、施工現場において床スラブを打設する
必要がなく、よって従来のものと比べて現場作業が容易
となり、かつ工期を短縮することが可能となる。
PC梁と柱との接合構造にあっては、PC梁の中央部分
において外力に対し、全断面積にわたって有効に作用す
るため、PC梁全体として、より高い耐引張り力や耐曲
げ力を得ることができ、よってPC梁自体の高強度と相
俟って、長スパンや重積載荷重の構造物に適用すること
が可能になるとともに、PC梁の中央部は、上端筋、下
端筋および肋筋が内包されている結果、全断面積が有効
で高強度を有しているので、当該PC梁上での作業荷重
に対して、従来用いられていた仮設用支保工を必要とす
ることなく、充分な安全性を得ることができる。加え
て、請求項2に記載の発明によれば、上記PC梁に高い
プレストレスを加えることにより、上記請求項1に記載
の発明が奏する作用との相乗効果によって、一段と長ス
パンあるいは重積載荷重の構造物に好適なものとなる。
接合方法によれば、PC梁の中央部分が上端筋を内包し
て床レベルまでの全断面積を有しているため、当該中央
部分においては、施工現場において床スラブを打設する
必要がなく、よって従来のものと比べて現場作業が容易
となり、かつ工期を短縮することが可能になるといった
効果が得られる。
実施例を示す側面図である。
施例を示す側面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 柱の上面に、中央部分が上端筋を内包し
た全断面積を有するとともに、端部に上記上端筋が露出
するまでコンクリートが欠截された段部を有するプレキ
ャスト梁の上記端部が載置され、上記プレキャスト梁の
内側の上記端部において上記上端筋に継手筋が接続さ
れ、かつ外側の上記端部において上記上端筋に定着筋が
接続され、上記柱の上面と上記プレキャスト梁の端面と
の間および上記段部上に現場打ちコンクリートが打設さ
れてなることを特徴とするプレキャスト梁と柱との接合
構造。 - 【請求項2】 上記プレキャスト梁は、上記両端面間に
挿通されたPCストランドケーブルによってプレストレ
スが導入されていることを特徴とする請求項1に記載の
プレキャスト梁と柱との接合構造。 - 【請求項3】 柱を立設した後に、当該柱の上面に、プ
レストレスが導入され、中央部分が上端筋を内包して床
レベルまでの全断面積を有するとともに、端部に上記上
端筋が露出するまでコンクリートが欠截された段部を有
するプレキャスト梁の上記端部を載置し、上記プレキャ
スト梁の端面から延出する下端筋を上記柱と上記端面と
の間の空間に配筋するとともに、上記上端筋に継手筋お
よび定着筋を接続し、次いで上記プレキャスト梁の端面
および上記段部上面にコンクリートを打設して、上記柱
と上記プレキャスト梁とを一体に接合することを特徴と
するプレキャスト梁と柱との接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33091494A JP2907038B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | プレキャスト梁と柱との接合構造および接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33091494A JP2907038B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | プレキャスト梁と柱との接合構造および接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08158473A true JPH08158473A (ja) | 1996-06-18 |
JP2907038B2 JP2907038B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=18237888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33091494A Expired - Fee Related JP2907038B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | プレキャスト梁と柱との接合構造および接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2907038B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006169837A (ja) * | 2004-12-16 | 2006-06-29 | Taisei Corp | 鉄筋コンクリート造の柱梁接合構造 |
-
1994
- 1994-12-09 JP JP33091494A patent/JP2907038B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006169837A (ja) * | 2004-12-16 | 2006-06-29 | Taisei Corp | 鉄筋コンクリート造の柱梁接合構造 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2907038B2 (ja) | 1999-06-21 |
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